JP2020040787A - 追加グリスニップル装置 - Google Patents

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茂和 杉本
Shigekazu Sugimoto
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【課題】エレベーターに用いられる吊り車等のベアリングへのグリス供給作業を容易かつ安全に行うことができる追加グリスニップル装置を提供する。【解決手段】追加グリスニップル装置60は、エレベーターに用いられる吊り車または綱車のベアリングにグリスを供給するために吊り車の軸受部40に設けられているグリスニップル48に追加で取り付けられる。追加グリスニップル装置60は、グリスニップル48にグリス供給可能に取り付けられる第1追加ニップル62と、第1追加ニップル62に一端が接続され、軸受部40の周囲で延伸するグリスホース64と、グリスホース64の他端に接続された第2追加ニップル66とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、エレベーターに用いられる吊り車または綱車の軸受部に設けられるグリスニップルに追加で取り付けられる追加グリスニップル装置に関する。
従来、エレベーターには、かごに対する釣り合い錘であるカウンタウエイトが設けられている。カウンタウエイトはフレームによって支持されている。フレームの上部に吊り車が回転可能に設けられ、この吊り車にエレベーターのかごに連結されている主ロープが巻き掛けられた構成のエレベーターがある。このような構成のエレベーターでは、カウンタウエイト用の吊り車のベアリングにグリスを定期的に供給して古いグリスと交換することによって、吊り車の安定した回転動作を維持する必要がある。
例えば、特許文献1には、エレベーターに用いられるかご下プーリ等にグリスを給油するためのグリス給油装置が記載されている。このグリス給油装置では、かご下プーリに取り付けられた状態で、内部のシリンダに収容されたグリスがバネの弾性力に付勢されたピストンによって押されてノズルから自動的に送り出されることで、グリスがプーリのベアリングに給油されることが記載されている。
特開2017−171468号公報
上記のようなエレベーター用のプーリのベアリングについてグリス交換を行う場合、作業者がグリスポンプを用いて手作業で行うことがある。この場合、作業者は、プーリの軸受部に設けられているグリスニップルにグリスポンプのノズルを接続し、グリスポンプからグリスを手動操作で送り出してノズルからプーリの軸受部に供給する。このとき、プーリのグリスニップルの位置がノズルの接続が行いにくい位置である場合、作業者は手動操作でかごを移動させてプーリの回転位置を調整しなければならず、グリス交換作業に手間がかかることがある。
また、カウンタウエイト用の吊り車についてグリス交換を行う場合、作業者はかご上に乗ってかご上から手を伸ばしてグリスポンプのノズルをカウンタウエイト用吊り車のグリスニップルに接続する必要がある。しかし、この場合、吊り車のグリスニップルの回転位置をノズルの接続が容易な位置にしようとしてかごを移動させると作業者がかごと共に移動することで、カウンタウエイト用吊り車の位置が遠ざかってしまい、その結果、作業者が安全な姿勢でノズル接続を行えないことがあった。
特に、吊り車がカバー部材で覆われており、カバー部材に形成された点検口からノズル接続を行う場合には、グリスニップルの位置と点検口の位置とが一致するように吊り車の回転位置(すなわちかごの位置)を調整することが容易ではなく、一致させることができたとしてもかご上の作業者が安全な姿勢でノズル接続を行えない位置にかごが移動することがあった。
本発明の目的は、エレベーター用の吊り車または綱車についてグリス供給作業を容易かつ安全に行うことができる追加グリスニップル装置を提供することにある。
本発明に係る追加グリスニップル装置は、エレベーターに用いられる吊り車または綱車のベアリングにグリスを供給するために前記吊り車の軸受部に設けられているグリスニップルに追加で取り付けられる追加グリスニップル装置であって、前記グリスニップルにグリス供給可能に取り付けられる第1追加ニップルと、前記第1追加ニップルに一端が接続され、前記軸受部の周囲で延伸するグリスホースと、前記グリスホースの他端に接続された第2追加ニップルと、を備える。
