JP2020047436A - 防水コネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】防水処理工程の作業時間を短縮できる防水コネクタを提供する。【解決手段】防水コネクタ10は、筒形のシェル1とシェル1の内壁に密着した基部2bを有するメインハウジング2を備える。又、防水コネクタ10は、ヘッダ部2hの両面に配置した第1コンタクト5a及び第2コンタクト5bと、基部2bから所定の間隙を設けて配置された封止部材3を備える。封止部材3は、接合剤Adを注入できる注入口3iと基部2bの背面に対向する一対の半月部31・31を有する。半月部31の湾曲部とシェル1の内壁で囲われた流路は、接合剤Adの浸透速度を向上可能に狭隘に形成している。防水コネクタ10は、毛細管現象を利用して、接合剤Adの浸透速度を向上できる。【選択図】図3
Description
本発明は、防水コネクタに関する。特に、防水処理工程の作業時間を短縮できる防水コネクタの構造に関する。
USB(Universal Serial Bus)は、コンピュータなどの情報機器に周辺機器を接続するためのシリアルバス規格であり、パーソナルコンピュータ周辺機器において、最も普及した汎用インターフェース規格である。
一般に、ノートパソコン又はスマートフォンなどは、USBタイプ−Aコネクタを搭載している。しかし、ノートパソコン又はスマートフォンの一部の機種では、USBタイプ−Cコネクタに移行している。そして、将来的には、USBタイプ−Cコネクタの普及が期待されている。
USBタイプ−Cコネクタは、上下左右対称な構造を採用している。このため、USBタイプ−Aコネクタで発生していた、「上下の向きの違いによる挿入不可能」という現象は無くなっている。
ノートパソコン又はスマートフォンなどの電子機器に実装されるUSBタイプ−Cコネクタは、リセプタクルであり、相手側コネクタであるプラグが挿入される挿入開口を前部に有している。そして、USBタイプ−Cのリセプタクルは、リセプタクルの前部の挿入開口から電子機器の内部に水など流体が進入しないように、防水構造を採用している。
例えば、相手側コネクタが挿入される挿入開口を前部に開口した金属製のシェルと、両面に複数のコンタクトを配列したヘッダ部を基部から突出し、基部がシェルの内壁に密着した状態で配置されたハウジングと、一方の面がハウジングの基部の背面に密着し、外周がシェルの内壁に密着した封止部材と、を備え、封止部材の中央部の隙間から接着剤であるシーラントを注入した防水コネクタが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
図13は、従来技術による防水コネクタの構成を示す縦断面図である。なお、本願の図13は、特許文献1の図7に相当している。
図13を参照すると、従来技術による防水コネクタ9は、扁平筒形の金属製のシェル91とハウジング92を備えている。又、防水コネクタ9は、板状の封止部材93と筒状の補強部材94を備えている。シェル91は、図示しない相手側コネクタが挿入される挿入開口91hを前部に開口している。
図13を参照すると、ハウジング92は、基部92bと平板状のヘッダ部92hを有している。基部92bは、その外周がシェル91の内壁に密着している。ヘッダ部92hは、挿入開口91hに向って、基部92bから突出している。
図13を参照すると、ヘッダ部92hは、複数の第1コンタクト95aを一方の面に配列している。又、ヘッダ部92hは、複数の第2コンタクト95bを他方の面に配列している。第1コンタクト95aは、その中間部が基部92bを貫通し、後端部にリード部951を有している。同様に、第2コンタクト95bは、その中間部が基部92bを貫通し、後端部にリード部952を有している。これらのリード部951及びリード部952は、図示しないプリント基板にハンダ接合できる。
図13を参照すると、封止部材93は、一方の面がハウジング92の基部92bの背面に密着している。又、封止部材93は、その外周がシェル91の内壁に密着している。封止部材93の後面から、接着剤であるシーラントSeを注入できる。補強部材94は、その内部にシェル91を導入でき、シェル91を保持している。又、補強部材94は、図示しないプリント基板に形成したスルーホールに挿入される脚片94fを有している。
