JP2020056271A - 作業機 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1に開示された作業機は、機体に、運転席を包囲するキャビンが搭載されている。キャビンは、オペレータが乗り降りする乗降口を有すると共に、この乗降口の前方を形成するピラー(前柱体)を有する。ピラーには、乗降用の手摺りが設けられている。
そこで、本発明は、手摺りが破損したときの補修の容易な作業機を提供することを目的とする。
図6は、本実施形態に係る作業機1の全体構成を示す概略側面図である。図7は、作業機1の概略平面図である。本実施形態では、作業機1として旋回作業機であるバックホーが例示されている。なお、作業機1は、バックホーに限らず、例えば、ホイールローダ、コンパクトトラックローダ、スキッドステアローダ等の建設機械であってもよく、トラクタやコンバインなどの農業機械であってもよい。
レータの左側(図7の矢印B1方向)を左方、オペレータの右側(図7の矢印B2方向)を右方として説明する。
また、図7に示すように、前後方向K1に直交する方向である水平方向を機体幅方向K2(機体2の幅方向)として説明する。機体2の幅方向の中央部から右部、或いは、左部へ向かう方向を機体外方(機体幅方向の外方)として説明する。言い換えれば、機体外方とは、機体幅方向K2であって機体2の幅方向の中心から離れる方向のことである。機体外方とは反対の方向を、機体内方(機体幅方向の内方)として説明する。言い換えれば、機体内方とは、機体幅方向K2であって機体2の幅方向の中心に近づく方向である。
作業装置4は、ブーム11と、アーム12と、作業具13とを有している。ブーム11は、基部が枢軸14Aを介してスイングブラケット10の上部に枢支されていて、上下方向に揺動可能である。アーム12は、ブーム11の先端側に枢軸14Bを介して枢支されていて、ブーム11に対して近接する方向(クラウド方向)及び離反する方向(ダンプ方向)に揺動可能である。
図6に示すように、キャビン5の上面側にはルーフ16が設けられ、前面側にはフロントガラスが設けられ、背面側にはリヤガラス17が設けられ、左側面の後部にはサイドガラス26が設けられている。キャビン5の左側面の前部には、オペレータが乗り降りする
乗降口18が形成されている。この乗降口18はドア19によって開閉自在に閉塞されている。
前枠部20、後枠部21、上枠部22及び下枠部23は、キャビン5の骨格となるキャビンフレーム(メインフレーム)を構成する部材である。
図6に示すように、キャビン5の前枠部20には、手摺り31が取り付けられている。詳しくは、手摺り31は、図1に示すように、前枠部20に設けられた手摺り取付部32に着脱可能に取り付けられている。手摺り取付部32は、前枠部20の上部に設けられた上手摺り取付部32Aと、前枠部20の下部に設けられた下手摺り取付部32Bとを含む。
図2、図3に示すように、取付壁部37は、第1脚部35と第2脚部36の突出端(前端)側同士を連結している。図4、図5に示すように、取付壁部37の板面は、前後方向K1を向いている。図2に示すように、第1脚部35と第2脚部36との間は、第1脚部35、第2脚部36、取付壁部37及びベースプレート33で囲まれる空間部38である。図4、図5に示すように、空間部38は、機体幅方向K2両側に開口している。
図2〜図5に示すように、取付ステー39(上取付ステー39A及び下取付ステー39B)は、固定部41と、接合部42と、変形許容部43とを有する。取付ステー39は、帯板材を折曲して略L字形状に形成されている。
付ステー39の長手方向の他端側に設けられていて、第1脚部35と第2脚部36との間の空間部38に対応する位置に配置されている。詳しくは、接合部42は、空間部38の機体外方(左方)側に配置されている。
変形許容部43は、手摺り本体40に加わる所定以上の荷重によって曲がる部位である。変形許容部43は、取付ステー39の長手方向の中途部に設けられている。詳しくは、変形許容部43は、図4、図5に示すように、固定部41と接合部42との間に設けられ、固定部41から延長する第1部位46と、接合部42から延長する第2部位47とを有する。
作業具13が手摺り31に当接又は手摺り31が障害物に当接して、手摺り31に所定以上の荷重が加わると、手摺り31は変形するが、この際、本実施形態では手摺り31の取付ステー39をキャビン5の手摺り取付部32にボルト44Aおよびナット44Bにより取り付けているので、取付ステー39を手摺り取付部32から取り外すことにより、手摺り31のみを交換するだけで補修を行える。これにより、補修にかかる時間的、金銭的な負担が大幅に軽減することができる。
また、例えば、手摺り本体40に前方側から荷重が作用した場合、取付ステー39は、変形許容部43において変形することにより、図4、図5に矢印Y1で示すように、接合部42が機体内方(右方)に変位するように変形する。つまり、変形許容部43が変形することにより、接合部42が空間部38に入り込み、手摺り31が手摺り取付部32と干渉するのを防止している。これにより、手摺り31が前枠部20に当接するのを防止することができる。延いては、前枠部20が損傷するのを防止することができる。
また、手摺り取付部32が、前枠部20に面接触して固定されるベースプレート33を有することにより、手摺り31から伝播する荷重を面で受け、局部的な応力集中を低減することができる。これにより、前枠部20が変形するのを防止することができる。