この構成によれば、吊り車等のグリスニップルに追加グリスニップル装置を取り付けることで、第1追加ニップルおよび第2追加ニップルという複数のニップルが吊り車の軸受部の周囲に設けられる。これにより、作業者は、グリスポンプのノズル接続を行いやすいニップルを選択してグリス供給作業を行うことができる。したがって、グリスニップルの回転位置調整に要する手間を省くことができ、グリス供給作業を容易に行うことができる。また、作業者は無理のない安全な姿勢でノズル接続を行えるニップルを選択してグリス供給作業を行うことができるので、グリス供給作業を安全に行うことができる。
本発明に係る追加グリスニップル装置において、前記グリスホースは前記第1追加ニップルから前記軸受部の周方向両側に延伸するように2本設けられており、前記2本のグリスホースの各他端に前記第2追加ニップルがそれぞれ接続されていてもよい。
この構成によれば、第1追加ニップルに対して周方向両側に2つの第2追加ニップルが設けられるため、作業者は、3つの追加ニップルのうちからノズル接続を行いやすい追加ニップルを選択してグリス供給作業を行うことができる。したがって、グリスニップルの回転位置調整に要する手間を省くことができ、グリス供給作業をより容易に行うことができる。また、作業者は無理のない安全な姿勢でノズル接続を行える追加ニップルを選択してグリス供給作業を行うことができるので、グリス供給作業をより安全に行うことができる。
また、本発明に係る追加グリスニップル装置において、前記第1追加ニップルには、前記第2追加ニップルから前記グリスホースを介して供給されたグリスを受け入れるが逆方向へのグリスの移動を阻止するグリス逆止弁が設けられていてもよい。
この構成によれば、第1追加ニップルに設けられたグリス注入口からグリスが注入されたとき、グリス逆止弁によってグリスがグリスホース側へ送り出されるのを阻止することができ、第1追加ニップルのグリス放出口から吊り車等のグリスニップルへとグリスを確実に供給することができる。
また、本発明に係る追加グリスニップル装置において、前記第1追加ニップルは、前記軸受部のグリスニップルに取り付けられる取付部と、前記グリスホールが接続されるニップル本体とを備えており、前記取付部は前記ニップル本体に対して回転可能に連結されていてもよい。
この構成によれば、グリスホースが接続されているニップル本体を回転させることなく取付部のみを回転させて第1追加ニップルを軸受部のグリスニップルに取り付けられる。したがって、グリスホースおよび第2追加ニップルが吊り車等に干渉することなく、追加グリスニップル装置をグリスニップルに容易に取り付けることができる。
また、本発明に係る追加グリスニップル装置において、前記第2追加ニップルには磁石部材が一体に設けられており、前記磁石部材の磁力によって前記吊り車の軸受部に固定されてもよい。
この構成によれば、第2追加ニップルを吊り車等の軸受部に容易に固定することができ、追加グリスニップル装置を安定した状態で取り付けることができる。
さらに、本発明に係る追加グリスニップル装置において、前記吊り車は、エレベーターのカウンタウエイトを支持するフレームに回転可能に設けられる吊り車であってもよい。
この構成によれば、エレベーターのカウンタウエイトを支持するフレームに回転可能に設けられる吊り車のベアリングについてグリスの供給作業を容易かつ安全に行うことができる。
本発明に係る追加グリスニップル装置によれば、エレベーターの吊り車または綱車のベアリングへのグリス供給作業を容易かつ安全に行うことができる。
本発明の一実施形態である追加グリスニップル装置が設けられるエレベーターを概略的に示す図である。 図1中のA−A線断面図である。 カウンタウエイト用の吊り車を図2中の矢印B方向から見た側面図である。 追加グリスニップル装置を構成する第1追加ニップルの拡大斜視図である。 図4中のC−C線断面図である。 追加グリスニップル装置を構成する第2追加ニップルの拡大斜視図である。
