JP2020052043A - 粒子分析用の基板、粒子分析システム、及び粒子の分析方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】粒子を高精度且つ簡便に分析することが可能な粒子分析システムを提供すること。【解決手段】基板10と、粒子22が分散する分散液から分取した液滴20を、基板10の表面10aに所定の間隔で配置する供給部30と、液滴20が配置された前記基板10の表面10aの画像を取得する撮像部50と、画像に基づいて粒子22を分析する分析部60と、を備える、粒子分析システム100を提供する。【選択図】図1

Description

本開示は、粒子分析用の基板、粒子分析システム、及び粒子の分析方法に関する。
EUの欧州委員会では、「ナノマテリアルの定義に関する欧州委員会勧告」の中で、「ナノマテリアル」とは、非結合状態、または強凝集体(アグリゲート)又は弱凝集体(アグロメレート)であり、個数濃度のサイズ分布で50%以上の粒子について、1つ以上の外径が1nmから100nmのサイズ範囲である粒子を含む、自然の、または偶然にできた、または製造された材料(マテリアル)を意味する旨が定義されている。この定義に該当するか否かを判定するためには、一次粒子の粒径及び粒度分布を測定する必要がある。
ナノ粒子の粒径及び粒度分布を測定する方法としては、動的光散乱法(DLS)、及びレーザー解析散乱法(LD)等の方法が考えられる。しかしながら、ナノ粒子の場合、単量体である一次粒子が二量体及び三量体等の凝集体になりやすく、粒子数ベースの粒度分布を評価することは通常困難である。このため、現状では、粒子数ベースの粒度分布を測定するには,粒子をその粒径ごとにわける分級プロセスとDLSやTEM(電子顕微鏡)等の粒径計測技術(非特許文献1参照)を組み合わせる必要がある。
しかしながら、分級プロセスには多大な労力や時間がかかる。また、非特許文献1では、電子顕微鏡による観察の場合、観察視野が狭く、サンプリング方法及び分散液中におけるナノ粒子の分散方法によって測定結果がばらつく。このため、方法の標準化の必要性が指摘されている。
経済産業省 研究会、ナノ物質の管理に関する検討会、第3回計測技術ワーキンググループ 配布資料、平成24年6月22日、インターネット(URL:http://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/files/nanomaterial/120622_keisokuWG3.pdf)
本開示は、粒子を高精度且つ簡便に分析することが可能な粒子の分析方法及び粒子分析システムを提供する。また、そのような粒子の分析方法及び粒子分析システムに好適に用いられる粒子分析用の基板を提供する。
本開示の一側面に係る粒子の分析方法は、粒子が分散する分散液から分取した液滴を、基板の表面に所定の間隔で配置する配置工程と、液滴が配置された基板の表面の画像に基づいて、分散液又は粒子を分析する分析工程と、を有する。
上記分析方法では、基板の表面に粒子を含有する液滴を所定の間隔で配置している。このため、液滴が乾燥する際の液架橋力によって粒子同士が凝集することが抑制される。したがって、粒子同士の凝集による影響を低減し、分散液又は粒子を高い精度で簡便に分析することができる。例えば、分散液に含まれる種々の形態の粒子のうち、一次粒子(単量体)の割合を高くして一次粒子の粒径及び粒度分布を高精度且つ簡便に求めることができる。また例えば、分散液に含まれる粒子のモル濃度を分析することもできる。
上記粒子はナノ粒子であることが好ましい。ナノ粒子のように小さい粒子は凝集体になり易いが、上記分析方法であれば、一次粒子の分析を高精度及び簡便に行うことができる。
分析工程では、粒子の有無、個数、濃度、粒径、粒度分布及び組成の少なくとも一つを分析してよい。このような粒子及び分散液に関する種々の情報を簡便に求めることができる。
上記基板に配置される液滴の20%以上が粒子の二次粒子を含まず一次粒子のみを含んでよい。これによって、画像に一次粒子が表示される頻度を高くして、高い精度で一次粒子の粒径及び粒度分布を分析することができる。
配置工程では、液滴を吐出するノズル、又は基板を移動しながら、液滴を基板の表面に配置してよい。これによって、多数の液滴を円滑に基板の表面に配置することができる。
配置工程では、インクジェットノズルから液滴を吐出して表面に液滴を配置してもよい。これによって、高い位置精度で基板の表面に多数の液滴を配置することが可能となり、一次粒子の粒径及び粒度分布の分析精度を一層高くすることができる。
上記分析方法では、分散液における粒子のモル濃度をC[mol/L]、分散液から分取される液滴の体積をV[L]、及び、アボガドロ数をNとしたときに下記式(1)を満たしてよい。
0.6<V×C×N<1.8 (1)
これによって、上記基板に配置される液滴のうち、粒子の二次粒子を含む液滴の割合を低減し、一次粒子のみを含む液滴の割合を高くすることができる。したがって、一次粒子の粒径及び粒度分布の分析精度をさらに向上することができる。
配置工程では、基板に設けられた位置決め部に粒子を配置してもよい。これによって、多数の粒子を所望の位置に精度よく配置することができる。このため、粒子の分析を一層円滑に行うことができる。
本開示の一側面に係る粒子分析システムは、基板と、粒子が分散する分散液から分取した液滴を、基板の表面に所定の間隔で配置する供給部と、液滴が配置された基板の表面の画像を取得する撮像部と、画像に基づいて分散液又は粒子を分析する分析部と、を備える。
上記粒子分析システムは、基板の表面に粒子を含有する液滴を所定の間隔で配置する供給部を備える。このため、液滴が乾燥する際の液架橋力によって粒子同士が凝集することが抑制される。このように、粒子同士の凝集による影響を低減したうえで、撮像部で取得された画像に基づいて分析を行うことから、粒子を高い精度で簡便に分析することができる。例えば、一次粒子の粒径及び粒度分布を高精度且つ簡便に求めることができる。また例えば、分散液に含まれる粒子のモル濃度を分析することもできる。
上記粒子はナノ粒子であることが好ましい。ナノ粒子のように小さい粒子は凝集体になり易いが、上記粒子分析システムであれば、一次粒子の分析を高精度及び簡便に行うことができる。
分析部では、粒子の有無、個数、濃度、粒径、粒度分布及び組成の少なくとも一つを分析してよい。このような粒子及び分散液に関する種々の情報を高精度で簡便に求めることができる。
上記粒子分析システムにおいて、基板に配置される液滴の20%以上が粒子の二次粒子を含まず一次粒子のみを含んでよい。これによって、画像に一次粒子のみが表示される頻度を高くして、一次粒子の粒径及び粒度分布を、高い精度で簡便に分析することができる。
上記供給部は、液滴を吐出するノズル又は基板を移動させながら液滴を基板の表面に配置してよい。これによって、多数の液滴を円滑に基板の表面に配置することができる。ノズルは、圧電方式のものであってもよいし、静電方式のものであってよい。