図13を参照すると、ハウジング92は、輪帯状の第1突起92tを基部92bの外周に形成している。一方、シェル91は、第1突起92tに嵌合する第1凹部911を内壁に形成している。又、封止部材93は、輪帯状の第2突起93tを外周に形成している。一方、シェル91は、第2突起93tに嵌合する第2凹部912を内壁に形成している。
従来技術による防水コネクタ9は、ハウジング92と封止部材93との間に確実な密閉係合を実現できる、としている。又、従来技術による防水コネクタ9は、封止部材93の後面から注入したシーラントSeが第1コンタクト95a及び第2コンタクト95bの前部側に進入することを防止できる、としている。
しかし、従来技術による防水コネクタ9は、シーラントSeが流入する流路が広く、かつ、シーラントSeが充填される空所の容積が大きいため、シーラントSeが空所に充填されるまでの作業時間が長いという問題がある。防水処理工程の作業時間を短縮できる防水コネクタが求められている。そして、以上のことが本発明の課題といってよい。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、防水処理工程の作業時間を短縮できる防水コネクタを提供することを目的とする。
本発明者らは、シェルの背面を覆う封止部材とシェルの内部に収容したメインハウジングの基部と間に液体状の接合剤を充填できる空所を設け、封止部材に開口した注入口から注入した接合剤が前記空所に速く充填できるように、封止部材から突出した半月部の湾曲部とシェルの内壁で囲われた流路を狭隘に形成することで、毛細管現象を利用して、接合剤の浸透速度を向上できると考え、これに基づいて、以下のような新たな防水コネクタを発明するに至った。
(1)本発明による防水コネクタは、相手側コネクタが挿入される挿入開口を前部に開口した扁平筒形の金属製のシェルと、外周が前記シェルの内壁に密着した基部、及び、前記挿入開口に向って前記基部から突出した平板状のヘッダ部を有するメインハウジングと、先端部側を前記ヘッダ部の一方の面に配列し、基端部側を前記基部から延出した一つ以上の第1コンタクトと、先端部側を前記ヘッダ部の他方の面に配列し、基端部側を前記基部から延出した一つ以上の第2コンタクトと、一方の面が前記シェルの後端縁に密着し、前記基部の背面から所定の間隙を設けて配置された封止部材と、を備え、前記封止部材は、液体状の接合剤を注入できる幅広の矩形の注入口と、両端部に配置され、一方の面から突出すると共に、前記基部の背面に対向する一対の半月部と、を有し、前記半月部の湾曲部と前記シェルの内壁で囲われた流路は、前記接合剤の浸透速度を向上可能に狭隘に形成している。
(2)前記接合剤は、粘度の低い液体状の熱硬化樹脂を含んでいることが好ましい。
(3)前記基部の背面と前記封止部材の一方の面とは、前記接合剤の充填容量を低減可能に近接配置されていることが好ましい。
(4)複数の前記第1コンタクトを並列配置可能に、これらの第1コンタクトの基端部側をモールドしたサブハウジングを更に備えていることが好ましい。
(5)前記シェルの外面に接合した主面部を中央部に形成し、プリント基板に実装できる脚片を両端部に有する補強板を更に備えていることが好ましい。
本発明による防水コネクタは、シェルの背面を覆う封止部材とシェルの内部に収容したメインハウジングの基部と間に液体状の接合剤を充填できる空所を設け、封止部材に開口した注入口から注入した接合剤が前記空所に速く充填できるように、封止部材から突出した半月部の湾曲部とシェルの内壁で囲われた流路を狭隘に形成することで、毛細管現象を利用して、接合剤の浸透速度を向上できる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
[防水コネクタの構成]
最初に、本発明の一実施形態による防水コネクタの構成を説明する。
[防水コネクタの構成]
最初に、本発明の一実施形態による防水コネクタの構成を説明する。
(全体構成)
図1から図10を参照すると、本発明の一実施形態による防水コネクタ10は、扁平筒形の金属製のシェル1とメインハウジング2を備えている。又、防水コネクタ10は、板状の封止部材3と補強板4を備えている。シェル1は、図示しない相手側コネクタが挿入される挿入開口1hを前部に開口している(図1又は図3参照)。
図1から図10を参照すると、本発明の一実施形態による防水コネクタ10は、扁平筒形の金属製のシェル1とメインハウジング2を備えている。又、防水コネクタ10は、板状の封止部材3と補強板4を備えている。シェル1は、図示しない相手側コネクタが挿入される挿入開口1hを前部に開口している(図1又は図3参照)。