以下に、本発明に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。この説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等にあわせて適宜変更することができる。また、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて用いることは当初から想定されている。
図1は、本発明の一実施形態である追加グリスニップル装置が設けられるエレベーター10を概略的に示す図である。エレベーター10は、昇降路12内で上下方向に昇降移動するかご14を備える。かご14の上部には、かご上吊り車16が回転可能に設けられている。
また、エレベーター10は、主ロープ18を備える。主ロープ18は、例えば、複数本のワイヤによって構成される。主ロープ18の一端18aおよび他端18bは、昇降路12の天井部13にそれぞれ固定されている。
主ロープ18は、一端18aから下方に垂下してかご上吊り車16の下半周部に巻き掛けられて上方に延伸している。そして、主ロープ18は、巻上機(図示せず)の綱車20およびそらせ車22に巻き掛けられてから下方に垂下している。
エレベーター10は、カウンタウエイト24を更に備える。カウンタウエイト24は、複数の板状の鉄鋼材を上下方向に積み重ねた状態で枠状のフレーム26によって支持されている。フレーム26の上部には、カウンタウエイト用吊り車(以下、単に吊り車という)28が回転可能に設けられている。そらせ車22から垂下した主ロープ18は、吊り車28の下半周部に巻き掛けられて、昇降路12の天井部13に固定されている他端18bまで延びている。
吊り車28の上部を覆ってカバー部材30が設置されている。カバー部材30は、カウンタウエイト24のフレーム26の上部に例えばネジ等によって取り付けられている。カバー部材30によって塵埃等が吊り車28に付着するのを抑制されている。カバー部材30の上面には、主ロープ18を通すための貫通孔が形成されている。また、カバー部材30の側面には、開口部からなる点検口32が形成されている。詳しくは後述するが、この点検口32を介して吊り車28の軸受部に対するグリス供給作業が行われる。
上記の構成からなるエレベーター10では、巻上機によって綱車20が回転駆動されることで主ロープ18が移動してかご14が昇降移動する。このとき、カウンタウエイト24は、かご14と同じ移動量で且つかご14と反対方向に昇降移動する。
図2は、図1中のA−A線断面図である。吊り車28は、内周部に配置した複数(本実施形態では2つ)のベアリング29によってシャフト34の外周面上に回転可能に支持されている。シャフト34の両端は、フレーム26に固定されている。吊り車28においてシャフト34が貫通して設けられるシャフト穴36はシャフト34より大径に形成されている。これにより、シャフト34とシャフト穴36との間であって2つのベアリング29の間に、円筒状空間からなるグリス室38が形成されている。
吊り車28は、シャフト穴36が形成されている軸受部40と、軸受部40から径方向外側に連なる中間部42と、中間部42の径方向外側に連結される綱受部44とを一体に有している。綱受部44の外周面には、主ロープ18が収容およびガイドされる溝46が円環状に形成されている。本実施形態では主ロープ18が4本のワイヤによって構成される例が示され、これに対応して吊り車28には4本の溝46が形成されている。
吊り車28の軸受部40の内周部に、シャフト穴36が形成され、ベアリング29が配置されるとともにグリス室38が形成されている。また、軸受部40は傾斜した側面を有しており、カバー部材30において点検口32が形成されている側の側面には、グリスニップル48が設けられている。軸受部40には、傾斜した側面からグリス室38に連通するグリス通路50が形成されており、グリスニップル48はグリス室38とは反対側のグリス通路50の端部に設置されている。グリスニップル48は、グリス通路50を介してグリス室38にグリスを供給するために吊り車28に設けられる部材である。
また、グリスニップル48には、本実施形態の追加グリスニップル装置60が取り付けられている。次に、図3〜図6を参照して、追加グリスニップル装置60について説明する。
