JP2020059381A - 車両下部構造 - Google Patents

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中川 拓也
Takuya Nakagawa
拓也 中川
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Abstract

【課題】エンジンアンダーカバーの下方からエンジンルーム内に冷却風を流入させる通気口を設けても、エンジンアンダーカバー上に異物が堆積することを抑制する。【解決手段】車両前方側からエンジンの下方に至る領域に配置されるエンジンアンダーカバー1と、エンジンアンダーカバー1の後方に配置されたフロントサスペンションメンバ4と、を含む車両下部構造であって、エンジンアンダーカバー1の後端部11と、フロントサスペンションメンバ4の前端との間に車両外部とエンジンルームとを連通する通気口12が形成され、エンジンアンダーカバー1の後端部11は車両後方かつ上方に向かって斜めに延びており、フロントサスペンションメンバ4の車両前方側側面41は車両後方かつ上方に向かって斜めに傾いている。【選択図】図3

Description

本発明は、車両下部構造、特にエンジンアンダーカバーとフロントサスペンションメンバの形状に関する。
エンジンアンダーカバーの車両前後方向の中央付近に開口部を設け、車両走行時に開口部から流入する冷却風によりエンジンを冷却する車両下部構造が特許文献1で開示されている。
特開2013−180609号公報
しかし、エンジンアンダーカバーの車両前後方向の中央付近に開口部を設けると、路面から跳ね上げられた石や雪などの異物が開口部からエンジンルーム内に侵入してエンジンアンダーカバーの開口部より後側に堆積し、その重みによりエンジンアンダーカバーの脱落や破損が生じるおそれがある。
そこで、本発明は、エンジンアンダーカバーの下方からエンジンルーム内に冷却風を流入させる通気口を設けても、エンジンアンダーカバー上に異物が堆積することを抑制することを目的とする。
本発明に係る車両下部構造は、車両前方側からエンジンの下方に至る領域に配置されるエンジンアンダーカバーと、エンジンアンダーカバーの後方に配置されたフロントサスペンションメンバと、を含む車両下部構造であって、エンジンアンダーカバーの後端部と、フロントサスペンションメンバの前端との間に車両外部とエンジンルームとを連通する通気口が形成され、エンジンアンダーカバーの後端部は車両後方かつ上方に向かって斜めに延びており、フロントサスペンションメンバの車両前方側側面は車両後方かつ上方に向かって斜めに傾いていること、を特徴とする。
本発明は、エンジンアンダーカバーの後端部より後方に通気口が形成され、石などの異物が通気口からエンジンルーム内に侵入しても、フロントサスペンションメンバの傾斜した前方側側面に接触して通気口から車外に排出されるため、エンジンアンダーカバー上に異物が堆積することを抑制することができる。
本開示の実施形態の車両下部構造を車両下方から見た図である。 図1の部分Aを拡大して示した図である。 図2におけるB―B線断面図である。 比較例1のエンジンアンダーカバーの断面図である。
以下、図面を参照しながら、実施形態の車両下部構造10について説明する。以下説明する各図に示す矢印FR、矢印UP、矢印RHは、車両の前方向(進行方向)、上方向、右方向をそれぞれ示している。また、各矢印FR、UP、RHの反対方向は、それぞれ車両後方向、下方向、左方向を示す。以下、単に前後、左右、上下の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両左右方向(車両幅方向)の左右、車両上下方向の上下を示すものとする。
図1は、実施形態の車両下部構造10を車両下方から見た図であり、車両幅方向の両端に右前輪2及び左前輪3が配置されている。エンジンアンダーカバー1は、車両前方にエンジンが配置された車両において、車両前方側からエンジンの下方に至る領域に配置される。
図1の一点鎖線で囲われた部分Aを拡大して示した図が図2であり、図2のB−B線断面図が図3である。図2及び図3に示すように、エンジンアンダーカバー1の後方にはフロントサスペンションメンバ4が配置される。エンジンアンダーカバー1の後端部11と、フロントサスペンションメンバ4の前端との間には、車両外部とエンジンルームとを連通する通気口12が形成されている。
図3に示すように、エンジンアンダーカバー1の後端部11は、車両後方かつ上方に向かって斜めに延びている。そして、フロントサスペンションメンバ4の前方側側面41は、車両後方かつ上方に向かって斜めに傾いている。車両走行中には、エンジンアンダーカバー1の下の風の流れが後端部11の傾斜に沿って通気口12からエンジンルーム内に取り込まれる。そして、通気口12からエンジンルーム内に取り込まれた風は、フロントサスペンションメンバ4の傾斜した前方側側面41に当たって風向きが変わり、プロペラシャフト5のジョイント部51に当たって、ジョイント部51を冷却する。これらの風の流れを図3に矢印で示す。
路面から跳ね上げられた石や雪などの異物が通気口12からエンジンルーム内に侵入した場合、通気口12より後方のフロントサスペンションメンバ4の前方側側面41に接触し、傾斜した前方側側面41には堆積せず、通気口12から車外に排出される。そのため、車両下部構造10では、エンジンアンダーカバー1の上に異物が堆積することを抑制することができる。
次に、本実施形態と比較するために、車両前後方向の中央付近に通気口63が形成された比較例1のエンジンアンダーカバー6について述べる。図4は、比較例1のエンジンアンダーカバー6を車両側方から見た断面図である。エンジンアンダーカバー6は、アンダーカバー前部61とアンダーカバー後部62とを備え、アンダーカバー前部61とアンダーカバー後部62との間に通気口63が形成されている。アンダーカバー前部61の後端部64は、車両後方かつ上方に向かって斜めに延びている。車両走行中には、アンダーカバー前部61の下の風の流れが後端部64の傾斜に沿って通気口63からエンジンルーム内に流れ込む冷却風によってエンジン等が冷却される。この風の流れを、図4に矢印で示す。
図4に示すように、エンジンアンダーカバー6の車両前後方向の中央付近に通気口63を設けた場合、路面から跳ね上げられた石や雪などの異物が通気口63からエンジンルーム内に侵入すると、アンダーカバー後部62は平坦なため、異物は通気口63から排出されず、アンダーカバー後部62に異物が堆積する。その結果、異物の重みによりエンジンアンダーカバー6の脱落や破損が生じるおそれがある。
本開示の車両下部構造は、上述した形態に限定されず、本開示の要旨の範囲内において種々の形態にて実施できる。例えば、通気口12からエンジンルーム内に流入させた冷却風で冷却する対象は、プロペラシャフト5のジョイント部51以外の物であってもよい。
1、6 エンジンアンダーカバー、2 右前輪、3 左前輪、4 フロントサスペンションメンバ、5 プロペラシャフト、10 車両下部構造、11、64 後端部、12、63 通気口、41 前方側側面、51 ジョイント部、61 アンダーカバー前部、62 アンダーカバー後部。

Claims (1)

  1. 車両前方側からエンジンの下方に至る領域に配置されるエンジンアンダーカバーと、前記エンジンアンダーカバーの後方に配置されたフロントサスペンションメンバと、を含む車両下部構造であって、
    前記エンジンアンダーカバーの後端部と、前記フロントサスペンションメンバの前端との間に車両外部とエンジンルームとを連通する通気口が形成され、
    前記エンジンアンダーカバーの前記後端部は車両後方かつ上方に向かって斜めに延びており、
    前記フロントサスペンションメンバの車両前方側側面は車両後方かつ上方に向かって斜めに傾いていること、を特徴とする車両下部構造。
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