JP2020059652A - タフルプロストとクエン酸エステルとを含有するデポ剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】デポ形成が容易であり、デポ状態を長期間維持することで、体内に投与された後にタフルプロストを長期間にわたり徐放するタフルプロストのデポ剤を提供すること。【解決手段】本発明は、タフルプロストと、クエン酸トリアルキル及び/又はクエン酸アセチルトリアルキルとを含有するデポ剤であって、上記クエン酸トリアルキル及び上記クエン酸アセチルトリアルキルがそれぞれ有するアルキル基は、同一又は異なって、炭素原子数が3〜5である、デポ剤に関する。【選択図】なし
Description
本発明は、タフルプロストと、クエン酸トリアルキル及び/又はクエン酸アセチルトリアルキルとを含有するデポ剤であって、該エステルにおけるアルキル基の炭素原子数が3〜5である、デポ剤に関する。
タフルプロストは、強力な眼圧下降作用を有するフッ素化PGF2αイソプロピルエステル類縁体であり、点眼剤として緑内障や高眼圧症の治療に用いられている(特許文献1)。
ところで、眼疾患の治療剤としては、点眼剤が汎用されているが、その他、注射剤等が用いられることもある。しかしながら、例えば、硝子体内注射剤のような侵襲性の薬剤は、患者の薬剤投与負担等を考慮すると、投与の回数は少ないことが望ましい。そのため、薬物が体内に投与された後、投与された部位から薬物が徐放され、長期にわたり薬効を発揮する製剤であることが好ましく、これを実現する手段として、薬剤が投与される部位でデポを形成し、その部位から薬物が徐放されるデポ剤が知られている。
ところで、眼疾患の治療剤としては、点眼剤が汎用されているが、その他、注射剤等が用いられることもある。しかしながら、例えば、硝子体内注射剤のような侵襲性の薬剤は、患者の薬剤投与負担等を考慮すると、投与の回数は少ないことが望ましい。そのため、薬物が体内に投与された後、投与された部位から薬物が徐放され、長期にわたり薬効を発揮する製剤であることが好ましく、これを実現する手段として、薬剤が投与される部位でデポを形成し、その部位から薬物が徐放されるデポ剤が知られている。
特許文献2には、クエン酸アセチルトリエチル(ATEC)及びポリ乳酸(PLA)等のポリマーを含有するデキサメタゾンの製剤が放出媒体に注入された場合に、ポリマーを含まない製剤と比べて薬物徐放性を示すことが記載されている。しかし、特許文献1には、クエン酸アセチルトリエチル以外のクエン酸アセチルトリアルキルを含有するデポ剤又はクエン酸トリアルキルを含有するデポ剤の具体的な開示はなく、PLA等のポリマーを含有しない場合の薬物、まして、タフルプロストの徐放性についての開示はない。
特許文献3及び4には、溶媒及びポリ乳酸(PLA)等のポリマーを含有する注射可能な製剤が開示されているが、クエン酸トリアルキル及び/又はクエン酸アセチルトリアルキルを含有するデポ剤の具体的な開示はなく、それらがPLA等のポリマーを含有しない場合の薬物、まして、タフルプロストの徐放性についての開示はない。
本発明の課題は、上記実情に鑑み、デポ形成が容易であり、デポ状態を長期間維持することで、体内に投与された後にタフルプロストを長期間にわたり徐放するタフルプロストのデポ剤を提供することである。
本発明者等は、上記課題を解決するために、デポを形成させるための添加物、溶媒等について鋭意研究を行った結果、タフルプロストと、クエン酸トリアルキル及び/又はクエン酸アセチルトリアルキルとを含有するデポ剤であって、該エステルにおけるアルキル基の炭素原子数が3〜5である、デポ剤が、容易にデポを形成し、デポ状態を長期間維持することで、タフルプロストを長期間にわたり徐放することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下に関する。
(1) タフルプロストと、クエン酸トリアルキル及び/又はクエン酸アセチルトリアルキルとを含有するデポ剤であって、上記クエン酸トリアルキル及び上記クエン酸アセチルトリアルキルがそれぞれ有するアルキルは、同一又は異なって、炭素原子数が3〜5である、デポ剤。
(2) 上記アルキル基の炭素原子数が4である、上記(1)記載のデポ剤。
(3) 上記クエン酸トリアルキルがクエン酸トリ−n−ブチルであり、上記クエン酸アセチルトリアルキルがクエン酸アセチルトリ−n−ブチルである、上記(1)記載のデポ剤。
(4) 上記タフルプロストを、0.001〜30%(w/w)含有する、上記(1)〜(3)のいずれか一項に記載のデポ剤。
(5) 上記クエン酸トリアルキル及び/又はクエン酸アセチルトリアルキルを、0.1%(w/w)以上含有する、上記(1)〜(4)のいずれか一項に記載のデポ剤。
(6) ポリ乳酸(PLA)及びポリ乳酸−グリコール酸共重合体(PLGA)を含有しない、上記(1)〜(5)のいずれか一項に記載のデポ剤。
(7) トコフェロールを含有しない、上記(1)〜(6)のいずれか一項に記載のデポ剤。
(8) 眼疾患の予防及び/又は治療用の、請求項(1)〜(7)のいずれか一項に記載のデポ剤。
(9) 眼疾患の予防薬及び/又は治療薬としての使用のための請求項(1)〜(8)のいずれか一項に記載のデポ剤。
(10) 眼疾患が緑内障又は高眼圧症である、上記(8)又は(9)記載のデポ剤。
(10−1) 眼疾患が原発開放隅角緑内障、続発開放隅角緑内障、正常眼圧緑内障、房水産生過多緑内障、原発閉塞隅角緑内障、続発閉塞隅角緑内障、プラトー虹彩緑内障、混合型緑内障、発達緑内障、ステロイド緑内障、落屑緑内障、アミロイド緑内障、血管新生緑内障、悪性緑内障、水晶体の嚢性緑内障、plateau iris syndrome(性視神経症)、高眼圧症等である、上記(8)〜(10)のいずれか一項に記載のデポ剤。
