JP2020051561A - 水素供給装置 - Google Patents

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Yukinobu Taniguchi
行伸 谷口
彰利 藤澤
Akitoshi Fujisawa
彰利 藤澤
繁 木下
Shigeru Kinoshita
繁 木下
広央 半谷
Hiroo Hanya
広央 半谷
健人 緒方
Taketo Ogata
健人 緒方
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Abstract

【課題】狭い設置スペースで水素の圧力変動を緩和するバッファ機能を得るための技術を提供することを目的とする。【解決手段】本出願は前記水素ガスが貯留される貯留タンクと、前記貯留タンクに貯留された前記水素ガスを吸い込み前記吸い込まれた水素ガスを圧縮する圧縮機を有するとともに前記圧縮された水素ガスを需要先に供給するように形成された供給部と、を備える。前記貯留タンク内には前記水素ガスに含まれる水素を吸着する吸着剤が収容されている。前記吸着剤は前記吸着された水素を前記貯留タンク内の圧力の低下に応じて放出する特性を有している。【選択図】図1

Description

本発明は、水素ガスを供給する水素供給装置に関する。
水素ガスを需要先(たとえば燃料電池車)へ供給するための様々な水素供給装置が開発されている(特許文献1を参照)。特許文献1の水素供給装置は太陽光エネルギを用いて水素ガスを生成し、生成された水素ガスを貯蔵タンクに貯える。
太陽光エネルギが少ないときには水素ガスの生成量は少なくなる。このとき貯蔵タンクに蓄えられた水素ガスが水素ガスの生成量を大幅に超えて需要先に供給されると、貯蔵タンク内の水素ガスの貯蔵量は急速に低いレベルになる。水素ガスの貯蔵量の急激な低減を避けるために、特許文献1の水素供給装置は需要先への水素ガスの供給部位に加えて貯蔵タンクに併設された外部貯留機構を有している。外部貯留機構は、貯蔵タンクの外で水素ガスを貯留し貯蔵タンク内の圧力の低下に応じて貯蔵タンクへ水素ガスを供給するように形成されている。水素の生成量が多いときには外部貯蔵機構は貯蔵タンクから水素ガスを吸い出す。吸い出された水素ガスは圧縮された上で外部貯蔵機構内で貯留される。貯蔵タンク内の水素ガスの量が少なくなったときには、圧縮された水素ガスが外部貯蔵機構から貯蔵タンクへ供給される。この結果、貯蔵タンク内の圧力変動は小さくなり貯蔵タンク内の水素ガスの貯蔵量の急激な低下が避けられる。
特開2017−137913号公報
上述の外部貯蔵機構は水素ガスを圧縮する圧縮機や圧縮された水素ガスを貯留する蓄圧器を有する。したがって、外部貯蔵機構はこれらの装置を設置するための広い設置スペースを必要としている。
本発明は、狭い設置スペースで水素ガスの圧力変動を緩和するバッファ機能を得るための技術を提供することを目的とする。
本発明の一局面に係る水素供給装置は前記水素ガスが貯留される貯留タンクと、前記貯留タンクに貯留された前記水素ガスを吸い込み前記吸い込まれた水素ガスを圧縮する圧縮機を有するとともに前記圧縮された水素ガスを需要先に供給するように形成された供給部と、を備えている。前記貯留タンク内には前記水素ガスに含まれる水素を吸着する吸着剤が収容されている。前記吸着剤は前記吸着された水素を前記貯留タンク内の圧力の低下に応じて放出する特性を有している。
上記の構成によれば、供給部の圧縮機が貯留タンクから水素ガスを吸い出すと貯留タンク内の圧力は低下する。圧力の低下に応じて吸着剤は吸着された水素を放出するので、貯留タンク内の急激な圧力低下が生じにくくなる。貯留タンク内の吸着剤によって貯留タンク内の圧力変動が緩和されるので、過度に広いスペースを必要とすることなくバッファ機能が得られる。
上記の構成に関して、前記水素ガスは水の電気分解から生成されてもよい。前記吸着剤は前記水素ガスに含まれる水を吸着及び保持する特性を有していてもよい。
