JP2018155294A - ロボットの駆動装置及び動作補助装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロボットの駆動装置を軽量かつ安価に実現する。【解決手段】ロボットの駆動装置は、関節部により相対運動可能に連結された第1のリンク及び第2のリンクと、一端側に固定部を有し、他端側に可動部を有する捻じれ紐式アクチュエータと、捻じれ紐式アクチュエータを制御する制御装置と、を備え、捻じり紐式アクチュエータの固定部が第1のリンク又は第1のリンクに連結された第1の構造部に接続され、可動部が第2のリンク又は第2のリンクに連結された第2の構造部に接続される。【選択図】図3
Description
本発明は、ロボットの駆動装置及び動作補助装置に関する。
健常者あるいは障害者の動作を支援あるいは補助する動作補助装置としての人体装着型ロボットが知られている。人体装着型ロボットは、例えば、ユーザに装着される関節部と、ユーザの意図又は動作状態を検出するためのセンサと、関節部に付与するトルクを発生する駆動ユニットと、駆動ユニットの駆動を制御する制御装置とを備えて構成される。一般的に、駆動ユニットは、電気式のアクチュエータと、アクチュエータの回転を人体の動作に適した低速回転に変換する減速機とを備える。変速機は、例えば、1/50〜1/200の変速比で、アクチュエータの回転を関節部に伝達する。駆動ユニットは、例えばハーモニックドライブ(登録商標)又はウォームギヤとDCモータとを組み合わせて構成される。かかる人体装着型ロボットにおいて、複数のプーリとケーブルとを含むトルク伝達装置を用いたロボットがある。プーリ及びケーブルを含むトルク伝達装置は、アクチュエータの配置の自由度を高められるという利点を有する。
ここで、トルク伝達部材としてのケーブルは張力が作用する方向への力のみを伝達することができるために、通常関節部の運動の自由度以上のケーブルが必要になる。例えば、1自由度の並進運動を実現するためには、正対する二つの方向への張力を発生させるために計2つのケーブルが必要になる。上記のプーリ及びケーブルを含むトルク伝達装置の場合、ケーブルの張力を発生するために、アクチュエータの回転運動は、アクチュエータに接続されたプーリを介して直動運動に変換される。このため、トルク伝達装置には動力変換機構が備えられる。また、アクチュエータの回転速度を、人体の動作の速度に適合する適宜の速度に変換するために、アクチュエータには減速機が備えられる。このため、ロボットの駆動装置は重くかつ高価な装置となる場合が多い。特にリンクの運動の自由度が多くなるほど顕著となる。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、ロボットの駆動装置を軽量かつ安価に実現することにある。
本発明のある観点によれば、関節部により相対運動可能に連結された第1のリンク及び第2のリンクと、一端側に固定部を有し、他端側に可動部を有する捻じれ紐式アクチュエータと、捻じれ紐式アクチュエータを制御する制御装置と、を備え、捻じり紐式アクチュエータの固定部が第1のリンク又は第1のリンクに連結された第1の構造部に接続され、可動部が第2のリンク又は第2のリンクに連結された第2の構造部に接続される、ロボットの駆動装置が提供される。
また、本発明の別の観点によれば、上記のロボットの駆動装置を備えた動作補助装置が提供される。
以上説明したように本発明によれば、ロボットの駆動装置を軽量かつ安価に実現することができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.ロボットの駆動装置の構成例>
本実施形態に係るロボットの駆動装置は、捻じり紐式アクチュエータ(TSA:Twisted String Actuator)を用いて構成される。まず、捻じり紐式アクチュエータについて簡単に説明した後、ロボットの駆動装置の構成例を説明する。
本実施形態に係るロボットの駆動装置は、捻じり紐式アクチュエータ(TSA:Twisted String Actuator)を用いて構成される。まず、捻じり紐式アクチュエータについて簡単に説明した後、ロボットの駆動装置の構成例を説明する。
(1−1.捻じり紐式アクチュエータの構成例)
図1は、捻じり紐式アクチュエータ100の構成例を示す斜視図である。捻じり紐式アクチュエータ100は、アクチュエータ101と、回転部材103と、ガイド部107と、2本の紐又はワイヤ(以下、単に「紐」という。)111,113とを備える。アクチュエータ101は回転部材103を回転駆動する。アクチュエータ101としては、代表的には電気駆動式のロータリーモータが用いられる。ただし、アクチュエータ101は、ロータリーモータに限られず、電気駆動式のリニアモータとリニアモータが発生する直動運動を回転運動に変換する変換機構とを含むものであってもよい。
図1は、捻じり紐式アクチュエータ100の構成例を示す斜視図である。捻じり紐式アクチュエータ100は、アクチュエータ101と、回転部材103と、ガイド部107と、2本の紐又はワイヤ(以下、単に「紐」という。)111,113とを備える。アクチュエータ101は回転部材103を回転駆動する。アクチュエータ101としては、代表的には電気駆動式のロータリーモータが用いられる。ただし、アクチュエータ101は、ロータリーモータに限られず、電気駆動式のリニアモータとリニアモータが発生する直動運動を回転運動に変換する変換機構とを含むものであってもよい。
回転部材103は、アクチュエータ101の出力軸101aに固定され、アクチュエータ101の駆動によって回転する。回転部材103には、2本の紐111,113のそれぞれの一端側が固定されている。2本の紐111,113の一端側は、出力軸101aを挟んだ両側に固定されている。また、2本の紐111,113の他端側は、図示しない駆動対象物に固定されている。2本の紐111,113の中央部は、ガイド部107に距離Sの間隔を空けて設けられた2つの孔107a,107bを貫通する。ガイド部107は、2本の紐111,113が捻じれる領域を制限する。アクチュエータ101及びガイド部107は、適宜の位置に固定されて、互いの位置関係つまり2本の紐111,113が捻じれる領域の長さLが不変とされる。
