JP2020043300A - 結合インダクタおよびスイッチング回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型であり、磁束漏れによる巻線での発熱の少なく、かつ良好なリプル抑制効果および直流電流重畳特性を有する結合インダクタを提供する。【解決手段】結合インダクタ1は、コア2と、互いに磁気結合された2つの巻線31,32を有し、インターリーブ方式の2相のスイッチング回路に用いられる。コア2を、絶縁被膜付き軟磁性粉末を用いて、無端ループ状の形態に形成する。コア2にはエアギャップは設けない。【選択図】図1

Description

本発明は、結合インダクタおよび当該結合インダクタを有するスイッチング回路に関する。
近年、蓄電池を内蔵した輸送機器(例えばハイブリッドカー、電気自動車、燃料電池車等)や電子機器(例えばスマートフォン、パーソナルコンピュータ等)の電力変換回路は高出力を維持した上で小型軽量化、すなわち高電力密度化が求められている。
高電力密度化を実現する回路方式としてインターリーブ方式が注目されている。インターリーブ方式は電源を複数系統に分けて各相に位相差を持たせ、リップルなどを互いに打ち消し合う制御方式である。例えば2相のインターリーブ方式では、電流位相に180°の位相差をもたせてリップルを相殺する。インターリーブ方式を採用することにより、出力平滑コンデンサの小型軽量化やリップルの低減を図ることができる。
その一方で、インターリーブ方式では、インダクタの部品点数が増加するため、高電力密度化には限界がある。そこで、インターリーブ方式に加えて、各相のインダクタを磁気的に結合して利用する結合インダクタを採用することが検討されている。結合インダクタを使用する事で以下の効果が期待される。
(1)従来のインターリーブ方式では並列化させた相数に等しい数のインダクタが増加することになるが、結合インダクタを用いることで、各相の巻線を単一の磁性体コアに集約させることができるため、部品点数の削減が可能となる。
(2)一般的にコアサイズはコア内の最大磁束が大きく関係するが、逆結合で磁気的に結合させた結合インダクタでは、巻線の直流電流から発生する直流磁束を互いに打ち消す一方で、並列化させた回路間で発生する交流磁束を共有できるため、コア内の磁束を低減でき、インダクタのサイズ低減を図ることができる。
以上に述べた結合インダクタの一例として、二つのE形状コアと、二つのE形状コアで挟まれ、二つのコイルが巻回されたI形状コアと、一方のE形状コアの中央脚とI形状コアとの間に設けられた第一ギャップと、他方のE形状コアの中央脚とI形状コアとの間に設けられた第二ギャップとを有する結合トランス(特許文献1)が知られている。
特許第5934001号公報
しかしながら、特許文献1に記載された結合トランスでは、エアギャップを有するため、磁束漏れが発生する。磁束漏れが生じることで、巻線に渦電流が発生し、巻線が発熱源となる問題がある。また、磁束漏れによりインダクタンスが低下して重畳特性が悪化することとなる。そのため、狙った動作(例えば昇圧)を行うためにインダクタを大型化する必要がある。近年では、インターリーブ回路のスイッチング周波数がさらに高周波となる傾向にあり、かかる問題点が顕在化している。
そこで、本発明は、小型であり、磁束漏れによる巻線での発熱の少なく、かつ良好なリプル抑制効果および直流電流重畳特性を有する結合インダクタを提供することを目的とする。
以上の課題を解決するため、本発明は、インターリーブ方式の2相のスイッチング回路に用いられ、コアと、異なる位置に配置され、互いに磁気結合された2つの巻線とを有する結合インダクタにおいて、前記コアが、絶縁被膜付き軟磁性粉末で形成され、無端ループ状の形態をなし、かつエアギャップを有しないことを特徴とするものである。
このように、絶縁被膜付き軟磁性粉末を使用してコアを形成することにより、エアギャップを具備しない無端ループ状のコアに二つの巻線を配置した単純な形態の結合インダクタであっても、適切な結合係数を得ることができる。そのため、十分なリプル抑制効果と直流電流重畳特性の良化とを達成でき、しかも小型化を達成することができる。
コアは、互いに平行に延びた一対の第一コアと、第一コアと直交する方向に向けて互いに平行に延びた一対の第二コアとで形成することができる。この時、2つの巻線を、それぞれ異なる第一コアに配置すれば、リプル抑制効果をさらに高めることができる。
同様の効果は、2つの巻線のうち一方の巻線を一方の第一コアに配置し、他方の巻線を一方の第二コアに配置することによっても得られる。
絶縁被膜付き軟磁性粉末の初透磁率は30以上、200以下が好ましい。
結合インダクタの結合係数は0.3以上、0.85以下が好ましい。
