JP2020052102A - 電子写真機器用帯電部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】帯電部材への未転写トナーの付着を抑え、未転写トナーの電荷による感光ドラムの過帯電現象が抑えられた電子写真機器用帯電部材を提供する。【解決手段】弾性体層14と、弾性体層14の外側に形成された表層16と、を備え、表層16が(a)ポリエチレンイミンおよび(b)ニグロシン系化合物を含み、(b)ニグロシン系化合物の含有量が、(a)ポリエチレンイミン100質量部に対し、0.10〜20質量部の範囲内である電子写真機器用帯電部材10とする。【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式を採用する複写機、プリンター、ファクシミリなどの電子写真機器において好適に用いられる電子写真機器用帯電部材に関するものである。
電子写真機器による複写や印字は、帯電部材により帯電させた感光ドラムに原稿像を静電潜像として形成し、現像部材により帯電させたトナーを静電潜像に付着させてトナー像を形成し、トナー像を複写紙に転写することにより行われている。複写紙に転写されなかったトナーは、クリーニングブレードによって感光ドラムから掻き取られている。その後、再び帯電部材により感光ドラムが帯電される。帯電部材は、クリーニングブレードによる未転写トナーの掻き取りを前提とした設計となっている。
特許第3056273号公報
電子写真機器の小型化の一環で、クリーニングブレードを用いない構成が検討されている。クリーニングブレードを用いないと、未転写トナーが感光ドラムの表面に残った状態で帯電部材が感光ドラムに接触する。従来の帯電部材は、クリーニングブレードによる未転写トナーの掻き取りを前提とした設計であり、未転写トナーの付着を考慮した設計になっていない。このため、感光ドラムの帯電時に、感光ドラムから帯電部材に未転写トナーが付着する。帯電部材に付着した未転写トナーは電荷を帯びているトナーであり、未転写トナーが付着した帯電部材によって感光ドラムを帯電させると、未転写トナーの電荷によって感光ドラムの過帯電現象が発生し、画像不具合が生じる。未転写トナーの付着に対し、帯電部材の最表面にシリコーンあるいはフッ素の重合体の層を形成すると、物理的な付着に対する抑制効果はあるものの、静電気的な付着に対する抑制効果は低く、特に高温高湿下でその抑制効果が低い。
特許文献1には、導電性支持体上に導電性弾性層を有する帯電用部材において、導電性弾性層の上に、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリエチレンイミン、デンプンの中から選ばれる水溶性高分子を含有する高分子層を有することが記載されている。しかし、特許文献1は、感光体と帯電用部材の接触面が固着したりしないように、表層材料をゴムやポリウレタンから水溶性高分子に変えるものであり、掻き取られなかった未転写トナーの電荷による感光ドラムの過帯電現象を抑えるものではない。
本発明が解決しようとする課題は、帯電部材への未転写トナーの付着を抑え、未転写トナーの電荷による感光ドラムの過帯電現象が抑えられた電子写真機器用帯電部材を提供することにある。
上記課題を解決するため本発明に係る電子写真機器用帯電部材は、弾性体層と、前記弾性体層の外側に形成された表層と、を備え、前記表層が、下記(a)(b)を含み、前記(b)の含有量が、前記(a)100質量部に対し、0.10〜20質量部の範囲内であることを要旨とするものである。
(a)ポリエチレンイミン
(b)ニグロシン系化合物
前記(a)は、分子構造内に尿素結合を有することが好ましい。前記(a)は、疎水基を有してもよい。また、前記(a)は、親水基を有してもよい。
本発明に係る電子写真機器用帯電部材によれば、表層が(a)ポリエチレンイミンおよび(b)ニグロシン系化合物を含み、前記(b)の含有量が前記(a)100質量部に対し0.10〜20質量部の範囲内であることから、帯電部材への未転写トナーの付着を抑え、未転写トナーの電荷による感光ドラムの過帯電現象が抑えられる。
前記表層が、分子構造内に尿素結合を有すると、上記(a)と上記(b)の分散性が向上し、未転写トナーの電荷による感光ドラムの過帯電現象を抑える効果が向上する。
本発明の一実施形態に係る電子写真機器用帯電ロールの外観模式図(a)と、そのA−A線断面図(b)である。 感光ドラムの帯電量の測定方法を表す図である。
以下、本発明について詳細に説明する。本発明に係る電子写真機器用帯電部材は、感光ドラムなどの被帯電体を帯電させるものであれば、特に形状が限定されるものではない。例えば、ロール状、プレート状、ブロック状などの形状のものが適用可能である。特に好ましいものとしては、ロール状のものである。以下、ロール状のもの(帯電ロール)を例に挙げて説明する。
