JP2020041575A - クラッチ機構、アクチュエータユニットおよび筋力補助装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】伝達すべき駆動力の大きさに応じて伝達容量を自動的に調整できる、シンプルなクラッチ機構を提供する。【解決手段】クラッチ機構10は、駆動力が入力される入力部11と、入力部11に入力された駆動力Fdを、被駆動物12に伝達または遮断する摩擦式のクラッチ部13と、入力部11に入力された駆動力Fdを、被駆動物12を回転させる第1分力F1と、クラッチ部13を作動させる第2分力F2とに分ける分力生成部14と、を備える。【選択図】図1
Description
本発明は、クラッチ機構、アクチュエータユニットおよび筋力補助装置に関する。
農業、建設業、介護等に従事する作業者の筋力的な負担を軽減することを目的として、筋力補助装置が注目を集めている。一例として特許文献1には、駆動ユニットと該駆動ユニットの外側に設けられた電動式クラッチにより構成される駆動装置を用いて駆動される、筋力補助装置が記載されている。
特許文献1に記載の筋力補助装置においては、電動モータおよび遊星減速機で構成される駆動ユニットの出力側に、電動式のクラッチが設けられている。この装置では、駆動ユニットとクラッチとが別体として設けられていることから、駆動ユニットの出力を被駆動物に伝達するためには、クラッチの伝達容量を当該出力の最大値に応じたものにしておく必要がある。しかしながら駆動ユニットは必ずしも最大出力を出力するとは限らないため、クラッチを常に駆動ユニットの最大出力に応じた容量で動作させることは効率的ではない。
これに対し、駆動ユニットの出力を監視して、実際の出力に対応したクラッチ伝達容量となるようにクラッチを制御することも考えられる。しかしこの場合、出力の監視手段が必要となるため構成が複雑となる上、クラッチの伝達容量を出力に応じて変更する必要がある。このため制御に時間的ずれが生じる結果、力の急峻な変化に対応できず、位置ずれ等が発生してしまう可能性がある。
本発明は、こうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、筋力補助装置等に適用可能なクラッチ機構であって、伝達すべき駆動力の大きさに応じて伝達容量を自動的に調整できるクラッチ機構を実現することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のクラッチ機構は、駆動力が入力される入力部と、入力部に入力された駆動力を、被駆動物に伝達または遮断する摩擦式のクラッチ部と、入力部に入力された駆動力を、被駆動物を回転または移動させる第1分力と、前記クラッチ部を作動させる第2分力とに分ける分力生成部と、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、プログラム、プログラムを記録した一時的なまたは一時的でない記憶媒体、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、伝達すべき駆動力の大きさに応じて伝達容量を自動的に調整できるクラッチ機構を実現することができる。
まず、本発明の概要について説明する。本発明のある態様は、クラッチ機構である。このクラッチ機構は、駆動力が入力される入力部と、入力部に入力された駆動力を、被駆動物に伝達または遮断する摩擦式のクラッチ部と、入力部に入力された駆動力を、被駆動物を回転または移動させる第1分力と、クラッチ部を作動させる第2分力とに分ける分力生成部と、を備える。駆動力は例えば、空気圧を用いた人工筋や電気モータ等のアクチュエータから入力されてよい。入力部は例えば、こうしたアクチュエータによって牽引または圧迫されるアームやレバーであってよい。被駆動物は例えば、筋力補助装置の装着部材等であってよい。
この態様によれば、入力部に入力された駆動力は、分力生成部によって第1分力と第2分力とに分けられる。一方の第1分力は、被駆動物を回転または移動することに使われる。このとき、被駆動物の負荷の大きさ等に応じて駆動力を増加(減少)することにより、第1分力は増加(減少)される。他方の第2分力は、摩擦式のクラッチ部を作動させること、具体的には摩擦式クラッチを押し付け合わせることに使われる。第2分力の大きさが大きければ大きいほど、摩擦式クラッチは強く押し付け合わされるため、クラッチ機構の伝達容量は大きくなる。すなわち、第2分力の大きさによって、クラッチ機構の伝達容量が定まる。後述のように、第1分力を増加(減少)させるために駆動力を増加(減少)すると、それに応じて第2分力も増加(減少)するため、伝達容量は駆動力の大きさに応じて自動的に調整される。
上記のクラッチ部は、円形のロータと、ロータに押し付けられる円形の摩擦板とを備えてよい。この場合、ロータと摩擦板との接触面積を増大することができるため、クラッチ機構全体をコンパクトに保ったまま、クラッチ機構の容量を増大することができる。
分力生成部は、円筒上に傾斜角をもって設けられた傾斜カムを備えてよい。この場合、シンプルな構成で分力生成部を構成することができる。
分力生成部は、入力部と一体に設けられた入力側カムと、摩擦板と一体に設けられた出力側カムとに設けられてよく、入力部とクラッチ部とは、保持具により所定の位置関係を取るように保持されてよい。この場合、クラッチ機構全体を堅牢かつコンパクトに構成することができる。
