JP2020049431A - ブラシ式洗浄装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】面状の物品を簡便に洗浄し得るブラシ式洗浄装置を提供する。【解決手段】面状をなす物品を面に沿って移動させつつ、面の通過する位置に沿って配置された側部ブラシ22により物品を洗浄するよう構成する。側部ブラシ22は、直線状の形状を有する基部から一方に向かうように毛を備え、物品を両面から挟むように、物品の通過する位置の両側に備えられる。そして、振動しつつ毛の先端を物品に接触させ、物品を洗浄する。【選択図】図4

Description

本発明は、ベッドのサイドレール等の物品をブラシにより洗浄するための装置に関する。
病院や介護施設等で使用されるベッドには、例えば図11に示す如きサイドレール1が取り付けられる。この種のサイドレール1は、鉄等のパイプを溶接等により縦横に組み合わせて形成され、ここに示した例の場合、縦方向に伸びる2本の支柱2と、該支柱2の上方に支持される主面部3を備えている。主面部3は、略長方形をなす外枠4と、該外枠4の内側にて外枠4同士を連結し、また互いに連結される中桟5とで構成されており、全体として外枠4を辺とする面状の形状をなしている。そして、主面部3から下方へ突出した支柱2の下部を図示しないベッドに取り付けられることで、該ベッドの使用者の手摺や、転落防止のための柵として機能するようになっている。
尚、この種のサイドレールに関連する一般的技術水準を示す文献としては、例えば、下記の特許文献1、2等がある。
特開2004−121540号公報 実用新案登録第3215658号公報
ところで、上述の如きサイドレール1は使用に伴って汚れるため、清潔を保つためには定期的にクリーニングを行う必要があり、このクリーニングに非常に手間がかかる。布等による拭き掃除をする場合、円断面をもつ支柱2や外枠4、中桟5を隅々まで拭くには、一個のサイドレール1あたり10分〜数10分程度かかるし、こうしたサイドレール1は、ベッド一台あたり複数個(最大で4個程度)取り付けられる場合が多い。さらに、病院や介護施設、あるいはサイドレールを取り扱うレンタル業者等においては、ベッドにして数台〜数百台相当のサイドレール1を扱う場合も想定され、クリーニングにかかる時間や手間は膨大なものとなる。
高速の処理が可能なクリーニング方法として、例えば高圧洗浄を用いることもできるが、高圧洗浄のための機材や設備はそれ自体が大掛かりであり、また、高圧洗浄を行うための場所へサイドレール1を移動させたり、洗浄後のサイドレール1を乾燥させるなど、別の手間も発生する。したがって、さほど規模の大きくない施設や業者等においては、高圧洗浄の導入は必ずしも効率的とは言えない。そこで、サイドレール1の如き物品をなるべく安価で手軽に清潔にするような技術が求められていた。
本発明は、斯かる実情に鑑み、面状の物品を簡便に洗浄し得るブラシ式洗浄装置を提供しようとするものである。
本発明は、面状をなす物品を前記面に沿って移動させつつ、前記面の通過する位置に沿って配置された側部ブラシにより前記物品を洗浄するよう構成されていることを特徴とするブラシ式洗浄装置にかかるものである。
本発明のブラシ式洗浄装置において、前記側部ブラシは、振動しつつ毛の先端を前記物品に接触させるよう構成することができる。
本発明のブラシ式洗浄装置において、前記側部ブラシは、前記物品を両面から挟むよう、前記物品の通過する位置の両側に備えることができる。
本発明のブラシ式洗浄装置において、前記側部ブラシは、直線状の形状を有する基部から一方に向かうように毛を備え、前記直線状の形状が前記物品の通過方向に対して斜めを向くように配置された構成とすることができる。
本発明のブラシ式洗浄装置において、前記側部ブラシは、前記物品の通過方向に関して複数備え、前記複数の側部ブラシのうち、前側に配置された前側ブラシには洗剤が、後側に配置された後側ブラシには水が供給されるよう構成することができる。
本発明のブラシ式洗浄装置においては、前記物品の通過する位置の下部に沿って下部ブラシを配置することができる。
本発明のブラシ式洗浄装置において、前記下部ブラシは、円弧をなす基部から、該基部のなす円弧の中心に向かうように毛を備え、前記下部ブラシの毛の先端が前記物品の下側に接するように配置された構成とすることができる。
本発明のブラシ式洗浄装置は、前記側部ブラシに対して水が供給されると共に、前記物品の通過方向に関して前記側部ブラシの後側に、前記物品の水分を除去する除水ユニットが備えられた構成とすることができる。
本発明のブラシ式洗浄装置は、前記除水ユニットにおいて、前記物品の通過する位置に吸水材が配置された構成とすることができる。
本発明のブラシ式洗浄装置において、前記除水ユニットは、前記吸水材を円筒面に配置した除水ローラと、該除水ローラを回転させる回転モータと、前記除水ローラを前記物品に対して付勢する弾性支持機構とを備えて構成することができる。
本発明のブラシ式洗浄装置は、前記物品としてベッドのサイドレールを扱うよう構成することができる。
本発明のブラシ式洗浄装置によれば、面状の物品を簡便に洗浄し得るという優れた効果を奏し得る。
