JP2020042980A - 燃料電池 - Google Patents

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広之 上荷
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Abstract

【課題】積層方向における発電ユニットの厚みが大きくなるのを抑制しながら、セルのカソードとセパレータとの接続不良の発生を抑制することが可能な燃料電池を提供する。【解決手段】この燃料電池100では、発電ユニット10は、アノード17aとセパレータ11との間に設けられ、アノード17aとセパレータ11とを電気的に接続する発泡性ニッケル多孔体15と、アノード17aとセパレータ11との間において、発泡性ニッケル多孔体15と同一の層に隣り合うように配置されるセラミックファイバーシート16とを含む。そして、セラミックファイバーシート16のアノード17a側への付勢力は、発泡性ニッケル多孔体15のアノード17a側への付勢力よりも大きくなるように構成されている。【選択図】図2

Description

この発明は、燃料電池に関し、特に、複数積層された発電ユニットを備える燃料電池に関する。
従来、複数積層された発電ユニットを備える燃料電池が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、平板状の燃料電池セルが複数積層された積層体を備える燃料電池が開示されている。燃料電池セルは、導電性を有する板状のインターコネクタ(以下、下方インターコネクタという)と、下方インターコネクタの上方に配置されるセル本体と、セル本体の上方に配置される導電性を有する板状のインターコネクタ(以下、上方インターコネクタという)とを含む。また、セル本体の下方インターコネクタに対向する面には燃料極(以下、アノードという)が形成され、セル本体の上方インターコネクタに対向する面には空気極(以下、カソードという)が形成されている。また、下方インターコネクタとアノードとの間には、下方インターコネクタとアノードとを電気的に接続する下方集電部材が設けられている。また、上方インターコネクタとカソードとの間には、上方インターコネクタとカソードとを電気的に接続する上方集電部材が設けられている。
また、上記特許文献1では、上方集電部材は、Niの板状部材から構成されている。また、下方集電部材は、下方インターコネクタに面接触する板状のコネクタ接続部と、アノードに面接触する板状のアノード接続部と、コネクタ接続部とアノード接続部とを連結する連結部とを含む。連結部は、水平方向(燃料電池セルが積層される積層方向に直交する方向)から見て、U字形状を有する。そして、U字形状の連結部の弾性によって、コネクタ接続部が下方インターコネクタ側に付勢され、アノード接続部がアノード側に付勢されている。これにより、温度変化などに起因してセル本体が変形した場合でも、下方インターコネクタとセル本体のアノードとの接続不良が発生するのを抑制することが可能になる。また、U字形状の連結部の弾性によって、セル本体が上方に付勢される(押し上げられる)。これにより、温度変化などに起因してセル本体が変形した場合でも、上方インターコネクタとセル本体のカソードとの接続不良の発生を抑制することが可能であると考えられる。
また、上記特許文献1では、下方集電部材のコネクタ接続部とアノード接続部との間に、スペーサが設けられている。つまり、コネクタ接続部とスペーサとアノード接続部とが、燃料電池セルの積層方向に沿って、積層されている。また、スペーサは、下方集電部材より柔軟な材質により形成されている。このため、スペーサのセル本体への付勢力は、下方集電部材の付勢力よりも小さい。
特開2013−73760号公報
上記特許文献1に記載の燃料電池では、上方インターコネクタ(セパレータ)とセル本体のカソードとの接続不良の発生を抑制するために、U字形状の連結部を有する下方集電部材が用いられている。そして、下方集電部材のコネクタ接続部と下方集電部材のアノード接続部との間にスペーサが設けられている。このため、積層方向における下方集電部材の厚みが比較的大きくなるため、積層方向における燃料電池セル(発電ユニット)の厚みが比較的大きくなるという問題点がある。また、燃料電池セル(発電ユニット)の厚みが比較的大きくなることにより、所定の高さに収容可能な燃料電池セルの数が少なくなるので、出力(瞬間あたりの出力(kW))が低下する。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、積層方向における発電ユニットの厚みが大きくなるのを抑制しながら、セルのカソードとセパレータとの接続不良の発生を抑制することが可能な燃料電池を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による燃料電池は、複数積層された発電ユニットを備え、発電ユニットは、積層方向の一方側の面にアノードが設けられ、積層方向の他方側の面にカソードが設けられたセルと、アノードに対向するように配置されるセパレータと、アノードとセパレータとの間に設けられ、アノードとセパレータとを電気的に接続する金属多孔体と、アノードとセパレータとの間において、金属多孔体と同一の層に隣り合うように配置される弾性体とを含み、弾性体のアノード側への付勢力は、金属多孔体のアノード側への付勢力よりも大きくなるように構成されている。
