JP2020049491A - レーザー加工装置及びレーザー加工方法 - Google Patents

レーザー加工装置及びレーザー加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アブレーション加工により飛散した溶融物がレーザー加工溝に埋め戻りするのを防止する。【解決手段】一方向に連続回転するポリゴンミラー63においてレーザー光線LB1を反射させ、その反射したレーザー光線を被加工物Wに向けて導いて照射する。反射したレーザー光線は、加工送り方向の一定範囲内(LB11〜LB12、LB21〜LB22)において往復しながら被加工物Wに集光される。したがって、飛散した溶融物がレーザー加工溝に埋め戻るのを防ぐことができ、加工に要する時間を短縮して生産性を高めることができる。【選択図】図5

Description

本発明は、レーザー加工装置及びその装置を用いたレーザー加工方法に関する。
近時においては、IC、LSI等の半導体チップの処理能力を向上するために、シリコン等の基板の表面にSiOF、BSG(SiOB)等の無機物系の膜やポリイミド系、パリレン系等のポリマー膜である有機物系の膜からなる低誘電率絶縁体被膜(Low−k膜)が積層された機能層によって半導体デバイスを形成された半導体ウエーハが実用化されている。
Low−k膜は雲母のように非常に脆いことから、切削ブレードにより分割予定ラインに沿って切削すると、Low−k膜が剥離する。そのため、レーザー光線を分割予定ラインに沿って照射してアブレーション加工することにより、Low−k膜からなる積層体を除去してレーザー加工溝を形成することも行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−126054号公報
しかし、積層体をアブレーション加工すると、積層体の飛散した溶融物がレーザー加工溝に埋め戻るため、十分な幅のレーザー加工溝を形成するにはレーザー光線を分割予定ラインに沿って複数回照射しなければならず、生産性が低いという問題がある。
本発明は、このような問題にかんがみなされたもので、生産性を低下させることなくアブレーション加工により飛散した溶融物がレーザー加工溝に埋め戻りするのを防止し、十分な幅のレーザー加工溝を形成することを課題としている。
本発明に係るレーザー加工装置は、被加工物を保持する保持面を有するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物に対して分割予定ラインに沿ってレーザー光線を照射し被加工物を加工するレーザー加工手段と、該チャックテーブルと該レーザー加工手段とをX軸方向に相対的に移動させる加工送り手段と、該X軸方向と該保持面方向に直交するY軸方向に該チャックテーブルと該レーザー加工手段とを相対的に移動させるインデックス送り手段と、を備えるレーザー加工装置であって、該レーザー加工手段は、該X軸方向と該Y軸方向とに直交するZ軸方向に平行な回転軸を軸に一方向に連続回転するポリゴンミラーと、該回転軸に直交する水平方向の第1の方向側から該ポリゴンミラーにレーザー光線を照射する第1のレーザー光線照射手段と、該回転軸を基準として該第1の方向に対して反対の方向である第2の方向側から該ポリゴンミラーにレーザー光線を照射する第2のレーザー光線照射手段と、該第1のレーザー光線照射手段と該第2のレーザー光線照射手段とを切り換える切換手段と、該第1のレーザー光線照射手段により放射されたレーザー光線を該Z軸方向に向かわせ被加工物に照射する第1の方向変更手段と、該第2のレーザー光線照射手段により放射されたレーザー光線を該Z軸方向に向かわせ被加工物に照射する第2の方向変更手段と、を備え、該切換手段は、該X軸方向の一方の方向に加工送りするときに該第1のレーザー光線照射手段又は該第2のレーザー光線照射手段のどちらか一方をオフにするとともに他方のレーザー光線照射手段をオンにして往路加工を実施し、該X軸方向の他方の方向に加工送りするときに該往路加工時にオンにしていた該他方のレーザー光線照射手段をオフにするとともに該一方のレーザー光線照射手段をオンにして復路加工を実施する。
上記レーザー加工装置において、前記第1のレーザー光線照射手段は、レーザー光線を発振する発振部と、該発振部が発振したレーザー光線を前記第1の方向に導く第1の光学部品とで構成され、前記第2のレーザー光線照射手段は、該発振部と、該発振部が発振したレーザー光線を前記第2の方向に導く第2の光学部品とで構成されることが望ましい。
前記切換手段は、前記発振部が発振したレーザー光線の偏光面を回転させる1/2波長板と、該1/2波長板を通過したレーザー光線をS偏光のレーザー光線とP偏光のレーザー光線とに分岐させる偏光ビームスプリッタと、を備え、該1/2波長板の回転によって該偏光ビームスプリッタを通過したS偏光のレーザー光線とP偏光のレーザー光線とを選択的に該第1の光学部品と該第2の光学部品とに導くことが望ましい。
前記第1の方向変更手段は、前記ポリゴンミラーで反射したレーザー光線を前記被加工物に向かわせるように、反射面を該レーザー光線の進行方向に対して鉛直方向に45度傾けた第1のミラーであり、前記第2の方向変更手段は、前記ポリゴンミラーで反射したレーザー光線を該被加工物に向かわせるように、反射面を該レーザー光線の進行方向に対して(鉛直方向に)45度傾けた第2のミラーであり、前記第1のレーザー光線照射手段は、前記回転軸から前記Y軸方向の一方の方向に所定距離離れた前記X軸方向の一方の方向側から該ポリゴンミラーに向かってレーザー光線を照射し、前記第2のレーザー光線照射手段は、該回転軸から該Y軸方向の他方の方向に該所定距離離れた該X軸方向の他方の方向側から該ポリゴンミラーに向かってレーザー光線を照射することが望ましい。