供給部はインクジェットノズルを有してよい。これによって、高い位置精度で基板の表面に多数の液滴を配置することが可能となり、一次粒子の粒径及び粒度分布の分析精度を一層高くすることができる。インクジェットは圧電方式のものであってよい。
上記粒子分析システムは、粒子を含む分散液を収容する収容部を有してよい。分散液における粒子のモル濃度をC[mol/L]、分散液から分取される液滴の体積をV[L]、及び、アボガドロ数をNとしたときに下記式(1)を満たしてよい。
0.6<V×C×N<1.8 (1)
これによって、上記基板に配置される液滴のうち、粒子の二次粒子を含む液滴の割合を低減し、一次粒子のみを含む液滴の割合を高くすることができる。したがって、一次粒子の粒径及び粒度分布の分析精度をさらに向上することができる。
基板は表面に粒子を位置決めする位置決め部を有してよい。これによって、多数の粒子を所望の位置に精度よく配置することができる。このため、粒子の分析を一層円滑に行うことができる。
本開示の一側面に係る粒子分析用の基板は、粒子が分散する分散液から分取した液滴が所定の間隔で配置される表面を有し、液滴が配置された基板の表面の画像に基づいて分散液又は粒子が分析される。
上記基板の表面には、粒子を含有する液滴が所定の間隔で配置される。このため、液滴の乾燥の際に液架橋力によって粒子同士が凝集することが抑制される。したがって、粒子同士の凝集による影響を低減し、分散液又は粒子を高い精度で簡便に分析することができる。例えば、この基板を用いて、一次粒子の粒径及び粒度分布を高精度且つ簡便に求めることができる。また例えば、分散液に含まれる粒子のモル濃度を求めることもできる。
上記粒子はナノ粒子であることが好ましい。ナノ粒子のように小さい粒子は凝集体になり易いが、上記基板であれば、一次粒子の分析を高精度及び簡便に行うことができる。
上記画像に基づいて、粒子の有無、個数、濃度、粒径、粒度分布及び組成の少なくとも一つを分析してよい。このような粒子及び分散液に関する種々の情報を高精度で簡便に求めることができる。
上記液滴の20%以上が粒子の二次粒子を含まず一次粒子のみを含んでよい。これによって、一次粒子の粒径及び粒度分布の分析精度を十分に高くすることができる。
上記表面に、粒子を位置決めする位置決め部を有してよい。これによって、多数の粒子を所望の位置に精度よく配置することができる。このため、粒子の分析を一層円滑に行うことができる。
上記表面に粒子が配置されていてよい。このような基板であれば、速やかに粒子の粒径等を分析することができる。
本開示によれば、粒子を高精度且つ簡便に分析することが可能な粒子の分析方法及び粒子分析システムを提供することができる。また、そのような粒子の分析方法及び粒子分析システムに好適に用いられる粒子分析用の基板を提供することができる。
図1は、一実施形態に係る粒子分析システムを模式的に示す図である。 図2は、粒子分析システムの一例を示す図である。 図3(A)は、ナノ粒子の単量体を撮影した走査型電子顕微鏡の写真である。図3(B)は、ナノ粒子の単量体、二量体及び三量体を撮影した走査型電子顕微鏡の写真である。 図4は、粒子の分析方法に用いられる基板の一例を示す図である。 図5(A)及び図5(B)は、粒子分析システムの一例を示す図である。 図6は、所定の間隔で基板の表面に配置されたナノ粒子を撮影した走査型電子顕微鏡の写真である。 図7(A)は、基板の表面に配置されたナノ粒子の単量体を撮影した走査型電子顕微鏡の写真である。図7(B)は、基板の表面に配置されたナノ粒子の二量体を撮影した走査型電子顕微鏡の写真である。図7(C)は、基板の表面に配置されたナノ粒子の三量体を撮影した走査型電子顕微鏡の写真である。 図8は、実施例1で分析されたナノ粒子(一次粒子)の個数基準の粒度分布を示すグラフである。 図9は、比較例1のナノ粒子を撮影した走査型電子顕微鏡の写真である。 図10は、実施例5で分析されたナノ粒子(一次粒子)の個数基準の粒度分布を示すグラフである。 図11は、x方向に沿う任意の行におけるナノ粒子の位置誤差を模式的に示す図である。 図12は、実施例6の粒子が配列した基板11の表面11aの顕微鏡写真である。 図13は、実施例6〜8において、分散液における粒子の濃度と、一つの液滴に含まれる粒子(一次粒子)の個数毎の頻度との関係を示すグラフである。 図14は、基板の表面上におけるナノ粒子の配置位置と、液滴中心との位置ズレを測定する方法を説明するための図である。 図15(a)は、比較例2で基板の表面に配置された粒子を示す走査型電子顕微鏡の観察画像の写真である。図15(b)は、実施例9で基板の表面に配置された粒子を示す走査型電子顕微鏡の観察画像の写真である。 図16は、分散液(C)及び分散液(D)を用いたときの一つの液滴に含まれるナノ粒子(一次粒子)の個数と液滴数との関係を示すグラフである。 図17は、分散液(B)、分散液(D)及び分散液(E)を用いたときの一つの液滴に含まれるナノ粒子(一次粒子)の個数と液滴数との関係を示すグラフである。 図18は、実施例10の分散液(E)に含まれるナノ粒子(一次粒子)の個数基準の粒径分布を示すグラフである。 図19(a)及び図19(b)は、実施例10において基板の表面に配置されたナノ粒子を走査型電子顕微鏡で観察したときの画像を示す写真である。 図20は、分散液の希釈率(k)と粒子数(N)の関係を示すグラフである。
以下、場合により図面を参照して、本開示の一実施形態について説明する。ただし、以下の実施形態は、本開示を説明するための例示であり、本開示を以下の内容に限定する趣旨ではない。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用い、場合により重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、各要素の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
図1は、粒子分析システムの一実施形態を模式的に示す図である。図1のナノ粒子分析システム100は、基板10と、ナノ粒子22が分散する分散液から分取した液滴20を、基板10の表面10aに所定の間隔Dで配置する供給部30と、基板10の表面10aに配置されたナノ粒子22の画像を取得する撮像部50と、画像に基づいてナノ粒子22のキャラクタライジングを行う分析部60と、を備える。
本実施形態のナノ粒子は、1つ以上の外径が1nmから100nmの範囲にある粒子の割合が、個数基準で50%以上のものを含む。ナノ粒子は、天然物に由来するものであってもよいし、合成物であってもよい。なお、本開示はナノ粒子に限定されるものではなく、1つ以上の外径が1nmから10μmの範囲にある粒子の割合が、個数基準で50%以上のものであってよい。