本発明の実施によるブラシ式洗浄装置の形態の一例を示す斜視図である。 本実施例のブラシ式洗浄装置の形態の一例を示す斜視図であり、図1とは別の向きから視た図である。 本実施例のブラシ式洗浄装置の全体の内部構造を示す斜視図である。 本実施例のブラシ式洗浄装置の全体の内部構造を示す側面図である。 本実施例のブラシ式洗浄装置の全体の内部構造を示す平面図である。 本実施例のブラシ式洗浄装置の要部の形態を示す分解斜視図であり、ブラシユニットを構成する側部ブラシ周辺の形態を示している。 本実施例のブラシ式洗浄装置の要部の形態を示す斜視図であり、ブラシユニットを構成する下部ブラシ周辺の形態を示している。 本実施例のブラシ式洗浄装置の要部の形態を示す斜視図であり、除水ユニットの周辺の形態を示している。 本実施例のブラシ式洗浄装置における側部ブラシの動作を説明する概念図である。 本発明の参考例におけるブラシの動作を説明する概念図である。 洗浄の対象とする物品としてのサイドレールの形態の一例を示す側面図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1〜図8は本発明の実施によるブラシ式洗浄装置の形態の一例を示している。本実施例のブラシ式洗浄装置10は、洗浄対象の物品として、図11に示した如きサイドレール1を想定しており、このサイドレール1のような物品を特に効率的に洗浄することができるようになっている。尚、ブラシ式洗浄装置10は、サイドレールに限らず、面状をなす適当な大きさの物品であれば適宜洗浄の対象とすることができる。
ブラシ式洗浄装置10は、図1〜図5に示す如く、直方体状の表面をなす外殻11と、骨組みをなす構造材12を備えて構成されている。構造材12は、後述するブラシユニット20や除水ユニット30といった内部の主要な機構を支持すると共に、外殻11をなすパネル13を支持する枠組みを構成する。
構造材12は、図3〜図5に示す如く、直方体の鉛直辺をなす4本の柱材12aと、直方体の水平辺をなして柱材12aの上下をそれぞれ連結する計8本の梁材12bとを備えている。また、上下方向中間部には、各柱材12a同士を直方体の各面に沿って水平に連結するように、計4本の中間梁材12cが設けられている。ブラシ式洗浄装置10の内部空間のうち、おおむね中間梁材12cから上側の空間に、ブラシユニット20や除水ユニット30が内蔵される。
物品1の洗浄の際には、後述するように、直方体をなすブラシ式洗浄装置10の一側の側面(前面10aとする)から他側の側面(後面10bとする)へ向けてブラシ式洗浄装置10の内部を物品1に通過させる。図1、図2に示す如く、前面10aおよび後面10bをなすパネル13には、それぞれ上部側に物品1の入口と出口をなす入口開口13aおよび出口開口13bが開口している。入口開口13a、出口開口13bは、面状の物品1に合わせた縦長の長方形状の開口である。前面10aおよび後面10bをなすパネル13の裏側には、図3に示す如く構造材12として、中間梁材12cと上側の梁材12bとを連結するようにそれぞれ2本の支持柱材12dが設けられている。支持柱材12dは、前面10aおよび後面10bにおいて、縦長の入口開口13aおよび出口開口13bをそれぞれ挟む位置に設けられ、入口開口13aおよび出口開口13bを備えたパネル13を支持する。
ブラシ式洗浄装置10の上面10cをなすパネル13の裏側には、物品1の通過方向と直交する水平方向に沿い、向かい合う梁材12b同士を橋渡しする形で2本の支持梁材12eが設けられている。また、梁材12bの高さに設けられた前記支持梁材12eの下方には、中間梁材12c同士を橋渡しする形で別の2本の支持梁材12eが設けられている。上方の2本の支持梁材12e(上辺をなす梁材12bに連結された支持梁材12e)と、下方の2本の支持梁材12e(中間梁材12cに連結された支持梁材12e)の位置は、平面視で互いに一致している。
さらに、上側の2本の支持梁材12eを橋渡しする形で、1本の支持梁材12fが設けられている。これらの支持梁材12e,12fは、後述するブラシユニット20や、前後のノズル24、ローラ洗浄ノズル36を支持する役割を果たす。
また、ブラシ式洗浄装置10の前面10aおよび後面10b以外の2側面(側面10dとする)をなすパネル13の裏側には、構造材12として、中間梁材12cと上側の梁材12bとを連結するようにそれぞれ1本の支持柱材12gが設けられている。支持柱材12gは、物品1の通過方向に関し、支持梁材12e、および該支持梁材12eに支持されるブラシユニット20よりも後寄り(出口開口13b寄り)の位置に設けられる。支持柱材12gは、後述する除水ユニット30を支持する役割を果たす。
ブラシ式洗浄装置10の上面10cをなすパネル13のうち、支持柱材12gよりも後寄りの部分は、開閉可能な上蓋13cとして構成され、開閉操作のための把手13dが取り付けられている。除水ユニット30へのアクセスを可能にするためであり、上蓋13cを開くと、内部の除水ユニット30が覗くようになっている。
ブラシ式洗浄装置10の内部空間のうち、おおむね中間梁材12cから下側の空間には、給排水等のための機構が配置される。中間梁材12cの位置には、ブラシユニット20および除水ユニット30からの排水を受けるための排水パン14が設けられる。排水パン14は、中間梁材12cの高さにおけるブラシ式洗浄装置10の断面全体を上部開口とし、下方へ向かって断面積が小さくなる形状の皿型の部品である。排水パン14は、前面10aに沿って中間梁材12cの高さに一辺を有し、そこから後方(後面10b側)に向かって下り勾配をなす傾斜面14aを底部に備えている。傾斜面14aの下端は、後方側の中間梁材12cより低い位置において底面14bに接続し、該底面14bには排水管14cが接続されている。排水管14cは、底面14bから下方へ延び、排水パン14で受け止めた排水を排水管14cを通して排出するようになっている。