この発明の一の局面による燃料電池では、上記のように、アノードとセパレータとの間において、金属多孔体と同一の層に隣り合うように弾性体を配置する。そして、弾性体のアノード側への付勢力は、金属多孔体のアノード側への付勢力よりも大きくなるように構成されている。これにより、金属多孔体のアノード側への付勢力よりも大きい弾性体のアノード側への付勢力によってセルを積層方向の上方側に付勢することができる。その結果、セルのカソードとセパレータとの接続不良が発生するのを抑制することができる。また、弾性体は、金属多孔体と同一の層に隣り合うように配置されるので、弾性体と金属多孔体とが積層されている場合と比べて、積層方向における発電ユニットの厚みが大きくなるのを抑制することができる。これらによって、積層方向における発電ユニットの厚みが大きくなるのを抑制しながら、セルのカソードとセパレータとの接続不良の発生を抑制することができる。また、発電ユニットの厚みが大きくなるのを抑制することによって、所定の高さに収容可能な発電ユニットの数が少なくなるのを抑制することができるので、出力が低下するのを抑制することができる。
上記一の局面による燃料電池において、好ましくは、弾性体は、シート状の無機繊維により構成されている。ここで、板状の金属を折り曲げて弾性体を構成した場合、弾性体がセラミックなどにより構成されているセルと点接触するため、応力集中によりセルが破損する恐れがある。そこで、弾性体をシート状の無機繊維により構成することによって、応力集中に起因してセルが破損するのを抑制することができる。
この場合、好ましくは、シート状の無機繊維により構成されている弾性体は、アルミナとシリカとを主成分とする繊維であるセラミックファイバーがシート状に構成されたセラミックファイバーシートを含む。このように構成すれば、セラミックファイバーシートは、耐熱性が比較的高いので、運転時に高温になる燃料電池においてセラミックファイバーシートが変質することに起因してセラミックファイバーシートの付勢力が低下するのを抑制することができる。
上記弾性体がセラミックファイバーシートを含む燃料電池において、好ましくは、セラミックファイバーシートの厚みは、セルの厚みの0.2倍以上、5.0倍以下である。このように構成すれば、発電ユニットの厚みが大きくなるのを抑制することができるので、所定の高さに収容可能な発電ユニットの数が少なくなるのを抑制することができる。その結果、出力が低下するのを抑制することができる。
上記一の局面による燃料電池において、好ましくは、金属多孔体のアノード側の高さ位置と、弾性体のアノード側の高さ位置とは、積層方向において、略同じになるように構成されている。このように構成すれば、弾性体のアノード側の高さ位置が、金属多孔体のアノード側の高さ位置よりも高くなることに起因して、金属多孔体とアノードとの電気的な接続が解除されることを抑制することができる。
上記一の局面による燃料電池において、好ましくは、金属多孔体には、開口部が設けられており、弾性体は、金属多孔体の開口部の内部に配置されている。このように構成すれば、弾性体の側面が金属多孔体に取り囲まれた状態となるので、弾性体が水平方向に移動するのを抑制することができる。
この場合、好ましくは、積層方向から見て、金属多孔体の開口部と弾性体とは、略同一の形状を有する。ここで、金属多孔体の開口部の形状と弾性体の形状とが異なる場合、金属多孔体の開口部の中心と弾性体の中心とがずれることに起因して、比較的大きなデッドスペースが生じる。このため、弾性体の下方に配置されるセパレータに設けられた燃料ガスの流路において、弾性体に覆われている部分と覆われていない部分とにおける燃料ガスの流れに偏りが生じる(燃料ガスの均一な流れが損なわれる)。その結果、燃料電池の性能が低下する恐れがある。そこで、金属多孔体の開口部と弾性体とを略同一の形状を有するように構成することによって、開口部と弾性体との間に比較的大きなデッドスペースが生じるのを抑制することができるので、燃料電池の性能が低下するのを抑制することができる。
上記開口部と弾性体とが略同一の形状を有する燃料電池において、好ましくは、積層方向から見て、金属多孔体の開口部と弾性体とは、略矩形形状を有する。このように構成すれば、金属多孔体に複数の弾性体を配置する場合、弾性体が円形形状に形成されている場合と異なり、複数の弾性体を密に配置しやすくなる。
上記金属多孔体に開口部が設けられている燃料電池において、好ましくは、金属多孔体の開口部と、弾性体とは、複数個ずつ設けられている。このように構成すれば、比較的大きな1つの弾性体のみが設けられている場合では、電子が比較的大きな1つの弾性体を迂回するように流れる必要があり、電子の流れの経路が長くなってしまう。そこで、金属多孔体の開口部と弾性体とを複数個ずつ設けることによって、複数の弾性体の間の金属多孔体の部分を電子が流れることができるので、電子の流れの経路が長くなるのを抑制することができる。
上記一の局面による燃料電池において、好ましくは、積層方向から見て、弾性体の面積は、アノードの表面積の20%以上80%以下である。ここで、弾性体の面積がアノードの表面積の20%未満の場合では、弾性体の付勢力が不足することに起因して、セルのカソードとセパレータとの接触不良が発生する場合がある。また、弾性体の面積がアノードの表面積の80%を超えた場合、金属多孔体の面積が比較的小さくなるので、金属多孔体からアノードへの電流の流れを阻害する場合がある。そこで、上記のように、弾性体の面積をアノードの表面積の20%以上80%以下にすることによって、弾性体の付勢力を確保しながら、電流の流れが阻害されるのを抑制することができる。
上記一の局面による燃料電池において、好ましくは、積層方向から見て、弾性体とセルのカソードとは、オーバラップするように配置されている。このように構成すれば、弾性体の付勢力を、カソードに適切に伝えることができるので、カソードとセパレータとの接続不良の発生を効果的に抑制することができる。
