JP2020038480A - 生産環境評価機能を具えた生産設備 並びにこれを用いた生産環境改善方法 - Google Patents

生産環境評価機能を具えた生産設備 並びにこれを用いた生産環境改善方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 自動化・省力化が進められた生産設備において、現場作業者の労働意欲を高く、且つ健全に保ち、労働環境をより高めることができる新規な生産環境評価機能を具えた生産設備と、これを用いた生産環境改善方法を提供する。【解決手段】 本発明は、少なくとも生産数量を計測するセンサーと稼働時間を計測するセンサーとを設けた生産機械本体2と、この生産機械本体2の生産状況から得られる生産環境情報を予め設定された基準情報と比較処理する制御装置3と、制御装置3による評価処理を受けて適宜の表示を行う表示装置4とを具えて成り、表示装置4は、可視表示を含むものであり、且つこの表示装置4は、制御装置3の処理結果に応じて異なる可視表示を、少なくとも生産機械本体2を操作する作業者に向けて行うことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、各種生産機械本体から得られる生産数量や稼働時間などの生産状況(稼働状況)から、例えば生産率や不良率などの生産環境情報を得、これを基準情報と比較処理して、その評価を作業者に可視表示するようにした手法に関するものであって、特に職場環境を含む労働環境の改善を促すことができる新規な、生産環境評価機能を具えた生産設備、並びにこれを用いた生産環境改善方法に係るものである。
近時、各種工業製品の生産製造現場では、生産設備の自動化・省力化(いわゆる機械化)が進められ、生産現場に配置される作業者・技術者は、減少する傾向にある。すなわち、多くの生産現場では、もはや生産設備の多くが、生産技術者独自の技術やスキルあるいは長年の経験を経て習得した勘などに依存することなく稼働させることができるようになりつつあり、生産技術者の個性(独自性)が関与する余地が失われつつある。
このため生産現場に配置された作業者にとっては、業務の使命感・達成感を感得しにくくなり、このことはポジティブな労働意欲を削ぐ結果をもたらしかねない。このような状況が続くと、現状の生産状況に甘んじ、改良・改善への取り組みがおろそかになり、気づきのないまま、相対的な技術レベルの低下をもたらす結果を招いてしまう。
ところで、各種部品の取り付けなどを主に手作業で行っていた従来にあっては、手作業で行う各種作業の単位作業(一動作)に要する時間(いわゆるタクトタイム)を検知し、これを基準時間と比較して、作業者にランプ等で作業の遅速を通達する管理手法が提案されていた(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、このような管理手法、すなわち作業者が行う一動作ずつ所要時間を計測し、その都度、遅速を通達する手法では、一見、能率的な管理が行えるように思えても、作業者からすれば、自らが行う細かい動作まで全て厳格に管理されているような気持ちになり(いわゆる心理的プレッシャー)、労働意欲の減退につながりかねないものであった。また、作業者によっては、このような心理的プレッシャーのために、平常心で行えば、通常の時間内で行える作業であっても、より多くの時間が掛かってしまい、更にそれが明確に「遅い」という表示(ランプ表示)で示されるため、これが悪循環となり、より一層長い時間を要してしまうこともあった。また、このような悪循環に陥ると、作業者の心(気持ち)は疲弊し、作業(労働)そのものが苦痛となり、当然ながら労働意欲も湧かなくなってしまうものであった。
特開昭63−283845号公報
本発明は、このような背景を認識してなされたものであって、自動化・省力化が進められた生産設備において、現場作業者の労働意欲を高く、且つ健全に保ち、労働環境をより高めることができる新規な生産環境評価機能を具えた生産設備、並びにこれを用いた新規な生産環境改善方法の開発・提案を技術課題としたものである。
まず請求項1記載の、生産環境評価機能を具えた生産設備は、
少なくとも生産数量を計測するセンサーと、稼働時間を計測するセンサーとを設けて成る生産機械本体と、
この生産機械本体の生産状況から得られる生産環境情報を、予め設定された基準情報と比較処理する制御装置と、
当該制御装置による評価処理を受けて適宜の表示を行う表示装置とを具えた生産設備であって、