また、ブラシ式洗浄装置10の下部から上面10c付近にかけて、後述するブラシユニット20や除水ユニット30へ水を供給するための給水管15が設けられる。給水管15は、洗剤Dを用いた洗浄のための第一の枝管15aと、すすぎ用の第二の枝管15bと、除水ユニット30の洗浄用の第三の枝管15cとに途中に分岐する。給水管15、ブラシ式洗浄装置10の底面10e、前面10aおよび上面10cの裏側に沿って配置される(尚、図4、図5では作図の都合上、給水管15は一部を省略して図示している)。
給水管15は、ブラシ式洗浄装置10の後面10bをなすパネル13の下部に設けられた下部開口13eから底面10eに沿って前方へ延び、さらに前面10aの裏側に沿って上方へ延びたところで第一〜第三の枝管15a,15b,15cに分岐する。第一の枝管15aは、分岐箇所から上面10cの裏側に延び、後述する前側ブラシ22aの上方に設けられた前側ノズル24aに接続する。第一の枝管15aはまた、洗剤タンク16から延びる洗剤供給管16aとも接続されている。そして、第一の枝管15aは、外部の水源から洗浄のための水Wを前側ノズル24aに導く一方、図示しないポンプの作動により洗剤供給管16aを通じて洗剤タンク16内の洗剤Dを汲み上げ、水Wと混合して前側ノズル24aに供給するようになっている。
洗剤タンク16は、物品1の洗浄のための洗剤Dを貯留するタンクであり、ブラシ式洗浄装置10の下部の前寄り(入口開口13a寄り)の位置に収容される。
第二の枝管15bは、分岐箇所から上面10cの裏側に延び、後述する後側ブラシ22bの上方に設けられた後側ノズル24bに接続する。第二の枝管15bには洗剤供給管16aは接続されず、第二の枝管15bは、外部の水源からすすぎのための水Wのみを後側ノズル24bに供給するようになっている。
第三の枝管15cは、分岐箇所から上方へ延びた後、上面10cの裏側に沿って後方へ延び、後述する除水ローラ31の上方に設けられたローラ洗浄ノズル36に接続する。第三の枝管15cにも洗剤供給管16aは接続されず、外部の水源から除水ローラ31を洗浄するための水Wのみをローラ洗浄ノズル36に供給するようになっている。
ブラシ式洗浄装置10の前面10aをなすパネル13の下部は、開閉可能な下部扉13fとして構成され、把手13gが取り付けられている。内部の洗剤タンク16にアクセスするためである。
この他、ブラシ式洗浄装置10の下部の空間には、ブラシ式洗浄装置10の各部の動作に必要な電源を供給し、また各部の運転を制御するための電源・制御ユニット(図示せず)が配置される。また、ブラシ式洗浄装置10の内部には、各部に電力や操作信号を伝達する電源系統や操作系統(図示せず)が適宜配置される。前面10aの上部には操作部(操作パネル)17が設けられており、該操作パネル17を操作することで、電源のオンオフを切り替え、あるいは各部の運転を操作することができるようになっている。
洗剤タンク16や、図示しない前記電源・制御ユニットは、向かい合う下部の梁材12b同士を橋渡しする形で設けられた支持梁材12h(図3参照)や、下部の梁材12bや支持梁材12hに沿って設けられるパネル(図示せず)に支持される。ブラシ式洗浄装置10の底面10eの四隅にはキャスタ18が取り付けられ、ブラシ式洗浄装置10の全体の移動を補助するようになっている。
ブラシユニット20は、図6、図7に示す如く、一対の支持フレーム21と、各支持フレーム21にそれぞれ取り付けられた側部ブラシ22、さらに、下部ブラシ23を備えている。
各支持フレーム21は、図6に示す如く、長方形状の外枠21aと、該外枠21aの上下方向中間部に水平方向に渡された中桟21bを備えて構成されており、外枠21aの上下と、中桟21bとを支点として、側部ブラシ22が取り付けられている。
側部ブラシ22は、一個の支持フレーム21につき、前寄りの位置に取り付けられた前側ブラシ22aと、該前側ブラシ22aより後寄りの位置に取り付けられた後側ブラシ22bの2本が備えられている。本実施例では、このように物品1の通過方向に関して複数の側部ブラシ22を設けており、後述するように、前側に配置された前側ブラシ22aでは洗剤Dと水Wによる洗浄が、後側に配置された後側ブラシ22bでは水Wによるすすぎが行われる。こうして、ブラシ式洗浄装置10内に物品1を通過させる一度の操作で、洗剤Dと水Wによる洗浄の工程と、その後のすすぎの工程を続けて行うことができるようになっている。
各側部ブラシ22は、直線状の基部22cを備え、該基部22cから一方を向くよう、基部22cに対して毛22dが植え込まれている。基部22cから毛22dの先端までは、同一の長さに揃えられている。一個の支持フレーム21に支持される2本の側部ブラシ22は、支持フレーム21のなす面の同じ側に配置され、また、各側部ブラシ22は、毛22dの先端が支持フレーム21から離れた方を向くよう、基部22cを支持フレーム21に対して取り付けられる。
また、側部ブラシ22は、支持フレーム21に対し、後方に向けて下り勾配をなすように斜めに配置され、直線状の形状を有する基部22cが、水平方向に沿って移動する物品1の通過方向に対して斜めを向いている。
