JP2020054572A - 抱き枕 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用者の寝心地及び抱き心地を良好にすることができる抱き枕を提供する。【解決手段】一実施形態に係る抱き枕は、一方向に長く延びる抱き枕であって、柔軟性素材31を含む形状保持部P1と、形状保持部P1を収容する第1生地A1と、第1生地A1を介して形状保持部P1の外側に設けられて形状保持部P1を囲む空隙保持部P2と、空隙保持部P2を収容する第2生地A2と、を備える。【選択図】図4
Description
本開示は、使用者によって抱きかかえられる抱き枕に関する。
従来から抱き枕については種々のものが知られている。特開2008−188157号公報には、互いに異なる触感を有する複数のクッション体が収容された抱き枕が記載されている。抱き枕の外観は細長い袋状とされている。この抱き枕は4個のクッション体を備えており、4個のクッション体は一列に並べられた状態で外袋に包まれて使用される。各クッション体は外周生地を有する内袋を備えており、内袋に互いに触感が異なる材質のクッション材が充填される。各外周生地にはファスナーが設けられており、ファスナーの開閉によってクッション材の種類及び量を調整可能となっている。
クッション材は、天然繊維若しくは合成繊維からなるわた(ポリエステル綿、アクリル綿、絹又はパンヤ繊維)、合成樹脂からなるパイプ状ビーズ(直径2〜10mm、長さ5〜15mm)、発泡樹脂からなるビーズ、合成樹脂製、ゴム製のスポンジ若しくはその粉砕物、羽毛、羊毛、穀類の殻(蕎麦殻、籾殻等)、木製若しくはコルク製の粒状体、桧チップ、ウレタン、茶葉、炭、又は小石等から適宜選択される。
前述したように、抱き枕には種々のクッション材を収容することが可能とされている。しかしながら、抱き枕のクッション材として、わた、羽毛又は羊毛等を用いた場合には、保温力が高まって暑くなるという問題がある。すなわち、わた等をクッション材とした抱き枕では、特に夏場に用いた場合に暑くなりやすいので、使用者の寝心地を損なう可能性がある。
また、抱き枕のクッション材として、パイプ状ビーズ、木製若しくはコルク製の粒状体、又は桧チップ等を用いた場合、これらのクッション材は粒状とされているため、抱き枕としての形状を維持することが難しくなることが想定される。すなわち、粒状物が抱き枕の内部に充填されると、充填された粒状物の量の偏りによって抱き枕の外形が変化し、美観を損なう可能性がある。
更に、粒状物が抱き枕の内部に充填されると、極端な粒状物の偏りにより適度な柔軟性が得られないことがあるため抱き心地がよくないという問題も生じうる。このように、寝心地又は抱き心地が損なわれる場合、使用者は抱き枕の使用を煩わしく感じる可能性がある。従って、抱き枕の使用そのものが煩わしくなることによって使用者は抱き枕のことを快適でないと思うようになり、抱き枕が使われなくなることが多いという現状がある。
本開示は、前述した問題に鑑みてなされたものであり、使用者の寝心地及び抱き心地を良好にすることができる抱き枕を提供することを目的とする。
本開示に係る抱き枕は、一方向に長く延びる抱き枕であって、柔軟性素材を含む形状保持部と、形状保持部を収容する第1生地と、第1生地を介して形状保持部の外側に設けられて形状保持部を囲む空隙保持部と、空隙保持部を収容する第2生地と、を備える。
この抱き枕では、柔軟性素材を含む形状保持部と、形状保持部の外側に設けられる空隙保持部とを備え、空隙保持部は形状保持部を囲んでいる。従って、抱き枕の内側に形状保持部が設けられるので、形状保持部に柔軟性素材を適量充填することによって抱き枕の形状を確実に維持することができる。よって、抱き枕の外形が変化することを抑制することができるので美観を損なう可能性を低減させることができる。また、形状保持部は柔軟性素材を含んでいるので、形状保持部によって適度な柔軟性が得られる。従って、適度な柔軟性が得られて抱き心地を良好にすることができるので、快適な抱き心地を提供することができる。更に、形状保持部の外側に形状保持部を囲む空隙保持部が設けられるので、空隙保持部に放熱性の高い粒状物等が充填されることにより形状保持部の外側における通気性及び放熱性を高めることができる。従って、形状保持部において保温力が高まっても空隙保持部の通気性及び放熱性によって形状保持部から外部に熱を逃がして放熱を行うことができるので、暑くなる問題を抑制することができる。その結果、夏場に用いた場合であっても、使用者の寝心地を損なう可能性を低減させることができ、良好な抱き心地を維持することができる。