上記の構成によれば吸着剤は水を吸着及び保持する特性を有しているので、水の電気分解から生成された水素ガス中の水は吸着剤によって留められる。したがって、水素ガス中の水が圧縮機によって吸い出されるリスクが低減される。水素ガスに含まれる水を除去する除去設備が貯留タンクとは別異に設けられなくてもよい。したがって上述の水素供給装置は除去設備を別途有する水素供給設備と較べて狭い設置スペース内で配置される。
上記の構成に関して、前記吸着剤は前記水素を物理吸着する一方で前記水を相対的に強い親和力で吸着する特性を有していてもよい。
上記の構成によれば吸着剤は水素を物理吸着する一方で水素ガスに含まれる水を相対的に強い親和力で吸着する性質を有しているので、水は水素よりも高い吸着力で吸着剤に吸着される。したがって、水は貯留タンク内の圧力変動とは無関係に吸着剤に吸着され続ける。一方、吸着剤は水素を物理吸着しているので水素は水ほどは強い吸着力では吸着剤に吸着されない。したがって、水素が吸着剤から放出される一方で水が放出されない程度に貯留タンク内の圧力が低下すると水素のみが放出される。
上記の構成に関して、前記吸着剤は前記水素の吸着量が前記貯留タンク内の前記圧力の増加及び低下に応じて比例的に増加及び低下する特性を有していてもよい。
上記の構成によれば貯留タンク内の圧力が高くなればなるほど、吸着剤によって吸着される水素の量は比例的に増加する。一方、貯留タンク内の圧力がその後低下すると水素が放出され吸着剤によって吸着された水素の量は圧力低下に応じて比例的に低下する。圧力低下に伴って水素が吸着剤から放出されるので、貯留タンク内の急激な圧力低下は生じにくくなる。
上記の構成に関して、前記吸着剤は前記貯留タンク内で充填され充填部位を形成している。前記充填部位内には前記水素ガスが充満する空隙が形成されている。前記空隙に存在している前記水素ガスの体積及び1気圧の下で前記吸着剤によって吸着された前記水素が前記吸着剤から放出された場合に得られる前記水素ガスの前記1気圧下での体積の和が前記充填部位の体積によって除算されることによって得られた商は0.8以上である。
上記の構成によれば、空隙に存在している水素ガスの体積及び1気圧の下で吸着剤によって吸着された水素が吸着剤から放出された場合に得られる水素ガスの1気圧下での体積の和は、充填部位に存在している水素ガスの体積の総和を意味している。この総和が充填部位の体積によって除算されることによって得られた商は充填部位の体積に対する水素ガスの体積の比率を意味している。水素を吸着する性質を有する代表的な物質として活性炭が挙げられる。吸着剤として活性炭が用いられたとき、上述の比率は0.8になる。0.8以上の比率が貯留タンク内で充填された吸着剤によって得られるならば、活性炭以上の水素吸着能力が得られる。
上記の構成に関して、前記吸着剤はNa−13X及びCa−13Xのうち少なくとも1つのゼオライトであってもよい。
上記の構成によれば吸着剤はNa−13X及びCa−13Xのうち少なくとも1つのゼオライトであるので水素を効果的に吸着することができる。
上述の水素供給装置は、広い設置スペースを必要とすることなく水素ガスの圧力変動を緩和するバッファ機能を発揮することができる。
例示的な水素供給装置の概略図である。 吸着剤として選択され得る様々な物質の吸着特性を表すグラフである。 一般的な水素供給装置の概略図である。
図1は例示的な水素供給装置100の概略図である。水素供給装置100が図1を参照して説明される。
水素供給装置100は燃料電池車といった需要先101へ水素ガスを供給するように形成されている。したがって水素供給装置100は需要先101が必要とする水素ガスの量を超える量の水素ガスが貯留されるように形成された貯留タンク110と、貯留タンク110内の水素ガスを需要先101へ供給するように形成された供給部120とを備える。
