JP2020046255A - 透明体検査装置及び透明体検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被検査透明体の表裏面の欠陥を安価な透明体検査装置を用いて高速に検出する。【解決手段】被検査透明体101の所定の面に撮像レンズ106を合焦させ、撮像レンズ106の射出瞳の瞳領域205を通過した光を受光する副画素203と射出瞳の瞳領域206を通過した光を受光する副画素204を有する複数の画素201を有する撮像素子107で被検査透明体101を撮像し、副画素203,204からの信号を足し合わせて生成したA+B画像から欠陥候補領域を抽出し、抽出された欠陥候補領域ごとに副画素203からの信号からなるA画像でのその欠陥候補領域と副画素204からの信号からなるB画像でのその欠陥候補領域との像ズレ量を求め、欠陥候補領域の像ズレ量が予め定められた閾値を超える場合にその欠陥候補領域を欠陥候補から除外する。【選択図】図5

Description

本発明は、透明体の傷やゴミ等の欠陥を検査する装置及び方法に関する。
レンズやガラス板等の透明体を備える各種の機器では、透明体の表面に塵埃や傷等の欠陥が存在すると、その機器の性能が十分に発揮されなくなるおそれがある。そこで、機器の生産工程では、透明体の欠陥を検査し、欠陥品を生産工程から取り除く必要がある。
通常、透明体の欠陥検査は、透明体検査装置を用いて行われる。透明体検査装置での欠陥検査は、被検査透明体に照明光を照射し、その透過光、撮像レンズを通して反射光及び散乱光をカメラ等の撮像手段で受光し、得られた画像を画像処理して欠陥判定を行うことにより行われる。ここで、画像処理には主に、フィルタリングや画像間差分、二値化、ラベリング等の手法が用いられる。ラベリングによって求められた欠陥候補は、予め定められたサイズ閾値と比較され、サイズ閾値より大きい欠陥候補が存在する被検査透明体は欠陥品とみなされて生産ラインから除外される。一方、サイズ閾値より大きい欠陥候補が存在しない被検査透明体は、良品とみなされて次工程へ送られる。
ところで、欠陥検査によって欠陥が発見された被検査透明体を計測工程へ送り、顕微鏡等で欠陥サイズ等の精密測定を行うことがある。その際、欠陥が被検査透明体のどの面にあるかが予めわかっていない場合には、改めて欠陥を探し直す必要が生じてしまう。そのため、欠陥検査では、欠陥の有無の検査に限らず、欠陥が存在した場合にはどの面に欠陥が存在しているのかを含めて検査する必要がある。そこで、欠陥検査は、被検査透明体の撮像手段に近い方の面(R1面)に合焦させて撮像と画像処理を行った後、R1面の反対側の面(R2面)に合焦させて撮像と画像処理を行う。これにより、被検査透明体の両面の欠陥を検査することができる。
また、透明体の一例であるカラーフィルタの欠陥検査において表裏欠陥を分別する技術が特許文献1に開示されている。特許文献1では、ラインセンサを有する透過系検査カメラと反射系検査カメラをそれぞれの光軸がカラーフィルタの表面で交わるように配置し、カラーフィルタの垂線に対して互いに異なる角度方向から観察、撮影を行う。よって、カラーフィルタ表面の単一の欠陥を各カメラで撮影した場合に、透過系検査カメラで得られた画像上の欠陥の座標と反射系検査カメラで得られた画像上の欠陥の座標は同じになる。一方、カラーフィルタ裏面にある単一の欠陥を各カメラで撮影した場合、各カメラの光軸はカラーフィルタの裏面では交わらないため、透過系検査カメラで得られた画像上の欠陥の座標と反射系検査カメラで得られた画像上の欠陥の座標は同じにならない。このように、欠陥座標が同じになるか否かに基づいて、欠陥候補がカラーフィルタの表面の膜面上の欠陥か又は裏面のガラス基板上の欠陥かを判別している。
特開2011−112431号公報
しかしながら、上述の特許文献に開示された従来技術では、2つのカメラで被検査透明体(カラーフィルタ)を撮影しているため、各カメラで得られた画像における欠陥候補の同定処理が必要となる。この問題に対して、特許文献1では、欠陥候補どうしを総当たりで抽出して位置座標の比較を行っているが、この手法には計算時間が長くなってしまうという問題がある。
