JP2018076841A - 軸流水車発電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】水路の水量が十分でない場合でも、流水の流速および水車翼の受水面積を十分に確保して、効率良く発電することができる軸流水車発電装置を提供する。【解決手段】軸流水車発電装置1は、水車翼3、発電機4、ケーシング5、および塞ぎ材6を備える。水車翼3は、流水中に没する状態で支持装置7に回転自在に支持され、回転軸心が流水の流れる方向と平行なプロペラ型である。発電機4は、水車翼3の回転を受けて発電を行う。ケーシング5は、水車翼3の外周を囲み上流側および下流側が開口した筒状である。塞ぎ材6は、ケーシング5の外周面と水路2の底面および側壁面との間を塞ぐ。【選択図】図1
Description
この発明は、小さな河川や用水路等の水路に設けられる小出力の水力発電装置に適した軸流水車発電装置に関する。
小出力の水力発電装置として、例えば特許文献1〜3が提案されている。
特許文献1の軸流水車発電装置は、水車翼(同文献では「ランナ」)の周囲にケーシングを設け、このケーシングの開口面積を上流側から下流側に向けて徐々に大きくすることで、ケーシングの入口部における流体の流速を増大させる。なお、水車翼はケーシングの入口部に設けられている。また、ケーシングの下流端部に半径方向外側に延びる延長片を設けることにより、延長片の下流側領域に渦を発生させて、ケーシング内の圧力を下げ、ケーシング内を流れる流体の流速を増大させる。この提案の基本的な考え方は、流体が水であるか空気であるかの違いを除けば、特許文献4の「風増速装置およびそれを用いた風力発電装置の風増速装置」と同じある。
特許文献2の水流発電装置は、水車翼(同文献では「プロペラ」)よりも上流側に枠部材を備え、この枠部材の上流側の開口部の上方に壁部を設けることで、水車翼に水流を集中させ、弱い水流であっても十分に発電可能としている。また、枠部材の上流側の開口部の面積を下流側の開口部の面積よりも大きくすることで、さらに水車翼に水流を集中させる。
特許文献3の水力発電装置は、水深方向に起立した姿勢の回転軸にそれぞれ取り付けられた一対の水車翼(同文献では「回転翼」)を有し、これら水車翼を水流で回転させて発電する形態である。一対の水車翼の周囲にケーシング部材を有し、このケーシング部材の入水側開口部に設けられた水流増速部により流水を増速させる。この水力発電装置では、水路を流れる流水のうち最も流速が速い水路中央を流れる流水を利用して一対の水車翼を回転させるため、比較的小さな水流で効率的に発電が可能である。また、特許文献2と同様に、ケーシング部材の開口面積を入水側開口部から水車翼による発電部手前まで徐々に狭くすることで、発電部を流れる流水の流速を増加させている。
流水を利用して発電する水力発電装置の出力は、流水の流速の3乗に比例する。水車翼の回転軸心と流水の流れる方向とが互いに平行である軸流水車発電装置の場合、出力は水車翼の受水面積に比例する。そのため、流水の流速および水車翼の受水面積を十分に確保することが、発電量および発電効率を向上させるために重要である。なお、翼面積は、水車翼を流水の流れる方向と垂直な平面に投影したときの面積である。また、受水面積は、回転軸心を中心に水車翼を回転させてできる円を、流水の流れる方向と垂直な平面に投影したときの面積のうち、水没している部分の面積である。
特許文献1の軸流水車発電装置は、特許文献4に開示されている風力発電装置の技術と同様に、上流側が狭く下流側が広いケーシングによりケーシング内の圧力を下げ、上流側の水をケーシング内に引き込むことで、ケーシングの入口部の流速を増速させる。しかし、軸流水車発電装置の場合、周囲の空気を自由に利用できる風力発電機と異なり、限られた水路内の水しか利用できない。このため、水路に十分な水量がなければ、ケーシング全体を水没させておくことができず、増速効果が得られない。低い水位で増速効果を得るためには水車翼を小さくしなければならず、水車翼の受水面積が小さくなり発電効率が悪くなる。つまり、水路サイズが大きくても、水位に合わせて装置全体を小さくする必要があり、水路サイズに対する発電効率が落ちる。