供給部120は貯留タンク110から需要先101へ向けて延設された供給経路上に配置された圧縮機121、蓄圧器122及びディスペンサ123を含む。圧縮機121は、圧縮機121、蓄圧器122及びディスペンサ123の中で水素ガスの流れ方向において最も上流に配置されている。ディスペンサ123は圧縮機121、蓄圧器122及びディスペンサ123の中で最も下流に配置されている。蓄圧器122は圧縮機121とディスペンサ123との間に配置されている。圧縮機121、蓄圧器122及びディスペンサ123は管部材を用いて接続されている。
圧縮機121は貯留タンク110の下部から水素ガスを吸い込み、高い圧縮率で水素ガスを圧縮するように形成されている。圧縮機121の下流に配置された蓄圧器122は圧縮機121によって圧縮された水素ガスの高い圧力に耐えられるように形成されている。蓄圧器122の下流に配置されたディスペンサ123は蓄圧器122内の水素ガスを受け取るとともに需要先101へ水素ガスを供給するように形成されている。需要先101は高圧の水素ガスをディスペンサ123を通じて受け取ることができる。
水素ガスを貯留タンク110に貯えるために水素供給装置100は水素発生器131、水素補給源132及びこれらを貯留タンク110と繋ぐ管路を開いたり閉じたりする弁体133,134を備える。弁体133は水素発生器131を貯留タンク110と繋ぐ管路上に配置されている。水素発生器131は自然エネルギ(たとえば、太陽光、太陽熱、風力、水力や波力)を用いて水を電気分解する。水素発生器131が水を電気分解し水素を生成している間、弁体133が開かれている。電気分解の結果得られた水素ガスは水素発生器131から弁体133を通じて貯留タンク110の上部へ供給される。弁体133及び水素発生器131と同様に、弁体134及び水素補給源132も貯留タンク110の上部へ水素ガスを供給するように形成及び配置されている。水素補給源132は他の水素生成設備によって生成された水素ガスを一時的に貯留する一般的な水素カードルであってもよい。水素補給源132内の水素ガスは弁体134を通じて貯留タンク110へ供給される。
貯留タンク110に併設された外部貯留機構140を水素供給装置100は更に備えている。外部貯留機構140は圧縮された水素ガスを貯留タンク110の外で貯留するように形成されている。外部貯留機構140は水素ガスの循環経路(すなわち、貯留タンク110の下部から流出し且つ貯留タンク110の下部に戻る経路)上で構築されている。
外部貯留機構140は循環経路上に配置された圧縮機141、蓄圧器142及び弁体143を含む。循環経路に流出した水素ガスが圧縮機141、蓄圧器142及び弁体143を順次通過し貯留タンク110に戻るように、圧縮機141、蓄圧器142及び弁体143が配置されている。
圧縮機141は貯留タンク110の下部から水素ガスを吸引し、吸引された水素ガスを供給部120の圧縮機121よりも低い圧縮率で圧縮するように形成されている。圧縮機141の下流に配置された蓄圧器142は圧縮機141によって圧縮された水素ガスの圧力に耐えられるように形成されている。蓄圧器142の下流に配置された弁体143は貯留タンク110内の圧力が所定の閾値を下回ったときに開き、蓄圧器142内の水素ガスは弁体143を通じて貯留タンク110の下部に流入する。
貯留タンク110から需要先101へ水素ガスを供給するための供給部120の動作が以下に説明される。
供給部120の蓄圧器122内の圧力が所定の下限閾値を下回っているとき、供給部120の圧縮機121が作動する。圧縮機121は貯留タンク110の下部から水素ガスを吸引し比較的高い圧縮率で水素ガスを圧縮する。圧縮された水素ガスは圧縮機121から蓄圧器122へ供給される。蓄圧器122に対して定められた所定の上限閾値に蓄圧器122の内圧が到達するまで圧縮機121は作動し続ける。この結果、蓄圧器122内には多量の水素ガスが貯えられる。蓄圧器122内の水素ガスはディスペンサ123が需要先に接続されたときにディスペンサ123を通じて需要先101へ供給される。水素ガスが蓄圧器122から需要先101へ供給されると蓄圧器122内の圧力が下がる。蓄圧器122内の圧力が上述の下限閾値を再度下回ると、圧縮機121が再度作動する。