以上に述べた結合インダクタを使用して、インターリーブ方式の2相のスイッチング回路を形成することにより、回路の高電力密度化を達成することが可能となる。
本発明によれば、小型であり、磁束漏れによる巻線での発熱の少なく、かつ良好なリプル抑制効果および直流電流重畳特性を有する結合インダクタを提供することができる。
結合インダクタの実施形態(実施例1)を示す斜視図である。 図1に示す結合インダクタの巻線軸方向に沿った断面図である。 インターリーブ方式を採用した昇圧チョッパ回路を示す回路図である。 結合インダクタの他の実施形態(実施例2)を示す斜視図である。 結合インダクタの他の実施形態を示す斜視図であり、(a)図は実施例3を示し、(b)図は実施例4を示す。 結合インダクタの参考例を示す斜視図である。 結合インダクタの比較例を示す斜視図である。 確認試験1の試験結果を示す表である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る結合インダクタ1の斜視図であり、図2は当該結合インダクタ1の巻線軸に沿った方向での断面図である。図1および図2に示すように、この結合インダクタ1は、コア2と、2つの巻線31,32を有する。
コア2は、互いに平行に延びた一対の第一コア21と、第一コア21から、第一コア21と直交する方向でかつ同方向に向けて互いに平行に延びる一対の第二コア22とで構成される。コア2は、矩形枠状もしくは正方形枠状をなしており、一方の第一コア21の両端からそれぞれ第二コア22が延びて他方の第一コア21の両端に達した形態を有する。このコア2を用いることにより、無端ループ状の磁束経路が形成される。コア2にはエアギャップが設けられていない。
コア2は、軟磁性粉末を圧縮成形した後、焼鈍処理を施すことで製作される。軟磁性粉末としては、純鉄系、アモルファス系、軟磁性合金系、ナノ結晶系等の軟磁性金属粉末に樹脂等からなる絶縁被膜をコーティングした絶縁被膜付き軟磁性粉末を使用するのが好ましい。この絶縁被膜付き軟磁性粉末の初透磁率(磁界0 A/m時の比透磁率を意味する)は、30以上200以下が好ましい。コア2の材料としては、上記の軟磁性粉末のみを使用し、軟磁性粉末と樹脂粉末とを混合した混合材は使用しないのが好ましい。
この実施形態では、2つの巻線31,32は、双方の巻線軸が平行になるように配置される。すなわち、一方の巻線31(第一巻線)が一方の第一コア体21に配置され、他方の巻線32(第二巻線)が他方の第一コア21に配置される。
第一巻線31および第二巻線32の巻き数は同じであり、同じ導電材料で形成され、かつ同じ断面寸法を有する。従って、第一巻線31および第二巻線32は等しいインダクタンスを有する。また、第一巻線31および第二巻線32の巻線方向は同じであり、図2に示すように、両巻線31,32に直流電流を流した際には、各巻線31,32で生じた磁束φ1,φ2が互いに打ち消し合う方向となるように両巻線31,32が接続される。
以上に述べた結合インダクタ1は、例えば、図2の線Lで分割したコアの分割体をそれぞれ成形した後、予め巻回した巻線31,32を第一コア21の半体の外周に挿入し、その後、二つの分割体を接着等の手段で一体化することにより製作される。
このようにして製作した結合インダクタ1の結合係数は、0.3〜0.85(好ましくは0.3〜0.75)の範囲が好ましい。ここでの結合係数は、JIS C 5321に規定された開放短絡法に則って、以下の式から求められる。
結合係数k=(1−Ls/Lo)1/2
ここで、Lsは短絡L値であり、Loは開放L値である。
以上に述べた結合インダクタ1は、図3に示す、インターリーブ方式を採用した2相のスイッチング回路に配置される。ここでいうスイッチング回路は、スイッチングに伴って高周波電流が流れる回路を意味する。図3では、スイッチング回路の一例として、DC−DC昇圧チョッパ回路の概略構成を示している。
図3に示すように、電源Eは、結合インダクタ1における第一巻線31の一端、および第二巻線32の一端と接続される。第一巻線31の他端は、第一ダイオードD1のアノードおよび第一スイッチング素子Q1の一端と接続され、第二巻線32の他端は、第二ダイオードD2のアノードおよび第二スイッチング素子Q2の一端と接続される。第一スイッチング素子Q1の他端、および第二スイッチング素子Q2の他端は接地側に接続される。第一スイッチング素子Q1および第二スイッチング素子Q2は、図示しない制御装置からの制御信号により一定周期で開閉動作を繰り返す。この時、第二スイッチング素子Q2は、第一スイッチング素子Q1から180°位相をずらして開閉動作を繰り返す。
第一ダイオードD1のカソード、および第二ダイオードD2のカソードから出力された電圧および電流は平滑用コンデンサCにより平滑化され、負荷Rにより消費される。