図1から図6を参照すると、メインハウジング2は、基部2bと平板状のヘッダ部2hを有している。基部2bは、その外周がシェル1の内壁に密着している。ヘッダ部2hは、挿入開口1hに向って、基部2bから突出している。
図5(A)を参照すると、ヘッダ部2hは、複数の第1コンタクト5aを一方の面に配列している。又、図5(B)を参照すると、ヘッダ部2hは、複数の第2コンタクト5bを他方の面に配列している。
図3を参照すると、第1コンタクト5aは、その中間部が基部2bから延出し、後端部にリード部51を有している。同様に、第2コンタクト5bは、その中間部が基部2bから延出し、後端部にリード部52を有している。これらのリード部51及びリード部52は、図示しないプリント基板にハンダ接合できる。
図3を参照すると、封止部材3は、その一方の面がシェル1の後端縁に密着している。又、封止部材3は、基部2bの背面から所定の間隙を設けて配置されている。封止部材3は、幅広の矩形の注入口3iを有している(図2(B)参照)。注入口3iには、液体状の接合剤Adを注入できる(図11(A)参照)。そして、シェル1、メインハウジング2の基部2b、及び、封止部材3で囲われた空所Gpに、液体状の接合剤Adを充填できる(図3参照)。
図3又は図11を参照すると、封止部材3は、一対の半月部31・31を両端部に配置している。一対の半月部31・31は、封止部材3の一方の面から突出している。又、一対の半月部31・31は、基部2bの背面に対向している。そして、半月部31の湾曲部とシェル1の内壁で囲われた流路は、接合剤Adの浸透速度を向上可能に狭隘に形成している。
図1から図10を参照すると、実施形態による防水コネクタ10は、シェル1の背面を覆う封止部材3とシェル1の内部に収容したメインハウジング2の基部2bと間に液体状の接合剤Adを充填できる空所Gpを設け、封止部材3に開口した注入口3iから注入した接合剤Adが空所Gpに速く充填できるように、封止部材3から突出した半月部31の湾曲部とシェル1の内壁で囲われた流路を狭隘に形成することで、毛細管現象を利用して、接合剤Adの浸透速度を向上できる。
(補強板の構成)
次に、実施形態による補強板4の構成を説明する。図1から図4を参照すると、補強板4は、導電性を有する金属板からなり、打ち抜き加工された金属製の展開板を折り曲げ加工している。補強板4は、主面部4mを中央部に形成している。又、補強板4は、一対の脚片41f・41fを両端部に有している。
次に、実施形態による補強板4の構成を説明する。図1から図4を参照すると、補強板4は、導電性を有する金属板からなり、打ち抜き加工された金属製の展開板を折り曲げ加工している。補強板4は、主面部4mを中央部に形成している。又、補強板4は、一対の脚片41f・41fを両端部に有している。
図1から図4を参照すると、主面部4mは、シェル1の外面に溶接により接合できる。一対の脚片41f・41fは、図示しないプリント基板の一方の面にハンダ接合できる。これにより、補強板4を介して、防水コネクタ10を図示しないプリント基板に強固に実装できる。
図3又は図4を参照すると、補強板4は、後面部4bを有している。後面部4bは、主面部4mと連続し、主面部4mから低段している。後面部4bは、一対のリード部41r・41rを両端部に形成している。一対のリード部41r・41rは、図示しないプリント基板に形成したスルーホールに挿入してハンダ接合できる。これにより、補強板4を介して、防水コネクタ10を図示しないプリント基板に強固に実装できる。
(組立ユニットの構成)
次に、実施形態による防水コネクタ10に備わる組立ユニットUaの構成を説明する。図5から図10を参照すると、組立ユニットUaは、複数の第1コンタクト5aをサブハウジング21で整列した第1のサブハウジングユニットH1を備えている(図7参照)。又、組立ユニットUaは、複数の第2コンタクト5bをヘッダ部2hの他方の面に整列した第2のサブハウジングユニットH2を備えている(図8参照)。そして、組立ユニットUaは、第1のサブハウジングユニットH1と第2のサブハウジングユニットH2がメインハウジング2により一体に組み合わせた構成となっている。