また、欠陥候補が撮像レンズの光軸から離れた位置に存在した場合、欠陥候補が合焦面から離れるに従って画像上の座標も移動するため、位置座標の比較を正確に行うためには画像上の座標を物理座標に換算する必要がある。しかし、この換算精度はカメラの位置決め精度等に依存するため、高精度な換算を実現するためには各カメラを高精度に位置決めする必要があり、検査装置のコストが高くなるという問題がある。
本発明は、被検査透明体の表裏面の欠陥を安価な透明体検査装置を用いて高速に検出することを可能とする技術を提供することを目的とする。
本発明に係る透明体検査装置は、複数の画素を有する撮像素子と、被検査透明体からの光を前記撮像素子に結像させる撮像レンズと、前記撮像素子によって撮像された画像から前記被検査透明体の欠陥を検出する検出手段と、を備える透明体検査装置であって、前記撮像素子の前記複数の画素はそれぞれ、前記撮像レンズの射出瞳の第1の領域を通過した光を受光する第1の受光部と、前記射出瞳の第2の領域を通過した光を受光する第2の受光部と、を有し、前記検出手段は、前記第1の受光部と前記第2の受光部からの信号を足し合わせて生成した画像から欠陥候補領域を抽出する抽出手段と、前記欠陥候補領域ごとに前記第1の受光部からの信号からなる画像での該欠陥候補領域と前記第2の受光部からの信号からなる画像での該欠陥候補領域との像ズレ量を求める計算手段と、前記欠陥候補領域の前記像ズレ量が予め定められた閾値を超える場合に該欠陥候補領域を欠陥候補から除外する除外手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、被検査透明体の表裏面の欠陥を安価な透明体検査装置を用いて高速に検出することが可能となる。
本発明の実施形態に係る透明体検査装置の構成を示す図である。 透明検査装置が備える撮像素子と光学系を説明する図である。 透明体上の欠陥の撮像素子への結像の態様を説明する図である。 撮像素子による撮影画像に現れる欠陥を説明する図である。 透明体検査装置による第1の透明体検査方法のフローチャートである。 第1の透明体検査方法での欠陥候補抽出処理を説明する図である。 透明体検査装置による第2の透明体検査方法のフローチャートである。
本発明の実施形態について説明する前に、透明体に存在する欠陥の種類と、欠陥の種類に応じて欠陥が存在する面の判定処理が必要になる理由について説明する。透明体の欠陥には、画像上の空間周波数で大別すると二種類のものが存在し、1つは高周波欠陥と呼ばれ、別の1つは低周波欠陥等と呼ばれる。高周波欠陥とは、付着した微小な塵埃や取り扱いで生じた傷等である。高周波欠陥は、画像上では数画素〜数十画素程度の比較的小さいサイズの欠陥であるが、散乱角度強度分布等の表面性状が良品とは大きく異なる原因となるため、欠陥信号のコントラストとしては低周波欠陥に比べて強く出る。低周波欠陥とは、研磨残りや薬品の汚れ等である。低周波欠陥は、画像上では数十画素〜数百画素と比較的大きいサイズの欠陥であり、表面性状が良品に比較的近いため、欠陥信号のコントラストとしては高周波欠陥に比べて弱く出る。
前述の通り、透明体の検査では、透明体のR1面とR2面(表面、裏面)のそれぞれに合焦させて撮像を行う。R1面とR2面のそれぞれに高周波欠陥が存在すると仮定すると、R1面に合焦させて撮像すると、R1面の高周波欠陥は小サイズで高コントラストな信号として画像上に現れる。一方、R2面の高周波欠陥は、R2面には合焦していないためにぼやけて撮像されて画像上に現れるため、大サイズで低コントラストな信号として画像上に現れ、その結果、R1面に存在する低周波欠陥と区別することが困難になる。換言すれば、R1面に合焦させた撮影画像に現れた大サイズで低コントラストの信号が、「R1面に存在する低周波欠陥に起因する信号」と「R2面に存在する高周波欠陥に起因した信号がデフォーカスして現れた信号」のどちらであるかを区別することができない。