基板10は、シリコン製、ガラス製、又は金属製であってもよい。基板10の表面には、液滴20を位置決めする位置決め部を有していてもよい。位置決め部は、リソグラフィ技術によって形成された所定のパターンであってもよい。例えば、疎水性の表面層を有する基板10をリソグラフィ技術によってエッチングし、親水性と疎水性の部分をグリッド状又は線状に形成して位置決め部を構成してもよい。これによって、供給部30から供給される液滴20の場所が多少ずれても、分散液の物性に応じてナノ粒子22が位置決め部に位置決めされることとなる。例えば、分散液が水分散液である場合は、親水性の部分に位置決めされることとなる。このようにして、ナノ粒子22の位置決め精度を高くすることができる。
供給部30は、例えばインクジェットノズルを備えており、供給部30は基板10に対して図1の右方向に移動しながら所定量の液滴20を断続的に供給する。これによって、供給部30は、基板10の表面10aにナノ粒子22を含む液滴20を所定の間隔Dで配置する。所定の間隔Dは、隣接する液滴同士が接触しない程度に離れるように設定する。間隔Dは、必ずしも一定や等間隔である必要はなく、ナノ粒子22を効率的に分析する観点から、予め定めた間隔とすることができる。なお、別の実施形態では、供給部30を固定し、基板10を図1の左方向に移動させながら、供給部30から液滴20を断続的に供給してもよい。
間隔Dを小さくすることによって、限られたエリアに多数のナノ粒子を配置することができる。したがって、撮像部50で観察される視野が狭くても、多くのナノ粒子22を観察することが可能となる。
供給部30は、ナノ粒子を含む分散液を収容する収容部40に接続されている。収容部40には、溶媒中にナノ粒子が分散する分散液が収容されている。溶媒は、有機溶媒であってもよいし、水であってもよい。分散液におけるナノ粒子22のモル濃度をC[mol/L]、収容部40から供給部30によって基板10の表面10aに供給される液滴20の体積をV[L]、及び、アボガドロ数をNとしたとき、一つの液滴20に含まれるナノ粒子の個数の期待値は、V×C×Nで算出することができる。この期待値は、下記式(1)を満たしてよいし、下記式(2)を満たしてよい。これによって、高い確率で液滴20に含まれるナノ粒子を単量体にすることができる。
0.6<V×C×N<1.8 (1)
0.9<V×C×N<1.2 (2)
基板10の表面10aに配置された液滴20が乾燥すると、表面10aにはナノ粒子22が残存する。液滴20は、例えば恒温器に入れて加熱して乾燥させてもよいし、大気中に放置して乾燥させてもよい。溶媒として揮発性のものを用いれば、液滴20を短時間で乾燥させることができる。
撮像部50は、基板10の表面10aにおけるナノ粒子22の画像を取得する。撮像部50は、透過型電子顕微鏡(TEM)又は走査型電子顕微鏡(SEM)であってよいし、原子間力顕微鏡(AFM)であってもよい。分析部60において取得した画像の画像解析を行って、ナノ粒子22を分析する。ナノ粒子22の粒径、粒度分布、個数及び組成の少なくとも一つを求めてもよい。ナノ粒子22の粒径は、投影面積に基づく相当径であってよい。例えば、撮像部50としてTEM又はSEMを用い、分析部60では、ナノ粒子22の有無を判別したり、ナノ粒子22の面積相当径を求めたりしてもよい。また例えば、撮像部50としてAFMを用い、分析部60においてナノ粒子22の高さ相当径を求めてもよい。
分析部60ではナノ粒子22の粒径及び粒度分布の分析を行ってもよい。また、分析部60では、ナノ粒子22の形状の特徴を抽出し、特徴分布の評価を行ってもよい。そのような評価としては、例えば真円度又は楕円率等が挙げられる。このように、ナノ粒子分析システム100は、ナノ粒子のキャラクタライジングを行うことができる。また、液滴20にナノ粒子22が含まれる割合を計測することによって、分散液におけるナノ粒子のモル濃度を求めてもよい。
液滴は、ナノ粒子22を含むものと含まないものがあってもよい。この場合、分析部60では、液滴が配置された場所の画像に基づいて、ナノ粒子22の有無又は個数を判定してもよい。この判定結果に基づいて、分散液に含まれるナノ粒子22のモル濃度を求めることもできる。このような場合、分析部60は、分散液を分析することとなる。また、分散液を水で希釈して希釈率(k)の異なる複数の分散液を調製し、それぞれの分散液について分析を行ってもよい。
分析部60はCPU、ROM及びRAM等の主記憶装置、キーボード及びマウス等の入力デバイス、ディスプレイ等の出力デバイス、データの送受信を行うためのネットワークカード等の通信モジュール、ハードディスク等の補助記憶装置などを含む通常のコンピュータシステムとして構成されてよい。
ナノ粒子分析システム100の各構成は自動化されてもよい。これによって、基板10の表面10aに配置される液滴20の個数を多くすれば、ナノ粒子22の形状、粒径及び個数に関する情報量を増やして、ナノ粒子22の分析精度を十分に高くすることができる。
基板10の表面10aにナノ粒子22が高密度アレイとして配列されていれば、撮像部50の画像領域が小さくても、多数のナノ粒子22を効率よく分析することができる。収容部40の分散液のモル濃度が不明である場合、液滴20がナノ粒子22を含む割合から分散液におけるナノ粒子22のモル濃度を求めてもよい。
ナノ粒子分析システム100は、ナノ粒子22の組成を分析する組成分析部を備えていてもよい。組成分析部は、エネルギー分散型又は波長分散型X線分析装置であってもよいし、ラマン分光分析装置であってもよい。組成分析部を備えることによって、ナノ粒子22の組成を求めることができる。分析部60が、組成と、粒径等の他の情報を併せて分析してもよい。
図2は、ナノ粒子分析システムの変形例を示す図である。図2のナノ粒子分析システムでは、ビーカー42に、溶媒24中にナノ粒子22が分散した分散液が収容されている。すなわち、ビーカー42は収容部として機能する。分散液におけるナノ粒子の分散性向上のため、マグネチックスターラー、ミキサー、超音波バス、又は超音波ホモジナイザーを用いて分散処理を行ってもよい。これによって、弱凝集体をばらばらにして、ナノ粒子の二次粒子(多量体)に対する一次粒子(単量体)の割合を高くすることができる。
ピペット32を用いて、ビーカー42から所定量の分散液を分取する。このとき、上記式(1)を満たすような量(V)を分取すると、分析精度を高くすることができる。基板10の表面10aに、ピペット32から液滴20を滴下する。分取及び滴下の操作を繰り返して、基板10の表面10aに所定の間隔Dで液滴20を配置する。ピペット32は供給部として機能する。
液滴20を乾燥して溶媒を除去することによって、基板10の表面10aには所定の間隔でナノ粒子22が配置される。図1のナノ粒子分析システム100と同様の撮像部を用いて、ナノ粒子22の画像を取得し、当該画像に基づいてナノ粒子22を分析する。これによって、ナノ粒子22の一次粒子の粒径及び個数基準の粒度分布を高精度且つ簡便に測定することができる。