アクチュエータ101の駆動により回転部材103が回転すると、回転部材103とガイド部107との間の捩じれ領域において2本の紐111,113が互いに捻じれ合う。このため、捻じりが生じていないときの捻じり領域の紐111,113の長さLに対して、捻じりが生じたときの捻じり領域の紐111,113の長さが長くなる。このため、2本の紐111,113に生じる張力(以下、「紐張力」ともいう。)により駆動対象物がアクチュエータ101側に移動する。このとき、2本の紐111,113は、ガイド部107の孔107a,107bを貫通して駆動対象物に固定されており、駆動対象物は直線運動を成す。図1においては、回転部材103が角度α分回転することによって、駆動対象物が距離x分移動することが示されている。
このように構成される捻じり紐式アクチュエータ100は、大きな減速度を実現することができる。また、減速機構に大きなスペースを必要とすることがないため、ロボットの駆動装置の省スペース化を図ることができる。また、簡易な構成の減速機構であることから、ロボットの駆動装置の軽量化を図ることができるとともに、生産コストを低減することができる。
(1−2.ロボットの駆動装置)
以下、捻じり紐付きアクチュエータ100を備えたロボットの駆動装置の構成例の幾つかを説明する。
以下、捻じり紐付きアクチュエータ100を備えたロボットの駆動装置の構成例の幾つかを説明する。
(1−2−1.1自由度並進駆動装置の例)
図2は、第1のリンク131に対して第2のリンク133を1自由度並進駆動可能な第1の駆動装置140の構成例を示す。第1の駆動装置140において、第1のリンク131と第2のリンク133とは直動関節部135により直線的にスライド可能に連結されている。第2のリンク133の一端側には第1の捻じり紐式アクチュエータ100aが連結され、他端側には第2の捻じり紐式アクチュエータ100bが連結されている。
図2は、第1のリンク131に対して第2のリンク133を1自由度並進駆動可能な第1の駆動装置140の構成例を示す。第1の駆動装置140において、第1のリンク131と第2のリンク133とは直動関節部135により直線的にスライド可能に連結されている。第2のリンク133の一端側には第1の捻じり紐式アクチュエータ100aが連結され、他端側には第2の捻じり紐式アクチュエータ100bが連結されている。
第1の捻じり紐式アクチュエータ100aのアクチュエータ101は、第1のリンク131に連結された構造部148に固定され、駆動対象側が可撓性ケーブル等の動力伝達部材141を介して第2のリンク133の一端側に固定されている。アクチュエータ101は本発明における固定部に相当し、駆動対象側の任意の部位は本発明における可動部に相当する。第1の捻じり紐式アクチュエータ100aのアクチュエータ101は、第1のリンク131又は第1のリンク131に連結された構造部148のいずれかに固定されていればよい。また、第1の捻じり紐式アクチュエータ100aの駆動対象側は、第2のリンク133又は第2のリンク133に連結された構造部のいずれかに固定されていればよい。
また、第2の捻じり紐式アクチュエータ100bのアクチュエータ101は、第1のリンク131に連結された構造部148に固定され、駆動対象側が可撓性ケーブル等の動力伝達部材143を介して第2のリンク133の他端側に固定されている。第2の捻じり紐式アクチュエータ100bのアクチュエータ101は、第1のリンク131又は第1のリンク131に連結された構造部148のいずれかに固定されていればよい。また、第2の捻じり紐式アクチュエータ100bの駆動対象側は、第2のリンク133又は第2のリンク133に連結された構造部のいずれかに固定されていればよい。
第1の駆動装置140において、第1の捻じり紐式アクチュエータ100aを駆動して2本の紐を捻じり合わせる一方、第2の捻じり紐式アクチュエータ100bを駆動して2本の紐の捻じりを戻すことにより、第2のリンク133は、図示の下方に移動する。一方、第1の駆動装置140において、第1の捻じり紐式アクチュエータ100aを駆動して2本の紐の捻じりを戻す一方、第2の捻じり紐式アクチュエータ100bを駆動して2本の紐を捻じり合わせることにより、第2のリンク133は、図示の上方に移動する。
第1の駆動装置140は、第1のリンク131と第2のリンク133との相対的な並進運動の自由度の数よりも1つ多い数の捻じり紐式アクチュエータ100a,100bを用いて構成されている。また、第1の駆動装置140は、捻じり紐式アクチュエータ100a,100bを用いていることから、簡易な構成で大きな減速度を得ることができる。また、第1の駆動装置140は、簡易な減速機構を備えることで軽量化が図られ、かつ、生産コストを低減することができる。
さらに、図2に示した例では、プーリ145によって動力伝達部材143の延びる方向が変換されて、第2の捻じり紐式アクチュエータ100bが第1の捻じり紐式アクチュエータ100aの近くに配置されている。これにより、第1の駆動装置140の全体長さが短くされている。ただし、第2の捻じり紐式アクチュエータ100bは、第2のリンク133の他端側の延長線上に配置されてもよい。
なお、図2に示した構造部148は、第1の捻じり紐式アクチュエータ100aのアクチュエータ101及び第2の捻じり紐式アクチュエータ100bのアクチュエータ101がともに固定される構造部148を模式的に示したものであって、具体的な形態は図示した例に限られない。
(1−2−2.2自由度並進駆動装置の例)
図3は、第1のリンク131に対して第2のリンク133を2自由度並進駆動可能な第2の駆動装置150の構成例を示す。第2の駆動装置150において、第1のリンク131と第2のリンク133とは図示しないスライド関節部により平面(x−y平面)に沿ってスライド可能に連結されている。第2のリンク133の第1のリンク131側の端部には、第2のリンク133と一体に連結された構造部157が設けられている。かかる構造部157には、第1の捻じり紐式アクチュエータ100a、第2の捻じり紐式アクチュエータ100b及び第3の捻じり紐式アクチュエータ100cが連結されている。
