JP2020041622A - Lng飽和液の供給装置 - Google Patents
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Abstract
Description
LNG飽和液をつくるには、もともと−155℃程度のLNGを、−128℃程度(0.8MPa相当)まで加温する必要がある。
CNGスタンドに併設されたLNGスタンドでは、CNG由来の天然ガスをLNGに混入することにより加温して、比較的容易にLNG飽和液を得ることができる。
LNG車が普及すればするほど、LNGスタンドの需要が高くなり、CNGスタンドに併設しないスタンドアローンタイプのLNGスタンドが必要になる。
そうすると、CNG由来の天然ガスが存在しない環境で、LNGを適度に昇温してLNG飽和液とする技術が必要となる。
[0028]
図1に詳細に示される一実施形態では、LNG分配システムが示されている。バルク貯蔵タンクAは、図示されていない標準のタンク圧力制御方法によって圧力P1に維持される。圧力P1は、天然ガス蒸気の不必要な通気を最小にするために、時間の経過とともにいくらか変化してもよい。典型的なバルク貯蔵タンクの圧力は、約4〜12bargである。液化天然ガスは、ライン1およびポンプBを通ってバルク貯蔵タンクAを出る。圧力P1よりも高い圧力P2の液化天然ガスは、ラインV1によりバルブV1を通り、コンディショニング容器C1とともに熱伝達関係にある凝縮器Cに入る。液化天然ガスは、凝縮器Cに入る前の温度よりも高い温度で、圧力P2でライン4を通って凝縮器Cから出る。この出口温度は、飽和温度に実質的に等しいがわずかに冷たい天然ガスを圧力P1で供給する。
[0029]
コンディショニング容器C1の内部には、天然ガスと液化天然ガスの両方が収容されている。ライン2からの液化天然ガスは凝縮器Cに入り、凝縮器Cの蒸気は凝縮して液体を形成する。凝縮された液体はライン5を通って加熱要素Dに供給され、そこで蒸発し、ライン6に供給され、そこで液化天然ガスバルク貯蔵タンクAおよびコンディショニング容器C1に供給される。適切な加熱要素には、周辺気化器、および当技術分野で周知の電気または蒸気気化器が含まれる。ライン6は、コンディショニング容器C1内の圧力が実質的に圧力P1にとどまることを保証する。加熱要素Dによって生成されたガスは、時間平均して、コンディショニング容器C1に凝縮されたガスを置き換える。
このような構造では、コンディショニング容器C1,凝縮器Cおよびディスペンサが一系統そろうことによって、ひとつのLNG飽和液の供給ラインが構成される。したがって、複数の車両に対して同時にLNG飽和液を供給するためには、コンディショニング容器C1,凝縮器Cおよびディスペンサを複数系統そろえなければならない。したがって、LNG飽和液の供給施設の規模が大きくなればそれだけ、コンディショニング容器C1,凝縮器Cおよびディスペンサのセットを多数そろえなければならず、非常に設備効率が悪くなる。
本発明は、上記の課題を解決するため、つぎの目的をもってなされたものである。
設備効率を向上して供給施設の大規模化に有利なLNG飽和液の供給装置を提供する。
LNG受入路と、
上記LNG受入路に受入れたLNGを加温ガスとの熱交換により加温してLNG飽和液にする熱交換器と、
上記熱交換器で得られたLNG飽和液を貯留するLNG飽和液貯留タンクと、
上記LNG飽和液貯留タンクに貯留されたLNG飽和液を供出する1または2以上のLNG飽和液供出路と、
上記熱交換器で凝縮して液化した液化加温ガスをとりだして加温し、再び加温ガスとして上記熱交換器に戻すための加温回路と、
上記LNG飽和液貯留タンクの上部ボイルオフガス空間と上記熱交換器を連通させ、上記熱交換器に対して加温ガスとしてボイルオフガスを供給する加温ガス供給部とを備えた。
上記LNG受入路に、LNG輸送手段から受け入れたLNGを昇圧する第1LNGポンプが設けられている。
上記LNG飽和液供出路にLNG飽和液を昇圧する第2LNGポンプが設けられている。
上記熱交換器が、上記LNG飽和液貯留タンクの上部ボイルオフガス空間内に設けられている。
上記LNG受入路に、LNG輸送手段から受け入れたLNGを第1LNGポンプに導入する前に一次的に貯留するLNG受入タンクを備えている。
請求項1記載のLNG飽和液の供給装置は、熱交換器で加温して得られたLNG飽和液を一旦、LNG飽和液貯留タンクに貯留しておき、必要に応じてLNG飽和液供出路によって供出する。供給施設の規模が小さければ、LNG飽和液貯留タンクに1つのLNG飽和液供出路を接続すればよい。供給施設の規模を大きくするときは、LNG飽和液貯留タンクに2以上のLNG飽和液供出路を接続する。このときも、ひとつのLNG飽和液貯留タンクに対し、熱交換器および加温回路は一組あれば足りる。このように、従来装置にくらべて格段に設備効率がよく、供給施設の大規模化に有利である。
