JP2020057935A - リーダ - Google Patents
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Abstract
【課題】認識時間を抑制することができるリーダを提供する。【解決手段】実施形態によれば、リーダは、アンテナと、制御部と、を備える。アンテナは、電波を送受信する。制御部は、前記アンテナを通じてスペクトラム拡散変調された信号を送信する無線タグから受信する受信信号の、相関出力が最大となる拡散符号がそれぞれ異なる複数の相関器と、前記アンテナを通じて第1の送信出力で電波を送信し、前記複数の相関器の相関出力から拡散符号に対応した無線タグを認識し、前記アンテナを通じて前記第1の送信出力よりも強い第2の送信出力で電波を送信し、前記複数の相関器の相関出力から拡散符号に対応した無線タグを認識する。【選択図】 図1
Description
本発明の実施形態は、リーダに関する。
リーダには、通信可能な範囲にある複数の無線タグを一括して認識するものがある。そのようなリーダは、多重ランダムアクセス方式(ALOHA方式)により複数の無線タグを時分割で一つずつ認識するため、一つの無線タグを認識する時間は短いが、無線タグの数が増えるにつれ、全ての無線タグの認識が完了するまでの時間が長くなる。また、複数の無線タグからの応答信号が時間的に重なり衝突する確率が高くなるため、更に認識が完了するまでの時間が長くなるという課題がある。
上記の課題を解決するため、認識時間を抑制することができるリーダを提供する。
実施形態によれば、リーダは、アンテナと、制御部と、を備える。アンテナは、電波を送受信する。制御部は、前記アンテナを通じてスペクトラム拡散変調された信号を送信する無線タグから受信する受信信号の、相関出力が最大となる拡散符号がそれぞれ異なる複数の相関器と、前記アンテナを通じて第1の送信出力で電波を送信し、前記複数の相関器の相関出力から拡散符号に対応した無線タグを認識し、前記アンテナを通じて前記第1の送信出力よりも強い第2の送信出力で電波を送信し、前記複数の相関器の相関出力から拡散符号に対応した無線タグを認識する。
以下、図面を参照しながら実施形態について説明する。
実施形態に係る通信システムは、リーダを用いて複数のRFIDタグ(無線タグ)を同時に認識する。通信システムのリーダは、符号分割多元接続方式を用いて複数のRFIDタグからデータを受信し、各RFIDタグを認識する。
たとえば、通信システムは、物流センタなどにおいて荷物などに添付されたRFIDタグを読み取るために用いられる。また、通信システムは、店舗などにおいて決済する商品に添付されたRFIDタグを読み取るために用いられてもよい。通信システムが用いられる用途は、特定の構成に限定されるものではない。
図1は、実施形態に係る通信システム1の構成例を示すブロック図である。図1が示すように、通信システム1は、リーダ10とRFIDタグ20(20−1乃至N)とを備える。RFIDタグ20は、リーダ10からの電波に応答し、リーダ10は応答信号に応じてRFIDタグ20を認識する。
即ち、リーダ10は、RFIDタグ20から、RFIDタグ20を識別するIDコード(たとえば、EPC(Electronic Product Code))を取得する。リーダ10は、符号分割多元接続方式でRFIDタグ20の応答を選択的に受信しIDコードを取得する。
通信システム1は、複数のRFIDタグ20(20−1乃至N)を備える。また、複数のRFIDタグ20は、リーダ10と無線で通信可能な範囲に配置される。RFIDタグ20−1乃至Nは、IDデータと拡散符号が異なる以外は同様の構成であるため、RFIDタグ20として説明する。
RFIDタグ20(無線タグ)は、リーダ10からの電波を受けて活性化する(動作可能な状態となる)。RFIDタグ20は、活性化すると、リーダ10に対してデータを送信する。即ち、RFIDタグ20は、リーダ10に対して、自身を特定するIDコードを送信する。
複数のRFIDタグ20は、領域Aと領域Bとに配置される。
