JP2020048482A - ビールテイスト飲料及びビールテイスト飲料の製造方法 - Google Patents

ビールテイスト飲料及びビールテイスト飲料の製造方法 Download PDF

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Toshihisa Watanabe
利久 渡邊
英二 鎌田
Eiji Kamata
英二 鎌田
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Abstract

【課題】ホップを使用しなくても、苦味のキレ及び味の厚み(ボディー感)に優れるビールテイスト飲料の提供。【解決手段】ゴーヤ、ゴーヤ粉末及び/又はゴーヤエキスを含有する、ビールテイスト飲料。前記ゴーヤ、ゴーヤ粉末及び/又はゴーヤエキスの含有量が、ビールテイスト飲料全量に対して、0.010w/v%以上0.060w/v%以下である、ビールテイスト飲料。前記酸味料を更に、ビールテイスト飲料全量に対して、クエン酸換算量で0.015w/v%以上0.28w/v%以下含有する、ビールテイスト飲料。【選択図】なし

Description

本発明は、ビールテイスト飲料及びビールテイスト飲料の製造方法に関する。
従来のビールテイスト飲料は、そのほとんどがホップを苦味素材として用いており、ホップを用いることにより、苦味及び渋味等を付与している。近年、ホップの代替となる苦味素材を用いたビールテイスト飲料が種々開発されている。例えば、特許文献1には、味の付与を特徴とするハーブ群及び香りの付与を特徴とするハーブ群を組み合わせて用いることにより、ホップの苦味を実質的に利用しないビールテイスト飲料が記載されている。
また、ホップに代えてゴーヤを使用し、黒糖、麦芽エキス及び水を含有する麦汁に、酵母を接種し、これを発酵させて得られるゴーヤ発泡酒も知られている(特許文献2)。
特開2006−109795号公報 特開2003−325157号公報
しかしながら、ホップを使用することなく、充分な苦味のキレ及び味の厚み(ボディー感)を感じられるビールテイスト飲料は依然として提供されていない。本発明は、ホップを使用しなくても、苦味のキレ及び味の厚み(ボディー感)に優れるビールテイスト飲料、及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、ゴーヤ、ゴーヤ粉末及び/又はゴーヤエキスを含有する、ビールテイスト飲料に関する。
本発明に係るビールテイスト飲料は、ゴーヤ、ゴーヤ粉末及び/又はゴーヤエキスを含有しているため、苦味のキレ及び味の厚み(ボディー感)に優れている。
一態様において、ゴーヤ、ゴーヤ粉末及び/又はゴーヤエキスの含有量は、ビールテイスト飲料全量に対して、0.010w/v%以上0.060w/v%以下であることが好ましい。ゴーヤ、ゴーヤ粉末及び/又はゴーヤエキスの含有量がこの範囲にあると、ビールテイスト飲料の苦味のキレ及び味の厚み(ボディー感)がより優れると共に、青臭さ(香りと味)も充分に低減される。
一態様において、本発明に係るビールテイスト飲料は、酸味料を更に含有するものであってよい。酸味料を含有する場合、酸味料の含有量は、ビールテイスト飲料全量に対して、クエン酸換算量で0.015w/v%以上0.28w/v%以下であることが好ましい。これにより、ビールテイスト飲料の青臭さ(香りと味)がより低減される。
一態様において、上記ビールテイスト飲料は、アルコールを含有するものであってもよい。アルコールを含有することにより、ビールテイスト飲料の苦味のキレ及び味の厚み(ボディー感)がより一層優れると共に、青臭さ(香りと味)がより一層低減される。
一態様において、上記ビールテイスト飲料は、非発酵ビールテイスト飲料であってもよい。
一態様において、上記ビールテイスト飲料は、苦味価が5未満であってもよい。
本発明はまた、ゴーヤ、ゴーヤ粉末及び/又はゴーヤエキスを原料液に添加する工程を含む、ビールテイスト飲料の製造方法に関する。
本発明によれば、ホップを使用しなくても、苦味のキレ及び味の厚み(ボディー感)に優れるビールテイスト飲料、及びその製造方法を提供することが可能となる。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
(ビールテイスト飲料)
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、ゴーヤ、ゴーヤ粉末及び/又はゴーヤエキスを含有する。