図3は、第1のリンク131に対して第2のリンク133を2自由度並進駆動可能な第2の駆動装置150の構成例を示す。第2の駆動装置150において、第1のリンク131と第2のリンク133とは図示しないスライド関節部により平面(x−y平面)に沿ってスライド可能に連結されている。第2のリンク133の第1のリンク131側の端部には、第2のリンク133と一体に連結された構造部157が設けられている。かかる構造部157には、第1の捻じり紐式アクチュエータ100a、第2の捻じり紐式アクチュエータ100b及び第3の捻じり紐式アクチュエータ100cが連結されている。
第1の捻じり紐式アクチュエータ100a、第2の捻じり紐式アクチュエータ100b及び第3の捻じり紐式アクチュエータ100cのアクチュエータ101は、それぞれ第1のリンク131に連結された構造部158に固定される。それぞれのアクチュエータ101は、第1のリンク131又は第1のリンク131に連結された構造部158のいずれかに固定されていればよい。
第1の捻じり紐式アクチュエータ100aの駆動対象側は、可撓性ケーブル等の動力伝達部材151を介して第2のリンク133に連結された構造部157に固定されている。第2の捻じり紐式アクチュエータ100bの駆動対象側は、可撓性ケーブル等の動力伝達部材153を介して第2のリンク133に連結された構造部157に固定されている。第3の捻じり紐式アクチュエータ100cの駆動対象側は、可撓性ケーブル等の動力伝達部材155を介して第2のリンク133に連結された構造部157に固定されている。それぞれの捻じり紐式アクチュエータ100a,100b,100cの駆動対象側は、第2のリンク133又は第2のリンク133に連結された構造部のいずれかに固定されていればよい。
第2の駆動装置150において、第1の捻じり紐式アクチュエータ100a、第2の捻じり紐式アクチュエータ100b及び第3の捻じり紐式アクチュエータ100cを駆動して、それぞれの2本の紐を捻じり合わせ又は捻じりを戻すことにより、第2のリンク133をx−y平面に沿って移動させることができる。
第1の捻じり紐式アクチュエータ100a、第2の捻じり紐式アクチュエータ100b及び第3の捻じり紐式アクチュエータ100cは、例えば構造部157が2自由度並進運動の基準位置にある場合に、それぞれのアクチュエータ101の出力軸の軸方向が120度等間隔を成すように配置されることが好ましい。このような配置であれば、第1の捻じり紐式アクチュエータ100a、第2の捻じり紐式アクチュエータ100b及び第3の捻じり紐式アクチュエータ100cの駆動制御による第2のリンク133の2自由度並進駆動の複雑さを低減することができる。
第2の駆動装置150は、第1のリンク131と第2のリンク133との相対的な並進運動の自由度の数よりも1つ多い数の捻じり紐式アクチュエータ100a,100b,100cを用いて構成されている。また、第2の駆動装置150は、捻じり紐式アクチュエータ100a,100b,100cを用いていることから、簡易な構成で大きな減速度を得ることができる。また、第2の駆動装置150は、簡易な減速機構を備えることで軽量化が図られ、かつ、生産コストを低減することができる。
なお、図3に示した構造部158は、第1の捻じり紐式アクチュエータ100aのアクチュエータ101、第2の捻じり紐式アクチュエータ100bのアクチュエータ101及び第3の捻じり紐式アクチュエータ100cのアクチュエータ101がともに固定される構造部158を模式的に示したものであって、具体的な形態は図示した例に限られない。
(1−2−3.3自由度並進駆動装置の例)
図4は、第1のリンク131に対して第2のリンク133を3自由度並進駆動可能な第3の駆動装置160の構成例を示す。第3の駆動装置160において、第1のリンク131と第2のリンク133とは図示しない関節部により3次元空間(x−y−z空間)内で相対移動可能に連結されている。第2のリンク133の第1のリンク131側の端部には、第2のリンク133と一体に連結された構造部169が設けられている。かかる構造部169には、第1の捻じり紐式アクチュエータ100a、第2の捻じり紐式アクチュエータ100b、第3の捻じり紐式アクチュエータ100c及び第4の捻じり紐式アクチュエータ100dが連結されている。
図4は、第1のリンク131に対して第2のリンク133を3自由度並進駆動可能な第3の駆動装置160の構成例を示す。第3の駆動装置160において、第1のリンク131と第2のリンク133とは図示しない関節部により3次元空間(x−y−z空間)内で相対移動可能に連結されている。第2のリンク133の第1のリンク131側の端部には、第2のリンク133と一体に連結された構造部169が設けられている。かかる構造部169には、第1の捻じり紐式アクチュエータ100a、第2の捻じり紐式アクチュエータ100b、第3の捻じり紐式アクチュエータ100c及び第4の捻じり紐式アクチュエータ100dが連結されている。
第1の捻じり紐式アクチュエータ100a、第2の捻じり紐式アクチュエータ100b、第3の捻じり紐式アクチュエータ100c及び第4の捻じり紐式アクチュエータ100dのアクチュエータ101は、それぞれ第1のリンク131に連結された構造部168に固定される。それぞれのアクチュエータ101は、第1のリンク131又は第1のリンク131に連結された構造部168のいずれかに固定されていればよい。