領域Aは、リーダ10から所定の範囲に設定される。たとえば、領域Aは、リーダ10から、数cmから数m程度の距離に形成される。
領域Bは、領域Aよりもリーダ10から遠方に設定される。たとえば、領域Bは、リーダ10から、数mから10m程度の距離に形成される。
次に、リーダ10の構成例について説明する。
図2は、リーダ10の構成例を示すブロック図である。図2が示すように、リーダ10は、MCU11、アンテナ12、搬送波発振器13、送信電力増幅器14、ローパスフィルタ15、サーキュレータ16、ハンドパスフィルタ17、低雑音増幅器18、インタフェイス19及び相関器100(100−1乃至M)などを備える。なお、リーダ10は、図2が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、リーダ10から特定の構成が除外されたりしてもよい。
MCU11(Micro Control Unit)は、リーダ10全体の動作を制御する機能を有する。MCU11は、内部メモリ及び各種のインタフェイスなどを備えてもよい。MCU11は、内部メモリなどが予め記憶するプログラムを実行することにより種々の処理を実現する。
なお、MCU11がプログラムを実行することにより実現する各種の機能のうちの一部は、ハードウエア回路により実現されるものであっても良い。この場合、MCU11は、ハードウエア回路により実行される機能を制御する。
アンテナ12は、RFIDタグ20と電波を送受信するためのアンテナである。アンテナ12は、MCU11などの制御に基づいてRFIDタグ20へ電波を送信する。また、アンテナ12は、RFIDタグ20から電波を受信する。アンテナ12は、所定の方向に指向性を有する指向性アンテナであってもよい。
アンテナ12は、サーキュレータ16に電気的に接続する。
アンテナ12は、サーキュレータ16に電気的に接続する。
搬送波発振器13は、RFIDタグ20に送信する電波を生成するための搬送波を出力する。たとえば、搬送波発振器13は、920MHz帯の周波数を有する搬送波を出力する。搬送波発振器13は、送信電力増幅器14に電気的に接続する。搬送波発振器13は、送信電力増幅器14に搬送波を出力する。
送信電力増幅器14は、MCU11などの制御に従って、搬送波発振器13からの搬送波を増幅する。送信電力増幅器14は、ローパスフィルタ15に電気的に接続する。送信電力増幅器14は、ローパスフィルタ15に増幅された搬送波を出力する。
ローパスフィルタ15は、増幅された搬送波から高周波成分を濾波する。たとえば、ローパスフィルタ15は、増幅された搬送波からスプリアスを濾波する。ローパスフィルタ15は、サーキュレータ16に電気的に接続する。ローパスフィルタ15は、サーキュレータ16に濾波された搬送波を出力する。
サーキュレータ16は、送信系回路(搬送波発振器13、送信電力増幅器14及びローパスフィルタ15など)と受信系回路(ハンドパスフィルタ17、低雑音増幅器18、及び相関器100など)とをアンテナ12に対して方向性結合する。即ち、サーキュレータ16は、送信系回路からの搬送波をアンテナ12に出力する。また、サーキュレータ16は、受信した電波によって生じた受信信号を受信系回路へ出力する。
ハンドパスフィルタ17は、サーキュレータ16に電気的に接続する。ハンドパスフィルタ17は、アンテナ12を通じてRFIDタグ20から受信した受信信号を入力する。ハンドパスフィルタ17は、受信信号から不要な周波数成分を濾波する。ハンドパスフィルタ17は、低雑音増幅器18に電気的に接続する。ハンドパスフィルタ17は、濾波された受信信号を低雑音増幅器18に出力する。
低雑音増幅器18は、濾波された受信信号を増幅する。低雑音増幅器18は、低い雑音指数で受信信号を増幅する。低雑音増幅器18は、相関器100−1乃至Nに電気的に接続する。低雑音増幅器18は、増幅された受信信号を相関器100−1乃至Nに出力する。