(10−1) 眼疾患が原発開放隅角緑内障、続発開放隅角緑内障、正常眼圧緑内障、房水産生過多緑内障、原発閉塞隅角緑内障、続発閉塞隅角緑内障、プラトー虹彩緑内障、混合型緑内障、発達緑内障、ステロイド緑内障、落屑緑内障、アミロイド緑内障、血管新生緑内障、悪性緑内障、水晶体の嚢性緑内障、plateau iris syndrome(性視神経症)、高眼圧症等である、上記(8)〜(10)のいずれか一項に記載のデポ剤。
(11) 眼局所投与用の、上記(1)〜(10−1)のいずれか一項に記載のデポ剤。
(12) 硝子体内投与、結膜下投与又は前房内投与用の、上記(11)記載のデポ剤。
(13) 1回につき、1〜5000μL投与される、上記(1)〜(12)のいずれか一項に記載のデポ剤。
(14) 3日に1回〜5年に1回の間隔で投与される、上記(1)〜(13)のいずれか一項に記載のデポ剤。
(15) タフルプロスト持続放出用の、上記(1)〜(14)のいずれか一項に記載のデポ剤。
(16) 眼疾患の予防及び/又は治療のための請求項(1)〜(15)のいずれか一項に記載のデポ剤の製造のための、タフルプロスト並びにクエン酸トリアルキル及び/又はクエン酸アセチルトリアルキルの使用。
(16−1) 眼疾患の予防及び/又は治療のための請求項(1)〜(15)のいずれか一項に記載のデポ剤の製造のための、タフルプロストの使用。
(16−1) 眼疾患の予防及び/又は治療のための請求項(1)〜(15)のいずれか一項に記載のデポ剤の製造のための、タフルプロストの使用。
(17) 請求項(1)〜(15)のいずれか一項に記載のデポ剤を形成するための、タフルプロスト並びにクエン酸トリアルキル及び/又はクエン酸アセチルトリアルキルの使用。
(17−1) 請求項(1)〜(15)のいずれか一項に記載のデポ剤を形成するための、タフルプロストの使用。
(17−1) 請求項(1)〜(15)のいずれか一項に記載のデポ剤を形成するための、タフルプロストの使用。
(18) 眼疾患の予防薬及び/又は治療薬としての使用のための、タフルプロスト並びにクエン酸トリアルキル及び/又はクエン酸アセチルトリアルキル。
(18−1)眼疾患の予防薬及び/又は治療薬としての使用のための、タフルプロスト。
(18−1)眼疾患の予防薬及び/又は治療薬としての使用のための、タフルプロスト。
(19) 眼疾患の予防及び/又は治療のための請求項(1)〜(15)のいずれか一項に記載のデポ剤の使用。
(20) 眼疾患の予防及び/又は治療を必要とする対象に請求項(1)〜(15)のいずれか一項に記載のデポ剤を投与することにより眼疾患を予防及び/又は治療する方法。
(21) タフルプロストと、クエン酸トリアルキル及び/又はクエン酸アセチルトリアルキルとを含有する液状組成物を水、リン酸緩衝液、体液又は疑似体液に接触させることを含む、デポ形成方法であって、
前記クエン酸トリアルキル及び前記クエン酸アセチルトリアルキルがそれぞれ有するアルキル基は、同一又は異なって、炭素原子数が3〜5である、デポ形成方法。
前記クエン酸トリアルキル及び前記クエン酸アセチルトリアルキルがそれぞれ有するアルキル基は、同一又は異なって、炭素原子数が3〜5である、デポ形成方法。
なお、上記(1)から(15)の各構成は、任意に2以上を選択して組み合わせることができ、また、上記(16)から(21)の各構成にも適用することができる。
本発明のデポ剤は、デポ形成が容易であり、デポ状態を長期間維持することで、体内に投与された後にタフルプロストを長期間にわたり徐放し、医薬品として十分な安全性を有するものである。
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明は、タフルプロストと、クエン酸トリアルキル及び/又はクエン酸アセチルトリアルキルとを含有するデポ剤である。本発明においてデポ剤とは、タフルプロスト等の薬物を持続的に放出するための製剤であり、体内等に投与された後にデポ(塊)を形成する。デポ剤の状態は特に限定されず、溶解状態であっても懸濁状態であってもよい。該クエン酸トリアルキル及び該クエン酸アセチルトリアルキルは、例えば、それぞれクエン酸又はアセチルクエン酸と、炭素原子数が3〜5のアルキル基を供与するアルコール等の化合物との縮合反応により得ることができる。該クエン酸トリアルキル及び該クエン酸アセチルトリアルキルの各1分子中に3個有されることとなる該アルキル基は、それぞれ同一であってもよいし、異なってもよい。該アルキル基は、後述の式(2)中のRa、Rb及びRc並びに式(3)中のRa、Rb及びRcで表されるアルキル基であり、クエン酸アセチルトリアルキルにおいてアセチル基を構成するメチル基を含まない。本発明のデポ剤は、それぞれ炭素原子数が3〜5であるアルキル基を有するクエン酸トリアルキル及び/又はクエン酸アセチルトリアルキルを含有するので、デポ形成が容易であり、デポ状態を長期間維持することで、タフルプロストを長期間にわたり徐放することができる。しかも比重が適切であるので所望の部位にデポを形成することもできる。また、本発明のデポ剤は、上記クエン酸トリアルキル及び/又はクエン酸アセチルトリアルキルを含有するので、医薬品として十分な安全性をも有する。
本発明のデポ剤に含有されるクエン酸トリアルキルは、下記式(2)で表される化合物である。式(2)中のRa、Rb及びRcは、同一又は異なって、それぞれ炭素原子数3〜5個のアルキル基を示す。該アルキル基は、直鎖又は分枝のアルキル基が好ましく、炭素原子数が4個の直鎖又は分枝のアルキル基がより好ましい。具体例として、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基等が挙げられ、n−ブチル基が最も好ましい。