次に、実施形態による防水コネクタ10に備わる組立ユニットUaの構成を説明する。図5から図10を参照すると、組立ユニットUaは、複数の第1コンタクト5aをサブハウジング21で整列した第1のサブハウジングユニットH1を備えている(図7参照)。又、組立ユニットUaは、複数の第2コンタクト5bをヘッダ部2hの他方の面に整列した第2のサブハウジングユニットH2を備えている(図8参照)。そして、組立ユニットUaは、第1のサブハウジングユニットH1と第2のサブハウジングユニットH2がメインハウジング2により一体に組み合わせた構成となっている。
(第1のサブハウジングユニットの構成)
図7を参照すると、第1のサブハウジングユニットH1は、複数の第1コンタクト5aと帯板状のサブハウジング21で構成している。サブハウジング21は、複数の第1コンタクト5aが並列配置されるように、複数の第1コンタクト5aの基端部側をモールドしている。
図7を参照すると、第1のサブハウジングユニットH1は、複数の第1コンタクト5aと帯板状のサブハウジング21で構成している。サブハウジング21は、複数の第1コンタクト5aが並列配置されるように、複数の第1コンタクト5aの基端部側をモールドしている。
図9を参照すると、第1のサブハウジングユニットH1は、封止部材3の中央部に開口した矩形穴に挿入できる。サブハウジング21を前記矩形穴に嵌合することで、封止部材3は、第1のサブハウジングユニットH1を保持できる。又、複数の第1コンタクト5aは、それらの先端部側をヘッダ部2hの一方の面に形成した櫛形の溝51dに嵌め込むことができる(図5(A)又は図8参照)。
(第2のサブハウジングユニットの構成)
図5(B)又は図8及び図10を参照すると、第2のサブハウジングユニットH2は、複数の第2コンタクト5b、ヘッダ部2hを前部に有するサブハウジング22、及び、矩形のシールド板23で構成している。サブハウジング22は、複数の第2コンタクト5bが並列配置されるように、複数の第2コンタクト5bの基端部側をモールドしている(図8参照)。
図5(B)又は図8及び図10を参照すると、第2のサブハウジングユニットH2は、複数の第2コンタクト5b、ヘッダ部2hを前部に有するサブハウジング22、及び、矩形のシールド板23で構成している。サブハウジング22は、複数の第2コンタクト5bが並列配置されるように、複数の第2コンタクト5bの基端部側をモールドしている(図8参照)。
図5(B)を参照すると、第2のサブハウジングユニットH2は、基部2bの中央部に開口した矩形穴に挿入できる。サブハウジング22を前記矩形穴に嵌合することで、基部2bは、第2のサブハウジングユニットH2を保持できる。又、複数の第2コンタクト5bは、それらの先端部側をヘッダ部2hの他方の面に形成した櫛形の溝に嵌め込むことができる(図5(B)参照)。
図8又は図10を参照すると、シールド板23は、矩形のシールド板本体23bと一対のアーム23a・23aを有している。シールド板本体23bは、サブハウジング22の内部にモールドされている。シールド板本体23bは、複数の第1コンタクト5aと複数の第2コンタクト5bを電磁遮蔽する機能を有している。
図8を参照すると、一対のアーム23a・23aは、サブハウジング22から後方に向けて、突出している。一対のアーム23a・23aは、それらの中間部が封止部材3に係合している(図9参照)。又、アーム23aは、リード部23rを先端部に形成している。リード部23rは、図示しないプリント基板に形成したスルーホールに挿入してハンダ接合できる。
(電磁遮蔽板の構成)
図3又は図4を参照すると、実施形態による防水コネクタ10は、一組の電磁遮蔽板6・6を更に備えている。電磁遮蔽板6は、クランク状に形成している。電磁遮蔽板6は、その主面板6bの両端部に一対の圧入片61・61を形成している。又、電磁遮蔽板6は、その主面板6bの他片に一対の係止片62・62を形成している。
図3又は図4を参照すると、実施形態による防水コネクタ10は、一組の電磁遮蔽板6・6を更に備えている。電磁遮蔽板6は、クランク状に形成している。電磁遮蔽板6は、その主面板6bの両端部に一対の圧入片61・61を形成している。又、電磁遮蔽板6は、その主面板6bの他片に一対の係止片62・62を形成している。
一方、図5を参照すると、メインハウジング2は、基部2bから平板状の台座部2cを突出している。台座部2cは、その一方の面から他方の面に向って貫通した一対の圧入穴21c・21cを有している。又、図5(A)を参照すると、基部2bは、一対の切り欠き溝22d・22dを一方の外面から切り欠いている。同様に、図5(B)を参照すると、基部2bは、一対の切り欠き溝22d・22dを他方の外面から切り欠いている。
