JP2020056803A - 吸音材 - Google Patents

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卓司 横山
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勇輝 笠間
亘 藤井
Wataru Fujii
亘 藤井
卓也 柳野
Takuya Yanagino
卓也 柳野
南部 宏暢
Hironobu Nanbu
宏暢 南部
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Abstract

【課題】本発明の課題は、吸音性に優れる新たな吸音材を提供することにある。【解決手段】金属酸化物と前記金属酸化物に内包される規則性分子集合体とを含む複合体を備える吸音材であって、前記規則性分子集合体に音波が接触し得るように内包されている、吸音材。【選択図】なし

Description

本発明は、吸音材に関する。
従来より、様々な吸音材が提案されている。例えば、特許文献1には、14メッシュ篩上以上8メッシュ篩下以下の範囲のものが40重量%以上90重量%未満に整粒されたガラス質高炉スラグ骨材と、前記骨材1m3に対して250〜400kgの割合で配合された水和硬化性材料を水和硬化させてなる水和物とからなり、成形体の厚さが20〜30mmの範囲内にあり垂直入射最大吸音率が80%以上であることを特徴とするガラス質高炉スラグを用いた吸音コンクリートが開示されている。特許文献2には、吸水膨潤した高吸水性ポリマー粒子を粉末体に接触させて、同吸水膨潤した高吸水性ポリマー粒子の全表面に粉末層を形成させた後、それを乾燥させ、球状の固形殻の内部に球状空間を有してなる造粒体を得ることを特徴とする造粒体の製造方法が開示されており、粉末体が、吸音材であることを特徴とする造粒体の製造方法が開示されている。特許文献3には、垂直入射法吸音率のピークが315〜5000Hzの間に少なくとも1つ以上存在し、ピーク吸音率が80%以上である厚みが5〜30mmの間にあることを特徴とする吸音断熱材が開示されている。
特許平9−169556号公報 特開平10−258223号公報 特開2006−47628号公報
しかしながら、特許文献1〜3に開示される吸音材では空気の積層構造が必要になり、吸音効果の向上のため吸音材の体積と重量を増すこととなるため、軽量、省スペースを求められる分野などでは、より厚みが薄く軽量な吸音材が求められるところである。
本発明の課題は、吸音性に優れる新たな吸音材を提供することにある。
本発明は、金属酸化物と前記金属酸化物に内包される規則性分子集合体とを含む複合体を備える吸音材であって、前記規則性分子集合体に音波が接触し得るように内包されている、吸音材に関する。
本発明によれば、吸音性に優れる新たな吸音材を提供することができる。
本発明の吸音材は、金属酸化物と規則性分子集合体とを含む複合体を備える。本発明の吸音材において、規則性分子集合体は、規則性分子集合体に音波が接触し得るように、金属酸化物に内包されている。即ち、規則性分子集合体が、外気や導音性の物質などの音波を伝達する媒体と接触し得るように内包されているものである。具体的には、金属酸化物の細孔内に規則性分子集合体が内包される態様が例示されるが、本発明はこの態様に限定されるものではない。本発明の吸音材が吸音性に優れるメカニズムは定かではないが、金属酸化物の内部に音波が進入した際に、金属酸化物中の規則性分子集合体が振動することで、エネルギーを吸収し、音波を減衰させるためと推定される。
金属酸化物としては、規則性分子集合体を内包する外殻を形成し得るものであれば特に限定されるものではないが、ハンドリング性の観点から、Si、Ti、Al、Zr、Mg、及びFeからなる群より選択される1種以上の金属を含む酸化物であることが好ましく、より好ましくはSiの酸化物である。また、細孔容積の観点から、2.0nm以上の間隔で規則的に配列した細孔をもつ多孔質シリカが好ましい。ここで、多孔質シリカとして、メソポーラスシリカやメソポーラスシリカを製造する過程で生じる中間生成物を利用することもできる。即ち、メソポーラスシリカは有機物を鋳型とする多孔構造の中間生成物を焼成することで製造されるが、本発明においては、焼成しない状態のものを複合体として用いるのも一つの態様であり、この中間生成物を含めて単に「メソポーラスシリカ」という。
規則性分子集合体としては、例えば、液晶構造をなす分子の集合体、ミセル構造をなす分子の集合体などが挙げられる。
液晶構造をなす分子としては、限定されるものではないが、例えば、パラヒドロキシ安息香酸と、エチレンテレフタラート、フェノール、フタル酸、及び2,6-ヒドロキシナフトエ酸の1種又は複数種との重縮合体を主成分とした液晶ポリマーなどが挙げられる。
