JP2020041511A - 圧縮シリンダ - Google Patents

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Abstract

【課題】給油が不要であり、圧縮するガスに潤滑油を混入させない圧縮シリンダを提供する。【解決手段】シリンダ筒34と、該シリンダ筒34内に配置されたシリンダライナ35と、該シリンダライナ35内に摺動可能に配設されたピストン33とを備え、吸入口63から供給されたガスを圧縮して吐出口64から送出する圧縮シリンダ1であって、前記シリンダライナ35内に流路55が設けられ、該流路55内に冷却液が回流されることにより前記シリンダ筒34、前記シリンダライナ35及び前記ピストン33が冷却されること。【選択図】図1

Description

本発明は、圧縮シリンダに関し、より詳しくは、給油が不要であり、圧縮するガスに潤滑油を混入させない圧縮シリンダに関する。
特許文献1には、円筒状のシリンダ筒に供給されたガスを圧縮するシリンダが記載されている。シリンダ筒内には、円筒状のシリンダライナが配置されており、シリンダライナ内には、ピストンリング及びライダーリングを備えた円柱状のピストンが摺動可能に配設されている。供給されたガスは、ピストンの往復移動によって圧縮される。圧縮されたガスは、吐出口から送出される。
ガスの圧縮は、例えば、液化天然ガスから蒸発するボイルオフガスの内燃機関燃料用天然ガス(〜300バール)、重油の脱硫プラント用水素(〜200バール)、CNG燃料(〜240バール)、自動車用メタンガス(〜240バール)等に対して行われる。
特表2008−528882号公報
ところでシリンダは、高圧化されたガスをさらに高圧にするために使用されることがある。現状では、ある限度以上の高圧用の圧縮シリンダへは潤滑油の供給が必要となる。潤滑油の供給が必要であるのは、ピストンを構成する樹脂製のピストンリング、ライダーリングが高熱に曝されて短寿命になってしまうためである。
圧縮シリンダに供給された潤滑油は、高圧化されたガスに混入する。高圧化されたガスに潤滑油が混入すると、LNG圧縮機の場合は、極低温動作のLNG再液化装置のトラブルに繋がり、重油脱硫プラントでは油量によっては高価な触媒の寿命短縮に繋がり、また、CNG車ではエンジン周辺部品のトラブルに繋がる。
そこで、本発明は、給油が不要であり、圧縮するガスに潤滑油を混入させない圧縮シリンダを提供することを課題とする。
本発明の他の課題は、以下の記載により明らかとなる。
前記課題は、以下の各発明によって解決される。
1.
シリンダ筒と、該シリンダ筒内に配置されたシリンダライナと、該シリンダライナ内に摺動可能に配設されたピストンとを備え、吸入口から供給されたガスを圧縮して吐出口から送出する圧縮シリンダであって、
前記シリンダライナ内に流路が設けられ、該流路内に冷却液が回流されることにより前記シリンダ筒、前記シリンダライナ及び前記ピストンが冷却されることを特徴とする圧縮シリンダ。
2.
シリンダ筒と、該シリンダ筒内に摺動可能に配設されたピストンとを備え、吸入口から供給されたガスを圧縮して吐出口から送出する圧縮シリンダであって、
前記ピストン内に流路が設けられ、該流路内に冷却液が回流されることにより前記シリンダ筒及び前記ピストンが冷却されることを特徴とする圧縮シリンダ。
3.
シリンダ筒と、該シリンダ筒内に配置されたシリンダライナと、該シリンダライナ内に摺動可能に配設されたピストンとを備え、吸入口から供給されたガスを圧縮して吐出口から送出する圧縮シリンダであって、
前記シリンダ筒と前記シリンダライナとの間に流路が設けられ、該流路内に冷却液が回流されることにより前記シリンダ筒及び前記ピストンが冷却されることを特徴とする圧縮シリンダ。
4.
前記冷却液は、清水、油又は0℃以下の低温冷却液であることを特徴とする前記1、2又は3記載の圧縮シリンダ。
5.