圧縮機121の作動の結果、貯留タンク110内の水素ガスは圧縮機121によって吸い出され貯留タンク110内の圧力が下がる。貯留タンク110に対して定められた下限閾値を貯留タンク110内の圧力が下回ったとき外部貯留機構140の弁体143が開き、外部貯留機構140の蓄圧器142から貯留タンク110に水素ガスが供給される。
蓄圧器142から貯留タンク110への水素ガスの供給の結果、蓄圧器142内の圧力が蓄圧器142に対して定められた下限閾値を下回ることがある。蓄圧器142内の圧力が蓄圧器142の下限閾値を下回っており且つ貯留タンク110内の圧力が貯留タンク110の下限閾値を十分に上回っているならば、外部貯留機構140の圧縮機141が作動する。圧縮機141は貯留タンク110の下部から水素ガスを吸い出し、吸い出された水素ガスを圧縮する。圧縮された水素ガスが圧縮機141から蓄圧器142へ供給される。蓄圧器142及び貯留タンク110内の圧力がともにこれらの下限閾値を下回っているときには、弁体134が開かれ水素ガスが水素補給源132から貯留タンク110の上部に供給される。
貯留タンク110内の圧力が下限閾値を下回っており且つ外部貯留機構140の蓄圧器142内に水素ガスが十分に貯えられているならば、外部貯留機構140が水素ガスを貯留タンク110に供給する。この結果、貯留タンク110内の圧力の大幅な及び/又は急激な低下は生じにくくなる。したがって、外部貯留機構140は貯留タンク110内の圧力変動を緩和するバッファ機能を有している。貯留タンク110内の圧力変動を緩和するバッファ機能を更に向上させるための技術が以下に説明される。
バッファ機能を向上させるための部位として、水素供給装置100は水素及び水を吸着する特性を有する吸着剤112を用いて貯留タンク110内に形成された吸着剤層111を備えている。吸着剤112は貯留タンク110内の圧力に応じて水素を吸着したり吸着された水素を放出したりする性質を有している。吸着剤112は粉体ではなくある程度の大きさを有する粒状体(たとえば、ペレット形状やビーズ形状)である。吸着剤112として充填された粒状体の間にはある程度の大きさの空隙が形成される(図1の円形枠内を参照)。すなわち、多数の空隙が吸着剤層110内に分散している。
吸着剤層111は、水素発生器131及び水素補給源132からの水素ガスが流入する貯留タンク110の上部と外部貯留機構140及び供給部120に連なる貯留タンク110の下部との間に形成されている。吸着剤層111が貯留タンク110内で保持されるように、貯留タンク110の内壁面及び吸着剤層111の外周面が形成されている。吸着剤層111の上側及び下側の空間は吸着剤層111の水平断面全体を水素ガスが通過する流動形態を作り出すための助走区間の形成に利用されている。
吸着剤層111を形成している吸着剤112に吸着される水素の量は以下の説明において「体積吸着率」と称される。体積吸着率は以下の数式によって定義されてもよい。
Figure 2020051561
体積吸着率が貯留タンク110内の圧力に応じて変化するような吸着特性を有する物質が吸着剤112として選択される。吸着剤112として選択され得る様々な物質の吸着特性を表すグラフが図2に示されている。図1及び図2を参照して吸着特性が説明される。
図2のグラフは25℃の温度環境下で得られた吸着等温線である。図2のグラフの横軸は貯留タンク110内の水素ガスの圧力(mmHg)を表している。図2のグラフの縦軸は1gの吸着剤112によって吸着された水素の体積(Nml/g)を表している。