このような斜めの配置は、後述する洗浄の工程において、側部ブラシ22の位置を通過する物品1が、直線状の側部ブラシ22に対して接触する時間を長く保つためである。物品1は、ブラシ式洗浄装置10の内部を、前面10aの入口開口13aから後面10bの出口開口13bに向け、水平方向に沿って通過するが、このとき、直線状の側部ブラシ22が鉛直に配置されていると、側部ブラシ22の位置を物品1の各部が短時間ですぐに通過してしまうことになる。そこで、側部ブラシ22を本実施例の如く斜めに配置しておけば、直線状に配置された毛22dの物品1に対する接触時間を長くすることができるわけである。
各側部ブラシ22のなす角度は、鉛直方向に対して10度以上、40度以下程度が好適である(本実施例では、15度程度に設定している)。角度が大きければそれだけ接触時間を長くすることができる一方、水平方向の寸法が長くなり、ブラシ式洗浄装置10全体の大型化を招いてしまう。後述する側部ブラシ22の洗浄能力に鑑みて、側部ブラシ22の角度は鉛直方向に対して10度以上あれば物品1を十分に洗浄することができる。また、角度が40度を超えると装置全体が大きくなりすぎるので、ブラシ式洗浄装置10をなるべくコンパクトにする観点からは不向きである。
尚、ここでは各側部ブラシ22を構成する基部22cの全体が直線状の形状をなす場合を例示したが、本発明の実施にあたり、側部ブラシ22にあたるブラシの形状は種々変更して良い。例えばジグザグ状の形状としても良いし、その他の形状を取ることもできる。ただし、そういったブラシが一部に直線状の形状を有する場合は、該直線状の形状が物品の通過方向に対して斜めとなるように配置すると好適である。
また、本実施例では側部ブラシ22として、洗剤Dを用いた洗浄のための前側ブラシ22aと、すすぎ用の後側ブラシ22bの各一個を、支持フレーム21に対して取り付けた場合を例示しているが、側部ブラシ22の数をこれより増減させてもかまわない。前側ブラシ22aと後側ブラシ22bを、一個の支持フレーム21にそれぞれ複数設けても良い。また、対象となる物品の種類や用途等によっては、洗剤を使わず水のみで洗浄をすれば良い場合も想定され、そのような場合は、水を用いて洗浄する側部ブラシ22のみを備えるようにしても良い。
このように前後に側部ブラシ22が取り付けられた支持フレーム21を、図3〜図6に示す如く、各側部ブラシ22が向かい合わせになるように配置する。それぞれの支持フレーム21に取り付けられた前側ブラシ22aおよび後側ブラシ22bの位置は、支持フレーム21間において側面視で一致している。各側部ブラシ22の毛22dの先端は、物品1が入口開口13aから出口開口13bまでを水平方向に沿って通過する空間に位置している。そして、物品1がブラシ式洗浄装置10内を通過する間、両側の側部ブラシ22の毛22dによって物品1を両側から洗浄するようになっている。
各側面ブラシ22の上方には、支持梁材12fによりノズル24が支持されている。一対の前側ブラシ22aの上方には前側ノズル24aが取り付けられ、第一の枝管15aから前側ブラシ22aに対して水Wと洗剤Dが供給される。一対の後側ブラシ22bの上方には後側ノズル24bが取り付けられ、第二の枝管15bから後側ブラシ22bに対して水Wが供給されるようになっている。
各支持フレーム21の中桟21bの中央には、振動動作部としての偏心モータ25が取り付けられており、側部ブラシ22aを取り付けた支持フレーム21の全体を振動させるようになっている。この振動は、後述するように側部ブラシ22の毛22dによる物品1の洗浄を効率よく行うための動きである。
また、各支持フレーム21の外枠21aには、四隅に弾性支持体26(本実施例では、弦巻ばね)が取り付けられ、該弾性支持体26は上下の支持梁材12eにそれぞれ支持されている。こうして、各支持フレーム21が弾性支持体26を介して構造材12に支持されるようになっている。構造材12に対する支持フレーム21の動きを許容しつつ、支持フレーム21を所定の位置に支持するための構成である。
尚、ここでは一対の支持フレーム21の両方に振動動作部としての偏心モータ25をそれぞれ設ける場合を例示したが、これ以外に、例えば一対の支持フレーム21の片方のみに偏心モータ25を取り付けると共に、何らかの形で支持フレーム21同士を連結し、一方に取り付けた偏心モータ25の振動を他方へ伝達するようにしても良い。ただし、そのようにした場合は支持フレーム21間で振動の強さ等が異なってしまう可能性があるので、物品1の両側を均等に洗浄するという観点からは、本実施例の如く各支持フレーム21のそれぞれに偏心モータ25を取り付ける形の方が好適である。
また、ここでは振動動作部として偏心モータ25を利用する場合を例示したが、適当な振動を付与できる機構であれば、振動動作部としては偏心モータに限らず、種々の機構を採用することができる。また、弾性支持体としてもここに示した弦巻ばね26に限らず、支持フレームの動きを許容しつつ支持できるような機構であれば他の機構も適宜採用できる。
下方の支持梁材12e(中間梁材12cの高さに設けられた支持梁材12e)には、複数の下部ブラシ23が取り付けられている。各下部ブラシ23は、図7に示す如く、半円形の円弧をなす基部23aに対し、該基部23aのなす円弧の中心に向かうように毛23bを植え込んだ構成である。毛23bは、基部23aから先端までの長さを等しく揃えられており、毛23bの先端が、基部23aのなす円弧の中心付近で別の円弧をなしている。このような下部ブラシ23が、毛23bを上に向けるようにして、同軸状に複数、物品1の通過する位置の下部に沿って配置されている。