本発明に係る電子写真機器用帯電ロール(以下、単に帯電ロールということがある。)について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る電子写真機器用帯電ロールの外観模式図(a)と、そのA−A線断面図(b)である。
帯電ロール10は、軸体12と、軸体12の外周に形成された弾性体層14と、弾性体層14の外周に形成された表層16と、を備える。弾性体層14は、帯電ロール10のベースとなる層である。表層16は、帯電ロール10の表面に現れる層となっている。
表層16は、下記(a)(b)を含む。表層16において、下記(b)の含有量は、下記(a)100質量部に対し、0.10〜20質量部の範囲内である。
(a)ポリエチレンイミン
(b)ニグロシン系化合物
(a)ポリエチレンイミンは、直鎖状、分岐状のいずれであってもよいが、帯電ロール10の表層16としての物性を確保しやすいなどの観点から、分岐状であることが好ましい。直鎖状のポリエチレンイミンは、例えばアジリジンの開環重合によって得ることができる。分岐状のポリエチレンイミンは、例えばポリ(2−エチル−2−オキサゾリン)の加水分解によって得ることができる。(a)ポリエチレンイミンは、N位に置換基を有する変性体であってもよいし、非変性体であってもよい。変性体とすることで、上記(b)との相溶性や水との親和性などを調整することができる。変性体としては、イソシアネート化合物により変性されたイソシアネート変性体、アルキレンオキサイドにより変性されたアルキレンオキサイド変性体、アルデヒド化合物,アルキルハライド化合物,エポキシ化合物,シアナマイド化合物,グアニジン化合物,尿素,カルボン酸化合物,環状酸無水物,アシルハライド化合物等と反応させた変性体などが挙げられる。イソシアネート変性体は、分子構造内に尿素結合を有する。このため、イソシアネート変性体により、(b)の分散性が向上する。N位の置換基は、疎水基や親水基など有していてもよい。疎水基としては、炭素数2以上の炭化水素基や芳香環などが挙げられる。炭化水素基の炭素数は、より好ましくは4以上、さらに好ましくは8以上である。親水基としては、ポリエーテル鎖などが挙げられる。上記(a)は、水溶性であってもよいし、非水溶性であってもよい。後述にあるポリマーや添加剤、溶剤との相溶性、分散性を考慮し、N位の結合基、置換基を適宜選択することが望ましい。
(b)ニグロシン系化合物は、アニリンもしくはアニリンの塩酸塩とニトロベンゼンに塩酸を加え、銅や鉄などの触媒下で脱水、脱アンモニア、酸化・還元縮合反応で得られるアジン系化合物の1種である。(b)ニグロシン系化合物には、塩酸塩として低級アルコールに溶解するスピリットブラックや、塩酸塩からアルカリ処理によって水酸化物としたもので脂肪酸や非極性溶剤への溶解性があるニグロシンオイルソルブルや、塩酸塩からスルホン化しナトリウム塩としたもので水溶性であるウォーターニグロシンなどがある。(b)ニグロシン系化合物は、非極性溶剤への溶解性がある(油溶性、非水溶性)ものがより好ましい。
(b)ニグロシン系化合物の含有量は、(a)ポリエチレンイミン100質量部に対し、0.10〜20質量部の範囲内とする。(a)ポリエチレンイミン100質量部に対し、(b)の含有量が0.10質量部未満であると、帯電ロール10への未転写トナーの付着を抑える効果が不十分で、未転写トナーの電荷による感光ドラムの過帯電現象が抑えられない。これにより、画像の悪化が抑えられない。この観点から、(b)の含有量は、より好ましくは0.50質量部以上、さらに好ましくは1.0質量部以上である。また、(b)の含有量が20質量部超であると、(b)の分散性が悪く、過剰な(b)の電気的な要因により画像が悪化する。この観点から、(b)の含有量は、より好ましくは15質量部以下、さらに好ましくは10質量部以下である。
表層16は、上記(a)(b)以外に、他のポリマー成分を含んでいてもよいし、他のポリマー成分を含んでいなくてもよい。含んでもよい他のポリマー成分としては、ウレタン樹脂、ナイロン樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、アクリル−フッ素樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、ポリイミド樹脂、ヒドリンゴム(ECO)、ニトリルゴム(NBR)、ウレタンゴム(U)、アクリルゴム(アクリル酸エステルと2−クロロエチルビニルエーテルとの共重合体、ACM)、クロロプレンゴム(CR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)、イソプレンゴム(IR)、天然ゴム(NR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)などが挙げられる。他のポリマー成分は、熱可塑性であってもよいし、熱硬化性であってもよい。他のポリマー成分は、(a)(b)との相溶性、分散性の観点からウレタン樹脂が好ましい。表層16において、上記(a)の含有量は、他のポリマー成分と上記(a)の合計100質量%に対し、20質量%以上であることが好ましい。より好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上である。