本発明の別の態様は、アクチュエータユニットである。このアクチュエータユニットは、駆動力が入力される入力部と、入力部に入力された駆動力を、被駆動物に伝達または遮断する摩擦式のクラッチ部と、入力部に入力された駆動力を、被駆動物を回転または移動させる第1分力と、クラッチ部を作動させる第2分力とに分ける分力生成部と、を備えるクラッチ機構と、クラッチ機構の入力部に駆動力を入力するアクチュエータと、を備える。この場合、伝達すべき駆動力の大きさに応じて伝達容量を自動的に調整できるクラッチ機構を備えたアクチュエータユニットを構成することができる。
本発明のさらに別の態様は、筋力補助装置である。この筋力補助装置は、関節が間に位置する人体の二つの部位のうちの一方に取り付けられる第1装着具と、他方に取り付けられる第2装着具と、第1装着具に対して、第2装着具を相対回転可能に支持するクラッチ機構と、クラッチ機構に駆動力を入力するアクチュエータと、を備える。クラッチ機構は、駆動力が入力される入力部と、入力部に入力された駆動力を、被駆動物に伝達または遮断する摩擦式のクラッチ部と、入力部に入力された駆動力を、被駆動物を回転または移動させる第1分力と、クラッチ部を作動させる第2分力とに分ける分力生成部と、を備える。この場合、伝達すべき駆動力の大きさに応じて伝達容量を自動的に調整できるクラッチ機構を備えた筋力補助装置を構成することができる。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに各図面を参照しながら説明する。実施の形態および変形例では、同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
また、第1、第2などの序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、この用語によって構成要素が限定されるものではない。
また、第1、第2などの序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、この用語によって構成要素が限定されるものではない。
[第1実施形態]
図1〜図4を参照して、本発明の第1実施形態に係るクラッチ機構10の構成を説明する。図1は、クラッチ機構10を示す斜視図である。図2は、図1のクラッチ機構10の入力部11とクラッチ部13とを示す斜視図である。
図1〜図4を参照して、本発明の第1実施形態に係るクラッチ機構10の構成を説明する。図1は、クラッチ機構10を示す斜視図である。図2は、図1のクラッチ機構10の入力部11とクラッチ部13とを示す斜視図である。
図1を参照すると、クラッチ機構10は、駆動力が入力される入力部11と、入力部11に入力された駆動力Fdを被駆動物12に伝達または遮断する摩擦式のクラッチ部13と、入力部11に入力された駆動力Fdを第1分力F1と第2分力F2とに分ける分力生成部14と、を備える。第1分力F1は、被駆動物12を回転させる。第2分力F2は、クラッチ部13を作動させる。入力部11と、被駆動物12と、クラッチ部13とは、回転軸d1を通るシャフト13eにより一体的に組み立てられる。
入力部11は、レバー状の部材で構成され、一方の端部付近にシャフト13eが貫通する孔11aが設けられる。孔11aと反対側の端部付近には、孔11bが設けられる。孔11bを介してアクチュエータ(図1および図2には示されない)が連結される。このアクチュエータにより、入力部11に駆動力Fdが入力される。本例では、駆動力Fdは、図1において下向きの力である。後述のように駆動力Fdは、分力生成部14により、被駆動物12を回転させる第1分力と、クラッチ部13を作動させる第2分力とに分けられる。
被駆動物12は、バー状の部材で構成され、一方の端部付近にシャフト13eが貫通する孔12aが設けられる。被駆動物12の孔12aの内径はシャフト13eの外径と一致しており、シャフト13eは孔12aに固定的にはめ込まれる。
入力部11に入力された駆動力Fdが所定の大きさを超えると、被駆動物12は、シャフト13eを介して伝達される第1分力F1により、回転軸d1周りに回転される。
クラッチ部13は、円形のロータ13aと、円形の摩擦板13bと、を備える。入力部11に駆動力Fdが入力されていないとき、摩擦板13bはロータ13aから離れており、ロータ13aは摩擦板13bに対して自由回転できる。入力部11に駆動力Fdが入力されると、摩擦板13bは、第2分力F2によりロータ13aに押し付けられる。この第2分力F2は、被駆動物12を回転させるための第1分力を、被駆動物12に伝達するための力である。このように、クラッチ部13は、駆動力Fdの第1分力を、被駆動物12に伝達または遮断する摩擦式クラッチとして動作する。クラッチ部13は、摩擦力を向上するために、ウレタンゴム等からなる摩擦材13c、13dを備えてもよい。
以下、図2を参照して、入力部11とクラッチ部13との構成を、より詳細に説明する。前述のように、入力部11は、一方の端部付近に円筒状のシャフト13eが貫通するための円形の孔11aが設けられ、他方の端部付近にアクチュエータが連結されるための孔11bが設けられる。孔11aの内径は、シャフト13eの外径よりわずかに大きい。従って、入力部11は、シャフト13eに対してわずかなクリアランスがある。