昇圧チョッパ回路を単体で構成するシングルフェーズ方式の場合、出力側の平滑用コンデンサに送られる電流が断続的となるため、平滑用コンデンサは激しい充電と放電を繰り返す。そのため、平滑用コンデンサに大きな容量が必要となり、平滑用コンデンサが大型化する。これに対し、回路を並列化して動作させる図3のインターリーブ方式(マルチフェーズ方式)では、各相を交互にスイッチングさせるように制御を行うため、平滑用コンデンサCの蓄積電荷変動が低減され、平滑用コンデンサCの小型化を達成することができる。
また、結合インダクタ1を使用することで、各相のインダクタを磁気的に相互結合し等価的に一つのインダクタで昇圧動作を行っているので、各相で励磁された直流成分の磁束および交流成分の磁束のうち、直流成分の磁束が結合によって相互に打ち消し合う。交流成分の磁束は互いに鎖交し、コア内で共有して強め合い、あるいは打消し合いながらコアに形成された無端ループ状の磁束経路を循環する。直流成分の磁束の打ち消し度合いを高めると、磁路中の磁束密度低減により交流磁束の発生は増え、重畳特性を良化することができる。その一方で、交流成分による互いの鎖交が進むと、各巻線のリップル幅抑制のための磁束を生じることができず、結合インダクタ1のインダクタンス低減となることがある。
また、コア2の磁束経路にエアギャップが形成されていないため、漏れ磁束が小さくなる。従って、この漏れ磁束が第一巻線31および第二巻線32に到達し、各巻線で渦電流を生じることによる両巻線31,32の発熱を防止することができる。またインダクタンスの低下も防止することができる。これにより小型でありながら巻線31,32での発熱の小さい結合インダクタ1を提供することが可能となる。
結合インダクタ1のコア2の素材として、フェライトを使用した場合、フェライトの透磁率が高い(初透磁率2300〜2500程度)ため、互いに鎖交する磁束が多くなる。そのため、インダクタを大型化しないとリプル幅を抑制できず、小型化の要請に応えることができない。互いに鎖交する磁束を減らすためには磁束経路にエアギャップを設けるのが有効であるが、これでは既に述べたように巻線31,32での発熱の問題を生じる。
これに対し、以上に述べた第一実施形態のように、初透磁率30〜200の絶縁被膜付き軟磁性粉末を使用してコア2を形成することにより、図1に示すように、エアギャップを具備しない無端ループ状のコア2に二つの巻線31,32を配置した単純な形態の結合インダクタ1であっても、十分なリプル抑制効果と直流電流重畳特性の良化とを達成でき、しかも小型化を達成することができる。
図4に結合インダクタ1の他の実施形態を示す。この実施形態では、二つの巻線31,32が、双方の巻線軸を直交させて配置される。すなわち、一方の巻線31が一方の第一コア21に配置され、他方の巻線32が一方の第二コア22に配置される。これ以外の構成は、図1に示す実施形態と共通するので、以下では重複説明を省略する。
[確認試験1]
次に以下に説明する実施例1〜4、参考例、および比較例について、結合係数を測定すると共に、図3に示す2相のインターリーブ式昇圧チョッパ回路に使用して電流リプル幅を測定した。併せて、それぞれについて直流電流重畳特性を測定した。
実施例1は図1に示す結合インダクタであり、実施例2は図4に示す結合インダクタである。実施例3は、二つの巻線31,32を各巻線軸が直交するように配置したもので、図5(a)に示すように、第一巻線31を一方の第一コア21に配置すると共に、第二巻線32を、その外周面が第一巻線31の端面と近接するように第一コア21と第二コア22の境界付近に配置している。また、実施例4は、二つの巻線31,32を各巻線軸が平行となるように配置したもので、図5(b)に示すように、第一巻線31および第二巻線32を共通の第一コア21に巻線軸方向に沿って並べて配置している。
参考例は、図6に示すように、第一巻線31を一方の第一コア21に配置すると共に、第一巻線31の上に第二巻線32を重ねて配置した結合インダクタである。つまり、参考例は、第一巻線31と第二巻線32を同じ位置に配置したものである。実施例1〜4は、第一巻線31と第二巻線32を異なる位置に配置した点が参考例と異なる。
比較例は、図7に示すように、第一巻線31のみを有するインダクタ(図1の結合インダクタ1から第二巻線32を省略したインダクタ)である。比較例についての電流リプル幅は、インターリーブ式昇圧チョッパ回路の各相に一つずつ図7に示すインダクタを配置することで測定している。
なお、実施例1〜4、参考例、比較例の各コアは、初透磁率110の絶縁被膜付き純鉄系粉末を用いて同形状に形成している。実施例3、実施例4、および参考例を示す図5(a)、図5(b)、および図6では、第一巻線31および第二巻線32を角筒状に表しているが、これは図面の見易さを考慮して簡略化して表したものであり、実際の巻線は他例と同様に円筒状に形成されている。