上記一の局面による燃料電池において、好ましくは、弾性体は、アノードに直接接触した状態で、アノードを付勢するように構成されている。このように構成すれば、弾性体の付勢力をアノードに直接伝えることができるので、弾性体によってアノードを確実に付勢することができる。
上記一の局面による燃料電池において、好ましくは、金属多孔体は、発泡性ニッケル多孔体を含む。このように構成すれば、発泡性ニッケル多孔体の内部の隙間を介して、燃料ガスをセルのアノード側に流通させることができる。
上記一の局面による燃料電池において、好ましくは、金属多孔体とセパレータとの間に配置される金属メッシュ部をさらに備える。ここで、セパレータには、燃料ガスを流通させるための溝部が設けられる場合がある。この場合、金属多孔体によって溝部が塞がれる場合がある。そこで、上記のように、金属多孔体とセパレータとの間に金属メッシュ部を配置することによって、セパレータの溝部が金属多孔体によって塞がれるのを抑制することができる。
上記一の局面による燃料電池において、好ましくは、セパレータの表面上に、セルの外周を取り囲むように配置される枠形状のセルホルダと、セルホルダの表面上に設けられる枠形状の絶縁部材と、セルと絶縁部材とに跨るように配置されるシール部材とをさらに備える。このように構成すれば、シール部材によって、アノード側とカソード側とが分離されるので、燃料ガスと空気とが混合するのを抑制することができる。
本発明によれば、上記のように、積層方向における発電ユニットの厚みが大きくなるのを抑制しながら、セルのカソードとセパレータとの接続不良の発生を抑制することができる。
本発明の一実施形態による燃料電池(発電ユニット)の断面図である。 本発明の一実施形態による発電ユニットの断面図(焼成処理後)である。 本発明の一実施形態による燃料電池(発電ユニット)の分解斜視図である。 本発明の一実施形態による発電ユニットの断面図(焼成処理前)である。 本発明の一実施形態による発泡性ニッケル多孔体およびセラミックファイバーシートの平面図である。 セラミックファイバーシートの厚みと、付勢力との関係を示す図である。 変形例による発泡性ニッケル多孔体およびセラミックファイバーシートの平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(燃料電池の構成)
図1〜図5を参照して、本実施形態による燃料電池100の構成について説明する。なお、燃料電池100は、固体酸化物形燃料電池(SOFC)である。また、燃料電池100は、発電ユニット10を複数積層することにより構成されている。
図2を参照して、発電ユニット10の構成について説明する。発電ユニット10には、セパレータ11、セルホルダ12、絶縁部材13、金属メッシュ部14、発泡性ニッケル多孔体15、セラミックファイバーシート16、セル17、および、セル押さえ18が積層されている。
セパレータ11は、導電性を有するとともに、セル17のアノード17aに対向するように配置されている。また、セパレータ11とアノード17aとは、電気的に接続されている。また、セパレータ11の上方側には、燃料ガスの流路となる溝部11a(図3参照)が設けられている。セパレータ11の下方側には、空気の流路となる溝部11bが設けられている。
また、セパレータ11の表面上には、セル17の外周を取り囲むように配置される枠形状のセルホルダ12が設けられている。
絶縁部材13は、セルホルダ12の表面上に設けられ、枠形状を有する。絶縁部材13は、たとえば、ジルコニアシートや、セラミックフィラーを含むガラスシートを含む。また、セルホルダ12の上面には、ガラスシール13aが設けられている。
セル17は、アノード17a、固体電解質層17b、および、カソード17cを含む。なお、セル17は、Z1方向側の面にカソード17cが形成され、カソード17cが形成される面とは反対側の面(Z2方向側の面)にアノード17aが形成されている。また、アノード17aは、固体電解質層17bのZ2方向側表面の略全面上に設けられている。カソード17cは、固体電解質層17bのZ1方向側の表面の一部上に設けられている。なお、Z1方向側は、特許請求の範囲の「積層方向の一方側」の一例である。また、Z2方向側は、特許請求の範囲の「積層方向の他方側」の一例である。
金属メッシュ部14は、発泡性ニッケル多孔体15とセパレータ11との間に配置されている。金属メッシュ部14は、たとえば、エッチングニッケル(パンチングメタル)からなる。
発泡性ニッケル多孔体15は、アノード17aとセパレータ11との間に配置されている。発泡性ニッケル多孔体15は、アノード17aとセパレータ11とを電気的に接続する。なお、発泡性ニッケル多孔体15は、特許請求の範囲の「金属多孔体」の一例である。
ここで、本実施形態では、アノード17aとセパレータ11との間において、発泡性ニッケル多孔体15と同一の層に隣り合うように、シート状の無機繊維により構成されているセラミックファイバーシート16が配置されている。なお、セラミックファイバーシート16とは、アルミナとシリカとを主成分とする繊維であるセラミックファイバーがシート状に構成されたものを意味する。そして、後述する還元処理後(燃料電池100の完成後)において、セラミックファイバーシート16のアノード17a側への付勢力は、発泡性ニッケル多孔体15のアノード17a側への付勢力よりも大きくなるように構成されている。言い換えると、セラミックファイバーシート16に荷重が加えられたときの反力が、発泡性ニッケル多孔体15に荷重が加えられたときの反力よりも大きい。なお、発泡性ニッケル多孔体15は、Z方向にほとんど伸縮しない。一方、セラミックファイバーシート16は、Z方向に伸縮する。このため、セラミックファイバーシート16の付勢力は、発泡性ニッケル多孔体15の付勢力よりも大きくなる。なお、セラミックファイバーシート16は、特許請求の範囲の「弾性体」の一例である。また、アルミナとシリカとを主成分とするセラミックファイバーシートは、無機繊維であるジルコニア繊維やカーボン繊維に比べて、比較的安価に入手することが可能である。また、シリカの比率よりアルミナの比率を高くすると、耐熱性が向上するとともに、化学的安定性が向上する。
