JP2020047063A - 制御装置、及びその制御方法並びに制御プログラム、構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】各制御軸間の干渉による過剰制御を抑制することのできる制御装置、及びその制御方法並びに制御プログラム、構造体を提供することを目的とする。【解決手段】制御装置20は、複数の制御パラメータにおける各入力値に基づいて各制御パラメータに対応した指令値を算出して制御対象30へ出力する入力変換部23と、指令値が所定の閾値以上である場合に、指令値と閾値との偏差を算出する偏差算出部27と、閾値以上である指令値に対応した制御パラメータ以外の制御パラメータに対応する入力値の少なくとも1つを、偏差を用いて算出した補正値を用いて補正する入力補正部26とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、制御装置、及びその制御方法並びに制御プログラム、構造体に関するものである。
水中航走体等の構造体の運動特性は一般的に非線形である。このため、制御精度を向上させるために非線形特性を線形化する必要がある。線形化手法としては、例えば平衡点の近傍で線形近似する方法がある(例えば、特許文献1)。
また、制御対象の非線形特性を近似することなく全領域で線形化する方法として厳密な線形化手法が提案されている(例えば、非特許文献1−4)。厳密な線形化手法を用いることで、制御精度の向上が期待できる。
特開2016−78621号公報
石島辰太郎、島公脩、石動喜久、山下裕、三平満司、渡辺敦著 「非線形システム論」、計測自動制御学会、1993年 三平満司著 「厳密な線形化とそのけん引車両の軌道制御への応用」、計測と制御、Vol.31、No.8、1992年 山田秀光著 「厳密な線形化手法のオートパイロットへの適用」、関西造船協会論文集、No.235、2001年 齊藤健一著 「航空機の非線形方程式の厳密な線形化とその制御」、日本航空宇宙学会誌、Vol.46、No.531、1998年
しかしながら、厳密な線形化手法では、各制御軸に対する指令(例えば、アクチュエータに対する指令)が互いに干渉する場合がある。例えば、水中航走体では、深度に対する指令とピッチ角に対する指令とは互いに干渉関係にあり、深度を変更する際には自動的にピッチ角も変動する。厳密な線形化手法のように、各制御軸に対する指令が互いに干渉する場合には、ある制御軸の指令が飽和すると、干渉する他の制御軸の指令が適切でないものとなる場合がある。例えば、深度用アクチュエータの指令値が深度用アクチュエータの制限値以上の指令となる場合、実際の深度用アクチュエータは制限値を上限として駆動する。一方で、ピッチ角用アクチュエータの指令値は、深度用アクチュエータが指令値(制限値以上の指令)で動作していることを前提として決定される。このため、深度用アクチュエータが指令値通りに動作していないにも関わらず、深度用アクチュエータが指令値通りに動作していることを前提としてピッチ角用アクチュエータが動作するため、ピッチ角が過剰制御となる可能性がある。ピッチ角が過剰制御となる場合には、深度の制御応答性(目標値に対する応答性)が低下する場合もある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、各制御軸間の干渉による過剰制御を抑制することのできる制御装置、及びその制御方法並びに制御プログラム、構造体を提供することを目的とする。
本発明の第1態様は、複数の制御パラメータのそれぞれに対応した複数の入力値に基づいて前記複数の制御パラメータのそれぞれに対応した複数の指令値を算出して制御対象へ出力する変換部と、前記複数の指令値のうちの所定の指令値が所定の閾値以上である場合に、前記所定の指令値と前記閾値との偏差を算出する偏差算出部と、前記閾値以上である前記所定の指令値に対応した前記制御パラメータ以外の前記制御パラメータに対応する前記入力値の少なくとも1つを、前記偏差を用いて算出した補正値を用いて補正する入力補正部と、を備える制御装置である。
上記のような構成によれば、各制御パラメータに対応した指令値が互いに干渉する場合であっても、指令値と閾値との偏差に基づいて、指令値を算出するための入力値を補正するため、例えば指令値が入力されるアクチュエータ等の駆動量の飽和(制限値)を考慮して、各制御パラメータ間の干渉を抑制することが可能となる。
例えば、制御パラメータを深度とピッチ角とした場合、深度の指令値が所定の閾値以上であると、深度の指令値は、入力先のアクチュエータ等の対象機器の制限値を超えていることがある。このような場合、対象機器は制限値以上で駆動できず、深度の指令値が完全に反映されない。しかしながら、深度の指令値と干渉があるピッチ角の指令値は、該対象機器の制限値を考慮できないため、深度の指令値で該対象機器が駆動しているものとして指令値が算出される。このため、ピッチ角の指令値が不適切なもの(過剰制御)となる可能性がある。