上記レーザー加工装置には、前記第1のミラー又は前記第2のミラーの少なくとも一方をY軸方向に移動させて該第1のミラーと該第2のミラーとの間隔を調整する間隔調整手段と、被加工物の隣接する分割予定ラインと分割予定ラインとの間隔を2以上の整数倍した距離と、該第1のミラーと該第2のミラーとの間隔とを一致させるように該間隔調整手段を制御する制御手段とを備えることが望ましい。
上記レーザー加工装置は、前記ポリゴンミラーの側面で反射したレーザー光線を被加工物に向かわせるように、該側面を、Z軸方向(鉛直方向)に対して45度下方に向く斜面で形成し、前記第1の方向変更手段は、前記回転軸よりも前記Y軸方向の一方の方向側から該ポリゴンミラーの側面(斜面)に向かってレーザー光線を照射し、前記第2の方向変更手段は、該回転軸を基準に第1の方向変更手段と対称な位置に配設され、該回転軸よりも該Y軸方向の他方の方向側から該ポリゴンミラーに向かってレーザー光線を照射することが望ましい。
本発明に係るレーザー加工方法は、上記のレーザー加工装置を用いて、前記チャックテーブルに被加工物を保持させる保持工程と、前記第1のレーザー光線照射手段に対して該チャックテーブルを前記X軸方向の一方の方向に移動させ、上から見て時計周り又は反時計周りのどちらか1方向に回転する前記ポリゴンミラーに前記第1の方向側からレーザー光線を照射し、該ポリゴンミラーで反射した反射光を前記第1の方向変更手段によってZ軸方向に反射させて被加工物を加工する往路加工工程と、前記レーザー光線照射手段に対して該チャックテーブルを該X軸方向の他方の方向に移動させ、該往路加工工程と同方向に回転する該ポリゴンミラーに前記第2の方向側からレーザー光線を照射し、該ポリゴンミラーで反射した反射光を前記第2の方向変更手段でZ軸方向に反射させて被加工物を加工する復路加工工程と、該往路加工工程と該復路加工工程とを繰り返す繰り返し工程と、を備える。
本発明に係るレーザー加工装置では、一方向に連続回転するポリゴンミラーにおいてレーザー光線を反射させ、その反射したレーザー光線を被加工物に向けて導いて照射するため、反射したレーザー光線は、加工送り方向の一定範囲内において往復しながら被加工物に集光される。したがって、加工送りによって被加工物を往復させることなく、同じ場所に何度もレーザー光線を集光することができるため、生産性を低下させることなく、アブレーション加工により飛散した溶融物がレーザー加工溝に埋め戻りするのを防止し、十分な幅のレーザー加工溝を形成することが可能となる。
第1のレーザー光線照射手段が、レーザー光線を発振する発振部と、発振部が発振したレーザー光線を第1の方向に導く第1の光学部品とで構成され、第2のレーザー光線照射手段が、発振部と、発振部が発振したレーザー光線を第2の方向に導く第2の光学部品とで構成される構成とすることで、第1のレーザー光線照射手段と第2のレーザー光線照射手段とで1つの発振部を共有し、構成を簡素化して装置コストを低減することができる。
切換手段が、発振部が発振したレーザー光線の偏光面を回転させる1/2波長板と、1/2波長板を通過したレーザー光線をS偏光のレーザー光線とP偏光のレーザー光線とに分岐させる偏光ビームスプリッタとを備え、1/2波長板の回転によって偏光ビームスプリッタを通過したS偏光のレーザー光線とP偏光のレーザー光線を選択的に第1の光学部品と該第2の光学部品とに導くことにより、S偏光のレーザー光線とP偏光のレーザー光線とを適宜使い分けることができる。
第1の方向変更手段が、ポリゴンミラーで反射したレーザー光線を被加工物に向かわせるように、反射面を該レーザー光線の進行方向に対して(鉛直方向に)45度傾けた第1のミラーであり、第2の方向変更手段は、ポリゴンミラーで反射したレーザー光線を被加工物に向かわせるように、反射面をレーザー光線の進行方向に対して(鉛直方向に)45度傾けた第2のミラーであると、チャックテーブルのY軸方向の位置を調整するだけで、それぞれのレーザー光線のY軸方向の集光位置を調整することができる。
また、第1のミラーと第2のミラーは、加工送り方向(X軸方向)に延在している。
第1のミラー又は第2のミラーの少なくとも一方をY軸方向に移動させ第1のミラーと第2のミラーとの間隔を調整する間隔調整手段と、加工物の隣接する分割予定ラインと分割予定ラインとの間隔を2以上の整数倍した距離と、第1のミラーと第2のミラーとの間隔とを一致させるように間隔調整手段を制御する制御手段とを備えると、第1のミラー及び第2のミラーをそれぞれ異なる分割予定ラインの直上に位置させることができ、第1のミラーと第2のミラーとの間隔を維持したまま、チャックテーブルを所定距離ずつインデックス送りすることにより、異なる分割予定ラインを順次レーザー加工していくことができる。
ポリゴンミラーの側面で反射したレーザー光線を被加工物に向かわせるように、側面をZ軸方向に対して45度下方に向く斜面で形成し、第1の方向変更手段が、回転軸に向かってY軸方向の一方の方向側からポリゴンミラーに向かってレーザー光線を照射し、第2の方向変更手段が、回転軸を基準に第1の方向変更手段と対称な位置に配設され、回転軸に向かってY軸方向の他方の方向側からポリゴンミラーに向かってレーザー光線を照射することにより、レーザー光線をZ軸方向下方に向けて反射させるための方向変更手段が不要となり、装置構成の簡素化を図ることができる。