従って、撮影画像を処理して得られた欠陥候補に対してサイズ閾値で判定した結果として不良品と判定された場合、信号が「R1面に存在する低周波欠陥」に起因するものであれば、判定結果は正しいものとなる。一方、信号が「R2面に存在する高周波欠陥に起因した信号がデフォーカスして現れた信号」であった場合には、R2面に合焦させて検査を行えば光学性能上問題のない良品と判定される可能性があるにもかかわらず、不良品と判定されることになり、歩留まりが低下してしまう。このような誤判定を回避するために、欠陥候補を判定する際に、欠陥候補の存在する面が合焦面であるか又は非合焦面であるかを考慮する必要がある。
次に、上記課題を解決する、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る透明体検査装置の概略構成を説明する図である。被検査透明体101(検査対象の透明体)を検査する透明体検査装置は、カメラ102、光源105、自動ステージ109、計算機108及びモニタ110を備える。カメラ102は、絞り(不図示)、撮像レンズ106及び撮像素子107を有する。
被検査透明体101は、例えばレンズやガラス板等であり、被検査透明体101の形状に合わせて設計された不図示の保持部材に載置又は保持される。以下、被検査透明体101の表面のうち、カメラ102に近い方の面をR1面と記し、R1面と対向する面(カメラ102から遠い方の面)をR2面と記して説明を行う。被検査透明体101は、その表面に欠陥103,104を有する。欠陥103,104は、付着した塵埃に限らず傷等(上述の高周波欠陥)を含み、図1では欠陥103,104を模式的に示している。欠陥103,104は、被検査透明体101のR1面とR2面のどちらの面にも発生し得るものであり、研磨残りや洗浄液の影響等によって塵埃や傷に比べて広い範囲で薄く広がる欠陥(上述の低周波欠陥)が発生することもある。
光源105は、被検査透明体101を照明する。被検査透明体101に欠陥が存在しない場合には、照明光はSnellの法則に従って所定の方向に透過するものが支配的となる。一方、被検査透明体101に欠陥が存在すると、照明光は欠陥の光学的特性に応じて透過、反射、散乱、吸収等の影響を受ける。
カメラ102の撮像レンズ106は、被検査透明体101や欠陥103,104からの光を集光し、カメラ102に内蔵される撮像素子107へ結像させる。撮像素子107は、結像した光学像を光電変換することにより画像データを生成する。カメラ102と撮像レンズ106は、撮像レンズ106のフォーカス位置を変えることができるように一体となって、手動で又はカメラ位置駆動用の自動ステージ109によって光軸と平行な方向(Z方向)に移動可能となっている。カメラ102は、計算機108の画像入力ボード(不図示)等に接続されており、撮像素子107で生成された画像データを計算機108へ送信する。
計算機108は、例えば、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置であり、CPU、プログラム等を格納するROM及び各種データを一時的に記憶するRAM、各種データや指定のプログラムを記憶するハードディスク等の記憶媒体を備える。計算機108は、カメラから取得した画像データをRAMやハードディスク等に記憶する。計算機108は、カメラ102での撮像動作の制御も行う。計算機108は、透明体検査用の専用装置であってもよい。
次に、撮像素子107の構成について説明する。図2(a)は、撮像素子107を光軸方向(−Z方向)から見た図である。撮像素子107は複数の画素201で構成され、各画素はマイクロレンズ202を共有する副画素203,204(第1の受光部、第2の受光部)を有する。