図4を参照して、一方の電磁遮蔽板6を台座部2cの一方の面に向って移動すると、主面板6bを台座部2cの一方の面に当接できる。又、図5(A)を参照して、圧入片61が圧入穴21cに圧入されると共に、係止片62が切り欠き溝22dに嵌合することで、一方の電磁遮蔽板6をメインハウジング2に固定できる。
同様に、図4を参照して、他方の電磁遮蔽板6を台座部2cの他方の面に向って移動すると、主面板6bを台座部2cの他方の面に当接できる。又、図5(B)を参照して、圧入片61が圧入穴21cに圧入されると共に、係止片62が切り欠き溝22dに嵌合することで、他方の電磁遮蔽板6をメインハウジング2に固定できる。
図3から図5を参照して、台座部2cを介して、一組の電磁遮蔽板6・6が複数の第1コンタクト5a及び第2コンタクト5bを覆うことで、電磁波による不要なノイズを電磁遮蔽できる。
(ガスケットの構成)
図1から図4を参照すると、実施形態による防水コネクタ10は、環状のガスケット7を更に備えている。ガスケット7は、シェル1の開口側の外周に取り付けられている。ガスケット7は、合成樹脂で形成されている。そして、ガスケット7は、モールド成形によりシェル1と一体となるように構成している。ガスケット7は、シェル1と別体で構成することもできる。
図1から図4を参照すると、実施形態による防水コネクタ10は、環状のガスケット7を更に備えている。ガスケット7は、シェル1の開口側の外周に取り付けられている。ガスケット7は、合成樹脂で形成されている。そして、ガスケット7は、モールド成形によりシェル1と一体となるように構成している。ガスケット7は、シェル1と別体で構成することもできる。
[防水コネクタの作用]
次に、実施形態による防水コネクタ10の製造方法を説明しながら、防水コネクタ10の作用及び効果を説明する。
次に、実施形態による防水コネクタ10の製造方法を説明しながら、防水コネクタ10の作用及び効果を説明する。
図12を参照して、防水コネクタ10の製造方法では、部品製造工程(A1)・(A2)・(A3)で示すように、複数の第1コンタクト5a、複数の第2コンタクト5b、及び、シールド板23を予め製造しておく。
図12を参照して、部品組立工程(B1)では、複数の第1コンタクト5aの基端部側をサブハウジング21でモールドすることで、第1のサブハウジングユニットH1を得ることができる。部品組立工程(B2)では、サブハウジング22の内部にシールド板23をモールドすると共に、サブハウジング22の他方の面に複数の第2コンタクト5bを配列することで、第2のサブハウジングユニットH2を得ることができる。
次に、図12を参照して、組立工程(C)では、第1のサブハウジングユニットH1及び第2のサブハウジングユニットH2を封止部材3に組み込んだ後に、第1のサブハウジングユニットH1及び第2のサブハウジングユニットH2をメインハウジング2に組み込むことで、組立ユニットUaを得ることができる(図6参照)。
次に、図12を参照して、組立工程(D)では、一組の電磁遮蔽板6・6をメインハウジング2に取り付ける(図3参照)。又、組立工程(D)では、補強板4をシェル1の外面に溶接により接合する。そして、シェル1の内部に組立ユニットUaを組み込むことで、防水処理工程(E)を実施できる、防水コネクタ10を得ることができる。
次に、図12に示した防水処理工程(E)では、図11を参照して、防水コネクタ10を立設した状態で、液体状の接合剤Adを注入口3iに注入する。接合剤Adは、粘度の低いシリコン系熱硬化樹脂を用いることが好ましい。
図11を参照して、接合剤Adを注入口3iに注入することで、シェル1、基部2b、及び、封止部材3で囲われた空所Gpに接合剤Adを充填できる(図3参照)。この場合、封止部材3から突出した半月部31の湾曲部とシェル1の内壁で囲われた流路を狭隘に形成しているので(図3から図5参照)、毛細管現象を利用して、接合剤Adの浸透速度を向上できる。
又、図3を参照すると、基部2bの背面と封止部材3の一方の面とは、近接配置されているので、空所Gpへの接合剤Adの充填容量を低減できる。