本発明に係るレーザー加工方法は、レーザー光線照射手段に対してチャックテーブルをX軸方向の一方の方向に移動させ、回転するポリゴンミラーに第1の方向側からレーザー光線を照射し、ポリゴンミラーで反射した反射光を第1の方向変更手段によってZ軸方向に反射させて被加工物を加工する往路加工工程と、レーザー光線照射手段に対してチャックテーブルをX軸方向の他方の方向に移動させ、往路加工工程と同方向に回転するポリゴンミラーに第2の方向側からレーザー光線を照射し、ポリゴンミラーで反射した反射光を第2の方向変更手段でZ軸方向に反射させて被加工物を加工する復路加工工程と、往路加工工程と復路加工工程とを繰り返す繰り返し工程とで構成されるため、ポリゴンミラーの一方向の回転を止めることなく、チャックテーブルの往路と復路とで加工を連続的に行うことができる。また、被加工物のX軸方向の一定範囲内において往復しながらレーザー光線が被加工物に集光されることで、加工送りによって被加工物を往復させなくとも、同じ場所に何度もレーザー光線を集光することができるため、生産性を低下させることなく、アブレーション加工により飛散した溶融物がレーザー加工溝に埋め戻りするのを防止し、十分な幅のレーザー加工溝を形成することが可能となる。
レーザー加工装置の一例を示す斜視図である。 レーザー加工手段の第1例を示す平面図である。 レーザー加工手段の第1例を示す正面図である。 被加工物の一例を示す斜視図である。 レーザー加工の手順の第1例を示す平面図である。 レーザー加工の手順の第2例を示す平面図である。 レーザー加工手段の第2例を示す平面図である。 レーザー加工手段の第2例を示す正面図である。 レーザー加工の手順の第2例を示す平面図である。 レーザー加工手段の第3例を示す平面図である。
1 第1実施形態
図1に示すレーザー加工装置1は、被加工物を保持するチャックテーブル2と、チャックテーブル2に保持された被加工物に対してレーザー光線を照射し被加工物を加工するレーザー加工手段6とを備えている。
チャックテーブル2は、被加工物を保持する保持面21を備え、保持面21の外周側には、被加工物を支持するフレームを固定するフレーム保持部22を備えている。保持面21及びフレーム保持部22は、回転駆動部23によって駆動されて所定角度回転可能となっている。
チャックテーブル2は、加工送り手段3によって駆動されてX軸方向に移動可能となっている。加工送り手段3は、X軸方向に延在するボールネジ31と、ボールネジ31と平行に配設された一対のガイドレール32と、ボールネジ31を回転させるモータ33と、ボールネジ31に螺合するナットを内部に備えるとともに底部がガイドレール32に摺接する移動板34と、移動板34のX軸方向の位置を認識するためのスケール35とから構成されている。モータ33がボールネジ31を回転させると、ガイドレール32にガイドされて移動板34がX軸方向に移動する構成となっている。また、チャックテーブル2は、移動板34に固定されており、移動板34がX軸方向に移動すると、チャックテーブル2も同方向に移動する。
チャックテーブル2及び加工送り手段3は、インデックス送り手段4によって駆動されてY軸方向に移動可能となっている。インデックス送り手段4は、X軸方向に延在するボールネジ41と、ボールネジ41と平行に配設された一対のガイドレール42と、ボールネジ41を回転させるモータ43と、ボールネジ41に螺合するナットを内部に備えるとともに底部がガイドレール42に摺接する移動板44と、移動板44のY軸方向の位置を認識するためのスケール45とから構成されている。モータ43がボールネジ41を回転させると、ガイドレール42にガイドされて移動板44がY軸方向に移動する構成となっている。また、加工送り手段3は、移動板44上に配設されており、移動板44がY軸方向に移動すると、チャックテーブル2も同方向に移動する。
なお、加工送り手段は、チャックテーブル2とレーザー加工手段6とを相対的にX軸方向に加工送りする構成であればよい。したがって、例えば、レーザー加工手段6がX軸方向に移動し、チャックテーブル2がX軸方向に移動しない構成としてもよい。同様に、インデックス送り手段は、チャックテーブル2とレーザー加工手段6とを相対的にY軸方向に加工送りする構成であればよい。したがって、例えば、チャックテーブル2がY軸方向に移動し、レーザー加工手段6がY軸方向に移動しない構成としてもよい。
図2に示すように、レーザー加工手段6は、正多角柱(図示の例では正六角柱形状)に形成されX軸方向とY軸方向とに直交するZ軸方向に平行な回転軸630を軸に一方向に連続回転するポリゴンミラー63と、回転軸630に直交する水平方向の第1の方向側からポリゴンミラー63にレーザー光線を照射する第1のレーザー光線照射手段61と、回転軸630を中心とし該第1の方向に対して点対称となる第2の方向側からポリゴンミラー63にレーザー光線を照射する第2のレーザー光線照射手段62と、第1のレーザー光線照射手段61と第2のレーザー光線照射手段62とを切り換える切換手段64とを備えている。回転方向は、図2の例では、上から見て時計周り方向である矢印R1方向となっているが、上から見て反時計周り方向とすることもできる。
図2に示すように、レーザー加工手段6には、第1のレーザー光線照射手段61により放射されポリゴンミラー63において反射したレーザー光線をZ軸方向に向かわせる第1の方向変更手段65と、第2のレーザー光線照射手段62により放射されポリゴンミラー63において反射したレーザー光線をZ軸方向に向かわせる第2の方向変更手段66とを備えている。
第1の方向変更手段65と第2の方向変更手段66との間の間隔は、間隔調整手段67によって調整可能となっている。間隔調整手段67は、第1の方向変更手段65又は第2の方向変更手段66の少なくとも一方をY軸方向に移動させることにより、第1の方向変更手段65と第2の方向変更手段66との間の間隔を調整する。
図3に示すように、第1の方向変更手段65は、レーザー光線をZ軸方向に向かうように反射させる第1のミラー651を備えている。第1のミラー651の下方には、第1のミラー651において反射したレーザー光線を被加工物に集光する第1の集光器681を備えている。また、第2の方向変更手段66は、レーザー光線をZ軸方向に向かうように反射させる第2のミラー661を備えている。第2のミラー661の下方には、第2のミラー661において反射したレーザー光線を被加工物に集光する第2の集光器682とを備えている。