図2(b)は、画素201と撮像レンズ106の関係を説明する断面図である。撮像レンズ106の射出瞳の左半分の領域(第1の領域)を瞳領域205と表し、右半分の領域(第2の領域)を瞳領域206と表す。画素201のマイクロレンズ202は、画素201へ入射する光の入射角度に対して副画素203,204の受光強度分布を制御する。副画素203(第1の受光部)が受光する光は瞳領域205(第1の領域)を通過してきたものが支配的となり、副画素204(第2の受光部)が受光する光は瞳領域206(第2の領域)を通過してきたものが支配的となるように設計されている。副画素203,204はそれぞれ、個別に信号(電荷)を読み出すことができる。よって、撮像素子107の副画素203のみからの信号を読み出した画像(以下、「A像」という)と、副画素204のみからの信号を読み出した画像(以下、「B像」という)を取得することができる。
続いて、撮像素子107を用いて合焦面と非合焦面からの信号を分離する原理について説明する。図3(a)は、欠陥等の物体302が撮像レンズ106の物体面301(つまり、撮像素子107の共役面)上に存在している状態を示す図である。図3(b)は、物体302が撮像素子107から見て物体面301より離れた位置あって、デフォーカスした状態を示す図である。図4(a)は、図3(a)の状態で撮像素子107から得られるA像、B像及びA+B像(A像とB像を足し合わせた像)を説明する図である。図4(b)は、図3(b)の状態で撮像素子107から得られるA像、B像及びA+B像を説明する図である。
図3(a)の場合、物体302から発せられた光は、瞳領域205及び瞳領域206を通った後、撮像素子107上の一点(近接した位置)に集光される。このとき、A像401とB像402を取得すると、図4(a)に示すように、欠陥信号411,412は画像内の比較的近い画素座標に発生し、A+B像403での欠陥信号413は、シャープで小さな点として取得される。
一方、図3(b)の場合、物体302から発せられた光は、瞳領域205及び瞳領域206を通った後、撮像素子107よりも手前に結像し、その結果、瞳領域205を通った光と瞳領域206を通った光は撮像素子107上の互いに離れた領域に到達する。このとき、A像404とB像405を取得すると、図4(b)に示すように、A像404における欠陥信号414とB像405における欠陥信号415は、互いにずれた位置に発生する。以下、この現象を像ズレと称する。像ズレが発生している場合(デフォーカスとなっている場合)のA+B像406の欠陥信号416は、合焦している場合のA+B像403の欠陥信号413よりも、ボケて、大きくなる。なお、図3(b)及び図4(b)では、物体302の像が撮像素子107の手前で結像する所謂前ピンのケースについて説明したが、物体302の像が撮像素子107の奥で結像する所謂後ピンの場合には、ズレ量の符号が前ピンの場合とは逆になる。
次に、透明体検査装置を用いた第1の透明体検査方法について説明する。図5は、透明体検査装置を用いた第1の透明体検査方法のフローチャートである。図5のフローチャートにS番号で示す各処理(ステップ)は、計算機108のCPUが記憶媒体(ROM、ハードディスク)に記憶された所定のプログラムをRAMに展開して、透明体検査装置の各部を制御することによって実現される。
ユーザが計算機108の各種の操作手段(キーボード、マウス、タッチパネル等)を操作して、CPUへ検査開始の指示を出すことで、検査が開始される。S501で計算機108(のCPU)は、自動ステージ109を駆動し、カメラ102を予め定められたR1面合焦位置へ移動させる。S502で計算機108は、被検査透明体101のR1面に合焦した状態でカメラ102により撮像を行い、画像を取得する。これにより、計算機108には、A像とB像の画像データが記憶される。S503で計算機108は、欠陥候補抽出処理を行う。なお、欠陥候補抽出処理の詳細については後述するが、欠陥候補抽出処理はA+B像に対して行われ、欠陥候補が存在する領域データ(以下「欠陥候補領域データ」という)が出力される。