相関器100は、低雑音増幅器18からの受信信号に含まれるスペクトル拡散信号の拡散符号と予め設定された拡散符号との相関度を判定する。相関器100は、相関度を示す相関出力をMCU11に供給する。予め設定された拡散符号は、相関器100−1乃至Mごとに異なる。即ち、相関器100は、RFIDタグ20から受信する受信信号の相関出力が最大となる拡散符号がそれぞれ互いに異なる。
図2が示すように、相関器100は、マッチドフィルタ101、1側出力加算器102、0側出力加算器103及び相関判定器104などを備える。
マッチドフィルタ101は、受信信号との相関度に応じた出力値が得られる一種のフィルタである。たとえば、マッチドフィルタ101は、表面弾性波素子によるSAWマッチドフィルタである。マッチドフィルタ101は、電気的に1側出力加算器102と0側出力加算器103とに電気的に接続する。マッチドフィルタ101は、相関度に応じた出力を1側出力加算器102と0側出力加算器103とに出力する。
1側出力加算器102は、マッチドフィルタ101の所定のタップ即ち拡散符号列の1であるビットに対応する端子から出力された相関出力を加算する。1側出力加算器102は、相関判定器104に電気的に接続する。
0側出力加算器103は、マッチドフィルタ101の所定のタップ即ち拡散符号列の0であるビットに対応する端子から出力された相関出力を加算する。0側出力加算器103は、相関判定器104に電気的に接続する。
相関判定器104は、1側出力加算器102と0側出力加算器103とからの加算出力に基づいて相関度を二値判定する。相関判定器104は、MCU11に電気的に接続する。相関判定器104は、判定した相関度をMCU11に出力する。
なお、相関器100は、SAWコンボルバから構成されてもよい。この場合、MCU11は、SAWコンボルバのタップに、RFIDタグ20の拡散符号に合わせたデータをプリセットする。SAWコンボルバは、プリセットされたデータに基づいて、相関度を判定する。
インタフェイス19は、外部装置とデータを送受信するためのインタフェイスである。たとえば、MCU11は、インタフェイス19を通じて認識したRFIDタグ20の識別情報などを外部装置へ送信する。
次に、RFIDタグ20の構成例について説明する。
図3は、RFIDタグ20の構成例を示すブロック図である。RFIDタグ20は、タグアンテナ21が捉えたリーダ10からの電波を直流電力に変換するレクテナ22と、その出力電圧が他の回路部の動作に必要な電圧に達していることを判定する電圧判定部23と、各回路部に供給するレクテナ出力をON/OFFする電源供給スイッチ24と、固有のIDコードを格納したメモリ25と、クロック発振器26の発振周波数fcを分周器27によって周波数fdに分周したベースバンドクロックに従ってメモリの内容をシリアル出力するシフトレジスタ28と、クロック発振器26の周波数fcをクロックレートとして各RFIDタグに固有の拡散符号を生成する拡散符号発生器29と、シフトレジスタ28が出力するIDコードを拡散符号でスペクトラム拡散変調(たとえば、直接拡散変調)する拡散変調器30と、タグアンテナ21が受信したリーダ10からの電波を、インピーダンス整合または不整合の2状態を拡散変調器30の出力でスイッチングすることによりOOK変調して再送信するバックスキャッタ変調器31とを備えている。更に、RFIDタグ20は、分周期出力のパルスをカウントするカウンタ32と、このカウント値が既定の数に達した場合に起動する時定数タイマ33とを備え、時定数タイマが起動して終了するまでの間、前記電源制御スイッチにより各部への電源供給を停止するよう構成されている。
