JP2020041881A - 制御装置、該制御装置を用いた微小粒子分取装置及び微小粒子分取システム、並びに制御方法、及び制御プログラム - Google Patents

制御装置、該制御装置を用いた微小粒子分取装置及び微小粒子分取システム、並びに制御方法、及び制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】試料溶液中から分取対象となる微小粒子を、効率的かつ有効に分取する技術を提供する。【解決手段】流路内を通流する試料液中から微小粒子を分取する際の処理条件を制御する装置であって、前記試料液中における分取対象となる微小粒子の含有量に基づいて、分取処理条件を制御する制御部11を有する、制御装置1を提供する。制御装置において、前記制御部では、分取処理条件に対する分取対象生体粒子の生存率及び/又は活性率に基づいて、分取処理条件を制御することもできる。【選択図】図1

Description

本技術は、微小粒子を分取する際の処理条件を制御する装置に関する。より詳しくは、流路内を流通する試料液中から微小粒子を分取する際の処理条件を制御する制御装置、該制御装置を用いた微小粒子分取装置及び微小粒子分取システム、並びに制御方法、及び制御プログラムに関する。
近年、分析手法の発展に伴い、細胞や微生物等の生体微小粒子、マイクロビーズなどの微小粒子等を流路中に通流させ、通流させる工程において前記微小粒子を個々に測定したり、測定した微小粒子を解析し、分取したりする手法が開発されつつある。
このような微小粒子の解析又は分取の手法の代表的な一例として、フローサイトメトリーと呼ばれる分析手法の技術改良が急速に進んでいる。フローサイトメトリーとは、解析の対象となる微小粒子を流体中に整列させた状態で流し込み、該微小粒子にレーザー光等を照射することにより、各微小粒子から発せられた蛍光や散乱光を検出することで微小粒子の解析、分取を行う分析手法である。
フローサイトメトリーなどに代表される微小粒子の解析では、分析対象となる微小粒子にレーザーなどの光を照射し、微小粒子から発せられる蛍光や散乱光を検出する光学的手法が多く用いられている。そして、検出された光学的情報をもとに、解析用コンピューターとソフトウェアでヒストグラムを抽出し、解析が行われる。
例えば、フローサイトメータでは、サンプル中に含まれる複数種類の細胞等を蛍光色素により標識し、各細胞等に標識された蛍光色素を光学的に識別することによって、特定の種類の細胞等のみを分別回収することが行われている。分別回収された細胞等は、細胞製剤等の製造に用いることができる。
特許文献1及び特許文献2には、プラスチック製及びガラス製などのマイクロチップに形成された流路内にシースフローを形成して分析を行うマイクロチップ型の微小粒子分取装置が開示されている。
特許文献1に開示される微小粒子分取装置は、シースフローが形成された導入流路と該導入流路に連通する分岐流路との分岐部においてレーザ照射により気泡を発生させることで、分岐部におけるシースフローの送流方向を制御するものである。この微小粒子分取装置によれば、分岐部におけるシースフローの送流方向を気泡により制御することで、目的とする微小粒子のみを導入流路から分岐流路へ取り込んで分取することが可能である。
また、特許文献2に開示される微小流体システムは、アクチュエータを用いて流路分岐部におけるシースフローの送流方向を制御することで、目的とする微小粒子の分取を行っている。この微小流体システムにおいて、アクチュエータは、シースフローが形成された導入流路と該導入流路に連通する分岐流路との分岐部に接続されたチャンバを押圧し、チャンバ内の液を押し出すことによって、シースフローの送流方向を変化させている。
特開2009−100698号公報 特表2005−538727号公報
上述の通り、微小粒子分取装置を用いて分取された細胞等の微小粒子は、細胞製剤等の製造に用いられるが、例えば、末梢血単核細胞懸濁液中に占める各免疫担当細胞の割合は様々であり、これを出発点に細胞輸注療法等を行うための細胞製剤を作るうえで、その有効成分量(有効細胞数)や不純物量(不要細胞数)を規定することがそもそも難しいという問題があった。
あるいは、有効成分量を規定するために、あらかじめ過剰量の細胞を製造しておき、製造した細胞懸濁液に含まれる有効細胞数分率を最終段で測定し、その測定結果から適切な媒質液量で希釈することにより細胞量を調整する方法があるが、製造する細胞量あるいは出発点である採血量を過剰に準備する必要があるという問題があった。
また、微小粒子分取装置を用いて分取を行う場合において、処理時間を優先するあまり十分な細胞生存率や活性率を得られない場合や、逆に、生存率や活性率を優先するあまり多量の作業時間を要して十分な取得細胞数が得られない場合等の問題があった。
そこで、本技術では、試料溶液中から分取対象となる微小粒子を、効率的かつ有効に分取する技術を提供することを主目的とする。
即ち、本技術では、まず、流路内を通流する試料液中から微小粒子を分取する際の処理条件を制御する装置であって、