そこで、指令値が所定の閾値以上である場合に、指令値と閾値との偏差に基づいて、閾値以上である指令値に対応した制御パラメータ以外の制御パラメータに対応する入力値を補正することとした。このため、例えば、対象機器の制限値といった指令値の閾値を考慮して、各制御パラメータの指令値を修正することが可能となる。
また、閾値以上である指令値に対応した制御パラメータ以外の制御パラメータに対応する入力値を補正することとしたため、閾値以上である指令値に対応した制御パラメータを最大能力で制御しつつ、干渉を受ける他の制御パラメータの指令値を補正することができる。
すなわち、各制御パラメータの指令値間に干渉がある場合であっても、応答性を落とさずに、干渉による過剰制御を抑制し、安定性の向上及び消費電力の抑制が可能となる。
上記制御装置において、前記制御対象の非線形特性を厳密に線形化するための線形化フィードバック部を備えており、前記変換部は、前記制御対象の入力側において、前記非線形特性の厳密な線形化のための入力値変換を行うこととしてもよい。
上記のような構成によれば、厳密な線形化手法を使用することで、制御対象の非線形特性を近似することなく線形化でき、制御精度を向上させることが可能となる。
上記制御装置において、前記入力補正部は、前記閾値以上である前記指令値に対応した前記制御パラメータ以外の前記制御パラメータに対応する前記入力値の少なくとも1つに対して、前記補正値を減算することとしてもよい。
上記のような構成によれば、閾値以上である指令値に対応した制御パラメータ以外の制御パラメータに対応する入力値が補正値を減算することで補正されるため、閾値以上となっている指令値に干渉を受けて過剰制御となってしまうことを抑制することができる。
上記制御装置において、前記入力補正部は、前記変換部の入出力特性の逆特性を有しており、前記逆特性を用いて前記偏差に基づく前記補正値を算出することとしてもよい。
上記のような構成によれば、入力値に対応した補正値を算出することができ、より安定的に補正を行うことができる。
上記制御装置において、前記入力補正部は、前記閾値以上である前記指令値に対応した前記制御パラメータに対して干渉性を有する前記制御パラメータに対応する前記入力値に対して補正を行うこととしてもよい。
上記のような構成によれば、閾値以上である指令値に対応した制御パラメータに対して干渉性を有する制御パラメータの入力値を補正するため、制御パラメータ間の干渉による影響を抑制することができる。
上記制御装置において、前記閾値は、前記指令値が入力される前記制御対象の対象機器の最大定格値に基づいて設定されることとしてもよい。
上記のような構成によれば、指令値が入力される制御対象の対象機器の最大定格値に基づいて閾値を決定することで、閾値以上となっている指令値に干渉を受けて過剰制御となってしまうことを抑制することができる。
本発明の第2態様は、上記の制御装置を備えた構造体である。
本発明の第3態様は、複数の制御パラメータのそれぞれに対応した複数の入力値に基づいて前記複数の制御パラメータのそれぞれに対応した複数の指令値を算出して制御対象へ出力する変換工程と、前記複数の指令値のうちの所定の指令値が所定の閾値以上である場合に、前記所定の指令値と前記閾値との偏差を算出する偏差算出工程と、前記閾値以上である前記所定の指令値に対応した前記制御パラメータ以外の前記制御パラメータに対応する前記入力値の少なくとも1つを、前記偏差を用いて算出した補正値を用いて補正する入力補正工程と、を含む制御方法である。
本発明の第4態様は、複数の制御パラメータのそれぞれに対応した複数の入力値に基づいて前記複数の制御パラメータのそれぞれに対応した複数の指令値を算出して制御対象へ出力する変換処理と、前記複数の指令値のうちの所定の指令値が所定の閾値以上である場合に、前記所定の指令値と前記閾値との偏差を算出する偏差算出処理と、前記閾値以上である前記所定の指令値に対応した前記制御パラメータ以外の前記制御パラメータに対応する前記入力値の少なくとも1つを、前記偏差を用いて算出した補正値を用いて補正する入力補正処理と、をコンピュータに実行させるための制御プログラムである。
本発明によれば、各制御軸間の干渉による過剰制御を抑制することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る制御装置を備えた水中航走体を例示した図である。 本発明の一実施形態に係る制御装置が備える機能を示した機能ブロック図である。 水中航走体の動作の一例を示す図である。 厳密な線形化手法を適用したシステムの例を示す図である。 厳密な線形化手法を適用したシステムの伝達関数の例を示す図である。 厳密な線形化手法を適用したシステムの例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る制御装置おける深度の時間変化を示した図である。 本発明の一実施形態に係る制御装置における深度用アクチュエータの時間変化を示した図である。 本発明の一実施形態に係る制御装置におけるピッチ角の時間変化を示した図である。 本発明の一実施形態に係る制御装置におけるピッチ角用アクチュエータの時間変化を示した図である。 参考例1における制御系統を例示した図である。 参考例2における制御系統を例示した図である。 本発明の一実施形態に係る制御装置におけるピッチ角の時間変化を示した拡大図である。 本発明の一実施形態に係る制御装置におけるピッチ角用アクチュエータの時間変化を示した拡大図である。