他のポリマー成分としてのウレタン樹脂は、熱可塑性であってもよいし、熱硬化性であってもよい。ウレタン組成物の硬化物は、ポリオール、イソシアネートを少なくとも含有し、硬化触媒を含有してもよい。ウレタン組成物は、架橋剤や鎖延長剤を含有してもよい。
上記ポリオールは、ウレタン用のポリオールであり、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオールなどが挙げられる。これらは上記ポリオールとして1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらのうちでは、加水分解が抑えられ、熱安定性に優れるなどの観点から、ポリエーテルポリオールがより好ましい。
ポリエステルポリオールは、多塩基性有機酸と短鎖ポリオールとから得られ、水酸基を末端基とするものが好適に挙げられる。多塩基性有機酸は、特に限定されるものではないが、シュウ酸,コハク酸,グルタル酸,アジピン酸,ピメリン酸,スベリン酸,アゼライン酸,セバシン酸,イソセバシン酸等の飽和脂肪酸、マレイン酸,フマル酸等の不飽和脂肪酸、フタル酸,イソフタル酸,テレフタル酸等の芳香族酸等のジカルボン酸、無水マレイン酸,無水フタル酸等の酸無水物、テレフタル酸ジメチル等のジアルキルエステル、不飽和脂肪酸の二量化によって得られるダイマー酸等が挙げられる。短鎖ポリオールとしては、特に限定するものではなく、例えば、エチレングリコール,ジエチレングリコール,トリエチレングリコール,プロピレングリコール,ジプロピレングリコール,ブチレングリコール,ネオペンチルグリコール,1,6−ヘキシレングリコール等のジオール、トリメチロールエタン,トリメチロールプロパン,ヘキサントリオール,グリセリン等のトリオール、ソルビトール等のヘキサオール等が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、具体的には、ポリエチレンアジペート(PEA)、ポリブチレンアジペート(PBA)、ポリヘキシレンアジペート(PHA)、エチレンアジペートとブチレンアジペートとの共重合体(PEA/BA)などがより好適なものとして挙げられる。これらは、1種単独で用いられてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらのうちでは、耐摩耗性の向上、耐久性の向上などの観点から、ポリブチレンアジペート(PBA)が特に好ましい。
ポリエーテルポリオールは、環状エーテルの開環重合または共重合などによって得られるものが好適に挙げられる。環状エーテルとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、トリメチレンオキサイド、ブチレンオキサイド、α−メチルトリメチレンオキサイド、3,3‘−ジメチルトリメチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキサミン等が挙げられる。ポリエーテルポリオールは、具体的には、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコールなどが挙げられる。
ポリオールの数平均分子量は、1000〜3500のものが好ましい。より好ましくは1500〜2500の範囲内である。数平均分子量が1000以上であることで、得られるポリウレタンの物性低下を抑えることができる。また、数平均分子量が3500以下であることで、プレポリマーの粘度上昇を抑え、成形性を良好にすることができる。
上記イソシアネートは、ウレタン用のイソシアネートであり、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、カルボジイミド変性MDI、ポリメチレンフェニルイソシアネート(PAPI)、オルトトルイジンジイソシアネート(TODI)、ナフチレンジイソシアネート(NDI)、キシレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PDI)、リジンジイソシアネートメチルエステル(LDI)、ジメチルジイソシアネート(DDI)などが挙げられる。これらは、1種単独で用いられてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらのうちでは、耐摩耗性の向上、取扱いやすさ、入手容易、コストなどの観点から、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)が特に好ましい。