特許文献2の水流発電機は、水車翼よりも上流側に枠部材を設けると共に、枠部材の上流側の開口部の上方に壁部を設けることにより、水車翼よりも高い水位を流れる水を水車翼に集中させるようにしている。しかし、水路の水位が十分でない場合、開口部の上方に設けた壁部の効果が得られず、上流側の開口部の開口面積を下流側の開口部の開口面積より大きくする構造では、水路の底面を流れる水を上昇させるため、流速を効率的に増速させられない。
また、特許文献2の水流発電機は、枠部材の上流側の開口部の開口面積を下流側の開口部の開口面積をより大きくすることで水流を集中させる。この構成で、水流を水車翼により一層集中させる場合、枠部材の下流側の開口面積と同等か、または小さい水車翼でなければ、枠部材で集中させた流水を効果的に利用できない。このため、水路の大きさに対して水車翼の受水面積が小さく、発電効率が悪い。
また、特許文献2の水流発電機は、枠部材の上流側の開口部の開口面積を下流側の開口部の開口面積をより大きくすることで水流を集中させる。この構成で、水流を水車翼により一層集中させる場合、枠部材の下流側の開口面積と同等か、または小さい水車翼でなければ、枠部材で集中させた流水を効果的に利用できない。このため、水路の大きさに対して水車翼の受水面積が小さく、発電効率が悪い。
特許文献3の水力発電装置は、流速が速い水路中央を流れる流水を利用するために、水車翼が並列に2つ配置される。しかし、限られた水路幅内に2つの水車翼を配置しなければならないため、1つずつの水車翼の受水面積は小さくなる。また、ケーシング部材に上流側から下流側へ向けて開口面積を徐々に減少させた水流増速部が設けられており、この水流増速部よりも下流側に水車翼が配置されるため、各水車翼の受水面積がより一層小さくなりやすい。このため、水路サイズに対する発電効率が落ちる。一方で、水車翼を2台設置するため、装置全体は大型化しやすく、狭い水路等への利用が困難である。
この発明の目的は、水路の水量が十分でない場合でも、流水の流速および水車翼の受水面積を十分に確保して、効率良く発電することができる軸流水車発電装置を提供することである。
この発明の軸流水車発電装置は、流水のある水路に設置され、この水路を流れる流水により発電を行う軸流水車発電装置であって、前記流水中に没する状態で支持装置に回転自在に支持され、回転軸心が前記流水の流れる方向と平行なプロペラ型の水車翼と、この水車翼の回転を受けて発電を行う発電機と、前記水車翼の外周を囲み上流側および下流側が開口した筒状のケーシングと、このケーシングの外周面と前記水路の底面および側壁面との間を塞ぐ塞ぎ材とを有することを特徴とする。
この構成によると、水車翼の外周を囲む筒状のケーシングと、このケーシングの外周面と水路の底面および側壁面との間を塞ぐ塞ぎ材とを有するため、水路内の流水をケーシングの内周に形成される流路へ集中させることができる。水車翼の周囲に筒状のケーシングを設けることで、集中させた流水の流れを整流して水車翼に効果的に当てることができ、発電効率が高まる。
詳しくは、水路の水位が塞ぎ板の上端の高さよりも低い場合、水路を流れる流水のすべてがケーシングの内周に形成される流路に集められる。これにより、ケーシング内の流路を流水が高い水位で、かつ速い流速で流れる。この高い水位かつ速い流速の流水によって水車翼が勢いよく回転させられ、その水車翼の回転を受けて発電機が発電を行う。このように、塞ぎ材によって水路の水流をケーシング内の流路に集めることにより、水路の水量が十分でない場合でも、ケーシング内の流路の水位を高く保ち、つまり水車翼の受水面積を広く保ち、かつ速い流速を得ることができるため、効率良く発電することができる。
この発明において、前記塞ぎ材の上端の高さは前記水路の上端の高さよりも低いのがよい。
水路の水位が一定高さ以下である場合は、水路を流れる水のすべてがケーシング内の流路に流れ込み、水位が一定高さを超えると、一部の水が塞ぎ材を越えて下流側に流れる。塞ぎ材の上端の高さを水路の上端の高さよりも低くしておくことで、一部の水が塞ぎ材を越えても、水路から水が溢れることを防止できる。
水路の水位が一定高さ以下である場合は、水路を流れる水のすべてがケーシング内の流路に流れ込み、水位が一定高さを超えると、一部の水が塞ぎ材を越えて下流側に流れる。塞ぎ材の上端の高さを水路の上端の高さよりも低くしておくことで、一部の水が塞ぎ材を越えても、水路から水が溢れることを防止できる。
前記水路の底面から前記塞ぎ材の上端までの高さが、前記水路の底面から上端までの高さの80%ないし90%の範囲内であるのが好ましい。