前記吸入口から供給されたガス又は前記吐出口から送出するガスが、200バール以上であることを特徴とする前記1〜4の何れかに記載の圧縮シリンダ。
本発明によれば、給油が不要であり、圧縮するガスに潤滑油を混入させない圧縮シリンダを提供することができる。
本発明の圧縮シリンダの構成を示す断面図 図1に示した圧縮シリンダのガスケットの形状を示す縦断面図(図1中のA−A断面) 図1に示した圧縮シリンダのシリンダライナの形状を示す縦断面図(図1中のB−B断面) 図1に示した圧縮シリンダのシリンダライナの形状を示す縦断面図(図1中のC−C断面) 本発明の圧縮シリンダのピストン及びピストン棒の構成を示す縦断面図 本発明の圧縮シリンダの支持環の形状を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は正面図 本発明の圧縮シリンダの構成の他の例を示す断面図 図7に示した圧縮シリンダの冷却液の流路の形状を示す横断面図 図7に示した圧縮シリンダの冷却液の流路の形状を示す斜視図 図1、図5、図7に示したシリンダのロッドパッキンの構造を示す縦断面図 本発明の圧縮シリンダを用いて構成されたコンプレッサを概略的に示すブロック図
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は、本発明の圧縮シリンダの構成を示す断面図である。
本実施形態の圧縮シリンダ1は、図1に示すように、シリンダ筒34と、このシリンダ筒34内に配置されたシリンダライナ35と、このシリンダライナ35内に摺動可能に配設されたピストン33とを備え、吸入口63から吸入弁63aを経由して供給されたガスを圧縮して吐出弁64aを経由して吐出口64から送出する。
シリンダ筒34の内部は筒状に形成され、円筒状のシリンダライナ35が内嵌装されている。ピストン33は、シリンダライナ35に内嵌装され得る円柱状に形成されている。ピストン33には、環状のピストンリング36及びライダーリング36aが外嵌装されている。ピストン33にはピストン棒37が同軸に連結されており、ピストン棒37が原動機により往復動されることにより、ピストン33が軸方向に往復動される。ピストン33がシリンダライナ35内においてシリンダ筒34の軸方向に摺動されることにより、シリンダ筒34内(シリンダライナ35内)のガスが圧縮される。なお、高圧用のシリンダ筒は一般に小径なので、ピストン33とピストン棒37とが一体構造となっているが、場合によってはこれらを別体の構造としてもよい。ピストン棒37の外周には、ロッドパッキン70が設けられている。
シリンダ筒34内では、ガス圧縮熱と、ピストン33に外嵌装されたピストンリング36及びライダーリング36aとシリンダライナ35との摺動摩擦熱が発生する。ガス圧縮熱は、圧力レベルに関係なく略一定である。しかし、ピストンリング36とシリンダライナ35との摺動摩擦熱は、高圧になるほど大きくなる。これは、ピストンリング36とシリンダライナ35との間の面圧は給油式の場合と同じであるが、潤滑油が存在しない場合には、ピストンリング36とシリンダライナ35との間の摩擦係数が大きくなるからである。ライダーリング36aによる摺動摩擦熱は圧力には関係しないが、無給油にするとピストンリング同様、ライダーリング36aとシリンダライナ35との間の摩擦係数が大きくなる為に大きくなる。摺動摩擦熱によりピストンリング36及びライダーリング36aが高温となって、溶融摩耗状態になってしまうと、ピストンリング36及びライダーリング36aの寿命が短くなってしまう。ピストンリング36の摺動摩擦熱を除去すれば、ピストンへの給油を不要としても、ピストンリング36及びライダーリング36aの寿命を長くすることができる。
この圧縮シリンダ1においては、高圧無給油状態下のピストンリング36及びライダーリング36aの摺動摩擦熱を積極的に除去する構造になっており、ピストンリング36及びライダーリング36aの寿命が長くなる。冷却機構を装備することにより摺動摩擦熱を積極的に除去し、ピストンリング36及びライダーリング36aの温度上昇を抑えている。
この圧縮シリンダ1においては、摩擦熱除去のための冷却機構が設けられており、そのため、ピストンへの給油が不要となっている、この冷却機構は、シリンダ筒34内に軽度の嵌合代をもって挿入されたシリンダライナ35の中に冷却液通路55を作り、シリンダライナ35内部を冷却するものである。シリンダライナ35は、ステンレス製或いは鋼製で厚さは15mm程度であり、機械加工により冷却液通路55が設けられる。冷却液通路55の後端部(図1中左端)は、シリンダライナ35の後端部56を溶接することにより閉蓋されている。