第1のミラー651は、ポリゴンミラー63において反射したレーザー光線をチャックテーブル2に保持された被加工物に向かわせるように、反射面をレーザー光線の進行方向に対して鉛直方向に45度傾けて配設されている。第2のミラー661も、ポリゴンミラー63において反射したレーザー光線をチャックテーブル2に保持された被加工物に向かわせるように、反射面をレーザー光線の進行方向に対して鉛直方向に45度傾けて配設されている。
第1のレーザー光線照射手段61は、回転軸630からY軸方向の一方の方向(−Y方向)に所定距離離れたX軸方向の一方の方向側(+X方向側)からポリゴンミラー63に向かってレーザー光線を照射する。また、第2のレーザー光線照射手段62は、回転軸630からY軸方向の他方の方向(+Y方向)に所定距離離れたX軸方向の他方の方向側(−X方向側)からポリゴンミラー63に向かってレーザー光線を照射する。
間隔調整手段67は、制御手段69によって制御される。制御手段69は、間隔調整手段67を制御することにより、第1のミラー651と第2のミラー661との間隔を調整することができる。
以下では、図4に示すウェーハWを被加工物とし、図1−3に示したレーザー加工装置1を用いてウェーハWを加工する場合について説明する。ここで、図4に示すように、ウェーハWの表面Waには、縦横に形成された分割予定ラインLによって区画された領域にデバイスDが形成されており、分割予定ラインLに沿って切断することにより個々のデバイスDごとのチップに分割される。このウェーハWの表面Waには、低誘電率絶縁体被膜(Low−k膜)が積層されている。
(1)保持工程
図4に示すように、ウェーハWの裏面Wbは、テープTに貼着される。また、テープTの周縁部にはリング状のフレームFが貼着される。こうしてテープTを介してフレームFによって支持されたウェーハWは、チャックテーブル2において吸引保持される。
(2)加工工程
本工程では、レーザーアブレーション加工によって分割予定ラインLに沿ってLow−k膜を除去する。なお、加工前に、不図示の撮像手段を用いて、ウェーハWの分割予定ラインLを検出する。
(2−1)往路加工工程
図5(a)に示すように、最初にアブレーション加工しようとする分割予定ラインL1上にレーザー光線が照射されるように、第1のレーザー光線照射手段61から放射されたレーザー光線がポリゴンミラー63の側面のうち+X側の面において反射して反射光が−Y方向に反射し、かつ、分割予定ラインL1の直上に第1のミラー651のY軸方向の中心が位置するように、チャックテーブル2のY軸方向の位置を調整する。かかるチャックテーブル2のY軸方向の位置の調整は、図1に示したインデックス送り手段4によって行われる。
こうして第1のミラー651が所定位置に位置合わせされた状態で、回転軸630を中心としてポリゴンミラー63を例えば上から見て矢印R2方向(反時計周り方向)に回転させる。なお、ポリゴンミラー63の回転方向は、上から見て時計周り方向とすることもできる。そして、チャックテーブル2を例えば+X方向(往路送り方向)に移動させながら第1のレーザー光線照射手段61によって+X方向(第1の方向)からレーザー光線LB1を放射する。そうすると、そのレーザー光線LB1は、ポリゴンミラー63の側面において反射して−Y方向に導かれた後、第1のミラー651において反射して−Z方向に導かれる。そしてさらに、その反射したレーザー光線は、図3に示した第1の集光器681によってウェーハWの表面Waに積層されたLow−k膜に集光される。このようにしてレーザー光線がLow−k膜に集光されると、チャックテーブル2の往路方向において、分割予定ラインL1に沿ってアブレーション加工が行われ、分割予定ラインL1上のLow−k膜が除去されてアブレーション溝(レーザー加工溝)A1が形成される。
ここで、ポリゴンミラー63を回転させた状態でレーザー光線LB1を放射するため、ポリゴンミラー63の一側面631において反射したレーザー光線は、レーザー反射光LB11からレーザー反射光LB12の範囲でX軸方向に移動するが、レーザー反射光LB11からレーザー反射光LB12の範囲が第1のミラー651に常に当たるようにすれば、そのすべてを分割予定ラインL1上に集光することができる。したがって、ポリゴンミラー63を回転させながらレーザー光線LB1を放射することにより、集光位置を、分割予定ライン上の同じ場所で往復させることができるため、チャックテーブル2のX軸方向の加工送りを繰り返さなくとも、溶融物の埋め戻りを防止しつつ、十分な幅のアブレーション溝を形成することができる。このような加工を何度か繰り返し、分割予定ラインL1の全線に沿ってアブレーション溝A1が形成される。
(2−2)復路加工工程
次に、図5(b)に示すように、アブレーション加工しようとする分割予定ラインLm上にレーザー光線が照射されるように、第2のレーザー光線照射手段62から放射されたレーザー光線がポリゴンミラー63の側面のうち−X側の面において反射して反射光が+Y方向に反射し、かつ、第2のミラー661の中心が分割予定ラインLmの直上に位置するように、チャックテーブル2のY軸方向の位置を調整する。ここで、第2のミラー661のY軸方向の位置は、第1のミラー651とのY軸方向の間隔が、分割予定ラインL1と分割予定ラインLmとの間隔DYとなるように、あらかじめ調整しておく。ここで、間隔DYは、ウェーハWの隣接する分割予定ラインと分割予定ラインとの間隔を2以上の整数倍した距離であり、この距離は、間隔調整手段67によって、第1のミラー651と第2のミラー661との間隔と一致するように設定される。