S504で計算機108は、A像、B像及び欠陥候補領域データに対して像ズレ量計算処理を行う。像ズレ量計算処理の詳細については後述するが、相関演算処理によって各欠陥候補領域に対して像ズレ量が求まる。S505で計算機108は、S504で求めた像ズレ量に基づいて欠陥候補スクリーニング処理を行う。欠陥候補スクリーニング処理の詳細については後述する。S506で計算機108は、S505での欠陥候補スクリーニング処理を経て残った欠陥候補に対して、最終的な欠陥判定処理を行う。欠陥判定処理の詳細については後述する。
S507で計算機108は、R1面とR2面の両面について検査が終了したか否かを判定する。計算機108は、両面の検査が終了したと判定した場合(S507でYES)、本処理を終了させ、両面の検査が終了していないと判定した場合(S50で7NO)、処理をS508へ進める。S508で計算機108は、自動ステージ109を駆動してカメラ102を予め定められたR2面合焦位置へ移動させ、その後、処理をS502へ進める。これにより、R1面について行われた検査と同じ検査がR2面について行われ、R2面の検査が終了すると、本処理は終了となる。
なお、図5のフローチャートでは、欠陥の発生面や発生頻度等の情報を生産工程にフィードバックことを想定して必ず両面を検査する構成となっている。但し、これに限らず、生産工程へのフィードバックが不要な場合等には、R1面で欠陥が発生していたことが確認された時点で検査を終了させる構成としてもよい。
S503での欠陥候補抽出処理について、図6を参照して説明する。図6(a)は、横軸に画素座標、縦軸に輝度レベルを取って、後述する画像処理を行う前のA+B像の輝度プロファイル601を示す図である。なお、A+B像は二次元の画像であるが、説明の便宜上、一次元のプロファイルを使って説明する。輝度プロファイル601では画素の一部で輝度が極端に大きくなっており、この部分が欠陥信号602である。また、輝度プロファイル601には、波長の長い大域的なグラデーションや波長の短い局所的なノイズが重畳している。
図6(b)は、輝度プロファイル601に対して大平滑処理を掛けた後の輝度プロファイル603を示す図である。大平滑処理とは、大域的なグラデーション情報のみを抽出することを目的として、比較的大きいカーネルサイズでフィルタを掛ける画像処理である。ここでは、検出しようとしている欠陥に比べて十分に大きいサイズ、例えば、数十乃至数百画素にカーネルサイズを設定している。輝度プロファイル603では、輝度プロファイル601に存在する欠陥信号602が消失していることがわかる。
図6(c)は、輝度プロファイル601に対して小平滑処理を掛けた後の輝度プロファイル604を示す図である。小平滑処理とは、局所的なノイズを除去することを目的として、比較的小さいカーネルサイズでフィルタを掛ける画像処理であり、ここでは、検出しようとしている欠陥に比べて十分小さいサイズ、例えば、数画素乃至数十画素にカーネルサイズを設定している。輝度プロファイル604では、輝度プロファイル601に存在する局所的なノイズが消失していることがわかる。
図6(d)は、輝度プロファイル604と輝度プロファイル603の差分を取った輝度プロファイル605を示す図である。輝度プロファイル605は、輝度プロファイル601から大域的なグラデーションや局所的なノイズを除去し、欠陥信号602を抽出したものである。図6(e)は、輝度プロファイル605を閾値607で二値化した輝度プロファイル606を示す図である。輝度プロファイル606では、輝度プロファイル605において輝度値が閾値607以上の画素では輝度レベルが255とされ、閾値未満の画素は輝度レベルはゼロ(0)とされ、輝度レベルが255とされた画素が欠陥候補領域608として求められる。実際の画像は二次元なので、二値化画像に対して更にラベリング処理やブロッブ解析等が施される。これにより、図4(b)に示すように、欠陥候補領域608の外接矩形408の面積を計算することができる。この時点で欠陥サイズが予め与えられた閾値より小さいものを、欠陥候補から事前に除外する処理(次処理であるS504での像ズレ量計算処理での計算対象から除外する事前除外処理)を設けてもよい。