後述のように、入力部11の孔11aの近辺の摩擦板13b側には、円筒上に傾斜角をもって設けられた傾斜カム(入力側カム14a)を備える分力生成部14が設けられる。
クラッチ部13は、ロータ13aと、摩擦板13bと、摩擦材13cと、摩擦材13dと、シャフト13eと、回り止め13fと、を備える。ロータ13a、摩擦板13b、摩擦材13c、摩擦材13d、回り止め13fの中心にはそれぞれ、シャフト13eが貫通するための孔13a1、13b1、13c1、13d1、13f1が設けられる。ロータ13aの孔13a1は、後述のように六角形である。孔13b1、13c1、13d1はすべて円形で、その内径はシャフト13eの外径よりわずかに大きい。従って、摩擦板13b、摩擦材13cおよび摩擦材13dは、シャフト13eに対してわずかなクリアランスがある。一方、回り止め13fの孔13f1の内径は、シャフト13eの外径と一致している。従って、シャフト13eは孔13f1に固定的にはめ込まれる。
回り止め13fのロータ13a側の端部には、内部を孔13f1が貫通する六角形の突出部13f2が設けられる。ロータ13aの孔13a1の形状とサイズは、この突出部13f2の輪郭と一致する。従って、ロータ13aとシャフト13eと回り止め13fとは、固定的かつ一体的に構成される。なお、突出部13f2の輪郭と孔13a1は必ずしも六角形でなくてもよく、シャフト13eと回り止め13fとが固定的かつ一体的に構成できれば、任意の形状であってよい。
後述のように、摩擦板13bの孔13b1の近辺の入力部11側には、円筒上に傾斜角をもって設けられた傾斜カム(出力側カム14b)を備える分力生成部14が設けられる(図2には示されない)。
ロータ13aには孔13a2が設けられ、摩擦材13cのロータ13a側には突出部13c2が設けられる。孔13a2の位置、形状およびサイズは、突出部13c2の輪郭と一致する。従って、ロータ13aと摩擦材13cとは、固定的かつ一体的に構成される。摩擦材13cは、消耗等による必要に応じて交換可能であってよい。
同様に、摩擦板13bには孔13b2が設けられ、摩擦材13dの摩擦板13b側には突出部13d2(図2には示されない)が設けられる。孔13b2の位置、形状およびサイズは、突出部13d2の輪郭と一致する。従って、摩擦板13bと摩擦材13dとは、固定的かつ一体的に構成される。摩擦材13dは、消耗等による必要に応じて交換可能であってよい。
なお、ロータ13aと摩擦板13bとの間に十分な摩擦力がある場合は、摩擦材13c、13dは省略されてもよい。
図3は、実施形態に係る分力生成部14を示す斜視図である。分力生成部14は、入力部11の孔11aの近辺の摩擦板13b側に、円筒上に傾斜角をもって設けられた傾斜カム(入力側カム14a)と、摩擦板13bの孔13b1の近辺の入力部11側に、円筒上に傾斜角をもって設けられた傾斜カム(出力側カム14b)と、を備える。すなわち分力生成部14は、入力部11と一体に設けられた入力側カム14aと、摩擦板13bと一体に設けられた出力側カム14bと、を備える。
入力部11に駆動力Fdが入力されると、駆動力Fdは、ロータ13a(すなわちロータ13aと一体化されたシャフト13e)を回転させる第1分力F1と、摩擦板13bをロータ13aに押し付ける第2分力F2と、に分けられる。
図4(a)は、図3の分力生成部を入力部側から見た斜視図である。図4(b)は、図3の分力生成部を摩擦板側から見た斜視図である。入力側カム14aおよび出力側カム14bは、それぞれ傾斜面14a1および傾斜面14b1を有する。傾斜面14a1と傾斜面14b1同士は、隙間や遊びを持たずに互いに接触するように構成される。
[第2実施形態]
図5は、第2実施形態に係るクラッチ機構10を示す斜視図である。クラッチ機構10は、入力部11と、被駆動物12と、クラッチ部13と、保持具16と、を備える。保持具16以外の構成は、第1実施形態の構成と共通する。図示されるように、第2実施形態では、入力部11とクラッチ部13とが、保持具16により所定の位置関係を取るように保持される。
図5は、第2実施形態に係るクラッチ機構10を示す斜視図である。クラッチ機構10は、入力部11と、被駆動物12と、クラッチ部13と、保持具16と、を備える。保持具16以外の構成は、第1実施形態の構成と共通する。図示されるように、第2実施形態では、入力部11とクラッチ部13とが、保持具16により所定の位置関係を取るように保持される。
(分力生成)
以下、図6〜図8を参照して、第1および第2実施形態のクラッチ機構の分力生成について説明する。図6(a)は、「遮断モード」におけるクラッチ機構10の側面図であり、図6(b)は、その正面図である。図7(a)は、「伝達モード」におけるクラッチ機構10の側面図であり、図7(b)は、その正面図である。図8(a)は、「駆動モード」における図5のクラッチ機構の側面図であり、図8(b)は、その正面図である。
以下、図6〜図8を参照して、第1および第2実施形態のクラッチ機構の分力生成について説明する。図6(a)は、「遮断モード」におけるクラッチ機構10の側面図であり、図6(b)は、その正面図である。図7(a)は、「伝達モード」におけるクラッチ機構10の側面図であり、図7(b)は、その正面図である。図8(a)は、「駆動モード」における図5のクラッチ機構の側面図であり、図8(b)は、その正面図である。
(遮断モード)