水路の底面から上端までの高さに対する水路の底面から塞ぎ材の上端までの高さの比率が上記範囲内とすることで、水路の深さに対して比較的直径が大きい水車翼を設けることができ、受水面積を十分な広さに確保できる。水路が用水路である場合、上流側で水量をある程度管理することができるので、水路の水位が塞ぎ材の上端を大きく越えることは殆ど無い。このため、塞ぎ材の上端の高さが上記範囲内であっても、水路から水が溢れる心配はない。
水路の底面から上端までの高さに対する水路の底面から塞ぎ材の上端までの高さの比率が上記範囲内とすることで、水路の深さに対して比較的直径が大きい水車翼を設けることができ、受水面積を十分な広さに確保できる。水路が用水路である場合、上流側で水量をある程度管理することができるので、水路の水位が塞ぎ材の上端を大きく越えることは殆ど無い。このため、塞ぎ材の上端の高さが上記範囲内であっても、水路から水が溢れる心配はない。
この発明において、前記ケーシングの内周に形成される流路は、前記流水の流れる方向と垂直な断面の形状が円形であるとよい。
回転軸心が前記流水の流れる方向と平行なプロペラ型の水車翼も、流水の流れる方向と垂直な平面に投影した形状が円形であるので、ケーシング内の流路の断面形状も円形とすることで、ケーシングの内周面と水車翼との隙間を狭くすることができる。これにより、ケーシング内の流路を流れる流水の多くが水車翼を回転させることに関与し、発電効率が向上する。
回転軸心が前記流水の流れる方向と平行なプロペラ型の水車翼も、流水の流れる方向と垂直な平面に投影した形状が円形であるので、ケーシング内の流路の断面形状も円形とすることで、ケーシングの内周面と水車翼との隙間を狭くすることができる。これにより、ケーシング内の流路を流れる流水の多くが水車翼を回転させることに関与し、発電効率が向上する。
前記ケーシング内の前記流路は、前記流水の流れる方向の上流側から下流側へ行くに従い、前記流水の流れる方向と垂直な断面の面積が広くなっていてもよい。
ケーシング内の流路が上記形状であると、水路の水位が十分でない場合も、ケーシング下部の傾斜により流速が増大する。これにより、水位が十分でない場合でも効率良く発電できる。
ケーシング内の流路が上記形状であると、水路の水位が十分でない場合も、ケーシング下部の傾斜により流速が増大する。これにより、水位が十分でない場合でも効率良く発電できる。
この発明において、前記塞ぎ材は、前記水路の底面および側壁面の両方またはいずれか一方に対する遠近方向に伸縮可能であるとよい。
塞ぎ材が伸縮可能であると、水路の幅および深さに合わせて塞ぎ材の水路幅方向および水路深さ方向の寸法を調整することができる。このため、幅、深さ等のサイズの異なる水路や、同じ水路におけるサイズが異なる箇所に、共通の塞ぎ材を使用することができる。
塞ぎ材が伸縮可能であると、水路の幅および深さに合わせて塞ぎ材の水路幅方向および水路深さ方向の寸法を調整することができる。このため、幅、深さ等のサイズの異なる水路や、同じ水路におけるサイズが異なる箇所に、共通の塞ぎ材を使用することができる。
前記塞ぎ材は、前記ケーシングの外周に接するケーシング側部分と、前記水路の側壁面または底面に接する水路側部分とを有し、前記ケーシング側部分と前記水路側部分との間に弾性要素が介在する構成であってもよい。前記塞ぎ材は、前記水路の底面および側壁面との接触部分に弾性部材が設けられていてもよい。
いずれの場合も、水路の幅および深さに合わせて塞ぎ材の水路幅方向および水路深さ方向の寸法を調整することができる。
いずれの場合も、水路の幅および深さに合わせて塞ぎ材の水路幅方向および水路深さ方向の寸法を調整することができる。
この発明の軸流水車発電装置は、流水のある水路に設置され、この水路を流れる流水により発電を行う軸流水車発電装置であって、前記流水中に没する状態で支持装置に回転自在に支持され、回転軸心が前記流水の流れる方向と平行なプロペラ型の水車翼と、この水車翼の回転を受けて発電を行う発電機と、前記水車翼の外周を囲み上流側および下流側が開口した筒状のケーシングと、このケーシングの外周面と前記水路の底面および側壁面との間を塞ぐ塞ぎ材とを有するため、水路の水量が十分でない場合でも、流水の流速および水車翼の受水面積を十分に確保して、効率良く発電することができる。
[第1の実施形態]
この発明の一実施形態に係る軸流水車発電装置を図1〜図6と共に説明する。