本明細書において、「ビールテイスト飲料」とは、ビール様の香味を有する飲料を意味する。ビールテイスト飲料は、アルコール度数が1v/v%以上であるビールテイストアルコール飲料であってもよく、アルコール度数が1v/v%未満であるノンアルコールビールテイスト飲料であってもよい。なお、本明細書においてアルコールとは、特に言及しない限りエタノールを意味する。
ビールテイストアルコール飲料としては、例えば、酒税法(平成三十年四月一日時点)上のビール、発泡酒、その他の醸造酒、リキュール、スピリッツに分類されるものが挙げられる。
ビールテイストアルコール飲料のアルコール度数は、特に制限されず、例えば、1v/v%以上20v/v%以下であってよい。ビールテイストアルコール飲料のアルコール度数の下限は、例えば、1v/v%以上、2v/v%以上、3v/v%以上、4v/v%以上、5v/v%以上であってもよい。また、ビールテイストアルコール飲料のアルコール度数の上限は、例えば、20v/v%以下、15v/v%以下、10v/v%以下、9v/v%以下、8v/v%以下、7v/v%以下、6v/v%以下、5v/v%以下、4v/v%以下、3v/v%以下であってもよい。
ノンアルコールビールテイスト飲料は、実質的にアルコールを含有しないビールテイスト飲料である。ノンアルコールビールテイスト飲料のアルコール度数は、1v/v%未満であればよく、0.5v/v%以下であってよく、0.1v/v%以下であってよく、0.005v/v%未満(0.00v/v%)であってもよい。
ゴーヤは、ツルレイシ(蔓茘枝、学名:Momordica charantia var. pavel)というウリ科の植物である。
ゴーヤ粉末は、例えば、ゴーヤをよく乾燥させ粉末にしたものである。ゴーヤ粉末は、公知の方法でゴーヤから製造されたものであってよく、市販品であってもよい。
ゴーヤエキスは、例えばゴーヤを水、熱水又はエタノールで抽出して得られたものである。ゴーヤエキスは、公知の方法でゴーヤから抽出されたものであってよく、市販品であってもよい。
ゴーヤ、ゴーヤ粉末及び/又はゴーヤエキスの含有量は、ビールテイスト飲料全量に対して、0.005w/v%以上、0.010w/v%以上、0.015w/v%以上、又は0.020w/v%以上であってよい。また、ゴーヤ、ゴーヤ粉末及び/又はゴーヤエキスの含有量は、ビールテイスト飲料全量に対して、0.080w/v%以下、0.070w/v%以下、0.060w/v%以下、0.050w/v%以下、又は0.040w/v%以下であってよい。ゴーヤ、ゴーヤ粉末及び/又はゴーヤエキスの含有量は、ビールテイスト飲料全量に対して、0.010w/v%以上0.060w/v%以下であることが好ましい。ゴーヤ、ゴーヤ粉末及び/又はゴーヤエキスの含有量が上述の範囲内であると、ビールテイスト飲料の苦味のキレ及び味の厚み(ボディー感)がより優れると共に、青臭さ(香りと味)が充分に低減される。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、酸味料を更に含有していてもよい。
酸味料としては、例えば、リン酸、乳酸、DL−リンゴ酸、クエン酸、アジピン酸、クエン酸三ナトリウム、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、DL−酒石酸、L−酒石酸、DL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、氷酢酸、フマル酸、フマル酸一ナトリウム、DL−リンゴ酸ナトリウムが挙げられる。これらの酸味料は、それぞれ酸味の特徴があるものの、その酸味度は相互に換算が可能であるとされている。その一例として、クエン酸の酸味度を基準として各酸味成分の酸味度を換算したクエン酸換算量が挙げられる。クエン酸換算量は、具体的には、酒石酸100質量ppmに相当するクエン酸換算量は130質量ppmであり、乳酸100質量ppmに相当するクエン酸換算量は120質量ppmであり、リン酸100質量ppmに相当するクエン酸換算量は200質量ppmであり、リンゴ酸100質量ppmに相当するクエン酸換算量は125質量ppmである。なお、本明細書において質量ppmとは、10−4質量%を示す。
換算前の酸味料の含有量は、改訂BCOJビール分析法(公益財団法人日本醸造協会発行、ビール酒造組合国際技術委員会〔分析委員会〕編集、2013年増補改訂)の「8.24.2 キャピラリー電気泳動法」に記載されている方法によって測定することができる。