空隙保持部は、第2生地と第1生地との間の空間に収容される複数の中空粒状体と、中空粒状体が空間に出入りする粒状体出入口とを有し、空間は、形状保持部から見て粒状体出入口の反対側において第1空間と第2空間とに仕切られていてもよい。この場合、第2生地と第1生地との間の空間に複数の中空粒状体が収容されることにより、複数の中空粒状体において通気性を高めることができる。その結果、空隙保持部の通気性を高めることができるので、更なる抱き心地の向上に寄与する。また、中空粒状体が収容される空間は、粒状体出入口の反対側において第1空間と第2空間とに仕切られている。従って、中空粒状体が収容される空間が第1空間と第2空間とに仕切られていることにより、収容する中空粒状体の量の偏りを抑えることができる。従って、抱き枕の外形の変化をより確実に抑えることができると共に、高く且つ均一な通気性を発揮することができる。また、第1空間と第2空間とが仕切られている箇所が粒状体出入口の反対側に位置することにより、仕切られている箇所が粒状体出入口から遠い箇所に位置するので、中空粒状体の均一性を更に高めることができる。
粒状体出入口は、第1空間に連通する第1粒状体出入口と、第2空間に連通する第2粒状体出入口とを含んでおり、形状保持部は、第1生地に収容される柔軟性素材が出入りする柔軟性素材出入口を有し、第1粒状体出入口、第2粒状体出入口及び柔軟性素材出入口は、互いに隣接しており、第1粒状体出入口、第2粒状体出入口及び柔軟性素材出入口は、第2生地の外方に共に突出してもよい。この場合、第1粒状体出入口、第2粒状体出入口及び柔軟性素材出入口が互いに隣接しているので、柔軟性素材及び中空粒状体の出し入れを容易に行うことができる。また、第1粒状体出入口、第2粒状体出入口及び柔軟性素材出入口が共に外方に突出するので、柔軟性素材又は中空粒状体の出し入れのときに柔軟性素材及び中空粒状体をこぼれにくくすることができると共に充填を容易にすることができる。
本開示によれば、使用者の寝心地及び抱き心地を良好にすることができる。
以下では、図面を参照しながら本開示に係る抱き枕の実施形態について説明する。図面の説明において、同一又は相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。また、図面は、理解の容易のため、一部を簡略化又は誇張して描いている場合があり、寸法比率等は図面に記載のものに限定されない。
図1は、本実施形態に係る抱き枕1を示す平面図である。図2は、抱き枕1を図1とは異なる向きから見た側面図である。一例として、抱き枕1は、特に夏場に用いられる抱き枕であって、使用者に冷涼感を与えることを可能とする。すなわち、抱き枕1は、高い通気性及び放熱性を備えており、これにより、抱き枕1の内部にこもる熱を放出することができるので、冷涼感を提供することが可能となる。一方、抱き枕1は、その内部に後述する形状保持部を備えるため、形が崩れにくくなっており、充填材(例えば後述する柔軟性素材31)を適量充填することによりハリを出すことも可能であるため、使用者の抱き心地を向上させることが可能である。
抱き枕1は、例えば、敷き寝具の上で横たわる使用者に抱きかかえられる抱き枕であって、全体として第1方向D1に直線状に延びている。すなわち、抱き枕1は、第1方向D1(一方向)に長く延びている。第1方向D1は、例えば、敷き寝具の上で横たわる使用者の身体が延びる方向、又は敷き寝具の長手方向である。抱き枕1の第1方向D1の長さは、例えば、50cm以上且つ150cm以下であって、70cm以上且つ120cm以下であってもよく適宜変更可能である。また、抱き枕1は、第2方向D2にも一定長さ延びており、第2方向D2は抱き枕1の幅方向に相当する。抱き枕1の第2方向D2の長さ(幅)は、例えば、20cm以上且つ90cm以下であって、50cm以上且つ70cm以下であってもよく適宜変更可能である。
抱き枕1は、抱き枕1の表面を構成するメッシュ生地11と、抱き枕1の裏面を構成するメッシュ生地12とを有する。メッシュ生地11及びメッシュ生地12は、例えば、縫い込みによって互いに接合されている。メッシュ生地11及びメッシュ生地12は抱き枕1の外面を構成しており、メッシュ生地11及びメッシュ生地12の境目は抱き枕1の厚さ方向(例えば第1方向D1及び第2方向D2の双方に直交する方向)の中央に位置している。