前記試料液中における分取対象となる微小粒子の含有量に基づいて、分取処理条件を制御する制御部を有する、制御装置を提供する。
本技術に係る制御装置において、前記含有量は、プレ測定工程において前記試料液から得られた測定結果から算出することができる。
本技術に係る制御装置において、前記分取処理条件は、前記試料液の流速、分取処理時間、及び分取処理間隔から選択される一以上の条件とすることができる。
本技術に係る制御装置において、前記微小粒子としては、生体関連微小粒子を用いることができる。
本技術に係る制御装置において、前記制御部では、分取処理条件に対する分取対象生体粒子の生存率及び/又は活性率に基づいて、分取処理条件を制御することができる。
この場合、前記生存率及び/又は活性率は、プレ測定工程において前記試料液中の前記生体粒子から得られた測定結果から算出することもできる。
本技術では、次に、試料液から得られる光学的情報を検出する光検出部と、
検出された光学的情報に基づいて、前記試料液中から微小粒子を分取する分取部と、
前記試料液中における分取対象となる微小粒子の含有量に基づいて、前記分取部における分取処理条件を制御する制御部と、
を有する、微小粒子分取装置を提供する。
本技術では、また、流路内を通流する試料液から得られる光学的情報を検出する光検出部と、
検出された光学的情報に基づいて、前記試料液中から微小粒子を分取する分取部と、を備える分取装置と、
前記試料液中における分取対象となる微小粒子の含有量に基づいて、前記分取部における分取処理条件を制御する制御部を備える制御装置と、
を有する、微小粒子分取システムを提供する。
本技術では、更に、流路内を通流する試料液中から微小粒子を分取する条件を制御する方法であって、
前記試料液中における分取対象となる微小粒子の含有量に基づいて、分取処理条件を制御する制御工程を有する、制御方法を提供する。
本技術では、加えて、流路内を通流する試料液中から微小粒子を分取する条件の制御に用いるプログラムであって、
前記試料液中における分取対象となる微小粒子の含有量に基づいて、分取処理条件を制御する制御機能をコンピューターに実現させるための制御プログラムを提供する。
本技術において、「微小粒子」には、細胞や微生物、リポソームなどの生体関連微小粒子、あるいはラテックス粒子やゲル粒子、工業用粒子などの合成粒子などが広く含まれるものとする。
生体関連微小粒子には、各種細胞を構成する染色体、リポソーム、ミトコンドリア、オルガネラ(細胞小器官)などが含まれる。細胞には、動物細胞(血球系細胞など)および植物細胞が含まれる。微生物には、大腸菌などの細菌類、タバコモザイクウイルスなどのウイルス類、イースト菌などの菌類などが含まれる。さらに、生体関連微小粒子には、核酸やタンパク質、これらの複合体などの生体関連高分子も包含され得るものとする。
また、工業用粒子は、例えば有機もしくは無機高分子材料、金属などであってもよい。有機高分子材料には、ポリスチレン、スチレン・ジビニルベンゼン、ポリメチルメタクリレートなどが含まれる。無機高分子材料には、ガラス、シリカ、磁性体材料などが含まれる。金属には、金コロイド、アルミなどが含まれる。これら微小粒子の形状は、一般には球形であるのが普通であるが、非球形であってもよく、また大きさや質量なども特に限定されない。
本技術によれば、試料溶液中から分取対象となる微小粒子を、効率的かつ有効に分取することができる。
なお、ここに記載された効果は、必ずしも限定されるものではなく、本技術中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本技術に係る制御装置1を用いることが可能な微小粒子分取装置2の第1実施形態を模式的に示す模式概念図である。 本技術に係る制御装置1を用いることが可能な微小粒子分取装置2の第2実施形態を模式的に示す模式概念図である。 本技術に係る制御装置1を用いることが可能な微小粒子分取装置2の第3実施形態を模式的に示す模式概念図である。 せん断応力の細胞生存率に及ぼす影響を示す図面代用グラフである。 分取部の駆動速度と細胞に働くせん断応力の関係を示す図面代用グラフである。 細胞生存率と分取部の駆動速度の関係を示す図面代用グラフである。 2つの特性を持つデバイスを例として、分取部の駆動速度と細胞取得成功率の関係を示す図面代用グラフである。 分取部の駆動速度と実行分取速度の関係を示す図面代用グラフである。 細胞生存率下限が優先設定された際に、モード選択と分取部駆動速度を決定し、その条件下で実行分取速度が最大となるよう駆動条件を設定した上で取得時間を決定し処理を行う例を示す図面代用グラフである。 本技術に係る微小粒子分取システム3の実施形態を模式的に示す模式概念図である。 本技術に係る制御方法を用いた微小粒子分取方法の実施形態のフローチャートである。 プレ測定で得られる結果の一例を示す図面代用グラフである。
以下、本技術を実施するための好適な形態について図面を参照しながら説明する。以下に説明する実施形態は、本技術の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本技術の範囲が狭く解釈されることはない。なお、説明は以下の順序で行う。