こうして第2のミラー661が所定位置に位置合わせされた状態で、回転軸630を中心としてポリゴンミラー63を矢印R2方向に回転させたままとし、チャックテーブル2を例えば−X方向(復路送り方向)に移動させながら第1のレーザー光線照射手段61によって−X方向(第2の方向)からレーザー光線LB2を放射する。そうすると、そのレーザー光線LB2は、ポリゴンミラー63の側面において反射して+Y方向に導かれた後、第2のミラー661において反射して−Z方向に導かれる。そしてさらに、その反射したレーザー光線は、図3に示した第2の集光器682によってウェーハWの表面Waに積層されたLow−k膜に集光される。このようにしてレーザー光線がLow−k膜に集光されると、チャックテーブル2の復路方向において、分割予定ラインLmに沿ってアブレーション加工が行われ、分割予定ラインLm上のLow−k膜が除去されてアブレーション溝Amが形成される。ポリゴンミラー63の回転により、分割予定ライン上の同じ場所で集光位置を往復させることができる点については、往路加工工程と同様である。
(2−3)繰り返し工程
復路加工工程の後、往路加工工程に戻る。その際は、図5(c)に示すように、次にアブレーション加工しようとする分割予定ライン、例えば最初の往路加工工程においてアブレーション溝A1を形成した分割予定ラインL1のとなりの分割予定ラインL2にレーザー光線が照射されるように、第1のレーザー光線照射手段61から放射されたレーザー光線がポリゴンミラー63の側面のうち+X側の面において反射して反射光が−Y方向に反射し、かつ、分割予定ラインL2の直上に第1のミラー651のY軸方向の中心が位置するように、チャックテーブル2のY軸方向の位置を調整する。ここで、第1のミラー651と第2のミラー661とのY軸方向の間隔は、最初に設定した間隔DYを維持しておけばよい。そして、アブレーション溝A1の形成時と同様に、第1のレーザー光線照射手段61によって+X方向(第1の方向)からレーザー光線LB1を放射すると、アブレーション溝A2が形成される(往路加工工程)。
アブレーション溝A2の形成後は、復路加工工程に戻る。すなわち、アブレーション溝Amを形成した分割予定ラインLmの+Y側のとなりの分割予定ラインにレーザー光線が照射されるように、第2のミラー661のY軸方向の中心が位置するように、チャックテーブル2のY軸方向の位置を調整する。ここで、第1のミラー651と第2のミラー661とのY軸方向の間隔は、最初に設定した間隔DYを維持したままとすればよい。そして、アブレーション溝Amの形成時と同様に、第2のレーザー光線照射手段62によって−X方向(第2の方向)からレーザー光線LB2を放射してアブレーション溝を形成する(復路加工工程)。
本工程では、以上のようにして、往路加工工程と復路加工工程とを繰り返すことにより、同方向に並ぶすべての分割予定ラインにアブレーション溝を形成する。また、チャックテーブル2を90度回転させてから同様のアブレーション加工を行うと、すべての分割予定ラインに縦横にアブレーション溝が形成される。
なお、アブレーション溝を形成する順番は、図5に示した例には限られない。例えば、図6に示すように、奇数番目の分割予定ラインL1、L3、L5、・・・を往路加工工程において形成し、偶数番目の分割予定ラインL2、L4、L6、・・・を復路加工工程において形成することもできる。すなわち、図6(a)に示すように、分割予定ラインL3については、往路加工工程において第1のレーザー光線照射手段61から放射されるレーザー光線によってアブレーション溝A3を形成し、その次に、図6(b)に示すように、復路加工工程において第2のレーザー光線照射手段62から放射されるレーザー光線によってアブレーション溝A4を形成する。また、その次は、図6(c)に示すように、往路加工工程において第1のレーザー光線照射手段61から放射されるレーザー光線によってアブレーション溝A5を形成する。このようにして、隣り合う分割予定ラインを往路加工工程と復路加工工程とで交互にアブレーション加工していく。
なお、図5及び図6に示した例では、往路加工工程において、切換手段64が、第1のレーザー光線照射手段61をオンとし、第2のレーザー光線照射手段62をオフとしたが、往路加工工程において、第2のレーザー光線照射手段62をオンとし、第1のレーザー光線照射手段61をオフとしてもよい。その場合は、復路加工工程において、切換手段64が、第1のレーザー光線照射手段61をオンとし、第2のレーザー光線照射手段62をオフとする。
2 第2実施形態
図1−3に示したレーザー加工手段6に代えて、図7に示すレーザー加工手段7を用いることもできる。このレーザー加工手段7は、X軸方向とY軸方向とに直交するZ軸方向に平行な回転軸730を軸に一方向に連続回転するポリゴンミラー73と、回転軸730に直交する水平方向の+X方向(第1の方向)からポリゴンミラー73にレーザー光線を照射する第1のレーザー光線照射手段71と、回転軸730を中心とし第1の方向に対して点対称となる−X方向(第2の方向)からポリゴンミラー73にレーザー光線を照射する第2のレーザー光線照射手段72とを備えている。なお、第1のレーザー光線照射手段71と第2のレーザー光線照射手段72とを切り換える切換手段を備えていてもよい。
図8に示すように、ポリゴンミラー73は、正六角柱を構成する各側面731の下側を斜めに平面状に面取りした形状に形成されている。各側面731は、反射したレーザー光線を下方にあるウェーハWに向かわせるように、Z軸方向(鉛直方向)に対して45度下方に向く斜面によって形成されている。すなわち、ポリゴンミラー73は、正六角形錐台を逆さまにした形状となっている。ポリゴンミラー73の一側面731の−Y方向側の側方には第1のミラー751が配設され、ポリゴンミラー73の別の側面731の+Y方向側の側方には第2のミラー761が配設されている。また、ポリゴンミラー73の側面731の下方には、第1の集光器752が配設され、ポリゴンミラー73の別の側面731の下方には、第2の集光器762が配設されている。
