JP2020043920A - 空気清浄装置、及び空気清浄方法 - Google Patents

空気清浄装置、及び空気清浄方法 Download PDF

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Osamu Tsutsumi
理 包
小林 誠
Makoto Kobayashi
誠 小林
和也 柳田
Kazuya Yanagida
和也 柳田
眞人 水野
Masato Mizuno
眞人 水野
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Abstract

【課題】、濾材内部で微生物が増殖するのを抑制し、濾材の下流側に微生物や胞子が放出されることを抑制できる空気清浄装置の提供。【解決手段】空気清浄装置は、空気中の微粒子を捕集するエアフィルタ用濾材と、前記エアフィルタ用濾材に対して、前記エアフィルタ用濾材を気流が通過する方向の上流側に配置され、前記エアフィルタ用濾材の上流側を向く表面に紫外線を照射する紫外線ランプと、を備える。前記エアフィルタ用濾材は、複数の繊維を有する繊維体から構成され、充填率が1%以上である捕集層を有している、ことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、濾材を用いて空気の清浄化を行う空気清浄装置及び空気清浄方法に関する。
空気中に浮遊する塵埃等の微粒子を捕集し、清浄化された空気を生成する空気清浄装置は、一般に、複数の繊維を有する繊維体からなる濾材を備えている。微粒子の中には、カビ、細菌等の微生物が含まれている場合がある。濾材に捕集された微生物は、繊維の表面に付着した水分等を吸収して濾材内で、増殖する、あるいは、胞子を放出することがある。このような微生物の活動が継続されると、増殖した微生物や胞子が繊維から離脱して、濾材の下流側に放出されるという問題がある。この結果、例えば、室内に真菌が浮遊し続け、アレルギー性の呼吸器疾患等がもたらされる場合がある。
従来、濾材に捕集された細菌類の殺菌を行うために、集塵フィルタで空気中の塵埃を捕集するとともに紫外線ランプによる紫外線の照射により細菌類を殺菌し、清浄空気を外部に放出する空気清浄器が知られている(特許文献1)。
特開2003−190269号公報
紫外線を濾材に照射する従来の方法では、濾材の内部に入り込んだカビ等の真菌は死滅せず、濾材内部で増殖する場合があることがわかった。
本発明は、濾材内部で微生物が増殖するのを抑制し、濾材の下流側に微生物が放出されることを抑制できる空気清浄装置及び空気清浄方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、空気清浄装置である。当該空気清浄装置は、
空気中の微粒子を捕集するエアフィルタ用濾材と、
前記エアフィルタ用濾材に対して、前記エアフィルタ用濾材を気流が通過する方向の上流側に配置され、前記エアフィルタ用濾材の上流側を向く表面に紫外線を照射する紫外線ランプと、を備え、
前記エアフィルタ用濾材は、複数の繊維を有する繊維体から構成され、充填率が1%以上である捕集層を有している、ことを特徴とする。
前記捕集層の平均孔径は、0.3〜2.0μmであることが好ましい。
前記エアフィルタ用濾材は、前記気流が通過する方向の上流側に突出する山折り部及び前記上流側に対し凹む谷折り部が交互に形成されたプリーツ形状を有し、前記山折り部の隣り合う間隔は2.5〜5.1mmであることが好ましい。
前記エアフィルタ用濾材は、前記気流が通過する方向の上流側に突出する山折り部及び前記上流側に対し凹む谷折り部が交互に形成されたプリーツ形状を有し、前記エアフィルタ用濾材に沿って隣り合う前記プリーツ形状の山折り部と谷折り部との最短距離は、20〜40mmであることが好ましい。
前記エアフィルタ用濾材に対し、前記気流が通過する方向の下流側には、前記エアフィルタ用濾材の下流側を向く表面に紫外線を照射する紫外線ランプは配置されていないことが好ましい。
本発明の別の一態様は、空気清浄方法である。当該空気清浄方法は、
エアフィルタ用濾材を用いて空気中の微粒子を捕集するステップと、
前記エアフィルタ用濾材に対して、前記エアフィルタ用濾材を気流が通過する方向の上流側に配置された紫外線ランプを用いて、前記エアフィルタ用濾材の上流側を向く表面に紫外線を照射するステップと、を備え、