図2は、Na−13X(東ソー株式会社製(製品名:F9HA))、Ca−13X(東ソー株式会社製(製品名:SA600A))、Ca−5A(東ソー株式会社製(製品名:SA500A))、AC(大阪ガスケミカル株式会社製(製品名:G2X))及びAC(大阪ガスケミカル株式会社製(製品名:X2M))の吸着等温線を示している。これらは水素を吸着する性質を有するゼオライトである。これらの吸着剤112は、貯留タンク110内の水素ガスの圧力が増加及び低下するにつれて水素の吸着量が比例的に増加及び低下する吸着特性を有している。これらの吸着剤112は貯留タンク110内の水素ガスの圧力が高いとき貯留タンク110内の水素を多量に物理吸着する。水素と吸着剤112との間の結合は物理吸着であるので、水素と吸着剤112との間の結合力はあまり高くない。
吸着剤112が高圧環境下で多量の水素を吸着した後に貯留タンク110内の水素ガスの圧力が低下すると、吸着された水素が吸着剤112から放出される。したがって、吸着剤112が収容された貯留タンク110内の水素ガスの圧力の低下速度は吸着剤112が貯留タンク110内に収容されていない条件と較べて低くなる。すなわち、貯留タンク110内の水素ガスの圧力変動は貯留タンク110内に収容された吸着剤112によって緩和される。
吸着剤112は水素だけでなく水をも吸着する性質を有する。水素は水素発生器131での水の電気分解の下で生成されるので、水素発生器131から貯留タンク110に流れる水素ガスには微量の水が含まれることがある。水素発生器131から貯留タンク110に流入した水は貯留タンク110内の吸着剤112によって吸着される。
吸着剤112は水を相対的に強い親和力で吸着する。したがって、水は水素よりも強い力で吸着剤112に吸着される。吸着剤112は貯留タンク110内の圧力低下に応じて水素を放出する一方で、吸着した水を保持し続ける。この結果、水は吸着剤層111に留められる。
吸着剤層111を形成している吸着剤112は水及び水素を吸着する機能を発揮する。吸着剤層111中に分散している空隙は水素が収容される空間として利用される。吸着剤層111の体積を基準としてどのくらいの水素が吸着剤層111に存在することができるかが以下に説明される。
吸着剤層111の体積に対する空隙の体積は以下の説明において「空隙率」と称される(以下の数式を参照)。空隙率が0.3以上0.5以下の範囲内の値をとることが好ましい。本実施形態に関して、空隙率は「0.425」である。
Figure 2020051561
空隙率が0.425であるときの吸着剤112の充填密度が以下の表に示される。
Figure 2020051561
表1に示される充填密度及び0.425の空隙率の下でこれらの吸着剤112が吸着した水素の量の試算値が以下の表に示される。以下の表に示される水素の量は、1gの吸着剤112が1気圧(760mmHg)の下で吸着した水素の体積を表している。「1gの吸着剤112が1気圧の下で吸着した水素の体積」とは1gの吸着剤112に吸着された状態の水素の体積を意味するものではなく、1gの吸着剤112に吸着された水素が吸着剤112から放出された場合に得られる水素ガスの1気圧下での体積を意味している。
Figure 2020051561
表1の右欄に示される数値及び表2の右欄に示される数値の積は、単位体積(1cc)当たりに占める吸着剤112(すなわち、単位体積の吸着剤層111)によって吸着される水素の体積(以下、「水素吸着率」と称される)を表す。水素吸着率が以下の表に示される。
Figure 2020051561
吸着剤112によって吸着される水素に加えて吸着剤112の粒間の空隙に存在する水素が吸着剤層111に存在する。単位体積の吸着剤層111内に存在している空隙内に充満している水素の体積の値は空隙率(「数2」を参照)に一致する。したがって、空隙率(=0.425)及び水素吸着率(表3を参照)の和は、単位体積当たりの吸着剤層111に存在する水素の体積(すなわち、単位体積に占める水素の体積の割合)を意味する。空隙率及び水素吸着率の和が以下の表に示される。以下の表では図2及び表1乃至表3に示される吸着剤112に加えて活性炭を用いて吸着剤層111を形成したとき(空隙率:0.425)の和も示されている。活性炭は水素を吸着する性質を有する代表的な物質であるので、水素を吸着する性能を評価するのに有効な指標ということができる。