第1のミラー751は、回転軸730よりもY軸方向の一方の方向側(−Y方向側)からポリゴンミラー73に向かってレーザー光線を照射し、第2のミラー761は、回転軸730を基準に第1のミラー751と対称な位置に配設され、回転軸730よりもY軸方向の他方の方向側(+Y方向側)からポリゴンミラー73に向かってレーザー光線を照射する。すなわち、第1のレーザー光線照射手段71から−Z方向に放射されたレーザー光線は、第1のミラー751において反射して+Y方向に導かれ、ポリゴンミラー73の一側面731において反射して−Z方向に導かれ、第1の集光器752によってウェーハWに集光される。一方、第2のレーザー光線照射手段72から放射されたレーザー光線は、第2のミラー761において反射して−Y方向に導かれ、ポリゴンミラー73の一側面731において反射して−Z方向に導かれ、第2の集光器762によってウェーハWに集光される。このように、レーザー光線を−Z方向に導くためのミラーがなくとも、レーザー光線を−Z方向に導くことができる。
以下では、図7及び図8に示したレーザー加工手段7によって、図4に示したウェーハWの分割予定ラインLに沿ってアブレーション加工を行う場合について説明する。
(1)保持工程
図4に示したように、ウェーハWの裏面WbがテープTに貼着され、テープTの周縁部にはリング状のフレームFが貼着されることにより、テープTを介してフレームFによって支持されたウェーハWは、チャックテーブル2において吸引保持される。
(2)加工工程
本工程では、レーザーアブレーション加工によって分割予定ラインLに沿ってLow−k膜を除去する。なお、加工前に、不図示の撮像手段を用いて、ウェーハWの分割予定ラインLを検出する。
(2−1)往路加工工程
図9(a)に示すように、最初にアブレーション加工しようとする分割予定ラインL1上に第1のレーザー光線照射手段71から放射されるレーザー光線が照射されるように、チャックテーブル2のY軸方向の位置を調整する。かかるチャックテーブル2のY軸方向の位置の調整は、図1に示したインデックス送り手段4によって行われる。ここで、ポリゴンミラー73の側面731は、Z軸方向に対して45度下方に傾けて形成されているため、第1のレーザー光線照射手段71から放射されたレーザー光線LB31は、側面731において−Z方向に反射する。したがって、いずれかの側面731が分割予定ラインL1の直上に位置し、さらにその側面731がX軸方向に平行となるように、チャックテーブル2のY軸方向の位置を調整する。
かかる位置合わせが行われた後、第1のレーザー光線照射手段71からレーザー光線LB31を放射すると、ポリゴンミラー73の側面731において反射したレーザー光線が、図8に示した第1の集光器752によって分割予定ラインL1に集光され、チャックテーブル2の+X方向の加工送りによって、分割予定ラインL1に沿ってアブレーション溝A1が形成される。このとき、レーザー光線がX軸方向に所定範囲往復しながら照射される点は、第1実施形態と同様である。
(2−2)復路加工工程
次に、図9(b)に示すように、次にアブレーション加工しようとする分割予定ラインL3上に第2のレーザー光線照射手段72から放射されるレーザー光線が照射されるように、チャックテーブル2のY軸方向の位置を調整する。そして、第2のレーザー光線照射手段72からレーザー光線LB32を放射すると、ポリゴンミラー73の側面731において反射したレーザー光線が、図8に示した第2の集光器762によって分割予定ラインL3に集光され、チャックテーブル2の−X方向の加工送りによって、分割予定ラインL1に沿ってアブレーション溝A3が形成される。このとき、レーザー光線がX軸方向に所定範囲往復しながら照射される点は、第1実施形態と同様である。
(2−3)繰り返し工程
次に、図9(c)に示すように、次にアブレーション加工しようとする分割予定ラインL2上に第1のレーザー光線照射手段71から放射されるレーザー光線が照射されるように、チャックテーブル2のY軸方向の位置を調整する。そして、第1のレーザー光線照射手段71からレーザー光線LB31を放射すると、ポリゴンミラー73の側面731において反射したレーザー光線が、図8に示した第2の集光器762によって分割予定ラインL2に集光され、チャックテーブル2の−X方向の加工送りによって、分割予定ラインL2に沿ってアブレーション溝A2が形成される(往路加工工程)。また、分割予定ラインL4の+Y方向のとなりの分割予定ラインL4については、復路加工工程によって、アブレーション溝が形成される。
このように、往路加工工程と復路加工工程とを繰り返すことにより、同方向に並ぶすべての分割予定ラインにアブレーション溝を形成する。
3 第3実施形態
図1−3に示したレーザー加工手段6に代えて、図10に示すレーザー加工手段8を用いることもできる。このレーザー加工手段8は、第1のレーザー光線照射手段81及び第2のレーザー光線照射手段82が、1つの発振部812を共有している。第1のレーザー光線照射手段81は、発振部812に加えて、第1の光学部品813を備えている。また、第2のレーザー光線照射手段82は、発振部812に加えて、第2の光学部品823を備えている。
発振部812と第1のレーザー光線照射手段81及び第2のレーザー光線照射手段82との間には、切換手段83が介在している。切換手段83は、発振部812が発振したレーザー光線の偏光面を回転させる1/2波長板831と、1/2波長板831を通過したレーザー光線を分岐させる偏光ビームスプリッタ832とを備えている。切換手段83は、1/2波長板831の回転によって偏光面が回転したレーザー光線を、偏光ビームスプリッタ832によってS偏光のレーザー光線とP偏光のレーザー光線とに分岐させて、それぞれを選択的に第1の光学部品813と第2の光学部品823とに導くことができる。