図3は、カウンタウエイト用の吊り車28を図2中の矢印B方向から見た側面図である。図3では、フレーム26およびカバー部材30の図示が省略されている。図4は、追加グリスニップル装置60を構成する第1追加ニップル62の拡大斜視図である。図4では第1追加ニップル62がグリスニップル48に取り付けられた状態が示されるが、グリスニップル48の取付対象である吊り車28の軸受部40の図示が省略されている。図5は、図4中のC−C線断面図である。
図3に示すように、追加グリスニップル装置60は、第1追加ニップル62、グリスホース64、および、第2追加ニップル66を備えている。
図3〜図5に示すように、第1追加ニップル62は、吊り車28の軸受部40に設置されたグリスニップル48に対してグリス供給可能に取り付けられる。グリスニップル48は、図4および図5に示すように、ネジ部51、ナット部52およびグリス受け部53を一体に有している。ネジ部51は、外周に形成された雄ネジが軸受部40のグリス通路50の端部に形成されている雌ネジ部に螺合される部分である。六角状をなすナット部52にスパナ等の工具を掛けてネジ部51を締め込むことで、グリスニップル48がネジ部51によって軸受部40に固定される。
図4および図5に示すように、グリスニップル48のグリス受け部53は略円柱状の外形をなしている。グリス受け部53の外周面には、2本の取付ピン(図4では1本のみを図示)58が直径方向の外側にそれぞれ突出して形成されている。これらの取付ピン58は、第1追加ニップル62の取付部62bに形成されている略J字状の溝63に嵌り込むことで、グリスニップル48に第1追加ニップル62を取り付けるためのものである。
図5に示すように、グリスニップル48の内部には、グリス供給路54がネジ部51、ナット部52およびグリス受け部53を貫通して形成されている。グリス供給路54は、略円柱状をなすグリス受け部53の軸方向端面に開口しており、この開口部57内にボール55が配置されている。グリス供給路54の開口部57の直径は、ボール55の直径よりも小さく形成されている。また、ボール55は、グリス供給路54内に設けられたスプリング56によって開口部57に向かって付勢されている。これにより、ボール55は、グリス供給路54の開口部57において逆止弁として機能する。
すなわち、ボール55に対してグリスニップル48の外部からグリス供給圧が加わると、ボール55はスプリング56の付勢力に抗してグリス供給路54の内側に移動する。これにより、グリス供給路55の開口部57とボール55との間に隙間が形成され、この隙間からグリス供給路54内にグリスを受け入れることができる。これに対し、グリス供給路54内から開口部57側に向かってボール55を付勢する圧力が作用しても、ボール55は開口部57の縁部に圧接されるためグリス供給路54の開口部57が開放されることはない。したがって、ボール55及びスプリング56は、グリスの逆方向への漏れ出しを阻止する逆止弁として機能する。
図4および図5に示すように、本実施形態の追加グリスニップル装置60を構成する第1追加ニップル62は、ニップル本体部62aと、取付部62bとを備える。ニップル本体部62aおよび取付部62bは、いずれも略円柱状の外形を有している。取付部62bは、ニップル本体部62aに対して回転可能に連結されている。具体的には、ニップル本体部62aの一方端面に凹部が形成され、この凹部にベアリング68の外輪部材が圧入されており、このベアリング68の内輪部材に取付部62bから突出して形成されている円筒部が圧入されている。これにより、取付部62bは、ベアリング68によってニップル本体部62aに対して回転可能に連結されている。このように取付部62bがニップル本体部62aに回転可能になっていることで、グリスホース64が接続されているニップル本体部62aを回転させることなく取付部62bのみを回転させて第1追加ニップル62を軸受部40のグリスニップル48に取り付けられる。したがって、グリスホース64および第2追加ニップル66が吊り車28に干渉することなく、追加グリスニップル装置60をグリスニップル48に容易に取り付けることができる。
また、取付部62bの内部には、グリス供給路65が軸方向に貫通して形成されている。第1追加ニップル62の取付部62bがグリスニップル48に取り付けられたとき、グリス供給路65がグリスニップル48のグリス供給路54の開口部57に連通可能な位置に配置される。すなわち、開口部57から外側に突出するボール55の一部の周囲に、グリス供給路65の開口部が配置される。
