JP2020051267A - 水力発電装置 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1の水流発電装置は、水車より上流側に枠部材を備え、枠部材の上流側の開口部の上方に壁部を有することで水流を集中させ、弱い水流であっても十分な発電を行える。さらには、水車より上流側に位置する枠部材の上流側開口部から下流側開口部まで開口面積を狭めることでより水流を集中させることができる。
具体的に特許文献2における導水ダクトは曲面が多いため、製造コストが増大するのに加えて、導水ダクトを水路に固定する工事が困難であるという問題があった。特許文献3の形態では、流速の最も速い箇所、つまり流路中央の流速を利用するために水車を二台設置する費用があり、装置が大型化しやすく、狭い水路等への利用が困難である。
前記集水装置は、通水孔を有し前記水路を遮断して前記水路の流水を前記通水孔に集める集水板と、前記水路の両側部に設置されて前記集水板を上下に移動可能に案内する集水板ガイドと、を有する。
集水板ガイドを水路の両側部に設置したうえで、集水板を集水板ガイドに沿って挿入するだけで集水装置を設置することができる。このため、従来の三次元構造を有する水流増速部を水路に運搬し、例えばクレーン等を用いて水流に抗して水流増速部の位置決めをしつつ設置する場合に比べて、容易に集水装置を運搬および設置することができる。また集水板は、板状部材に通水孔等を形成するだけで製造することができる。集水板ガイドは、集水板を上下に移動可能に案内する案内溝を有するレール部材を準備しておき、各レール部材を水路の両側部に設置すれば足りる。これら集水板および集水板ガイドは、従来の三次元構造を有する水流増速部を製造する場合に比べて、構造を簡単化し製造コストの低減を図れる。
従来構造では、水流増速部を水路に設置すると、この水流増速部で水路を遮断する分、水車翼の上流側の水位が上昇し、水路から水が溢れるおそれが増すという問題が生じていた。
集水板の幅方向両端部の高さを低くすることで、水路の流量が急激に変化した場合においても、水路から水が溢れることを防止することができる。
機能面では、この発明の構成とは逆に集水板の幅方向中央部の高さを下げて水路壁側の高さを上げる方が水路中央部に水が集まるので流速が大きくなり、水車効率は上がると考えられる。
「集水板の幅方向両端部の高さを低くする」のは、機能面からの要求ではなく、水路から水が漏れる(漏水する)ことを防ぐのが主たる目的である。
「効率向上」には、「集水板の幅方向両端部を高くする」、「漏水防止」には「集水板の幅方向両端部を低くする」のが良い、と考えられる。本発明の構成では、「漏水防止」を重視して後者の「集水板の幅方向両端部を低くする」としている。
この発明の一実施形態に係る水力発電装置を図1ないし図4と共に説明する。
<水力発電装置全体の概略構成>
図1〜図3に示すように、この水力発電装置は、例えば、河川、用水路等の流水のある水路1に設置され、水車翼2の回転を受けて発電を行う。水路1は、例えば、それぞれコンクリート等から成る底面部1aおよび両側の側壁面部1bで構成される。各図の例では、底面部1aに対して側壁面部1bが垂直になっているが、側壁面部1bは斜めになっていてもよい。また、底面部1aと側壁面部1bの角部が図のような直角状でなく、底面部1aと側壁面部1bとが曲面で繋がっていてもよい。水力発電装置は、水力発電モジュール3と、この水力発電モジュール3を支持する支持部材4と、後述する集水装置5とを備える。
図4に示すように、水力発電モジュール3は、水車翼2、およびこの水車翼2の回転により発電する発電機6を有する。水車翼2は、水路1の流水中に没する状態で設置され水力を回転力に変換する。水車翼2は、回転軸心が流水の流れる方向と平行なプロペラ型である。水車翼2は、回転軸心に設けられるハブ2aと、このハブ2aの外周面から半径方向外方に放射状に延びる複数(例えば5枚)のブレード2bとを有する。図3に示すように、各ブレード2bの先端部は、上流側に向けて傾斜している。
図1に示すように、支持部材4は、一対の固定具9,9と、水平支持材10と、発電機台11とを有する。水路1の側壁面部1bにおける上端付近から上端部に渡り、一対の固定具9,9が水路幅方向に互いに対向するように固定されている。各固定具9は、例えば、断面L形のアングル等から形成される。水平支持材10は、一対の固定具9,9に支持される棒状部材であり、よって水平支持材10は、一対の固定具9,9により水路1の両側壁面1bの上端間に掛け渡される。水平支持材10の長手方向中間付近に発電機台11が固定され、この発電機台11に発電機6が支持されている。
図1および図2に示すように、集水装置5は、水車翼2の上流側に設置され前記水車翼2に水路1の水を集水する。集水装置5は、集水板12と、水路1の両側部に設置されて集水板12を上下に移動可能に案内する集水板ガイド13,13とを有する。集水板12は、例えば、鋼製、樹脂製、木製またはコンクリート製等の矩形状の板部材であり、通水孔12aを有し水路1を遮断して水路1の流水を通水孔12aに集める。つまり集水板12により流水の流路断面が通水孔12aの面積により狭められるため、水車翼2を通過する水の流速が増加し、発電効率を高め得る。