第1の光学部品813は、レーザー光線を反射させる2つの反射板813a、813bにより構成される。一方、第2の光学部品823は、レーザー光線を反射させる3つの反射板823a、823b、823cにより構成される。
第1の光学部品813により光路が変更されたレーザー光線及び第2の光学部品823により光路が変更されたレーザー光線は、ポリゴンミラー84の互いに背を向けた異なる側面841に照射される。ポリゴンミラー84は、正六角柱形状に形成されX軸方向とY軸方向とに直交するZ軸方向に平行な回転軸840を軸に回転可能となっている。ポリゴンミラー84は、平面状に形成された複数の側面841を備え、ポリゴンミラー84が回転することにより、各側面841において、第1の光学部品813により導かれたレーザー光線を−Y方向に反射させ、第2の光学部品823により導かれたレーザー光線を+Y方向に反射させる。
第1の光学部品813によって導かれたレーザー光線が反射する側面841の−Y方向側には、反射したレーザー光線を−Z方向側に向かわせる第1の方向変更手段85が配設され、第2の光学部品823によって導かれたレーザー光線が反射する側面841の+Y方向側には、反射したレーザー光線を−Z方向側に向かわせる第2の方向変更手段86が配設されている。第1の方向変更手段85は、レーザー光線をZ軸方向に向かうように反射させる第1のミラー851を備えている。第1のミラー851の下方には、第1のミラー851において反射したレーザー光線を被加工物に集光する図示しない第1の集光器を備えている。また、第2の方向変更手段86は、レーザー光線をZ軸方向に向かうように反射させる第2のミラー861を備えている。第2のミラー861の下方には、第2のミラー861において反射したレーザー光線を被加工物に集光する第2の集光器を備えている。
第1の方向変更手段85と第2の方向変更手段86との間の間隔は、間隔調整手段87によって調整可能となっている。間隔調整手段67は、第1の方向変更手段85又は第2の方向変更手段86をY軸方向に移動させることにより、第1の方向変更手段85と第2の方向変更手段86との間の間隔を調整する。
発振部812から発振されたレーザー光線は、1/2波長板831によってその偏光面が回転し、偏光ビームスプリッタ832において、S偏光のレーザー光線とP偏光のレーザー光線とに分岐する。第1の光学部品813に導かれたレーザー光線は、2つの反射板813a、813bにおいて反射し、ポリゴンミラー84に向かう。そして、そのレーザー光線は、ポリゴンミラー84の側面841において−Y方向に反射し、その後、第1のミラー851において反射して−Z方向に導かれ、図示しない集光器によってウェーハに集光される。一方、第2の光学部品823に導かれたレーザー光線は、3つの反射板823a、823b、823cにおいて反射し、ポリゴンミラー84に向かう。そして、そのレーザー光線は、ポリゴンミラー84の側面841において+Y方向に反射し、その後、第2のミラー861において反射して−Z方向に導かれ、図示しない集光器によってウェーハに集光される。
このように構成されるレーザー加工手段8においては、1つの発振部812が第1のレーザー光線照射手段81及び第2のレーザー光線照射手段82の両方の発振部として機能しているため、第1のレーザー光線照射手段81と第2のレーザー光線照射手段82とで1つの発振部812を共有し、構成を簡素化して装置コストを低減することができる。なお、このレーザー加工手段8においても、第1実施形態及び第2実施形態で示した手順によってアブレーション溝を形成することができる。
1:レーザー加工装置
2:チャックテーブル 21:保持面 22:フレーム保持部 23:回転駆動部
3:加工送り手段
31:ボールネジ 32:ガイドレール 33:モータ 34:移動板 35:スケール
4:インデックス送り手段
41:ボールネジ 42:ガイドレール 43:モータ 44:移動板 45:スケール
6:レーザー加工手段
61:第1のレーザー光線照射手段 62:第2のレーザー光線照射手段
63:ポリゴンミラー 630:回転軸 631:一側面
64:切換手段
65:第1の方向変更手段 651:第1のミラー
66:第2の方向変更手段 661:第2のミラー
67:間隔調整手段 681:第1の集光器 682:第2の集光器
69:制御手段
7:レーザー加工手段
71:第1のレーザー光線照射手段 72:第2のレーザー光線照射手段
73:ポリゴンミラー 730:回転軸 731:側面
751:第1のミラー 752:第1の集光器
761:第2のミラー 762:第2の集光器
8:レーザー加工手段
81:第1のレーザー光線照射手段
812:発振部 813:第1の光学部品 813a、813b:反射板
82:第2のレーザー光線照射手段 823:第2の光学部品
823a、823b、823c:反射板
83:切換手段 831:1/2波長板 832:偏光ビームスプリッタ
84:ポリゴンミラー 840:回転軸 841:側面
85:第1の方向変更手段 851:第1のミラー
86:第2の方向変更手段 861:第2のミラー
87:間隔調整手段
W:ウェーハ Wa:表面 Wb:裏面
L、L1〜L6、Lm:分割予定ライン D:デバイス
A1〜A5、Am:アブレーション溝
T:テープ F:フレーム
LB1、LB2、LB31、LB32:レーザー光線

Claims (7)