図1はこの軸流水車発電装置の斜視図、図2は同軸流水車発電装置を水路の上流側から見た図、図3は同軸流水車発電装置を上方から見た図、図4は同軸流水車発電装置の横断面図である。
この発明の一実施形態に係る軸流水車発電装置を図1〜図6と共に説明する。
図1はこの軸流水車発電装置の斜視図、図2は同軸流水車発電装置を水路の上流側から見た図、図3は同軸流水車発電装置を上方から見た図、図4は同軸流水車発電装置の横断面図である。
この軸流水車発電装置1は、流水のある水路2に設置され、水路2を流れる流水により発電を行う。軸流水車発電装置1が設置される水路2は、例えば比較的小さな河川、用水路等である。水路2は、それぞれコンクリート等からなる底面部2a、および両側の側壁面部2bで構成される。図の例では、底面部2aに対して側壁面部2bが垂直になっているが、側壁面部2bは斜めになっていてもよい。また、底面部2aと側壁面部2bの角部が図のような直角状でなく、底面部2aと側壁面部2bとが曲面で繋がっていてもよい。
軸流水車発電装置1は、水路2の流水中に没する状態で設けられる水車翼3と、この水車翼3の回転を受けて発電を行う発電機4と、水車翼3の外周を囲み流側および下流側が開口した筒状のケーシング5と、このケーシング5の外周面と水路2の底面部2aおよび側壁面部2bとの間を塞ぐ塞ぎ材6とを有する。
図4に示すように、水車翼3は、回転軸心Oが流水の流れる方向と平行なプロペラ型である。具体的には、流水の流れる方向と平行な回転軸3aにハブ3bが取り付けられ、このハブ3bの周面に複数(例えば5つ)のブレード3cが放射方向に向けて取り付けられている。ブレード3cの先端部3caは、上流側に向けて傾斜している。
水車翼3の回転軸3aは、支持装置7によって、水路2内の所定の位置に回転自在に支持されている。支持装置7は、水路2の両側壁面2bの上端間に架け渡された2本の棒状の水平支持材10と、この2本の水平支持材10の上に載置された支持プレート11と、この支持プレート11に固定された上下方向の上支持筒12と、この上支持筒12の下端に接合された下支持筒13と、この下支持筒13の下端に続く水車翼支持ケース14とを有する。また、水車翼支持ケース14の下面とケーシング5の内周面の下部との間に、上下方向に長い支持板15が設けられている。
支持プレート11と上支持筒12とは、溶接等により互いに固定される。上支持筒12と下支持筒13とは、例えば、それぞれの接合部に設けられたフランジ12a,13a同士がボルト(図示せず)等により接合される。下支持筒13は、ケーシング5の上部を上下に貫通して設けられている。下支持筒13とケーシング5との間に隙間が生じないようにしてある。図の例では、下支持筒13と水車翼支持ケース14とが一体に形成されているが、両者は別体であってもよい。
図4のV−V断面図である図5に示すように、使用時に流水中に没する下支持筒13の外形は、流体抵抗が小さい魚形の断面形状をしている。また、図4のVI−VI断面図である図6に示すように、支持板15の外形も、流体抵抗が小さい魚形の断面形状をしている。
図4に示すように、水車翼支持ケース14内に、2つの軸受16,17を介して、水車翼3の回転軸3aが回転自在に支持されている。回転軸3aの上流側端は水車翼支持ケース14の外に突出しており、その突出部分にハブ3bが取り付けられている。
前記上支持筒12の上に、発電機4が設置されている。発電機4の入力軸20が、上支持筒12内に延びている。一方、水車翼3の回転軸3aの下流側端は、下支持筒13内に設けられた動力伝達軸21の下端に、伝動機構22を介して伝動可能に連結されている。伝動機構22は、例えば一対の傘歯車23,24からなる。そして、動力伝達軸21の上端と発電機4の入力軸20の下端とが、回転連結具25を介して連結されている。なお、動力伝達軸21は、軸受26,27を介して下支持筒13に回転自在に支持されている。
ケーシング5は、図2のように円筒状をしており、内周に流水の流れる方向と垂直な断面の形状が円形の流路30が形成されている。ケーシング5は、例えば鋼板等の板材からなり、以下のように支持される。すなわち、前記2本の水平支持材10の各底面間に一対の棒状材31が設けられ、これら一対の棒状材31からそれぞれ水路幅方向の内側かつ下向きに斜め材32が延ばされ、これら斜め材32の下端にケーシング5の外周面が結合されている。これにより、ケーシング5は、下端が水路2の底面部2aに近く、かつ水路幅方向の位置が水路2の両側壁面部2bのほぼ中央となるように配置される。図4に示すように、上記のように配置されたケーシング5の内周の上流側端に、水車翼3のハブ3bおよびブレード3cが位置している。