なお、フィルタサイズや閾値等のパラメータは、欠陥の過検出率や誤検出率等に基づいて、最終的に決定することができる。上記では、欠陥の輝度が周囲に比べて高い場合について説明した。これに対して、欠陥が吸収性の場合や明視野観察系で検査を行った場合等では、欠陥の輝度が周囲に比べて低く現れる。その場合でも、上記と同様の手法で欠陥候補領域を求めることができる。
続いて、S504〜S506の各処理の詳細について説明する。S504の像ズレ量計算処理では、S503での欠陥候補抽出処理により得られた欠陥候補領域の外接矩形内でA像の重心座標とB像の重心座標を求め、これらの重心座標から像ズレ量を求める。像ズレ量は符号付きの量である。像ズレ量の符号は、本実施形態では欠陥候補が撮像レンズ106の合焦位置よりカメラ側に存在する場合に正の値を取るようにするが、符号の取り方を逆にしても本質的には同じである。
S505の欠陥候補スクリーニング処理では、欠陥候補領域ごとに像ズレ量と予め定められた閾値とを比較する。その結果、ある欠陥候補の像ズレ量が閾値よりも大きい場合には、その欠陥候補は合焦させている面のものではないとみなして候補から除き、閾値以下の場合にはその欠陥候補が合焦させている面のものであるとみなして欠陥候補から除外しないこととする。なお、像ズレ量を判定するための閾値は、撮像時のF値や撮像素子107の画素ピッチ、視野、被検査透明体101の形状等を用いて計算によって求めてもよいし、両面にマーキングを施したレンズを用いた測定によって求めてもよい。
S506の欠陥判定処理では、欠陥候補スクリーニング処理を経て除外されなかった欠陥候補に対し、最終的な欠陥とするか否かを判定する処理である。具体的には、各欠陥候補のサイズや輝度レベル、他の欠陥候補との密集度等を所定の判定基準と比較することによって欠陥であるか否かを判定する。この判定基準は、被検査透明体101の領域ごとに異なってもよい。
次に、透明体検査装置を用いた第2の透明体検査方法について説明する。図7は、透明体検査装置を用いた第1の透明体検査方法のフローチャートである。図7のフローチャートにS番号で示す各処理(ステップ)は、計算機108のCPUが記憶媒体(ROM、ハードディスク)に記憶された所定のプログラムをRAMに展開して、透明体検査装置の各部を制御することによって実現される。
ユーザが計算機108の各種の操作手段を操作して、CPUへ検査開始の指示を出すことで、検査が開始される。S701で計算機108(のCPU)は、カメラ102の絞り値を予め定められた第1の値に設定する。第1の値は、絞りに設定可能な値の範囲で、大きな値に設定される。S702で計算機108は、カメラ102による撮像を行い、撮影画像を取得する。これにより、計算機108には、A像とB像の画像データが記憶される。S703で計算機108は、欠陥候補抽出処理を行う。欠陥候補抽出処理は、第1の透明体検査方法でのS503の欠陥候補抽出処理と同様に行われ、よって、その詳細については図6を参照して説明済みであるため、ここでの説明を省略する。S703により、欠陥候補領域データが計算機108に格納される。
S704で計算機108は、欠陥候補が抽出されたか否かを判定する。計算機108は、欠陥候補が抽出されなかったと判定した場合(S704でNO)、本処理を終了させ、欠陥候補が抽出されたと判定した場合(S704でYES)、処理をS705へ進める。S705で計算機108は、カメラ102の絞り値を予め定められた第2の値に設定する。第2の値は、絞りに設定可能な値の範囲で小さな値に設定される。このとき、S702で取得した画像にある欠陥の信号強度と同等の信号強度が得られるように、露光時間又は照明強度を調整してもよい。