シリンダ筒34の前端部(図1中右端)は、シリンダカバー57によって閉蓋されている。
図2は、図1に示した圧縮シリンダのガスケットの形状を示す縦断面図(図1中のA−A断面)である。
シリンダカバー57とシリンダライナ35との当たり面は、高圧ガス及び冷却液漏洩防止の為に、純鉄製のガスケット58でシールされている。ガスケット58のシリンダカバー57への当り面部には、図2(図1中A−A断面図)に示すように、それぞれ半円弧形状の上側冷却液通路60及び下側冷却液通路61が形成されている。
図3は、図1に示した圧縮シリンダのシリンダライナの形状を示す縦断面図(図1中のB−B断面)である。
シリンダライナ35には、図3(図1中B−B断面図)に示すように、シリンダ筒径によるが24個位の丸孔からなる冷却液通路55がシリンダライナ35の軸方向に形成されている。なお、この丸孔は長孔としてもよく、また、個数は24個でなくともよい。
シリンダ筒34には、図3にも示すように、外周流路40が設けられている。外周流路40は、シリンダ筒34の一端側側面41から他端側側面42に亘って連通している。この外周流路40は、シリンダライナ35よりも外周側に設けられ、複数の直通管形状で高圧シリンダに設ける通常のシリンダ冷却液通路である。外周流路40内には、冷却液が流される。冷却液は、側面41から外周流路40内を流れた後、側面42から流出する。
外周流路40内を流れる冷却液は、シリンダライナー35を冷却する事により、ピストンリング36、ライダーリング36aの熱を吸熱し、シリンダ筒34の外において放熱することによって、同リング温度を低温にする。
図4は、図1に示した圧縮シリンダのシリンダライナの形状を示す縦断面図(図1中のC−C断面)である。
シリンダライナ35のピストンリング36及びライダーリング36aとの摺動面は、ピストンリング36、ライダーリング36a及びシリンダライナ35の耐摩耗防止のため、窒化またはタングステンカーバイドが溶射されている。シリンダカバー57には、シリンダ筒34への挿入部でのガスシールの為、Oリング59が装備されている。シリンダライナ35の基端側(図1中左側)には、シリンダライナ35内に、図4(図1中C−C断面図)に示すように、ほぼ全周に亘る冷却液連絡通路62が形成されている。
冷却液は、シリンダカバー57の図1中下側の下側冷却液通路61aから供給される。冷却液は、下側冷却液通路61からガスケット58に形成された透孔を経てシリンダライナ35の下半分に入る。シリンダライナ35に入った冷却液は、シリンダライナ35内を基端側(図1中左側)へ流れる。シリンダライナ35の下半分を通過した冷却液は、シリンダライナ35の基端側で方向転換し、冷却液連絡通路62を経て、シリンダライナ35の上半分に移動する。シリンダライナ35の上半分に移動した冷却液は、先端側(図1中右側)へ流れ、最終的にはシリンダカバー57の上側半分にある上側冷却液通路60aを経て冷却液供給装置へ戻る。
冷却液としては一般には、圧縮圧に応じた冷却温度の清水が使用されるが、必要に応じて0℃以下の低温冷却液、例えばエチレングリコール水溶液を使用すれば冷却効果増大が計れる。なお冷却効果の点ではやや劣るが油冷却の可能性もある。
冷却液通路55内を回流する冷却液は、ピストン33、ピストンリング36、ライダーリング36a、シリンダ筒34及びシリンダライナ35の熱を吸熱し、シリンダ筒34の外において放熱することによって、シリンダ筒34内を冷却する。このような冷却機構が設けられることにより、この圧縮シリンダ1では、給油が不要となっている。この圧縮シリンダ1においては、ピストンリング36及びライダーリング36aの温度状態は、低圧無給油シリンダと同程度となるので、ピストンリング36及びライダーリング36aの寿命が長くなる。
ピストンリング36及びライダーリング36aの温度は冷却機構によって摩擦熱が略除去可能な程度の伝熱面積が確保出来る。従って給油式の場合も殆ど同一のガス圧縮熱のみが残る事になるので、ガスを無給油状態で高圧に加圧する事が可能となる。
この圧縮シリンダ1を用いたコンプレッサにおいては、全ての圧縮段においてピストンへの給油が不要であることにより、ガスが不純物によって汚染されず、使われなかったガスを、貯蔵タンクに戻すことができる。また、各圧縮段内で循環させていたガスの全てを、最後に貯蔵タンクに戻すこともできる。