前記エアフィルタ用濾材は、複数の繊維を有する繊維体から構成され、充填率が1%以上である捕集層を有している、ことを特徴とする。
本発明のさらに別の一態様は、前記空気清浄装置及び前記空気清浄方法の、微生物、特に真菌の捕集における使用である。
上記態様によれば、濾材内部で微生物が増殖するのを抑制し、濾材の下流側に微生物が放出されることを抑制できる。
本実施形態の一例による空気清浄装置の内部構成を模式的に示す断面図である。 紫外線ランプと濾材との配置関係を説明する図である。
以下、本実施形態の空気清浄装置及び空気清浄方法について説明する。本実施形態には、後述する種々の実施形態が含まれる。
図1は、本実施形態の一例による空気清浄装置1の内部構成を模式的に示す断面図である。
空気清浄装置1は、紫外線ランプ12と、エアフィルタ用濾材(以降、濾材という)10と、を備えている。
紫外線ランプ12は、濾材10に対し、濾材10を気流が通過する方向(図1の上下方向。以降、気流方向という)の上流側に配置されている。紫外線ランプ12は、濾材10の上流側を向く表面に紫外線を照射することで、後述するように濾材10の表面に捕捉された微生物を死滅あるいは不活化させることができる。不活化とは、例えば、胞子が発芽しない状態を維持することを意味する。
紫外線ランプ12には、例えば、185nm、254nmのピーク波長の紫外線を主に照射する低圧水銀ランプや、352nmのピーク波長の紫外線を照射するケミカルランプ、315〜400nmの波長の紫外線を照射する高圧水銀ランプ、300〜450nmの波長の紫外線を照射するメタルハライドランプ、100〜400nmの波長の紫外線を照射するUV―LEDなどが用いられる。紫外線ランプ12の消費電力は、例えば10W、15Wである。
紫外線ランプ12は、空気清浄装置1内に設けられた図示されない制御装置によって制御され、空気清浄装置1の操作パネルやリモコンを用いて利用者が指定したタイミング、もしくは、空気清浄装置1の製造時に予め定められたタイミングに従って、常時あるいは断続的に紫外線の照射を行う。
紫外線ランプ12は、一方向(後で参照する図2の上下方向)に延びる形状を有していることが好ましい。以降の説明では、このような形状の紫外線ランプ12を例に説明する。
濾材10は、空気中の微粒子を捕集するシート状の部材である。濾材10は、複数の繊維を有する繊維体からなる捕集層であって、充填率が1%以上である捕集層を有している。充填率が1%以上である捕集層は、繊維間の隙間が小さいため、表面ろ過を起こしやすい。このため、空気中を浮遊する微生物は捕集層の表面に捕捉されやすく、紫外線を照射することで容易に死滅させることができる。特に、カビ、担子菌等の真菌は、ウィルスや細菌と比べサイズが大きいので、捕集層の表面に効果的に捕捉される。真菌のサイズ(最大長さ)は、例えば、2〜10μmである。なお、真菌には、菌糸、胞子が含まれる。真菌の例として、クロカビ、Bjerkandera adusta (ヤケイロタケ)、Schizophyllum commune (スエヒロタケ)、Irpex lacteus、Ceriporia lacerata、Phlebia spp.、Trametes spp.等が挙げられる。濾材の充填率が1%未満であると、繊維間の隙間が大きく、微生物は捕集層の内部で捕捉されやすくなる。この結果、紫外線が微生物に十分に届かず微生物が増殖するおそれがある。
捕集層の充填率は、繊維の体積を濾材の体積で割った値(例えば、目付けを厚みと繊維の材料の密度の積で割った値(体積充填率))である。
捕集層の充填率は、好ましくは2%以上、より好ましくは3%以上である。一方、捕集層の充填率が大きすぎると、早期に目詰まりし、濾材の寿命が短くなる。このため、捕集層の充填率は、10%以下であることが好ましい。
一実施形態によれば、捕集層の平均孔径は、0.3〜2.0μmであることが好ましい。平均孔径は、ASTM F316−86に準拠して測定された平均流路径を意味する。平均孔径は、例えば、英国コールター・エレクトロニクス社製のコールターポロメータを用いて測定される。平均孔径が2.0μm以下である捕集層は、表面ろ過を起こしやすく、微生物が表面に捕捉されやすい。一方、捕集層の平均孔径が0.3μm未満であると、目詰まりが起き難い。捕集層の平均孔径は、好ましくは0.6〜1.6μmである。