図6に示される遮断モードは、入力部11に駆動力Fdが入力されていない状態である。このとき、摩擦板13bはロータ13aに押し付けられておらず、ロータ13aと摩擦板13bとの間には隙間が存在する。従って、ロータ13aおよびロータ13aと一体化した13eは、摩擦板13bに拘束されることなく、自由に回転することができる。換言すれば、遮断モードでは、クラッチ機構10は、被駆動物12に対して駆動力Fdを遮断する。
図6に示される遮断モードは、入力部11に駆動力Fdが入力されていない状態である。このとき、摩擦板13bはロータ13aに押し付けられておらず、ロータ13aと摩擦板13bとの間には隙間が存在する。従って、ロータ13aおよびロータ13aと一体化した13eは、摩擦板13bに拘束されることなく、自由に回転することができる。換言すれば、遮断モードでは、クラッチ機構10は、被駆動物12に対して駆動力Fdを遮断する。
入力部11に駆動力Fdが入力されると、駆動力Fdは、入力部11に設けられた入力側カム14aから、摩擦板13bに設けられた出力側カム14bに伝達される。本例では、駆動力Fdは、図7(a)において、入力部11を右側に牽引する力である。このとき、入力側カム14aと出力側カム14bとは、傾斜面14a1と傾斜面14b1とにより接触している。これにより、駆動力Fdは、ロータ13aを回転させる第1分力F1と、摩擦板13bをロータ13aに押し付ける第2分力F2とに分けられる。本例では、第1分力F1は、図7(a)において、被駆動物12を時計回りに回転させる力である。また第2分力F2は、図7(b)において、右向きの力である。このように、入力部11に駆動力Fdが入力されると、クラッチ機構10は、被駆動物12に対して駆動力Fdを伝達する。このとき被駆動物12は、自由回転を拘束される。
(伝達モード)
図7に示される伝達モードは、入力部11に駆動力Fdが入力されているが、第1分力F1の大きさが被駆動物12の負荷以下の状態である。このとき、被駆動物12は、摩擦板13bにより自由回転を拘束されるが、駆動力Fdによって駆動されない。
図7に示される伝達モードは、入力部11に駆動力Fdが入力されているが、第1分力F1の大きさが被駆動物12の負荷以下の状態である。このとき、被駆動物12は、摩擦板13bにより自由回転を拘束されるが、駆動力Fdによって駆動されない。
伝達モードを終了させるときは、入力部11に入力される駆動力Fdを解除すればよい。この場合、伝達モードは遮断モードに移行する。
(駆動モード)
図8に示される伝達モードは、入力部11に駆動力Fdが入力されており、第1分力F1の大きさが被駆動物12の負荷より大きい状態である。このとき、被駆動物12は、駆動力Fdによって駆動される。具体的には、伝達モードから駆動力Fdが増加され、第1分力F1の大きさが被駆動物12の負荷を超えると、被駆動物12は、駆動力Fdによって駆動されて、図8(a)における時計回りに回転する。被駆動物12の回転角が増加するにつれ、被駆動物12の負荷が増加するような場合は、駆動力Fdをさらに増加させれば、第1分力と第2分力のそれぞれが自動的に増加するため、被駆動物12をさらに回転させることができる。
図8に示される伝達モードは、入力部11に駆動力Fdが入力されており、第1分力F1の大きさが被駆動物12の負荷より大きい状態である。このとき、被駆動物12は、駆動力Fdによって駆動される。具体的には、伝達モードから駆動力Fdが増加され、第1分力F1の大きさが被駆動物12の負荷を超えると、被駆動物12は、駆動力Fdによって駆動されて、図8(a)における時計回りに回転する。被駆動物12の回転角が増加するにつれ、被駆動物12の負荷が増加するような場合は、駆動力Fdをさらに増加させれば、第1分力と第2分力のそれぞれが自動的に増加するため、被駆動物12をさらに回転させることができる。
駆動モードを終了させるときは、入力部11に入力される駆動力Fdを解除すればよい。このとき駆動力Fdは、被駆動物12の自由回転を拘束するための大きさを維持してもよい。すなわち、駆動モードを終了させた後、遮断モードではなく、伝達モードに移行するようにしてもよい。
以上説明した通り、第1および第2実施形態によれば、クラッチの伝達容量は、出力の最大値に応じたものにしておく必要なく、伝達すべき駆動力の大きさに応じて自動的に調整される。さらにこの調整は、出力監視装置や容量調整装置といった複雑な機構を設けることなく、傾斜カム等によって構成される極めてシンプルな機構で実現することができる。
[第3実施形態]
図9は、本発明の第3実施形態に係るアクチュエータユニット100の側面図である。アクチュエータユニット100は、前述のクラッチ機構10と、牽引式のアクチュエータ30と、戻し機構40と、を備える。アクチュエータ30および戻し機構40は、それぞれ孔11bを介してクラッチ機構10に連結される。
図9は、本発明の第3実施形態に係るアクチュエータユニット100の側面図である。アクチュエータユニット100は、前述のクラッチ機構10と、牽引式のアクチュエータ30と、戻し機構40と、を備える。アクチュエータ30および戻し機構40は、それぞれ孔11bを介してクラッチ機構10に連結される。
アクチュエータ30は、空気圧を用いた人工筋や電気モータ等であってよく、クラッチ機構10の入力部11を、図9において右方向に牽引する。