この冷却機構は、シリンダライナ35の外周側を冷却する後述する実施形態(図7〜図9)に比較して、シリンダ筒34とシリンダライナ35との確実な嵌合が得られる。
〔第2の実施形態〕
図5は、本発明の圧縮シリンダのピストン及びピストン棒の構成を示す縦断面図である。
本実施形態の圧縮シリンダ1は、図1〜図4に示す冷却機構に代えて又は加えて、図5に示す様に、ピストン棒37内に流路43を設け、この流路43内に冷却液を回流させて冷却する。この流路43は、ピストン33とピストン棒37の先端側から基端側に亘って、ピストン棒37の軸方向に沿って形成されている。この流路43内は、流路43内に配置された筒体44により、中心部43a及び外周部43bに区画されている。筒体44の先端側部分と流路43の内壁部との間には、支持環45が嵌装されている。高圧用のシリンダ筒は一般に小径なので、ピストン33とピストン棒37とが一体構造となっているが、場合によってはこれらを別体の構造としてもよい。
図6は、本発明の圧縮シリンダの支持環の形状を示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は正面図である。
支持環45には、図5及び図6に示すように、冷却液が流れるための複数の挿通孔49が軸方向に形成されている。
ピストン棒37内の流路43には、シリンダ筒34に設けられた冷却液流入口47から冷却液流路48を経た冷却液が流入する。冷却液流路(フレキシブル管)48を経た冷却液は、ピストン棒37の基端側に設けられた冷却液入口46を経て、筒体44内の中心部43a内に流入する。中心部43a内の冷却液は、ピストン棒37の先端側に流れ、筒体44の先端側に設けられた複数の透孔44aを経て、外周部43bに至る。外周部43b内の冷却液は、支持環45の挿通孔49を経て、ピストン棒37の基端側に流れる。ピストン棒37の基端側の冷却液は、ピストン棒37の基端側に設けられた冷却液出口50を経て、ピストン棒37から流出する。ピストン棒37から流出した冷却液は、シリンダ筒34に設けられた冷却液流路(フレキシブル管)52を経て、冷却液流出口51から流出する。
筒体44の一端はピストン棒37に設けられたガイド孔内にて固定され、また筒体44の他端はピストンカバー65に設けられたガイド孔内に固定され、ピストン33の往復運動中振動しない様にしている。支持環45の内径寸法を筒体44の外径寸法に対して調整すれば、筒体44の振動防止となる。
ピストン棒37内を回流する冷却液は、ピストン33、ピストンリング36、ライダーリング36a、シリンダ筒34及びシリンダライナ35の熱を吸熱し、シリンダ筒34の外において放熱することによって、ピストンリング36、ライダーリング36aを冷却する。このような冷却機構が設けられることにより、この圧縮シリンダ1では、給油が不要となっている。
ピストンリング36及びライダーリング36aの温度は冷却機構によって摩擦熱が略除去可能な程度の伝熱面積が確保出来る。従って給油式の場合も殆ど同一のガス圧縮熱のみが残る事になるので、ガスを無給油状態で高圧に加圧する事が可能となる。
なお、ピストン棒37の外周には、図5に示すように、ロッドパッキン70が設けられている。
〔第3の実施形態〕
図7は、本発明の圧縮シリンダの構成の他の例を示す断面図である。
本実施形態の圧縮シリンダ1は、図1〜図4に示す冷却機構に代えて、又は、図5〜図6に示した冷却機構に加えて、図7に示すように、シリンダ筒34とシリンダライナー35の間に冷却液を回流させることによりピストンリング36及びライダーリング36aを冷却するものとしてもよい。シリンダライナ35の外周は冷却液を回流して均一冷却を計る為、そして冷却面積を増大して冷却効果を挙げる為、半円断面の環状溝38を複数有している。環状溝38の前後には冷却液の漏洩防止の為のOリング41a,41bが挿入され、嵌合代とOリング41a,41b両者で高圧ガスが冷却液側へ漏洩するのを防ぐ。
図8は、図7に示した圧縮シリンダの冷却液の流路の形状を示す横断面図である。
図9は、図7に示した圧縮シリンダの冷却液の流路の形状を示す斜視図である。
冷却液は、図8に示す様に、シリンダ筒34の側面41の外側冷却液通路42aから供給し、シリンダライナ35の背面にある環状溝38を図9に示す様に流し、図8に示す様にシリンダ筒34の他の側面42の外側冷却液通路42bから排出され冷却液回収ラインへ戻す冷却回路によって、ピストンリング36とシリンダライナ35及びライダーリング36aとシリンダライナ35との摩擦摺動熱及びシリンダ内でのガス圧縮熱を、その発生熱源の直ぐ近くで効果的に除去する。環状溝38は、図9に示すように、シリンダ筒34の一端側から他端側に亘って、連通路39を経由して連通している。