以下に、本発明に係る制御装置、及びその制御方法並びに制御プログラム、構造体の一実施形態について、図面を参照して説明する。制御装置は、複数の制御パラメータによって制御される構造体であれば、幅広く適用できるものであって、以下に説明するような水中航走体のみに限定されるものではない。例えば、制御装置は、航空機やロケット、ドローン等の構造体に適用可能であり、有人及び無人に関わらず適用可能である。
図1は、本発明の一実施形態に係る制御装置20を備えた水中航走体1を例示した図である。図1に示すように、水中航走体1は、船尾軸線(以下、「x軸」という。)、左右軸線(以下、「y軸」という。)、上下軸線(以下、「z軸」という。)からなる互いに直交する3つの直線軸と、これら各直線軸に対する3つの回転軸とからなる6軸(6自由度)が定義される。そして、x軸方向の速度をu、y軸方向の速度をv、z軸方向の速度をwとする。また、x軸周りの回転角速度pをロール角速度、y軸周りの回転角速度qをピッチ角速度、z軸周りの回転角速度rを方位角速度とする。更に、絶対座標系(地球座標系)におけるx軸周りの回転角度φをロール角、y軸周りの回転角度θをピッチ角、z軸周りの回転角度ψを方位角とする。なお、深度は、絶対座標系(地球座標系)における上下方向(絶対座標系におけるz軸方向)である。機体の運動方程式では、機体座標系での6軸方向の速度が計算され、座標変換されることとで絶対座標系での位置や姿勢となる。
制御装置(干渉抑制機能付制御装置)20は、水中航走体1を制御対象30として、水中航走体1の各制御軸(深度、ピッチ角、方位角、ロール角)に対して制御を行う。具体的には、制御装置20は、水中航走体1に設けられた対象機器である深度用アクチュエータ、ピッチ角用アクチュエータ、方位角用アクチュエータ、ロール角用アクチュエータに対して操作量(指令値)を与えることによって各軸方向の制御量を制御する。なお、各アクチュエータは船体に設けられた可動部(例えば、船尾の舵等)を駆動して各制御軸方向に水中航走体1を移動させる駆動装置である。すなわち、制御装置20は、各制御軸(深度、ピッチ角、方位角、ロール角)を制御パラメータとして制御を行う。なお、本実施形態では、深度とピッチ角を制御パラメータとして制御する場合を例示して説明するが、他の制御パラメータについても同様に適用可能である。
制御装置20は、例えば、図示しないCPU(中央演算装置)、RAM(Random Access Memory)等のメモリ、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体等から構成されている。後述の各種機能を実現するための一連の処理の過程は、プログラムの形式で記録媒体等に記録されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、後述の各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等である。
図2は、制御装置20が備える機能を示した機能ブロック図である。なお、図2に示す制御対象30は水中航走体1であり、制御装置20には含まれない(制御装置20による制御対象である)。図2に示されるように、制御装置20は、深度フィードバック制御部21と、ピッチ角フィードバック制御部22と、入力変換部23と、線形化フィードバック部24と、干渉抑制部25とを備えている。なお、図2において、厳密に線形化されたシステムを線形化システム28として示している。また、本実施形態では、一例として制御パラメータを深度及びピッチ角としているため、図2では、深度フィードバック制御部21及びピッチ角フィードバック制御部22を設けているが、他の制御パラメータについても同様に適用可能である。
深度フィードバック制御部21は、入力された深度の目標値と、制御対象30から検出された深度との差分に基づいて、後述する線形化システム28(厳密に線形化されたシステム)に対する深度に係る入力値を演算する。具体的には、深度フィードバック制御部21には、深度の目標値と、制御対象30より検出された現在の深度との差分が入力される。そして、深度フィードバック制御部21は、差分が低減されるような深度の入力値を算出し、出力する。深度フィードバック制御部21から出力される入力値は、後述するように、制御対象30を厳密に線形化した線形システムに適合した入力である。なお、フィードバック制御部には、例えばPID制御手法等を適宜適用可能である。
なお、線形化システム28とは、非線形要素を備える制御対象30に厳密な線形化手法を適用して、後述する入力変換部23や線形化フィードバック部24等を付加して線形化したシステム(厳密に線形化されたシステム)である。すなわち、制御対象30自体は非線形特性を有していても、線形化システム28全体として見ると線形特性となる。