図3は、RFIDタグ20の構成例を示すブロック図である。RFIDタグ20は、タグアンテナ21が捉えたリーダ10からの電波を直流電力に変換するレクテナ22と、その出力電圧が他の回路部の動作に必要な電圧に達していることを判定する電圧判定部23と、各回路部に供給するレクテナ出力をON/OFFする電源供給スイッチ24と、固有のIDコードを格納したメモリ25と、クロック発振器26の発振周波数fcを分周器27によって周波数fdに分周したベースバンドクロックに従ってメモリの内容をシリアル出力するシフトレジスタ28と、クロック発振器26の周波数fcをクロックレートとして各RFIDタグに固有の拡散符号を生成する拡散符号発生器29と、シフトレジスタ28が出力するIDコードを拡散符号でスペクトラム拡散変調(たとえば、直接拡散変調)する拡散変調器30と、タグアンテナ21が受信したリーダ10からの電波を、インピーダンス整合または不整合の2状態を拡散変調器30の出力でスイッチングすることによりOOK変調して再送信するバックスキャッタ変調器31とを備えている。更に、RFIDタグ20は、分周期出力のパルスをカウントするカウンタ32と、このカウント値が既定の数に達した場合に起動する時定数タイマ33とを備え、時定数タイマが起動して終了するまでの間、前記電源制御スイッチにより各部への電源供給を停止するよう構成されている。
なお、RFIDタグ20は、図3が示すような構成の他に必要に応じた構成を具備したり、RFIDタグ20から特定の構成が除外されたりしてもよい。
タグアンテナ21は、リーダ10と電波を送受信するためのアンテナである。また、タグアンテナ21は、リーダ10から電力の供給を受けるためにも使用される。たとえば、タグアンテナ21は、所定の領域に網目状に形成されてもよい。また、タグアンテナ21は、所定の領域に環状に形成されてもよい。
レクテナ22は、たとえば、整流回路などから構成される。レクテナ22は、各部に電力を供給する。
バックスキャッタ変調器31は、タグアンテナ21及びレクテナ22に電気的に接続する。バックスキャッタ変調器31は、バックスキャッタ変調でスペクトル拡散されたデータを搬送波周波数にアップコンバージョンするための変調器である。バックスキャッタ変調器31は、インピーダンス整合又は不整合の状態をとることができる。バックスキャッタ変調器31は、インピーダンス整合又は不整合の状態を切り替えることで、信号をオンオフ変調する。バックスキャッタ変調器31は、変調された信号をタグアンテナ21に出力する。
次に、リーダ10が実現する機能について説明する。リーダ10が実現する機能は、MCU11によって実現される。
まず、MCU11は、アンテナ12からRFIDタグ20へ送信する電波の出力を第1の送信出力に設定する機能を有する。
たとえば、MCU11は、インタフェイス19などを通じて外部装置などからRFIDタグ20の認識を開始することを指示する命令を受信する。当該命令を受信すると、MCU11は、RFIDタグ20へ送信する電波の出力として第1の送信出力を設定する。
第1の送信出力は、領域AのRFIDタグ20に電波が届く出力である。即ち、第1の送信出力は、領域AのRFIDタグ20(第1の無線タグ)には電波が届くが領域BのRFIDタグ20(第2の無線タグ)には電波が届かない出力である。たとえば、第1の送信出力は、10mWである。
また、MCU11は、第1の送信出力に従ってアンテナ12から電波を送信することでRFIDタグ20を認識する機能を有する。
MCU11は、第1の送信出力を設定すると、第1の送信出力で電波を出力するように送信電力増幅器14に制御信号を送信する。送信電力増幅器14は、当該制御信号に従って搬送波発振器13からの搬送波を増幅しローパスフィルタ15へ出力する。
増幅された搬送波は、ローパスフィルタ15及びサーキュレータ16を通過してアンテナ12に供給される。その結果、アンテナ12は、増幅された搬送波によって電波を送信する。
MCU11は、所定の期間、第1の送信出力で電波を送信する。たとえば、MCU11は、RFIDタグ20の待機時間よりも短い期間(たとえば、当該待機時間の半分)、第1の送信出力で電波を送信する。たとえば、MCU11は、100mS、第1の送信出力で電波を送信する。
MCU11は、第1の送信出力で電波を送信する間、RFIDタグ20から識別情報を受信する。即ち、MCU11は、領域Aにある複数のRFIDタグ20から識別情報を受信する。