また、図2に示すように、セラミックファイバーシート16の厚みt11は、セル17の厚みt12の0.2倍以上、5.0倍以下である。なお、セラミックファイバーシート16の厚みt11とは、還元処理後のセラミックファイバーシート16の厚みt11を意味する。
また、発泡性ニッケル多孔体15のアノード17a側の高さ位置h1と、セラミックファイバーシート16のアノード17a側の高さ位置h2とは、Z方向(積層方向)において、略同じである。つまり、発泡性ニッケル多孔体15のアノード17a側の表面15aと、セラミックファイバーシート16のアノード17a側の表面16aとが略面一になる。発泡性ニッケル多孔体15の表面15aは、アノード17aに面接触している。これにより、発泡性ニッケル多孔体15とアノード17aとが電気的に接続される。また、セル17は、じん性(材料の破壊に対する抵抗性)に富むので、セラミックファイバーシート16の付勢力に対して形状が変化する。これにより、セラミックファイバーシート16の表面16aがアノード17aに面接触することにより、セル17が変形して、セラミックファイバーシート16の付勢力がアノード17aに伝達される。
なお、図4に示すように、還元処理前のセラミックファイバーシート16のアノード17a側の高さ位置h12(厚み)は、発泡性ニッケル多孔体15のアノード17a側の高さ位置h11よりも大きい。なお、還元処理とは、以下の処理を意味する。まず、比較的高温の炉(図示せず)の内部において、積層された発電ユニット10が積層方向に加圧された状態で昇温される。なお、発電ユニット10の昇温は、酸素含有雰囲気下で行われる。また、セル17の製造時には、アノード17aに含まれるNi(ニッケル)は、NiO(酸化ニッケル)の状態となっている。次に、アノード17aに還元用のガス(水素を含むアノードガス)が供給されることにより、NiOが還元されて、Niになる。その結果、アノード17aが導電性を獲得する。上記のアノード17aのNiOを還元することを、還元処理という。また、還元処理(熱処理)を施すことによって、ジルコニアシートやセラミックフィラーを含むガラスシートからなる絶縁部材13が潰れる。その結果、セラミックファイバーシート16に力が加わり、発泡性ニッケル多孔体15の高さ位置h1とセラミックファイバーシート16の高さ位置h2とが一致するようになる。
また、図2に示すように、発泡性ニッケル多孔体15の下方側の裏面15bと金属メッシュ部14とが面接触している。これにより、発泡性ニッケル多孔体15の裏面15bと金属メッシュ部14とが電気的に接続される。また、セラミックファイバーシート16の下方側の裏面16bが金属メッシュ部14に面接触することにより、セラミックファイバーシート16の付勢力が金属メッシュ部14に伝達される。
また、図5に示すように、発泡性ニッケル多孔体15には、開口部15cが設けられている。セラミックファイバーシート16は、発泡性ニッケル多孔体15の開口部15cの内部に配置されている。つまり、セラミックファイバーシート16の側面16cは、発泡性ニッケル多孔体15に取り囲まれている。
また、Z方向(積層方向)から見て、発泡性ニッケル多孔体15の開口部15cとセラミックファイバーシート16とは、略同一の形状を有する。具体的には、Z方向から見て、発泡性ニッケル多孔体15の開口部15cとセラミックファイバーシート16とは、略矩形形状(長方形形状)を有する。また、発泡性ニッケル多孔体15も矩形形状を有する。そして、発泡性ニッケル多孔体15は、長辺がX方向に沿うように配置されている。開口部15cの長辺と、セラミックファイバーシート16の長辺とは、Y方向に沿うように配置されている。また、発泡性ニッケル多孔体15が矩形形状を有するので、発泡性ニッケル多孔体15の開口部15cを矩形形状にすることにより、開口部15cを大きく形成することが可能である。
また、発泡性ニッケル多孔体15の開口部15cと、セラミックファイバーシート16とは、複数個ずつ設けられている。具体的には、発泡性ニッケル多孔体15の開口部15cと、セラミックファイバーシート16とは、3個ずつ設けられている。3個の開口部15c(3個のセラミックファイバーシート16)は、X方向に隣り合うように配置されている。
また、Z方向から見て、発泡性ニッケル多孔体15の開口部15cとセラミックファイバーシート16との間には、隙間Cが設けられている。隙間Cは、セラミックファイバーシート16の全周に渡って設けられている。隙間Cの幅Wは、セル17をセラミックファイバーシート16の上方に配置してセラミックファイバーシート16が変形した場合でも、セラミックファイバーシート16が、発泡性ニッケル多孔体15の表面15aとアノード17aとの間に入り込まない程度に調整されている。