  1. 被加工物を保持する保持面を有するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物に対して分割予定ラインに沿ってレーザー光線を照射し被加工物を加工するレーザー加工手段と、該チャックテーブルと該レーザー加工手段とをX軸方向に相対的に移動させる加工送り手段と、該X軸方向と該保持面方向に直交するY軸方向に該チャックテーブルと該レーザー加工手段とを相対的に移動させるインデックス送り手段と、を備えるレーザー加工装置であって、
    該レーザー加工手段は、該X軸方向と該Y軸方向とに直交するZ軸方向に平行な回転軸を軸に一方向に連続回転するポリゴンミラーと、
    該回転軸に直交する水平方向の第1の方向側から該ポリゴンミラーにレーザー光線を照射する第1のレーザー光線照射手段と、
    該回転軸を基準として該第1の方向に対して反対の方向である第2の方向側から該ポリゴンミラーにレーザー光線を照射する第2のレーザー光線照射手段と、
    該第1のレーザー光線照射手段と該第2のレーザー光線照射手段とを切り換える切換手段と、
    該第1のレーザー光線照射手段により放射されたレーザー光線を該Z軸方向に向かわせ被加工物に照射する第1の方向変更手段と、
    該第2のレーザー光線照射手段により放射されたレーザー光線を該Z軸方向に向かわせ被加工物に照射する第2の方向変更手段と、を備え、
    該切換手段は、該X軸方向の一方の方向に加工送りするときに該第1のレーザー光線照射手段又は該第2のレーザー光線照射手段のどちらか一方をオフにするとともに他方のレーザー光線照射手段をオンにして往路加工を実施し、該X軸方向の他方の方向に加工送りするときに該往路加工時にオンにしていた該他方のレーザー光線照射手段をオフにするとともに該一方のレーザー光線照射手段をオンにして復路加工を実施するレーザー加工装置。
  2. 前記第1のレーザー光線照射手段は、レーザー光線を発振する発振部と、該発振部が発振したレーザー光線を前記第1の方向に導く第1の光学部品とで構成され、
    前記第2のレーザー光線照射手段は、該発振部と、該発振部が発振したレーザー光線を前記第2の方向に導く第2の光学部品とで構成される
    請求項1記載のレーザー加工装置。
  3. 前記切換手段は、前記発振部が発振したレーザー光線の偏光面を回転させる1/2波長板と、該1/2波長板を通過したレーザー光線をS偏光のレーザー光線とP偏光のレーザー光線とに分岐させる偏光ビームスプリッタと、を備え、1/2波長板の回転によって偏光面が回転したレーザー光線を、該偏光ビームスプリッタによってS偏光のレーザー光線とP偏光のレーザー光線とに分岐させて、それぞれのレーザー光線を選択的に前記第1の光学部品と前記第2の光学部品とに導く
    請求項2記載のレーザー加工装置。
  4. 前記第1の方向変更手段は、前記ポリゴンミラーで反射したレーザー光線を前記被加工物に向かわせるように、反射面を該レーザー光線の進行方向に対して鉛直方向に45度傾けた第1のミラーであり、
    前記第2の方向変更手段は、前記ポリゴンミラーで反射したレーザー光線を該被加工物に向かわせるように、反射面を該レーザー光線の進行方向に対して鉛直方向に45度傾けた第2のミラーであるときには、
    前記第1のレーザー光線照射手段は、前記回転軸から前記Y軸方向の一方の方向に所定距離離れた前記X軸方向の一方の方向側から該ポリゴンミラーに向かってレーザー光線を照射し、
    前記第2のレーザー光線照射手段は、該回転軸から該Y軸方向の他方の方向に該所定距離離れた該X軸方向の他方の方向側から該ポリゴンミラーに向かってレーザー光線を照射する、
    請求項1または2のいずれかに記載のレーザー加工装置。
  5. 前記第1のミラー又は前記第2のミラーの少なくとも一方をY軸方向に移動させて該第1のミラーと該第2のミラーとの間隔を調整する間隔調整手段と、
    被加工物の隣接する分割予定ラインと分割予定ラインとの間隔を2以上の整数倍した距離と、該第1のミラーと該第2のミラーとの間隔とを一致させるように該間隔調整手段を制御する制御手段と、
    を備える、
    請求項4記載のレーザー加工装置。
  6. 前記ポリゴンミラーの側面で反射したレーザー光線を被加工物に向かわせるように、該側面を、Z軸方向に対して45度下方に向く斜面で形成し、
    前記第1の方向変更手段は、前記回転軸よりも前記Y軸方向の一方の方向側から該ポリゴンミラーに向かってレーザー光線を照射し、
    前記第2の方向変更手段は、該回転軸を基準に第1の方向変更手段と対称な位置に配設され、該回転軸よりも該Y軸方向の他方の方向側から該ポリゴンミラーに向かってレーザー光線を照射する、
    請求項1または2のいずれかに記載のレーザー加工装置。
  7. 請求項1記載のレーザー加工装置を用いたレーザー加工方法であって、
    前記チャックテーブルに被加工物を保持させる保持工程と、
    前記第1のレーザー光線照射手段に対して該チャックテーブルを前記X軸方向の一方の方向に移動させ、上から見て時計周り又は反時計周りのどちらか1方向に回転する前記ポリゴンミラーに前記第1の方向側からレーザー光線を照射し、該ポリゴンミラーで反射した反射光を前記第1の方向変更手段によってZ軸方向に反射させて被加工物を加工する往路加工工程と、
    前記レーザー光線照射手段に対して該チャックテーブルを該X軸方向の他方の方向に移動させ、該往路加工工程と同方向に回転する該ポリゴンミラーに前記第2の方向側からレーザー光線を照射し、該ポリゴンミラーで反射した反射光を前記第2の方向変更手段でZ軸方向に反射させて被加工物を加工する復路加工工程と、
    該往路加工工程と該復路加工工程とを繰り返す繰り返し工程と、
    を備えるレーザー加工方法。
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