ピッチ角フィードバック制御部22は、深度フィードバック制御部21と同様に、入力されたピッチ角の目標値と、制御対象30から検出されたピッチ角との差分に基づいて、線形化システム28(厳密に線形化されたシステム)に対するピッチ角の入力値を演算する。
入力変換部23は、制御対象30の入力側において、制御対象30の非線形特性を厳密に線形化するために、入力変換を行う。換言すると、入力変換部23は、厳密な線形化が適用された線形化システム28に入力される入力値と線形化システム28の制御対象30に入力される指令値との間の入力変換を行う。なお、入力変換部23の詳細については、後述する。
なお、入力変換部(変換部)23は、複数の制御パラメータにおける各入力値に基づいて各制御パラメータに対応した指令値を算出して制御対象30へ出力する。すなわち、入力変換部23から出力されたある制御パラメータの指令値は、複数の制御パラメータにおける各入力値に基づいて算出されている。すなわち、入力変換部23から出力される各指令値は、互いに干渉性を有している。換言すると入力部から出力される各指令値は、独立に算出されたものではなく、互いに関連性を有しており、ある制御パラメータの影響が他の制御パラメータに現れる。なお、本実施形態では、各制御パラメータの指令値が互いに干渉している場合として厳密な線形化を例として説明しているが、算出された指令値が互いに干渉していれば、厳密な線形化手法における入力変換部23に限らず適用可能である。
線形化フィードバック部24は、制御対象30の非線形特性を厳密に線形化するために、検出された制御対象30の制御量(例えば、深度やピッチ角)に基づいて、制御対象30の入力側へフィードバックを行う。換言すると、線形化フィードバック部24は、制御対象30の制御量に基づいてフィードバックを行うことで、線形化システム28の制御対象30に入力される指令値を補完する。なお、線形化フィードバック部24の詳細については、後述する。
干渉抑制部25は、各制御パラメータ間の干渉による過剰制御を抑制するための補正を行う。すなわち、干渉制御部は、各制御パラメータに対応した指令値(アクチュエータに入力される指令値)が互いに干渉している場合に、該干渉に起因する不要な制御(過剰制御)を抑制する。水中航走体1は、図3のように、深度を降下させる場合には自動的に機首が下がることとなる。例えば、ピッチ角を0℃(現状維持)としたまま、深度を降下させる場合、深度を降下させるための指令値が深度用アクチュエータへ出力されると共に、深度降下に伴うピッチ角の変動を抑制するようにピッチ角用アクチュエータの指令値が出力される。このように、深度の指令値と、ピッチ角の指令値とは互いに干渉しており、これらの指令値に基づいて各アクチュエータが駆動されることで、ピッチ角を略0℃(現状維持)としたまま、深度を降下させることが可能となる。
しかしながら、指令値が入力される対象機器であるアクチュエータには、動作制限が存在する。動作制限とは、例えば対象機器の最大定格値であり、角度飽和やストローク飽和、電圧飽和等の動作可能な限度を示す制限値である。このため、例えば深度を大きく降下させる場合に、深度用アクチュエータの指令値は、大きな値となり、入力先の深度用アクチュエータの制限値を超えてしまう場合がある。このような場合、指令値が入力された深度用アクチュエータは指令値通りに動作することができず、制限値を限度として動作する。すなわち、実際の深度用アクチュエータが深度の指令値通りに動作しないこととなる。一方で、深度に干渉を受けるピッチ角用アクチュエータの指令値は、深度降下に伴うピッチ角の変動を抑制するような指令値が出力される。すなわち、ピッチ角用アクチュエータの指令値は、深度用アクチュエータが指令値通りに動作した場合における変動を抑制するように出力される。深度が大きく降下することによってピッチ角が大幅に下向きとなると想定して、ピッチ角の指令値は干渉により機首が大きく下向きとなることを打ち消すように上向きの力が発生するように設定される。しかしながら、深度用アクチュエータの制限値によって指令値通りに実際の深度用アクチュエータが動作しない場合には、ピッチ角の指令値に基づいて上向きの力が大きくなり、機首が上向きとなってしまう可能性がある(過剰制御)。これは、互いに干渉する制御パラメータの指令値が、指令値の飽和(対象機器の制限値)を考慮できていないことに起因する。そこで、干渉抑制部25では、対象機器の制限値を考慮して制御パラメータの指令値が出力されるように、入力値を補正する。
このために、干渉抑制部25は、偏差算出部27と、入力補正部26とを有する。本実施形態では、深度用アクチュエータに制限値が設けられており、ピッチ角の入力値を補正する場合について例示して説明するが、他の制御パラメータにおいても同様に適用可能である。干渉抑制部25は、線形化システム28の補償ループ外で補正を行うため、厳密な線形化手法による線形化と独立して補正を行うことができる。