以上説明した水力発電装置によれば、集水板12の通水孔12aを通過した水を水車翼2に集水することによって、水車翼2が回転し、この水車翼2の回転により発電機6が発電する。この場合、集水板12により流水の流路断面が通水孔12aの面積に狭められるため、水車翼2を通過する水の流速が増加し、発電効率を高めることができる。
集水板12は、この最大高さHを、水路1の深さH1よりも低くしたため、水車翼2の上流側の水路1の水位が上昇しても、水が集水板12を超えて流れるようになり、水路1から水が溢れることを未然に防止することができる。
以下の説明においては、各実施の形態で先行して説明している事項に対応している部分には同一の参照符号を付し、重複する説明を略する。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、特に記載のない限り先行して説明している形態と同様とする。同一の構成から同一の作用効果を奏する。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
図7の構成によると、通水孔12aから流出した水は、排出管部14によって拡散することなく水車翼に流れるため、水車翼の回転効率が改善され、発電機による発電量が増大する。
Claims (5)
- 水路に設置される水力発電装置であって、水力を回転力に変換する水車翼と、この水車翼の回転により発電する発電機と、前記水車翼の上流側に設置され前記水車翼に前記水路の水を集水する集水装置と、を備えた水力発電装置において、
前記集水装置は、通水孔を有し前記水路を遮断して前記水路の流水を前記通水孔に集める集水板と、前記水路の両側部に設置されて前記集水板を上下に移動可能に案内する集水板ガイドと、を有する水力発電装置。 - 請求項1に記載の水力発電装置において、前記集水板は、前記通水孔の開口縁部から流水方向に延びる筒状の排出管部を有する水力発電装置。
- 請求項1または請求項2に記載の水力発電装置において、前記集水板は、幅方向両端部の高さを幅方向中央部の高さよりも低くしたものである水力発電装置。
- 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の水力発電装置において、前記集水板は、この最大高さを、前記水路の深さよりも低くしたものである水力発電装置。
- 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の水力発電装置において、前記集水板は、上下に分割された複数の集水板分割体を有し、各集水板分割体が前記集水板ガイドに対し上下に移動可能に案内される水力発電装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018178311A JP2020051267A (ja) | 2018-09-25 | 2018-09-25 | 水力発電装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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JP2020051267A true JP2020051267A (ja) | 2020-04-02 |
Family
ID=69996285
Family Applications (1)
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JP2018178311A Pending JP2020051267A (ja) | 2018-09-25 | 2018-09-25 | 水力発電装置 |
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Country | Link |
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Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1130179A (ja) * | 1997-07-10 | 1999-02-02 | Yoshiaki Hayashi | 堰板を備えた水車及び水力発電装置 |
JP2001153021A (ja) * | 1999-11-29 | 2001-06-05 | Tone Corp | 低落差用水力発電装置 |
JP2012241602A (ja) * | 2011-05-18 | 2012-12-10 | Yuji Unno | 水力発電装置 |
-
2018
- 2018-09-25 JP JP2018178311A patent/JP2020051267A/ja active Pending
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