メッシュ生地11及びメッシュ生地12が抱き枕1の外面に位置することにより、抱き枕1の外面の通気性及び放熱性を高めることができるので、抱き枕1に身体が長時間密着しても暑さを感じさせにくくすることができる。抱き枕1は、第1方向D1に延びる中央部5と、中央部5の第1方向D1の一端において拡張する第1拡張部2と、中央部5の第1方向D1の他端において拡張する第2拡張部3とを備える。
一例として、第1拡張部2は、敷き寝具の枕側、又は使用者の頭部、首部及び上半身側に配置される部位であって、使用者の腕が接触する腕接触部であってもよい。一方、第2拡張部3は、使用者の脚部及び下半身側に配置される部位であって、使用者の脚が接触する脚接触部であってもよい。第1拡張部2と中央部5との間には、第2方向D2に窪むと共に、第2方向D2に沿って設けられる一対のくびれ部が形成されている。
上記のくびれ部は、例えば、使用者の腕が掛けられる部位とすることが可能であるため、この場合、使用者の抱き枕1の抱き心地を更に良好にすることができる。第1拡張部2と第2拡張部3は、互いに同一の形状及び同一の大きさであってもよいし、互いに異なる形状又は異なる大きさであってもよい。また、抱き枕1は、抱き枕1の中心を通り第2方向D2に延びる中心軸線に対して対称な形状とされていてもよい。この場合、抱き枕1の第1方向D1への向きを逆にしても抱き枕1を同じように使用することが可能である。
第1拡張部2は、第1方向D1の一端に位置する第1端部2aと、第1端部2aから第2方向D2の一方側及び中央部5側に湾曲して延びる第1湾曲部2bと、第1端部2aから第2方向D2の他方側及び中央部5側に湾曲して延びる第2湾曲部2cとを備える。第1端部2aは、抱き枕1の第1方向D1の一端に位置しており、例えば、第2方向D2に直線状に延びている。
第1湾曲部2bは、第1端部2aの第2方向D2の一端から抱き枕1の第2方向D2の外側に延びだすように湾曲しており、例えば、円弧状又は放物線状に湾曲している。第2湾曲部2cは、第1端部2aの第2方向D2の他端から抱き枕1の第2方向D2の外側に延びだすように湾曲しており、例えば、第1湾曲部2bと同様に湾曲していてもよい。また、第1湾曲部2b及び第2湾曲部2cは、第1端部2aの第2方向D2の中央部に対して互いに対称とされていてもよい。
第2拡張部3は、第1方向D1の他端に位置する第2端部3aと、第2端部3aから第2方向D2の一方側及び中央部5側に湾曲して延びる第3湾曲部3bと、第2端部3aから第2方向D2の他方側及び中央部5側に湾曲して延びる第4湾曲部3cとを備える。第2端部3a、第3湾曲部3b及び第4湾曲部3cの形状及び大きさは、第1端部2a、第1湾曲部2b及び第2湾曲部2cの形状及び大きさと同一であってもよいし、異なっていてもよい。
中央部5は、例えば、敷き寝具に横たわった使用者の身体の胸又は腹部が対向又は接触する部位である。中央部5は第1拡張部2と第2拡張部3の間に位置しており、第1方向D1に長く延びている。中央部5は、第1湾曲部2b及び第3湾曲部3bを互いに連結する第1辺部5aと、第2湾曲部2c及び第4湾曲部3cを互いに連結する第2辺部5bとを有する。
第1辺部5a及び第2辺部5bは、例えば、前述したメッシュ生地11及びメッシュ生地12の境目部分であってもよい。例えば、中央部5の第1辺部5aには、抱き枕1の内部を開放するファスナー6が設けられている。一例として、ファスナー6は、第1辺部5aの中央を含む領域に設けられており、メッシュ生地11とメッシュ生地12との境目部分に形成されている。
図2及び図3に示されるように、メッシュ生地11及びメッシュ生地12の内部には、抱き枕1の内袋を構成する第1布部13、第2布部14、第3布部15及び第4布部16が設けられ、第1布部13、第2布部14、第3布部15及び第4布部16は、抱き枕1のファスナー6の内側に収容される。第1布部13及び第2布部14は後述する中空粒状体32(図4参照)を収容する第2生地A2を構成し、第3布部15及び第4布部16は後述する柔軟性素材31を収容する第1生地A1を構成する。