1.制御装置1、微小粒子分取装置2
(1)流路P
(2)光照射部21
(3)光検出部22
(4)分取部23
(5)制御部11
(6)解析部24
(7)記憶部25
(8)表示部26
2.微小粒子分取システム3
3.制御方法、微小粒子分取方法
4.制御プログラム
<1.制御装置1、微小粒子分取装置2>
本技術に係る制御装置1は、流路P内を通流する試料液中から微小粒子を分取する際の処理条件を制御する装置であって、制御部11を有する。図1は、本技術に係る制御装置1を用いることが可能な微小粒子分取装置2の第1実施形態を模式的に示す模式概念図である。図2は、本技術に係る制御装置1を用いることが可能な微小粒子分取装置2の第2実施形態を模式的に示す模式概念図である。図3は、本技術に係る制御装置1を用いることが可能な微小粒子分取装置2の第3実施形態を模式的に示す模式概念図である。本技術に係る微小粒子分取装置2は、少なくとも、光検出部22と、分取部23と、制御部11と、を有する。また、必要に応じて、流路P、光照射部21、解析部24、記憶部25、表示部26等を備えることができる。以下、各部の詳細について、分取の時系列に沿って説明する。
(1)流路P
本技術に係る微小粒子分取装置2では、フローセル(流路P)中で一列に整列させた微小粒子から得られる光学的情報を検出することにより、微小粒子の解析や分取を行うことができる。
流路Pは、微小粒子分取装置2に予め備えていてもよいが、市販の流路Pや流路Pが設けられた使い捨てのチップなどを微小粒子分取装置2に設置して解析又は分取を行うことも可能である。
流路Pの形態も特に限定されず、自由に設計することができる。例えば、図1及び図2の第1実施形態及び第2実施形態に示すような2次元又は3次元のプラスチックやガラス等の基板T内に形成した流路Pに限らず、図3に示す第3実施形態ように、従来のフローサイトメータで用いられているような流路Pも、微小粒子分取装置2に用いることができる。
また、前記流路Pの流路幅、流路深さ、流路断面形状も、層流を形成し得る形態であれば特に限定されず、自由に設計することができる。例えば、流路幅1mm以下のマイクロ流路も、微小粒子分取装置2に用いることが可能である。特に、流路幅10μm以上1mm以下程度のマイクロ流路は、本技術に係る微小粒子分取装置2により好適に用いることができる。
微小粒子の送流方法は特に限定されず、用いる流路Pの形態に応じて、流路P内を通流させることができる。例えば、図1及び図2に示す基板T内に形成した流路Pの場合を説明する。微小粒子を含むサンプル液はサンプル液流路P11に、また、シース液は2本のシース液流路P12a、P12bに、それぞれ導入される。サンプル液流路P11とシース液流路P12a、P12bは合流して主流路P13となる。サンプル液流路P11内を送液されるサンプル液層流と、シース液流路P12a、P12b内を送液されるシース液層流と、は主流路P13内において合流し、サンプル液層流がシース液層流に挟み込まれたシースフローを形成することができる。
流路Pを通流させる微小粒子は、1種又は2種以上の蛍光色素等の色素で標識することができる。この場合、本技術で使用可能な蛍光色素としては、例えば、Cascade Blue、Pacific Blue、Fluorescein isothiocyanate(FITC)、Phycoerythrin(PE)、Propidium iodide(PI)、Texas red(TR)、Peridinin chlorophyll protein(PerCP)、Allophycocyanin(APC)、4’,6-Diamidino-2-phenylindole(DAPI)、 Cy3、Cy5、Cy7、Brilliant Violet(BV421)等が挙げられる。
(2)光照射部21
本技術に係る微小粒子分取装置2には、光照射部21を備えることができる。光照射部21では、前記流路Pを通流する微小粒子への光の照射が行われる。本技術に係る微小粒子分取装置2において、光照射部21は必須ではなく、外部の光照射装置等を用いて流路Rを通流する微小粒子への光照射を行うことも可能である。
光照射部21から照射される光の種類は特に限定されないが、微小粒子から蛍光や散乱光を確実に発生させるためには、光方向、波長、光強度が一定の光が望ましい。一例としては、レーザー、LED等を挙げることができる。レーザーを用いる場合、その種類も特に限定されないが、アルゴンイオン(Ar)レーザー、ヘリウム−ネオン(He-Ne)レーザー、ダイ(dye)レーザー、クリプトン(Cr)レーザー、半導体レーザー、または、半導体レーザーと波長変換光学素子を組み合わせた固体レーザー等を、1種又は2種以上、自由に組み合わせて用いることができる。
(3)光検出部22