上記イソシアネートは、上記するMDIなどのイソシアネートと上記ポリオールとを反応させて得られるNCO末端のウレタンプレポリマーを用いてもよい。ウレタンプレポリマーは、NCO末端とするため、NCO%が5〜30質量%の範囲内であることが好ましい。NCO%は、下記の式で算出される。
Figure 2020052102
硬化触媒は、ウレタン化反応を促進する触媒である。硬化触媒としては、トリエチレンジアミン(TEDA)、第三級アミン、ジアザビシクロアミン、ジアザビシクロアミンの塩などのアミン化合物や四級アンモニウム塩、イソシアヌレート化触媒、有機金属化合物(金属系触媒)などを挙げることができる。これらは単独で用いても良いし、組み合わせて用いて良い。これらのうちでは、(c)によるウレタン化反応の影響が抑えられやすいなどの観点から、有機金属化合物(金属系触媒)が好ましい。
第三級アミンとしては、トリエチルアミンなどのトリアルキルアミン、N,N,N,N−テトラメチル−1,3−ブタンジアミンなどのテトラアルキルジアミン、ジメチルエタノールアミンなどのアミノアルコール、ビス(ジエチルエタノールアミン)アジペートなどのエステルアミン、モルホリン誘導体、ピペラジン誘導体などを挙げることができる。
ジアザビシクロアミンとしては、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)−ウンデセン−7(DBU)、1,5−ジアザビシクロ(4.3.0)−ノネン−5(DBN)を挙げることができる。
有機金属化合物としては、ジブチル錫ラウレート、ジブチル錫ジ(2−エチルヘキソエート)、2−エチルカプロン酸第1錫、オレイン酸第1錫などの有機錫化合物、オクチル酸カリウム、酢酸カリウム、カルボン酸ビスマス、ジルコニウム錯体などの非スズ系有機金属化合物などを挙げることができる。
硬化触媒の含有量は、硬化剤100質量部に対し、好ましくは0.002〜0.02質量部、より好ましくは0.005〜0.015質量部の範囲内である。
架橋剤としては、トリオールが挙げられる。トリオールとしては、トリメチロールプロパン(TMP)、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールエタン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ペンタントリオール、2,3,4−ペンタントリオール、1,3,4‐ペンタントリオール、1,2,5‐ペンタントリオール、1,2,4−ペンタントリオール、2−(ヒドロキシメチル)−1,3−ブタンジオール、2−(ヒドロキシメチル)−1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,2,3−ブタントリオール、2−エチル−1,2,3−プロパントリオール、2―メチル−1,2,4−ブタントリオールなどが挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらのうちでは、トリメチロールプロパンが特に好ましい。
鎖延長剤としては、1,4−ブタンジオール(1,4−BD)、エチレングリコール(EG)、1,6−ヘキサンジオール(1,6−HD)、ジエチレングリコール(DEG)、プロピレングリコール(PG)、ジプロピレングリコール(DPG)、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、キシレングリコール、トリエチレングリコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらのうちでは、1,4−ブタンジオールが特に好ましい。
表層16は、上記(a)(b)に加え、本発明を阻害しない範囲において、必要に応じて、添加剤を含有していてもよい。添加剤としては、導電剤、表面改質剤、粗さ形成用粒子、滑剤、加硫促進剤、老化防止剤、光安定剤、粘度調整剤、加工助剤、難燃剤、可塑剤、発泡剤、充填剤、分散剤、消泡剤、顔料、離型剤などが挙げられる。
導電剤としては、電子導電剤、イオン導電剤が挙げられる。導電剤は、電子導電剤のみであってもよいし、イオン導電剤のみであってもよいし、電子導電剤とイオン導電剤を併用してもよい。
電子導電剤としては、カーボンブラック、グラファイト、導電性酸化チタン,導電性酸化亜鉛,導電性酸化スズなどの導電性酸化物などが挙げられる。特に限定されるものではないが、これらは、電子導電剤として1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。これらのうちでは、カーボンブラックが好ましい。
イオン導電剤としては、第四級アンモニウム塩、第四級ホスホニウム塩、ホウ酸塩、界面活性剤などが挙げられる。特に限定されるものではないが、これらは、イオン導電剤として1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。これらのうちでは、第四級アンモニウム塩が好ましい。