戻し機構40は、ばねやゴムを用いて構成され、クラッチ機構10の入力部11を、アクチュエータ30の牽引方向と逆方向に牽引する。本例では、アクチュエータ30の牽引方向は図9において右向きであり、戻し機構40の牽引方向は左向きである。これにより、アクチュエータ30からの駆動力が入力されていないとき(すなわち、遮断モードのとき)、入力部11は所定の元の位置に戻る。
[第4実施形態]
図10は、本発明の第4実施形態に係る筋力補助装置200の側面図である。筋力補助装置200は、関節(本例では肩関節)が間に位置する人体の二つの部位のうちの一方(本例では胴体)に取り付けられる第1装着具50と、他方(本例は上肢)に取り付けられる第2装着具60と、第1装着具50に対して、第2装着具60を相対回転可能に支持するクラッチ機構10と、クラッチ機構10に駆動力を入力するアクチュエータ30と、を備える。クラッチ機構10は、駆動力が入力される入力部11と、入力部に入力された駆動力を、被駆動物12に伝達または遮断する摩擦式のクラッチ部13と、入力部11に入力された駆動力Fdを、被駆動物12を回転または移動させる第1分力と、クラッチ部13を作動させる第2分力とに分ける分力生成部14と、を備える。
図10は、本発明の第4実施形態に係る筋力補助装置200の側面図である。筋力補助装置200は、関節(本例では肩関節)が間に位置する人体の二つの部位のうちの一方(本例では胴体)に取り付けられる第1装着具50と、他方(本例は上肢)に取り付けられる第2装着具60と、第1装着具50に対して、第2装着具60を相対回転可能に支持するクラッチ機構10と、クラッチ機構10に駆動力を入力するアクチュエータ30と、を備える。クラッチ機構10は、駆動力が入力される入力部11と、入力部に入力された駆動力を、被駆動物12に伝達または遮断する摩擦式のクラッチ部13と、入力部11に入力された駆動力Fdを、被駆動物12を回転または移動させる第1分力と、クラッチ部13を作動させる第2分力とに分ける分力生成部14と、を備える。
クラッチ機構10は、ワンウェイクラッチ(図示しない)を備えてもよい。このとき、後述の伝達モードのとき、着用者70は、上肢が上昇する方向への運動は許容される一方、上肢が下降する方向への運動は制限される。
第1装着具50は、装着ベルト80を介して着用者70の胴体に取り付けられる。第1装着具50の内部には、アクチュエータ30が配置される。第2装着具60は、着用者70の上肢に装着される。入力部11は連結アームの形状をしており、アクチュエータ30とクラッチ機構10とに連結される。被駆動物12も連結アームの形状をしており、クラッチ機構10と第2装着具60とに連結される。
クラッチ機構10が遮断モードのときは、クラッチ機構10のロータは、肩の動作に合わせて自由に回転することができる。従って着用者70は、第2装着具60から拘束や駆動力を受けることなく、上肢を自由に運動させることができる。
クラッチ機構10が伝達モードのときは、クラッチ機構10のロータは、ワンウェイクラッチにより、着用者70の上肢が上昇する方向への運動を許容する一方、上肢が下降する方向への運動を拘束する。従って着用者70は、第2装着具60からの拘束を受けることにより、上肢を作業用の位置まで引き上げ、その位置を保ったまま作業をすることができる。
クラッチ機構10が駆動モードのときは、クラッチ機構10は、分力生成部で生成した第1分力を第2装着具60に伝達する。従って着用者70は、第1分力による筋力補助力を受けながら、上肢を所望の作業位置まで上昇させることができる。
このようにして、着用者70は、遮断モードと伝達モードと駆動モードとを切り替えて作業することにより、第1分力による筋力補助力を受けて腕の筋肉の負担を軽減することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態をもとに説明した。これらの実施形態は例示であり、いろいろな変形および変更が本発明の特許請求の範囲内で可能なこと、またそうした変形例および変更も本発明の特許請求の範囲にあることは当業者に理解されるところである。従って、本明細書での記述および図面は限定的ではなく例証的に扱われるべきものである。
[変形例]
以下、変形例について説明する。変形例の説明では、実施の形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。実施の形態と重複する説明を適宜省略し、実施の形態と相違する構成について重点的に説明する。
以下、変形例について説明する。変形例の説明では、実施の形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。実施の形態と重複する説明を適宜省略し、実施の形態と相違する構成について重点的に説明する。
(変形例1)
実施形態では、アクチュエータは、牽引式のアクチュエータに代えて、牽引と繰り出しの両方の動作が可能な複動式のアクチュエータであってもよい。この場合、戻し機構は省略することができる。これにより、アクチュエータユニット全体をよりコンパクトにすることができる。
実施形態では、アクチュエータは、牽引式のアクチュエータに代えて、牽引と繰り出しの両方の動作が可能な複動式のアクチュエータであってもよい。この場合、戻し機構は省略することができる。これにより、アクチュエータユニット全体をよりコンパクトにすることができる。
(変形例2)
実施形態では、アクチュエータは、直動式(人工筋やエアシリンダ・ソレノイドなど)に代えて、回転式(モータや回転式エアシリンダなど)であってもよい。これにより、構成の自由度を上げることができる。