前記表示装置は、可視表示を含む表示装置であり、且つこの表示装置は、制御装置の処理結果に応じて異なる可視表示を、少なくとも生産機械本体を操作する作業者に向けて行う構成であることを特徴として成るものである。
また請求項2記載の、生産環境評価機能を具えた生産設備は、前記請求項1記載の要件に加え、
前記生産機械本体では、生産状況として生産数量と稼働時間の他、少なくとも不良品数が計測されることを特徴として成るものである。
また請求項3記載の、生産環境評価機能を具えた生産設備は、前記請求項1または2記載の要件に加え、
前記表示装置は、球体スクリーンを具え、この球体スクリーンに、制御装置の処理結果に応じて、人間の異なる表情を模した顔を表示する構成であることを特徴として成るものである。
また請求項4記載の、生産設備を用いた生産環境改善方法は、
少なくとも生産数量を計測するセンサーと、稼働時間を計測するセンサーとを設けて成る生産機械本体と、
この生産機械本体の生産状況から得られる生産環境情報を、予め設定された基準情報と比較処理する制御装置と、
当該制御装置による評価処理を受けて適宜の表示を行う表示装置と、を具えた生産設備を用いた生産環境改善方法であって、
前記表示装置は、可視表示を含む表示装置であり、且つこの表示装置は、制御装置の処理結果に応じて異なる可視表示を、少なくとも生産機械本体を操作する作業者に向けて行うことを特徴として成るものである。
また請求項5記載の、生産設備を用いた生産環境改善方法は、前記請求項4記載の要件に加え、
前記生産機械本体では、生産状況として生産数量と稼働時間の他、少なくとも不良品数が計測されることを特徴として成るものである。
また請求項6記載の、生産設備を用いた生産環境改善方法は、前記請求項4または5記載の要件に加え、
前記表示装置は、球体スクリーンを具え、この球体スクリーンに、制御装置の処理結果に応じて、人間の異なる表情を模した顔を表示するようにしたことを特徴として成るものである。
これら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
すなわち請求項1または4記載の発明によれば、作業者(生産機械本体を操作するオペレータ)の自らの創意工夫を引き出すことができ、作業者の労働意欲を向上させることができる。すなわち今日の生産現場では、生産設備の自動化・省力化が進められており、直接的には主に機械が製品の生産(製造)を行い、作業者の技術やスキル等に係わらず、誰がオペレータになっても一定水準以上の製品を生産することができるようになりつつある。これ事態は、量産されることが多い製品レベルの品質安定化・向上化の点で極めて合理的であるが、その一方で作業者(オペレータ)としては、誰が操作(オペレート)しても一定品質以上の製品が生産できてしまうため、ともすると業務の使命感や達成感を自ら感得し難くなる。これは、作業者一人ひとりにとって、ポジティブな労働意欲を削ぐ結果をもたらしかねない。そして、このような状況が慢性的に続くと、現状の生産状況に甘んじ、現状の改良・改善を試みるという意識が低下してしまい、気づきのないまま、相対的な技術レベルの低下をもたらす結果を招いてしまう。この点、本発明では、このような機械化が日々進む状況下においても、客観的な数値に基づいた公平で且つ適正な評価が行われるため、作業者の自らの創意工夫、労働意欲、向上心等を引き出すことができ、安定的な労働力の確保も図れる(作業者の定着率を高めることができる)。
また、通常、作業者(オペレータ)の直接的な管理・評価は、チームリーダー(またはグループリーダー)等と称される中間管理職の立場の人に任されることが多いが、チームリーダー自身も管理以外の現場仕事があり、管理に専念できないのが一般的である。また人が人を評価をする場合には、評価する側の人間(チームリーダー)の私情がどうしても入り込むことは否めず、必ずしもその評価が客観的なものとは成り難く、このような点で真摯な評価を意識すればするほど、人を評価をすること事態が、チームリーダーにとって大きな心理的負担になる場合もあった。この点、本発明では、生産機械本体から得られる客観的な数値(例えば総生産数や総稼働時間などの生産状況を表す数値)がベースになるため、評価者の私情が入り込む余地はなく、正当な評価が行える。もちろん、上記のような数値に基づいた評価であるため、評価する側の人間(チームリーダー)の心理的負担も大きく軽減される。
なお、表示装置に表示する情報(評価情報)としては、必ずしも生産に直結したものである必要はなく、例えば作業者が生産ラインを稼働させるにあたって行う調整作業や、段取り替えの際に行う段取り替え作業、あるいは一日の稼働を終えた際に行うメンテナンス作業等において、それらの所要時間の長さを評価情報として表示することもでき、作業者の労働意欲をより向上させることができる。