また、Z方向から見て、セラミックファイバーシート16の面積は、アノード17aの表面積の20%以上80%以下である。ここで、燃料電池100の運転と停止を繰り返し行うと、発電ユニット10の昇温と降温とが繰り返し行われる。この昇温と降温との繰り返しを、サーマルサイクルという。そして、セラミックファイバーシート16の面積を、アノード17aの表面積の20%以上にすることにより、100回のサーマルサイクルが行われた場合における発電効率の低下が1%以内になることが、発明者による実験により確認されている。また、セラミックファイバーシート16の面積が、カソード17cの表面積よりも大きくなると、電流の流れが阻害される。また、カソード17cの面積は、アノード17aの表面積の80%程度である。そこで、セラミックファイバーシート16の面積を、アノード17aの表面積の20%以上80%以下とすることにより、セラミックファイバーシート16の付勢力を確保しながら(つまり、カソード17cとセパレータ11との接触を確保しながら)、電流の流れが阻害されるのを抑制することが可能になる。なお、発泡性ニッケル多孔体15の表面15aとアノード17aとは、発泡性ニッケル多孔体15(Ni)と、アノード17aのNi層とが固相の拡散によって、互いに接合されている。このため、サーマルサイクルにおいて、発泡性ニッケル多孔体15とアノード17aとの接触不良が生じるのが抑制される。
また、Z方向から見て、セラミックファイバーシート16とセル17のカソード17cとは、オーバラップするように配置されている。つまり、セル17のカソード17cの直下に、セラミックファイバーシート16が配置されている。また、複数のセラミックファイバーシート16は、Z方向から見て、カソード17cの中心C1を通るX方向に沿った線分L1、および、カソード17cの中心C1を通るY方向に沿った線分L2に対して、線対称になるように配置されている。これにより、複数のセラミックファイバーシート16からカソード17cに対してバラランス良く付勢力がセル17のアノード17aに伝達される。その結果、セル17のカソード17cがセパレータ11に適切に当接する。
また、図2に示すように、セラミックファイバーシート16は、アノード17aに直接接触した状態で、アノード17aを付勢するように構成されている。つまり、セラミックファイバーシート16とアノード17aとの間には、他の部材は、介在しない。
セル押さえ18は、セル17のカソード17cには接触しないように、セル17と絶縁部材13とに跨るように配置されている。なお、セル押さえ18の下面には、セル17と絶縁部材13とに跨るようにガラスシール18aが設けられている。また、セル押さえ18の上面とセパレータ11との間には、ガラスシール18bが設けられている。なお、セル押さえ18は、特許請求の範囲の「シール部材」の一例である。また、セル17のカソード17cと、絶縁部材13とが同電位であれば、セル押さえ18は、カソード17cには接触した状態で、セル17と絶縁部材13とに跨るように配置されていてもよい。
また、セル17の上方に配置されるセパレータ11とカソード17cとの間には、集電部材19が設けられている。集電部材19は、たとえば、(La,Sr)CoOのようなペロフスカイト系酸化物の導電性のペーストを塗布することにより構成されている。
また、図1に示すように、発電ユニット10が複数積層されることにより、セルスタック20が構成されている。また、セルスタック20は、複数積層されている。また、最上段のセルスタック20の上面には、エンドプレート30が配置されている。エンドプレート30は、金属製である。そして、積層された発電ユニット10により発電された電力は、金属製のエンドプレート30を介して取り出される。
エンドプレート30の上面上には、マイカ(雲母)からなる絶縁プレート31が配置されている。また、絶縁プレート31の上面上には、金属製(SUS)の押圧プレート32が配置されている。押圧プレート32および絶縁プレート31は、図示しない加圧部材(たとえば、ばね部材)により押圧されるように構成されている。
次に、図6を参照して、セラミックファイバーシート16の弾性変形について説明する。
図6の横軸は、セラミックファイバーシート16の厚みを表している。また、縦軸は、セラミックファイバーシート16の付勢力を表している。また、図6の黒の四角は、焼成処理の前のセラミックファイバーシート16の付勢力を表している。また、図6の黒の三角は、焼成処理の後のセラミックファイバーシート16の付勢力を表している。図6に示すように、セラミックファイバーシート16の厚みが、荷重がかけられていない状態のt0の場合、付勢力は、0である。そして、焼成処理の前および焼成処理の後の両方において、セラミックファイバーシート16に荷重をかけて厚みを小さくすることにより、付勢力が徐々に大きくなることが確認された。そして、厚みt1において、付勢力Fが得られることが確認された。なお、厚みt1は、焼成処理の後の、Z方向における金属メッシュ部14とアノード17aとの間の距離D(図2参照)に相当する。つまり、完成後(還元処理後)のセラミックファイバーシート16の厚みに相当する。また、付勢力Fは、カソード17cとセパレータ11との接触不良の発生を抑制するために十分な付勢力である。なお、図6の焼成処理の後のセラミックファイバーシート16の付勢力を示す実線において、最も厚みの小さい実験値(最も左側の黒三角)よりも厚みの小さい側(左側)の実線は、実際の実験値に対応する実線を外挿したものを表している。
なお、図6の破線に示すような、厚みを小さくしてもほとんど付勢力が変化しない一方、厚みがある厚みよりも小さくなると急に付勢力が大きくなるような物質は、本発明の「弾性体」として好ましくない。たとえば、発泡性ニッケル多孔体15のように高温でもほとんど変形しないような物質(剛体のような物質)は、本発明の「弾性体」として適していない。セル17と発泡性ニッケル多孔体15とが接触している場合には、発泡性ニッケル多孔体15はセル17に対して反力を生じる一方、セル17が変形した場合、セル17と発泡性ニッケル多孔体15とが離間してセル17に対して反力を生じなくなる(付勢できなくなる)ためである。そこで、セラミックファイバーシート16のように、厚みを小さくすると徐々に付勢力が大きくなる物質(厚みに対して付勢力の大きさが緩やかに変化する物質)が、本発明の「弾性体」として適している。セル17の変形に追従するようにセラミックファイバーシート16が変形して、セル17に対する付勢力が維持できるからである。