第1の捻じり紐式アクチュエータ100aの駆動対象側は、可撓性ケーブル等の動力伝達部材161を介して第2のリンク133に連結された構造部169に固定されている。第2の捻じり紐式アクチュエータ100bの駆動対象側は、可撓性ケーブル等の動力伝達部材163を介して第2のリンク133に連結された構造部169に固定されている。第3の捻じり紐式アクチュエータ100cの駆動対象側は、可撓性ケーブル等の動力伝達部材165を介して第2のリンク133に連結された構造部169に固定されている。第4の捻じり紐式アクチュエータ100dの駆動対象側は、可撓性ケーブル等の動力伝達部材167を介して第2のリンク133に連結された構造部169に固定されている。それぞれの捻じり紐式アクチュエータ100a,100b,100c,100dの駆動対象側は、第2のリンク133又は第2のリンク133に連結された構造部のいずれかに固定されていればよい。
第3の駆動装置160において、第1の捻じり紐式アクチュエータ100a、第2の捻じり紐式アクチュエータ100b、第3の捻じり紐式アクチュエータ100c及び第4の捻じり紐式アクチュエータ100dを駆動して、それぞれの2本の紐を捻じり合わせ又は捻じりを戻すことにより、第2のリンク133を3次元空間内で並進運動させることができる。
第1の捻じり紐式アクチュエータ100a、第2の捻じり紐式アクチュエータ100b、第3の捻じり紐式アクチュエータ100c及び第4の捻じり紐式アクチュエータ100dは、例えば構造部169が3自由度並進運動の基準位置にある場合に、それぞれのアクチュエータ101の出力軸の軸方向が互いに120度等間隔を成すように配置されることが好ましい。このような配置であれば、第1の捻じり紐式アクチュエータ100a、第2の捻じり紐式アクチュエータ100b、第3の捻じり紐式アクチュエータ100c及び第4の捻じり紐式アクチュエータ100dの駆動制御による第2のリンク133の3自由度並進駆動の複雑さを低減することができる。
第3の駆動装置160は、第1のリンク131と第2のリンク133との相対的な並進運動の自由度の数よりも1つ多い数の捻じり紐式アクチュエータ100a,100b,100c,100dを用いて構成されている。また、第3の駆動装置160は、捻じり紐式アクチュエータ100a,100b,100c,100dを用いていることから、簡易な構成で大きな減速度を得ることができる。また、第3の駆動装置160は、簡易な減速機構を備えることで軽量化が図られ、かつ、生産コストを低減することができる。
なお、図4に示した構造部168は、第1の捻じり紐式アクチュエータ100aのアクチュエータ101、第2の捻じり紐式アクチュエータ100bのアクチュエータ101、第3の捻じり紐式アクチュエータ100c及び第4の捻じり紐式アクチュエータ100dのアクチュエータ101がともに固定される構造部168を模式的に示したものであって、具体的な形態は図示した例に限られない。
(1−2−4.1自由度回転駆動装置の例)
図5は、第1のリンク131に対して第2のリンク133を1自由度回転駆動可能な第4の駆動装置170の構成例を示す。第4の駆動装置170において、第1のリンク131と第2のリンク133とは回転関節部175によりx−y平面上を回動可能に連結されている。第2のリンク133の第1のリンク131側の端部には、第2のリンク133と一体に連結された第1の構造部179a及び第2の構造部179bが設けられている。第1の構造部179aと第2の構造部179bとは、回転軸Axを挟んで両側へと延びている。第1の構造部179aには第1の捻じり紐式アクチュエータ100aが連結され、第2の構造部179bには第2の捻じり紐式アクチュエータ100bが連結されている。
図5は、第1のリンク131に対して第2のリンク133を1自由度回転駆動可能な第4の駆動装置170の構成例を示す。第4の駆動装置170において、第1のリンク131と第2のリンク133とは回転関節部175によりx−y平面上を回動可能に連結されている。第2のリンク133の第1のリンク131側の端部には、第2のリンク133と一体に連結された第1の構造部179a及び第2の構造部179bが設けられている。第1の構造部179aと第2の構造部179bとは、回転軸Axを挟んで両側へと延びている。第1の構造部179aには第1の捻じり紐式アクチュエータ100aが連結され、第2の構造部179bには第2の捻じり紐式アクチュエータ100bが連結されている。
第1の捻じり紐式アクチュエータ100aのアクチュエータ101は、第1のリンク131に連結された構造部178に固定され、駆動対象側が可撓性ケーブル等の動力伝達部材171を介して第2のリンク133に連結された第1の構造部179aに固定されている。第1の捻じり紐式アクチュエータ100aのアクチュエータ101は、第1のリンク131又は第1のリンク131に連結された構造部178のいずれかに固定されていればよい。また、第1の捻じり紐式アクチュエータ100aの駆動対象側は、第2のリンク133又は第2のリンク133に連結された構造部のいずれかに固定されていればよい。
また、第2の捻じり紐式アクチュエータ100bのアクチュエータ101は、第1のリンク131に連結された構造部178に固定され、駆動対象側が可撓性ケーブル等の動力伝達部材173を介して第2のリンク133に連結された第2の構造部179bに固定されている。第2の捻じり紐式アクチュエータ100bのアクチュエータ101は、第1のリンク131又は第1のリンク131に連結された構造部178のいずれかに固定されていればよい。また、第2の捻じり紐式アクチュエータ100bの駆動対象側は、第2のリンク133又は第2のリンク133に連結された構造部のいずれかに固定されていればよい。
第1の捻じり紐式アクチュエータ100a及び第2の捻じり紐式アクチュエータ100bは、第2のリンク133を、回転軸Axを中心に互いに反対の方向へと回転させる紐張力(トルク)を発生可能に配置される。第1の捻じり紐式アクチュエータ100a及び第2の捻じり紐式アクチュエータ100bは、回転関節部175よりも第1のリンク131側又は第2のリンク133側のいずれか一方側にまとめて配置されることが好ましい。このような配置であれば、第4の駆動装置170の大型化を抑制することができる。