酸味料の含有量は、ビールテイスト飲料全量に対して、クエン酸換算量で0.01w/v%以上、0.015w/v%以上、0.02w/v%以上、0.03w/v%以上、0.04w/v%以上、又は0.05w/v%以上であってよい。また、酸味料の含有量は、ビールテイスト飲料全量に対して、クエン酸換算量で1w/v%以下、0.5w/v%以下、0.4w/v%以下、0.35w/v%以下、0.3w/v%以下、0.25w/v%以下、又は0.2w/v%以下以下であってよい。酸味料の含有量は、ビールテイスト飲料全量に対して、クエン酸換算で0.015w/v%以上0.28w/v%以下であることが好ましい。酸味料の含有量が上述の範囲内であると、ビールテイスト飲料の青臭さ(香りと味)がより軽減される。
本実施形態に係るビールテイスト飲料の苦味価(BU)は、例えば、1〜50であってよく、5未満、4.5以下、4.0以下、3.5以下、3.0以下、2.5以下、2.0以下、1.5以下、1.0以下、0.5以下又は0であってよく、0.5以上、1.0以上、1.5以上、2.0以上、2.5以上、3.0以上であってよい。
苦味価(BU)は、改訂BCOJビール分析法(公益財団法人日本醸造協会発行、ビール酒造組合国際技術委員会〔分析委員会〕編集、2013年増補改訂)の「8.15 苦味価」に記載されている方法によって測定することができる。苦味価は、例えば、原料の種類及び使用量を調整することにより、上記範囲で適宜設定することができる。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、発酵飲料(発酵ビールテイスト飲料)であってよく、非発酵飲料(非発酵ビールテイスト飲料)であってもよい。発酵飲料は、酵母等による発酵を経て製造されるものである。非発酵飲料は、酵母等による発酵を行わずに製造されるものである。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、発泡性であっても非発泡性であってもよい。ここで、発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm)以上であることをいう。ガス圧の上限は0.235MPa(2.4kg/cm)程度としてもよい。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、飲料に通常配合される着色料、甘味料、高甘味度甘味料、酸化防止剤、香料、酸味料、塩類等を含んでいてもよい。着色料としては、例えば、カラメル色素、クチナシ色素、果汁色素、野菜色素、合成色素を挙げることができる。甘味料としては、例えば、果糖ぶどう糖液糖、グルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、ラクトース、スクロース、マルトース、グリコーゲン、デンプンを挙げることができる。高甘味度甘味料としては、例えば、ネオテーム、アセスルファムK、スクラロース、サッカリン、サッカリンナトリウム、リチルリチン酸二ナトリウム、チクロ、ズルチン、ステビア、グリチルリチン、ソーマチン、モネリン、アスパルテーム、アリテームを挙げることができる。酸化防止剤としては、例えば、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールを挙げることができる。香料としては、例えば、リキュールフレーバー、アルコールテイストフレーバー、スピリッツフレーバー、ウォッカフレーバー、ハーブフレーバー、シュガーフレーバー、各種フルーツフレーバーを挙げることができる。酸味料としては、例えば、アジピン酸、クエン酸、クエン酸三ナトリウム、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸一ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酢酸ナトリウム、DL−酒石酸、L−酒石酸、DL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸ナトリウム、二酸化炭素、乳酸、乳酸ナトリウム、氷酢酸、フマル酸、フマル酸一ナトリウム、DL−リンゴ酸、DL−リンゴ酸ナトリウム、リン酸を挙げることができる。塩類としては、例えば、食塩、酸性りん酸カリウム、酸性りん酸カルシウム、りん酸アンモニウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、メタ重亜硫酸カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硝酸カリウム、硫酸アンモニウムを挙げることができる。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、原料として、麦原料を用いてもよく、麦原料以外の原料を用いてもよく、これらを任意の割合で組み合わせて用いてもよい。