ニップル本体部62aの外周面には、2本の取付ピン70が直径方向の外側にそれぞれ突出して設けられている。これらの取付ピン70は、グリスポンプ(図示せず)のノズルに形成されている略J字状の溝に嵌り込むことで、グリスポンプのノズルを第1追加ニップル62にグリス供給可能な状態に接続するためのものである。
なお、グリスニップル48の取付ピン58は第1追加ニップル62のニップル本体部62aの取付ピン70と同じである。したがって、追加グリスニップル装置60を取り付けない場合、グリスニップル48のグリス受け部53にグリスポンプのノズルを直に接続することができる。
ニップル本体部62aの内部には、グリス供給路72が軸方向に貫通して形成されている。グリス供給路72は、略円柱状をなすニップル本体部の軸方向端面に開口しており、この開口部74内にボール76が配置されている。グリス供給路72の開口部74の直径は、ボール76の直径よりも小さく形成されている。また、ボール76は、グリス供給路72内に設けられたスプリング78によって開口部74に向かって付勢されている。これにより、ボール76は、グリス供給路72の開口部74において逆止弁として機能する。この逆止弁の機能は上述したグリスニップル48の場合と同様であるため、ここでの繰り返しとなる詳細な説明を省略する。
ニップル本体部62aの外周面には、2つのホース接続部80がニップル本体部62aの直径方向の両側にそれぞれ突出して形成されている。これらのホース接続部80にグリスホース64の各一端がそれぞれ接続されている。ホース接続部80の内部には、ニップル本体部62a内を軸方向に貫通するグリス供給路72と合流するグリス供給路82が形成されている。また、ホース接続部80におけるグリス供給路82の開口部には、ボール84およびスプリング86によって構成される逆止弁が設けられている。この逆止弁の機能もまた、上述したグリスニップル48の場合と同様であるため、ここでの繰り返しとなる詳細な説明を省略する。
第1追加ニップル62のニップル本体部62aに接続されるグリスホース64は、例えば樹脂製の管材によって好適に構成されるが、これに限定されるものではなく、金属管によって構成されてもよい。グリスホース64の一端は、ニップル本体部62aのホース接続部80の周囲に嵌め込まれて接続される。なお、図示していないが、例えばホースバンド等の固定部材を用いてグリスホース64のホース接続部80への接続状態をより堅固なものにするのが好ましい。
図3に示すように、グリスホース64は、第1追加ニップル62から吊り車28の軸受部40の周囲で延伸して配置され、その他端が第2追加ニップル66に接続されている。ここで、グリスホース64は軸受部40の外周に沿って延伸して配置されてもよいし、あるいは、撓んだ状態で延伸して配置されてもよい。
図6は、追加グリスニップル装置60を構成する第2追加ニップル66の拡大斜視図である。第2追加ニップル66は、略円柱状の外形を有しており、外周面に2本の取付ピン88が直径方向の両側に突出して形成されている。これらの取付ピン88の機能は、第1追加ニップル62の取付ピン70と同様である。
また、第2追加ニップル66の内部には、グリス供給路90が設けられている。グリス供給路90は、軸方向に延伸する部分90aと、軸方向に対して直角に曲がって延伸する部分90bとを含む。
グリス供給路90のうち軸方向に延伸する部分90aは、第2追加ニップル66の軸方向端面に開口しており、この開口部内にボール94が配置されている。グリス供給路90の開口部92の直径は、ボール94の直径よりも小さく形成されている。また、ボール94は、グリス供給路90内に設けられたスプリング96によって開口部74に向かって付勢されている。これにより、ボール94及びスプリング96は、グリス供給路90の開口部92において逆止弁として機能する。この逆止弁の機能は上述したグリスニップル48の場合と同様であるため、ここでの繰り返しとなる詳細な説明を省略する。