塞ぎ材6は、例えば鋼板等の平板状の板材からなり、ケーシング5の外周面の下流側端に接合されている。図2に示すように、塞ぎ材6の下端縁は水路2の底面に接し、かつ側端縁は水路2の側壁面に接している。これにより、ケーシング5の外周面と水路2の底面および側壁面との間が塞がれる。塞ぎ材6の上端の高さは、水路2の上端の高さよりも低くしてある。具体的には、水路2の底面から塞ぎ材6の上端までの高さhは、水路2の底面から上端までの高さHの80%ないし90%の範囲内としてある。
この軸流水車発電装置1の作用について説明する。
この構成によると、水車翼3の外周を囲む筒状のケーシング5と、このケーシング5の外周面と水路2の底面および側壁面との間を塞ぐ塞ぎ材6とを有するため、水路2内の流水をケーシング5の内周に形成される流路30へ集中させることができる。水車翼3の周囲に筒状のケーシング5を設けることで、集中させた流水の流れを整流して水車翼3に効果的に当てることができ、発電効率が高まる。
この構成によると、水車翼3の外周を囲む筒状のケーシング5と、このケーシング5の外周面と水路2の底面および側壁面との間を塞ぐ塞ぎ材6とを有するため、水路2内の流水をケーシング5の内周に形成される流路30へ集中させることができる。水車翼3の周囲に筒状のケーシング5を設けることで、集中させた流水の流れを整流して水車翼3に効果的に当てることができ、発電効率が高まる。
詳しくは、水路2の水位が塞ぎ板6の上端の高さよりも低い場合、水路2を流れる流水のすべてがケーシング5の内周に形成される流路30に集められる。これにより、流路30を流水が高い水位で、かつ速い流速で流れる。この高い水位かつ速い流速の流水によって水車翼3が勢いよく回転させられ、その水車翼3の回転を受けて発電機4が発電を行う。
このように、塞ぎ材6によって水路2の水流をケーシング5の流路30に集めることにより、水路2の水量が十分でない場合でも、流路30の水位を高く保ち、つまり水車翼3の受水面積が広く保たれ、かつ速い流速を得ることができる。図2に一点鎖線で示す円34の面積が受水面積である。また、ケーシング5の流路30の断面形状を円形とすることで、ケーシング5の内周面と水車翼3との隙間を狭くすることができる。これにより、流路30を流れる流水の多くが水車翼3を回転させることに関与し、発電効率が向上する。
水路2の水位が一定高さを超えると、一部の水が塞ぎ材6を越えて下流側に流れる。塞ぎ材6の上端の高さhが水路2の上端の高さHよりも低いので、一部の水が塞ぎ材6を越えても、水路2から水が溢れることはない。塞ぎ材6の上端の高さhを水路2の上端の高さHの80%ないし90%の範囲内とすることで、水路2の深さに対して比較的直径が大きい水車翼3を設けることができ、翼面積を十分な広さに確保できる。水路2が用水路である場合、上流側で水量をある程度管理することができるので、水路2の水位が塞ぎ材6の上端を大きく越えることは殆ど無い。このため、塞ぎ材6の上端の高さhが上記範囲内であっても、水路2から水が溢れる心配はない。
図2に示す塞ぎ板6は1枚の板材からなっているが、図7または図8に示すように、塞ぎ材6を、水路2の底面および側壁面の両方またはいずれか一方に対する遠近方向に伸縮可能に構成してもよい。
図7に示す塞ぎ材6は、ケーシング5の外周に接するケーシング側部分6aと、水路2の両側壁面部2bにそれぞれ接する2つの水路側部分6bとを有し、ケーシング側部分6aと水路側部分6bとの間に弾性要素6cを介在させた構成である。この場合、塞ぎ材6が水路幅方向に伸縮可能となり、水路2の幅に合わせて塞ぎ材6の水路幅方向の寸法を調整することができる。このため、幅、深さ等のサイズの異なる水路2や、同じ水路2におけるサイズが異なる箇所に、共通の塞ぎ材6を使用することができる。
ケーシング5の外周に接するケーシング側部分と、水路2の底面部2aに接する水路側部分とを有し、ケーシング側部分と水路側部分との間に弾性要素を介在させた構成とすれば、塞ぎ材6が水路深さ方向に伸縮可能となる(図示せず)。