ミセル構造をなす分子としては、限定されるものではないが、ミセル構造の自己組織化の容易さの観点から、カチオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤を用いるのが好ましく、1種又は複数種を用いてもよい。これらの化合物にミセル構造を形成には水などの溶液に一定濃度で溶解させることで自己組織化する方法が挙げられる。
カチオン系界面活性剤としては、第1級アミン塩、第2級アミン塩、第3級アミン塩、第4級アンモニウム塩等が挙げられ、ミセル構造の規則性の観点から第4級アンモニウム塩が好ましい。
第4級アンモニウム塩としては、例えば、オクチルトリメチルアンモニウムクロリド、オクチルトリメチルアンモニウムブロミド、オクチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、デシルトリメチルアンモニウムクロリド、デシルトリメチルアンモニウムブロミド、デシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ドデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ミリスチルトリメチルアンモニウムクロリド、ミリスチルトリメチルアンモニウムブロミド、ミリスチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロリド、オクタデシルトリメチルアンモニウムブロミド、オクタデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルトリメチルアンモニウムブロミド、ベヘニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド等のアルキル(炭素数8〜22)トリメチルアンモニウム塩が挙げられるが、ミセル構造の規則性や耐熱性の観点から炭素数14〜22のアルキルトリメチルアンモニウム塩が好ましい。
非イオン系界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン2級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチレンラノリン酸誘導体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のエーテル型のものや、ポリオキシエチレンアルキルアミン等の含窒素型のものを使用することができるが、触媒活性、選択的吸着性の観点から、ポリグリセリンに脂肪酸をエステル化したポリグリセリン脂肪酸エステルが好ましい。
本発明にかかる複合体の製造方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、金属酸化物又はその原料と規則性分子集合体とを混合し、反応させることにより、規則性分子集合体を内包する複合体を形成させることができる。
例えば、金属酸化物として多孔質シリカを使用する場合において、金属酸化物の原料となる無機原料としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン等のアルコキシシラン、テトラエチルオルトケイ酸、ケイ酸ナトリウム、カネマイト(kanemite、NaHSi・3HO)、シリカ、シリカ−金属複合酸化物等が挙げられる。これらの無機原料はシリケート骨格を形成する。これらは、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
内包される規則性分子集合体は、前記したとおりである。
規則性分子集合体を内包させる量は、特に限定されるものではないが、製造の容易さの観点から20〜80質量%が好ましい。
前記無機原料と規則性分子集合体を混合する場合、適当な溶媒を用いることができる。溶媒としては、特に限定されるものではないが、例えば水、有機溶媒、水と有機溶媒との混合物等が挙げられる。
複合体の形成方法は特に限定されるものではないが、例えば、規則性分子集合体を溶媒に溶解後、前記金属酸化物又はその無機原料を添加し、所定のpH(規則性分子集合体の種類に依るが、例えば8〜9)に調整した後に、反応混合物を所定の温度に保持し、あるいは無機原料を用いた場合は縮重合反応を行う方法が挙げられる。縮重合反応の反応温度は使用する無機原料や規則性分子集合体の種類や濃度によって異なるが、通常0〜100℃程度が好ましく、より好ましくは35〜80℃である。