第4の駆動装置170において、第1の捻じり紐式アクチュエータ100aを駆動して2本の紐を捻じり合わせる一方、第2の捻じり紐式アクチュエータ100bを駆動して2本の紐の捻じりを戻すことにより、第2のリンク133は、図示の反時計回りに回転する。一方、第4の駆動装置170において、第1の捻じり紐式アクチュエータ100aを駆動して2本の紐の捻じりを戻す一方、第2の捻じり紐式アクチュエータ100bを駆動して2本の紐を捻じり合わせることにより、第2のリンク133は、図示の時計回りに回転する。
第4の駆動装置170は、第1のリンク131と第2のリンク133との相対的な回転運動の自由度の数よりも1つ多い数の捻じり紐式アクチュエータ100a,100bを用いて構成されている。また、第4の駆動装置170は、捻じり紐式アクチュエータ100a,100bを用いていることから、簡易な構成で大きな減速度を得ることができる。また、第4の駆動装置170は、簡易な減速機構を備えることで軽量化が図られ、かつ、生産コストを低減することができる。
なお、図5に示した構造部178は、第1の捻じり紐式アクチュエータ100aのアクチュエータ101及び第2の捻じり紐式アクチュエータ100bのアクチュエータ101がともに固定される構造部178を模式的に示したものであって、具体的な形態は図示した例に限られない。
(1−2−5.2自由度回転駆動装置の例)
図6は、第1のリンク131に対して第2のリンク133を2自由度並進駆動可能な第5の駆動装置180の構成例を示す。第5の駆動装置180において、第1のリンク131と第2のリンク133とはボールジョイント186により連結されている。ボールジョイント186はユニバーサルジョイントであってもよい。第2のリンク133の第1のリンク131側の端部には、第2のリンク133と一体に連結された第1の構造部189a、第2の構造部189b及び第3の構造部189cが設けられている。第1の構造部189a、第2の構造部189b及び第3の構造部189cは、ボールジョイント186を中心に互いに120度等間隔を成すように外側に延びている。第1の構造部189aには第1の捻じり紐式アクチュエータ100aが連結され、第2の構造部189bには第2の捻じり紐式アクチュエータ100bが連結され、第3の構造部189cには第3の捻じり紐式アクチュエータ100cが連結されている。
図6は、第1のリンク131に対して第2のリンク133を2自由度並進駆動可能な第5の駆動装置180の構成例を示す。第5の駆動装置180において、第1のリンク131と第2のリンク133とはボールジョイント186により連結されている。ボールジョイント186はユニバーサルジョイントであってもよい。第2のリンク133の第1のリンク131側の端部には、第2のリンク133と一体に連結された第1の構造部189a、第2の構造部189b及び第3の構造部189cが設けられている。第1の構造部189a、第2の構造部189b及び第3の構造部189cは、ボールジョイント186を中心に互いに120度等間隔を成すように外側に延びている。第1の構造部189aには第1の捻じり紐式アクチュエータ100aが連結され、第2の構造部189bには第2の捻じり紐式アクチュエータ100bが連結され、第3の構造部189cには第3の捻じり紐式アクチュエータ100cが連結されている。
第1の捻じり紐式アクチュエータ100a、第2の捻じり紐式アクチュエータ100b及び第3の捻じり紐式アクチュエータ100cのアクチュエータ101は、それぞれ第1のリンク131に連結された構造部188に固定される。それぞれのアクチュエータ101は、第1のリンク131又は第1のリンク131に連結された構造部188のいずれかに固定されていればよい。
第1の捻じり紐式アクチュエータ100aの駆動対象側は、可撓性ケーブル等の動力伝達部材181を介して第2のリンク133に連結された第1の構造部189aに固定されている。第2の捻じり紐式アクチュエータ100bの駆動対象側は、可撓性ケーブル等の動力伝達部材183を介して第2のリンク133に連結された第2の構造部189bに固定されている。第3の捻じり紐式アクチュエータ100cの駆動対象側は、可撓性ケーブル等の動力伝達部材185を介して第2のリンク133に連結された第3の構造部189cに固定されている。それぞれの捻じり紐式アクチュエータ100a,100b,100cの駆動対象側は、第2のリンク133又は第2のリンク133に連結された構造部のいずれかに固定されていればよい。
第5の駆動装置180において、第1の捻じり紐式アクチュエータ100a、第2の捻じり紐式アクチュエータ100b及び第3の捻じり紐式アクチュエータ100cを駆動して、それぞれの2本の紐を捻じり合わせ又は捻じりを戻すことにより、第2のリンク133をボールジョイント186を中心にx−y−z空間内を2自由度で回転運動させることができる。
第1の構造部189a、第2の構造部189b及び第3の構造部189cは、ボールジョイント186を中心に120度等間隔を成すように配置されることが好ましい。また、第1の捻じり紐式アクチュエータ100a、第2の捻じり紐式アクチュエータ100b及び第3の捻じり紐式アクチュエータ100cは、それぞれのアクチュエータ101の出力軸の軸方向が略平行を成すように配置されることが好ましい。さらに、第1の捻じり紐式アクチュエータ100a、第2の捻じり紐式アクチュエータ100b及び第3の捻じり紐式アクチュエータ100cは、ボールジョイント186よりも第1のリンク131側又は第2のリンク133側のいずれか一方側にまとめて配置されることが好ましい。このような配置であれば、第5の駆動装置180の大型化を抑制することができる。また、このような配置であれば、第1の捻じり紐式アクチュエータ100a、第2の捻じり紐式アクチュエータ100b及び第3の捻じり紐式アクチュエータ100cの駆動制御による第2のリンク133の2自由度回転駆動の複雑さを低減することができる。