Figure 2020051561
表4に示されるデータから、活性炭より優れた吸着性能(大きな和)を有する吸着剤112はNa−13X(製品名:F9HA)及びCa−13X(製品名:SA600A)であるということができる。したがって、吸着剤層111を形成する吸着剤112としてNa−13X(製品名:F9HA)及びCa−13X(製品名:SA600A)が用いられることが好ましい。
これらの吸着剤112は水素供給装置100の設置スペースに低減に貢献することができる。設置スペースの低減効果を説明するために水の電気分解を用いて水素ガスを生成する一般的な水素供給装置900の概略図が図3に示されている。
一般的な水素供給装置900は水素供給装置100と同様に供給部120、外部貯留機構140、水素発生器131、水素補給源132及び弁体133,134を備える。一般的な水素供給装置900は水素供給装置100の貯留タンク110に代えて貯蔵タンク910を有している。水素供給装置100の貯留タンク110とは異なり、一般的な水素供給装置900の貯蔵タンク910内には吸着剤は収容されていない。一般的な水素供給装置900は、貯蔵タンク910と弁体133との間に配置されたガードベッド搭920を有している。ガードベッド搭920内には水を専ら吸着する吸着剤が収容されている。
ガードベッド搭920は以下の説明において「100L」の容積を有する一方で貯蔵タンク910は「300L」の容積を有している。したがって、これらの容積の和は「400L」である。これらの容積の和よりも小さな容積を水素供給装置100の貯留タンク110が有すればよいことが以下に説明される。
ガードベッド搭920と同等の水分吸着機能を得るために貯留タンク110は吸着剤層111を収容するための容積(すなわち、100L)を必要とする。貯蔵タンク910の水素貯留機能を有するために貯留タンク110は水素ガスを貯留するための容積を必要とする。この容積は貯蔵タンクの容積(300L)に相当する。水素ガスを貯留するための容積の一部は吸着剤層111内の空隙によって得られる。空隙の体積は上述の空隙率の値(0.425%)を用いて以下の数式から算出される。
Figure 2020051561
吸着剤層111内の空隙の存在を考慮すると、吸着剤層111を収容するための容積に追加して必要とされる容積(すなわち、水素ガスの貯留に専ら必要とされる空間の体積)は「257.5L(=300L−42.5L)」であるということができる。吸着剤層111を収容するための容積及び追加的に必要とされる容積の和(357.5L=100L+257.5L)が貯留タンク110に必要とされる容積に相当する。この容積(357.5L)は一般的な水素供給装置の貯蔵タンク910及びガードベッド搭920の容積の和(400L=300L+100L)よりも小さい。したがって、一般的な水素供給装置900よりも狭いスペース内に水素供給装置100が配置され得るということができる。
水素供給装置100の貯留タンク110内の圧力変動は外部貯留機構140だけでなく吸着剤層111によっても緩和される。水素供給装置100の外部貯留機構140が貯留タンク110に供給することが要求される水素ガスの量は吸着剤層111から放出される水素ガスの量の分だけ減るので、蓄圧器142は過度に大きな容積を有さなくてもよい。したがって、水素供給装置100の外部貯留機構140は狭いスペースで構築される。
水素供給装置100の吸着剤層111は吸着剤112が充填された充填部位である。しかしながら、充填部位は層状でなくてもよい。