麦原料とは、麦又は麦加工物をいう。麦としては、例えば、大麦、小麦、ライ麦、カラス麦、オート麦、ハト麦、エン麦が挙げられる。麦加工物としては、例えば、麦エキス、麦芽、モルトエキスが挙げられる。麦エキスは、麦から糖分及び窒素分を含む麦エキス分を抽出することにより得られる。麦芽は麦を発芽させることにより得られる。モルトエキスは、麦芽から糖分及び窒素分を含むエキス分を抽出することにより得られる。麦原料は、必要に応じて加工処理(例えば、焙煎等)が施されていてもよい。また、麦原料は、1種を単独で使用してもよく、複数種を併用してもよい。なお、本明細書において、「原料」とは、ビールテイスト飲料の製造に用いられる全原料のうち、水及びホップ以外のものを指す。本実施形態に係るビールテイスト飲料は、原料として麦原料を実質的に含有しないことが好ましく、原料として麦原料を含有しないことがより好ましい。
麦原料以外の原料は、例えば、穀類、イモ類、豆類等の植物原料であってもよく、スターチ、グリッツ、液糖等の糖質原料(糖類)であってもよい。穀類としては、例えばトウモロコシ、米類、コウリャンが挙げられる。イモ類としては、例えば馬鈴薯、サツマイモが挙げられる。豆類としては、例えば、大豆、エンドウが挙げられる。麦原料以外の原料は、必要に応じて加工処理(例えば、焙煎等)が施されていてもよい。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、原料としてホップを含有していてもよく、原料としてホップを含有していなくてもよい。ホップには、乾燥ホップ、ホップペレット、ホップエキスが含まれ、ローホップ、ヘキサホップ、テトラホップ、イソ化ホップエキス等のホップ加工品も含まれる。本実施形態に係るビールテイスト飲料は、ゴーヤ粉末を含有するため、ホップを使用しなくても、苦味のキレ及び味の厚み(ボディー感)に優れる。したがって、本実施形態に係るビールテイスト飲料は、原料としてホップを実質的に含有しないことが好ましく、原料としてホップを含有しないことがより好ましい。なお、原料としてホップを実質的に含有しないとは、得られるビールテイスト飲料の苦味価が5未満であることを意味する。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、容器に入れて提供することができる。容器は密閉できるものであればよく、金属製(アルミニウム製又はスチール製など)のいわゆる缶容器・樽容器を適用することができる。また、容器は、ガラス容器、ペットボトル容器、紙容器、パウチ容器等を適用することもできる。容器の容量は特に限定されるものではなく、現在流通しているどのようなものも適用することができる。なお、気体、水分及び光線を完全に遮断し、長期間常温で安定した品質を保つことが可能な点から、金属製の容器を適用することが好ましい。
(ビールテイスト飲料の製造方法)
本実施形態に係るビールテイスト飲料の製造方法は、ゴーヤ、ゴーヤ粉末及び/又はゴーヤエキスを原料液に添加することを含む。本明細書において、原料液とは、ビールテイスト飲料のもととなる液を意味する。原料液には、各工程で使用又は製造される液(例えば、後述する、糖含有液、煮沸後液、精製液、発酵前液、発酵後液)が含まれる。
本実施形態において、ビールテイスト飲料は上述のビールテイスト飲料であってよい。
一実施形態における製造方法は、例えば、仕込工程及び発酵工程を備える。ゴーヤ、ゴーヤ粉末及び/又はゴーヤエキスは、ビールテイスト飲料の製造工程中のいずれかの段階で原料液に添加すればよく、例えば、仕込工程で仕込水に添加してもよく、発酵工程を経て得られた発酵後液に添加してもよい。
仕込工程では、原料及び仕込水(仕込工程で使用される水)を用いて、発酵前液を得る。つまり、仕込工程は、発酵に用いられる発酵前液を調製する工程である。仕込工程は、糖含有液を煮沸する煮沸工程、原料液中の固形分を除去する除去工程、原料液を冷却する冷却工程をこの順に含んでいてよい。
煮沸工程では、糖含有液を煮沸して煮沸後液(煮沸後の糖含有液)を得る。糖含有液とは、酵母によるアルコール発酵が可能な成分を含有するものである。糖含有液としては、例えば、麦汁、シロップが挙げられる。麦汁とは、上述の麦原料の糖化を経て得られる液であり、未発酵のものである。麦汁は、例えば、上述の麦原料等の原料と水とを混合する工程、原料と水とを含む液を常法により糖化して糖化液を得る工程、及び糖化液をろ過する工程を経て得ることができる。