第2追加ニップル66の円柱状の外周面には、円筒状のホース接続部98が突出して形成されている。ホース接続部98の内部には、グリス供給路90において軸方向と直交する方向に延伸する部分90bが延伸している。そして、ホース接続部98には、グリスホース64の他端が接続されている。なお、グリスホース64の他端は、例えば、ホースバンド等を用いてホース接続部98に堅固に接続されるのが好ましい。
第2追加ニップル66の軸方向の他端部(すなわち開口部92が形成されている端部とは反対側の端部)には、磁石部材100が例えば接着等によって一体に設けられている。磁石部材100は、例えば扁平な円柱状をなしている。磁石部材100の磁力によって第2追加ニップル66を吊り車28の軸受部40(図3参照)に張り付けることで容易に固定することができる。
続いて、上記構成からなる追加グリスニップル装置60の使用態様について説明する。図2および図3に示すように、作業者は、吊り車28の軸受部40に設けられたベアリング29の回転性能を維持するためにグリスの交換または補給を定期的に行う。このとき、かご14の上に乗った作業者は、カウンタウエイト24の吊り車28に手が届く位置となるようにかご14の位置をリモコンの手動操作によって調整する。
それから、作業者は、追加グリスニップル装置60の第1追加ニップル62を軸受部40のグリスニップル48に接続して取り付ける。続いて、作業者は、第1追加ニップル62にグリスホース64で接続されている第2追加ニップル66を、第1追加ニップル62から周方向に離れた適当な位置に取り付ける。このとき、グリスホース64として可撓性のある樹脂製ホースが用いられていれば、グリスホース64が撓んだ状態となる位置に第2追加ニップル66が固定されてもよい。なお、追加グリスニップル装置60の取付は、カバー部材30を一旦取り外した状態で行ってもよい。
このようにして追加グリスニップル装置60を取り付けた後、作業者は、カバー部材30の点検口32を介してグリスポンプのノズルを追加グリスニップル装置60の第1追加ニップル62又は第2追加ニップル66に接続する。このとき、作業者は、3つの追加ニップル62,66のうち点検口32からノズル接続作業を行い易い追加ニップルを選択することができる。
また、グリス補給作業は、一度で終了するものではなく、グリスを一回注入した後にカウンタウエイト24を昇降移動させてグリスを馴染ませ、またグリス注入を行ってカウンタウエイト24を昇降移動させるといった作業を繰り返し行う。そのため、カウンタウエイト24の停止位置が毎回同じになるとは限らないが、本実施形態では3つの追加ニップル62,66のうちからノズル接続を行い易い追加ニップルを選択してグリス供給作業を行うことができる。したがって、吊り車28(すなわちカウンタウエイト24)の位置調整に手間取ることなく、グリス供給作業を容易に行うことができる。また、作業者は無理のない安全な姿勢でノズル接続を行える追加ニップル62,66を選択してグリス供給作業を行うことができるので、グリス供給作業をより安全に行うことができる。
作業者は、第1追加ニップル62にノズルを接続してノズルポンプからグリスを送り出すと、ノズルから第1追加ニップル62のグリス供給路72,65を介してグリスがグリスニップル48のグリス供給路54に供給される。そして、グリスは、グリスニップル48のグリス供給路54から軸受部40のグリス通路50を介してグリス室38に注入される。なお、新しいグリス注入によってグリス室38から押し出された古いグリスは、作業者によって回収されるのが好ましい。
或いは、作業者は、第2追加ニップル66にノズルを接続してノズルポンプからグリスを送り出した場合、ノズルから第2追加ニップル66のグリス供給路90およびグリスホース64を介してグリスが第1追加ニップル62に送られ、第1追加ニップル62からグリスニップル48のグリス供給路54に供給される。そして、グリスは、グリスニップル48のグリス供給路54から軸受部40のグリス通路50を介してグリス室38に注入される。
なお、本発明に係る追加グリスニップル装置は、上述した実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項の範囲内において種々の変更や改良が行われてもよい。