次に、図13に戻り、防水処理工程(E)では、接合剤Adが硬化した後に、防水コネクタ10を高温槽などに収容し、防水コネクタ10を熱処理する。この熱処理により、接合剤Adが軟化する。次に、高温槽の内部温度を下げること、又は、防水コネクタ10を空冷することで、接合剤Adが固化し、シェル1、基部2b、及び、封止部材3が一体になるように固着できる。そして、最終工程(F)で、完成品の防水コネクタ10を得ることができる。
図1から図12を参照すると、実施形態による防水コネクタ10は、シェル1の背面を覆う封止部材3とシェル1の内部に収容したメインハウジング2の基部2bと間に液体状の接合剤Adを充填できる空所Gpを設け、封止部材3に開口した注入口3iから注入した接合剤Adが空所Gpに速く充填できるように、封止部材3から突出した半月部31の湾曲部とシェル1の内壁で囲われた流路を狭隘に形成することで、毛細管現象を利用して、接合剤Adの浸透速度を向上できる。
又、図3を参照すると、実施形態による防水コネクタ10は、基部2bの背面と封止部材3の一方の面とは、近接配置されているので、空所Gpへの接合剤Adの充填容量を低減できる。
本発明による防水コネクタは、USBタイプ−Cのリセプタクルに好適な防水構造を開示したが、本発明による防水コネクタは、USBタイプ−Cのリセプタクルに限定されることなく、相手側コネクタと接続するヘッダの両面に一つ以上のコンタクトを配置したリセプタクルにも適用できる。
1 シェル
1h 挿入開口
2 メインハウジング
2b 基部
2h ヘッダ部
3 封止部材
3i 注入口
5a 第1コンタクト
5b 第2コンタクト
10 防水コネクタ
31・31 一対の半月部
Ad 接合剤
1h 挿入開口
2 メインハウジング
2b 基部
2h ヘッダ部
3 封止部材
3i 注入口
5a 第1コンタクト
5b 第2コンタクト
10 防水コネクタ
31・31 一対の半月部
Ad 接合剤
Claims (5)
- 相手側コネクタが挿入される挿入開口を前部に開口した扁平筒形の金属製のシェルと、
外周が前記シェルの内壁に密着した基部、及び、前記挿入開口に向って前記基部から突出した平板状のヘッダ部を有するメインハウジングと、
先端部側を前記ヘッダ部の一方の面に配列し、基端部側を前記基部から延出した一つ以上の第1コンタクトと、
先端部側を前記ヘッダ部の他方の面に配列し、基端部側を前記基部から延出した一つ以上の第2コンタクトと、
一方の面が前記シェルの後端縁に密着し、前記基部の背面から所定の間隙を設けて配置された封止部材と、を備え、
前記封止部材は、
液体状の接合剤を注入できる幅広の矩形の注入口と、
両端部に配置され、一方の面から突出すると共に、前記基部の背面に対向する一対の半月部と、を有し、
前記半月部の湾曲部と前記シェルの内壁で囲われた流路は、前記接合剤の浸透速度を向上可能に狭隘に形成している、防水コネクタ。 - 前記接合剤は、粘度の低い液体状の熱硬化樹脂を含んでいる、請求項1記載の防水コネクタ。
- 前記基部の背面と前記封止部材の一方の面とは、前記接合剤の充填容量を低減可能に近接配置されている、請求項1又は2記載の防水コネクタ。
- 複数の前記第1コンタクトを並列配置可能に、これらの第1コンタクトの基端部側をモールドしたサブハウジングを更に備えている、請求項1から3のいずれかに記載の防水コネクタ。
- 前記シェルの外面に接合した主面部を中央部に形成し、プリント基板に実装できる脚片を両端部に有する補強板を更に備えている、請求項1から4のいずれかに記載の防水コネクタ。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2018
- 2018-09-18 JP JP2018174149A patent/JP2020047436A/ja active Pending
Cited By (3)
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CN114267984A (zh) * | 2020-09-16 | 2022-04-01 | 安福烨翔精密电子有限公司 | 一种usb防水电连接器 |
CN114267984B (zh) * | 2020-09-16 | 2023-06-09 | 安福烨翔精密电子有限公司 | 一种usb防水电连接器 |
WO2024024553A1 (ja) * | 2022-07-28 | 2024-02-01 | 京セラ株式会社 | コネクタ、コネクタモジュール、及び記憶装置 |
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