光検出部22では、流路P内を流通する微小粒子の光学的な検出が行われる。本技術に用いることができる光検出部22は、微小粒子からの光信号の検出ができれば、その具体的な光検出方法は特に限定されず、公知の光検出器に用いられている光検出方法を自由に選択して採用することができる。例えば、蛍光測定器、散乱光測定器、透過光測定器、反射光測定器、回折光測定器、紫外分光測定器、赤外分光測定器、ラマン分光測定器、FRET測定器、FISH測定器その他各種スペクトラム測定器、PMTやフォトダイオード等の受光素子を一次元に配列したPMTアレイ又はフォトダイオードアレイ、或いはCCD又はCMOS等の2次元受光素子などの独立した検出チャネルが複数並べられたもの、等に用いられている光検出方法を1種又は2種以上自由に組み合わせて採用することができる。
また、本技術に係る微小粒子分取装置2における光検出部22の設置箇所は、微小粒子からの光信号の検出ができれば特に限定されず、自由に設計することができる。例えば図1〜図3に示すように、流路Pを挟んで光照射部21と逆側に配置することが好ましい。光検出部22を、流路Pを挟んで光照射部21と逆側に配置することで、光照射部21や光検出部22をより自由な構成で配置させることができるからである。また例えば、蛍光は照射光の入射方向とは異なる方向にも放射されるため、流路Pを基準に光照射部21と同じ側や90度側面の側に光検出部22を配置してもかまわない。
(4)分取部23
分取部23では、前記光検出部22により検出された光学的情報に基づいて、微小粒子の分取が行われる。例えば、分取部23では、光学的情報から解析された微小粒子の大きさ、形態、内部構造等の解析結果に基づいて、流路Pの下流において、微小粒子の分取を行うことができる。以下、各実施形態に分けて分取方法を説明する。
(4−1)第1実施形態
例えば、図1に示す第1実施形態では、基板Tに形成された主流路P13の下流に、分取流路P14、及び、廃棄流路P15a、P15bの3つの分岐流路を設け、所定の光学特性を満たすと判定された分取対象の微小粒子を分取流路P14に取り込み、所定の光学特性を満たさないと判定された非分取対象の微小粒子は、分取流路P14内に取り込まれることなく、2本の廃棄流路P15a、P15bのいずれか一方に流れるようにすることで分取することができる。
分取対象の微小粒子の分取流路P14内への取り込みは、公知の方法を用いて行うことができるが、例えば、ピエゾ素子等の振動素子23aによって分取流路P14内に負圧を発生させ、この負圧を利用して分取対象の微小粒子を含むサンプル液及びシース液を分取流路P14内に吸い込むことによって行うことができる。また、図示しないが、バルブ電磁力、または流体ストリーム(気体または液体)等を用いて、層流方向の制御または変化を行うことで、分取対象の微小粒子の分取流路P14内への取り込みを行うことも可能である。
第1実施形態では、図1の模式概念図に示すように、サンプル液流路P11にサンプル液貯留部B1を、シース液流路P12a、P12bにシース液貯留部B2を、分取流路P14に分取液貯留部B3を、廃棄流路P15a、P15bに廃液貯留部B4a、B4bを、それぞれ連通させて接続することで、完全閉鎖型の分取装置とすることができる。例えば、分取対象の微小粒子が、細胞製剤等に使用するための細胞等である場合は、滅菌環境を維持し、コンタミネーションを防止するため、第1実施形態のような(外部環境と隔離し)完全閉鎖型になるように設計することが好ましい。
(4−2)第2実施形態、第3実施形態
第2実施形態及び第3実施形態では、例えば、所定の振動数で振動する振動素子23aなどを用いて、主流路P13の全体若しくは一部に振動を加えることで、主流路P13の吐出口から液滴を発生させる。なお、この場合、用いる振動素子23aは特に限定されず、公知のものを自由に選択して用いることができる。一例としては、ピエゾ振動素子などを挙げることができる。また、サンプル液流路P11とシース液流路P12a、P12b、及び主流路P13への送液量、吐出口の径、振動素子の振動数などを調整することにより、液滴の大きさを調整し、微小粒子を一定量ずつ含む液滴を発生させることができる。
次に、前記光検出部22により検出された光学的情報に基づいて解析された微小粒子の大きさ、形態、内部構造等の解析結果に基づいて、プラスまたはマイナスの電荷を荷電する(図2及び図3中符号23b参照)。そして、荷電された液滴は、電圧が印加された対向電極23cによって、その進路が所望の方向へ変更され、分取される。
(5)制御部11
制御部11では、前記分取部23における分取処理条件の制御が行われる。分取処理条件としては、試料液の流速(分取部23の駆動速度)、分取処理時間、分取処理間隔等が挙げられ、制御部11では、1種又は2種以上の条件の制御を行うことができる。
(5−1)含有量に基づく制御
制御部11では、試料液中における分取対象となる微小粒子の含有量に基づいて、前記分取部23における分取処理条件の制御を行うことができる。