第5の駆動装置180は、第1のリンク131と第2のリンク133との相対的な回転運動の自由度の数よりも1つ多い数の捻じり紐式アクチュエータ100a,100b,100cを用いて構成されている。また、第5の駆動装置180は、捻じり紐式アクチュエータ100a,100b,100cを用いていることから、簡易な構成で大きな減速度を得ることができる。また、第5の駆動装置180は、簡易な減速機構を備えることで軽量化が図られ、かつ、生産コストを低減することができる。
なお、図6に示した構造部188は、第1の捻じり紐式アクチュエータ100aのアクチュエータ101、第2の捻じり紐式アクチュエータ100bのアクチュエータ101及び第3の捻じり紐式アクチュエータ100cのアクチュエータ101がともに固定される構造部188を模式的に示したものであって、具体的な形態は図示した例に限られない。
(1−2−6.3自由度回転駆動装置の例)
図7は、第1のリンク131に対して第2のリンク133を3自由度回転駆動可能な第6の駆動装置190の構成例を示す。第6の駆動装置190において、第1のリンク131と第2のリンク133とはボールジョイント196により連結されている。ボールジョイント196は、ユニバーサルジョイントであってもよい。第2のリンク133の第1のリンク131側の端部には、第2のリンク133と一体に連結された第1の構造部199a、第2の構造部199b、第3の構造部199c及び第4の構造部199dが設けられている。第1の構造部199a、第2の構造部199b、第3の構造部199c及び第4の構造部199dは、ボールジョイント196を中心に互いに90度等間隔を成すように外側に延びている。第1の構造部199aには第1の捻じり紐式アクチュエータ100aが連結され、第2の構造部199bには第2の捻じり紐式アクチュエータ100bが連結され、第3の構造部199cには第3の捻じり紐式アクチュエータ100cが連結され、第4の構造部199dには第4の捻じり紐式アクチュエータ100dが連結されている。
図7は、第1のリンク131に対して第2のリンク133を3自由度回転駆動可能な第6の駆動装置190の構成例を示す。第6の駆動装置190において、第1のリンク131と第2のリンク133とはボールジョイント196により連結されている。ボールジョイント196は、ユニバーサルジョイントであってもよい。第2のリンク133の第1のリンク131側の端部には、第2のリンク133と一体に連結された第1の構造部199a、第2の構造部199b、第3の構造部199c及び第4の構造部199dが設けられている。第1の構造部199a、第2の構造部199b、第3の構造部199c及び第4の構造部199dは、ボールジョイント196を中心に互いに90度等間隔を成すように外側に延びている。第1の構造部199aには第1の捻じり紐式アクチュエータ100aが連結され、第2の構造部199bには第2の捻じり紐式アクチュエータ100bが連結され、第3の構造部199cには第3の捻じり紐式アクチュエータ100cが連結され、第4の構造部199dには第4の捻じり紐式アクチュエータ100dが連結されている。
第1の捻じり紐式アクチュエータ100a、第2の捻じり紐式アクチュエータ100b、第3の捻じり紐式アクチュエータ100c及び第4の捻じり紐式アクチュエータ100dのアクチュエータ101は、それぞれ第1のリンク131に連結された構造部198に固定される。それぞれのアクチュエータ101は、第1のリンク131又は第1のリンク131に連結された構造部198のいずれかに固定されていればよい。
第1の捻じり紐式アクチュエータ100aの駆動対象側は、可撓性ケーブル等の動力伝達部材191を介して第2のリンク133に連結された第1の構造部199aに固定されている。第2の捻じり紐式アクチュエータ100bの駆動対象側は、可撓性ケーブル等の動力伝達部材193を介して第2のリンク133に連結された第2の構造部199bに固定されている。第3の捻じり紐式アクチュエータ100cの駆動対象側は、可撓性ケーブル等の動力伝達部材195を介して第2のリンク133に連結された第3の構造部199cに固定されている。第4の捻じり紐式アクチュエータ100dの駆動対象側は、可撓性ケーブル等の動力伝達部材197を介して第2のリンク133に連結された第4の構造部199dに固定されている。それぞれの捻じり紐式アクチュエータ100a,100b,100c,100dの駆動対象側は、第2のリンク133又は第2のリンク133に連結された構造部のいずれかに固定されていればよい。
第6の駆動装置190において、第1の捻じり紐式アクチュエータ100a及び第2の捻じり紐式アクチュエータ100bは、それぞれのアクチュエータ101の出力軸の軸方向が略平行を成すように配置されている。一方、第3の捻じり紐式アクチュエータ100c及び第4の捻じり紐式アクチュエータ100dは、それぞれのアクチュエータ101の出力軸の軸方向が、第1の捻じり紐式アクチュエータ100a及び第2の捻じり紐式アクチュエータ100bのアクチュエータ101の出力軸の軸方向に交差するように配置されている。また、第3の捻じり紐式アクチュエータ100cアクチュエータ101の出力軸の軸方向と第4の捻じり紐式アクチュエータ100dのアクチュエータ101の出力軸の軸方向とが互いに交差するように配置されている。つまり、第1の捻じり紐式アクチュエータ100a及び第2の捻じり紐式アクチュエータ100bのアクチュエータ101の出力軸の軸方向に対して第3の捻じり紐式アクチュエータ100cアクチュエータ101の出力軸の軸方向の傾く方向と、第4の捻じり紐式アクチュエータ100dのアクチュエータ101の出力軸の軸方向の傾く方向とは逆方向となっている。これにより、第3の捻じり紐式アクチュエータ100c及び第4の捻じり紐式アクチュエータ100dが発生する紐張力(トルク)によって、第2のリンク133の回転自由度が上記の第5の駆動装置180に比べて1自由度増えることになる。
第6の駆動装置190において、第1の捻じり紐式アクチュエータ100a、第2の捻じり紐式アクチュエータ100b、第3の捻じり紐式アクチュエータ100c及び第4の捻じり紐式アクチュエータ100dを駆動して、それぞれの2本の紐を捻じり合わせ又は捻じりを戻すことにより、第2のリンク133をx−y−z空間内で3自由度で回転運動させることができる。