本発明のデポ剤に含有されるクエン酸アセチルトリアルキルは、下記式(3)で表される化合物であり、アセチルクエン酸トリアルキル、2−アセトキシプロパン−1,2,3−トリカルボン酸トリアルキルとも称される。式(3)中のRa、Rb及びRcは、それぞれ炭素原子数3〜5個のアルキル基を示す。該アルキル基は、直鎖又は分枝のアルキル基が好ましく、炭素原子数が4個の直鎖又は分枝のアルキル基がより好ましい。具体例として、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基等が挙げられ、n−ブチル基が最も好ましい。
上記クエン酸トリアルキル及び/又はクエン酸アセチルトリアルキルとしては、上記クエン酸トリアルキル又は上記クエン酸アセチルトリアルキルのいずれか一方のみを用いてもよいし、上記クエン酸トリアルキルと上記クエン酸アセチルトリアルキルとを併用してもよい。併用する場合、「クエン酸トリアルキル/クエン酸アセチルトリアルキル」で表される上記クエン酸トリアルキルと上記クエン酸アセチルトリアルキルとの含有比は、特に限定されず、例えば、体積比で0.1/99.9〜99.9/0.1であってよく、5/95〜50/50が好ましく、10/90〜30/70が好ましく、15/85〜25/75がさらに好ましい。
上記クエン酸トリアルキルとしては、式(2)中のRa、Rb及びRcがそれぞれ同一であってもよいし、異なってもよいが、同一であることが好ましい。上記クエン酸アセチルトリアルキルとしては、式(3)中のRa、Rb及びRcがそれぞれ同一であってもよいし、異なってもよいが、同一であることが好ましい。
本発明のデポ剤において、上記クエン酸トリアルキル及び/又はクエン酸アセチルトリアルキルの含有量は、0.1%(w/w)以上が好ましく、0.1〜99.999%(w/w)がより好ましく、1〜90%(w/w)がさらに好ましく、2〜80%(w/w)が特に好ましく、3〜70%(w/w)が最も好ましい。本発明のデポ剤においてタフルプロスト以外の添加剤を配合しない場合は、上記クエン酸トリアルキル及び/又はクエン酸アセチルトリアルキルの含有量は、70〜99.999%(w/w)が好ましく、80〜99.995%(w/w)がより好ましく、90〜99.99%(w/w)がさらに好ましく、95〜99.98%(w/w)が最も好ましい。
なお、「%(w/w)」は、本発明のデポ剤100g中に含まれる対象成分(ここでは、クエン酸トリアルキル及び/又はクエン酸アセチルトリアルキル)の質量(g)を意味する。以下、特に断りがない限り同様とする。
なお、「%(w/w)」は、本発明のデポ剤100g中に含まれる対象成分(ここでは、クエン酸トリアルキル及び/又はクエン酸アセチルトリアルキル)の質量(g)を意味する。以下、特に断りがない限り同様とする。
本発明のデポ剤において、含有されるタフルプロストは、式(4):
で表される、1−メチルエチル(5Z)−7−{(1R,2R,3R,5S)−2−[(1E)−3,3−ジフルオロ−4−フェノキシ−1−ブテニル]−3,5−ジヒドロキシシクロペンチル}−5−ヘプテノエート(CAS登録番号;209860−87−7)である。尚、タフルプロストの活性代謝物はタフルプロストカルボン酸体(CAS登録番号;209860−88−8)である。
本発明のデポ剤に含有されるタフルプロストは、欧州特許出願公開850926号に記載の方法等、当該技術分野における通常の方法に従って製造することができる。
また、本発明におけるタフルプロストは、水和物又は溶媒和物の形態をとっていてもよい。
本発明のデポ剤において、含有されるタフルプロストの含有量は、所望の薬効を奏するのに十分な量であれば特に制限されないが、0.001〜30%(w/v)が好ましく、0.005〜20%(w/v)がより好ましく、0.01〜10%(w/v)がさらに好ましく、0.02〜5%(w/v)が最も好ましい。
なお、「%(w/v)」は、本発明のデポ剤100mL中に含まれる対象成分(ここでは、タフルプロスト)の質量(g)を意味する。以下、特に断りがない限り同様とする。
なお、「%(w/v)」は、本発明のデポ剤100mL中に含まれる対象成分(ここでは、タフルプロスト)の質量(g)を意味する。以下、特に断りがない限り同様とする。
本発明のデポ剤には、必要に応じて添加剤を用いることができ、添加剤としては、界面活性剤、緩衝化剤、等張化剤、安定化剤、防腐剤、抗酸化剤、高分子量重合体、賦形剤、溶媒等を加えることができる。
本発明のデポ剤には、医薬品の添加物として使用可能な界面活性剤、例えばカチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤を配合することができる。アニオン性界面活性剤の例としては、リン脂質等が挙げられ、リン脂質としてはレシチン等が挙げられる。カチオン性界面活性剤の例としては、アルキルアミン塩、アルキルアミンポリオキシエチレン付加物、脂肪酸トリエタノールアミンモノエステル塩、アシルアミノエチルジエチルアミン塩、脂肪酸ポリアミン縮合物、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アシルアミノアルキル型アンモニウム塩、アシルアミノアルキルピリジニウム塩、ジアシロキシエチルアンモニウム塩、アルキルイミダゾリン、1−アシルアミノエチル−2−アルキルイミダゾリン、1−ヒドロキシエチル‐2−アルキルイミダゾリン等が挙げられる。アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩としては、ベンザルコニウム塩化物、セタルコニウム塩化物等が挙げられる。非イオン性界面活性剤の例としては、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ショ糖脂肪酸エステル、ビタミンE TPGS等が挙げられる。