縮重合反応の反応時間は、通常1〜24時間程度が好ましい。また、上記の縮重合反応は、静置状態、撹拌状態のいずれで行ってもよく、またそれらを組み合わせて行ってもよい。これにより規則性分子集合体を鋳型とし、そのまわりに無機物の骨格が形成され、金属酸化物と金属酸化物に内包される規則性分子集合体とを含む複合体が得られる。
本発明における実施態様を例示すると、液晶構造を内包した金属酸化物を製造する場合は、例えばトルエン中にパラヒドロキシ安息香酸とエチレンテレフタラートを溶解させ、ここにシリカゲルなどの多孔質及び触媒を加え80℃で8時間攪拌し、シリカゲルを濾過乾燥することで複合体とすることができる。ミセル構造を内包した金属酸化物を製造する場合も同様である。また、ミセル構造を内包した金属酸化物の製造にメソポーラスシリカの中間生成物を利用する場合は、水中にヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド等の界面活性剤を溶解させてそのミセルを生成させ、ここにシリカ源となるテトラエトキシシランやテトラエチルオルトケイ酸、ケイ酸ナトリウム等を加える。さらに微量の酸あるいは塩基を触媒として加えて上記シリカ源に加水分解および重縮合を生じさせて、ミセルの表面にこれを覆うように金属酸化物たるシリカゲル骨格を形成させ、洗浄乾燥したものを複合体とすることができる。液晶構造を内包した金属酸化物の製造にメソポーラスシリカの中間生成物を利用する場合も同様である。
本発明における複合体は、規則性分子集合体に音波が接触し得るものである。そのため、例えば、複合体の表面をアルミナ等のコーティング剤で被覆してもよいが、全面的に被覆せずに、規則性分子集合体の少なくとも一部が外気等と接触し得るようにするのが好ましい。被覆面が多いと、音波の内部への進入を妨げることになり、吸音効果を損なうおそれがある。従って、コーティング剤で複合体表面を被覆する場合は、吸音効果を損なわない程度とするのが好ましい。
本発明の吸音材は、吸音性に優れるため、防音材シート、防音塗布材などに好適に使用される。
例えば、防音材シートに使用する場合においては、ガラス繊維や熱可塑性繊維など公知の防音材シートの層間に、本発明の吸音材を散布等により供給し、その後加熱処理等を行うことで防音材シートを形成することができる。ここでの加熱処理条件としては120〜180℃で3〜10分が好ましい。
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるものではない。
比較例1
無機繊維として外径3μm〜9μmのガラス繊維(GF)と、熱可塑性樹脂繊維として太さ1デシテックス〜4デシテックスのポリプロピレン樹脂(PP)繊維が50(%):50(%)の質量割合で投入し、GF/PPシートを製造した。このGF/PPシートを2層に積層し、熱プレスで170℃、3分間加熱処理を行うことで比較例1の防音材シートを形成した。
実施例1
比較例1で調製したGF/PPシートを2層に積層する際に、層間に、以下のとおり調製したメソポーラスシリカ複合体Aを表1に記載の量だけ散布供給し、その後熱プレスで170℃、3分間加熱処理を行うことで実施例1の防音材シートを形成した。
メソポーラスシリカ複合体Aの調製
メソポーラスシリカ複合体Aは、水中(1L)にヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド(50g)を溶解させてそのミセルを生成させ、ここにケイ酸ナトリウム(Na2Si25)160gを加え、さらに微量の酸(塩酸)を触媒として加えて、上記ケイ酸ナトリウムを70℃、6時間で加水分解および重縮合させてミセルの表面にこれを覆うようにシリカゲル骨格を形成させ洗浄、乾燥したものである。
実施例2
GF/PPシートの層間に、メソポーラスシリカ複合体Aに代えて以下のとおり調製したメソポーラスシリカ複合体Bを表1に記載の量だけ散布供給した以外は実施例1と同様にして、実施例2の防音材シートを形成した。
メソポーラスシリカ複合体Bの調製
メソポーラスシリカ複合体Bは、水中(1L)に非イオン界面活性剤Pluronic(登録商標)P−123(70g)を溶解させてそのミセルを生成させ、ここにケイ酸ナトリウム(Na2Si25)(160g)を加え、さらに酸(塩酸)を触媒として加えて、上記ケイ酸ナトリウムを70℃、24時間加水分解および重縮合させてミセルの表面にこれを覆うようにシリカゲル骨格を形成させ洗浄、乾燥したものである。
比較例2
GF/PPシートの層間に、メソポーラスシリカ複合体Aに代えて以下のとおり調製したメソポーラスシリカCを表1に記載の量だけ散布供給した以外は実施例1と同様にして、比較例2の防音材シートを形成した。
メソポーラスシリカCの調製