図3(A)は、ナノ粒子の単量体を撮影した走査型電子顕微鏡の写真である。図3(B)は、ナノ粒子の単量体、二量体及び三量体を撮影した走査型電子顕微鏡の写真である。基板10の表面10aに配置された液滴20には、図3(A)に示すようなナノ粒子22の単量体(一次粒子)が含まれてもよいし、図3(B)に示すような二量体及び三量体等の多量体(二次粒子)が含まれていてもよい。
撮像部50で取得される画像のうち、図3(B)に示されるようなナノ粒子の二次粒子(多量体)の割合を減らし、図3(A)に示される一次粒子(単量体)の割合を増やせば、測定されるナノ粒子22の一次粒子の粒径及び粒度分布を高精度に測定することができる。基板10の表面10aに配置された液滴20の全数に対し、二次粒子を含まず一次粒子のみが含まれる液滴20の割合は、20%以上、30%以上又は40%以上であってよい。当該割合を高くすることによって、ナノ粒子の粒径及び個数基準の粒度分布の精度を高くすることができる。本開示における二次粒子は、図3(B)に示すような多量体のみならず強凝集体も含む。
図4は、ナノ粒子の分析方法に用いられる基板の一例を示す図である。図4の基板10の表面10aには、ナノ粒子22(一次粒子)が高密度アレイとして配列している。基板10の表面10aは、9つの領域70に区画されており、各領域70には、8個×13個=114個のナノ粒子が並んで配置されている。基板10の表面10aには、領域70が9つあるため、表面10aには合計で1026個のナノ粒子22が配置されている。図4の上部には一部拡大図を示している。隣り合うナノ粒子22の横方向の間隔D1と縦方向の間隔D2は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
ナノ粒子22は、所定の方向に沿って並ぶように配置されることによって、撮像部50で取得される画像からナノ粒子22を検知することが容易となる。間隔D1及び間隔D2は、例えば1〜100μmであってよいし、2〜50μmであってもよい。なお、間隔D1及び間隔D2は、所定の間隔でありさえすればよく、例えば一定間隔であってよい。基板10の長さL1及びL2は、例えば1〜20mmであってよく、1〜10mmであってもよい。図4の基板10は、ナノ粒子マイクロアレイ(ナノパーティクルアレイ)ということもできる。図4の基板10は、多数のナノ粒子22が表面10aに配置されているため、短時間で効率よくナノ粒子22の粒径等を計測することができる。
図1,2,4に示される基板10は、一次粒子の粒径及び個数基準の粒度分布を高精度且つ簡便に測定するために好適に用いることができる。すなわち、基板10は、粒子分析用(ナノ粒子分析用)に好適に用いられる。上記実施形態は、ナノ粒子22を分析するための基板10の使用の一例ということもできる。基板10の表面10aには、ナノ粒子22が付着して所定の間隔Dで配置されていてもよいし、ナノ粒子22が配置されていなくてもよい。
一実施形態に係る粒子の分析方法は、上述のナノ粒子分析システム又はナノ粒子分析用の基板を用いたナノ粒子の分析方法である。この分析方法は、ナノ粒子が溶媒中に分散した分散液を調製する調製工程と、基板の表面に分散液(ナノ粒子を含有する液滴)を所定の間隔で配置する配置工程と、基板の表面の画像に基づいてナノ粒子を分析する分析工程と、を有する。
調製工程は、溶媒とナノ粒子とを混合して分散液を調製する。分散液におけるナノ粒子のモル濃度C[mol/L]は、上記式(1)又は(2)を満たす範囲に調製してもよい。また、分散液を水で希釈して希釈率(k)の異なる複数の分散液を調製してもよい。分散液は、インクジェットノズルに分散液を供給するための収容部に収容してもよいし、図2に示すビーカーのような容器に収容してもよい。
配置工程は、基板の表面に向けて分散液を吐出又は滴下等によって供給し、表面に液滴を配置する。液滴の位置決め精度を高くするため、基板には液滴を位置決めするための位置決め部が設けられていてもよい。液滴には、ナノ粒子の単量体のみが含まれてもよいし、多量体が含まれてもよい。ナノ粒子の粒径及び粒度分布の測定精度向上の観点から、単量体のみを含む液滴の割合が20%以上であってよく、30%以上又は40%以上であってもよい。
分析工程では、液滴が配置された基板の表面の画像に基づいて、例えば、ナノ粒子の粒径、粒度分布、ナノ粒子の個数、及びナノ粒子の組成の少なくとも一つを分析してよい。画像は、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)又は走査型電子顕微鏡(SEM)の画像であってよいし、原子間力顕微鏡(AFM)の画像であってもよい。この画像の画像解析を行って、ナノ粒子を分析する。分析では、ナノ粒子の有無を判定して検出確率を求めてもよいし、ナノ粒子の粒径、粒度分布、個数及び組成の少なくとも一つを求めてもよい。例えば、TEM又はSEMの画像から、各液滴におけるナノ粒子の有無を判定したり、ナノ粒子の面積相当径を求めたりしてもよい。また例えば、AFM画像から、ナノ粒子の高さ相当径を求めてもよい。
分析工程ではナノ粒子の粒径及び粒度分布の分析を行ってもよい。また、ナノ粒子の形状の特徴を抽出し、特徴分布の評価を行ってもよい。そのような評価としては、例えば真円度又は楕円率等が挙げられる。このように、本実施形態の分析方法は、ナノ粒子のキャラクタライジングを行うことができる。また、液滴にナノ粒子が含まれる割合を算出することによって、分散液におけるナノ粒子のモル濃度を求めてもよい。
本実施形態に係るナノ粒子の分析方法は、ナノ粒子分析システムの説明内容に基づいて実施することができる。したがって、ナノ粒子分析システムの説明内容は、ナノ粒子の分析方法にも適用される。また、ナノ粒子の分析方法の説明内容もナノ粒子分析システムに適用される。
上述のナノ粒子分析システム又はナノ粒子の分析方法によれば、液架橋力によるナノ粒子同士の凝集が抑制される。このため、分散液中に含まれるナノ粒子のモル濃度、ナノ粒子の粒径、粒度分布及び形態等を高い精度で簡便に分析することができる。例えば、ナノ粒子の一次粒子の粒径及び粒度分布を高精度且つ簡便に測定することも可能であるし、分散液中におけるナノ粒子全体のうちの凝集粒子の割合を求めることもできる。
本開示は、ナノ粒子を高精度且つ簡便に分析することが可能なナノ粒子の分析方法及びナノ粒子分析システムを提供することができる。また、そのようなナノ粒子の分析方法及びナノ粒子分析システムに好適に用いられるナノ粒子分析用の基板を提供することができる。
以上、本開示の幾つかの実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に何ら限定されるものではない。例えば、分析される粒子はナノ粒子に限定されず、サブミクロン粒子であってもよい。
実施例及び比較例を参照して本開示の内容をより詳細に説明するが、本開示は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