MCU11は、相関器100からの相関度に基づいて、同時に受信される複数の識別情報を区別して取得する。MCU11は、取得した識別情報が示すRFIDタグ20を認識する。即ち、MCU11は、相関度を示す相関出力から拡散符号に対応したRFIDタグ20を認識する。
また、MCU11は、アンテナ12からRFIDタグ20へ送信する電波の出力を第1の送信出力よりも強い第2の送信出力に設定する機能を有する。
第2の送信出力は、領域BのRFIDタグ20に電波が届く出力である。即ち、第2の送信出力は、領域AのRFIDタグ20及び領域BのRFIDタグ20に電波が届く出力である。たとえば、第2の送信出力は、100mWである。
また、MCU11は、第2の送信出力に従ってアンテナ12から電波を送信することでRFIDタグ20を認識する機能を有する。
MCU11は、第2の送信出力を設定すると、第2の送信出力で電波を出力するように送信電力増幅器14に制御信号を送信する。送信電力増幅器14は、当該制御信号に従って搬送波発振器13からの搬送波を増幅しローパスフィルタ15へ出力する。
増幅された搬送波は、ローパスフィルタ15及びサーキュレータ16を通過してアンテナ12に供給される。その結果、アンテナ12は、増幅された搬送波によって電波を送信する。
第1の送信出力で電波を送信する場合と同様に、MCU11は、所定の期間、第2の送信出力で電波を送信する。たとえば、MCU11は、RFIDタグ20の待機時間よりも短い期間(たとえば、当該待機時間の半分)、第2の送信出力で電波を送信する。たとえば、MCU11は、100mS、第2の送信出力で電波を送信する。
MCU11は、第1の送信出力で電波を送信する間、RFIDタグ20から識別情報を受信する。ここでは、領域AにあるRFIDタグ20は、リーダ10から電波を受信しても識別情報をリーダ10へ送信しない。その結果、MCU11は、領域Bにある複数のRFIDタグ20から識別情報を同時に受信する。
MCU11は、相関器100からの相関度に基づいて、同時に受信される複数の識別情報を区別して取得する。MCU11は、取得した識別情報が示すRFIDタグ20を認識する。即ち、MCU11は、相関度を示す相関出力から拡散符号に対応したRFIDタグ20を認識する。
次に、リーダ10の動作例について説明する。
図4は、リーダ10の動作例について説明するためのフローチャートである。
図4は、リーダ10の動作例について説明するためのフローチャートである。
ここでは、リーダ10のMCU11は、外部装置などからRFIDタグ20の認識を開始することを指示する命令を受信したものとする。
まず、MCU11は、アンテナ12から送信する電波の出力として第1の送信出力を設定する(ACT11)。第1の送信出力を設定すると、MCU11は、第1の送信出力に従ってアンテナ12からRFIDタグ20に対して電波の送信を開始する(ACT12)。
電波の送信を開始すると、MCU11は、RFIDタグ20から受信する識別情報に基づいてRFIDタグ20を認識する(ACT13)。RFIDタグ20を認識すると、MCU11は、第1の送信出力に従って電波の送信を開始してから所定の期間が経過したか判定する(ACT14)。
所定の期間が経過していないと判定すると(ACT14、NO)、MCU11は、ACT13に戻る。
所定の期間が経過したと判定すると(ACT14、YES)、MCU11は、電波の送信を停止する(ACT15)。電波の送信を停止すると、MCU11は、アンテナ12から送信する電波の出力として第2の送信出力を設定する(ACT16)。
第2の送信出力を設定すると、MCU11は、第2の送信出力に従ってアンテナ12からRFIDタグ20に対して電波の送信を開始する(ACT17)。
電波の送信を開始すると、MCU11は、RFIDタグ20から受信する識別情報に基づいてRFIDタグ20を認識する(ACT18)。RFIDタグ20を認識すると、MCU11は、第2の送信出力に従って電波の送信を開始してから所定の期間が経過したか判定する(ACT19)。
所定の期間が経過していないと判定すると(ACT19、NO)、MCU11は、ACT18に戻る。