また、LNG飽和液貯留タンクに貯留しておいたLNG飽和液を、必要に応じて供出することから、LNG飽和液の需要に急激な変動があっても対応できる。
このため、LNG輸送手段から受け入れた低圧の過冷却LNGが、所定の圧力に昇圧されてLNG飽和液となり、LNG飽和液貯留タンクに貯留される。したがって、上記所定の圧力の作用により、LNG飽和液貯留タンクからLNG飽和液供出路へのLNG飽和液の供出がスムーズに行われる。
このため、LNG飽和液貯留タンクのLNG飽和液が所定の圧力で液送され、LNG飽和液の供出がスムーズに行われる。
この構造では、上記加温ガス供給部を、たとえば配管構造から開口構造に変更することができる。つまり配管の分だけ機器を省略でき、設備効率がさらに向上する。また、上記熱交換器がLNG飽和液貯留タンクの中に収容されるため、タンク周りに配置される機器が少なく、タンク周りのスペースが整理される。
このため、LNG輸送手段によるLNGの受け入れ周期に急激な変動があり、つぎのLNG輸送手段の受け入れまで時間がかかる事態になったとしても、LNG受入タンクに貯留されたLNGで対応できる。
図1は、本発明が適用されたLNG飽和液の供給装置を示す第1実施形態である。
第1実施形態のLNG飽和液の供給装置は、LNG受入路10と、熱交換器20と、加温回路30と、LNG飽和液貯留タンク40と、LNG飽和液供出路50と、加温ガス供給部60を備えている。
上記LNG受入路10に受入れるLNGは、過冷却かつ低圧のLNGである。過冷却かつ低圧のLNGとしては、たとえば、温度−155℃、圧力0.3MPaG程度のものを例示することができる。
上記LNG飽和液とは、飽和状態にあるLNGであり、LNGが沸点またはその近傍に達し、LNGとNGが系内で安定して釣り合った平衡状態で共存する状態のLNGである。上記LNG飽和液としては、たとえば温度−126.4℃、圧力0.8MPaG程度のものを例示することができる。
上記熱交換器20で加温されたLNG飽和液は、LNG飽和液路21をとおってLNG飽和液貯留タンク40内に貯留される。
上記LNG飽和液貯留タンク40は、たとえば、真空断熱空間を有する二重殻構造のタンクを使用することができる。
上記LNG飽和液は、上述したように、温度−126.4℃、圧力0.8MPaG程度のものとして貯留することができる。
したがって、上記LNG飽和液貯留タンク40は、0.8MPaG程度の内圧に十分耐える、耐圧構造のものを使用するのが好ましい。
上記加温回路30は、液化ガス路31、蒸発器32、蒸発ガス路33を含んで構成されている。上記液化ガス路31は、上記熱交換器20で凝縮して液化した液化加温ガスを上記熱交換器20から取り出す。上記蒸発器32は、上記液化ガス路31で取り出した液化加温ガスを蒸発させて再び加温ガスとする。上記蒸発ガス路33は、上記蒸発器32で蒸発させた加温ガスを再び上記熱交換器20に戻す。
上記蒸発器32は、たとえば大気熱により加温する加温用のフィンを有するものを用いることができる。上記蒸発器32の熱源としては、大気熱に限らず、燃焼熱や電熱・温水等を利用することもできる。
上記第1LNGポンプ11は、LNGローリー1から受け入れた過冷却かつ低圧のLNG(たとえば、温度−155℃、0.3MPaG)を昇圧し、過冷却のLNG(たとえば、温度−155℃、1.0MPaG)とする。
上記第2LNGポンプ51は、上記LNG飽和液貯留タンク40から取り出したLNG飽和液(たとえば、温度−126.4℃、圧力0.8MPaG)を、ディスペンサ52からLNG車に充填できる程度の圧力まで昇圧する。
第1実施形態は、つぎの作用効果を奏する。
上記第1実施形態は、熱交換器20で加温して得られたLNG飽和液を一旦、LNG飽和液貯留タンク40に貯留しておき、必要に応じてLNG飽和液供出路50によって供出する。供給施設の規模が小さければ、LNG飽和液貯留タンク40に1つのLNG飽和液供出路50を接続すればよい。供給施設の規模を大きくするときは、LNG飽和液貯留タンク40に2以上のLNG飽和液供出路50を接続する。このときも、ひとつのLNG飽和液貯留タンク40に対し、熱交換器20および加温回路30は一組あれば足りる。このように、従来装置にくらべて格段に設備効率がよく、供給施設の大規模化に有利である。
また、LNG飽和液貯留タンク40に貯留しておいたLNG飽和液を、必要に応じて供出することから、LNG飽和液の需要に急激な変動があっても対応できる。
このため、LNGローリー1から受け入れた低圧の過冷却LNGが、所定の圧力、温度のLNG飽和液となり、LNG飽和液貯留タンク40に貯留される。したがって、上記所定の圧力の作用により、LNG飽和液貯留タンク40からLNG飽和液供出路50へのLNG飽和液の供出がスムーズに行われる。
このため、LNG飽和液貯留タンク40のLNG飽和液が所定の圧力で液送され、LNG飽和液の供出がスムーズに行われる。