ポリスチレン製のナノ粒子が純水中に分散された市販の試料(Thermo Fisher Scientific社製、粒子径標準粒子3000シリーズ、製品番号:3500A、平均粒径:499±5nm)を準備した。この試料を純水で希釈して、ナノ粒子のモル濃度を0.18pmol/Lに調整した。図5(A)に示すようなシリコン製の基板11とインクジェットのノズル31とを備えるナノ粒子分析システム110を用い、図5(B)に示すように基板11の表面11aに、調整後の試料の液滴20(10pL)を50μm間隔で計450個配置した。ナノ粒子分析システム110は、液滴20の吐出状態を監視する監視部75として、CCDカメラ71とこれに接続された顕微鏡73、及びLED光源72を備えている。また、ナノ粒子分析システム110は、x−y方向に移動可能な下側ステージ82と、z方向に移動可能な上側ステージ84を備えている。
一つの液滴20に含まれるナノ粒子(一次粒子)の個数の期待値(V×C×N)は、1.08個とした。配置後、液滴20が乾燥してシリコン基板の表面にナノ粒子が残存した。
図6は、所定の間隔(約50μmの一定間隔)でシリコン基板の表面に格子状に並ぶように配置されたナノ粒子を撮影した走査型電子顕微鏡の写真である。このようにシリコン基板の表面に所定の間隔で並ぶように配置されたナノ粒子を、走査型電子顕微鏡で観察した。観察画像から、各液滴に含まれていた一次粒子の個数を計測した。その結果を表1に示す。
表1に示すとおり、個数基準で約46%の液滴が、ナノ粒子の二次粒子を含まず、一次粒子(単量体)のみを含んでいた。また、液滴の中には二量体及び三量体の他に、4つ以上のナノ粒子で構成される多量体(凝集体)を含んでいたものもあった。一次粒子の数×検出比率で算出される個数平均値は、1.08個であった(ただし、4個以上は、4個として算出)。
図7(A)は、実施例1におけるナノ粒子の単量体を撮影した走査型電子顕微鏡の写真(倍率:10000倍)である。図7(B)は、実施例1におけるナノ粒子の二量体を撮影した走査型電子顕微鏡の写真(倍率:10000倍)である。図7(C)は、実施例1におけるナノ粒子の三量体を撮影した走査型電子顕微鏡の写真(倍率:10000倍)である。
画像処理ソフトウエア(Image J)を用いて、単量体として観察されたナノ粒子の粒径(面積相当径)と、個数基準の粒度分布を求めた。図8は、粒度分布の分析結果を示すグラフである。図8に示すとおり、ナノ粒子(一次粒子)の粒径は、460〜540nmの範囲にあることが確認された。個数基準の平均粒径は497.2nmであり、標準偏差は17.9nmであった。平均粒径の結果は市販品の公称値とよく整合していた。
(実施例2)
ナノ粒子のモル濃度を0.35pmol/Lに調整したこと、試料の液滴を8.3pLとしたこと以外は、実施例1と同様にして液滴をシリコン基板の表面に50μmの一定間隔で計270個配置した。すなわち、一つの液滴に含まれるナノ粒子の個数の期待値(V×C×N)は、1.75個とした。実施例1と同様にして、走査型電子顕微鏡の観察画像から、各液滴に含まれていたナノ粒子の個数を計測した。その結果を表2に示す。
表1及び表2の結果から、個数の期待値が大きくなると、ナノ粒子が含まれない液滴の割合は減少する一方で、二量体以上のナノ粒子を含む液滴の割合が増加することが確認された。実施例1と同様にして、個数基準の平均粒径と標準偏差を計測したところ、平均粒径は514.7nm、標準偏差は30.1nmであった。
(実施例3)
ナノ粒子のモル濃度を0.13pmol/Lに調整したこと、試料の液滴を8.3pLとしたこと以外は、実施例1と同様にして液滴をシリコン基板の表面に50μmの一定間隔で計200個配置した。すなわち、一つの液滴に含まれるナノ粒子の個数の期待値(V×C×N)は、0.65個とした。実施例1と同様にして、走査型電子顕微鏡の観察画像から、各液滴に含まれていたナノ粒子の個数を計測した。その結果を表3に示す。
表1及び表3の結果から、期待値が小さくなると、二量体以上のナノ粒子を含む液滴の割合を小さくできるものの、ナノ粒子を含まない液滴の割合が大きくなることが確認された。
(実施例4)
ナノ粒子のモル濃度を0.23pmol/Lに調整したこと、試料の液滴を8.3pLとしたこと以外は、実施例1と同様にして液滴をシリコン基板の表面に50μmの一定間隔で計200個配置した。すなわち、一つの液滴に含まれるナノ粒子の個数の期待値(V×C×N)は、1.14個とした。実施例1と同様にして、走査型電子顕微鏡の観察画像から、各液滴に含まれていたナノ粒子の個数を計測した。その結果を表4に示す。
実施例4では、ナノ粒子の単量体のみを含む液滴の割合が約40%であり、実施例1の次に高かった。これらの結果から、個数の期待値を1に近づければ、ナノ粒子の単量体のみを含む液滴の割合を高くできることが確認された。実施例1と同様にして、個数基準の平均粒径と標準偏差を計測したところ、平均粒径は487.2nm、標準偏差は29.1nmであった。
(比較例1)
シリカ粒子(ナノ粒子)が溶媒中に分散している市販の分散液を基板に滴下して乾燥させた。図9は、基板の表面に配置されたナノ粒子の走査型電子顕微鏡の写真である。図9に示すとおり、液滴を所定の間隔で配置することなく、数mLの分散液をまとめて基板に滴下した比較例1では、ナノ粒子が凝集していることが確認された。これは、乾燥の際に、液架橋力によって液滴に含まれるナノ粒子が凝集したものと考えられる。このように凝集すると、画像処理によって単量体の粒径及び粒度分布を測定することは困難である。また、分散液におけるナノ粒子の分散性を評価することも困難である。
(実施例5)
実施例1とは、ナノ粒子の粒径が異なる試料を準備した。すなわち、試料として、ポリスチレン製のナノ粒子が純水中に分散された市販の試料(Polysciences社製、型番:64010)を準備した。販売元から提供される、透過型電子顕微鏡(TEM)で決定された試料中の粒子情報の公称値は以下のとおりであった。
・平均粒径:100±1.3nm
・変動係数(CV):12.10%
この試料を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、シリコン製の基板の表面に液滴(約10pL)を50μm間隔で計80個配置した。一つの液滴に含まれるナノ粒子(一次粒子)の個数の期待値(V×C×N)は、1.01個とした。配置後、液滴が乾燥してシリコン基板の表面にナノ粒子が残存した。
シリコン基板の表面に所定の間隔で並ぶように配置されたナノ粒子を、走査型電子顕微鏡で観察した。観察画像から、各液滴に含まれていた一次粒子の個数を計測した。その結果を表5に示す。
表5に示すとおり、個数基準で55%の液滴が、ナノ粒子の二次粒子を含まず、一次粒子(単量体)のみを含んでいた。また、液滴の中には二量体及び三量体の他に、4つ以上のナノ粒子で構成される多量体(凝集体)を含んでいたものもあった。(一次粒子の数)×(検出比率)で算出される個数平均値は、0.97個であった(ただし、4個以上は、4個として算出)。