また請求項2または5記載の発明によれば、生産機械本体で計測される情報(生産状況)は、生産数量、稼働時間(生産時間)の他、不良品数も含まれるため、このような計測値から生産率や不良率等を算出(演算)することができでき、刻々と変化するこれら生産率・不良率を、制御装置で逐次、評価処理し、且つその評価結果を随時、表示装置に反映(表示)することができる。
また請求項3または6記載の発明によれば、球体スクリーンに人間の異なる表情を模した顔を表示するため、擬人化した表示装置を得ることができる。すなわち球体スクリーンが人間の頭部に似た印象となり、作業者からすると自分の作業内容が、第三者(他人)から客観視され、認められている印象を受ける。特に、球体スクリーンに笑顔などの好評価が表示されていれば、作業者は、あたかも第三者(他人)から客観的に称賛されているような心証を受け、更なる労働意欲の向上につながる。
また、球体スクリーンに評価結果を表示するため、表示結果がほぼ全方向から看視でき、担当作業者以外の人(例えば他の作業者)からも見ることができる。このため、該当する生産機械本体を担当する作業者として、更なるモチベーションアップにつながる。
本発明の生産設備(生産環境評価機能を具えた生産設備)の一例を示す説明図である。 表示装置(球体スクリーン)に、メッセージを文字で表示する場合の種々の例(例文)を示す説明図である。
本発明を実施するための形態は、以下の実施例に述べるものをその一つとするとともに、更にその技術思想内において改良し得る種々の手法をも含むものである。
まず本発明の生産環境評価機能を具えた生産設備1(以下、単に「生産設備1」とする)から説明する。
本発明の生産設備1は、一例として図1に示すように、適宜の製品の生産を行う生産機械本体2と、生産機械本体2の生産状況から得られる生産環境情報を、予め設定された基準情報と比較処理する制御装置3と、この制御装置3による評価処理を受けて適宜の表示を行う表示装置4とを具えて成るものである。ここで表示装置4としては、可視表示を含むものであり、且つこの表示装置4は、制御装置3の処理結果に応じて異なる可視表示を、少なくとも生産機械本体2を操作する作業者に向けて行うことが大きな特徴である。
なお、本明細書に記載する「生産」とは、適宜の製品(いわゆる物)をつくるための実質的な製造作業はもちろん、例えばその後の製品をチェックする検査作業等も含むものである。また、ほぼ完成形状に形成した半製品に、何らかの熱処理や表面処理等を施して完成品(製品)を得るような場合には、このような中間処理や仕上処理も上記「生産」に含まれる。すなわち、上記「生産」には、実質的な製造作業に付随する種々の作業が含まれるものである。
以下、生産設備1の各構成部について説明する。
まず生産機械本体2について説明する。
生産機械本体2は、上記のように適宜の製品を実際に生産する装置であり、ここでは上記図1に示すように、ゼラチン等の外皮シートSから成る外皮部S(外皮シートSと同じ符号を付す)の内側に、薬剤等の内包液Nを収容したカプセル剤Aの製造装置2(生産機械本体2と同じ符号を付す)を例示する。
この製造装置2は、例えば図1の拡大図に示すように、一対のダイロール21間に外皮シートSを対向的に拝み合わせ状態に供給し、ダイロール21の突き合わせ作用によって外皮シートSの接合を図るとともに、接合に合わせて内包液Nを外皮シートSに供給し、外皮シートSから成る外皮部Sの内側に内包液Nを収容したカプセル剤Aを製造する装置である。
なお、上記製造装置2については、本出願人によって既に種々の特許出願及び権利取得がされており、例えば特許第6106592号や特許第5344990号を援用するものであり、ここでは詳細な説明は省略する。
そして、このような生産機械本体(製造装置)2には、予め種々のセンサー(カウンター)を設けておき、この各種センサーによって、生産数量と稼働時間(生産時間)等の生産状況を計測するものである。なお、本実施例ではこれらに加え、生産状況として不良品数も計測するものである。因みに、生産機械本体2のセンサーで直接計測される情報(ここでは生産数量、稼働時間、不良品数)は、生産状況をダイレクトに反映した情報であり、これを一次情報とする。
そして、このような一次情報(計測値)から生産率や不良率等の二次情報が算出(演算)されるものであり、これを生産環境情報とする。