ポリオキシエチレン脂肪酸エステルとしては、ステアリン酸ポリオキシル40等が挙げられる。
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとしては、ポリソルベート80、ポリソルベート60、ポリソルベート40、ポリソルベート20、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレート、ポリソルベート65等が挙げられる。
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油としては、酸化エチレンの重合数の異なる種々のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を用いることができ、酸化エチレンの重合数は10〜100が好ましく、20〜80がより好ましく、40〜70が特に好ましく、60が最も好ましい。ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の具体例としては、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油10、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60等が挙げられる。
ポリオキシエチレンヒマシ油としては、酸化エチレンの重合数の異なる種々のポリオキシエチレンヒマシ油を用いることができ、酸化エチレンの重合数は5〜100が好ましく、20〜50がより好ましく、30〜40が特に好ましく、35が最も好ましい。ポリオキシエチレンヒマシ油の具体例としては、ポリオキシル5ヒマシ油、ポリオキシル9ヒマシ油、ポリオキシル15ヒマシ油、ポリオキシル35ヒマシ油、ポリオキシル40ヒマシ油等が挙げられる。
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールとしては、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、ポリオキシエチレン(42)ポリオキシプロピレン(67)グリコール、ポリオキシエチレン(54)ポリオキシプロピレン(39)グリコール、ポリオキシエチレン(196)ポリオキシプロピレン(67)グリコール、ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(20)グリコール等が挙げられる。
ショ糖脂肪酸エステルとしては、ショ糖ステアリン酸エステル等が挙げられる。
ビタミンE TPGSは、トコフェロールポリエチレングリコール1000コハク酸エステルともいう。
本発明のデポ剤には、医薬品の添加物として使用可能な緩衝剤を配合することができる。緩衝剤の例としては、リン酸又はその塩、ホウ酸又はその塩、クエン酸又はその塩、酢酸又はその塩、炭酸又はその塩、酒石酸又はその塩、ヒスチジン又はその塩、ε−アミノカプロン酸、トロメタモール等が挙げられる。リン酸塩としては、リン酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム等が挙げられ、ホウ酸塩としては、ホウ砂、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム等が挙げられ、クエン酸塩としては、クエン酸ナトリウム、クエン酸二ナトリウム等が挙げられ、酢酸塩としては、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等が挙げられ、炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等が挙げられ、酒石酸塩としては、酒石酸ナトリウム、酒石酸カリウム等が挙げられ、ヒスチジン塩としてはヒスチジン塩酸塩等が挙げられる。
本発明のデポ剤には、医薬品の添加物として使用可能な等張化剤を適宜配合することができる。等張化剤の例としては、イオン性等張化剤や非イオン性等張化剤等が挙げられる。イオン性等張化剤としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム等が挙げられ、非イオン性等張化剤としてはグリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、マンニトール、トレハロース、スクロース、グルコース等が挙げられる。
本発明のデポ剤には、医薬品の添加物として使用可能な安定化剤を適宜配合することができる。安定化剤の例としては、エデト酸、エデト酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等が挙げられる。
本発明のデポ剤には、医薬品の添加物として使用可能な防腐剤を適宜配合することができる。防腐剤の例としては、ベンザルコニウム塩化物、ベンザルコニウム臭化物、ベンゼトニウム塩化物、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル、クロロブタノール等が挙げられる。