画像処理ソフトウエア(Image J)を用いて、単量体として観察されたナノ粒子の粒径(面積相当径)と、個数基準の粒度分布を求めた。図10は、粒度分布の分析結果を示すグラフである。図10に示すとおり、ナノ粒子(一次粒子)の粒径は、80〜150nmの範囲にあることが確認された。個数基準の平均粒径は115.7nmであり、標準偏差は17.4nmであった。平均粒径の結果は市販品の公称値と若干乖離していた。この要因としては、走査型電子顕微鏡で観察する際、Au膜を塗布していたが、高倍率での観察条件であり、チャージアップが発生して粒子像がぼやけていたことが挙げられる。したがって、走査型電子顕微鏡の観察条件を調整すれば、測定精度を上げることは可能である。
基板上に配列したナノ粒子の位置決め精度を以下の手順で評価した。240μm×160μmのエリア内において二次元のx−y座標系を作成した。そして、配列したナノ粒子粒子の位置座標(x,y)により,x(y)方向に沿って各行(列)における最小二乗法による直線を求めた。各ナノ粒子の位置座標から最小二乗法による直線までの最短距離を計測し、これをナノ粒子の位置誤差とした。図11は、x方向に沿う任意の行におけるナノ粒子の位置誤差を模式的に示す図である。
その結果、x方向に沿って配列したナノ粒子の位置誤差の平均値は2.3μmであり、標準偏差は2.0μmであった。y方向に沿って配列したナノ粒子の位置誤差の平均値は3.2μmであり、標準偏差は2.5μmであった。
(実施例6)
JSR Life Sciences社製の平均粒径1.005μmの粒子の分散液を準備した。販売元から提供される重量濃度から算出した分散液中の粒子数の濃度は1.8×1010個/mL(モル濃度:29.89pmol/L)である。この試料を純水で希釈して、粒子のモル濃度を0.20pmol/Lに調整した。調整後、約50分間、分散液を超音波分散させた。実施例1と同様に、図5(A)に示すようなシリコン製の基板11と、インクジェットのノズル31(クラスターテクノロジー社のパルスインクジェット)を備える粒子分析システム110を用い、図5(B)に示すように、基板11の表面11aに超音波分散後の試料の液滴20を50μm間隔で計207個配置した。吐出される液滴の体積は8.7pLとした。一つの液滴に含まれる粒子(一次粒子)の個数の期待値(V×C×N)は、1.05個とした。配置後、液滴が乾燥して基板の表面に粒子が残存した。
図12は、粒子が配列した基板11の表面11aの顕微鏡写真である。顕微鏡としては、共焦点レーザー顕微鏡(オリンパス社製、装置名:LEXT OLS−4000)を用いた。
基板11の表面11aに所定の間隔で並ぶように配置された粒子を、走査型電子顕微鏡で観察した。観察画像から、各液滴に含まれていた一次粒子の個数を計測した。その結果は表6に示すとおりであった。
(実施例7,8)
粒子のモル濃度を0.16pmol/L及び0.12pmol/Lに調整したこと以外は、実施例6と同様にして、ノズル31を用いて液滴を吐出して基板11の表面11a上に粒子を配列させた。そして、実施例6と同様にして各液滴に含まれていた一次粒子の個数を計測した。その結果は表6に示すとおりであった。
実施例6の粒子の分散液(0.20pmol/L)では、69.1%の比率で粒子の単量体が検出された。「一次粒子の数」×「検出比率」で算出される個数平均値は、1.36個であり(ただし、4個以上は、4個として算出)、期待値(1.05個)よりも大きかった。
粒子の濃度を実施例6よりも低くした実施例7,8では、実施例6と同様にして算出した個数平均値は、それぞれ1.08個及び0.88個であった。これらは、いずれも期待値(それぞれ、0.84個及び0.63個)よりも大きかった。期待値に対する個数平均値の比は、いずれも約1.3であった。このように、期待値と個数平均値にズレがあるのは、市販の分散液における粒子の重量濃度の公称値に誤差があるためと考えられる。
図13は、実施例6〜8において、分散液における粒子のモル濃度と、一つの液滴に含まれる粒子(一次粒子)の個数毎の頻度との関係を示すグラフである。この結果から、分散液における粒子の濃度を調整することによって、1個の粒子(一次粒子)を含む液滴の比率を調整できることが確認された。
実施例5と同様にして、実施例6の粒子の位置誤差の平均値を求めた。また、粒子のピッチ間隔も求めた。その結果、縦方向(y方向)における位置誤差の平均値は1.28μmであり、ピッチ間隔の平均値は49.83μmであった。
粒子の位置誤差が生じる原因としては、液滴の着弾位置のズレ、及び、粒子の固定位置と液滴の中心とのズレが推測される。そこで、実施例6で基板の表面上に配置された液滴の着弾痕から、液滴の着弾位置の誤差の平均値を求めた。着弾位置の誤差の平均値は、粒子の位置誤差の平均値と同様にして求めた。その結果、着弾位置の誤差の平均値は1.43μmであった。
図14に示すような走査型電子顕微鏡の画像を用いて、基板の表面上における粒子の固定位置の液滴中心からの位置ズレを評価した。液滴中心は、着弾痕に沿って描かれる円の中心として求めた。測定された位置ズレの平均値は4.5μmであった。したがって,配列された粒子の位置誤差を生じる主な原因は、粒子が固定される位置と、液滴の中心とのズレであることが分かった。したがって、基板の表面に吐出される液滴の体積を小さくすることによって、粒子の配列の位置誤差を低減できると考えられる。
(実施例9)
JSR Life Sciences社製のポリスチレン製の粒子(型番:SC−103−S)の分散液を準備した。販売元から提供される、透過型電子顕微鏡(TEM)で決定された粒子情報の公称値は以下のとおりであった。
・平均粒径:1.005±0.021μm
・変動係数(CV):2.31%
この分散液における粒子の固形分の濃度は1重量%、粒子のモル濃度は29.9pmol/L、比重は1.05であった。この試料を脱イオン水で150倍に希釈して、粒子のモル濃度を0.20pmol/Lに調整した。
実施例1と同様に、図5(A)に示すようなシリコン製の基板11とインクジェットのノズル31を備える粒子分析システム110を用い、図5(B)に示すようにして基板11の表面11aに超音波分散後の試料の液滴20(8.1pL)を50μm間隔で配置した。
基板11の表面11aにおいて、207個の液滴を走査型電子顕微鏡で観察した。図15(b)は、走査型電子顕微鏡による観察画像の写真である。観察の結果、207個の液滴のうち、170個の液滴には、1個の一次粒子(サブミクロン粒子)が観察された。また、26個の液滴には2個以上の二次粒子が観察された。「一次粒子の数」×「検出比率」で算出される個数平均値は、1.05個であった。基板11の表面11aにおける60μm×60μmの領域には4つの粒子が存在していた。
実施例6と同様にして、基板の表面上における粒子の固定位置と、液滴中心との位置ズレを評価した。3つの粒子について位置ズレを測定したところ、その平均値は1.2μmであり、標準偏差は1.0μmであった。
(比較例2)