図8に示す塞ぎ材6は、水路2の底面部2aおよび側壁面部2bとの接触部分に弾性部材6dを設けた構成である。この場合、塞ぎ材6が水路幅方向および深さ方向に伸縮可能となり、水路2の幅および深さに合わせて塞ぎ材6の水路幅方向および水路深さ方向の寸法を調整することができる。
[第2の実施形態]
図9〜図11はこの発明の異なる実施形態を示す。この軸流水車発電装置1は、ケーシング5の形状を、内部の流路30が上流側から下流側へ行くに従い流水の流れる方向と垂直な断面の面積が広くなるに変更している。他は第1の実施形態と同じである。
図9〜図11はこの発明の異なる実施形態を示す。この軸流水車発電装置1は、ケーシング5の形状を、内部の流路30が上流側から下流側へ行くに従い流水の流れる方向と垂直な断面の面積が広くなるに変更している。他は第1の実施形態と同じである。
ケーシング5の流路30が上流側から下流側へ行くに従い開口面積が広くなる形状であると、水路2の水位が十分でない場合も、ケーシング5の下部の傾斜により流速が増大する。これにより、水位が十分でない場合でも効率良く発電できる。
以上、実施例に基づいて本発明を実施するための形態を説明したが、ここで開示した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…軸流水車発電装置
2…水路
2a…底面部
2b…側壁面部
3…水車翼
4…発電機
5…ケーシング
6…塞ぎ材
6a…ケーシング側部分
6b…水路側部分
6c…弾性要素
6d…弾性部材
7…支持装置
30…流路
H…水路の底面から上端までの高さ
O…回転軸心
h…水路の底面から前記塞ぎ材の上端までの高さ
2…水路
2a…底面部
2b…側壁面部
3…水車翼
4…発電機
5…ケーシング
6…塞ぎ材
6a…ケーシング側部分
6b…水路側部分
6c…弾性要素
6d…弾性部材
7…支持装置
30…流路
H…水路の底面から上端までの高さ
O…回転軸心
h…水路の底面から前記塞ぎ材の上端までの高さ
Claims (8)
- 流水のある水路に設置され、この水路を流れる流水により発電を行う軸流水車発電装置であって、
前記流水中に没する状態で支持装置に回転自在に支持され、回転軸心が前記流水の流れる方向と平行なプロペラ型の水車翼と、この水車翼の回転を受けて発電を行う発電機と、前記水車翼の外周を囲み上流側および下流側が開口した筒状のケーシングと、このケーシングの外周面と前記水路の底面および側壁面との間を塞ぐ塞ぎ材とを有することを特徴とする軸流水車発電装置。 - 請求項1に記載の軸流水車発電装置において、前記塞ぎ材の上端の高さが前記水路の上端の高さよりも低い軸流水車発電装置。
- 請求項2に記載の軸流水車発電装置において、前記水路の底面から前記塞ぎ材の上端までの高さが、前記水路の底面から上端までの高さの80%ないし90%の範囲内である軸流水車発電装置。
- 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の軸流水車発電装置において、前記ケーシングの内周に形成される流路は、前記流水の流れる方向と垂直な断面の形状が円形である軸流水車発電装置。
- 請求項4に記載の軸流水車発電装置において、前記ケーシング内の前記流路は、前記流水の流れる方向の上流側から下流側へ行くに従い、前記流水の流れる方向と垂直な断面の面積が広くなる軸流水車発電装置。
- 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の軸流水車発電装置において、前記塞ぎ材は、前記水路の底面および側壁面の両方またはいずれか一方に対する遠近方向に伸縮可能である軸流水車発電装置。
- 請求項6に記載の軸流水車発電装置において、前記塞ぎ材は、前記ケーシングの外周に接するケーシング側部分と、前記水路の側壁面または底面に接する水路側部分とを有し、前記ケーシング側部分と前記水路側部分との間に弾性要素が介在する軸流水車発電装置。
- 請求項6に記載の軸流水車発電装置において、前記塞ぎ材は、前記水路の底面および側壁面との接触部分に弾性部材が設けられている軸流水車発電装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016220365A JP2018076841A (ja) | 2016-11-11 | 2016-11-11 | 軸流水車発電装置 |
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