本発明のデポ剤には、医薬品の添加物として使用可能な抗酸化剤を適宜配合することができる。抗酸化剤の例としては、アスコルビン酸、トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、エリソルビン酸ナトリウム、没食子酸プロピル、亜硫酸ナトリウム、又はそれらの誘導体等が挙げられ、トコフェロール又はその誘導体が好ましい。トコフェロール又はその誘導体としては、ビタミンE、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール、及びこれらの酢酸エステル、コハク酸エステル、並びにこれらのd体、l体、dl体等が挙げられる。
本発明のデポ剤には、医薬品の添加物として使用可能な高分子量重合体を適宜配合することができる。高分子量重合体の例としては、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマー等が挙げられる。
本発明のデポ剤は、ポリ乳酸(PLA)及びポリ乳酸−グリコール酸共重合体(PLGA)からなる群より選択される少なくとも1つの添加剤を含有するものであってもよい。一方、上述のクエン酸トリアルキル及び/又はクエン酸アセチルトリアルキルを含有することにより、容易に徐放性のデポを形成することができるので、PLA及びPLGAからなる群より選択される少なくとも1つの添加剤を含有する必要がない。本発明のデポ剤は、酢酸トコフェロール、PLA及びPLGAからなる群より選択される少なくとも1つの添加剤を含有しないことにより、適切な粘度調整を容易に行うことができる点で、該添加剤を含有しないことが好ましい。従来、該添加剤を含有するデポ剤は、該添加剤の濃度によっては、粘度が高くなりやすく、操作性が悪化する場合があった。また、本発明のデポ剤は、投与後のタフルプロストの適切な消失の点で、酢酸トコフェロールを含有しないことが好ましい。
本発明のデポ剤に添加剤を配合する場合の添加剤の含有量は、添加剤の種類等により適宜調整することができるが、その総量としては0.0001〜30%(w/v)が好ましく、0.001〜25%(w/v)がより好ましく、0.01〜20%(w/v)がさらに好ましく、0.1〜15%(w/v)が特に好ましく、1〜10%(w/v)が最も好ましい。
本発明のデポ剤には、医薬品の添加物として使用可能な溶媒又は賦形剤を適宜配合することができる。溶媒又は賦形剤の例としては、ポリエチレングリコール(PEG)、グリコフロール、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、エタノール、安息香酸ベンジル、スクロースオクタアセテート、中鎖脂肪酸トリグリセリド、ヒマシ油等の植物油、流動パラフィン等の鉱物油、シリコーンオイル等が挙げられ、ポリエチレングリコール、安息香酸ベンジルが好ましい。溶媒又は賦形剤としては、1つのみを用いてもよいし、2以上を併用してもよい。例えば、ポリエチレングリコールと安息香酸ベンジルとを併用する場合、「ポリエチレングリコール/安息香酸ベンジル」で表されるポリエチレングリコールと安息香酸ベンジルとの含有比は、特に限定されず、例えば、体積比で0.1/99.9〜99.9/0.1であってよく、5/95〜70/30が好ましく、10/90〜50/50がより好ましい。
本発明のデポ剤にポリエチレングリコールを配合する場合、その平均分子量は、100〜2000が好ましく、150〜1500がより好ましく、200〜1300がさらに好ましく、300〜1200が特に好ましく、400〜1000が最も好ましい。ポリエチレングリコールの具体例として、PEG100、PEG200、PEG300、PEG400、PEG600、PEG800、PEG1000等が挙げられる。
本発明のデポ剤に溶媒又は賦形剤を配合する場合の溶媒又は賦形剤の含有量は、5〜99%(w/w)が好ましく、10〜98%(w/w)がより好ましく、30〜97%(w/w)がさらに好ましく、40〜95%(w/w)が最も好ましい。
本発明のデポ剤は、上述した、炭素原子数が3〜5のアルキル基を有するクエン酸トリアルキル及び/又はクエン酸アセチルトリアルキルを含有するものであれば、さらに、上述の式(2)中のRa、Rb及びRcの少なくとも1つが炭素原子数6以上のアルキル基であるクエン酸トリアルキル(例えば、クエン酸トリヘキシル)並びに式(3)中のRa、Rb及びRcの少なくとも1つが炭素原子数6以上のアルキル基であるクエン酸アセチルトリアルキル(例えば、クエン酸アセチルトリヘキシル)からなる群より選択される少なくとも1つのクエン酸誘導体を含有するものであってもよい。本発明のデポ剤にこれら追加のクエン酸誘導体を配合する場合の含有量は、5〜99%(w/w)が好ましく、10〜98%(w/w)がより好ましく、30〜97%(w/w)がさらに好ましく、40〜95%(w/w)が最も好ましい。
本発明のデポ剤において、具体的な態様は、実質的に、タフルプロスト、及び、クエン酸トリ−n−ブチルのみを含有するデポ剤であり、タフルプロスト、及び、クエン酸トリ−n−ブチルのみを含有するデポ剤であってもよい。
本発明のデポ剤において、別の具体的な態様は、実質的に、タフルプロスト、及び、クエン酸アセチルトリ−n−ブチルのみを含有するデポ剤であり、タフルプロスト、及び、クエン酸アセチルトリ−n−ブチルのみを含有するデポ剤であってもよい。
本発明のデポ剤は、経口でも、非経口でも投与することができる。本発明のデポ剤の剤形は、医薬品として使用可能なものであれば特に制限されない。剤形としては、例えば、経口剤であれば、液剤、懸濁剤が挙げられ、非経口剤であれば、注射剤、輸液、点鼻剤、点耳剤、点眼剤等が挙げられる。好ましくは、眼科用注射剤、皮下注射剤、皮内注射剤、病変内注射剤、点眼剤が挙げられ、より好ましくは眼科用注射剤、皮下注射剤が挙げられ、最も好ましくは硝子体内、前房内投与又は結膜下投与用注射剤が挙げられる。これらは当該技術分野における通常の方法に従って製造することができる。