なお、本実施形態では、第1部位46から第2部位47にわたって形成された穴48によって変形許容部43の剛性を低下させ、これによって、取付ステー39が変形許容部43において他の部材よりも先に曲がるように構成しているが、これに限定されることはない。例えば、変形許容部43に切欠き部を設けることにより、剛性を低下させるようにしてもよい。また、変形許容部43の全体又は一部を幅狭に形成すること、又は板厚を薄くすることによって剛性を低下させるようにしてもよい。
本実施形態では、上取付ステー39Aと下取付ステー39Bとは、形状が若干異なるが、同じ形状に形成して部品を共通化してもよい。また、取付ステー39を取り付けるボルト44Aは、キャビン5に用いられるボルト(例えば、ドアヒンジ24A,24Bを固定するボルト)と共通にするのがよい。
作業機1は、機体2と、機体2に搭載された運転席6と、運転席6を保護する運転席保護装置(キャビン5)と、運転席保護装置のピラー(前枠部20)に固定された手摺り取付部32と、手摺り取付部32に着脱可能に取り付けられる取付ステー39と、取付ステー39に固定される手摺り本体40とを有する手摺り31と、を備えている。
また、取付ステー39は、手摺り本体40に加わる所定以上の荷重によってピラー(前枠部20)および手摺り取付部32よりも先に変形する変形許容部43を有する。
また、取付ステー39は、手摺り取付部32に着脱可能に取り付けられる固定部41と、手摺り本体40の端部が接合される接合部42とを有し、変形許容部43は、固定部41と接合部42との間に設けられ、固定部41よりも剛性が低い。
また、変形許容部43は、固定部41から所定方向に延伸する第1部位46と、第1部
位46から所定方向とは異なる方向に屈曲または湾曲して接合部42に接続された第2部位47とを有する板材からなり、且つ第1部位46から第2部位47にわたって形成された穴48または切欠き部を有している。
また、手摺り取付部32は、ピラー(前枠部20)に重ね合わせて接合されたベースプレート33と、ベースプレート33に固定された取付台34とを有し、取付台34は、ベースプレート33から突出し且つ間隔をあけて対向する第1脚部35及び第2脚部36と、第1脚部35と第2脚部36の突出端側同士を連結する取付壁部37とを有し、固定部41は、取付壁部37に取り付けられ、接合部42は、変形許容部43が変形することにより第1脚部35と第2脚部36との間の空間部38に収容される位置に配置されている。
また、手摺り取付部32は、ピラーの上部に設けられた上手摺り取付部32Aと、ピラーの下部に設けられた下手摺り取付部32Bとを含み、取付ステー39は、上手摺り取付部32Aに取り付けられる上取付ステー39Aと、下手摺り取付部32Bに取り付けられる下取付ステー39Bとを含み、手摺り本体40は、上下方向に延伸する棒状に形成されていて、上端側が上取付ステー39Aに接合され、下端側が下取付ステー39Bに接合されていてもよい。
5 運転席保護装置(キャビン)
6 運転席
20 ピラー(前枠部)
31 手摺り
32 手摺り取付部
32A 上手摺り取付部
32B 下手摺り取付部
33 ベースプレート
34 取付台
35 第1脚部
36 第2脚部
37 取付壁部
38 空間部
39 取付ステー
39A 上取付ステー
39B 下取付ステー
40 手摺り本体
41 固定部
42 接合部
43 変形許容部
46 第1部位
47 第2部位
48 穴
Claims (6)
- 機体と、
前記機体に搭載された運転席と、
前記運転席を保護する運転席保護装置と、
前記運転席保護装置のピラーに固定された手摺り取付部と、
前記手摺り取付部に着脱可能に取り付けられる取付ステーと、前記取付ステーに固定される手摺り本体とを有する手摺りと、
を備えた作業機。 - 前記取付ステーは、前記手摺り本体に加わる所定以上の荷重によって前記ピラーおよび前記手摺り取付部よりも先に変形する変形許容部を有する請求項1に記載の作業機。
- 前記取付ステーは、前記手摺り取付部に着脱可能に取り付けられる固定部と、前記手摺り本体の端部が接合される接合部とを有し、
前記変形許容部は、前記固定部と前記接合部との間に設けられ、前記固定部よりも剛性が低い請求項2に記載の作業機。 - 前記変形許容部は、前記固定部から所定方向に延伸する第1部位と、前記第1部位から前記所定方向とは異なる方向に屈曲または湾曲して前記接合部に接続された第2部位とを有する板材からなり、且つ前記第1部位から前記第2部位にわたって形成された穴または切欠き部を有している請求項3に記載の作業機。
- 前記手摺り取付部は、前記ピラーに重ね合わせて接合されたベースプレートと、前記ベースプレートに固定された取付台とを有し、
前記取付台は、前記ベースプレートから突出し且つ間隔をあけて対向する第1脚部及び第2脚部と、前記第1脚部と前記第2脚部の突出端側同士を連結する取付壁部とを有し、
前記固定部は、前記取付壁部に取り付けられ、
前記接合部は、前記変形許容部が変形することにより前記第1脚部と前記第2脚部との間の空間部に収容される位置に配置されている請求項3又は4に記載の作業機。 - 前記手摺り取付部は、前記ピラーの上部に設けられた上手摺り取付部と、前記ピラーの下部に設けられた下手摺り取付部とを含み、
前記取付ステーは、前記上手摺り取付部に取り付けられる上取付ステーと、前記下手摺り取付部に取り付けられる下取付ステーとを含み、
手摺り本体は、上下方向に延伸する棒状に形成されていて、上端側が前記上取付ステーに接合され、下端側が前記下取付ステーに接合されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の作業機。
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