ここで生産率は、例えば「一定時間当たりの生産数量」と定義され、数式的に表せば「生産数量÷稼働時間」として示すことができる。この場合、上記「一定時間」の単位を10分とすれば、例えば10分間毎の生産率が算定され、この生産率を、予め設定された基準値(基準情報)と比較処理することになる。もちろん、この生産率は、数値が大きいほど、生産性が良い(高い)ことを示しており、算定値が基準値より大きい場合、基準値以上の生産率であることが分かる。
また、不良率は、生産数量(総量)に対する不良品の発生割合であるため、数式的に表せば「不良品数÷生産数量」として示すことができる。もちろん、この不良率も一定時間毎に算出することが可能であり、この数値が小さいほど生産性が良いことを示しており、算定値が基準値より小さいことが好ましい。
なお、このような生産環境情報(二次情報)の算出は、生産機械本体2で行ってもよいし、制御装置3で行っても構わない。
次に、制御装置3について説明する。
制御装置3は、上述したように、生産機械本体2の生産状況(一次情報)から算出して得られる生産環境情報を、予め設定された基準情報と比較処理する装置である。
なお、本制御装置3で比較処理された情報(評価処理情報)、すなわち本実施例では現段階での生産率が基準値よりも上回っているか否か、また現段階での不良率が基準値を下回っているか否かという情報が、表示装置4に伝達される。
次に、表示装置4について説明する。
表示装置4は、上述したように前記制御装置3による評価処理情報を受けて、これに応じた適宜の表示を行う装置であり、例えば上記図1に示すように、球体スクリーン41を具えた表示装置4が適用される。ここで図中符号42は、球体スクリーン41に投影された画像である。
また、本実施例では、この球体スクリーン41に、制御装置3による処理結果に応じて、表情を切り換えて三つの顔の画像42で表示するものである。具体的には、良い評価の場合に笑顔を表示し、悪い評価の場合に泣き顔(または悔し顔)を表示し、それ以外(基準領域)の場合に普通の顔(図示略)を表示する。すなわち、例えば生産率であれば、これが基準値よりも高い場合に、球体スクリーン41に笑顔の画像42を表示し、生産率が基準値よりも低い場合に、泣き顔の画像42を表示する。また生産率が基準値(基準値領域)である場合に、普通の顔の画像42を表示する。また、不良率であれば、これが基準値よりも低い場合に球体スクリーン41に笑顔の画像42を表示し、不良率が基準値よりも高い場合に泣き顔の画像42を表示し、不良率が基準値(基準値領域)である場合に普通の顔の画像42を表示するものである。もちろん、生産率と不良率とを複合させた総合的な判断として、表示装置4(球体スクリーン41)に、笑顔、泣き顔、普通の顔を表示することも可能である。
因みに、このような球体スクリーン41を有した表示装置4としては、一例として株式会社渋谷光学社製の球体投影機「Glomal350(商品名)」の適用が可能である。因みに、本表記中の「350」という数字は、球体スクリーン41の直径寸法を示している(φ350mmのこと)。
もちろん、表示装置4としては、上記のような球体スクリーン41を有した装置(球体投影機)に限定されるものではなく、フラットなスクリーンを有した一般的なモニターを適用することも可能である。また、画像42としては静止画像だけでなく、動画も表示可能であり、本実施例で言えば、例えば笑顔の場合には、笑う際に口が大きく拡がるような動画を表示することができる。
また、このような表示装置4には、例えばスピーカー等を接続して、画像42とともに音声を出力するようにしても構わない。
本発明の生産設備1は、以上のような基本構造を有するものであって、以下、この生産設備1による生産環境改善態様について説明しながら、生産環境改善方法について併せて説明する。
(1)生産機械本体の稼働と一次情報の計測(取得)
まず作業者(オペレータ)が生産機械本体2を稼働させ、生産を開始する。なお、本実施例では生産機械本体2の稼働によって薬剤等を内包したカプセル剤Aが製造される。
そして、この稼働に伴い、生産機械本体2に設けられた各種センサーによって、少なくとも生産数量と稼働時間が計測される。因みに、本実施例では、これらに加えて、不良品数も一次情報として計測される。
(2)二次情報の算出(演算)
次いで、上記生産数量、稼働時間、不良品数等の一次情報(生産状況)に基づいて、生産率や不良率等の生産環境情報(二次情報)が、生産機械本体2または制御装置3において算出される。
(3)制御装置における比較処理と表示装置への伝達