メソポーラスシリカCは、実施例1で調製したメソポーラスシリカ複合体Aを580℃、10時間加熱処理し内部の有機物(ミセル)を除去したものである。
比較例3
GF/PPシートの層間に、メソポーラスシリカ複合体Aに代えて以下のとおり調製したメソポーラスシリカ混合体Dを表1に記載の量だけ散布供給した以外は実施例1と同様にして、比較例3の防音材シートを形成した。
メソポーラスシリカ混合体Dの調製
メソポーラスシリカ混合体Dは、比較例2で調製したメソポーラスシリカCとエチレングリコールを質量比1:1で混合し、減圧乾燥させたものである。この複合体はX線構造解析と示差走査熱量測定によりミセル構造を有しないことがわかった。
比較例4
GF/PPシートの層間に、メソポーラスシリカ複合体Aに代えて以下のとおり調製したメソポーラスシリカ混合体Eを表1に記載の量だけ散布供給した以外は実施例1と同様にして、比較例4の防音材シートを形成した。
メソポーラスシリカ混合体Eの調製
メソポーラスシリカ混合体Eは、比較例2で調製したメソポーラスシリカCとヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリドを質量比1:1で混合し、減圧乾燥させたものである。
比較例5
GF/PPシートの層間に、メソポーラスシリカ複合体Aに代えて以下のとおり調製したポリ塩化アルミ被覆品Fを表1に記載の量だけ散布供給した以外は実施例1と同様にして、比較例5の防音材シートを形成した。
ポリ塩化アルミ被覆品Fの調製
ポリ塩化アルミ被覆品Fは、実施例1で調製したメソポーラスシリカ複合体Aを5質量%のポリ塩化アルミと混合し、減圧乾燥させることでメソポーラスシリカ複合体A表面の全体をポリ塩化アルミでコーティングしたものである。
<吸音率の評価>
各実施例、比較例の防音材シートについて、JIS 1405−1に従い垂直入射吸音率を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2020056803
表1より、GF/PPシートの層間に複合体を添加した実施例1、2は、複合体を添加しない比較例1に比べて吸音率が高く、吸音性に優れていることがわかった。一方、金属酸化物の細孔内からミセルが除去され、内部が空洞の比較例2、ミセル構造でなく単に有機物を内包する比較例3、4、及びポリ塩化アルミの全面コーティングによりミセル構造が外気等と接触し得ない比較例5では、比較例1とほぼ同程度であり、吸音性に劣っている。このことから、本発明における吸音材は、ミセル構造や液晶構造が内包されていることと、ミセル構造や液晶構造の一部が外気と接触する構造になっていることで、優れた吸音効果が奏されることが推定される。
実施例3
比較例2で調製したメソポーラスシリカCをトルエンに分散させ、ここにパラヒドロキシ安息香酸とエチレンテレフタラートを加え、加熱溶解した後パラトルエンスルホン酸を加え攪拌し、その後濾過乾燥することで、液晶構造を内包した複合体が得られる。複合体の液晶構造の有無はX線構造解析や示差走査熱量測定などで確認することができる。また、この複合体も、ミセル構造を内包した実施例1、2の複合体と同様に吸音効果が得られる。
実施例4
比較例2で調製したメソポーラスシリカCを水に分散させ、ここにヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリドを加え、攪拌溶解させた後加熱処理を行い、放冷後濾過乾燥することで、金属酸化物の細孔内にミセル構造をあとから封入した複合体が得られる。複合体のミセル構造の有無はX線構造解析や示差走査熱量測定などで確認することができる。この複合体は実施例1、2の複合体と同様に吸音効果が得られる。
本発明の吸音材は、防音材シート、防音塗布材などに好適に使用されるものである。

Claims (5)

  1. 金属酸化物と前記金属酸化物に内包される規則性分子集合体とを含む複合体を備える吸音材であって、前記規則性分子集合体に音波が接触し得るように内包されている、吸音材。
  2. 前記金属酸化物が、Si、Ti、Al、Zr、Mg、及びFeからなる群より選択される1種以上の金属を含む酸化物である、請求項1記載の吸音材。
  3. 前記金属酸化物が、多孔質シリカである、請求項1又は2記載の吸音材。
  4. 前記規則性分子集合体が、液晶構造をなす分子の集合体又はミセル構造をなす分子の集合体である、請求項1〜3いずれか記載の吸音材。
  5. 前記規則性分子集合体が、カチオン系界面活性剤又は非イオン系界面活性剤である、請求項1〜4いずれか記載の吸音材。
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