一実施形態によれば、捕集層の目付けは、1〜100g/m2であることが好ましい。目付が1g/m2以上である捕集層は、繊維径が細ければ捕集に最低限必要な繊維量を確保でき、微生物が表面に捕捉されやすい。また、目付が1g/m2以上である捕集層は、繊維径が十分に細ければ目指す捕集効率及び圧力損失を実現できる。また、捕集層の目付けが100g/m2以下であると、繊維径が太くても捕集に最低限必要な繊維量を確保でき、微生物が表面に捕捉されやすい。目付けは、JIS P8124に準拠して測定される坪量を意味する。捕集層の目付けは、好ましくは5〜30g/m2である。
一実施形態によれば、捕集層の繊維の繊維径は、0.01〜0.75μmであることが好ましい。繊維径は、捕集層の繊維から無作為に抽出した所定本数(例えば20本)以上の繊維の繊維径の平均繊維径を意味する。繊維径が0.01μm未満である捕集層は、三次元構造を有する繊維体の強度が足りず、捕集層の変形が起こりやすい。また、繊維径が、0.01μm以上の範囲で十分に細ければ、目指す捕集効率及び圧力損失を実現できる繊維量を減らせるので、省エネだけではなく、廃棄物の低減にも繋がる。また、捕集層の繊維径が0.75μmを超えると、同じ目付において繊維の表面積が少なくなり、微生物が捕捉されにくい。捕集層の繊維径は、好ましくは0.1〜0.5μmである。
捕集層の厚さは、例えば、3〜150μmである。厚さは、マイクロメータで測定される。
捕集層の捕集効率は、例えば、90〜99.999%である。捕集効率は、PAO(ポリαオレフィン)のエアロゾル(粒子径0.3μm)を測定対象粒子とし、パーティクルカウンタを用いて、JIS B9927に準拠して風速5.3cm/秒の条件で測定される。
捕集層の圧力損失は、例えば、30〜250Paである。圧力損失は、JIS B9927に準拠し、風速5.3cm/秒の条件で、差圧計を用いて測定される。
捕集層の保塵量は、例えば、5〜35g/m2である。保塵量は、濾材性能評価装置(例えばTSI8130)を用いて、PAO(ポリアルファオレフィン)粒子を負荷したときのPAO粒子の保持量として測定できる。具体的には、初期の濾材重量を測定し、PAO粒子を含んだ空気を風速5.3cm/秒で濾材に負荷したときの圧力損失を経時的に測定し、初期圧力損失より250Pa圧力損失が上昇した時の濾材重量の増分を測定することで、PAO粒子の保持量は求められる。
上記した充填率が1%以上である捕集層の具体例として、延伸法を用いて作製された多孔質な膜(以降、多孔膜という)が挙げられる。多孔膜は、フィブリルと呼ばれる繊維と、フィブリルによって互いに接続された結節部(ノード)と、を備える。
多孔膜は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を主成分とする材料からなる。具体的に、フィブリルは、延伸されることでフィブリル化(繊維化)するPTFE(高分子量PTFE)から構成される。結節部は、フィブリル化しなかった高分子量PTFE、フィラー、及び、熱溶融加工可能な成分から構成される。
高分子量PTFEの分子量は、例えば100〜1000万である。
フィラーは、延伸されるときに、高分子量PTFEのフィブリル化を抑制し、結節部に留まって結節部を大きくする成分である。フィラーは、具体的に、高分子量PTFEより分子量の小さい(例えば60万以下)低分子量PTFE、無機微粒子(例えば粒径3〜20μm)、及び熱硬化性樹脂、のいずれか1種以上である。無機微粒子は、例えば、タルク、マイカ、ケイ酸カルシウム、ガラス繊維、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭素繊維、硫酸バリウム、硫酸カルシウム等である。
熱溶融加工可能な成分は、延伸されるときに溶融し、結節部を固める成分である。熱溶融加工可能な成分は、具体的には、融点320度未満の樹脂であり、フルオロポリマー、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリアミド等である。
高分子量PTFE、フィラー、及び、熱溶融加工可能な成分の組成比は、例えば、質量比で、40〜80%、20〜40%、0.1〜20%未満である。
上記多孔膜は、例えば、国際公開第2013/157647号公報、国際公開第2015/146847号公報に記載された方法を用いて作製することができる。
このような多孔膜は、高分子量PTFEのみを用いて作製した多孔膜と比べ、繊維間の隙間が大きく、多孔膜の厚さ方向に微粒子を捕集する機能が高い。このような多孔膜を濾材10の捕集層として用いることにより、サイズの大きい真菌等の微生物を表面ろ過によって捕捉しつつ、これよりもサイズの小さい(例えば1μm未満の)微粒子を厚さ方向に捕集することができ、濾材10の寿命を延ばすことができる。