偏差算出部27は、指令値が所定の閾値以上である場合に、指令値と閾値との偏差を算出する。具体的には、偏差算出部27には、各制御パラメータの指令値が入力され、各指令値が制御パラメータ毎に設定された閾値以上となっているか否かを判定する。閾値とは、指令値が入力される制御対象30の対象機器(各アクチュエータ)の最大定格値に基づいて設定される。例えば、深度の場合には、深度用アクチュエータを最大定格値(制限値)で動作させるための指令値が閾値(指令飽和値)となる。なお、閾値を、対象機器の最大定格値に所定の余裕度を設けた値で動作させるための指令値をすることとしてもよい。他の対象機器である各アクチュエータにおいても同様に最大定格値(最大操作量)に対応して閾値が設定されているものとする。すなわち、指令値が所定の閾値以上である場合とは、指令値がアクチュエータの最大定格値以上の駆動を要求している場合である。
そして、偏差算出部27は、指令値が閾値以上であることが判定された場合に、指令値と閾値との偏差を算出する。例えば、深度用アクチュエータの最大定格値に対応した閾値が100%として設定されており、深度の指令値が120%を示している場合には、偏差算出部27は、差分として20%を算出する。
なお、偏差算出部27は、指令値が所定の閾値未満である場合には、差分を算出せず、所定の基準値(初期値)を出力する。例えば、ピッチ角用アクチュエータの最大定格値に対応した閾値が100%として設定されており、ピッチ角の指令値が50%を示している場合には、偏差算出部27は、初期値として0%を算出する。
すなわち、偏差算出部27は、各制御パラメータにおいて指令値と閾値を比較し、閾値以上となっている指令値の制御パラメータについては、指令値と閾値の差分を算出し、閾値未満となっている指令値の制御パラメータについては、指令値の初期値を算出する。このように、偏差算出部27では、各制御パラメータに対応した値を算出し、入力補正部26へ出力する。
入力補正部26は、閾値以上である指令値に対応した制御パラメータ以外の制御パラメータに対応する入力値の少なくとも1つを、偏差を用いて算出した補正値を用いて補正する。具体的には、入力補正部26は、閾値以上である指令値に対応した制御パラメータ以外の制御パラメータに対応する入力値の少なくとも1つに対して、補正値を減算する。
入力補正部26は、入力変換部23の入出力特性の逆特性を有しており、逆特性を用いて偏差に基づく補正値を算出する。入力変換部23では、各制御パラメータの入力値に基づいて各制御パラメータの指令値を算出する。本実施形態では、入力変換部23は厳密な線形化手法に基づいて入出力変換を行うため、入力値と指令値の次元が異なる。このため、入力補正部26は、偏差算出部27から出力された各制御パラメータに対応した値に基づいて、入力変換部23の入出力特性の逆特性を用いて入力値に対応した次元の補正値を換算し出力する。
そして、入力補正部26は、閾値以上である指令値に対応した制御パラメータ以外の制御パラメータに対応する入力値に対して、算出した補正値を減算する。例えば、深度の指令値が飽和している場合に、深度の入力値を補正すると、深度用アクチュエータを最大能力以下の能力で運用することとなり、深度軸方向の制御の応答性が低下する可能性がある。例えば、深度を降下させる場合には、深度の降下速度が遅くなり、深度が目標値へ達するまでの時間が遅延してしまう可能性がある。そこで、本実施形態では、閾値以上である指令値に対応した制御パラメータに対して干渉性を有する制御パラメータに対応する入力値に対して補正を行う。具体的には、深度の指令値が閾値以上となっている場合には、深度と干渉を有するピッチ角の入力値に対して、補正を行う。このため、閾値以上となっている指令値に対応した制御軸上の応答性能の低下を抑制しつつ、干渉を受ける制御軸上の過剰制御を抑制することが可能となる。
例えば、入力補正部26に偏差算出部27から深度に係る値として20%、ピッチ角に係る値として0%が入力された場合には、入力補正部26は、入力変換部23から出力される深度の指令値が20%、ピッチ角の指令値が0%となるような深度及びピッチ角の入力値を補正値として算出する。そして、ピッチ角に係る補正値を用いて、ピッチ角の入力値を補正する。すなわち、ピッチ角の入力値からピッチ角の補正値を減算することによって入力値を補正し、補正後の入力値を入力変換部23へ入力する。このように、深度の指令値が飽和していることに伴ってピッチ角の指令値が過剰指令となっている場合に、ピッチ角の入力値から補正値を減算するため、ピッチ角の指令値が過剰指令となることを抑制することが可能となる。
次に、厳密な線形化手法について説明する。
厳密な線形化手法は、制御対象の非線形特性を示した非線形モデルを用いて、近似を行うことなく、特性の全領域において線形化する手法である。すなわち、制御対象の入力と出力の間を線形化する。
制御対象への指令値を入力Δ、制御対象から検出される制御量を出力Yとすると、水中航走体1において、入力Δ及び出力Yは、以下となる。
Figure 2020047063