導電剤としての電子導電剤の配合量は、(a)及びポリマー成分の合計を100質量部とした場合、30〜120質量部の範囲内であることが好ましい。より好ましくは60〜100質量部の範囲内である。また、導電剤としてのイオン導電剤の配合量は、(a)及びポリマー成分の合計を100質量部とした場合、0.1〜10質量部の範囲内であることが好ましい。より好ましくは0.5〜5.0質量部の範囲内である。
表層16は、表層形成用組成物を弾性体層14の外周面に塗布・乾燥することにより形成することができる。表層形成用組成物は、少なくとも上記(a)(b)を含み、必要に応じて他のポリマー成分や添加剤、溶剤を含む。溶剤としては、MEK(メチルエチルケトン)、MIBK(メチルイソブチルケトン)、アセトン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、IPA(イソプロピルアルコール)、n−ブタノール、t−ブタノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、NMP(n−メチル−2−ピロリドン)、DMF(ジメチルホルムアミド)、DMAc(ジメチルアセトアミド)、n−ヘキサン、シクロヘキサン、イソヘキサン、n−デカン、イソペンタン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノアセテート、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、水などが挙げられる。
表層16の厚みは、特に限定されるものではないが、好ましくは1.0〜20μmの範囲内、より好ましくは3.0〜15μmの範囲内である。表層16の体積抵抗率は、特に限定されるものではないが、好ましくは10〜10Ω・cm、より好ましくは10〜10Ω・cm、さらに好ましくは10〜10Ω・cmの範囲内である。
弾性体層14は、ベースゴム(ポリマー成分)を含む。これにより、ゴム弾性を有する層となる。弾性体層14は、ベースゴムを含有する導電性ゴム組成物により形成される。ベースゴム(架橋ゴム)は、未架橋ゴムを架橋することにより得られる。未架橋ゴムは、極性ゴムであってもよいし、非極性ゴムであってもよい。
極性ゴムは、極性基を有するゴムであり、極性基としては、クロロ基、ニトリル基、カルボキシル基、エポキシ基などを挙げることができる。極性ゴムとしては、具体的には、ヒドリンゴム、ニトリルゴム(NBR)、ウレタンゴム(U)、アクリルゴム(アクリル酸エステルと2−クロロエチルビニルエーテルとの共重合体、ACM)、クロロプレンゴム(CR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)などを挙げることができる。極性ゴムのうちでは、体積抵抗率が特に低くなりやすいなどの観点から、ヒドリンゴム、ニトリルゴム(NBR)がより好ましい。
ヒドリンゴムとしては、エピクロルヒドリンの単独重合体(CO)、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド二元共重合体(ECO)、エピクロルヒドリン−アリルグリシジルエーテル二元共重合体(GCO)、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体(GECO)などを挙げることができる。
ウレタンゴムとしては、分子内にエーテル結合を有するポリエーテル型のウレタンゴムを挙げることができる。ポリエーテル型のウレタンゴムは、両末端にヒドロキシル基を有するポリエーテルとジイソシアネートとの反応により製造できる。ポリエーテルとしては、特に限定されるものではないが、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどを挙げることができる。ジイソシアネートとしては、特に限定されるものではないが、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなどを挙げることができる。
非極性ゴムとしては、イソプレンゴム(IR)、天然ゴム(NR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、ブチルゴム(IIR)エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)などが挙げられる。
架橋剤としては、硫黄架橋剤、過酸化物架橋剤、脱塩素架橋剤を挙げることができる。これらの架橋剤は、単独で用いても良いし、2種以上組み合わせて用いても良い。
硫黄架橋剤としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、表面処理硫黄、不溶性硫黄、塩化硫黄、チウラム系加硫促進剤、高分子多硫化物などの従来より公知の硫黄架橋剤を挙げることができる。