吸着剤112としてNa−13X(製品名:F9HA)、Ca−13X(製品名:SA600A)、Ca−5A(製品名:SA500A)、AC(製品名:G2X)及びAC(製品名:X2M)が示されている。これらの吸着剤112が混合されることにより吸着剤層111が形成されてもよい。あるいは、これらと同様の吸着特性を水素及び水に対して発揮する他の物質が吸着剤112として利用されてもよい。吸着剤112として好ましくは、表4の右欄に示される数値が0.8以上となるような吸着特性を水素に対して発揮する物質が利用される。
吸着剤112として例示されたNa−13X(製品名:F9HA)、Ca−13X(製品名:SA600A)、Ca−5A(製品名:SA500A)、AC(製品名:G2X)及びAC(製品名:X2M)は圧力の増加に応じて水素の吸着量が比例的に増加する吸着特性を有している。吸着剤112の比例的な吸着特性は貯留タンク110の内圧変動に関して想定される圧力範囲で得られればよい。
吸着剤112に加えて水素供給装置100の外部貯留機構140も貯留タンク110内の圧力変動を緩和するバッファ機能を発揮する。吸着剤112が貯留タンク110内の圧力変動を十分に緩和することができるならば外部貯留機構140は構築されなくてもよい。
吸着剤112は水素だけでなく水も吸着するので水素供給装置100は水素ガスから水を除去する除去設備(たとえば、ガードベッド搭920)を有していない。しかしながら、水の除去率を向上させるために水素発生器131の下流に除去設備が配置されてもよい。
上述の実施形態の原理は、水素ガスの供給が必要な技術分野に好適に利用される。
100・・・・・・・・・・・・・・・水素供給装置
110・・・・・・・・・・・・・・・貯留タンク
111・・・・・・・・・・・・・・・吸着剤層(充填部位)
112・・・・・・・・・・・・・・・吸着剤
120・・・・・・・・・・・・・・・供給部
121・・・・・・・・・・・・・・・圧縮機

Claims (6)

  1. 前記水素ガスが貯留される貯留タンクと、
    前記貯留タンクに貯留された前記水素ガスを吸い込み前記吸い込まれた水素ガスを圧縮する圧縮機を有するとともに前記圧縮された水素ガスを需要先に供給するように形成された供給部と、を備え、
    前記貯留タンク内には前記水素ガスに含まれる水素を吸着する吸着剤が収容され、
    前記吸着剤は前記吸着された水素を前記貯留タンク内の圧力の低下に応じて放出する特性を有している
    水素供給装置。
  2. 前記水素ガスは水の電気分解から生成され、
    前記吸着剤は前記水素ガスに含まれる水を吸着及び保持する特性を有している
    請求項1に記載の水素供給装置。
  3. 前記吸着剤は前記水素を物理吸着する一方で前記水を相対的に強い親和力で吸着する特性を有している
    請求項2に記載の水素供給装置。
  4. 前記吸着剤は前記水素の吸着量が前記貯留タンク内の前記圧力の増加及び低下に応じて比例的に増加及び低下する特性を有している
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の水素供給装置。
  5. 前記吸着剤は前記貯留タンク内で充填され充填部位を形成し、
    前記充填部位内には前記水素ガスが充満する空隙が形成され、
    前記空隙に存在している前記水素ガスの体積及び1気圧の下で前記吸着剤によって吸着された前記水素が前記吸着剤から放出された場合に得られる前記水素ガスの前記1気圧下での体積の和が前記充填部位の体積によって除算されることによって得られた商は0.8以上である
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の水素供給装置。
  6. 前記吸着剤はNa−13X及びCa−13Xのうち少なくとも1つのゼオライトである
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の水素供給装置。
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