濾材10は、さらに、補強層を備えていてもよい。
補強層は、捕集層の両側のうち少なくとも一方の側に積層される層であり、濾材の強度を補強する。
補強層は、捕集層より捕集効率が低い層であり、例えば、捕集効率は実質的に0%である。
補強層の具体例としては、ガラス繊維からなるガラス不織布、さらに、有機繊維からなる、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、サーマルボンド不織布、ケミカルボンド不織布等が挙げられる。ガラス不織布としては、例えば湿式抄紙法により作製されたものが挙げられる。
なお、捕集層の上流側に補強層が配置されていると、紫外線が捕集層の表面に十分に届かない場合がある。このため、捕集層の上流側に配置される補強層は、厚さが0.3mm以下であることが好ましい。また、捕集層の上流側に配置される補強層は、平均孔径が2.0μm以下であることが好ましい。
濾材10は、濾材面積を確保するために、プリーツ加工が施され、気流が通過する方向の上流側に突出する山折り部及び上流側に対し凹む谷折り部が交互に形成されたプリーツ形状ことが好ましい。プリーツ形状は、言い換えると、濾材10は、気流が通過する方向の上流側及び下流側で交互に折り返された形状である。プリーツ加工が施された濾材10は、図2に示す例のように、気流が通過する方向と直交する方向(図2の紙面に沿った方向)に沿って延在するように、空気清浄装置1内に配置される。図2は、紫外線ランプ12と濾材10との配置関係を説明するために、気流方向の上流側から紫外線ランプ12および濾材10を見て示す平面図である。
プリーツ加工が施された濾材10に対して、紫外線ランプ12は、図2に示す例のように、紫外線ランプ12の延びる方向(図2の上下方向)が、プリーツの折り目10aが延びる方向(図2の左右方向)と直交するように配置されることが好ましい。これにより、プリーツの影になって濾材10の表面に紫外線が届かない領域が生じることを回避できる。
一実施形態によれば、濾材10は、隣り合うプリーツの間隔(プリーツ間隔)が2.5〜5.1mmであることが好ましい。プリーツ間隔は、プリーツの隣り合う山折り部(あるいは谷折り部)の間隔、すなわち、隣り合う折り目10aの間隔を意味する。プリーツ間隔が上記範囲内にあることで、プリーツの影になって濾材10の表面に紫外線が届かない領域が生じることを回避する効果が増す。この実施形態でも、紫外線ランプ12は、紫外線ランプ12の延びる方向が、プリーツの折り目が延びる方向と直交するように配置されることが好ましい。プリーツ間隔は、好ましくは3.0〜4.6mmである。
なお、プリーツ間隔は、一般に、狭いほうが均一に保たれやすい。このため、プリーツ間隔を保つためには、例えばホットメルト樹脂を加熱、溶融し、濾材表面に折り目と交差するように線状に互いに間隔をあけて塗布し、濾材をプリーツ加工した際に、ホットメルト樹脂の頂部同士が接することによりプリーツの間隔を保持することが好ましい。
一実施形態によれば、濾材10は、濾材10に沿った隣り合う山折り部と谷折り部との最短距離(濾材10の折幅)は20〜40mmであることが好ましい。山折り部は、上流側に位置するプリーツの頂部であり、谷折り部は、下流側に位置するプリーツの頂部である。濾材10の折幅が上記範囲にあることで、プリーツの谷折り部に照射される紫外線の強度を確保することができる。この実施形態でも、紫外線ランプ12は、紫外線ランプ12の延びる方向が、プリーツの折り目が延びる方向と直交するように配置されることが好ましい。濾材10の折幅は、好ましくは25〜30mmである。
一実施形態によれば、濾材10に対し、気流方向の下流側には、濾材10の下流側を向く表面に紫外線を照射する紫外線ランプは配置されていないことが好ましい。