これは、洗浄の対象である物品1をベッド用のサイドレールと想定し、該サイドレール1の下部(洗浄時においては、上辺4a。図3、図11参照)を支持しつつ効率よく洗浄するための構成である。サイドレール1の外枠4は、円形の断面を有するパイプ等により形成されるのが通常であり、後述するように、洗浄の際には図3に示す如く、上辺4aを下にし、該上辺4aが前後方向に沿うようにサイドレール1をブラシ式洗浄装置10内に進入させる。ここで、図7に示す如く、下部ブラシ23の基部23aのなす円弧の中心線が、サイドレール1の下部をなす上辺4aの軸(図3参照)と平行になるよう、サイドレール1の通過する位置の下部にあたる高さに取り付けられていると、毛23bの先端のなす円弧に上辺4aが載置される形で、サイドレール1を支持することができる。そして、本実施例の場合、サイドレール1の進行方向と平行な中心線をなすよう、複数の下部ブラシ23が同軸上に配置されているので、サイドレール1は、複数の下部ブラシ23の毛23bの先端がなす円弧に上辺4aを支持されつつ、後面10bに向かって進んでいくことになる。
ここで、下部ブラシ23においては、上述の如く円弧状の基部23aから内側に向かって毛23bが植え込まれているので、基部23aにおける毛23bの空間あたりの植え込み本数と比較して、毛23bの先端付近における空間あたりの毛23bの本数は著しく多い。このため、下部ブラシ23にサイドレール1を載置した場合、膨大な数の毛23bの先端がサイドレール1の下部に接し、これによりサイドレール1を支持することになる。このため、ある程度柔軟な毛23bであっても、無理なく確実にサイドレール1の重量を支えることができる。また、下部ブラシ23は後述するように側部ブラシ22と共にサイドレール1を洗浄するが、その際、高密度で密集する毛23bの先端が上辺4aを洗浄することになり、高い効率で汚れを落とすことができる。
除水ユニット30は、物品1の通過方向に関して側部ブラシ22の後側に設けられ、物品1に付着した水分を除去するための機構である。側部ブラシ22による洗浄・すすぎを経た物品1は、そのまま後段の除水ユニット30に進入し、これにより、水Wを用いた洗浄から除水までの工程を一度の操作で行うことができる。
本実施例の除水ユニット30は、図8に示す如く、一対の除水ローラ31を備えている。各除水ローラ31は、鉛直方向に沿って配置される中心柱31aと、該中心柱31aを囲む円筒面に配置された吸水材31bを備えている。各除水ローラ31の下部には中心柱31aに回転モータ32が接続され、該回転モータ32の動作により、各除水ローラ31が鉛直方向に沿った軸を中心に回転するようになっている。
吸水材31bは、例えばPVAスポンジ等、吸水性のある柔軟な素材により構成される。後述する物品1の洗浄時には、吸水材31bが変形しつつ物品1に押し当てられることにより、物品1の表面に付着した水分を吸収する。
各除水ローラ31は、中心柱31aに取り付けられた回転モータ32ごと両端を支持ブラケット33に対して支持され、各支持ブラケット33は、両側面10dの支持柱材12gに支持される。また、各支持ブラケット33は、弾性支持機構34を介し、それぞれ支持柱材12gに取り付けられる。弾性支持機構34は、例えばばね蝶番であり、支持ブラケット33を所定の方向に付勢しつつ、該支持ブラケット33を回転可能に支持するようになっている。
支持ブラケット33を支持する弾性支持機構34の支軸は、図8に示す如く鉛直方向に延びる支持柱材12gに沿って取り付けられており、一対の支持ブラケット33は、後方(後面10b側。図3〜図5参照)に向かって開き、前方(前面10a側)に向かって閉じる形で、観音開き式に開閉するようになっている。そして、各弾性支持機構34は、支持ブラケット33同士が閉じる向きに、該支持ブラケット33を付勢する(弾性支持機構34による支持ブラケット33の付勢の向きを、図8中に白抜きの矢印にて示す)。支持柱材12gにおける支持ブラケット33の支持位置よりも前方にはストッパ35が設けられており、付勢された支持ブラケット33が所定の位置よりも前方へは動かないようになっている。こうして、除水ローラ31を構成する吸水材31bのうち左右方向内側にあたる部分が、物品1の通過する位置に配置される。
支持ブラケット33に支持された各除水ローラ31は、中心柱31aに取り付けられた回転モータ32により、それぞれブラシ式洗浄装置10の左右方向に関して内側(各支持ブラケット33を支持する支持柱材12gから遠い側)にあたる部分が後方へと動く向きに回転する(除水ローラ31の回転する向きを、図8中に黒の矢印にて示す)。洗浄時には、側部ブラシ22(図6参照)の間を通過してきた物品1が、続いて一対の除水ローラ31の間を通過するが、このとき、弾性支持機構34により付勢された除水ローラ31が物品1を両側から挟み込むと共に、回転モータ32によって物品1を後方へ送る向きに回転するのである。
図3、図5に示す如く、一対の除水ローラ31が閉じた状態において該除水ローラ31の上方にあたる位置には、支持梁材12eにローラ洗浄ノズル36が支持されている。ローラ洗浄ノズル36には第三の枝管15cから水Wが供給され、必要な場合に除水ローラ31を洗浄できるようになっている。
図3、図4に示す如く、入口開口13aの直後で入口開口13aの下縁の高さの位置、および出口開口13bの直前で出口開口13bの下縁の高さの位置には、それぞれ支持ローラ40が設けられている。各支持ローラ40は、物品1の通過方向に直交する水平方向に沿った回転軸を有し、回転面の上部の高さは、下部ブラシ23において毛23bの先端がなす円周の下部と同じか、それより若干低く設定されている。こうして、支持ローラ40は、物品1の洗浄時において下部ブラシ23と共に物品1を支持するようになっている。