実施例9と同じ粒子の分散液を用いて、粒子のモル濃度が0.20pmol/Lである分散液を調製した。この分散液を基板の表面に滴下して乾燥させた。液滴の体積は10μLとした。図15(a)は、基板の表面に配置された粒子の走査型電子顕微鏡の写真である。図15(a)に示すとおり、殆どの一次粒子が凝集していた。基板の表面の中央領域(60μm×60μm)における粒子数は182個であり、そのうち、凝集していない一次粒子の個数は18個であった。このように凝集していない一次粒子の割合が極めて低いことから、画像処理によって単量体の粒径及び粒度分布を測定することは困難である。また、分散液におけるナノ粒子の分散性を評価することも困難である。
(実施例10)
JSR Life Sciences社製のポリスチレン製のナノ粒子の分散液(型番:SC−016−S)を準備した。この分散液における固形分(ナノ粒子)の重量濃度は1重量%、モル濃度は8467.5pmol/Lであった。この分散液の販売元による、透過型電子顕微鏡(TEM)で決定された粒子情報の公称値は以下のとおりであった。
・平均粒径:152±7nm
・変動係数(CV):2.46%
この分散液を脱イオン水で、42338倍又は32567倍に希釈して、ナノ粒子の濃度が0.20pmol/Lである分散液(A)と、0.26pmol/Lである分散液(B)を調製した。
上記分散液(A),(B)とは別の分散液を以下の手順で調製した。JSR Life Sciences社製のポリスチレン製のナノ粒子の分散液(型番:SC−052−S)を準備した。この分散液における固形分(ナノ粒子)の重量濃度は1重量%、モル濃度は243.7pmol/Lであった。この分散液の販売元による、透過型電子顕微鏡(TEM)で決定された粒子情報の公称値は以下のとおりであった。
・平均粒径:498±3nm
・変動係数(CV):1.15%
この分散液を脱イオン水で、1219倍又は937倍に希釈して、ナノ粒子の濃度が0.20pmol/Lである分散液(C)と、0.26pmol/Lである分散液(D)を調製した。分散液(B)と分散液(D)を1:1の重量比で混合して分散液(E)を調製した。これらのモル濃度は、販売元による重量濃度を、ナノ粒子の平均粒径と比重(理論値)とアボガドロ数を用いて算出した値である。
上述のとおり調製した分散液(A)〜(E)をフィルタでろ過した。分散液(A)及び分散液(B)のろ過には、孔径0.22μmのフィルタを用いた。分散液(C)、分散液(D)及び分散液(E)のろ過には、孔径1.2μmのフィルタを用いた。
実施例1と同様に、図5(A)に示すようなシリコン製の基板11とインクジェットのノズル31を備えるナノ粒子分析システム110を用い、図5(B)に示すようにして基板11の表面11aに超音波分散後の試料(分散液(A)〜(E))の液滴20(8.1pL)を50μm間隔で配置した。そして、実施例1と同様にして各液滴(100個)に含まれていた一次粒子の個数を計測した。
図16は、分散液(C)及び分散液(D)を用いたときの一つの液滴に含まれるナノ粒子(一次粒子)の個数と液滴数との関係を示すグラフである。図17は、分散液(B)、分散液(D)及び分散液(E)を用いたときの一つの液滴に含まれるナノ粒子(一次粒子)の個数と液滴数との関係を示すグラフである。図16に示すとおり、ナノ粒子の濃度が0.20pmol/Lである分散液(C)の場合、一つの液滴内に含まれる一次粒子の数が1個である液滴の比率は60.2%であった。ナノ粒子の濃度が0.26pmol/Lである分散液(D)の場合も、一つの液滴内に含まれる一次粒子の数が1個である液滴の比率が最も高かった。図17に示すとおり、粒径の異なるナノ粒子含む分散液(E)を用いた場合でも、一つの液滴内に含まれる一次粒子の数が1個である液滴の比率が最も高かった。
分散液(A)〜(E)のそれぞれについて、平均粒子数を求めた。この平均粒子数は、「一次粒子の数」×「検出比率」の計算式で算出される。結果は表7に示すとおりであった。表7には、一つの液滴に含まれるナノ粒子(一次粒子)の個数の期待値(V×C×N)も併せて示した。
分散液(B)及び分散液(C)の平均粒子数は約1個であった。分散液(A)では、平均粒子数と期待値との差が0.2個を超えていた。このように期待値と一致しない理由としては、市販品の公称の重量濃度の誤差と、フィルタを用いたろ過の影響が考えられる。分散液(A)で求めた平均粒子数は、0.77(個)であったことから、以下の計算式でモル濃度(校正値)を求めた。
モル濃度(校正値)=0.77/V/N
その結果、分散液(A)のモル濃度(校正値)は、0.16pmol/Lであった。これは、本開示のナノ粒子の分析方法及び分析システムによって、ナノ粒子を含む分散液のモル濃度を校正することが可能であることを意味する。分散液(B)〜(E)についても同様に校正したモル濃度を表7に示す。
分散液(E)の場合、平均粒子数は1.04であり、このうち、粒径が152nmのナノ粒子の平均粒子数は0.38であった。すなわち、分散液(E)に含まれる粒径が152nmのナノ粒子の平均粒子数は、平均粒径が152nmであるナノ粒子のみを含む分散液(B)の平均粒子数よりも小さかった。平均粒径が152nmであるナノ粒子の濃度が0.13pmol/である分散液の場合、粒子数の期待値は0.49個である。上述の平均粒子数(0.38個)がこの期待値(0.49個)よりも小さいのは、粒径が152nmであるナノ粒子が、粒径が498nmのナノ粒子に隠れていてカウントされていない可能性が考えられる。
分散液(E)を用いて基板の表面上に配置された合計159個の一次粒子(ナノ粒子)の直径を、画像解析法によって測定した。その結果、一次粒子の平均粒径は353.3nmであった。図18は、一次粒子の粒径分布を示す図である。図18に示すとおり154.1nmと484.4nmの2箇所にピークがあった。一つ目のピークは、市販品の公称値である平均粒径(152nm)とほぼ一致していた。また、二つ目のピークは、市販品の公称値である平均粒径(498nm)とほぼ一致していた。このように、サイズの異なる粒子を含む混合物であっても、本開示のナノ粒子の分析方法及び分析システムを用いて、ナノ粒子の粒径分布を正確に測定できることが確認された。
図19は、基板11の表面11aに配置されたナノ粒子を走査型電子顕微鏡で観察したときの画像を示す写真である。図19(a)は、152μmのナノ粒子を含む分散液を吐出した場合の液滴の着弾痕内におけるナノ粒子のSEM写真である。図19(b)は、498μmのナノ粒子を含む分散液を吐出したとき場合の液滴の着弾痕内におけるナノ粒子のSEM写真である。図19(a)及び図19(b)中、点線は液滴の着弾痕を示している。いずれも、着弾痕内にナノ粒子が配置されていることが確認された。
(実施例11)
