JP2020039863A - 液状化粧品のミスト噴射器具 - Google Patents

Abstract

【課題】液状化粧品の微粒化噴霧を誘導する過程における漏液を防止できる液状化粧品のミスト噴射器具を提供する。【解決手段】本発明の液状化粧品のミスト噴射器具は、ボス部（１５）を有する本体（１０）と、本体（１０）においてボス部（１５）の下端に密着され、内部に、ステム（２３）とバネ（２７）を収容するシリンダ（２０）と、本体（１０）のボス部（１５）に上下動可能に結合され、上下空間の間に開閉孔（３５）を備える弁体（３０）と、ステム（２３）の上側に上下動可能に結合され、流動溝（４１）上に流動孔（４５）を備える第１のピストン（４０）と、その下端において、第１のピストン（４０）に連動するように同心に結合され、上端において、弁体（３０）に密着される第２のピストン（５０）と、を含む。【選択図】図１

Description

本発明は、液状化粧品のミスト噴射器具に係わり、より詳しくは、手動式の容器に粘度の低い化粧品を収容し、携帯使用するための液状化粧品のミスト噴射器具に関する。

通常、液体又はゲル状の化粧品を貯蔵及び保管してミストを噴射する化粧品容器は、内部に装着されたポンプ体を用いて、内容物を外部へ円滑に排出させる構造となっている。化粧品分野のミスト市場が、初期には水分供給に焦点を合わせていたが、逐次、香りを付加する方向に拡がっているところ、このような傾向を考えると、使用者が手動で噴射でき、モータを排除した軽くて短形のものが益々重要となる。

これに関する先行技術文献として、韓国登録特許公報第０４８５０３９号（先行文献１）、韓国登録特許公報第１８２６６３４号（先行文献２）などの特許文献がある。

先行文献１は、ポンプの圧縮室内に円筒状の案内管を突設し、作動室内に一対の突起を内向きに突設し、第２の弁体の下部外面に沿って外向きに傾斜して、加圧空間及び傾斜面を備えた密閉リングを設ける。これによって、気密性が増大して、圧縮室の圧力漏れによる誤作動を防止し、瞬間的に強い圧力を得て、噴霧効率を向上させる効果が期待できる。

しかしながら、これはピストンのピストンリングと第２の弁体の密閉リングとの連携で気密を維持して定量噴霧を誘導しているものの、外部空気の流入が大きくなく、微粒のミスト状態を維持し難い。

先行文献２は、キャップハウジングとピストンハウジングの間に形成される圧縮室と、昇降しながら圧縮空気と内容物を排出するピストンと、ピストンにより、内容物と圧縮空気を排出又は外部空気を流入する開閉部と、ピストンの上端において、圧縮空気と内容物を渦巻き形状に微粒化する微粒化部と、を含む。これによって、空気の圧縮によるサイズの増大が生じることなく、安全性も向上させる効果を期待できる。

ただし、これは、先行文献１と対比すると、圧縮空気の生成によるミストの微粒化には有利であるが、外部空気が流入される経路を通じて、微量の内容物が漏出することがある。

韓国登録特許公報第０４８５０３９号公報 “化粧品容器のスプレイポンプ”（公開日：２００３．０５．２２．） 韓国登録特許公報第１８２６６３４号公報 “化粧品容器のミストポンプ”（公開日：２０１８．０２．０８．）

本発明の目的は、上記のような問題点を改善するためになされたものであって、手動式の軽くて小型の構造を基に、液状化粧品の微粒化噴霧を誘導する過程における漏液を防止できる液状化粧品のミスト噴射器具を提供することにある。

上記目的を達成するために、本発明による液状化粧品のミスト噴射器具は、ボス部を有する本体と、前記本体においてボス部の下端に密着され、内部に、ステムとバネを収容するシリンダと、前記本体のボス部に上下動可能に結合され、上下空間の間に開閉孔を備える弁体と、前記ステムの上側に上下動可能に結合され、流動溝上に流動孔を備える第１のピストンと、その下端において、第１のピストンに連動するように同心に結合され、上端において、弁体に密着する第２のピストンと、を含むことを特徴とする。

前記第１のピストンは、下端でシリンダの内面に密着するように勾配を有する弾性部を備えることを特徴とする。

前記第２のピストンは、第１のピストンと接触する内面に、環状に突出するしわ部を備えることを特徴とする。

前記第２のピストンは、上端に曲面溝を有する環状に突出し、弁体に密着される翼片と、下端でシリンダの内面に密着するように勾配を有する弾性部と、を備えることを特徴とする。

前記第１のピストンと第２のピストンは、それぞれの弾性部に形成される段差を介して噛合することを特徴とする。

本発明によれば、外部空気の圧縮及び付加による液状化粧品の微粒化噴霧を誘導する過程における漏液を防止して品質を向上し、使い勝手を向上できる。これによれば手動式の軽くて小型の構造を維持できる。