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、アノード17aとセパレータ11との間に、発泡性ニッケル多孔体15と同一の層に隣り合うようにセラミックファイバーシート16を配置する。そして、セラミックファイバーシート16のアノード17a側への付勢力は、発泡性ニッケル多孔体15のアノード17a側への付勢力よりも大きくなるように構成されている。これにより、発泡性ニッケル多孔体15のアノード17a側への付勢力よりも大きいセラミックファイバーシート16のアノード17a側への付勢力によってセル17を積層方向の上方側に付勢することができる。その結果、セル17のカソード17cとセパレータ11との接続不良が発生するのを抑制することができる。また、セラミックファイバーシート16は、発泡性ニッケル多孔体15と同一の層に隣り合うように配置されるので、セラミックファイバーシート16と発泡性ニッケル多孔体15とが積層されている場合と比べて、積層方向における発電ユニット10の厚みが大きくなるのを抑制することができる。これらによって、積層方向における発電ユニット10の厚みが大きくなるのを抑制しながら、セル17のカソード17cとセパレータ11との接続不良の発生を抑制することができる。また、発電ユニット10の厚みが大きくなるのを抑制することによって、所定の高さに収容可能な発電ユニット10の数が少なくなるのを抑制することができるので、出力(瞬間あたりの出力(kW))が低下するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、発泡性ニッケル多孔体15と同一の層に隣り合うようにセラミックファイバーシート16を配置する。ここで、板状の金属を折り曲げて弾性体を構成した場合、弾性体がセラミックなどにより構成されているセル17と点接触するため、応力集中によりセルが破損する恐れがある。そこで、弾性体をセラミックファイバーシート16により構成することによって、応力集中に起因してセル17が破損するのを抑制することができる。また、セラミックファイバーシート16は、耐熱性が比較的高いので、運転時に高温になる燃料電池100においてセラミックファイバーシート16が変質することに起因してセラミックファイバーシート16の付勢力が低下するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、セラミックファイバーシート16の厚みt11は、セル17の厚みt12の0.2倍以上、5.0倍以下である。これにより、発電ユニット10の厚みが大きくなるのを抑制することができるので、所定の高さに収容可能な発電ユニット10の数が少なくなるのを抑制することができる。その結果、出力が低下するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、発泡性ニッケル多孔体15のアノード17a側の高さ位置h1と、セラミックファイバーシート16のアノード17a側の高さ位置h2とは、積層方向において、略同じになるように構成されている。これにより、セラミックファイバーシート16のアノード17a側の高さ位置h2が、発泡性ニッケル多孔体15のアノード17a側の高さ位置h1よりも高くなることに起因して、発泡性ニッケル多孔体15とアノード17aとの電気的な接続が解除されることを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、発泡性ニッケル多孔体15には、開口部15cが設けられており、セラミックファイバーシート16は、発泡性ニッケル多孔体15の開口部15cの内部に配置されている。これにより、セラミックファイバーシート16の側面16cが発泡性ニッケル多孔体15に取り囲まれた状態となるので、セラミックファイバーシート16が水平方向に移動するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、積層方向から見て、発泡性ニッケル多孔体15の開口部15cとセラミックファイバーシート16とは、略同一の形状を有する。ここで、発泡性ニッケル多孔体15の開口部15cの形状とセラミックファイバーシート16の形状とが異なる場合、発泡性ニッケル多孔体15の開口部15cの中心とセラミックファイバーシート16の中心とがずれることに起因して、比較的大きなデッドスペースが生じる。このため、セラミックファイバーシート16の下方に配置されるセパレータ11に設けられた燃料ガスの流路において、セラミックファイバーシート16に覆われている部分と覆われていない部分とにおける燃料ガスの流れに偏りが生じる(燃料ガスの均一な流れが損なわれる)。その結果、燃料電池100の性能が低下する恐れがある。そこで、発泡性ニッケル多孔体15の開口部15cとセラミックファイバーシート16とを略同一の形状を有するように構成することによって、開口部15cとセラミックファイバーシート16との間に比較的大きなデッドスペースが生じるのを抑制することができるので、燃料電池100の性能が低下するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、積層方向から見て、発泡性ニッケル多孔体15の開口部15cとセラミックファイバーシート16とは、略矩形形状を有する。このように構成すれば、発泡性ニッケル多孔体15に複数のセラミックファイバーシート16を配置する場合、セラミックファイバーシート16が円形形状に形成されている場合と異なり、複数のセラミックファイバーシート16を密に配置しやすくなる。