過酸化物架橋剤としては、パーオキシケタール、ジアルキルパーオキサイド、パーオキシエステル、ケトンパーオキサイド、パーオキシジカーボネート、ジアシルパーオキサイド、ハイドロパーオキサイドなどの従来より公知の過酸化物架橋剤を挙げることができる。
脱塩素架橋剤としては、ジチオカーボネート化合物を挙げることができる。より具体的には、キノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、6−メチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、6−イソプロピルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネート、5,8−ジメチルキノキサリン−2,3−ジチオカーボネートなどを挙げることができる。
架橋剤の配合量としては、ブリードしにくいなどの観点から、未架橋ゴム100質量部に対して、好ましくは0.1〜15質量部の範囲内、より好ましくは0.5〜10質量部の範囲内、さらに好ましくは1.0〜7.0質量部の範囲内である。
架橋剤として脱塩素架橋剤を用いる場合には、脱塩素架橋促進剤を併用しても良い。脱塩素架橋促進剤としては、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7(以下、DBUと略称する。)もしくはその弱酸塩を挙げることができる。脱塩素架橋促進剤は、DBUの形態として用いても良いが、その取り扱い面から、その弱酸塩の形態として用いることが好ましい。DBUの弱酸塩としては、炭酸塩、ステアリン酸塩、2−エチルヘキシル酸塩、安息香酸塩、サリチル酸塩、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸塩、フェノール樹脂塩、2−メルカプトベンゾチアゾール塩、2−メルカプトベンズイミダゾール塩などを挙げることができる。
脱塩素架橋促進剤の含有量としては、ブリードしにくいなどの観点から、未架橋ゴム100質量部に対して、0.1〜2質量部の範囲内であることが好ましい。より好ましくは0.3〜1.8質量部の範囲内、さらに好ましくは0.5〜1.5質量部の範囲内である。
弾性体層14は、イオン導電剤、電子導電剤などの導電剤を含有してもよい。イオン導電剤、電子導電剤としては、表層16において挙げられているものを好適に用いることができる。
弾性体層14には、必要に応じて、各種添加剤を適宜添加しても良い。添加剤としては、滑剤、加硫促進剤、老化防止剤、光安定剤、粘度調整剤、加工助剤、難燃剤、可塑剤、発泡剤、充填剤、分散剤、消泡剤、顔料、離型剤などを挙げることができる。
弾性体層14は、架橋ゴムの種類、イオン導電剤の配合量、電子導電剤の配合などにより、所定の体積抵抗率に調整することができる。弾性体層14の体積抵抗率は、用途などに応じて10〜1010Ω・cm、10〜10Ω・cm、10〜10Ω・cmの範囲などに適宜設定すればよい。
弾性体層14の厚みは、特に限定されるものではなく、用途などに応じて0.1〜10mmの範囲内などで適宜設定すればよい。弾性体層14は、発泡体であってもよいし、非発泡体であってもよい。
弾性体層14は、例えば、次のようにして製造することができる。まず、軸体12をロール成形金型の中空部に同軸的に設置し、未架橋の導電性ゴム組成物を注入して、加熱・硬化(架橋)させた後、脱型するか、あるいは、軸体12の表面に未架橋の導電性ゴム組成物を押出成形するなどにより、軸体12の外周に弾性体層14を形成する。
軸体12は、導電性を有するものであれば特に限定されない。具体的には、鉄、ステンレス、アルミニウムなどの金属製の中実体、中空体からなる芯金などを例示することができる。軸体12の表面には、必要に応じて、接着剤、プライマーなどを塗布しても良い。つまり、弾性体層14は、接着剤層(プライマー層)を介して軸体12に接着されていてもよい。接着剤、プライマーなどには、必要に応じて導電化を行なっても良い。
以上の構成の帯電ロール10によれば、表層16が(a)ポリエチレンイミンおよび(b)ニグロシン系化合物を含み、上記(b)の含有量が上記(a)100質量部に対し0.10〜20質量部の範囲内であることから、帯電ロール10への未転写トナーの付着を抑え、未転写トナーの電荷による感光ドラムの過帯電現象が抑えられる。これは、上記(a)によって上記(b)の分散性が優れる結果、帯電ロール10の表面において均一に(ムラなく)未転写トナーの付着を抑えることで、未転写トナーの電荷の影響が抑えられるためと推察される。上記(a)と上記(b)の組み合わせによって優れた上記効果が得られる。上記(a)と上記(b)のいずれか一方または両方を含まないと、優れた上記効果は得られない。例えば表層16が上記(a)を含まず、上記(a)に代えてウレタン樹脂を含み、ウレタン樹脂と上記(b)の組み合わせだけでは、上記(b)の分散性が悪く、優れた上記効果は得られない。