なお、(1)式において、δ1は深度用アクチュエータに対する指令値(操作指令)であり、δ2はピッチ角用アクチュエータに対する指令値(操作指令)であり、δ3は方位角用アクチュエータに対する指令値(操作指令)であり、δ4はロール角用アクチュエータに対する指令値(操作指令)である。また、(2)式において、zは深度の制御量、θはピッチ角の制御量、ψは方位角の制御量、φはロール角の制御量である。すなわち、制御対象に対して指令値を与えると、各アクチュエータが駆動され、各制御軸方向の現在の値が制御量としてセンサ等によって出力される。
(2)式における出力である制御量に対して時間微分を行うと、例えば、2階微分時に(1)式の入力が表れ、このときの非線形運動方程式は以下のようになる。
Figure 2020047063
なお、(3)式において、u、v、wは、それぞれ船体座標系における船尾軸線方向の速度、左右軸線方向の速度、上下軸線方向の速度である。また、p、q、rは、それぞれ船体座標系における船尾軸線周りの角速度、左右軸線周りの角速度、上下軸線周りの角速度である。そして、fz、fθ、fψ、fφは、それぞれ深度に係る関数、ピッチ角に係る関数、方位角に係る関数、ロール角に係る関数である。また、gz1からgz4は深度に係る関数であり、gθ1からgθ4はピッチ角に係る関数であり、gψ1からgψ4は方位角に係る関数であり、gφ1からgψ4はロール角に係る関数であり、行列の各要素である。
一般的に、非線形特性を持つ制御対象の出力は、1階または複数階微分することによって、(3)式に示されるように入力が表れる。すなわち、出力の1階または複数階微分と、入力の一次式とを等式で表すことができる。(3)式では2階微分の例を示しているが、制御対象によって微分の階数は異なり、1階微分や2階微分以外であっても同様に適用可能である。
ここで、(3)式の左辺である出力の2階微分をνとし、定数項(入力Δにかからない項)をFとし、入力Δにかかる項をGとすると、(3)式は以下のように整理される。
Figure 2020047063
(4)式は、入力Δに対して変形することにより、以下の式となる。
Figure 2020047063
(5)式の関係より、νを新たな入力とし、Fをフィードバック変換とし、1/Gを入力変換とすることによって、制御対象の入出力関係(入力Δ−出力Y)を図4に示すような入出力関係(入力ν−出力Y)に変換することができる。なお、Fのフィードバック変換が図2における線形化フィードバック部24に対応し、1/Gの入力変換が図2の入力変換部23に対応している。図4の厳密に線形化されたシステムに対する入力νと出力Yの関係は、以下である。
Figure 2020047063
(6)式の関係を伝達関数で示すと図5のような入出力関係となる。すなわち、制御対象の非線形特性は、厳密な線形化手法を適用することによって、2次の積分要素を対角成分に持つ対角行列に変換することができる。なお、対角行列の積分要素の次数は、出力Yの微分の階数と対応して変化する。このように、フィードバック変換と入力変換を制御対象に付加して線形化システムを構成することによって、入出力間を厳密に線形化することができる。
すなわち、非線形特性を有する制御対象30の出力(制御量)の1階または複数階微分と、入力(指令値)の一次式との等式において、入力の一次式の定数項を入力変換とし、一次の項の係数をフィードバック変換とすると、新たな入力(出力を微分したもの)と出力との間の特性は厳密に線形化される。
このように、厳密な線形化とは、制御対象30の出力を1階または複数階微分したものが入力となると仮定した場合に、制御対象30を含む線形システムの入力から制御対象30に対する指令値を算出可能なように入力変換部23及び線形化フィードバック部24を付加することである。入力変換部23及び線形化フィードバック部24が付加された制御対象30は、線形化システム28全体として見た場合に、出力を1階または複数階微分したものが入力となる関係となっているため、線形化システム28全体として線形化されたこととなる。
なお、線形化フィードバック部24の構成、及び入力変換部23の構成は、上記に限らず適用できる。例えば、上記の例では、Fをフィードバック変換とし、1/Gを入力変換としたが、(5)式を変形して、図6に示すように、F/Gをフィードバック変換とし、1/Gを入力変換とすることとしてもよい。また、上記の例では、入出力間の厳密な線形化について説明したが、状態線形化についても同様に適用可能である。
次に、上述の制御装置20の効果について図7−10を参照して説明する。なお、図7−10では、時刻T0において深度の目標値を変更した場合の特性を例として説明する。なお、図7−10において、厳密な線形化制御等を使用せず各制御パラメータが独立して制御される場合(例えば、図11)を参考例1としている。すなわち、参考例1では、深度の指令値及びピッチ角の指令値は互いに独立して決定される場合の例である。また、図7−10において、制御対象に対して厳密な線形化制御は適用し干渉抑制部25を用いない場合(例えば、図12)を参考例2としている。すなわち、参考例2では、干渉抑制部25によって入力の補正を行うことなく、単に制御対象30に対して厳密な線形化を適用した場合の例である。