プリーツ加工が施された濾材は、山折り部と谷折り部とで、照射された紫外線の強度の差が大きくなりやすい。このため、濾材の上流側および下流側の両側に紫外線ランプを配置し、濾材の両側の表面を照射することで、濾材に照射される紫外線の強度を均一にすることができる。しかし、濾材の両側の表面に紫外線を照射すると、濾材の劣化が早まってしまう。本実施形態の濾材10は、上述したように、表面ろ過を起こしやすいため、空気中の微生物は濾材10の上流側の表面に捕捉されやすい。このため、紫外線ランプ12が濾材10の上流側にだけ配置され、濾材10の上流側を向く表面にだけ紫外線を照射しても、濾材10に捕捉された微生物を効果的に死滅あるいは不活化することができる。濾材10が、上述したようにプリーツ加工されたものであっても、例えば、プリーツ間隔、濾材10の折幅を調整することで、山折り部と谷折り部との間での照射される紫外線の強度差を小さくできるため、濾材10の下流側に紫外線ランプ12を配置する必要がない。
一実施形態によれば、図1および図2に示すように、紫外線ランプ12を第1の紫外線ランプ12というとき、さらに、濾材10に対し、濾材10を気流が通過する方向の上流側に配置され、濾材10の上流側を向く表面に紫外線を照射する第2の紫外線ランプ12を備えていることが好ましい。要するに、空気清浄装置1は、2つの紫外線ランプ12を備えていることが好ましい。これにより、十分な強度の紫外線を広範囲にわたって濾材10に照射することができる。
2つの紫外線ランプ12は、図1及び図2に示す例のように、気流方向と直交する平面に沿って、互いに間隔をあけ、略平行に配置されていることが好ましい。これにより、濾材10の表面に照射される紫外線の強度のムラを抑制することができる。
一実施形態によれば、気流方向の上流側から見たとき、紫外線ランプ12は、紫外線ランプ12の少なくとも一部が濾材10に投影されるように配置されていることが好ましい。言い換えると、気流方向の上流側から見たとき、紫外線ランプ12の配置領域と、濾材10の配置領域とは重なっていることが好ましい。この場合、紫外線ランプ12が、濾材10を通過する気流の流れを妨げることを抑えるために、紫外線ランプ12は、プリーツの折り目が延びる方向に沿った濾材10の配置範囲の中心を通り、折り目と直交する方向と平行な方向を基準とした両側のそれぞれに配置されていることが好ましく、2つの紫外線ランプ12の間隔(図2の左右方向に沿った間隔)は、プリーツの折り目が延びる方向に沿った濾材10の長さの50〜75%の間隔であることが好ましい。
気流方向に沿った紫外線ランプ12と濾材10との間隔は、例えば、5〜20mmである。
空気清浄装置1が備える紫外線ランプ12の数は、2つに制限されず、1つ、あるいは、3つ、4つ、5つ、6つ以上であってもよい。
濾材10は、空気清浄装置1内で、例えば、濾材10を取り囲む図示されない枠体によって保持されていてもよい。枠体で保持された濾材10(以降、エアフィルタともいう)は、例えば、中性能フィルタ、準HEPA(High Efficiency Particulate Air)フィルタ、あるいはHEPAフィルタの性能を有している。
中性能フィルタは、主として粒径が5μmより小さい粒子に対して中程度の粒子捕集率をもつエアフィルタであって、光散乱積算法で50〜98%の捕集率、あるいは計数法(粒径0.7μm)で50〜98%の捕集率を有するエアフィルタである。
準HEPAフィルタは、HEPAフィルタに次ぐ性能のエアフィルタであり、例えば、定格流量で粒径0.3μmの粒子に対して捕集効率が90〜99.9%の捕集率を有し、初期圧力損失が300Pa以下であるエアフィルタである。
HEPAフィルタは、定格風量で粒径0.3μmの粒子に対して99.97%以上の捕集効率を有し、かつ初期の圧力損失が300Pa以下であるフィルタである。
濾材10の濾材性能は、例えば、粒径2.5μm以下、濃度が0.3mg/m以下の粉塵の除去に用いられ、計数法で測定される捕集効率が80%以上、圧力損失が79〜493Pa、粉塵保持容量(保塵量)が200〜800g/m2である。計数法での測定には、粒径0.3μmの、大気塵、ポリアルファオレフィン(PAO)、シリカのいずれかの粒子が用いられる。粉塵保持容量は、フィルタが所定の最終圧力損失に達するまでに捕集した粉塵量である。
空気清浄装置1は、図1に示すように、さらに、ファン18と、図示されない制御装置と、筐体20と、を備えている。
ファン18は、筐体20に設けられた吸込口20aから、筐体20内に外気を取り込み、濾材10を通過させ、排出口20bから、清浄化された空気が排出される空気の流れを形成する。ファン18には、クロスフローファンが用いられてもよい。
制御装置は、空気清浄装置1の外部から供給される電源を紫外線ランプ12及びファン18に供給するとともに、紫外線ランプ12及びファン18の駆動を制御する。制御装置は、捕集層が表面ろ過を起こしやすくなるフィルタ面風速となるようファン18を制御することが好ましい。上記フィルタ面風速は、例えば、0.2〜1.2m/秒、好ましくは0.4〜1m/秒である。