本発明による噴射器具を全体的に示す構成図である。 本発明による噴射器具の主要部を示す構成図である。 本発明による噴射器具の作動前の状態を示す模式図である。 本発明による噴射器具の作動後の状態を示す模式図である。

以下、添付の図面に基づいて、本発明の実施例を詳細に説明する。

本発明は、液状化粧品のミストを噴射する器具で、手動式の容器に収容される粘度の低い液状化粧品（化粧液）をミスト状態で噴射する器具を対象とする。

本発明による本体１０は、ボス部１５を有する構造である。本体１０は、化粧品容器と結合され、後述する主な構成品を支持する部分である。本体１０は、上側のボス部１５と、下側の結合部１１とを一体に備える。結合部１１は、化粧品容器の上端に螺旋などの方式で結合される。ボス部１５は、同心に形成される環状の案内溝１３を含む。案内溝１３は、後述する押釦６０の下端を、上下動可能に収容する部分である。

図１に示すように、化粧品容器はＢＴと表示し、本体１０の上端に結合されるキャップはＣＰと表示している。本発明の説明において、上下左右の方向を意味する用語は、図１を基準とする。

一方、押釦６０は、使用者の指による押圧で上下動され、微粒化部６３に形成された噴射孔６５よりミストを噴射する。微粒化部６３の構造と機能は、本出願人による先行文献２を適用することができる。

また、本体１０は、内部にステム２３とバネ２７とを収容するシリンダ２０が、ボス部１５の下端に密着する構造を有している。図１において、シリンダ２０は、注射器の外部本体のような形状をなしている。シリンダ２０の上端は、本体１０の結合部１１を介して、ボス部１５に結合される。ステム２３は、上側部の径が小さく、下側部の径が大きく形成される。シリンダ２０の内部において、ステム２３の下側に球体２５が収容される。球体２５は、シリンダ２０の下端流入孔２１を開閉するように搭載される。ステム２３の外周面に同心に装着されるバネ２７は、後述する第１のピストン４０と接触して、弾性力を作用させる。

また、上下空間の間に開閉孔３５を備える弁体３０が、本体１０のボス部１５に上下動可能に結合される。図１において、弁体３０は、小径の上部空間と大径の下部空間を一体に形成する。弁体３０の上部及び下部空間の間には、化粧液が流動する開閉孔３５が形成される。弁体３０の下側部は、本体１０のボス部１５に、同心に上下動可能に支持される。ボス部１５の係止鍔１７は、弁体３０の係止鍔３１と噛合し、弁体３０の上昇行程端を制限する。

さらに、流動溝４１上に流動孔４５を備える第１のピストン４０が、ステム２３の上側に上下動可能に結合される。図１及び図２において、第１のピストン４０は、小径の上側部と大径の下側部を一体に形成する。第１のピストン４０の下端で上側に形成される流動溝４１は、ステム２３の上側部と噛合し、化粧液のポンプ運動を行う。流動溝４１における上側の領域には、外周面に連通する流動孔４５が複数個形成される。流動溝４１における下側の領域には、ステム２３と接触する複数の案内リブ４３が軸方向に設けられる。

本発明の詳細構成として、第１のピストン４０は、下端において、シリンダ２０の内面に密着するように、勾配を有する弾性部４６を備えることを特徴とする。第１のピストン４０の弾性部４６は、下端において、フレア加工のように勾配を有する広がり形状からなる。第１のピストン４０の弾性部４６は、シリンダ２０の内面と一定の圧力で接触される。これにより、第１のピストン４０の上下動でポンプ運動が行われる間、真空圧を維持して、容器（ＢＴ）の化粧液の円滑な上昇を誘導する。

一方、図示は省略するか、弾性部４６は、その他の領域と異なる素材で形成するか、内部に金属をインサートモールドして、弾性力を増大することができる。

また、第２のピストン５０が、下端において、第１のピストン４０に連動するように同心に結合され、上端において、弁体３０に密着する構造となっている。図１及び図２において、第２のピストン５０は、第１のピストン４０よりも太くて短い略円筒状である。第１のピストン４０に同心に結合される第２のピストン５０は、本体１０のボス部１５と対向し、かつ、弁体３０の下部空間に緊密に収容された状態を維持する。これによって、押釦６０の下側に連結される弁体３０、第２のピストン５０、第１のピストン４０が、ステム２３に対応して同時に上下動する。

詳細構成として、第２のピストン５０は、第１のピストン４０と接触する内面に環状に突出するしわ部５１を備える。第２のピストン５０の内面と第１のピストン４０の外面が形成する円筒状の隙間は、化粧液が上昇する通路であって、第２のピストン５０のしわ部５１によって、下向きの逆流と漏出を防止することができる。しわ部５１は、微細な高さで突出する環状枠が一定の間隔で形成される構造となっている。