所定の期間が経過したと判定すると(ACT19、YES)、MCU11は、電波の送信を終了する(ACT20)。電波の送信を終了すると、MCU11は、動作を終了する。
なお、MCU11は、インタフェイス19などを通じて、認識したRFIDタグ20の識別情報を外部装置へ送信してもよい。
また、MCU11は、3段階以上の送信出力を設定してもよい。たとえば、MCU11は、第2の送信出力で電波を送信してRFIDタグ20を認識した後に、第2の送信出力よりも強い第3の送信出力を設定する。MCU11は、第3の送信出力で電波を送信してRFIDタグ20を認識する。
また、MCU11は、3段階以上の送信出力を設定してもよい。たとえば、MCU11は、第2の送信出力で電波を送信してRFIDタグ20を認識した後に、第2の送信出力よりも強い第3の送信出力を設定する。MCU11は、第3の送信出力で電波を送信してRFIDタグ20を認識する。
また、リーダ10は、ICチップなどを認識するものであってもよい。この場合、ICチップは、RFIDタグ20と同様の動作を行う。
また、RFIDタグ20は、他のデータをリーダ10へ送信してもよい。RFIDタグ20がリーダ10へ送信するデータは、特定の構成に限定されるものではない。
次に、MCU11の変形例について説明する。
ここでは、MCU11は、アンテナ12からRFIDタグ20へ電波の送信を開始すると、連続的に送信出力を上昇させる。MCU11は、初期の送信出力(たとえば、10mW)を設定する。MCU11は、設定された初期の送信出力に従って電波の送信を開始する。
電波の送信を開始すると、MCU11は、連続的に送信出力を上昇させる。たとえば、MCU11は、所定の間隔で現在の送信出力(第1の送信出力)から、現在の送信出力よりも強い送信出力(第2の送信出力)を設定する。MCU11は、設定した送信出力で電波を送信する。
MCU11は、連続的に送信出力を上昇させている間に、RFIDタグ20から識別情報を受信してRFIDタグ20を認識する。
MCU11は、送信出力が所定の閾値(たとえば、100mW)に達するまで送信出力を上昇させる。また、MCU11は、RFIDタグ20の待機時間以下の時間で、送信出力を所定の閾値に上昇させる。
図5は、MCU11の動作例を説明するためのフローチャートである。
まず、MCU11は、アンテナ12から送信する電波の出力として初期の送信出力を設定する(ACT21)。初期の送信出力を設定すると、MCU11は、初期の送信出力に従ってアンテナ12からRFIDタグ20に対して電波の送信を開始する(ACT22)。
電波の送信を開始すると、MCU11は、RFIDタグ20から受信する識別情報に基づいてRFIDタグ20を認識する(ACT23)。RFIDタグ20を認識すると、MCU11は、電波の送信出力を上昇させる(ACT24)。
電波の送信出力を上昇させると、MCU11は、送信出力が所定の閾値以上であるか判定する(ACT25)。送信出力が所定の閾値以上でないと判定すると(ACT25、NO)、MCU11は、ACT23に戻る。
送信出力が所定の閾値以上であると判定すると(ACT25、YES)、MCU11は、電波の送信を終了する(ACT26)。電波の送信を終了すると、MCU11は、動作を終了する。
以上のように構成された通信システムは、リーダから第1の送信出力で電波を送信し、RFIDタグから電波を受信する。そのため、通信システムは、第1の領域(たとえば、領域A)にあるRFIDタグから電波を受信する。
また、通信システムは、リーダから第2の送信出力で電波を送信し、RFIDタグから電波を受信する。ここでは、第1の領域にあるRFIDタグは、停止状態であるため、電波を送信しない。そのため、通信システムは、第2の領域(たとえば、領域B)にあるRFIDタグから電波を受信する。
その結果、通信システムは、各RFIDタグから比較的均一な電波強度で電波を受信することができる。よって、通信システムは、各RFIDタグからの信号の相関度を適切に判定することができる。即ち、通信システムは、符号分割多元接続の遠近問題を緩和することができる。