例えば、キメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法などの細胞治療に用いる自家細胞の加工工程では、薬効向上、副作用低減、規格化などの観点で、分取前の免疫細胞の割合を細かく知った上で、取捨選択して分取後の割合を調整する需要がある。しかしながら、例えば、全血液中、あるいはそこから比重差を利用して得た末梢血単核細胞懸濁液中に占める各免疫担当細胞の割合は、患者依存的である。また、採血時の状態により変動する場合もある。そこで、本技術では、試料液中における分取対象となる微小粒子の含有量に基づいて、前記分取部23における分取処理条件の制御を行うことで、用いる試料溶液ごとに、分取対象となる微小粒子の含有率や試料溶液の総量が異なっていたとしても、最終回収物中の目的微小粒子の含有量は均一化することができる。
試料液中における分取対象となる微小粒子の含有量が予め分かっていない場合、その含有量の測定方法は特に限定されず、試料液中における微小粒子の含有量が測定可能な公知の方法を自由に用いることができる。本技術では、本技術に係る微小粒子分取装置2を用いて実際の分取工程に先だって、プレ測定工程を行うことで、プレ測定工程において前記試料液から得られた測定結果から、微小粒子の含有量を算出することも可能である。
より具体的には、プレ測定工程として、試料溶液の一部を流路Pに通流させ、前記光検出部22によって光学的情報を検出する。検出された光学的情報に基づいて、例えば、後述する解析部24等を用いて解析を行うことで、試料溶液中の分取目的の微小粒子の含有量を算出することができる。
なお、分取目的となる微小粒子の種類が複数ある場合には、プレ測定工程において、試料溶液中の各種微小粒子の比率を算出しておき、この比率に基づいて、制御部11が前記分取部23における分取処理条件の制御を行うことで、分取目的となる微小粒子の種類ごとにプレ測定工程を行う必要がなく、1度のプレ測定工程の結果を、各種微小粒子の分取処理条件制御に用いることができる。
具体的な一例として、複数の分画に属する複数種の細胞を分取する方法を説明する。例えば、k番目の細胞分画に属する細胞を必要な数だけ取得するために、プレ測定工程の結果に基づいて算出され細胞比率に基づき分取処理条件(例えば、分取処理時間等)を設定し、流路Pのバルブ等を切り替えて分取流路P14への取り込みを行うことで分取動作を行う。設定時間を終え、必要細胞数が取得できたのちには、次のk+1番目の細胞分画に属する細胞を同様にして分取する。この動作を繰り返し、必要な細胞分画すべてについて細胞分取が終わったのちに、回収バッグ(分取液貯留部B3)へのバルブを閉止して細胞分取工程を終える。このように、各細胞分画に属する細胞を、細胞分画毎に順番に分取することができる。
また、複数の分画に属する複数種の細胞を同一の分取液貯留部B3に所定の比率でまとめて分取する場合や、図示しないが、細胞分画毎に分取流路P14を複数備える流路Pを用いる場合には、各細胞分画に属する細胞の分取動作を、同時系列的に行うことも可能である。例えば、細胞分画毎に分取処理条件を設定し、各細胞分画の分取細胞数がそれぞれ必要細胞数に達するまで、及び/又は、各細胞分画の分取細胞数の比率が所定の比率に達するまで、分取動作を行うことで、各細胞分画に属する細胞を、細胞分画毎に順番に分取するのではなく、同時系列的に分取することも可能である。
これらの分取方法は、必要に応じて組み合わせて行うことも可能である。例えば、分取の初期段階においては細胞分画毎に順番に分取動作を行い、一定の細胞数に達した段階で、各細胞分画に属する細胞の分取動作を、同時系列的な方法に切り替えることも可能である。
(5−2)生存率及び/又は活性率に基づく制御
分取対象が生体関連微小粒子の場合、制御部11では、分取処理条件に対する分取対象生体関連微小粒子の生存率及び/又は活性率に基づいて、分取処理条件を制御することもできる。
例えば、細胞治療用に用いる細胞は相当数(例えば、10個あるいはそれ以上)が必要になることが一般的である。そのためには、高精度な細胞分取動作を相応の実効速度(細胞回収速度)で実行できることが要求される。一方で、細胞治療用細胞はその後の遺伝子導入工程や培養工程でも十分に生存しかつ活性を維持し、最終的には、例えば、腫瘍応答性などの機能も保持していなければならない。すなわち、分取後の細胞生存率あるいは細胞活性率も細胞分取工程の大変重要な指標である。そこで、本技術では、分取処理条件に対する分取対象生体関連微小粒子の生存率及び/又は活性率に基づいて、分取処理条件を制御することで、実効速度(微小粒子回収速度)と有効な生体関連微小粒子の回収を両立させることができる。
より具体的な例を挙げて、分取処理条件に対する分取対象生体関連微小粒子の生存率及び/又は活性率に基づく制御方法を説明する。例えば、細胞生存率は、細胞に働くせん断応力に依存することが知られている(図4参照)。図4は、せん断応力の細胞生存率に及ぼす影響を示す図面代用グラフである。細胞に働くせん断応力は、細胞に比して通過流路が十分大きいときは、細胞が流れる箇所の流れ場によって決定され、層流下では試料液の流速に応じて線形に増加する(図5参照)。図5は、分取部の駆動速度と細胞に働くせん断応力の関係を示す図面代用グラフである。なお、ここでは、試料液の流速を示す指標として分取部の駆動速度を用いている。前記の通り、細胞生存率は、細胞に働くせん断応力に依存するため、つまり、試料液の流速(分取部駆動速度)にも依存的である(図6参照)。図6は、細胞生存率と分取部の駆動速度の関係を示す図面代用グラフである。