煮沸工程では、原料液にホップを添加してよい。添加するホップとしては、例えば、乾燥ホップ、ホップペレット、ホップエキスを用いることができる。ホップは、ローホップ、ヘキサホップ、テトラホップ、イソ化ホップエキス等のホップ加工品であってもよい。なお、本実施形態に係るビールテイスト飲料は、ゴーヤ粉末を含有するため、ホップを使用しなくても、苦味のキレ及び味の厚み(ボディー感)に優れる。したがって、ホップの添加は省略してもよい。
除去工程では、煮沸後液中の固形分を除去して精製液を得る。除去工程は、例えば、煮沸後液に含まれる不溶性の固形分を沈殿させることにより行うことができる。固形分としては、煮沸工程により生じた熱凝固物、煮沸工程でホップを添加した場合には、ホップのかす等が挙げられる。除去工程は、ワールプール中で実施してよい。冷却工程では、酵母による発酵が可能な温度まで精製液を冷却して発酵前液を得る。
発酵工程では、発酵前液を酵母により発酵させて発酵後液を得る。発酵工程では、酵母を添加してアルコール発酵が行われる。より具体的には、発酵前液に酵母を接種して発酵させ、酵母により生成するアルコールを含む発酵後液を得る。
本実施形態に係る製造方法では、発酵工程後の発酵後工程として、発酵後液をろ過する工程を備えていてもよい。ろ過工程を実施することにより、発酵後液から不溶性の固形分、酵母等を除去することができる。
本実施形態に係る製造方法では、他の発酵後工程として、発酵後液(又はろ過工程後の発酵後液)に対して加熱(殺菌)、各種添加剤(例えば、着色料、酸化防止剤、酸味料、苦味料、香料)の添加、アルコールの添加、カーボネーション等を行ってもよい。発酵後工程で添加するアルコールとしては、例えば、焼酎、ウォッカなどの各種スピリッツ、原料用アルコール等を用いることができる。
ビールテイスト飲料がノンアルコールビールテイスト飲料である場合は、通常のビール等のビールテイスト飲料と同様に発酵を行ってアルコールを生成させた後に、アルコールを除去又は低減させることによって製造してもよく、また、発酵期間を短くしてアルコールの生成を抑えることによって製造してもよい。
ビールテイスト飲料が非発酵飲料(非発酵ビールテイスト飲料)である場合は、上記発酵工程を行うことなく製造してもよい。
他の実施形態における製造方法は、例えば、水と、ゴーヤ、ゴーヤ粉末及び/又はゴーヤエキスと、必要に応じて、蒸留アルコール及び各種添加剤(例えば、着色料、酸化防止剤、酸味料、苦味料、香料)と、を原料タンクに配合する配合工程を含む。ゴーヤ、ゴーヤ粉末及び/又はゴーヤエキスの含有量は、ゴーヤ、ゴーヤ粉末及び/又はゴーヤエキスを添加し、かつ添加量を制御することにより調整することができる。
本実施形態に係る製造方法は、配合工程において各成分を混合して得た混合液をろ過するろ過工程と、ろ過工程でろ過したろ過液を殺菌する第一の殺菌工程と、第一の殺菌工程で殺菌した殺菌済みのろ過液をビン、缶、ビン、ペットボトル等の容器に充填する充填工程と、充填工程で容器に充填されたろ過液を容器ごと殺菌する第二の殺菌工程と、を更に含んでいてもよい。
配合工程は、各成分がよく混ざるよう、撹拌機等により撹拌しながら混合してもよい。また、ろ過工程は、一般的なフィルター又はストレーナーによって行うことができる。第一の殺菌工程は、処理速度等の観点から、プレート殺菌によって行ってもよく、同様の処理を行うことができるのであれば、これに限定されることなく適用可能である。充填工程は、飲料品の製造において通常行われる程度にクリーン度を保ったクリーンルームにて充填してもよい。第二の殺菌工程は、所定の温度及び所定の時間でろ過液を容器ごと加熱することにより行うことができる。第一の殺菌工程及び第二の殺菌工程を行わない無殺菌充填を行うことも可能である。また、発泡性の飲料とする場合は、例えば、第一の殺菌工程と充填工程の間でカーボネーションを行うとよい。
本実施形態に係るビールテイスト飲料は、ホップを使用しなくても、苦味のキレ及び味の厚み(ボディー感)に優れるという効果を奏する。したがって、本発明の一実施形態として、ゴーヤ、ゴーヤ粉末及び/又はゴーヤエキスを原料液に添加することを含む、ビールテイスト飲料の苦味のキレ及び味の厚み(ボディー感)を改善する方法が提供される。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例により限定されるものではない。
[試験例1]
(比較例及び実施例1−1〜1−5)
<ビールテイスト飲料の調製>