実施形態では、アクチュエータは、直動式(人工筋やエアシリンダ・ソレノイドなど)に代えて、回転式(モータや回転式エアシリンダなど)であってもよい。これにより、構成の自由度を上げることができる。
(変形例3)
実施形態では、入力部は、レバー状の部材で構成されることに代えて、ベルトとプーリーとで構成されてもよい。図11は、変形例3に係る入力部の斜視図である。入力部11は、ベルト11cと、プーリー11dとを備える。プーリー11dは、分力生成部14cを備える。この場合、アクチュエータ30と戻し機構40とは、同方向に配置される。これにより、構成の自由度を上げることができる。
実施形態では、入力部は、レバー状の部材で構成されることに代えて、ベルトとプーリーとで構成されてもよい。図11は、変形例3に係る入力部の斜視図である。入力部11は、ベルト11cと、プーリー11dとを備える。プーリー11dは、分力生成部14cを備える。この場合、アクチュエータ30と戻し機構40とは、同方向に配置される。これにより、構成の自由度を上げることができる。
(変形例4)
実施形態では、分力生成部14を構成する入力部11と摩擦板13bとの嵌合部分は、円筒上に傾斜角をもって設けられた傾斜カムを基に構成されることに代えて、ボールねじ等のねじ構造を基に構成されてもよい。これにより、構成の自由度を上げることができる。
実施形態では、分力生成部14を構成する入力部11と摩擦板13bとの嵌合部分は、円筒上に傾斜角をもって設けられた傾斜カムを基に構成されることに代えて、ボールねじ等のねじ構造を基に構成されてもよい。これにより、構成の自由度を上げることができる。
(変形例5)
実施形態では、クラッチ機構は、保持具の外側に固定用保持具をさらに備えてもよい。以下、図12および図13を参照して、変形例5について説明する。
実施形態では、クラッチ機構は、保持具の外側に固定用保持具をさらに備えてもよい。以下、図12および図13を参照して、変形例5について説明する。
図12は、変形例5に係るクラッチ機構10aを示す。クラッチ機構10aは、入力部11と、被駆動物12と、クラッチ部13と、保持具16と、固定用保持具17と、を備える。保持具16には、それぞればね40a、40bを連結するための孔16a、16bが設けられている。固定用保持具17は、入力部11、クラッチ部13および保持具16を外側から保持する。保持具16および固定用保持具17以外の構成は、第2実施形態の構成と共通する。クラッチ機構10aは、固定用保持具17によって固定されるフローティング構造を形成する。固定用保持具17の固定面17aは、外部の壁等に固定される。クラッチ機構10aの入力部11、被駆動物12、クラッチ部13、保持具16は、一体的に回転軸d1周りに回転可能である。
図13(a)は、遮断モードにおける図12のクラッチ機構の側面図である。図13(b)は、伝達モードにおける図12のクラッチ機構の側面図である。図13(c)は、駆動モードにおける図12のクラッチ機構の側面図である。クラッチ機構10aには、アクチュエータ30と、ばね40aと、ばね40bと、が連結される。
遮断モードは、アクチュエータ30から入力部11に駆動力Fdが入力されていない状態である。遮断モードでは、ばね40aとばね40bとは同程度の延びを持ち、自然長より長い状態に設定される。このとき、ばね40aとばね40bとの張力は同程度の大きさであり、互いに拮抗している(以下、この状態のときのばね40aばね40bの張力を「拮抗力」と呼ぶ)。図13(a)に示されるように、遮断モードでは、被駆動物12、クラッチ部13および保持具16は、クラッチ部13から拘束を受けることなく、一体的に回転軸d1周りに自由回転することができる。
伝達モードは、アクチュエータ30から入力部11に駆動力Fdが加えられているが、第1分力の大きさが拮抗力以下の状態である。図13(b)に示されるように、伝達モードでは、クラッチ機構10全体は、クラッチ部13から拘束を受けて、自由回転を制限されるが、駆動力により駆動されることはない。
駆動モードは、アクチュエータ30から入力部11に駆動力Fdが加えられており、第1分力の大きさが拮抗力より大きい状態である。図13(c)に示されるように、駆動モードでは、ばね40aが縮み、ばね40bが延びる。これにより、固定用保持具17を除くクラッチ機構10全体が回転軸d1周りに時計回りに回転することにより、被駆動物12が持ち上げられる。
(変形例6)
実施形態では、入力部に入力された駆動力は、被駆動物を回転させることに代えて並進運動させてもよい。以下、図14および図15を参照して、変形例6に係るクラッチ機構10bを説明する。図14は、変形例6に係るクラッチ機構10bの斜視図である。図15(a)は、遮断モードにおける図14のクラッチ機構の側面図である。図15(b)は、伝達モードにおける図14のクラッチ機構の側面図である。図15(c)は、駆動モードにおける図14のクラッチ機構の側面図である。
実施形態では、入力部に入力された駆動力は、被駆動物を回転させることに代えて並進運動させてもよい。以下、図14および図15を参照して、変形例6に係るクラッチ機構10bを説明する。図14は、変形例6に係るクラッチ機構10bの斜視図である。図15(a)は、遮断モードにおける図14のクラッチ機構の側面図である。図15(b)は、伝達モードにおける図14のクラッチ機構の側面図である。図15(c)は、駆動モードにおける図14のクラッチ機構の側面図である。