ファスナー6が設けられる部分のメッシュ生地11,12は、ファスナー6の内側に収容された第1布部13、第2布部14、第3布部15及び第4布部16が盛り上がらないように、他の部分より短くされていてもよい。これにより、メッシュ生地11,12の短い部分の強い伸縮性(弾性)によって第1布部13、第2布部14、第3布部15及び第4布部16が抱き枕1の内側に押し込まれるので、第1布部13、第2布部14、第3布部15及び第4布部16によってファスナー6の付近を盛り上がらないようにすることができる。
図4は、第1布部13、第2布部14、第3布部15及び第4布部16を含む抱き枕1の領域を第2方向D2に沿って切断した断面図である。なお、説明の簡略化のため、図4では、メッシュ生地11及びメッシュ生地12の図示を省略している。図3及び図4に示されるように、抱き枕1は、柔軟性素材31を含む形状保持部P1と、第3布部15及び第4布部16を介して形状保持部P1の外側に設けられて形状保持部P1を囲む空隙保持部P2とを備える。空隙保持部P2は、第1布部13及び第2布部14に収容されている。
形状保持部P1は、抱き枕1の形状を保持する部位であって、抱き枕1の形が崩れることを抑制する部位である。例えば、形状保持部P1には柔軟性素材31が充填されており、充填された柔軟性素材31によって形状保持部P1が抱き枕1の形状を保持する。柔軟性素材31は、高い柔軟性及び弾性を有する材料によって構成されており、例えば、綿(わた)、ウレタン又は羽毛であってもよい。
空隙保持部P2は、抱き枕1の外部と形状保持部P1との間において空隙を形成する部位であって、形状保持部P1を囲むように設けられる。空隙保持部P2は、抱き枕1の外部と形状保持部P1との間の空気流通を行う部位であって、抱き枕1の内部に熱が籠もることを抑制する部位である。例えば、空隙保持部P2には中空粒状体32が充填されており、中空粒状体32が充填されることによって空隙保持部P2が形状保持部P1の外側に多数の空隙を保持する。中空粒状体32は、例えば、中空とされたビーズ又はパイプ材である。中空粒状体32の詳細については後述する。
第1布部13、第2布部14、第3布部15及び第4布部16は、ファスナー6が開けられた状態で抱き枕1の外方に突出させることが可能な抱き枕1の内袋を構成する。第1布部13、第2布部14、第3布部15及び第4布部16は、ファスナー6が閉まっている状態では抱き枕1(メッシュ生地11及びメッシュ生地12)の内部に丸められた状態で収容されている。第1布部13、第2布部14、第3布部15及び第4布部16は、ファスナー6が開放された状態で抱き枕1の内部から引っ張り出されることにより抱き枕1から突出した状態となり、この状態で柔軟性素材31及び中空粒状体32を出し入れすることによって柔軟性素材31及び中空粒状体32の量を調整可能である。
第3布部15及び第4布部16は、柔軟性素材31の出入口である柔軟性素材出入口21を形成する。第1布部13及び第3布部15は中空粒状体32の出入口である第1粒状体出入口22を形成し、第2布部14及び第4布部16は中空粒状体32の出入口である第2粒状体出入口23を形成する。第1布部13、第2布部14、第3布部15及び第4布部16のファスナー6との反対側の端部は糸17の縫い込みによって互いに接合されている。これにより、柔軟性素材出入口21に連通すると共に柔軟性素材31を収容するための空間24、第1粒状体出入口22に連通する第1空間25、及び第2粒状体出入口23に連通する第2空間26が画成される。
以上のように、抱き枕1のファスナー6の内側には、柔軟性素材31が収容される空間24、中空粒状体32が収容される第1空間25、及び第1空間25と仕切られた空間であって中空粒状体32が収容される第2空間26が形成されている。すなわち、抱き枕1の内部空間は3部屋に分かれており、3部屋のうち1部屋に柔軟性素材31が充填され、残り2部屋のそれぞれに中空粒状体32が充填される。抱き枕1のファスナー6の外側には、柔軟性素材出入口21、第1粒状体出入口22及び第2粒状体出入口23が設けられ、3つの出入口が互いに隣接して設けられる。これにより、抱き枕1の内部空間に対する柔軟性素材31及び中空粒状体32の充填を容易に行うことができる。
図2及び図5に示されるように、抱き枕1は、第1方向D1の一端及び他端の少なくともいずれかに中空粒状体32を有しない部位を備えていてもよい。一例として、第1拡張部2の第1端部2a、及び第2拡張部3の第2端部3aの少なくともいずれかに一対の縫い目18,19が設けられており、一対の縫い目18,19を互いに接続する布部20の内側に柔軟性素材31が充填されていてもよい。例えば、布部20は、第1布部13及び第3布部15の接合部から第2布部14及び第4布部16の接合部に向かって延びている。この場合、抱き枕1の全体としては冷涼感を発揮するものの、局所的(例えば布部20の部分)において保温性能を高めることができる。