試験結果を図8に示す。
図8における「リプル幅率」は、比較例(100%)に対する各リプル幅(A)の値の比を表す。また、「30A時重畳特性」は、直流重畳電流を与えない時(重畳電流0A)と30Aの直流重畳電流を与えた時のインダクタンス値の変化率を表す。
図8から明らかなように、参考例のように結合係数が極端に大きい結合インダクタは、昇圧動作自体が行えず、かつ電流リプル幅が大きくなるため、インターリーブ方式のスイッチング回路には使用できない。その一方で、結合係数が0.85以下となる実施例1〜4では、リプル幅を抑制できる一方で、重畳特性の良化も達成でき、これらを使用することで、良好な特性のインターリーブ方式スイッチング回路を実現できることが判明した。また、比較例との対比では体格を小型化することができる。
特に結合係数が0.75以下となる実施例1、実施例2では、電流リプル幅の抑制効果により一層優れることも明らかとなった。なお、有効な磁気結合を得るため、結合係数は0.3以上が好ましい。従って、結合インダクタ1の結合係数は、0.3以上0.85以下(好ましくは0.3以上0.75以下)が好ましい。
[確認試験2]
次に、結合係数とコア材料の初透磁率との関係を明らかにする試験を行った。この試験では、図1に示す結合インダクタ(実施例1)の各コア2を以下の材料A〜材料Dの何れかで形成している。なお、材料A〜材料Cは、何れも絶縁被膜付きの軟磁性粉末である。
材料A 純鉄系圧粉磁性材(初透磁率110)
材料B アモルファス系圧粉磁性材(初透磁率70)
材料C アモルファス系圧粉磁性材と樹脂材の混合材(初透磁率13)
材料D フェライト材(初透磁率2500)
次に、各コア2を用いた結合インダクタ1の結合係数を求めたところ、以下の結果が得られた。
材料Aの結合係数…0.62
材料Bの結合係数…0.53
材料Cの結合係数…0.12
材料Dの結合係数…0.99
このように、図1や図4に示すコア2(無端ループ状をなし、エアギャップを有しない形態のコア)を形成する場合、材料Aおよび材料Bを使用することにより、結合係数の適切な範囲(0.3〜0.85)を実現できることが確認された。また、材料Cを使用すると結合係数が過度に小さくなり、材料Dを使用すると結合係数が過度に大きくなることも判明した。従って、無端ループ状をなし、エアギャップを有しない形態のコア2を備える結合インダクタ1においては、絶縁被膜付き軟磁性粉末(初透磁率が30以上、200以下)を用いてコアを形成すべきこと、また、その際には、軟磁性粉末だけを使用し、樹脂材との混合材を使用すべきではないこと、も明らかとなった。
以上の説明では、結合インダクタ1を昇圧チョッパ回路に配置する場合を例示したが、以上に述べた結合インダクタ1は、インターリーブ方式の二相のスイッチング回路を有するものであれば任意の回路に使用できる。例えば、PFC(power factor correction)回路、コンバータ回路、インバータ回路等における変圧用途(降圧、昇圧を問わない)、インバータ用途、コンバータ用途等に使用することができる。
1 結合インダクタ
2 コア
21 第一コア
22 第二コア
31 第一巻線
32 第二巻線

Claims (6)

  1. インターリーブ方式の2相のスイッチング回路に用いられ、コアと、異なる位置に配置され、互いに磁気結合された2つの巻線とを有する結合インダクタにおいて、
    前記コアが、絶縁被膜付き軟磁性粉末で形成され、無端ループ状の形態をなし、かつエアギャップを有しないことを特徴とする結合インダクタ。
  2. 前記コアが、互いに平行に延びた一対の第一コアと、前記第一コアと直交する方向に向けて互いに平行に延びた一対の第二コアとを有し、前記2つの巻線が、それぞれ異なる第一コアに配置されている請求項1に記載の結合インダクタ。
  3. 前記コアが、互いに平行に延びた一対の第一コアと、前記第一コアと直交する方向に向けて互いに平行に延びた一対の第二コアとを有し、前記2つの巻線のうち一方の巻線が一方の第一コアに配置され、他方の巻線が一方の第二コアに配置されている請求項1に記載の結合インダクタ。
  4. 前記絶縁被膜付き軟磁性粉末の初透磁率が30以上、200以下である請求項1〜3何れか1項に記載の結合インダクタ。
  5. 結合係数が0.3以上、0.85以下である請求項1〜4何れか1項に記載の結合インダクタ。
  6. 請求項1〜5に記載した結合インダクタを有する、インターリーブ方式の2相のスイッチング回路。
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