シリンダ筒34には図8にも示す様に外周流路40が設けられている。外周流路40は、シリンダ筒34の一端側側面41から他端側側面42に亘って連通している。この外周流路40は、シリンダライナ35よりも外周側に設けられ、環状溝38の外側に位置する複数の直通管形状で高圧シリンダに設ける通常のシリンダ冷却液通路である。これと環状溝38と併せてシリンダ筒34の冷却効果増大を狙っている。
環状溝38内及び外周流路40内には、冷却液が回流される。環状溝38には、図8に示すように、側面41の外側冷却液通路42aが連通されている。また、環状溝38には、側面42の外側冷却液通路42bが連通されている。冷却液は、側面41から環状溝38内に流入し、環状溝38内及び外周流路40内を回流した後、側面42から流出する。
環状溝38内及び外周流路40内を回流する冷却液は、シリンダライナー35を冷却する事により、ピストンリング36、ライダーリング36aの熱を吸熱し、シリンダ筒34の外において放熱することによって、同リング温度を低温にしリング寿命を延ばすことができる。このような冷却機構が設けられることにより、この圧縮シリンダ1では、給油が不要となっている。
環状溝38の内壁の伝熱面積は、シリンダ筒径及びシリンダ筒長さによって異なり、また、使用冷却液にもよるが、ピストンリング36及びライダーリング36aの温度は冷却機構によって摩擦熱が略除去可能な程度の伝熱面積が確保出来る。従って給油式の場合も殆ど同一のガス圧縮熱のみが残る事になるので、ガスを無給油状態で高圧に加圧する事が可能となる。
〔ロッドパッキンの構造〕
図10は、図1、図5、図7に示したシリンダのロッドパッキンの構造を示す縦断面図である。
ロッドパッキン70は、図10に示すように、ピストン棒37の外周を支持する複数のロッドパッキンリング53と、これらロッドパッキンリング53を収納している複数のリングカップ54を有して構成されている。ロッドパッキンリング53とピストン棒37との摺動によっても、摺動摩擦熱が発生する。この摺動摩擦熱は、ロッドパッキンリング53を収納しているリングカップ54に伝達される。
ロッドパッキン70は、冷却液供給口68において外部に連通した冷却液供給路66から各リングカップ54内の流路に冷却液(清水や油)を分配して供給し、これら流路から冷却液を冷却液排出口69において外部に連通した冷却液排出路67に集めて排出する直接冷却方式の冷却機構を備えて構成してもよい。さらに、低温冷却液(例えば低温エチレングリコール水溶液)を用いたり、冷却液流路を出来るだけリングに近づけたり、冷却液流路面積を大きくするなど、冷却効果を増大させることにより、多量の摺動摩擦熱を除去することができる。
〔コンプレッサの構成例〕
図11は、本発明の圧縮シリンダを用いて構成されたコンプレッサを概略的に示すブロック図(再液化があるので無給油にしたい一例を示している)である。
本発明の圧縮シリンダ1を用いて構成されるコンプレッサ100は、1段でもよいが、図11に示すように、一例として、それぞれが圧縮シリンダ1を有する複数(例えば、5段)の圧縮段101、102、103、104、105を有し、圧縮段101、102、103、104、105ごとに徐々にガスを圧縮して高圧化してゆく。複数の圧縮段101、102、103、104、105のうちの後段(例えば、第4段)においては、ガスがすでに100バール(10MPa)以上の高圧となっている。
100バール(10MPa)以上の高圧のガスをさらに圧縮するシリンダにおいては、従来、樹脂製シールリング(ピストンリング及びロッドパッキンリング)が高熱により短寿命になる虞がある。樹脂製シールリングは、低圧下では、無給油式でも実用的な寿命を維持できる。しかし、例えば、LNGボイルオフガスを圧縮して船舶用エンジンの燃料ガスとする様な場合には5段圧縮が必要で、第5段では、吸入圧が100バール乃至120バールで、吐出圧が200バール以上といった高圧条件下では、無給油式では、樹脂製シールリングの実用的な寿命を維持することができない虞がある。
本発明の圧縮シリンダ1は、冷却機構を備えており、流路内に冷却液を回流させて冷却することにより、何れの圧縮段101、102、103、104、105に用いる場合にもピストンへの給油は不要である。