例えば、上記においては第1追加ニップル62の両側に2本のグリスホース64が延伸して2つの第2追加ニップルが設けられる例を説明したが、これに限定されるものではない。第1追加ニップルから1本のグリスホースが延伸して1つの第2追加ニップルが設けられてもよい。また、第2追加ニップルから別のグリスホースを延伸して第3追加ニップルを接続してもよい。
また、上記においては、グリス供給作業の対象がエレベーターのカウンタウエイト用の吊り車である場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、昇降路の天井部に主ロープ折り返しのために設置される頂部綱車のベアリングに対するグリス供給作業に追加グリスニップル装置が用いられてもよい。
さらに、上記においては、グリス供給作業を行う作業者が追加グリスニップル装置60を吊り車28に取り付ける場合について説明したが、追加グリスニップル装置60はエレベーター10の設置当初からカウンタウエイト用の吊り車28に取り付けておいてもよい。
10 エレベーター、12 昇降路、13 天井部、16 かご上吊り車、18 主ロープ、18a 一端、18b 他端、20 綱車、22 そらせ車、24 カウンタウエイト、26 フレーム、28 (カウンタウエイト用)吊り車、29 ベアリング、30 カバー部材、32 点検口、34 シャフト、36 シャフト穴、38 グリス室、40 軸受部、42 中間部、44 綱受部、46 溝、48 グリスニップル、50 グリス通路、51 ネジ部、52 ナット部、53 グリス受け部、54,65,72,82,90 グリス供給路、55,76,84,94 ボール、56,78,86,96 スプリング、57,74,92 開口部、58,70,88 取付ピン、60 追加グリスニップル装置、62 第1追加ニップル、62a ニップル本体部、62b 取付部、63 溝、64 グリスホース、66 第2追加ニップル、68 ベアリング、80,98 ホース接続部、100 磁石部材。

Claims (6)

  1. エレベーターに用いられる吊り車または綱車のベアリングにグリスを供給するために前記吊り車の軸受部に設けられているグリスニップルに追加で取り付けられる追加グリスニップル装置であって、
    前記グリスニップルにグリス供給可能に取り付けられる第1追加ニップルと、
    前記第1追加ニップルに一端が接続され、前記軸受部の周囲で延伸するグリスホースと、
    前記グリスホースの他端に接続された第2追加ニップルと、
    を備える、追加グリスニップル装置。
  2. 前記グリスホースは前記第1追加ニップルから前記軸受部の周方向両側に延伸するように2本設けられており、前記2本のグリスホースの各他端に前記第2追加ニップルがそれぞれ接続されている、請求項1に記載の追加グリスニップル装置。
  3. 前記第1追加ニップルには、前記第2追加ニップルから前記グリスホースを介して供給されたグリスを受け入れるが逆方向へのグリスの移動を阻止するグリス逆止弁が設けられている、請求項1または2に記載の追加グリスニップル装置。
  4. 前記第1追加ニップルは、前記軸受部のグリスニップルに取り付けられる取付部と、前記グリスホールが接続されるニップル本体とを備えており、前記取付部は前記ニップル本体に対して回転可能に連結されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の追加グリスニップル装置。
  5. 前記第2追加ニップルには磁石部材が一体に設けられており、前記磁石部材の磁力によって前記吊り車の軸受部に固定される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の追加グリスニップル装置。
  6. 前記吊り車は、エレベーターのカウンタウエイトを支持するフレームに回転可能に設けられる吊り車である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の追加グリスニップル装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112317242A (zh) * 2020-10-19 2021-02-05 项红梅 一种轴承自动注脂系统

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