また、本実施形態では、上記のように、発泡性ニッケル多孔体15の開口部15cと、セラミックファイバーシート16とは、複数個ずつ設けられている。このように構成すれば、比較的大きな1つのセラミックファイバーシート16のみが設けられている場合では、電子が比較的大きな1つのセラミックファイバーシート16を迂回するように流れる必要があり、電子の流れの経路が長くなってしまう。そこで、発泡性ニッケル多孔体15の開口部15cとセラミックファイバーシート16とを複数個ずつ設けることによって、複数のセラミックファイバーシート16の間の発泡性ニッケル多孔体15の部分を電子が流れることができるので、電子の流れの経路が長くなるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、積層方向から見て、セラミックファイバーシート16の面積は、アノード17aの表面積の20%以上80%以下である。ここで、セラミックファイバーシート16の面積がアノード17aの表面積の20%未満の場合では、セラミックファイバーシート16の付勢力が不足することに起因して、セル17のカソード17cとセパレータ11との接触不良が発生する場合がある。また、セラミックファイバーシート16の面積がアノード17aの表面積の80%を超えた場合、発泡性ニッケル多孔体15の面積が比較的小さくなるので、発泡性ニッケル多孔体15からアノード17aへの電流の流れを阻害する場合がある。そこで、上記のように、セラミックファイバーシート16の面積をアノード17aの表面積の20%以上80%以下にすることによって、セラミックファイバーシート16の付勢力を確保しながら、電流の流れが阻害されるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、積層方向から見て、セラミックファイバーシート16とセル17のカソード17cとは、オーバラップするように配置されている。これにより、セラミックファイバーシート16の付勢力を、カソード17cに適切に伝えることができるので、カソード17cとセパレータ11との接続不良の発生を効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、セラミックファイバーシート16は、アノード17aに直接接触した状態で、アノード17aを付勢するように構成されている。これにより、セラミックファイバーシート16の付勢力をアノード17aに直接伝えることができるので、セラミックファイバーシート16によってアノード17aを確実に付勢することができる。
また、本実施形態では、上記のように、セパレータ11とアノード17aとの間に、発泡性ニッケル多孔体15を配置する。これにより、発泡性ニッケル多孔体15の内部の隙間(図示せず)を介して、燃料ガスをセル17のアノード17a側に流通させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、発泡性ニッケル多孔体15とセパレータ11との間に金属メッシュ部14を配置する。ここで、セパレータ11には、燃料ガスを流通させるための溝部11aが設けられており、発泡性ニッケル多孔体15によって溝部11aが塞がれる場合がある。そこで、上記のように、発泡性ニッケル多孔体15とセパレータ11との間に金属メッシュ部14を配置することによって、セパレータ11の溝部11aが発泡性ニッケル多孔体15によって塞がれるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、セパレータ11の表面上に、セル17の外周を取り囲むように配置される枠形状のセルホルダ12と、セルホルダ12の表面上に設けられる枠形状の絶縁部材13と、セル17のカソード17cには接触しないように、セル17と絶縁部材13とに跨るように配置されるセル押さえ18とを配置する。これにより、セル押さえ18によって、アノード17a側とカソード17c側とが分離されるので、燃料ガスと空気とが混合するのを抑制することができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態および実施例は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態および実施例の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、燃料電池が、固体酸化物形燃料電池(SOFC)である例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、燃料電池が、固体酸化物形燃料電池以外の燃料電池である、固体高分子形燃料電池(PEFC:Polymer Electrolyte Fuel Cell)、りん酸形燃料電池(PAFC:Phosphoric Acid Fuel Cell)、溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC:Molten Carbonate Fuel Cell)などでもよい。
また、上記実施形態では、本発明の「弾性体」として、セラミックファイバーシートを用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、本発明の「弾性体」として、セラミックファイバーシート以外の弾性体(ばねなど)を用いてもよい。また、本発明の「弾性体」として、セラミックファイバーシート以外のジルコニア繊維やカーボン繊維などの無機繊維を用いてもよい。
また、上記実施形態では、セラミックファイバーシートが発泡性ニッケル多孔体の開口部の内部に配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、発泡性ニッケル多孔体の外側に、セラミックファイバーシートを配置してもよい。