筐体20には、吸込口20a及び排出口20bが設けられるとともに、筐体20内に図示されない通気路が設けられ、濾材10もしくはエアフィルタは、通気路の途中に、通気路に対してリークしないようガスケット等を介して設置されている。
空気清浄装置1は、さらに、図示されない、プレフィルタ、及び光触媒装置を備えていてもよい。
プレフィルタは、濾材10よりも粒子サイズの大きい粒子を捕集するためのフィルタである。プレフィルタは、例えば、紫外線ランプ12の上流側に配置される。
光触媒装置は、例えば、光触媒を担持させたセラミックス材料からなる装置であり、空気中の微粒子を捕集し、空気中の臭いの成分や、ホルマリン等の有機化合物を酸化、分解する。光触媒としては、例えば酸化チタンが用いられる。光触媒装置は、例えば紫外線ランプ12の上流側で、かつ、プレフィルタの下流側に配置される。
紫外線ランプ12及び濾材10は、筐体20に代えて、ビル、工場などの建物内に設置された図示されないダクト内に配置されていてもよい。
(空気清浄方法)
本実施形態の空気清浄方法は、微粒子を捕集するステップと、紫外線を照射するステップと、を備える。
微粒子を捕集するステップでは、濾材を用いて空気中の微粒子を捕集する。濾材は、複数の繊維を有する繊維体から構成され、充填率が1%以上である捕集層を有している。
紫外線を照射するステップでは、濾材に対し、濾材を気流が通過する方向の上流側に配置された紫外線ランプを用いて、濾材の上流側を向く表面に紫外線を照射する。
本実施形態の空気清浄方法で用いられる濾材及び紫外線ランプは、空気清浄装置1の上記説明した濾材10及び紫外線ランプ12と同様である。
以上説明したように、本実施形態によれば、濾材内部で微生物が増殖するのを抑制し、濾材の下流側に微生物や胞子が放出されることを抑制できる。
以上、本発明の空気清浄装置及び空気清浄方法について詳細に説明したが、本発明の空気清浄装置及び空気清浄方法は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
1 空気清浄装置
10 濾材
11 エアフィルタ
12 紫外線ランプ
18ファン
20 筐体
20a 吸込口
20b 排出口

Claims (6)

  1. 空気中の微粒子を捕集するエアフィルタ用濾材と、
    前記エアフィルタ用濾材に対して、前記エアフィルタ用濾材を気流が通過する方向の上流側に配置され、前記エアフィルタ用濾材の上流側を向く表面に紫外線を照射する紫外線ランプと、を備え、
    前記エアフィルタ用濾材は、複数の繊維を有する繊維体から構成され、充填率が1%以上である捕集層を有している、ことを特徴とする空気清浄装置。
  2. 前記捕集層の平均孔径は、0.3〜2.0μmである、請求項1に記載の空気清浄装置。
  3. 前記エアフィルタ用濾材は、前記気流が通過する方向の上流側に突出する山折り部及び前記上流側に対し凹む谷折り部が交互に形成されたプリーツ形状を有し、前記山折り部の隣り合う間隔は2.5〜5.1mmである、請求項1又は2に記載の空気清浄装置。
  4. 前記エアフィルタ用濾材は、前記気流が通過する方向の上流側に突出する山折り部及び前記上流側に対し凹む谷折り部が交互に形成されたプリーツ形状を有し、前記エアフィルタ用濾材に沿って隣り合う前記プリーツ形状の山折り部と谷折り部との最短距離は、20〜40mmである、請求項1から3のいずれか1項に記載の空気清浄装置。
  5. 前記エアフィルタ用濾材に対し、前記気流が通過する方向の下流側には、前記エアフィルタ用濾材の下流側を向く表面に紫外線を照射する紫外線ランプは配置されていない、請求項1から4のいずれか1項に記載の空気清浄装置。
  6. エアフィルタ用濾材を用いて空気中の微粒子を捕集するステップと、
    前記エアフィルタ用濾材に対して、前記エアフィルタ用濾材を気流が通過する方向の上流側に配置された紫外線ランプを用いて、前記エアフィルタ用濾材の上流側を向く表面に紫外線を照射するステップと、を備え、
    前記エアフィルタ用濾材は、複数の繊維を有する繊維体から構成され、充填率が1%以上である捕集層を有している、ことを特徴とする空気清浄方法。
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