また、入口開口13aの下縁、および出口開口13bの下縁には、それぞれ支持部材41が設置されている。支持部材41は、表面を低摩擦の素材により構成される部品であり、物品1の洗浄時、物品1が入口開口13aや出口開口13bの周辺のパネル13に衝突して物品1やパネル13に傷等が生じることを防ぐようになっている。
次に、上記した本実施例の作動を説明する。
まず、ブラシ式洗浄装置10を適当な場所に設置する。排水管14cを外部の排水設備に接続し、給水管15を外部の水源に接続し、図示しない電源・制御ユニットを外部の電源に接続する。
操作パネル17を操作してブラシ式洗浄装置10を起動し、給水管15を開通すると、前後二対の側部ブラシ22へ上方のノズル24から水Wが供給される。前側ノズル24aからは、水Wが前側ブラシ22aへ供給されると共に、洗剤タンク16内の洗剤Dが図示しないポンプにより汲み上げられ、水Wと混合されて供給される。後側ノズル24bからは、水Wのみが後側ブラシ22bへ供給される。
また、ブラシユニット20の支持フレーム21に取り付けられた偏心モータ25が作動し、側部ブラシ22を取り付けた支持フレーム21の全体が振動する。
除水ユニット30では、回転モータ32の作動により、各除水ローラ31が回転する。一対の除水ローラ31は、弾性支持機構34の付勢力によりストッパ35の位置まで付勢され、除水ローラ31同士がブラシ式洗浄装置10の左右方向中間部にて閉じる。
ここへ、洗浄対象の物品としてのサイドレール1を、前面10aの入口開口13aから挿入する。不使用時のサイドレール1は、上下を反転させ、上辺4aを下にした形で収納されていることが一般的である。このサイドレール1を一個、上辺4aを下にした状態で、上辺4aの向きに沿って入口開口13aからブラシ式洗浄装置10内へ進入させる。尚、この状態では支柱2の下端が上に開口することになるので、水Wの侵入を防ぐためにキャップ6を装着しておく。
このとき、上辺4aが、入口開口13aの直後に備えられた支持ローラ40と、該支持ローラ40の奥に設置された下部ブラシ23の上に載置されるよう、サイドレール1を配置する。そして、該サイドレール1が左右の側部ブラシ22の間を通過するよう、適当な速さでサイドレール1を後方へ手動で押しやる。サイドレール1は、該サイドレール1のなす面に沿った向きに移動し、その過程で、前記面の通過する位置に沿って配置された側部ブラシ22により洗浄される。このように、サイドレール1を側部ブラシ22に沿って移動させる操作だけで、簡便にサイドレール1が洗浄される。
ここで、物品1の通過する位置には、物品1を両面から挟むように両側に側部ブラシ22が備えられている。このため、物品1をブラシ式洗浄装置10に対して挿入する操作を一回行うだけで、面状をなす物品1の両面を側部ブラシ22で洗浄することができる。
物品1の各部が側部ブラシ22の間を通過する際、物品1の表面に対しては、両側の側部ブラシ22から物品1に向かって植えられた毛22dの先端が接触する。側部ブラシ22を支持する支持フレーム21は弾性支持体26によって構造材12に支持されているので、弾性支持体26の弾発力により、側部ブラシ22は適当な強さで両側から物品1に押し付けられる。
側部ブラシ22の毛22dは、偏心モータ25の動きにより振動しながら物品1の表面に接触する。偏心モータ25の回転軸が鉛直方向に沿っている場合、各側部ブラシ22は、図9に示す如き方向に微細に回転する形で振動し、同じ動きで側部ブラシ22の毛22dの先端が振動しつつ、物品1に接触する。
ここで、側部ブラシ22に振動を与えているのには、洗浄の効率を大幅に高める狙いがある。通常、何らかの物品を洗浄するブラシ式の装置を設計する場合には、図10に参考例として示す如く、軸50aの周囲に放射状に毛50bを植え込んだ回転式のブラシ50が採用されることが多い。軸50aを回転させつつ毛50bの先端部を物品1に接触させ、汚れを落とすのである。
しかしながら、このような回転式のブラシ50の場合、軸50aから外向きに広がるように毛50bを配置しているので、物品1を洗浄する先端部においては毛50bの密度が低くなってしまう。また、図10内に拡大して示す如く、毛50bの腹が回転方向とは逆向きに撓みながら物品1の表面を撫でるように接触するので、汚れを掻き取る力が弱く、あまり高い洗浄効率を期待できない。また、各毛50bの腹が繰り返し物品1の表面を擦るためにすり減ってしまい、頻繁な交換が必要にもなる。
一方、本実施例のブラシユニット20のように、微細な振動により毛22dの先端を物品1に接触させるようにすると、図9中に拡大して示す如く、毛22dの腹ではなく先端の断面が、毛22dの軸に半ば沿うような向きで物品1に繰り返し衝突するので、汚れを掻き取る力が強く、高い効率で物品1の表面を洗浄することができる。しかも、本実施例の側部ブラシ22は、毛22dが基部22cから放射状に広がることなく、一方向を向くように基部22cに植えられているので、毛22dの先端における毛22dの密度が高い。このため、洗浄にあたっては一度の振動につき多数の毛22dを物品1の表面と接触させることができ、いっそう高い効率で汚れを掻き取ることができる。
同時に、物品1を下方から支持する下部ブラシ23により、物品1の下部(サイドレール1の上辺4a)が洗浄される。上辺4aには下部ブラシ23の毛23bの先端が接触しており、これが物品1の移動に伴い上辺4aの表面を擦り、汚れを掻き取る。ここで、本実施例の場合、下部ブラシ23に関しては振動等の動きを直接付与するような機構を設けていないが、側部ブラシ22の振動が物品1に伝わることにより、物品1が下部ブラシ23に対して振動し、この動きにより、毛23bの先端がより効率的に汚れを落とす。