実施例10で用いたJSR Life Sciences社製のポリスチレン製のナノ粒子を含む2種類の分散液(分散液F:SC−052−S(粒径:498nm)、分散液G:SC−016−S(粒径:152nm))を準備した。これらを蒸留水で希釈して、ナノ粒子の濃度が異なる複数の分散液を調製した。ナノ粒子のモル濃度が0.29pmol/Lの分散液を基準(希釈率k=1)とし、希釈率kが0.7〜0.9の分散液を調製した。各分散液のナノ粒子のモル濃度を、販売元から提示されるナノ粒子の重量濃度と平均粒径と比重(理論値)と希釈率から計算した。また、分散液を所定の希釈率で希釈した希釈液について、8.1pLの液滴を100個配置した場合のナノ粒子の個数の期待値を、k×V×C×Nで計算した。期待値は、表8に示すとおりであった。
実施例1と同様に、図5(A)に示すようなシリコン製の基板11とインクジェットのノズル31を備えるナノ粒子分析システム110を用い、図5(B)に示すようにして基板11の表面11aに超音波分散後の分散液の液滴20(8.1pL)を50μm間隔で配置した。そして、実施例1と同様にして各液滴(100個)に含まれていた一次粒子の個数を計測した。このような計測を、分散液F,Gを所定の希釈率で希釈した各分散液について行った。結果は表8に示すとおりであった。
表8に示すとおり、実測された粒子数は、どちらの粒径の場合も期待値よりも少なかった。この要因としては、市販品の公称濃度の誤差、フィルタを用いたろ過の影響、及び液滴サイズのばらつき等の要因が考えられる。
図20は、分散液の希釈率(k)を横軸に、実測した粒子数(N)を縦軸にとったときの両者の関係を示すグラフである。これらの関係を回帰直線(N=α×k+p)で表すと、回帰直線の傾きαは、V×C×Nとなる。そこで、分散液F,Gのそれぞれの回帰直線の傾きαを求め、そのαから分散液F,Gにおけるナノ粒子のモル濃度Cを求めた。その結果は、表8に示すとおりであった。このように、希釈率が異なる分散液を調製し、それぞれの粒子数を分析することによって、希釈前(k=1)の分散液におけるナノ粒子のモル濃度を分析できることが確認された。なお、実測されたモル濃度は、モル濃度の計算値(0.29pmol/L)と一致しなかった。これは、市販品の公称濃度の誤差、フィルタを用いたろ過の影響、及び液滴サイズのばらつき等の要因が考えられる。
本開示によれば、ナノ粒子を高精度且つ簡便に分析することが可能なナノ粒子の分析方法及びナノ粒子分析システムが提供される。また、そのようなナノ粒子の分析方法及びナノ粒子分析システムに好適に用いられるナノ粒子分析用の基板が提供される。
10,11…基板,10a,11a…表面,20…液滴,22…ナノ粒子(粒子),24…溶媒,30…供給部,31…ノズル,32…ピペット,40…収容部,42…ビーカー,50…撮像部,60…分析部,70…領域,71…CCDカメラ,72…LED光源,73…顕微鏡,75…監視部,82…下側ステージ,84…上側ステージ,100,110…ナノ粒子分析システム(粒子分析システム)。

Claims (22)

  1. 粒子が分散する分散液から分取した液滴を、基板の表面に所定の間隔で配置する配置工程と、
    前記液滴が配置された前記基板の表面の画像に基づいて、前記分散液又は粒子を分析する分析工程と、を有する、粒子の分析方法。
  2. 前記粒子がナノ粒子である、請求項1に記載の分析方法。
  3. 前記分析工程では、粒子の有無、個数、濃度、粒径、粒度分布及び組成の少なくとも一つを分析する、請求項1又は2に記載の粒子の分析方法。
  4. 前記基板に配置される液滴の20%以上が、粒子の二次粒子を含まず一次粒子のみを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の分析方法。
  5. 前記配置工程では、前記液滴を吐出するノズル、又は前記基板を移動しながら、前記液滴を前記基板の表面に配置する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の分析方法。
  6. 前記配置工程では、インクジェットノズルから前記液滴を吐出して前記表面に前記液滴を配置する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の分析方法。
  7. 前記分散液における粒子のモル濃度をC[mol/L]、前記分散液から分取される液滴の体積をV[L]、及び、アボガドロ数をNとしたときに下記式(1)を満たす、請求項1〜6のいずれか一項に記載の分析方法。
    0.6<V×C×N<1.8 (1)
  8. 前記配置工程では、前記基板に設けられた位置決め部に前記粒子を配置する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の分析方法。
  9. 基板と、
    粒子が分散する分散液から分取した液滴を、前記基板の表面に所定の間隔で配置する供給部と、
    前記液滴が配置された前記基板の表面の画像を取得する撮像部と、
    前記画像に基づいて前記分散液又は粒子を分析する分析部と、を備える、粒子分析システム。
  10. 前記粒子がナノ粒子である、請求項9に記載の粒子分析システム。
  11. 前記分析部では、粒子の有無、個数、濃度、粒径、粒度分布及び組成の少なくとも一つを分析する、請求項9又は10に記載の粒子分析システム。
  12. 前記基板に配置される液滴の20%以上が、粒子の二次粒子を含まず一次粒子のみを含む、請求項9〜11のいずれか一項に記載の粒子分析システム。
  13. 前記供給部は、前記液滴を吐出するノズル又は基板を移動させながら前記液滴を前記基板の表面に配置する、請求項9〜12のいずれか一項に記載の粒子分析システム。
  14. 前記供給部はインクジェットノズルを有する、請求項9〜13のいずれか一項に記載の粒子分析システム。
  15. 前記分散液を収容する収容部を有し、
    前記分散液における粒子のモル濃度をC[mol/L]、前記分散液から分取される液滴の体積をV[L]、及び、アボガドロ数をNとしたときに下記式(1)を満たす、請求項9〜14のいずれか一項に記載の粒子分析システム。
    0.6<V×C×N<1.8 (1)
  16. 前記表面に、粒子を位置決めする位置決め部を有する、請求項9〜15のいずれか一項に記載の粒子分析システム。
  17. 粒子が分散する分散液から分取した液滴が所定の間隔で配置される表面を有し、
    前記液滴が配置された前記表面の画像に基づいて前記分散液又は粒子が分析される、粒子分析用の基板。
  18. 前記粒子がナノ粒子である、請求項17に記載の基板。
  19. 前記画像に基づいて、粒子の有無、個数、濃度、粒径、粒度分布及び組成の少なくとも一つが分析される、請求項17又は18に記載の基板。
  20. 前記液滴の20%以上が粒子の二次粒子を含まず一次粒子のみを含む、請求項17〜19のいずれか一項に記載の基板。
  21. 前記表面に、粒子を位置決めする位置決め部を有する、請求項17〜20のいずれか一項に記載の基板。
  22. 前記表面に粒子が配置されている、請求項17〜21のいずれか一項に記載の基板。
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