図6は、中空粒状体32の例を示す斜視図である。図6に示されるように、中空粒状体32は、例えば、筒状とされており、中空粒状体32の軸線方向の両端のそれぞれに開口32aが形成されている。中空粒状体32は、例えば、ビニル素材等の軟質樹脂によって構成されており、中空粒状体32の材料はポリエチレン(PE)であってもよい。中空粒状体32は、中空粒状体32の軸線方向に直交する面で切断したときの断面が長円環状とされる筒状の中央部32bと、中央部32bの軸線方向の両端のそれぞれに設けられ中央部32bから開口32aに向かって徐々に縮径する縮径部32cとを有する。
中空粒状体32の中央部32bの長軸の長さは、例えば、1cm以上且つ4cm以下であり、2cm以上且つ3.5cm以下であってもよい。また、中空粒状体32の軸線方向の長さは、例えば、1cm以上且つ4cm以下であり、2cm以上且つ3.5cm以下である。中空粒状体32の大きさは、一般的なビーズ又はパイプ材より大きくてもよい。中空粒状体32の厚さ(肉厚)は、例えば、0.1mm以上且つ1.0mm以下であってもよいし、0.3mm以上且つ0.8mm以下であってもよい。
このように、中空粒状体32は、比較的大型で且つ肉薄であり、更に高い弾性を有する。従って、中空粒状体32の内部に空気が通りやすいと共に、外力で中空粒状体32が弾性変形して弾性復帰されるときに中空粒状体32の内部の空気が入れ替わるので、高い空気流通性を発揮する。抱き枕1では、表面の直ぐ裏側に中空粒状体32が満遍なく(均一に)充填されているので、抱き枕1の表面の通気性を高めることができ、抱き枕1に高い冷涼感を発揮させることができる。
次に、本実施形態に係る抱き枕1から得られる作用効果について詳細に説明する。例えば図4に示されるように、抱き枕1では、柔軟性素材31を含む形状保持部P1と、形状保持部P1の外側に設けられる空隙保持部P2とを備え、空隙保持部P2は形状保持部P1を囲んでいる。従って、抱き枕1の内側に形状保持部P1が設けられるので、形状保持部P1に柔軟性素材31を適量充填することによって抱き枕1の形状を確実に維持することができる。よって、抱き枕1の外形が変化することを抑制することができるので美観を損なう可能性を低減させることができる。また、形状保持部P1は柔軟性素材31を含んでいるので、形状保持部P1によって適度な柔軟性が得られる。従って、適度な柔軟性が得られて抱き心地を良好にすることができるので、快適な抱き心地を提供することができる。
更に、形状保持部P1の外側に形状保持部P1を囲む空隙保持部P2が設けられるので、空隙保持部P2に放熱性の高い粒状物(例えば中空粒状体32)等が充填されることにより形状保持部P1の外側における通気性及び放熱性を高めることができる。従って、形状保持部P1において保温力が高まっても空隙保持部P2の通気性及び放熱性によって形状保持部P1から外部に熱を逃がして放熱を行うことができるので、暑くなる問題を抑制することができる。その結果、夏場に用いた場合であっても、使用者の寝心地を損なう可能性を低減させることができ、良好な抱き心地を維持することができる。
空隙保持部P2は、第2生地A2と第1生地A1との間の空間に収容される複数の中空粒状体32と、中空粒状体32が当該空間に出入りする第1粒状体出入口22及び第2粒状体出入口23とを有し、当該空間は、形状保持部P1から見て粒状体出入口22,23の反対側において第1空間25と第2空間26とに仕切られていてもよい。この場合、第2生地A2と第1生地A1との間の空間に複数の中空粒状体32が充填されることにより、複数の中空粒状体32において通気性を高めることができる。
その結果、空隙保持部P2の通気性を高めることができるので、更なる抱き心地の向上に寄与する。また、中空粒状体32が収容される空間は、第1粒状体出入口22及び第2粒状体出入口23の反対側において第1空間25と第2空間26とに仕切られている。従って、中空粒状体32が収容される空間が第1空間25と第2空間26とに仕切られていることにより、収容する中空粒状体32の量の偏りを抑えることができる。