図7では、深度の目標値を変更した場合における深度の時間変化を示した図である。図8は、深度の目標値を変更した場合における深度用アクチュエータの時間変化を示した図である。図9は、深度の目標値を変更した場合におけるピッチ角の時間変化を示した図である。図10は、深度の目標値を変更した場合におけるピッチ角用アクチュエータの時間変化を示した図である。なお、図7−10において、参考例1の特性を点線L1で示しており、参考例2の特性を一点鎖線L2で示しており、本実施形態の特性を線L3(連続線)で示している。
参考例1(点線L1)では、図7のように、時刻T0において深度の目標値が変更されると、深度を目標値に一致させるために深度用アクチュエータに対する指令値が出力される(図8)。なお、指令値は閾値以上であるものとする。指令値が入力された深度用アクチュエータは、制限値(−100%)の最大能力で動作する。一方で、図9に示すように、深度の変化に伴ってピッチ角が変動するため、該変動を抑制するように、ピッチ角用アクチュエータが駆動される。参考例1では、各制御パラメータに対して独立に制御系が設計されており、各制御パラメータの指令値は互いに独立している。このため、深度の指令値は現在の深度に基づいて決定され、ピッチ角の指令値は現在のピッチ角に基づいて決定される。すなわち、参考例1において、ピッチ角の指令値は、深度の指令値の飽和に依存することなく決定されるため、図7に示すように、深度の目標値への応答性が良い。しかしながら、参考例1では、各制御パラメータに対して独立に制御系が設計されており、制御対象30が厳密に線形化されていないため、制御精度が低い。図9におけるピッチ角の時間変化を縦軸方向に拡大した図を図13に示す。また、図10におけるピッチ角用アクチュエータの時間変化を縦軸方向に拡大した図を図14に示す。図13、14に示されるように各アクチュエータが細かく変動し、消費電力の増加を招く可能性がある。
参考例2(一点鎖線L2)では、図7のように、時刻T0において深度の目標値が変更されると、深度を目標値に一致させるために深度用アクチュエータに対する指令値が出力される(図8)。なお、指令値は閾値以上であるものとする。指令値が入力された深度用アクチュエータは、制限値(−100%)の最大能力で動作する。一方で、図10に示すように、参考例2では、ピッチ角の指令値が、深度用アクチュエータが閾値よりも大きな指令値に基づいて駆動しているものとして算出されるため、ピッチ角用アクチュエータが大きく駆動され、図9に示すようにピッチ角が大きく変動している。参考例2では、制御対象30の非線形特性が厳密な線形化手法により線形化されており、各制御パラメータの指令値は互いに干渉している。しかしながら、厳密な線形化手法では、制御対象30を精度高く線形化し、制御精度を向上させることができるものの、各制御パラメータの指令値の飽和を考慮することができないため、深度の大きな変更に伴って、ピッチ角が大きく制御されてしまう(過剰制御)ため、機首が上向きとなり深度が上昇する方向に力が作用してしまい、図7のように応答性(目標値まで到達するのに要する時間)が低下してしまう。
そこで、本実施形態(線L3)では、制御対象30を厳密な線形化手法により線形化すると共に、指令値の飽和を考慮して各制御パラメータの入力値を補正することとした(干渉抑制部25)。このため、本実施形態では、時刻T0において深度の目標値が変更されると、深度を目標値に一致させるために深度用アクチュエータに対する指令値が出力される(図8)。なお、指令値は閾値以上であるものとする。指令値が入力された深度用アクチュエータは、制限値(−100%)の最大能力で動作が行われる。一方で、図10に示すように、本実施形態では、深度の指令値の飽和が考慮されてピッチ角の指令値が算出されるため、ピッチ角用アクチュエータの駆動変動が抑えられ、図9に示すようにピッチ角の変動が抑制されている。本実施形態では、指令値の飽和を考慮して過剰制御を抑制しているため、図7に示すように、応答性が高い。また、厳密な線形化手法を適用し、各制御パラメータ間で互いに関連して制御されている(各制御パラメータが独立して制御されていない)ため、図13、14に示されるように各アクチュエータが細かく変動することを抑制し、消費電力の増加を抑制している。すなわち、本実施形態では、応答性を損なうことなく、各制御パラメータ間の干渉を抑制し、制御の安定化及び低消費電力化を達成することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態に係る制御装置20、及びその制御方法並びに制御プログラム、構造体によれば、各制御パラメータに対応した指令値が互いに干渉する場合であっても、指令値と閾値との偏差に基づいて、指令値を算出するための入力値を補正するため、例えば指令値が入力されるアクチュエータ等の駆動量の飽和(制限値)を考慮して、各制御パラメータ間の干渉を抑制することが可能となる。
例えば、制御パラメータを深度とピッチ角とした場合、深度の指令値が所定の閾値以上であると、深度の指令値は、入力先のアクチュエータ等の対象機器の制限値を超えていることがある。このような場合、対象機器は制限値以上で駆動できず、深度の指令値が完全に反映されない。しかしながら、深度の指令値と干渉があるピッチ角の指令値は、該対象機器の制限値を考慮できないため、深度の指令値で該対象機器が駆動しているものとして指令値が算出される。このため、ピッチ角の指令値が不適切なもの(過剰制御)となる可能性がある。