本発明のデポ剤は、その剤型に応じて適宜投与することができる。例えば眼科用注射剤の場合は、硝子体内、後強膜近傍、眼窩周囲、強膜と結膜の間に投与することができる。例えば、眼科用注射剤を硝子体内に投与する場合、所望の薬効を奏するのに十分な量であれば投与量に特に制限はないが、1回につき、1〜5000μLが好ましく、5〜1000μLがより好ましく、10〜100μLがさらに好ましく、20〜70μLが最も好ましい。眼科用注射剤を前房内に投与する場合、所望の薬効を奏するのに十分な量であれば投与量に特に制限はないが、1回につき、0.1〜300μLが好ましく、1〜100μLがより好ましく、2〜50μLがさらに好ましく、5〜20μLが特に好ましく、5μL、10μL、15μL又は20μLが最も好ましい。眼科用注射剤を結膜下に投与する場合は、所望の薬効を奏するのに十分な量であれば投与量に特に制限はないが、1回につき、10〜5000μLが好ましく、20〜1000μLがより好ましく、30〜500μLがさらに好ましく、50〜200μLが特に好ましく、50μL、100μL、150μL又は200μLが最も好ましい。タフルプロストの投与量では、0.001〜30mg/eyeが好ましく、0.002〜10mg/eyeがより好ましく、0.005〜5mg/eyeがさらに好ましく、0.01〜2.5mg/eyeが最も好ましい。
本発明のデポ剤を硝子体内又は前房内に連続して投与する場合、所望の薬効を奏するのに十分であれば投与間隔に特に制限はないが、3日に1回〜5年に1回の間隔で投与されるのが好ましく、3日に1回、5日に1回、1週間に1回、2週間に1回、1カ月に1回、2カ月に1回、3カ月に1回、4カ月に1回、5カ月に1回、6カ月に1回、1年に1回、2年に1回、3年に1回、4年に1回又は5年に1回の間隔で投与されるのがより好ましく、2カ月に1回、3カ月に1回、4カ月に1回、5カ月に1回、6カ月に1回又は1年に1回の間隔で投与されるのが最も好ましい。また、投与間隔は適宜変更することができる。
本発明のデポ剤は医薬として有用であり、眼疾患の予防及び/又は治療に有用である。眼疾患としては、特に、緑内障、高眼圧症等が挙げられ、具体的には、例えば、原発開放隅角緑内障、続発開放隅角緑内障、正常眼圧緑内障、房水産生過多緑内障、原発閉塞隅角緑内障、続発閉塞隅角緑内障、プラトー虹彩緑内障、混合型緑内障、発達緑内障、ステロイド緑内障、落屑緑内障、アミロイド緑内障、血管新生緑内障、悪性緑内障、水晶体の嚢性緑内障、plateau iris syndrome(性視神経症)、高眼圧症等が挙げられる。また、本発明のデポ剤は、脱毛症等の毛に係る疾患の予防及び/又は治療にも有用であり、発毛・育毛・増毛・養毛等を目的とした毛についてのヘアケア製品及び/又は毛髪化粧品としても有用である。ここで、毛とは、ヒト又は動物の毛であれば、特に制限はなく、髪毛、眉毛、睫毛及び髭がより好ましく、睫毛が特に好ましい。さらに、本発明のデポ製剤は、肥満症、乳房上の過剰脂肪、下顎(chin)上の過剰脂肪、女性化乳房、薬物誘導性肥満症、甲状腺機能低下症、偽性副甲状腺機能低下症、視床下部性肥満症、多嚢胞性卵巣疾患、うつ病、過食症、分娩後肥満症、禁煙に伴う肥満症、プラーダー−ヴィリ症候群、バルデー−ビードル症候群、コーエン症候群、ダウン症候群、ターナー症候群、成長ホルモン欠乏症、成長ホルモン抵抗性、レプチン欠乏症又は抵抗性、クッシング症候群、偽クッシング症候群、頸背部脂肪の肥大/頸背部脂肪肥大(「野牛肩」)、満月様顔貌、HIV脂肪異栄養症、眼窩脂肪脱(orbital fat prolapse)、異常脂肪の加齢性下垂、他の後天性脂肪異栄養症、家族性脂肪異栄養症、脂肪腫、脂肪腫症、マデルング病の予防及び/又は治療にも有用である。
本発明のデポ剤は、また、例えば眼疾患の予防及び/又は治療用の注射剤として用いることができる。かかるデポ剤としては、例えば硝子体内に投与すれば投与部位近傍でデポを形成することができるので、眼疾患の患部(例えば網脈絡膜)にタフルプロストを効果的かつ持続的に供給することができる。
上記の本発明のデポ剤の詳細な説明は、本発明の眼疾患の予防薬及び/又は治療薬としての使用のための、タフルプロストと、クエン酸トリアルキル及び/又はクエン酸アセチルトリアルキル、及び、デポ形成方法にも適用される。
タフルプロストと、クエン酸トリアルキル及び/又はクエン酸アセチルトリアルキルとを含有する液状組成物を水、リン酸緩衝液、体液又は疑似体液に接触させることを含む、デポ形成方法であって、該クエン酸トリアルキル及び該クエン酸アセチルトリアルキルがそれぞれ有するアルキル基は、同一又は異なって、炭素原子数が3〜5である、デポ形成方法もまた、本発明の一つである。上記クエン酸トリアルキル及び/又はクエン酸アセチルトリアルキルは、本発明のデポ剤の必須成分であるクエン酸トリアルキル及び/又はクエン酸アセチルトリアルキルと同じである。体液としては、例えば、涙液、前房水、硝子体液等が挙げられる。
以下に製剤例及び試験結果を示すが、これらは本発明をよりよく理解するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
製剤例
以下に本発明の代表的な製剤例を示す。
以下に本発明の代表的な製剤例を示す。
製剤例1
タフルプロスト 2g
クエン酸トリ−n−ブチル 100g
タフルプロスト 2g