上記表層にさらにポリマー成分としてウレタン樹脂を含んだ場合においても分散性を維持し、未転写トナーの電荷による感光ドラムの過帯電現象を抑えることができる。この際、上記(a)が、イソシアネート化合物により変性された変性体であり、分子構造内に尿素結合を有すると、上記(a)と上記(b)の分散性が向上し、未転写トナーの電荷による感光ドラムの過帯電現象を抑える効果が向上する。
本発明に係る帯電ロールの構成としては、図1に示す構成に限定されるものではない。例えば、図1に示す帯電ロール10において、軸体12と弾性体層14との間に他の弾性体層を備えた構成であってもよい。この場合、他の弾性体層は、帯電ロールのベースとなる層であり、弾性体層14が帯電ロールの抵抗調整を行う抵抗調整層などとして機能する。他の弾性体層は、例えば、弾性体層14を構成する材料として挙げられた材料のいずれかにより構成することができる。また、例えば、図1に示す帯電ロール10において、弾性体層14と表層16との間に他の弾性体層を備えた構成であってもよい。この場合、弾性体層14が帯電ロールのベースとなる層であり、他の弾性体層は、帯電ロールの抵抗調整を行う抵抗調整層などとして機能する。
以下、実施例および比較例を用いて本発明を詳細に説明する。
(実施例1〜8)
<導電性ゴム組成物の調製>
イソプレンゴム100質量部に対し、カーボンブラック30質量部、酸化亜鉛6質量部、ステアリン酸2質量部、硫黄1質量部、チアゾール系加硫促進剤0.5質量部、チラウム系加硫促進剤0.5質量部、重質炭酸カルシウム50質量部を配合し、50℃に温度調節した密閉型ミキサーを用いて10分間混練し、導電性ゴム組成物を調製した。
導電性ゴム組成物の材料として、以下の材料を準備した。
・ゴム成分
イソプレンゴム(IR)[JSR(株)製、「JSR IR2200」]
・導電剤
カーボンブラック(電子導電剤)[キャボットジャパン(株)製、「ショウブラックN762」]
・酸化亜鉛[堺化学工業(株)製、「酸化亜鉛2種」]
・ステアリン酸[日本油脂(株)製、「ステアリン酸さくら」]
・硫黄[鶴見化学工業(株)製、「粉末硫黄」]
・加硫促進剤
チアゾール系加硫促進剤[大内新興化学工業(株)製、「ノクセラーDM」]
チラウム系加硫促進剤[大内新興化学工業(株)製、「ノクセラーTRA」]
・無機フィラー粒子
重質炭酸カルシウム[白石カルシウム(株)製、「ホワイトンB」、平均粒径3.6μm]
<弾性体層の作製>
直径6mm、快削鋼(SUM)製の芯金の外周に、押出成形装置を用いて、調製した導電性ゴム組成物をクラウン形状に押出成形した。具体的には、押出成形装置のダイスの円形口部に対して上記芯金を通過させながら、ダイスと芯金との隙間に導電性ゴム組成物を供給することにより、芯金の外周に弾性体層を押出成形した。この押出成形の際、芯金の通過速度を変化させ、芯金の長手方向に対する導電性ゴム組成物の付着量を制御することにより、弾性体層前駆体の形状をクラウン形状とした。次いで、これを180℃で30分間加熱処理した。これにより芯金の外周に所定の弾性体層(厚み1.5mm)を形成した。
<表層の作製>
表1に記載の配合量(質量部)となるように、ポリエチレンイミン、ニグロシン系化合物、ウレタン樹脂、ポリオール、イソシアネート、硬化触媒、導電剤を配合し、メチルエチルケトン(MEK)200質量部を加え、所定時間、超音波をかけて混合攪拌することにより、表層形成用の液状組成物を調製した。次いで、この液状組成物を弾性体層の外周面にロールコートし、熱処理を施すことにより、弾性体層の外周に表層(厚み10μm)を形成した。これにより、帯電ロールを作製した。実施例8は、メチルエチルケトン(MEK)200質量部のところを、MEK100質量部とジメチルホルムアミド100質量部とした。
(比較例1)
表層の作製において、ニグロシン系化合物を配合しなかった以外は実施例1と同様にして帯電ロールを作製した。
(比較例2)
表層の作製において、ポリエチレンイミンに代えてウレタン樹脂<1>を配合した以外は実施例1と同様にして帯電ロールを作製した。
(比較例3〜4)
表層の作製において、ニグロシン系化合物の配合量を変えた以外は実施例1と同様にして帯電ロールを作製した。
表層材料として用いた材料は以下の通りである。
・ポリエチレンイミン<1>:日本触媒製「エポミンRP−20」
・ポリエチレンイミン<2>:日本触媒製「エポミンSP−012」
・ニグロシン系化合物<1>:オリエント化学工業製「BONTRON−N75」
・ニグロシン系化合物<2>:オリエント化学工業製「BONTRON−N71」
・ニグロシン系化合物<3>:オリエント化学工業製「BONTRON−N79」
・ウレタン樹脂<1>:東ソー製「ニッポラン5196」
・ポリオール:ADEKA社製「アデカポリエーテルP−1000」
・イソシアネート:東ソー社製「コロネートHX」
・硬化触媒:楠本化成社製「K−KAT XK−635」
・導電剤:カーボンブラック、ライオン製「ケッチェンEC300J」