また、上記実施形態では、発泡性ニッケル多孔体の開口部とセラミックファイバーシートとが略矩形形状を有する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図7に示す変形例による発泡性ニッケル多孔体115およびセラミックファイバーシート116のように、Z方向から見て、発泡性ニッケル多孔体115の開口部115cとセラミックファイバーシート116とが略丸形形状を有していてもよい。また、発泡性ニッケル多孔体の開口部とセラミックファイバーシートとが楕円形状であってもよい。
また、上記実施形態では、発泡性ニッケル多孔体の開口部とセラミックファイバーシートとが3個ずつ設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、発泡性ニッケル多孔体の開口部とセラミックファイバーシートとが、3個以外の数ずつ設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、セラミックファイバーシートが、アノードに直接接触した状態でアノードを付勢する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、セラミックファイバーシートとアノードとの間に、別の部材が介在していてもよい。
また、上記実施形態では、本発明の「金属多孔体」として発泡性ニッケル多孔体を用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、発泡性ニッケル多孔体以外の金属多孔体を用いることも可能である。
10 発電ユニット
11 セパレータ
12 セルホルダ
13 絶縁部材
14 金属メッシュ部
15 発泡性ニッケル多孔体(金属多孔体)
15c 開口部
16 セラミックファイバーシート(弾性体)
17 セル
17a アノード
17c カソード
18 セル押さえ(シール部材)
100 燃料電池
C 隙間

Claims (15)

  1. 複数積層された発電ユニットを備え、
    前記発電ユニットは、
    積層方向の一方側の面にアノードが設けられ、前記積層方向の他方側の面にカソードが設けられたセルと、
    前記アノードに対向するように配置されるセパレータと、
    前記アノードと前記セパレータとの間に設けられ、前記アノードと前記セパレータとを電気的に接続する金属多孔体と、
    前記アノードと前記セパレータとの間において、前記金属多孔体と同一の層に隣り合うように配置される弾性体とを含み、
    前記弾性体の前記アノード側への付勢力は、前記金属多孔体の前記アノード側への付勢力よりも大きくなるように構成されている、燃料電池。
  2. 前記弾性体は、シート状の無機繊維により構成されている、請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記シート状の無機繊維により構成されている弾性体は、アルミナとシリカとを主成分とする繊維であるセラミックファイバーがシート状に構成されたセラミックファイバーシートを含む、請求項2に記載の燃料電池。
  4. 前記セラミックファイバーシートの厚みは、前記セルの厚みの0.2倍以上、5.0倍以下である、請求項3に記載の燃料電池。
  5. 前記金属多孔体の前記アノード側の高さ位置と、前記弾性体の前記アノード側の高さ位置とは、前記積層方向において、略同じになるように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池。
  6. 前記金属多孔体には、開口部が設けられており、
    前記弾性体は、前記金属多孔体の前記開口部の内部に配置されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池。
  7. 前記積層方向から見て、前記金属多孔体の前記開口部と前記弾性体とは、略同一の形状を有する、請求項6に記載の燃料電池。
  8. 前記積層方向から見て、前記金属多孔体の前記開口部と前記弾性体とは、略矩形形状を有する、請求項7に記載の燃料電池。
  9. 前記金属多孔体の前記開口部と、前記弾性体とは、複数個ずつ設けられている、請求項6〜8のいずれか1項に記載の燃料電池。
  10. 前記積層方向から見て、前記弾性体の面積は、前記アノードの表面積の20%以上80%以下である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の燃料電池。
  11. 前記積層方向から見て、前記弾性体と前記セルの前記カソードとは、オーバラップするように配置されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の燃料電池。
  12. 前記弾性体は、前記アノードに直接接触した状態で、前記アノードを付勢するように構成されている、請求項1〜11のいずれか1項に記載の燃料電池。
  13. 前記金属多孔体は、発泡性ニッケル多孔体を含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の燃料電池。
  14. 前記金属多孔体と前記セパレータとの間に配置される金属メッシュ部をさらに備える、請求項1〜13のいずれか1項に記載の燃料電池。
  15. 前記セパレータの表面上に、前記セルの外周を取り囲むように配置される枠形状のセルホルダと、
    前記セルホルダの表面上に配置される枠形状の絶縁部材と、
    前記セルと前記絶縁部材とに跨るように配置されるシール部材とをさらに備える、請求項1〜14のいずれか1項に記載の燃料電池。
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