S706で計算機108は、カメラ102による撮像を行い、撮影画像を取得する。これにより、計算機108には、A像とB像の画像データが記憶される。S707で計算機108は、S703で抽出した欠陥候補領域データとS706で取得したA像及びB像に対して像ズレ量計算処理を行う。像ズレ量計算処理は、第1の透明体検査方法でのS504の欠陥候補抽出処理と同様に行われ、よって、その詳細については説明済みであるため、ここでの説明を省略する。
S708で計算機108は、表裏面判定処理を行う。表裏面判定処理では、欠陥候補領域ごとに像ズレ量と予め定められた閾値とを比較する。そして、像ズレ量が閾値より大きい場合には被検査透明体101のR1面に存在する欠陥であると判定し、像ズレ量が閾値以下である場合には被検査透明体101のR2面に存在する欠陥であると判定する。これにより、被検査透明体101のR1面及びR2面の各面上での欠陥の存在を示す表裏面データが得られる。なお、像ズレ量を判定するための閾値は、撮像時のF値や撮像素子107の画素ピッチ、視野、被検査透明体101の形状等を用いて計算によって求めてもよいし、両面にマーキングを施したレンズを用いた測定によって求めてもよい。S709で計算機108は、S708で得られた表裏面データをモニタ110に表示する。これにより、本処理は終了となる。なお、表裏面データは、S708での表裏面判定処理の過程で又はモニタ110への表示の際に、計算機108の記憶媒体に記憶することができる。
以上の説明の通り、本実施形態によれば、透明体検査装置の構成が簡素であるため、装置コストの削減を図ることができる。そして、簡素な構成の透明体検査装置を用いて、被検査透明体の表裏面の欠陥を高速に検出し、欠陥の存在面を正確に判定することが可能となる。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。更に、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、上述した実施形態の1以上の機能を実現するプログラムをネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
101 被検査透明体
102 カメラ
106 撮像レンズ
107 撮像素子
108 計算機
201 画素
203,204 副画素
205,206 瞳領域

Claims (9)

  1. 複数の画素を有する撮像素子と、
    被検査透明体からの光を前記撮像素子に結像させる撮像レンズと、
    前記撮像素子によって撮像された画像から前記被検査透明体の欠陥を検出する検出手段と、を備える透明体検査装置であって、
    前記撮像素子の前記複数の画素はそれぞれ、
    前記撮像レンズの射出瞳の第1の領域を通過した光を受光する第1の受光部と、
    前記射出瞳の第2の領域を通過した光を受光する第2の受光部と、を有し、
    前記検出手段は、
    前記第1の受光部と前記第2の受光部からの信号を足し合わせて生成した画像から欠陥候補領域を抽出する抽出手段と、
    前記欠陥候補領域ごとに前記第1の受光部からの信号からなる画像での該欠陥候補領域と前記第2の受光部からの信号からなる画像での該欠陥候補領域との像ズレ量を求める計算手段と、
    前記欠陥候補領域の前記像ズレ量が予め定められた閾値を超える場合に該欠陥候補領域を欠陥候補から除外する除外手段と、を有することを特徴とする透明体検査装置。
  2. 前記検出手段は、前記欠陥候補領域のうちその面積が予め定められた閾値よりも小さいものを前記計算手段による像ズレ量の計算対象から除外する事前除外手段を有することを特徴とする請求項1記載の透明体検査装置。
  3. 前記撮像素子によって撮像された画像は、前記被検査透明体において前記撮像レンズに近い面に合焦した状態で撮像された画像であることを特徴とする請求項1又は2に記載の透明体検査装置。
  4. 複数の画素を有する撮像素子と、被検査透明体からの光を前記撮像素子に結像させる撮像レンズと、絞りとを有する撮像手段と、