従って、抱き枕1の外形の変化をより確実に抑えることができると共に、高く且つ均一な通気性を発揮することができる。また、第1空間25と第2空間26とが仕切られている箇所(糸17の箇所)が第1粒状体出入口22及び第2粒状体出入口23の反対側に位置することにより、仕切られている箇所が第1粒状体出入口22及び第2粒状体出入口23から遠い箇所に位置するので、中空粒状体32の均一性を更に高めることができる。
抱き枕1は、中空粒状体32が出入りする2つの粒状体出入口(第1粒状体出入口22及び第2粒状体出入口23)を備え、形状保持部P1は、第1生地A1に収容される柔軟性素材31が出入りする柔軟性素材出入口21を有し、第1粒状体出入口22、第2粒状体出入口23及び柔軟性素材出入口21は、互いに隣接しており、第1粒状体出入口22、第2粒状体出入口23及び柔軟性素材出入口21は、第2生地A2の外方に突出してもよい。
この場合、第1粒状体出入口22、第2粒状体出入口23及び柔軟性素材出入口21が互いに隣接しているので、柔軟性素材31及び中空粒状体32の出し入れを1箇所で容易に行うことができる。また、第1粒状体出入口22、第2粒状体出入口23及び柔軟性素材出入口21が共に外方に突出するので、柔軟性素材31又は中空粒状体32の出し入れのときに柔軟性素材31及び中空粒状体32をこぼれにくくすることができると共に充填を容易にすることができる。
以上、本開示に係る抱き枕の実施形態について説明したが、本発明は、前述した各実施形態に限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲において変形したものであってもよい。すなわち、抱き枕の各部の形状、大きさ、数、材料及び配置態様は、上記の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。例えば、前述の実施形態では、第1拡張部2、第2拡張部3及び中央部5を備える抱き枕1について説明した。しかしながら、抱き枕は、第1拡張部2及び第2拡張部3の少なくともいずれかが省略された抱き枕であってもよく、抱き枕の形状は、前述の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
前述した実施形態では、中央部5の第1辺部5aに抱き枕1の内部を開放するファスナー6が設けられる例について説明した。しかしながら、ファスナーの位置、形状、大きさ及び数は適宜変更可能である。更に、第1布部13、第2布部14、第3布部15及び第4布部16を含む抱き枕1の内袋を抱き枕1の内部に丸めて入れた状態として、当該内袋が収容された部分が縫い込まれてもよい。この場合、ファスナー6を不要とすることができる。
前述した実施形態では、抱き枕1の表面がメッシュ生地11及びメッシュ生地12によって構成される例について説明したが、抱き枕1を構成する生地の種類は適宜変更可能である。また、前述の実施形態では、抱き枕1の内袋が第1布部13、第2布部14、第3布部15及び第4布部16を含む例について説明した。しかしながら、例えば第1生地A1及び第2生地A2が共に1枚の布部によって構成されていてもよく、抱き枕1の内袋が構成する布の枚数は適宜変更可能である。
前述した実施形態では、縫い目18,19及び布部20を有する抱き枕1について説明したが、抱き枕及び布部の縫い目の形状、大きさ、材料、数及び配置態様は適宜変更可能である。また、前述の実施形態では、内側に形状保持部P1を備え、形状保持部P1の外側に2つの空隙保持部P2を備え、内部空間が3部屋に分かれた抱き枕1について説明した。しかしながら、抱き枕の内部空間の部屋、及び内容物を出し入れする出入口、の形状、大きさ、数、材料及び配置態様は適宜変更可能である。前述した実施形態では、開口32a、中央部32b及び縮径部32cを有する中空粒状体32について説明した。しかしながら、中空粒状体の形状、大きさ及び材料についても適宜変更可能である。
(実施例)
以下では、本開示に係る抱き枕の実施例について説明する。なお、本発明は、下記の実施例に限定されるものではない。実施例では、ヒータを用いて抱き枕を加温し、そのときの温度変化を測定する実験を行った。
以下では、本開示に係る抱き枕の実施例について説明する。なお、本発明は、下記の実施例に限定されるものではない。実施例では、ヒータを用いて抱き枕を加温し、そのときの温度変化を測定する実験を行った。
実施例に係る抱き枕は、前述した図4等に示される抱き枕1と同様の抱き枕であって、詰め物がポリエステル綿である柔軟性素材31と、柔軟性素材31を囲む外側の詰め物である中空粒状体32とを備えた抱き枕とした。