次いで、算出された生産環境情報(二次情報)が、制御装置3において基準値(基準情報)と比較処理される。すなわち、本実施例では、生産率及び不良率が、予め設定された基準値よりも高いのか低いのかが判定され、その評価結果が表示装置4に伝達される。
(4)表示装置による画像表示
次いで、制御装置3による評価処理情報に基づいて、表示装置4では異なる画像42が表示される。すなわち、本実施例では、例えば生産率(不良率)が基準値よりも良い場合に笑顔の画像42が表示され、生産率(不良率)が基準値よりも劣る場合に泣き顔(または悔し顔)の画像42が表示され、生産率(不良率)が基準値(基準値領域)である場合に普通の顔が表示される。
なお、評価処理情報が二つ以上ある場合、すなわち本実施例のように生産率と不良率とを算出した場合等には、これらを個別に単独で比較処理した結果を表示装置4に表示することもできるし、複数ある評価処理情報を複合的に組み合わせて総合的に判断し、その結果を表示装置4に表示することもできる。
因みに本実施例では、球体スクリーン41を具えた表示装置4を適用しており、これにより作業者や他の看視者には、球体スクリーン41が人間の頭部を模した印象を与えることができる。また、作業者としては自分の作業(オペレート作業)が第三者から客観的に見てもらっている印象を受ける。特に、表示装置4(球体スクリーン41)に笑顔が表示されている場合には、作業者は、あたかも第三者(他人)から称賛されているような心証を受ける。
また、球体スクリーン41は、投影部分が球形であり、更には投影した画像42を球体スクリーン41上で360度回転させることができるため、該当の生産機械本体2を担当する作業者以外の人(例えば他の作業者)からも明確に看視させることができ、これが該当作業者の更なるモチベーションアップにつながる。
〔他の実施例〕
本発明は以上述べた実施例を一つの基本的な技術思想とするものであるが、更に次のような改変が考えられる。
まず上述した基本の実施例では、生産機械本体2で計測した一次情報に基づいて算出した生産環境情報(二次情報)を制御装置3に入力するものであった。すなわち、制御装置3に入力される情報は、生産機械本体2の運転状況に基づいた情報が主であるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば多品種少ロット生産の場合には、生産条件(生産環境)を生産対象品の仕様や種類に合わせて比較的短時間で変更して行く必要がある。すなわち、このような場合には、生産対象品に合わせて生産機械本体2の運転諸条件を調整する作業が必要となり(いわゆる段取り替え作業)、このような段取り替え作業に要する時間を生産環境情報として生産機械本体2から制御装置3に入力することも可能である。
もちろん生産率や不良率などは、あくまでも生産機械本体2が定常運転になった状態でのことであり、これ自体を評価対象とすることは生産現場の生産性に直結するため、極めて有効であるが、一方で作業者の中には、装置のメンテナンスや調整等に優れたスキルや技術を有する者もおり、その意味で、生産機械本体2が定常運転になるまでの調整時間(初期立ち上げ時間)や段取り替え時間を生産環境情報として評価対象とすれば、作業者の労働意欲を更に向上させることができる。この場合、本実施例で言えば、このような調整時間や段取り替え時間が基準値よりも短い場合に、笑顔の画像42を表示し、作業者を称賛するものである。
また、上述した基本の実施例では、表示装置4に表示する画像42として、人の顔(表情)を映すようにしたが、この画像42としては、これ以外にも他種多様のものが考えられる。具体的には、例えば図1に示すように、上記笑顔の代わりに拳(手)をグーの状態としながら親指だけを立てたグッドジョブを示すマークを直に画像42として表示することが可能である。あるいは、例えば図2に示すように、作業者を称賛するメッセージ(文言)を文字で表示することもできる。もちろん、このようなメッセージは作業者に対してだけでなく、例えば外部見学者に対して発信(表示)することもできる。
また、当然ながら、このような画像42とともに音声を発するような形態も可能である。
更に、上述した基本の実施例では、制御装置3において生産環境情報を評価する際には、予め標準的な基準値(基準情報)を設定しておき、この数値と比較して、評価処理を行うように説明した。しかしながら、全く新規の物が生産対象となった場合は、標準的な基準値自体を設定することが困難である。また、作業者が生産機械本体2の操作を初めて行う場合等には、作業者が装置の取り扱い自体に不慣れであるため、一般的な基準値をそのまま適用することは好ましくないと考えられる。そのため、このような場合には、例えば該当作業者の直前(または前回)の実績値を基準値として設定することができ、このようにすることで、作業者の労働意欲を向上させることができる。