そこで、指令値が所定の閾値以上である場合に、指令値と閾値との偏差に基づいて、閾値以上である指令値に対応した制御パラメータ以外の制御パラメータに対応する入力値を補正することとした。このため、例えば、対象機器の制限値といった指令値の閾値を考慮して、各制御パラメータの指令値を修正することが可能となる。
また、閾値以上である指令値に対応した制御パラメータ以外の制御パラメータに対応する入力値を補正することとしたため、閾値以上である指令値に対応した制御パラメータを最大能力で制御しつつ、干渉を受ける他の制御パラメータの指令値を補正することができる。
すなわち、各制御パラメータの指令値間に干渉がある場合であっても、応答性を落とさずに、干渉による過剰制御を抑制し、安定性の向上及び消費電力の抑制が可能となる。
本発明は、上述の実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変形実施が可能である。
例えば、制御対象を水中航走体とし、制御パラメータを深度、ピッチ角、方位角、ロール角とする場合を例示して説明したが、制御対象は構造体であれば幅広く適用できるものであって、適用した構造体によって制御パラメータは適宜設定される。
1 :水中航走体
20 :制御装置
21 :深度フィードバック制御部
22 :ピッチ角フィードバック制御部
23 :入力変換部
24 :線形化フィードバック部
25 :干渉抑制部
26 :入力補正部
27 :偏差算出部
28 :線形化システム
30 :制御対象

Claims (9)

  1. 複数の制御パラメータのそれぞれに対応した複数の入力値に基づいて前記複数の制御パラメータのそれぞれに対応した複数の指令値を算出して制御対象へ出力する変換部と、
    前記複数の指令値のうちの所定の指令値が所定の閾値以上である場合に、前記所定の指令値と前記閾値との偏差を算出する偏差算出部と、
    前記閾値以上である前記所定の指令値に対応した前記制御パラメータ以外の前記制御パラメータに対応する前記入力値の少なくとも1つを、前記偏差を用いて算出した補正値を用いて補正する入力補正部と、
    を備える制御装置。
  2. 前記制御対象の非線形特性を厳密に線形化するための線形化フィードバック部を備えており、
    前記変換部は、前記制御対象の入力側において、前記非線形特性の厳密な線形化のための入力値変換を行う請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記入力補正部は、前記閾値以上である前記指令値に対応した前記制御パラメータ以外の前記制御パラメータに対応する前記入力値の少なくとも1つに対して、前記補正値を減算する請求項1または2に記載の制御装置。
  4. 前記入力補正部は、前記変換部の入出力特性の逆特性を有しており、前記逆特性を用いて前記偏差に基づく前記補正値を算出する請求項1から3のいずれか1項に記載の制御装置。
  5. 前記入力補正部は、前記閾値以上である前記指令値に対応した前記制御パラメータに対して干渉性を有する前記制御パラメータに対応する前記入力値に対して補正を行う請求項1から4のいずれか1項に記載の制御装置。
  6. 前記閾値は、前記指令値が入力される前記制御対象の対象機器の最大定格値に基づいて設定される請求項1から5のいずれか1項に記載の制御装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の制御装置を備えた構造体。
  8. 複数の制御パラメータのそれぞれに対応した複数の入力値に基づいて前記複数の制御パラメータのそれぞれに対応した複数の指令値を算出して制御対象へ出力する変換工程と、
    前記複数の指令値のうちの所定の指令値が所定の閾値以上である場合に、前記所定の指令値と前記閾値との偏差を算出する偏差算出工程と、
    前記閾値以上である前記所定の指令値に対応した前記制御パラメータ以外の前記制御パラメータに対応する前記入力値の少なくとも1つを、前記偏差を用いて算出した補正値を用いて補正する入力補正工程と、
    を含む制御方法。
  9. 複数の制御パラメータのそれぞれに対応した複数の入力値に基づいて前記複数の制御パラメータのそれぞれに対応した複数の指令値を算出して制御対象へ出力する変換処理と、
    前記複数の指令値のうちの所定の指令値が所定の閾値以上である場合に、前記所定の指令値と前記閾値との偏差を算出する偏差算出処理と、
    前記閾値以上である前記所定の指令値に対応した前記制御パラメータ以外の前記制御パラメータに対応する前記入力値の少なくとも1つを、前記偏差を用いて算出した補正値を用いて補正する入力補正処理と、
    をコンピュータに実行させるための制御プログラム。
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