詳細構成として、第２のピストン５０は、上端に曲面溝５５を有する環状に突出して、弁体３０に密着される翼片５３と、下端でシリンダ２０の内面に密着するように勾配を有する弾性部５６とを備えることを特徴とする。翼片５３は、第２のピストン５０の上側部に形成され、弁体３０の案内溝３３に噛合して接触される。翼片５３に形成される曲面溝５５は、翼片５３の上端と下端において、弁体３０に対する弾性力で接触圧力を高めて、化粧液の漏出を遮断する。第２のピストン５０の弾性部５６も、前述した弾性部４６と同様に、勾配を有する広がり形状となっており、シリンダ２０の内面と一定の圧力で接触される。これによって、第１のピストン４０の上下動でポンプ運動が行われる間、膨張圧を維持して、容器（ＢＴ）の化粧液の円滑な噴射を誘導する。

詳細構成として、第１のピストン４０と第２のピストン５０は、それぞれの弾性部４６、５６に形成される段差４８、５８を介在して噛合することを特徴とする。第１のピストン４０の下端の段差４８は、バネ２７と緊密に噛合して、弾性部４６の弾性力を増大させる。第１のピストン４０の上端の段差４８は、第２のピストン５０の段差５８と噛合して、段差５８の弾性力を増大させる。このような方式により、それぞれの弾性部４６、５６は、シリンダ２０の内面に対応した気密性を維持する。

一方、押釦６０は、開閉孔３５の上側空間から微粒化部６３に至る経路上に、流動孔６１を備える。

図３及び図４を参照して、本発明の噴射器具の動作の一例を説明する。使用者が器具を容器（ＢＴ）に結合し、キャップ（ＣＰ）を開いて押釦６０を押し、ミストを噴射する動作は、同様である。図３に示すように、下降した押釦６０が、バネ２７により上昇行程端に復帰する間、化粧液が、球体２５、ステム２３の外周面、第１のピストン４０の下端に沿って、流動溝４１に到達する。この過程において、第１のピストン４０の弾性部４６が真空圧を維持し、化粧液の上昇及び吸引が円滑となる。図４に示すように、押釦６０が下降すると、流動溝４１の化粧液が、流動孔４５、第２のピストン５０のしわ部５１、開閉孔３５、流動孔６１、微粒化部６３を介して、噴射孔６５より噴射される。この過程において、流動溝４１の圧力が上昇するが、弾性部５６が膨張圧を維持して、噴射が円滑となる。

本発明は本実施例に限定されるものではなく、また、多様に修正及び変形が可能である。

１０ 本体
１１ 結合部
１３、３３ 案内溝
１５ ボス部
１７、３１ 係止鍔
２０ シリンダ
２１ 流入孔
２３ ステム
２５ 球体
２７ バネ
３０ 弁体
３５ 開閉孔
４０ 第１のピストン
４１ 流動溝
４３ 案内リブ
４５ 流動孔
４６、５６ 弾性部
４８、５８ 段差
５０ 第２のピストン
５１ しわ部
５３ 翼片
５５ 曲面溝
６０ 押釦
６１ 流動孔
６３ 微粒化部
６５ 噴射孔

Claims (5)

1. ボス部（１５）を有する本体（１０）と、
   前記本体（１０）においてボス部（１５）の下端に密着され、内部に、ステム（２３）とバネ（２７）を収容するシリンダ（２０）と、
   前記本体（１０）のボス部（１５）に上下動可能に結合され、上下空間の間に開閉孔（３５）を備える弁体（３０）と、
   前記ステム（２３）の上側に上下動可能に結合され、流動溝（４１）上に流動孔（４５）を備える第１のピストン（４０）と、
   その下端において、第１のピストン（４０）に連動するように同心に結合され、上端において、弁体（３０）に密着される第２のピストン（５０）と、
   を含むことを特徴とする液状化粧品のミスト噴射器具。
2. 前記第１のピストン（４０）は、下端でシリンダ（２０）の内面に密着するように勾配を有する弾性部（４６）を備えることを特徴とする請求項１に記載の液状化粧品のミスト噴射器具。
3. 前記第２のピストン（５０）は、第１のピストン（４０）と接触する内面に、環状に突出するしわ部（５１）を備えることを特徴とする請求項１に記載の液状化粧品のミスト噴射器具。
4. 前記第２のピストン（５０）は、上端に曲面溝（５５）を有する環状に突出し、弁体（３０）に密着される翼片（５３）と、下端でシリンダ（２０）の内面に密着するように勾配を有する弾性部（５６）と、を備えることを特徴とする請求項１に記載の液状化粧品のミスト噴射器具。
5. 前記第１のピストン（４０）と第２のピストン（５０）は、それぞれの弾性部（４６、５６）に形成される段差（４８、５８）を介して噛合することを特徴とする請求項１に記載の液状化粧品のミスト噴射器具。

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