また、上述した基本の実施例では、その時点で行っている作業を対象として評価する形態(言わばオンタイム評価)を基本的に説明した。しかしながら、例えば一日の作業が終了した段階で、作業者が生産機械本体2の清掃(洗浄)や分解(部分的な分解)を行ったり、減少した油脂分を補充したりするようなメンテナンス作業を行うことがあり、このようなメンテナンス作業の程度を評価することも可能である。具体的には、例えば汚れや異物(不純物)の残存がないか否か、補充した油脂分の量が適正範囲内か否かなどである。
この場合、作業者は生産機械本体2を稼働させる前に(当日の始業時に)、制御装置3に自分のID等を入力しておき、生産作業後のメンテナンス作業までを行う。そして、作業者が、翌日に自分のID等を入力すると、例えば表示装置4に「昨日のメンテナンス作業は綺麗に行われていました。ありがとう。」等のメッセージ(文字)を画像42として表示させるような形態が可能であり、必ずしも、オンタイム評価にこだわる必要はない。
なお、この場合、制御装置3に入力する生産環境情報として、作業者のID情報等が含まれることになる。もちろん、ID情報を入力する代わりに、顔認証、静脈認証等の利用が可能である。
また、上述した基本の実施例では、表示装置4には、評価結果のみを表示するように説明したが、例えば生産機械本体2の各部の温度上昇や異音発生のメッセージを表示することも可能であるし、油脂分の不足を表示(告知)することも可能である(図2の「機械自体の状況発信メッセージ」参照)。また、この場合、作業者がメッセージに従った対応を行ったら、表示装置4に返礼表示(文字や笑顔等)を表示することも可能である。もちろん、メッセージに従った対応の速さ(対応時間の長さ)に応じて、「素早い対応、ありがとう。」等の返礼表示を表示装置4に行うことも可能である。
1 生産設備(生産環境評価機能を具えた生産設備)
2 生産機械本体(カプセル剤の製造装置)
21 ダイロール
3 制御装置
4 表示装置
41 球体スクリーン
42 画像
S 外皮シート(外皮部)
N 内包液
A カプセル剤

Claims (6)

  1. 少なくとも生産数量を計測するセンサーと、稼働時間を計測するセンサーとを設けて成る生産機械本体と、
    この生産機械本体の生産状況から得られる生産環境情報を、予め設定された基準情報と比較処理する制御装置と、
    当該制御装置による評価処理を受けて適宜の表示を行う表示装置とを具えた生産設備であって、
    前記表示装置は、可視表示を含む表示装置であり、且つこの表示装置は、制御装置の処理結果に応じて異なる可視表示を、少なくとも生産機械本体を操作する作業者に向けて行う構成であることを特徴とする、生産環境評価機能を具えた生産設備。
  2. 前記生産機械本体では、生産状況として生産数量と稼働時間の他、少なくとも不良品数が計測されることを特徴とする請求項1記載の、生産環境評価機能を具えた生産設備。
  3. 前記表示装置は、球体スクリーンを具え、この球体スクリーンに、制御装置の処理結果に応じて、人間の異なる表情を模した顔を表示する構成であることを特徴とする請求項1または2記載の、生産環境評価機能を具えた生産設備。
  4. 少なくとも生産数量を計測するセンサーと、稼働時間を計測するセンサーとを設けて成る生産機械本体と、
    この生産機械本体の生産状況から得られる生産環境情報を、予め設定された基準情報と比較処理する制御装置と、
    当該制御装置による評価処理を受けて適宜の表示を行う表示装置と、を具えた生産設備を用いた生産環境改善方法であって、
    前記表示装置は、可視表示を含む表示装置であり、且つこの表示装置は、制御装置の処理結果に応じて異なる可視表示を、少なくとも生産機械本体を操作する作業者に向けて行うことを特徴とする、生産設備を用いた生産環境改善方法。
  5. 前記生産機械本体では、生産状況として生産数量と稼働時間の他、少なくとも不良品数が計測されることを特徴とする請求項4記載の、生産設備を用いた生産環境改善方法。
  6. 前記表示装置は、球体スクリーンを具え、この球体スクリーンに、制御装置の処理結果に応じて、人間の異なる表情を模した顔を表示するようにしたことを特徴とする請求項4または5記載の、生産設備を用いた生産環境改善方法。
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