図2は、本発明が適用されたLNG飽和液の供給装置の第2実施形態である。
それ以外は、上記第1実施形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
第2実施形態は、つぎの作用効果を奏する。
この構造では、上記加温ガス供給部60を、たとえば配管構造から開口構造に変更することができる。つまり配管の分だけ機器を省略でき、設備効率がさらに向上する。また、上記熱交換器20がLNG飽和液貯留タンク40の中に収容されるため、タンク周りに配置される機器が少なく、タンク周りのスペースが整理される。
それ以外は、第2実施形態でも上記第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
図3は、本発明が適用されたLNG飽和液の供給装置の第3実施形態である。
上記LNG受入タンク70は、LNGローリー1から受け入れるLNGの一部を、LNG受入タンク70上部のボイルオフガス空間に導入し、ボイルオフガスを冷却するための冷却用ライン71を備えている。
それ以外は、上記第1実施形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
第3実施形態は、つぎの作用効果を奏する。
このため、LNGローリー1によるLNGの受け入れ周期に急激な変動があり、つぎのLNGローリー1の受け入れまで時間がかかる事態になったとしても、LNG受入タンク70に貯留されたLNGで対応できる。
それ以外は、第3実施形態でも上記第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
以上は本発明の特に好ましい実施形態について説明したが、本発明は図示した実施形態に限定する趣旨ではなく、各種の態様に変形して実施することができ、本発明は各種の変形例を包含する趣旨である。
10:LNG受入路
11:第1LNGポンプ
20:熱交換器
21:LNG飽和液路
30:加温回路
31:液化ガス路
32:蒸発器
33:蒸発ガス路
40:LNG飽和液貯留タンク
41:上部ボイルオフガス空間
50:LNG飽和液供出路
51:第2LNGポンプ
52:ディスペンサ
60:加温ガス供給部
70:LNG受入タンク
71:冷却用ライン
Claims (5)
- LNG受入路と、
上記LNG受入路に受入れたLNGを加温ガスとの熱交換により加温してLNG飽和液にする熱交換器と、
上記熱交換器で得られたLNG飽和液を貯留するLNG飽和液貯留タンクと、
上記LNG飽和液貯留タンクに貯留されたLNG飽和液を供出する1または2以上のLNG飽和液供出路と、
上記熱交換器で凝縮して液化した液化加温ガスをとりだして加温し、再び加温ガスとして上記熱交換器に戻すための加温回路と、
上記LNG飽和液貯留タンクの上部ボイルオフガス空間と上記熱交換器を連通させ、上記熱交換器に対して加温ガスとしてボイルオフガスを供給する加温ガス供給部とを備えた ことを特徴とするLNG飽和液の供給装置。 - 上記LNG受入路に、LNG輸送手段から受け入れたLNGを昇圧する第1LNGポンプが設けられている
請求項1記載のLNG飽和液の供給装置。 - 上記LNG飽和液供出路にLNG飽和液を昇圧する第2LNGポンプが設けられている
請求項1または2記載のLNG飽和液の供給装置。 - 上記熱交換器が、上記LNG飽和液貯留タンクの上部ボイルオフガス空間内に設けられている請求項1〜3のいずれか一項に記載のLNG飽和液の供給装置。
- 上記LNG受入路に、LNG輸送手段から受け入れたLNGを第1LNGポンプに導入する前に一次的に貯留するLNG受入タンクを備えている
請求項2〜4のいずれか一項に記載のLNG飽和液の供給装置。
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Citations (3)
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JPS6217499A (ja) * | 1985-07-16 | 1987-01-26 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 低温貯槽の蒸発ガス処理装置 |
JPH06213400A (ja) * | 1992-12-07 | 1994-08-02 | Chicago Bridge & Iron Technical Services Co | 車輌に燃料として液化天然ガスを補給する方法および装置 |
US20120102978A1 (en) * | 2010-06-03 | 2012-05-03 | Lee Ron C | Liquefied natural gas refueling system |
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