また、細胞分取動作における細胞取得成功率は試料液の流速(分取部の駆動速度)に依存し、駆動速度が速まれば一般に低下する(図7参照)。図7は、2つのモードを持つデバイスを例として、分取部の駆動速度と細胞取得成功率の関係を示す図面代用グラフである。そして、実効的な細胞分取(取得)速度(以下「実行分取速度」という)は、分取部の駆動速度と取得成功率の積で求まる(図8参照)。図8は、分取部の駆動速度と実行分取速度の関係を示す図面代用グラフである。細胞取得を重視する場合は、実行分取速度を大きくすることが望ましい。
例えば、図9Aに示すように、分取後の細胞の許容生存率を設定すれば、細胞種JとKに対して設定できる分取部駆動速度をそれぞれ求めることができる。図9Bに示すように、細胞種Kについては、成功率優先モード及び速度優先モードのいずれも用いることができるが、細胞種Jについては、速度優先モードしか用いることができないことが分かる。そのため、もし、使用できるモードが1種類である場合には、速度優先モードを用いることになる。速度優先モードを用いて、駆動速度fs,Kとなるように駆動条件(流量、周波数等)を設定し、必要な細胞数Nを分取する時間N/Sを求める。図9Bの黒丸で示す通り、細胞種JとKのいずれも許容時間内であることが分かる。一方、各モードの切り替えが可能な装置構成の場合は、細胞種に応じた切り替えを行ったり、複数のデバイスを用いることが可能な装置構成の場合には、各デバイスをそれぞれ異なるモードに設定し、細胞種に応じて最適なデバイスを選択することができる。このような装置構成とすることで、細胞種Kに関しては成功率優先モードを用いたほうが取得総時間を低減させることができる(図9B星印参照)。
なお、前記の例では、許容生存率を優先条件として扱っているが、取得総時間と生存率とを重みづけして目的関数に組み込み、この最適化を施すなどの方法で、分取処理条件を制御することも、勿論可能である。許容生存率や取得送時間等の閾値については、予め設定された値を用いてもよいし、ユーザーが目的等に応じて、その都度設定することも可能である。
分取処理条件に対する分取対象生体関連微小粒子の生存率及び/又は活性率が予め分かっていない場合、その生存率及び/又は活性率の算定方法は特に限定されず、試料液中における微小粒子の生存率及び/又は活性率が算定可能な公知の方法を自由に用いることができる。本技術では、本技術に係る微小粒子分取装置2を用いて実際の分取工程に先だって、プレ測定工程を行うことで、プレ測定工程において前記試料液から得られた測定結果から、分取処理条件に対する分取対象生体関連微小粒子の生存率及び/又は活性率を算出することも可能である。
より具体的には、プレ測定工程として、試料溶液の一部を流路Pに通流させ、前記光検出部22によって光学的情報を検出する。検出された光学的情報に基づいて、例えば、後述する解析部24等を用いて解析を行うことで、分取処理条件に対する分取対象生体関連微小粒子の生存率及び/又は活性率を算出することができる。
一方、分取処理条件に対する分取対象生体関連微小粒子の生存率及び/又は活性率が予め分かっている場合、後述する記憶部25に事前に保存して用いることもできるし、ネットワークを介して、データベースから受信して用いることも可能である。
また、プレ測定工程において前記試料液から得られた測定結果から算出した、分取処理条件に対する分取対象生体関連微小粒子の生存率及び/又は活性率を、後述する記憶部25やネットワーク上のデータベースに保存して、次回以降の分取や、他のユーザーの分取に利用することも可能である。
(5−3)その他の制御
制御部11では、分取部23における分取処理条件の制御に加えて、一般的な微小粒子分取装置と同様に、各部について、各種制御を行うことも可能である。例えば、光照射部21の光照射条件の制御、光検出部22の光検出条件の制御、解析部24の解析処理条件の制御等、を行うこともできる。
(6)解析部24
本技術に係る微小粒子分取装置2は、必要に応じて、解析部24を更に備えていてもよい。解析部24は、光検出部22と接続され、光検出部22で微小粒子から検出した光学的情報を解析する。
解析部24は、例えば、光検出部22より受け取った光の光学的情報から、各微小粒子の特徴量を算出する。具体的には、受光した蛍光や散乱光の検出値より微小粒子の大きさ、形態、内部構造等を示す特徴量を算出する。
なお、解析部24は、本技術に係る微小粒子分取装置2においては必須ではなく、光検出部22よって検出された光学的情報に基づいて、外部の解析装置等を用いて微小粒子の状態等を解析することも可能である。例えば、解析部24は、パーソナルコンピュータや、CPUにて実施してもよく、記録媒体(例えば、不揮発性メモリ(USBメモリ)、HDD、CDなど)等を備えるハードウェア資源にプログラムとして格納し、パーソナルコンピュータやCPUによって機能させることも可能である。また、解析部24は微小粒子分取装置2の各部とネットワークを介して接続されていてもよい。