本実施例では、前側ブラシ22aは洗剤Dによる洗浄用であり、前側ノズル24aから供給される洗剤Dと水Wにより物品1の汚れを落とす。また、後側ブラシ22bはすすぎ用であり、後側ノズル24bから供給される水により、洗剤Dと残った汚れを洗い流す。
また、前寄りの下部ブラシ23では、前側ブラシ22aを伝って流れ落ちる洗剤Dと水Wにより、物品1の下部(サイドレール1の上辺4a)が洗浄される。後寄りの下部ブラシ23では、後側ブラシ22bを伝って流れ落ちる水Wにより、上辺4aのすすぎが行われる。洗浄およびすすぎに使われた水Wと洗剤Dは、下方の排水パン14に受けられ、排水管14cから排出される。
ブラシユニット20を通過した物品1は、続いて除水ユニット30の設置された空間へ進入する。物品1は、一対の除水ローラ31の間に挟み込まれ、該除水ローラ31の回転に伴ってさらに後方へ移動する。
除水ローラ31の円筒面に位置する吸水材31bは、親水性が高く、多量の水を吸収するが、圧縮されると吸収した水を排出する性質を備えている。吸水材31bは、弾性支持機構34の付勢力により付勢されながら物品1に押し付けられ、除水ローラ31の回転に伴い、中心柱31aと物品1との間で圧縮され、また元に戻る動きを繰り返す。この過程で、吸水材31bは物品1の表面に押し付けられて水を吸い取り、また圧縮により吸い取った水分を排出する。吸水材31bから排出された水Wは、下方の排水パン14に受けられ、排水管14cから排出される。
尚、除水ローラ31を構成する吸水材31bは、使用を繰り返すと、物品1に残留した洗剤Dの成分等によって汚れていくことが考えられる。このような場合は、ローラ洗浄ノズル36から水Wを除水ローラ31に噴射し、吸水材31bを洗浄すれば良い。また、汚れの度合いが大きい場合や、素材自体が劣化している場合には、上面10cに設けた上蓋13cを開いて除水ローラ31を取り出し、吸水材31bを交換すれば良い。
上述の如き洗浄および除水の一連の工程において、物品1は途中までは手動で動かされるが、物品1の一部が除水ローラ31の位置まで達すると、物品1は除水ローラ31の回転により後方へ移動させられる。したがって、洗浄の作業者は、除水ローラ31の位置まで物品1を進入させた後は手を離しても良い。
除水ローラ31を通過した物品1は、出口開口13bから排出される。排出された物品1は、必要に応じてさらに乾燥等の処理を施される。
ところで、複数の物品1を連続して洗浄する場合、最初の一個については作業者が速さを調整しつつ物品1をブラシ式洗浄装置10内へ挿入していくことになるが、二個目以降の物品1は、先の物品1が除水ローラ31の回転に伴って移動する速さに合わせて挿入すれば良い。
尚、本実施例ではこのように、除水ローラ31の回転により物品1の移動を部分的に駆動するようにしているが、これに代えて、あるいは加えて、別の機構を物品1の移動のために組み込んでも良い。例えば、支持ローラ40にモータを取り付け、支持ローラ40の回転により物品1を後方へ送るようにしても良い。また、このように除水ローラ31とは別に移動の機構を備えた場合には、除水ユニット30に物品1の移動のための機構を必ずしも設ける必要はない。例えば、除水ローラ31には回転モータ32を設けず、別の機構(例えば、モータにより回転する支持ローラ40)によって移動してくる物品1の動きに従って受動的に回転するようにしても良い。あるいは、物品1の移動のための機構を特に備えず、全体の移動を手動により行うようにすることも可能である。このように、物品1の移動に関しては上に説明した以外にも種々の方式を採用し得る。
また、除水ユニット30の構成についても、物品1に付着した水分を除去できる限りにおいて適宜変更して良い。例えば、回転しない形でローラ式でない吸水材を側部ブラシ22の後段に設置し、前記吸水材により物品1の表面を拭くようにしても良い。あるいは、吸水材によらず送風等により水分を飛ばすようにしても良い。
以上のように、上記本実施例のブラシ式洗浄装置10は、面状をなす物品1を前記面に沿って移動させつつ、前記面の通過する位置に沿って配置された側部ブラシ22により物品1を洗浄するよう構成されている。このようにすれば、面状をなす物品1を側部ブラシ22に沿って移動させる操作だけで、簡便且つ効率よく物品1を洗浄することができる。
本実施例において、側部ブラシ22は、振動しつつ毛22dの先端を物品1に接触させるよう構成されている。このようにすれば、毛22dの先端が振動しながら物品1に衝突することで、物品1の表面の汚れを高い効率で掻き取ることができる。
本実施例において、側部ブラシ22は、物品1を両面から挟むよう、物品1の通過する位置の両側に備えられている。このようにすれば、一回の操作で面状をなす物品1の両面を洗浄することができる。
本実施例において、側部ブラシ22は、直線状の形状を有する基部22cから一方に向かうように毛22dを備え、前記直線状の形状が物品1の通過方向に対して斜めを向くように配置されている。このようにすれば、直線状に配置された毛22dの物品1に対する接触時間を長くすることができる。