そのため、このコンプレッサ2においては、圧縮したガスが潤滑油により汚染される虞がない。したがって、後段の圧縮段を経たガスを極低温かつ高圧下で再液化して再利用することが可能となる。このコンプレッサ2は、あらゆる用途に適用可能であり、例えば、天然ガスを圧縮する用途においては、最後圧縮段105を経た天然ガスを貯蔵タンク106に戻すことが可能となる。また、従来のコンプレッサにおいて必須であった後段の圧縮段の前(第4段104と第5段105との間)の逆止弁は不要となる。
また、重油脱硫用に使用する高圧水素ガスでは、高圧故に無給油にすることが不可能なので、油分を含んだまま使用している。これがリアクター内の高価な触媒の寿命を縮めるが、現状致し方なしとして油分を含んだ高圧水素ガスを使用している。これが油分を含まない高圧水素ガスとなれば、触媒寿命延長が図られ、大きなメリットになる。
本発明は、前述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行ってよい。例えば、前述した冷却機構は、第1乃至第3の実施形態の各構成を単独で備えていてもよいし、複数の構成を併有していてもよい。
その他、具体的な細部構造や数値等及び制御装置の制御内容等についても適宜に変更可能であることは勿論である。加えて、今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、前記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 圧縮シリンダ
33 ピストン
34 シリンダ筒
35 シリンダライナ
36 ピストンリング
36a ライダーリング
37 ピストン棒
38 環状溝
39 連通路
40 外周流路
41 側面
41a、41b Oリング
42 側面
42a、42b外側冷却液通路
43 流路
43a 中心部
43b 外周部
44 筒体
45 支持環
46 冷却液入口
47 冷却液流入口
48 冷却液流路
49 挿通孔
50 冷却液出口
52 冷却液流路
51 冷却液流出口
53 ロッドパッキンリング
54 リングカップ
55 冷却液通路
56 後端部
57 シリンダカバー
58 ガスケット
59 Oリング
60 上側冷却液通路
60a 上側冷却液通路
61 下側冷却液通路
61a 下側冷却液通路
62 冷却液連絡通路
63 吸入口
63a 吸入弁
64 吐出口
64a 吐出弁
65 ピストンカバー
66 冷却液供給路
67 冷却液排出路
68 冷却液供給口
69 冷却液排出口
70 ロッドパッキン
100 コンプレッサ
101 第1の圧縮段
102 第2の圧縮段
103 第3の圧縮段
104 第4の圧縮段
105 第5の圧縮段
106 貯蔵タンク

Claims (5)

  1. シリンダ筒と、該シリンダ筒内に配置されたシリンダライナと、該シリンダライナ内に摺動可能に配設されたピストンとを備え、吸入口から供給されたガスを圧縮して吐出口から送出する圧縮シリンダであって、
    前記シリンダライナ内に流路が設けられ、該流路内に冷却液が回流されることにより前記シリンダ筒、前記シリンダライナ及び前記ピストンが冷却されることを特徴とする圧縮シリンダ。
  2. シリンダ筒と、該シリンダ筒内に摺動可能に配設されたピストンとを備え、吸入口から供給されたガスを圧縮して吐出口から送出する圧縮シリンダであって、
    前記ピストン内に流路が設けられ、該流路内に冷却液が回流されることにより前記シリンダ筒及び前記ピストンが冷却されることを特徴とする圧縮シリンダ。
  3. シリンダ筒と、該シリンダ筒内に配置されたシリンダライナと、該シリンダライナ内に摺動可能に配設されたピストンとを備え、吸入口から供給されたガスを圧縮して吐出口から送出する圧縮シリンダであって、
    前記シリンダ筒と前記シリンダライナとの間に流路が設けられ、該流路内に冷却液が回流されることにより前記シリンダ筒及び前記ピストンが冷却されることを特徴とする圧縮シリンダ。
  4. 前記冷却液は、清水、油又は0℃以下の低温冷却液であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の圧縮シリンダ。
  5. 前記吸入口から供給されたガス又は前記吐出口から送出するガスが、200バール以上であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の圧縮シリンダ。
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