(7)記憶部25
本技術に係る微小粒子分取装置2には、各種データを記憶させる記憶部25を備えることができる。記憶部25では、例えば、前記光検出部22によって検出された微小粒子の光学的情報、前記制御部11によって制御された分取処理条件、前記解析部24によって解析された解析結果等、測定に関わるあらゆる事項を記憶することができる。
なお、本技術に係る微小粒子分取装置2において、記憶部25は必須ではなく、外部の記憶装置等を用いて、各種データの記憶を行うことも可能である。
(8)表示部26
本技術に係る微小粒子測定装置2には、各種情報を表示する表示部26を備えることができる。表示部26では、前記光検出部22によって検出された微小粒子の光学的情報、前記制御部11によって制御された分取処理条件、前記解析部24によって解析された解析結果等、測定に関わるあらゆる事項を表示することができる。
本技術に係る微小粒子測定装置2において、表示部26は必須ではなく、外部の表示装置を接続してもよい。表示部26としては、例えば、ディスプレイやプリンタなどを用いることができる。
<2.微小粒子分取システム3>
図10は、本技術に係る微小粒子分取システム3の実施形態を模式的に示す模式概念図である。本技術に係る微小粒子分取システム3は、光検出部22と、分取部23と、を備える分取装置20と、制御部11を備える制御装置1と、を有する。
また、必要に応じて、流路P、光照射部21、解析部24、記憶部25、表示部26等を備えることができる。これらは、分取装置20や制御装置1に備えてもよいし、それぞれ独立して配置してもよい。例えば、流路Pは、分取装置20に予め備えていてもよいが、市販の流路Pや流路Pが設けられた使い捨てのチップなどを分取装置2に設置して解析又は分取を行うことも可能である。また、光照射部21は、分取装置20に予め備えていてもよいが、外部の光照射装置等を用いて流路Pを通流する微小粒子への光照射を行うことも可能である。更に、解析部24、記憶部25、及び表示部26は、分取装置20や制御装置1の中に予め備えていてもよいが、外部の解析装置、記憶装置、表示装置等を用いることも可能である。この場合、各装置を、ネットワークを介して接続することも可能である。
なお、各部の詳細は、前述した本技術に係る制御装置1及び微小粒子分取装置2の各部の詳細と同一であるため、ここでは説明を割愛する。
<3.制御方法、微小粒子分取方法>
本技術に係る制御方法は、流路P内を通流する試料液中から微小粒子を分取する際の処理条件を制御する方法であって、制御工程を有する。本技術に係る微小粒子分取方法は、少なくとも、光検出工程と、分取工程と、制御工程と、を有する。また、必要に応じて、通流工程、光照射工程、解析工程、記憶工程、表示工程等を行うこともできる。なお、各工程の詳細は、前述した本技術に係る微小粒子分取装置2の各部が行う工程と同一であるため、ここでは説明を割愛する。
図11は、本技術に係る制御方法を用いた微小粒子分取方法の実施形態のフローチャートである。本実施形態では、異なる患者由来の試料から、CD4T細胞とCD8T細胞を、1:1の比率で取得した例である。まず、患者から採取した生体試料について、遠心分離、薬品処理等の事前処理を行った後、用いる微小粒子分取装置へ、各種情報(試料名、総液量等)の入力を行い(S1)、CD4T細胞とCD8T細胞の比率を求めるためのプレ測定工程S2を行う。プレ測定工程S2では、通流工程、光照射工程、解析工程、記憶工程、表示工程等が行われる。プレ測定工程S2で得られる結果の一例を図12に示す。図12のグラフに示すような結果に基づき、制御工程S3では、例えば、細胞分取量の閾値の設定を行う。
次に、プレ測定工程の結果に基づいて算出され細胞比率に基づき分取処理条件(例えば、分取処理時間、分取量の閾値等)を設定し(制御工程S3)、流路Pのバルブ等を切り替えて、本分取を行う(S4)。本分取工程S4では、プレ測定工程S2と同様に、通流工程、光照射工程、解析工程、記憶工程、表示工程等が行われる。設定時間を終え、必要細胞数が取得できたのちには、次のk+1番目の細胞分画に属する細胞を同様にして分取する。この動作を繰り返し、必要な細胞分画すべてについて細胞分取が終わったのちに、回収バッグへのバルブを閉止して細胞分取工程を終える。
本実施形態を用いて異なる患者由来の試料から、CD4T細胞とCD8T細胞を、1:1の比率で取得した結果の例を下記表1に示す。表1に示すように、用いる試料溶液ごとに、分取対象となる微小粒子の含有率や試料溶液の総量が異なっていたとしても、最終回収物中の目的微小粒子の含有量は均一化することができる。
<4.制御プログラム>
本技術に係る制御プログラムは、流路内を通流する試料液中から微小粒子を分取する条件の制御に用いるプログラムであって、前記試料液中における分取対象となる微小粒子の含有量に基づいて、分取処理条件を制御する制御機能をコンピューターに実現させるためのプログラムである。