作製した各帯電ロールについて、トナー付着を評価した。また、帯電量を測定した。また、画像評価を行った。評価結果および表層形成用組成物の配合組成を以下の表に示す。
(トナー付着)
作製した帯電ロールを、クリーニングブレードを外したカートリッジに組み付け、そのカートリッジを実機(HP製「CLJ4525dn」)に取り付けて32.5℃×85%RHの高温高湿環境下にて画出しを行った後の帯電ロールに付着しているトナーを確認した。レーザー顕微鏡(キーエンス社製「VK−8710」)を用い、x50のレンズにて表面観察を行い、解析アプリケーションにより、画像内に占めるトナー付着量を算出した。面積割合でトナー付着量5%以下が特に付着しにくい「◎」、トナー付着量10%以下が付着しにくい「○」、トナー付着量10%超が付着しやすい「×」とした。
(帯電量の測定)
図2に示すように、回転治具6にHP社製「CLJ4525dn」カートリッジの感光ドラム1を組み付け、その上に各帯電ロール2を接触させ、帯電ロール2の両端に合わせて1kgの荷重を負荷した。この際、全体をボックスで囲んで遮光した。帯電ロール2に接続した高圧電源3から−1.0KVの直流電圧のみを印加し、感光ドラム1を1周回転させた後のドラム電位を、高圧プローブ4を備えた表面電位計5により測定した。
(帯電量差)
電極を遮断し、白地を印刷することで意図的に帯電ロール表面にトナーカブリを引き起こした。その後、上記帯電量の測定と同様に帯電量の測定を行った。トナーカブリがないときの帯電量の値を基準とし、トナーカブリ時の帯電量の値との差を算出した。帯電量差3V以下で過帯電の影響が特に小さい「◎」、帯電量差8V以下で過帯電の影響が小さい「○」、帯電量差8V超で過帯電の影響が大きい「×」とした。
(画像評価)
作製した導電性ロールを実機(HP製「CLJ4525dn」)のカートリッジ(ブラック)に取り付け、15℃×10%RH環境下にて25%濃度ハーフトーンにて画出しを行った。画像にムラがなかったものを特に良好「◎」、画像にムラがほとんどなかったものを良好「○」、画像にムラが多かったものを不良「×」とした。
Figure 2020052102
実施例および比較例から、帯電ロールの表層が(a)ポリエチレンイミンおよび(b)ニグロシン系化合物を含み、(b)ニグロシン系化合物の含有量が(a)ポリエチレンイミン100質量部に対し0.10〜20質量部の範囲内であることで、帯電ロールへの未転写トナーの付着が抑えられることがわかる。また、未転写トナーの電荷による帯電量差も小さく抑えられることがわかる。そして、これにより、画像が良好になることがわかる。
比較例1のように、帯電ロールの表層が(b)ニグロシン系化合物を含まないと、帯電ロールへの未転写トナーの付着が抑えられない。また、未転写トナーの電荷による帯電量差も小さく抑えられない。このため、画像が悪化する。また、比較例2のように、帯電ロールの表層が(a)ポリエチレンイミンを含まず、これに代えてウレタン樹脂を含み、ウレタン樹脂と(b)ニグロシン系化合物の組み合わせであると、帯電ロールへの未転写トナーの付着が抑えられない。また、未転写トナーの電荷による帯電量差も小さく抑えられない。このため、画像が悪化する。また、比較例3のように、帯電ロールの表層における(b)ニグロシン系化合物の配合量が少ないと、帯電ロールへの未転写トナーの付着が抑えられない。また、未転写トナーの電荷による帯電量差も小さく抑えられない。このため、画像が悪化する。そして、比較例4のように、帯電ロールの表層における(b)ニグロシン系化合物の配合量が多いと、(b)ニグロシン系化合物の分散性が悪く、過剰な(b)ニグロシン系化合物の電気的な要因により画像が悪化する。
以上、本発明の実施形態・実施例について説明したが、本発明は上記実施形態・実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
10 帯電ロール
12 軸体
14 弾性体層
16 表層

Claims (4)

  1. 弾性体層と、前記弾性体層の外側に形成された表層と、を備え、
    前記表層が、下記(a)(b)を含み、
    前記(b)の含有量が、前記(a)100質量部に対し、0.10〜20質量部の範囲内であることを特徴とする電子写真機器用帯電部材。
    (a)ポリエチレンイミン
    (b)ニグロシン系化合物
  2. 前記(a)が、分子構造内に尿素結合を有することを特徴とする請求項1に記載の電子写真機器用帯電部材。
  3. 前記(a)が、疎水基を有することを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真機器用帯電部材。
  4. 前記(a)が、親水基を有することを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真機器用帯電部材。
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