第1の構造部199a、第2の構造部199b、第3の構造部199c及び第4の構造部199dは、ボールジョイント196を中心に90度等間隔を成すように配置されることが好ましい。第1の捻じり紐式アクチュエータ100a、第2の捻じり紐式アクチュエータ100b及び第3の捻じり紐式アクチュエータ100cは、ボールジョイント196よりも第1のリンク131側又は第2のリンク133側のいずれか一方側にまとめて配置されることが好ましい。このような配置であれば、第6の駆動装置190の大型化を抑制することができる。また、このような配置であれば、第1の捻じり紐式アクチュエータ100a、第2の捻じり紐式アクチュエータ100b、第3の捻じり紐式アクチュエータ100c及び第4の捻じり紐式アクチュエータ100dの駆動制御による第2のリンク133の3自由度回転駆動の複雑さを低減することができる。
第6の駆動装置190は、第1のリンク131と第2のリンク133との相対的な回転運動の自由度の数よりも1つ多い数の捻じり紐式アクチュエータ100a,100b,100c,100dを用いて構成されている。また、第6の駆動装置190は、捻じり紐式アクチュエータ100a,100b,100c,100dを用いていることから、簡易な構成で大きな減速度を得ることができる。また、第6の駆動装置190は、簡易な減速機構を備えることで軽量化が図られ、かつ、生産コストを低減することができる。
なお、図7に示した構造部198は、第1の捻じり紐式アクチュエータ100aのアクチュエータ101、第2の捻じり紐式アクチュエータ100bのアクチュエータ101、第3の捻じり紐式アクチュエータ100c及び第4の捻じり紐式アクチュエータ100dのアクチュエータ101がともに固定される構造部198を模式的に示したものであって、具体的な形態は図示した例に限られない。
(1−2−7.組み合わせによる駆動装置)
上記の第1〜第6の駆動装置を適宜組み合わせることにより、任意の並進自由度及び回転自由度で第1のリンク131及び第2のリンク133を駆動可能な駆動装置を構成することができる。例えば、上記の第1の駆動装置140と第5の駆動装置180とを組み合わせることによって、1自由度の並進駆動、かつ、2自由度の回転駆動が可能な駆動装置を構成することができる。
上記の第1〜第6の駆動装置を適宜組み合わせることにより、任意の並進自由度及び回転自由度で第1のリンク131及び第2のリンク133を駆動可能な駆動装置を構成することができる。例えば、上記の第1の駆動装置140と第5の駆動装置180とを組み合わせることによって、1自由度の並進駆動、かつ、2自由度の回転駆動が可能な駆動装置を構成することができる。
<2.ロボットの駆動装置の動作>
次に、上記に例示したロボットの駆動装置の動作の概略を説明する。
次に、上記に例示したロボットの駆動装置の動作の概略を説明する。
並進駆動装置である第1の駆動装置140、第2の駆動装置150及び第3の駆動装置160において、第1のリンク131と第2のリンク133とを連結する関節部に作用する力Frは下記式(1)で表すことができる。
s:紐張力の単位ベクトル
r:関節部における紐張力の応力中心距離
また、回転駆動装置である第4の駆動装置170、第5の駆動装置180及び第6の駆動装置190において、第1のリンク131と第2のリンク133とを連結する関節部に作用するトルクTrは下記式(2)で表すことができる。
s:紐張力の単位ベクトル
r:関節部における紐張力の応力中心距離
なお、紐張力の単位ベクトルsとは、2本の紐の捻じりがない初期状態において紐が延びる方向を意味する。また、関節部における紐張力の応力中心距離rとは、関節部の回転中心から、紐の両端のうちの関節部側の端部が繋がれたポイントまでの距離を意味する。
ただし、捻じり紐式アクチュエータ100により生成される紐張力(駆動力)が正の値のときに関節部に対してトルクが作用するために、下記式(3)を満たすことが条件とされる。
第2のリンク133の可動空間に応じた捻じり紐式アクチュエータ100による最大の力Fr又はトルクTrは、捻じり紐式アクチュエータ100から上記式(3)を満たす駆動力が入力されたときの上記式(1)及び(2)により定義される。このとき、上記式(1)及び(2)における「R」及び「S」が最大階級となるのであれば、基本的にはすべての自由度の並進運動及び回転運動が可能になる。
<3.制御処理の例>
次に、上記に例示したロボットの駆動装置を制御する制御処理の例について説明する。上記の本実施形態に係るロボットの駆動装置は、マイクロコンピュータ等の演算処理装置と駆動回路等を備えた制御装置によって制御される。ロボットの駆動装置の制御は、例えば捻じり紐式アクチュエータ100をフィードフォワード制御又はフィードバック制御することによって実行される。
次に、上記に例示したロボットの駆動装置を制御する制御処理の例について説明する。上記の本実施形態に係るロボットの駆動装置は、マイクロコンピュータ等の演算処理装置と駆動回路等を備えた制御装置によって制御される。ロボットの駆動装置の制御は、例えば捻じり紐式アクチュエータ100をフィードフォワード制御又はフィードバック制御することによって実行される。
ロボットの駆動装置がフィードフォワード制御により駆動される場合、制御装置は、第2のリンク133の要求駆動トルクを算出する。要求駆動トルクは、第2のリンク133の並進運動の要求トルク及び回転運動の要求トルクを含む。また、制御装置は、算出した第2のリンク133の要求駆動トルクが第2のリンク133に作用するように各捻じり紐式アクチュエータ100の制御量を設定して捻じり紐式アクチュエータ100の駆動を制御する。各捻じり紐式アクチュエータ100の制御量は、要求駆動トルクの値に応じてあらかじめ設定されて記憶素子等に記憶され、制御装置は当該設定情報に基づいて各捻じり紐式アクチュエータ100を制御してもよい。これにより、第2のリンク133は、要求駆動トルクに応じて作動する。