本技術に係る制御プログラムは、適切な記録媒体に記録される。なお、本技術に係る制御プログラムにおける前記制御機能は、前述した制御装置1の制御部11が行う制御機能と同一であるため、ここでは説明を省略する。
なお、本技術では、以下の構成を取ることもできる。
(1)
流路内を通流する試料液中から微小粒子を分取する際の処理条件を制御する装置であって、
前記試料液中における分取対象となる微小粒子の含有量に基づいて、分取処理条件を制御する制御部を有する、制御装置。
(2)
前記含有量は、プレ測定工程において前記試料液から得られた測定結果から算出される、(1)の制御装置。
(3)
前記分取処理条件は、前記試料液の流速、分取処理時間、及び分取処理間隔から選択される一以上の条件である、(1)又は(2)の制御装置。
(4)
前記微小粒子は、生体関連微小粒子である、(1)から(3)のいずれかの制御装置。
(5)
前記制御部では、分取処理条件に対する分取対象生体関連微小粒子の生存率及び/又は活性率に基づいて、分取処理条件を制御する、(4)の制御装置。
(6)
前記生存率及び/又は活性率は、プレ測定工程において前記試料液中の前記生体関連微小粒子から得られた測定結果から算出される、(5)の制御装置。
(7)
試料液から得られる光学的情報を検出する光検出部と、
検出された光学的情報に基づいて、前記試料液中から微小粒子を分取する分取部と、
前記試料液中における分取対象となる微小粒子の含有量に基づいて、前記分取部における分取処理条件を制御する制御部と、
を有する、微小粒子分取装置。
(8)
流路内を通流する試料液から得られる光学的情報を検出する光検出部と、
検出された光学的情報に基づいて、前記試料液中から微小粒子を分取する分取部と、を備える分取装置と、
前記試料液中における分取対象となる微小粒子の含有量に基づいて、前記分取部における分取処理条件を制御する制御部を備える制御装置と、
を有する、微小粒子分取システム。
(9)
流路内を通流する試料液中から微小粒子を分取する条件を制御する方法であって、
前記試料液中における分取対象となる微小粒子の含有量に基づいて、分取処理条件を制御する制御工程を有する、制御方法。
(10)
流路内を通流する試料液中から微小粒子を分取する条件の制御に用いるプログラムであって、
前記試料液中における分取対象となる微小粒子の含有量に基づいて、分取処理条件を制御する制御機能をコンピューターに実現させるための制御プログラム。
1 制御装置
2 微小粒子分取装置
P 流路
21 光照射部
22 光検出部
23 分取部
11 制御部
24 解析部
25 記憶部
26 表示部
3 微小粒子分取システム

Claims (10)

  1. 流路内を通流する試料液中から微小粒子を分取する際の処理条件を制御する装置であって、
    前記試料液中における分取対象となる微小粒子の含有量に基づいて、分取処理条件を制御する制御部を有する、制御装置。
  2. 前記含有量は、プレ測定工程において前記試料液から得られた測定結果から算出される、請求項1記載の制御装置。
  3. 前記分取処理条件は、前記試料液の流速、分取処理時間、及び分取処理間隔から選択される一以上の条件である、請求項1記載の制御装置。
  4. 前記微小粒子は、生体関連微小粒子である、請求項1記載の制御装置。
  5. 前記制御部では、分取処理条件に対する分取対象生体関連微小粒子の生存率及び/又は活性率に基づいて、分取処理条件を制御する、請求項4記載の制御装置。
  6. 前記生存率及び/又は活性率は、プレ測定工程において前記試料液中の前記生体関連微小粒子から得られた測定結果から算出される、請求項5記載の制御装置。
  7. 試料液から得られる光学的情報を検出する光検出部と、
    検出された光学的情報に基づいて、前記試料液中から微小粒子を分取する分取部と、
    前記試料液中における分取対象となる微小粒子の含有量に基づいて、前記分取部における分取処理条件を制御する制御部と、
    を有する、微小粒子分取装置。
  8. 流路内を通流する試料液から得られる光学的情報を検出する光検出部と、
    検出された光学的情報に基づいて、前記試料液中から微小粒子を分取する分取部と、を備える分取装置と、
    前記試料液中における分取対象となる微小粒子の含有量に基づいて、前記分取部における分取処理条件を制御する制御部を備える制御装置と、
    を有する、微小粒子分取システム。
  9. 流路内を通流する試料液中から微小粒子を分取する条件を制御する方法であって、
    前記試料液中における分取対象となる微小粒子の含有量に基づいて、分取処理条件を制御する制御工程を有する、制御方法。
  10. 流路内を通流する試料液中から微小粒子を分取する条件の制御に用いるプログラムであって、
    前記試料液中における分取対象となる微小粒子の含有量に基づいて、分取処理条件を制御する制御機能をコンピューターに実現させるための制御プログラム。
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