クエン酸トリ−n−ブチル 100g
製剤例2
タフルプロスト 1g
クエン酸トリ−n−ブチル 100g
タフルプロスト 1g
クエン酸トリ−n−ブチル 100g
製剤例3
タフルプロスト 2g
クエン酸アセチルトリ−n−ブチル 100g
タフルプロスト 2g
クエン酸アセチルトリ−n−ブチル 100g
製剤例4
タフルプロスト 1g
クエン酸アセチルトリ−n−ブチル 100g
タフルプロスト 1g
クエン酸アセチルトリ−n−ブチル 100g
なお、上記製剤例1〜4におけるタフルプロスト、クエン酸トリアルキル、クエン酸アセチルトリアルキル、添加剤、溶媒の種類及び配合量を適宜調整し所望のデポ剤を得ることができる。
1.デポ消失試験
クエン酸アセチルトリエチル(ATEC)及びクエン酸アセチルトリ−n−ブチル(ATBC)の溶媒中消失を評価した。
クエン酸アセチルトリエチル(ATEC)及びクエン酸アセチルトリ−n−ブチル(ATBC)の溶媒中消失を評価した。
1−1.放出溶媒の調製
ビーカーに注射用水を800mL、ポリソルベート80を1g、リン酸二水素ナトリウム3g、リン酸水素ナトリウム水和物29gを加え、撹拌溶解した。注射用水で1Lにメスアップした。
ビーカーに注射用水を800mL、ポリソルベート80を1g、リン酸二水素ナトリウム3g、リン酸水素ナトリウム水和物29gを加え、撹拌溶解した。注射用水で1Lにメスアップした。
1−2.消失試験
5mLの規格瓶に37℃に加温した放出溶媒5mLを加えた。該放出溶媒に、30G注射針を装着したハミルトンシリンジを用いて被験製剤0.05mLを投与し、投与直後並びに投与から1日後及び37日後において目視で観察した。
5mLの規格瓶に37℃に加温した放出溶媒5mLを加えた。該放出溶媒に、30G注射針を装着したハミルトンシリンジを用いて被験製剤0.05mLを投与し、投与直後並びに投与から1日後及び37日後において目視で観察した。
1−3.試験結果及び考察
試験結果を表1に示す。試験結果の写真を図1に示す。
試験結果を表1に示す。試験結果の写真を図1に示す。
表1に示すように、実施例1の製剤は、比較例1の製剤に比べて、形成されたデポが長期間維持され、投与の37日後においてもデポが確認された。以上から、本発明のデポ剤は、投与された後、長期間デポ状態を維持できることが確認された。また、デポ剤がタフルプロストを含有する場合にはタフルプロストを長期間にわたり徐放し得ることが示唆された。
2.徐放性評価試験(1)
本発明のデポ剤のタフルプロスト徐放性を評価した。
本発明のデポ剤のタフルプロスト徐放性を評価した。
2−1.被験製剤の調製
90mgのタフルプロストを規格瓶に秤量し、クエン酸アセチルトリ−n−ブチル9mLを加えて溶解後、孔径0.20μmのフィルターでろ過滅菌を行い、実施例2の製剤を調製した。
90mgのタフルプロストを規格瓶に秤量し、クエン酸アセチルトリ−n−ブチル9mLを加えて溶解後、孔径0.20μmのフィルターでろ過滅菌を行い、実施例2の製剤を調製した。
2−2.放出溶媒の調製
ビーカーに注射用水を800mL、ポリソルベート80を1g、リン酸二水素ナトリウム3g、リン酸水素ナトリウム水和物29gを加え、撹拌溶解した。注射用水で1Lにメスアップした。
ビーカーに注射用水を800mL、ポリソルベート80を1g、リン酸二水素ナトリウム3g、リン酸水素ナトリウム水和物29gを加え、撹拌溶解した。注射用水で1Lにメスアップした。
2−3.放出試験
5mLの規格瓶に37℃に加温した放出溶媒5mLを加えた。30G注射針を装着したハミルトンシリンジを用いて被験製剤0.025mLを投与し、37℃86rpmで撹拌した。被験製剤投与の1、4、7、11、14、18、21、25及び28日後に放出溶媒0.75mLを採取し、アセトニトリル/水(体積比で1:1)0.75mLで希釈した。規格瓶には新しい放出溶媒を9割溶媒置換にて加えた。採取した放出溶媒中のタフルプロストの含量をHPLCで測定し、投与後の累積放出率を算出した。
5mLの規格瓶に37℃に加温した放出溶媒5mLを加えた。30G注射針を装着したハミルトンシリンジを用いて被験製剤0.025mLを投与し、37℃86rpmで撹拌した。被験製剤投与の1、4、7、11、14、18、21、25及び28日後に放出溶媒0.75mLを採取し、アセトニトリル/水(体積比で1:1)0.75mLで希釈した。規格瓶には新しい放出溶媒を9割溶媒置換にて加えた。採取した放出溶媒中のタフルプロストの含量をHPLCで測定し、投与後の累積放出率を算出した。
2−4.試験結果及び考察
試験結果を表2に示す。
試験結果を表2に示す。
表2に示すように、実施例2の製剤は、投与の11日後においてもタフルプロストを29.5%しか放出せず、投与の28日後まで持続的な放出を示した。以上から、本発明のデポ剤は、タフルプロストを徐放することが確認された。投与の28日後においてもタフルプロストを60.1%しか放出せず、投与の28日より後においても長期間にわたりタフルプロストを徐放し得ることが示唆された。
3.徐放性評価試験(2)
本発明のデポ剤の動物でのタフルプロスト徐放性を評価した。
本発明のデポ剤の動物でのタフルプロスト徐放性を評価した。
3−1.被験製剤の調製
実施例2の製剤を使用した。
実施例2の製剤を使用した。
3−2.ウサギタフルプロスト動態評価
30G注射針を装着したハミルトンシリンジを用いて、白色ウサギの1眼あたり0.05mLにて実施例2のデポ剤を硝子体内投与した。投与後1ヵ月後、3ヵ月及び6ヵ月後に、ペントバルビタールナトリウムの静脈内投与による過麻酔により安楽殺を施して眼球を摘出した。摘出眼球は直ちに凍結し、デポ剤を含む状態にて硝子体を採取した。各採取時点の硝子体におけるタフルプロスト濃度をLC−MS/MSを用いて測定し、投与後のタフルプロスト残量を評価した。また、虹彩毛様体中のタフルプロストカルボン酸体濃度についてもLC−MS/MSを用いて測定した。