比較例に係る抱き枕は、中空粒状体及び空隙保持部を有しておらず、詰め物として柔軟性素材のみを備えた抱き枕であって、柔軟性素材としてポリエステル綿を用いた。
以上の実施例に係る抱き枕、及び比較例に係る抱き枕のそれぞれに対し、初期温度を25℃としてからヒータを載置し、各抱き枕の温度変化を測定した結果、図7に示される結果となった。図7のグラフに示されるように、比較例に係る抱き枕では、ヒータを載置してヒータをONにした直後から急激に温度が上昇し、その後10分程度経過後に35℃以上となった。一方、実施例に係る抱き枕では、ヒータを載置してヒータをONにした直後から温度が上昇したものの、比較例よりも緩やかに上昇し、10分経過しても33℃程度、20分経過しても34°未満、にしかならなかった。以上より、実施例に係る抱き枕は、比較例に係る抱き枕よりも温度上昇を抑えることができ、低温状態を維持できることが分かった。
1…抱き枕、2…第1拡張部、2a…第1端部、2b…第1湾曲部、2c…第2湾曲部、3…第2拡張部、3a…第2端部、3b…第3湾曲部、3c…第4湾曲部、5…中央部、5a…第1辺部、5b…第2辺部、6…ファスナー、11,12…メッシュ生地、13…第1布部、14…第2布部、15…第3布部、16…第4布部、17…糸、18,19…縫い目、20…布部、21…柔軟性素材出入口、22…第1粒状体出入口、23…第2粒状体出入口、24…空間、25…第1空間、26…第2空間、31…柔軟性素材、32…中空粒状体、32a…開口、32b…中央部、32c…縮径部、A1…第1生地、A2…第2生地、D1…第1方向、D2…第2方向、P1…形状保持部、P2…空隙保持部。
Claims (3)
- 一方向に長く延びる抱き枕であって、
柔軟性素材を含む形状保持部と、
前記形状保持部を収容する第1生地と、
前記第1生地を介して前記形状保持部の外側に設けられて前記形状保持部を囲む空隙保持部と、
前記空隙保持部を収容する第2生地と、
を備える抱き枕。 - 前記空隙保持部は、前記第2生地と前記第1生地との間の空間に収容される複数の中空粒状体と、前記中空粒状体が前記空間に出入りする粒状体出入口とを有し、
前記空間は、前記形状保持部から見て前記粒状体出入口の反対側において第1空間と第2空間とに仕切られている、
請求項1に記載の抱き枕。 - 前記粒状体出入口は、前記第1空間に連通する第1粒状体出入口と、前記第2空間に連通する第2粒状体出入口とを含んでおり、
前記形状保持部は、前記第1生地に収容される前記柔軟性素材が出入りする柔軟性素材出入口を有し、
前記第1粒状体出入口、前記第2粒状体出入口及び前記柔軟性素材出入口は、互いに隣接しており、
前記第1粒状体出入口、前記第2粒状体出入口及び前記柔軟性素材出入口は、前記第2生地の外方に共に突出する、
請求項2に記載の抱き枕。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018186711A JP2020054572A (ja) | 2018-10-01 | 2018-10-01 | 抱き枕 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018186711A JP2020054572A (ja) | 2018-10-01 | 2018-10-01 | 抱き枕 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020054572A true JP2020054572A (ja) | 2020-04-09 |
Family
ID=70105612
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018186711A Pending JP2020054572A (ja) | 2018-10-01 | 2018-10-01 | 抱き枕 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020054572A (ja) |
-
2018
- 2018-10-01 JP JP2018186711A patent/JP2020054572A/ja active Pending
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