クラッチ機構10bは、入力部11と、被駆動物12と、クラッチ部13と、第1保持具16cと、第2保持具17bと、を備える。第2保持具17bは、クラッチ機構全体を外側から保持する。被駆動物12には、長手方向に第1ガイド穴12bが設けられている。第2保持具17bには、長手方向に第2ガイド穴17cが設けられている。被駆動物12は、第1ガイド穴12bに沿って移動可能である。またクラッチ機構全体は、第2ガイド穴17cに沿って移動可能である。入力部11およびクラッチ部13の構成は、第2実施形態の構成と共通する。
図15を参照すると、アクチュエータ30が、第2保持具17bによって保持され、入力部11に連結される。またバランスばね40cが、第1保持具16cおよび第2保持具17bに連結される。
遮断モードは、アクチュエータ30から入力部11に駆動力Fdが入力されていない状態である。図15(a)に示されるように、遮断モードでは、被駆動物12は、クラッチ部13から拘束を受けることなく、第1ガイド穴12bに沿って自由に移動することができる。
伝達モードは、アクチュエータ30から入力部11に駆動力Fdが加えられているが、アクチュエータ30からの駆動力Fdの大きさが、バランスばね40cの反発力以下の状態である。図15(b)に示されるように、伝達モードでは、被駆動物12は、クラッチ部13から拘束を受けて、ブレーキがかけられた状態にある。すなわち、被駆動物12は、固定されて、第1ガイド穴12bに沿って自由に移動することができない。
駆動モードは、アクチュエータ30から入力部11に駆動力Fdが加えられており、駆動力Fdの大きさが、バランスばね40cの反発力より大きい状態である。図15(c)に示されるように、駆動モードでは、バランスばね40cが縮む。これにより、クラッチ機構全体が、第2ガイド穴17cに沿って右向きに移動される。
(変形例7)
実施形態では、クラッチ機構はワイヤーストッパータイプであってもよい。以下、図16〜図18を参照して、変形例7に係るクラッチ機構10cを説明する。図16(a)は、変形例7に係るクラッチ機構の斜視図であり、図16(b)は、その分解側面図である。図17(a)は、遮断モードにおける図16のクラッチ機構の側面図である。図17(b)は、伝達モードにおける図16のクラッチ機構の側面図である。図17(c)は、駆動モードにおける図16のクラッチ機構の側面図である。図18(a)は、遮断モードにおける、図16のクラッチ機構のテーパーホールとくわえ爪の動作を示す図である。図18(b)は、伝達モードおよび駆動モードにおける、図16のクラッチ機構のテーパーホールとくわえ爪の動作を示す図である。
実施形態では、クラッチ機構はワイヤーストッパータイプであってもよい。以下、図16〜図18を参照して、変形例7に係るクラッチ機構10cを説明する。図16(a)は、変形例7に係るクラッチ機構の斜視図であり、図16(b)は、その分解側面図である。図17(a)は、遮断モードにおける図16のクラッチ機構の側面図である。図17(b)は、伝達モードにおける図16のクラッチ機構の側面図である。図17(c)は、駆動モードにおける図16のクラッチ機構の側面図である。図18(a)は、遮断モードにおける、図16のクラッチ機構のテーパーホールとくわえ爪の動作を示す図である。図18(b)は、伝達モードおよび駆動モードにおける、図16のクラッチ機構のテーパーホールとくわえ爪の動作を示す図である。
クラッチ機構10cは、アクチュエータワイヤー30aと、牽引ワイヤー12cと、ブレーキベース16dと、アクチュエータベース17dと、テーパーホール19aと、くわえ爪19bと、第1プレート19cと、第2プレート19dと、空気圧式のアクチュエータ30と、バランスばね40dと、戻しばね40eと、を備える。第1プレート19cは、第1および第2実施形態における入力部に相当する。また牽引ワイヤー12cは、第1および第2実施形態における被駆動物に相当する。
アクチュエータワイヤー30aの一端はアクチュエータ30に接続される。アクチュエータワイヤー30aの他端は、ブレーキベース16dに設けられた孔(図示しない)とバランスばねとを通って、第1プレート19cに接続される。第1プレート19cに力が加えられていないとき、戻しばね40eとバランスばね40dとは、自然長より縮んだ状態にあるように構成される。これにより、第1プレート19cに力が加えられていないとき、第2プレート19dは所定の位置に保持される。また、くわえ爪19bに力が加えられていないとき、牽引ワイヤー12cとくわえ爪19bとの間には隙間が存在するように構成される。
ブレーキベース16dの両側面にはガイド穴16eが設けられる。第1プレート19cと第2プレート19dとは、このガイド穴16eに沿って移動可能である。アクチュエータ30から駆動力Fdが入力されると、駆動力Fdは、アクチュエータワイヤー30aにより第1プレート19cを牽引する。
遮断モードは、アクチュエータ30から第1プレート19cに駆動力Fdが入力されていない状態である。図18(a)に示されるように、遮断モードでは、戻しばね40eが自然長より縮んだ状態にあるため、第1プレート19cは、戻しばね40eからの反発力Frを受ける。このとき、くわえ爪19bには力が加えられていないため、牽引ワイヤー12cとくわえ爪19bとの間には隙間が存在する。従って、図17(a)に示されるように、遮断モードでは、牽引ワイヤー12cは、くわえ爪19bから拘束を受けることなく上下方向に自由に移動することができる。