ゴーヤ粉末、ビールフレーバー、水、及び炭酸水を混合し、比較例及び実施例1−1〜1−5のビールテイスト飲料を調製した。ゴーヤ粉末、ビールフレーバー、水、及び炭酸水は、表1に示す量を添加してビールテイスト飲料を調製した。尚、ビールフレーバーについては、麦由来の成分及びホップ由来の成分を含まないものを使用した。
比較例及び実施例1−1〜1−5のビールテイスト飲料の苦味価(BU)は、いずれも5未満となるように調整した。
<官能評価>
比較例及び実施例1−1〜1−5のビールテイスト飲料は、「青臭さ(香りと味)」、「味の厚み(ボディー感)」及び「苦味のキレ」について、選抜された識別能力のあるパネル3名により官能評価を行った。結果を表1に示す。官能評価は、いずれの評価項目も評点1〜5の5段階で評価し、その平均値を評価スコアとした。
「青臭さ(香りと味)」は、ゴーヤ粉末に由来する独特の青臭さ(香りと味)であり、評点が高いほど青臭さがなく好ましい香りと味を有することを示す。「味の厚み(ボディー感)」は、ビールテイスト飲料らしい味の厚み(ボディー感)であり、評点が高いほど好ましい味の厚みをより強く感じることを示す。「苦味のキレ」は、ビールテイスト飲料らしい苦味のキレであり、評点が高いほど好ましい苦味のキレをより強く感じることを示す。
ここで、「青臭さ(香りと味)」、「味の厚み(ボディー感)」及び「苦味のキレ」の官能評価は、比較例のビールテイスト飲料の評点をそれぞれ5点、1点及び1点として固定し、これらを基準として他のビールテイスト飲料を評価した。
Figure 2020048482
(官能評価の結果)
表1に記載されたように、ゴーヤ粉末を添加しない比較例に比べ、ゴーヤ粉末を添加したビールテイスト飲料は、苦味のキレ及び味の厚み(ボディー感)が優れていた。また、ゴーヤ粉末の添加量が、0.010〜0.060w/v%の範囲にあると、苦味のキレ及び味の厚み(ボディー感)がより優れると共に、青臭さ(香りと味)が充分に低減されていた。
[試験例2]
(比較例及び実施例2−1〜2−5)
表2に示す割合で各原料を水と混合し、比較例及び実施例2−1〜2−5のビールテイスト飲料を調製した。使用した原料は、試験例1と同様である。
官能評価は、試験例1と同様に行い、苦味価は5未満となるように調整した。結果を表2に示す。
Figure 2020048482
(官能評価の結果)
表2に記載されたように、ゴーヤ粉末に加えて、クエン酸換算量で0.02〜0.40w/v%の酸味料を添加すると、青臭さ(香りと味)がより軽減されることが確認された。
[試験例3]
(比較例及び実施例3−1〜3−5)
表3に示す割合で各原料を水と混合し、比較例及び実施例3−1〜3−5のビールテイスト飲料を調製した。使用した原料は、試験例1と同様である。実施例3−4および3−5はアルコール濃度が5%となるように調整した。
官能評価は、試験例1と同様に行い、苦味価は5未満となるように調整した。結果を表3に示す。
Figure 2020048482
(官能評価の結果)
表3に記載されたように、酸味料として乳酸に代えてリン酸を用いても同等の効果が得られること、アルコールを添加すると苦味のキレ及び味の厚み(ボディー感)がより一層優れると共に、青臭さ(香りと味)がより一層低減されることが確認された。

Claims (8)

  1. ゴーヤ、ゴーヤ粉末及び/又はゴーヤエキスを含有する、ビールテイスト飲料。
  2. ゴーヤ、ゴーヤ粉末及び/又はゴーヤエキスの含有量が、ビールテイスト飲料全量に対して、0.010w/v%以上0.060w/v%以下である、請求項1に記載のビールテイスト飲料。
  3. 酸味料を更に含有する、請求項1又は2に記載のビールテイスト飲料。
  4. 酸味料の含有量が、ビールテイスト飲料全量に対して、クエン酸換算量で0.015w/v%以上0.28w/v%以下である、請求項3に記載のビールテイスト飲料。
  5. アルコールを含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
  6. 非発酵ビールテイスト飲料である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
  7. 苦味価が5未満である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のビールテイスト飲料。
  8. ゴーヤ、ゴーヤ粉末及び/又はゴーヤエキスを原料液に添加する工程を含む、ビールテイスト飲料の製造方法。
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