    第1の絞り値と、前記第1の絞り値よりも小さい第2の絞り値のそれぞれで前記撮像手段により前記被検査透明体を撮像した画像から前記被検査透明体の欠陥を検出する検出手段と、を備える透明体検査装置であって、
    前記撮像素子の前記複数の画素はそれぞれ、
    前記撮像レンズの射出瞳の第1の領域を通過した光を受光する第1の受光部と、
    前記射出瞳の第2の領域を通過した光を受光する第2の受光部と、を有し、
    前記検出手段は、
    前記第1の絞り値で撮像され、且つ、前記第1の受光部と前記第2の受光部からの信号を足し合わせた画像から前記被検査透明体の欠陥候補領域を抽出する抽出手段と、
    前記欠陥候補領域ごとに前記第1の受光部からの信号からなる前記第2の絞り値での画像における該欠陥候補領域と前記第2の受光部からの信号からなる前記第2の絞り値での画像での該欠陥候補領域との像ズレ量を求め、求めた像ズレ量に基づいて前記被検査透明体において前記欠陥候補領域が存在する面を判定する判定手段と、を備えることを特徴とする透明体検査装置。
  5. 前記検出手段は、前記欠陥候補領域のうちその面積が予め定められた閾値よりも小さいものを前記像ズレ量の計算対象から除外する事前除外手段を有することを特徴とする請求項4に記載の透明体検査装置。
  6. 前記撮像手段は、前記第1の絞り値で撮像された画像から前記抽出手段が前記被検査透明体の欠陥候補領域を抽出した場合に、前記第2の絞り値で前記被検査透明体を撮像することを特徴とする請求項4又は5に記載の透明体検査装置。
  7. 前記判定手段は、前記欠陥候補領域ごとに前記像ズレ量と予め定められた閾値とを比較し、前記像ズレ量が前記閾値より大きい場合には前記被検査透明体において前記撮像手段に近い面に存在する欠陥であると判定し、前記像ズレ量が前記閾値より小さい場合には前記被検査透明体において前記近い面と対向する面に存在する欠陥であると判定することを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の透明体検査装置。
  8. 被検査透明体の所定の面に撮像レンズを合焦させ、前記撮像レンズの射出瞳の第1の領域を通過した光を受光する第1の受光部と前記射出瞳の第2の領域を通過した光を受光する第2の受光部とを有する複数の画素を有する撮像素子で前記被検査透明体を撮像するステップと、
    前記第1の受光部と前記第2の受光部からの信号を足し合わせて生成した画像から欠陥候補領域を抽出するステップと、
    抽出された前記欠陥候補領域ごとに前記第1の受光部からの信号からなる画像での該欠陥候補領域と前記第2の受光部からの信号からなる画像での該欠陥候補領域との像ズレ量を求めるステップと、
    前記欠陥候補領域の前記像ズレ量が予め定められた閾値を超える場合に該欠陥候補領域を欠陥候補から除外するステップと、を有することを特徴とする透明体検査方法。
  9. 被検査透明体の所定の面に撮像レンズを第1の絞り値で合焦させ、前記撮像レンズの射出瞳の第1の領域を通過した光を受光する第1の受光部と前記射出瞳の第2の領域を通過した光を受光する第2の受光部とを有する複数の画素を有する撮像素子で前記被検査透明体を撮像するステップと、
    前記被検査透明体を前記第1の絞り値より小さい第2の絞り値で前記撮像素子により前記被検査透明体を撮像するステップと、
    前記第1の絞り値で撮像され、且つ、前記第1の受光部と前記第2の受光部からの信号を足し合わせた画像から欠陥候補領域を抽出するステップと、
    前記欠陥候補領域ごとに前記第1の受光部からの信号からなる前記第2の絞り値での画像における該欠陥候補領域と前記第2の受光部からの信号からなる前記第2の絞り値での画像での該欠陥候補領域との像ズレ量を求め、求めた像ズレ量に基づいて前記被検査透明体において前記欠陥候補領域が存在する面を判定するステップと、を有することを特徴とする透明体検査方法。
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