図18(b)に示されるように、アクチュエータ30から第1プレート19cに駆動力Fdが入力されると、第1プレート19cが駆動力Fdにより牽引され、第1プレート19cと一体化されたテーパーホール19aは、くわえ爪19bに接触する。テーパーホール19aに押し付けられたくわえ爪19bは、中心軸方向に向けて閉じるように変形し、牽引ワイヤー12cをくわえる。このくわえ爪19bが牽引ワイヤー12cをくわえる力を第2分力F2とすると、駆動力Fdは、牽引ワイヤー12cを下向きに牽引する第1分力F1と、第2分力F2とに分けられることが分かる。
伝達モードは、アクチュエータ30から第1プレート19cに駆動力Fdが入力されるが、第1分力F1の大きさがバランスばね40dの反発力以下の状態である。図17(b)に示されるように、伝達モードでは、牽引ワイヤー12cは、くわえ爪19bから拘束を受けて、ブレーキがかけられた状態にある。すなわち、牽引ワイヤー12cは、固定されて、上下方向に自由に運動することができない。
駆動モードは、アクチュエータ30から第1プレート19cに駆動力Fdが入力され、第1分力F1の大きさがバランスばね40dの反発力より大きい状態である。図17(c)に示されるように、駆動モードでは、くわえ爪19bは、牽引ワイヤー12cをくわえたまま、これを下方向に牽引する。これにより、バランスばね40dが縮む。従って、牽引ワイヤー12cと第1プレート19cと第2プレート19dと戻しばね40eとは、一体的にガイド穴16eに沿って下方向に移動される。
これらの各変形例は実施の形態と同様の作用・効果を奏する。
上述した各実施形態と変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施形態は、組み合わされる各実施形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。
10・・クラッチ機構、 11・・入力部、 12・・被駆動物、 13・・クラッチ部、 13a・・ロータ、 13b・・摩擦板、 14a・・入力側カム、 14b・・出力側カム、 16・・保持具、 14・・分力生成部、 30・・アクチュエータ、 50・・第1装着具、 60・・第2装着具、 100・・アクチュエータユニット、 200・・筋力補助装置、 Fd・・駆動力、 F1・・第1分力、 F2・・第2分力。
Claims (6)
- 駆動力が入力される入力部と、
前記入力部に入力された駆動力を、被駆動物に伝達または遮断する摩擦式のクラッチ部と、
前記入力部に入力された駆動力を、被駆動物を回転または移動させる第1分力と、前記クラッチ部を作動させる第2分力とに分ける分力生成部と、を備える
クラッチ機構。 - 前記クラッチ部は、円形のロータと、前記ロータに押し付けられる円形の摩擦板とを備える
請求項1に記載のクラッチ機構。 - 前記分力生成部は、円筒上に傾斜角をもって設けられた傾斜カムを備える
請求項2に記載のクラッチ機構。 - 前記分力生成部は、前記入力部と一体に設けられた入力側カムと、前記摩擦板と一体に設けられた出力側カムとに設けられ、
前記入力部と、前記クラッチ部とは、保持具により所定の位置関係を取るように保持されている
請求項3に記載のクラッチ機構。 - 駆動力が入力される入力部と、
前記入力部に入力された駆動力を、被駆動物に伝達または遮断する摩擦式のクラッチ部と、
前記入力部に入力された駆動力を、被駆動物を回転または移動させる第1分力と、前記クラッチ部を作動させる第2分力とに分ける分力生成部と、を備えるクラッチ機構と、
前記クラッチ機構の前記入力部に駆動力を入力するアクチュエータと、を備える
アクチュエータユニット。 - 関節が間に位置する人体の二つの部位のうちの一方に取り付けられる第1装着具と、
他方に取り付けられる第2装着具と、
前記第1装着具に対して、前記第2装着具を相対回転可能に支持するクラッチ機構と、
前記クラッチ機構に駆動力を入力するアクチュエータと、を備え、
前記クラッチ機構は、
駆動力が入力される入力部と、
前記入力部に入力された駆動力を、被駆動物に伝達または遮断する摩擦式のクラッチ部と、
前記入力部に入力された駆動力を、被駆動物を回転または移動させる第1分力と、前記クラッチ部を作動させる第2分力とに分ける分力生成部と、を備える
筋力補助装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018168286A JP2020041575A (ja) | 2018-09-07 | 2018-09-07 | クラッチ機構、アクチュエータユニットおよび筋力補助装置 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP (1) | JP2020041575A (ja) |
Citations (5)
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-
2018
- 2018-09-07 JP JP2018168286A patent/JP2020041575A/ja active Pending
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