具体的には、通信制御システムは、拡散符号がマッチしないが電波強度が強いRFIDタグの相関度を高く判定すること、及び、拡散符号がマッチするが電波強度が弱いRFIDタグの相関度を低く判定することを防止することができる。
従って、通信制御システムは、符号分割多元接続を用いてRFIDタグを認識することができ、認識時間を抑制することができる。
以上の実施形態を要約すると、リーダは、電波を送受信するアンテナと、前記アンテナを通じてスペクトラム拡散変調された信号を送信する無線タグから受信する受信信号の、相関出力が最大となる拡散符号がそれぞれ異なる複数の相関器と、前記アンテナを通じて第1の送信出力で電波を送信し、前記複数の相関器の相関出力から拡散符号に対応した無線タグを認識し、前記アンテナを通じて前記第1の送信出力よりも強い第2の送信出力で電波を送信し、前記複数の相関器の相関出力から拡散符号に対応した無線タグを認識する、制御部と、を備える。
また、前記受信信号が、直接拡散変調された信号である、前記リーダであってもよい。
また、前記制御部が、連続的に送信出力を上昇させる、前記リーダであってもよい。
また、前記受信信号が、直接拡散変調された信号である、前記リーダであってもよい。
また、前記制御部が、連続的に送信出力を上昇させる、前記リーダであってもよい。
無線タグは、電波を送受信するアンテナと、バックスキャッタ変調器と、前記アンテナを通じてリーダからの電波を受信すると、所定のデータを固有の拡散符号でスペクトラム拡散変調した信号を、前記アンテナが受信したリーダからの電波を前記バックスキャッタ変調器でバックスキャッタ変調することにより前記アンテナを通じて前記リーダに送信し、前記所定のデータを前記リーダに送信した後、所定の待機時間が経過するまで前記アンテナを通じた電波の送信を停止する、制御部と、を備える。
また、前記制御部が、前記所定のデータを直接拡散変調する、前記無線タグであってもよい。
また、前記制御部が、前記所定のデータを直接拡散変調する、前記無線タグであってもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…通信システム、10…リーダ、12…アンテナ、13…搬送波発振器、14…送信電力増幅器、15…ローパスフィルタ、16…サーキュレータ、17…ハンドパスフィルタ、18…低雑音増幅器、19…インタフェイス、20(20−1乃至N)…RFIDタグ、21…タグアンテナ、22…レクテナ、23…電圧判定部、24…電源供給スイッチ、25…メモリ、26…クロック発振器、27…分周器、28…シフトレジスタ、29…拡散符号発生器、30…拡散変調器、31…バックスキャッタ変調器、32…カウンタ、33…時定数タイマ、100(100−1乃至M)…相関器、101…マッチドフィルタ、102…1側出力加算器、103…0側出力加算器、104…相関判定器。
Claims (3)
- 電波を送受信するアンテナと、
前記アンテナを通じてスペクトラム拡散変調された信号を送信する無線タグから受信する受信信号の、相関出力が最大となる拡散符号がそれぞれ異なる複数の相関器と、
前記アンテナを通じて第1の送信出力で電波を送信し、前記複数の相関器の相関出力から拡散符号に対応した無線タグを認識し、
前記アンテナを通じて前記第1の送信出力よりも強い第2の送信出力で電波を送信し、前記複数の相関器の相関出力から拡散符号に対応した無線タグを認識する、
制御部と、
を備えるリーダ。 - 前記受信信号は、直接拡散変調された信号である、
前記請求項1に記載のリーダ。 - 前記制御部は、連続的に送信出力を上昇させる、
前記請求項1又は2に記載のリーダ。
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2018
- 2018-10-02 JP JP2018187424A patent/JP2020057935A/ja active Pending
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