本実施例において、側部ブラシ22は、物品1の通過方向に関して複数備え、前記複数の側部ブラシ22のうち、前側に配置された前側ブラシ22aには洗剤Dと水Wが、後側に配置された後側ブラシ22bには水Wが供給されるよう構成することができる。このようにすれば、物品1の移動に伴い、物品1の洗剤Dによる洗浄と、すすぎを一度の操作で実行することができる。
本実施例においては、物品1の通過する位置の下部に沿って下部ブラシ23が配置されている。このようにすれば、物品1を下部ブラシ23により支持しつつ、物品1の下部を下部ブラシ23により洗浄することができる。
本実施例において、下部ブラシ23は、円弧をなす基部23aから、該基部23aのなす円弧の中心に向かうように毛23bを備え、下部ブラシ23の毛23bの先端が物品1の下側に接するように配置されている。このようにすれば、高い密度で配置された毛23bにより、物品1を確実に支持しつつ効率よく洗浄することができる。
本実施例においては、側部ブラシ22に対して水Wが供給されると共に、物品1の通過方向に関して側部ブラシ22の後側に、物品1の水分を除去する除水ユニット30を備えている。このようにすれば、水Wを用いた物品1の洗浄から除水までの工程を一度の操作で実行することができる。
本実施例では、除水ユニット30において、物品1の通過する位置に吸水材31bが配置されている。このようにすれば、吸水材31bにより物品1の表面の水分を除去することができる。
本実施例において、除水ユニット30は、吸水材31bを円筒面に配置した除水ローラ31と、該除水ローラ31を回転させる回転モータ32と、除水ローラ31を物品1に対して付勢する弾性支持機構34とを備えている。このようにすれば、弾性支持機構34の付勢力により吸水材31bを物品1に押し付けつつ、除水ローラ31を回転させることで、物品1の水分を効率よく除去することができる。
本実施例においては、物品1としてベッドのサイドレールを扱うよう構成されており、サイドレール1を特に効率良く洗浄することができる。
したがって、上記本実施例によれば、面状の物品を簡便に洗浄し得る。
尚、本発明のブラシ式洗浄装置は、上述の実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 物品(サイドレール)
10 ブラシ式洗浄装置
22 側部ブラシ
22a 側部ブラシ(前側ブラシ)
22b 側部ブラシ(後側ブラシ)
22c 基部
22d 毛
23 下部ブラシ
23a 基部
23b 毛
30 除水ユニット
31 除水ローラ
31b 吸水材
32 回転モータ
34 弾性支持機構
D 洗剤
W 水

Claims (11)

  1. 面状をなす物品を前記面に沿って移動させつつ、前記面の通過する位置に沿って配置された側部ブラシにより前記物品を洗浄するよう構成されていること
    を特徴とするブラシ式洗浄装置。
  2. 前記側部ブラシは、振動しつつ毛の先端を前記物品に接触させるよう構成されていること
    を特徴とする請求項1に記載のブラシ式洗浄装置。
  3. 前記側部ブラシは、前記物品を両面から挟むよう、前記物品の通過する位置の両側に備えられていること
    を特徴とする請求項1または2に記載のブラシ式洗浄装置。
  4. 前記側部ブラシは、直線状の形状を有する基部から一方に向かうように毛を備え、前記直線状の形状が前記物品の通過方向に対して斜めを向くように配置されていること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のブラシ式洗浄装置。
  5. 前記側部ブラシは、前記物品の通過方向に関して複数備えられており、
    前記複数の側部ブラシのうち、前側に配置された前側ブラシには洗剤が、
    後側に配置された後側ブラシには水が供給されるよう構成されていること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のブラシ式洗浄装置。
  6. 前記物品の通過する位置の下部に沿って下部ブラシが配置されていること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のブラシ式洗浄装置。
  7. 前記下部ブラシは、円弧をなす基部から、該基部のなす円弧の中心に向かうように毛を備え、
    前記下部ブラシの毛の先端が前記物品の下側に接するように配置されていること
    を特徴とする請求項6に記載のブラシ式洗浄装置。
  8. 前記側部ブラシに対して水が供給されると共に、
    前記物品の通過方向に関して前記側部ブラシの後側に、前記物品の水分を除去する除水ユニットが備えられていること
    を特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のブラシ式洗浄装置。
  9. 前記除水ユニットにおいては、前記物品の通過する位置に吸水材が配置されていること
    を特徴とする請求項8に記載のブラシ式洗浄装置。
  10. 前記除水ユニットは、
    前記吸水材を円筒面に配置した除水ローラと、
    該除水ローラを回転させる回転モータと、
    前記除水ローラを前記物品に対して付勢する弾性支持機構とを備えていること
    を特徴とする請求項9に記載のブラシ式洗浄装置。
  11. 前記物品としてベッドのサイドレールを扱うよう構成されていること
    を特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のブラシ式洗浄装置。
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