ロボットの駆動装置がフィードバック制御により駆動される場合、制御装置は、第2のリンク133の要求駆動トルクを算出する。また、制御装置は、例えばそれぞれの捻じり紐式アクチュエータ100に生じている紐張力(トルク)を検出し、要求駆動トルクに対応する各捻じり紐式アクチュエータ100の目標トルクとの差分に基づいて、検出したトルクが目標トルクに一致するように各捻じり紐式アクチュエータ100の制御量を設定して捻じり紐式アクチュエータ100の駆動を制御する。捻じり紐式アクチュエータ100に生じている紐張力Fは、例えばばね定数kの線形ばねを捻じり紐式アクチュエータ100に接続し、アクチュエータ101の駆動による線形ばねの伸長量Lを検出することにより、下記式(4)に基づいて求めることができる。
F=L・k ・・・(4)
F=L・k ・・・(4)
あるいは、ロボットの駆動装置がフィードバック制御により駆動される場合、制御装置は、第1のリンク131と第2のリンク133とを連結する関節部に設けられたトルクセンサのセンサ信号を取得し、第2のリンク133に作用しているトルク(検出トルク)を検出する。制御装置は、要求駆動トルクから検出トルクを引いた差分に基づいて、検出トルクを要求駆動トルクに一致させるように各捻じり紐式アクチュエータ100の制御量を設定して捻じり紐式アクチュエータ100の駆動を制御する。各捻じり紐式アクチュエータ100の制御量は、トルクの差分の値に応じてあらかじめ設定されて記憶素子等に記憶され、制御装置は当該設定情報に基づいて各捻じり紐式アクチュエータ100を制御してもよい。これにより、第2のリンク133は、要求駆動トルクに応じて作動する。
このとき、捻じり紐式アクチュエータ100のアクチュエータ101の制御量(供給電流値)と駆動対象物の直線移動量との関係は非線形となる。このため、制御装置によりアクチュエータ101の制御量を設定する際には、アクチュエータ101の制御量と駆動対象物の直線移動量との関係を考慮することが好ましい。これにより、第2のリンク133の駆動をより精度よく行うことができる。
<4.動作補助装置への適用例>
次に、図8を参照して、上記実施形態に係るロボットの駆動装置を、動作補助装置としての人体装着ロボット10に適用した例について説明する。図8は、ロボットの駆動装置の捻じり紐付きアクチュエータが生成する動力により関節部20を回転させる人体装着ロボット10の一例を示す説明図である。
次に、図8を参照して、上記実施形態に係るロボットの駆動装置を、動作補助装置としての人体装着ロボット10に適用した例について説明する。図8は、ロボットの駆動装置の捻じり紐付きアクチュエータが生成する動力により関節部20を回転させる人体装着ロボット10の一例を示す説明図である。
図示した人体装着ロボット10は、関節部20と、関節部20を中心に回動可能に連結された第1のアーム部14及び第2のアーム部16を有する。第1のアーム部14が上記実施形態に係るロボットの駆動装置の第1のリンクに相当し、第2のアーム部16が上記実施形態に係るロボットの駆動装置の第2のリンクに相当する。第1のアーム部14の上部は、人体の腰に巻き付けられる装着ベルト12に固定されている。また、第2のアーム部16の下部は、人体の大腿部に巻き付けられる装着ベルト18に固定されている。関節部20を中心とする第1のアーム部14と第2のアーム部16との相対回転は、図示しない少なくとも2つの捻じり紐付きアクチュエータにより駆動される。
例えば、第2のアーム部16を第1のアーム部14に対して前後方向に回転させる場合には、上記の第4の駆動装置170の構成が適用される。また、第2のアーム部16を第1のアーム部14に対して前後方向に回転させるだけでなく、身体の外方及び内方に回転させる場合には、上記の第5の駆動装置180又は第6の駆動装置190が適用される。
上述のとおり、捻じり紐付きアクチュエータを用いた駆動装置は、軽量化及び小型化が図られており、人体装着ロボット10を装着するユーザへの負担を軽減することができる。また、捻じり紐付きアクチュエータを用いた駆動装置は、生産コストが低減されており、人体装着ロボット10の生産コストを低減することもできる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
10・・・人体装着ロボット(動作補助装置)、100・・・捻じり紐式アクチュエータ、101・・・アクチュエータ、103・・・回転部材、107・・・ガイド部、111,113・・・紐(ワイヤ)、131・・・第1のリンク、133・・・第2のリンク、140・・・第1の駆動装置、141,143・・・動力伝達部材、148・・・構造部、170・・・第4の駆動装置、171,173・・・動力伝達部材、175・・・回転関節部、178・・・構造部、179a・・・第1の構造部、179b・・・第2の構造部
Claims (5)
- 関節部により相対運動可能に連結された第1のリンク及び第2のリンクと、
一端側に固定部を有し、他端側に可動部を有する捻じれ紐式アクチュエータと、
前記捻じれ紐式アクチュエータを制御する制御装置と、を備え、
前記捻じり紐式アクチュエータの前記固定部が前記第1のリンク又は前記第1のリンクに連結された第1の構造部に接続され、前記可動部が前記第2のリンク又は前記第2のリンクに連結された第2の構造部に接続される、ロボットの駆動装置。 - 前記第1のリンク及び前記第2のリンクは1自由度以上の相対直動運動可能に連結される、請求項1に記載のロボットの駆動装置。
- 前記第1のリンク及び前記第2のリンクは1自由度以上の相対回転運動可能に連結される、請求項1に記載のロボットの駆動装置。
- 前記捻じれ紐式アクチュエータの数が、前記第1のリンク及び前記第2のリンクの相対運動の自由度の数よりも一つ多い、請求項2又は3に記載のロボットの駆動装置。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のロボットの駆動装置を備えた動作補助装置。
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