30G注射針を装着したハミルトンシリンジを用いて、白色ウサギの1眼あたり0.05mLにて実施例2のデポ剤を硝子体内投与した。投与後1ヵ月後、3ヵ月及び6ヵ月後に、ペントバルビタールナトリウムの静脈内投与による過麻酔により安楽殺を施して眼球を摘出した。摘出眼球は直ちに凍結し、デポ剤を含む状態にて硝子体を採取した。各採取時点の硝子体におけるタフルプロスト濃度をLC−MS/MSを用いて測定し、投与後のタフルプロスト残量を評価した。また、虹彩毛様体中のタフルプロストカルボン酸体濃度についてもLC−MS/MSを用いて測定した。
3−3.試験結果及び考察
試験結果を表3に示す。
試験結果を表3に示す。
表3に示すように、実施例2の製剤でのタフルプロスト残存率は、投与後6ヵ月においても14.9%であった。また、標的組織である虹彩毛様体において、活性本体(活性代謝物)であるタフルプロストカルボン酸体濃度は、投与後6ヵ月において22.2ng/gであり、投与後6ヵ月後においても十分量のタフルプロスト濃度が定量された。以上の結果より、動物においても本デポ剤により徐放することが確認された。
4.薬理評価試験
本発明のデポ剤の眼圧下降作用を評価した。
本発明のデポ剤の眼圧下降作用を評価した。
4−1.被験製剤の調製
10mgのタフルプロストを規格瓶に秤量し、クエン酸アセチルトリ−n−ブチル5mLを加えて溶解後、孔径0.20μmのフィルターでろ過滅菌を行い、実施例3の製剤を調製した。
ろ過前の実施例3の製剤1mLとクエン酸アセチルトリ−n−ブチル4mLを加えて混和後、孔径0.20μmのフィルターでろ過滅菌を行い、実施例4の製剤を調製した。
また、クエン酸アセチルトリ−n−ブチル10mLを孔径0.20μmのフィルターでろ過滅菌を行い、デポ基剤を調製した。
10mgのタフルプロストを規格瓶に秤量し、クエン酸アセチルトリ−n−ブチル5mLを加えて溶解後、孔径0.20μmのフィルターでろ過滅菌を行い、実施例3の製剤を調製した。
ろ過前の実施例3の製剤1mLとクエン酸アセチルトリ−n−ブチル4mLを加えて混和後、孔径0.20μmのフィルターでろ過滅菌を行い、実施例4の製剤を調製した。
また、クエン酸アセチルトリ−n−ブチル10mLを孔径0.20μmのフィルターでろ過滅菌を行い、デポ基剤を調製した。
4−2.試験方法
1日目(Day 1)の被験製剤投与の直前(Day 1_0)に眼圧を測定し、初期眼圧とした。30G注射針を装着したハミルトンシリンジを用いて、正常眼圧イヌの1眼あたり0.05mLにて実施例3及び4のデポ剤をそれぞれ片眼硝子体内投与した(各々N=4)。また、対側眼には同様の方法にてデポ基剤を片眼硝子体内投与した(N=8)。投与前及び投与後経日的に投与後9ヵ月まで、TonoVet(登録商標) Tonometerを用い、無麻酔下にて眼圧を測定した。
1日目(Day 1)の被験製剤投与の直前(Day 1_0)に眼圧を測定し、初期眼圧とした。30G注射針を装着したハミルトンシリンジを用いて、正常眼圧イヌの1眼あたり0.05mLにて実施例3及び4のデポ剤をそれぞれ片眼硝子体内投与した(各々N=4)。また、対側眼には同様の方法にてデポ基剤を片眼硝子体内投与した(N=8)。投与前及び投与後経日的に投与後9ヵ月まで、TonoVet(登録商標) Tonometerを用い、無麻酔下にて眼圧を測定した。
4−3.試験結果及び考察
平均眼圧下降幅(対初期眼圧)を図2に示す。平均眼圧下降幅が負の場合、例えば、−1mmHgの場合、初期眼圧に比べて眼圧が1mmHg低下したことを意味する。
図2に示すように、実施例3の製剤は投与後9ヵ月まで、実施例4の製剤は投与後6ヵ月まで、眼圧下降作用を示した。
平均眼圧下降幅(対初期眼圧)を図2に示す。平均眼圧下降幅が負の場合、例えば、−1mmHgの場合、初期眼圧に比べて眼圧が1mmHg低下したことを意味する。
図2に示すように、実施例3の製剤は投与後9ヵ月まで、実施例4の製剤は投与後6ヵ月まで、眼圧下降作用を示した。
Claims (8)
- タフルプロストと、クエン酸トリアルキル及び/又はクエン酸アセチルトリアルキルとを含有するデポ剤であって、前記クエン酸トリアルキル及び前記クエン酸アセチルトリアルキルがそれぞれ有するアルキル基は、同一又は異なって、炭素原子数が3〜5である、デポ剤。
- 前記アルキル基の炭素原子数が4である、請求項1記載のデポ剤。
- 前記クエン酸トリアルキルがクエン酸トリ−n−ブチルであり、前記クエン酸アセチルトリアルキルがクエン酸アセチルトリ−n−ブチルである、請求項1記載のデポ剤。
- 前記タフルプロストを、0.001〜30%(w/w)含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のデポ剤。
- 前記クエン酸トリアルキル及び/又はクエン酸アセチルトリアルキルを、0.1%(w/w)以上含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のデポ剤。
- 眼局所投与用の、請求項1〜5のいずれか一項に記載のデポ剤。
- 硝子体内投与、結膜下投与又は前房内投与用の、請求項6記載のデポ剤。
- 緑内障若しくは高眼圧症の予防及び/又は治療用の、請求項1〜7のいずれか一項に記載のデポ剤。
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