以下、この発明の実施形態について説明する。
<1.適用例>
図1は、実施例にかかる店舗管理システム1を使用した店舗10を示す説明図である。店舗管理システム1は、利用者自身が購入する商品を登録して取引金額の精算を行うセルフ精算方式の店舗10で使用される。店舗10は、例えば、スーパーマーケット又はコンビニエンスストアであり、店内に店員を常駐させない無人店舗であってもよい。
店舗10には、図1に示すように、売り場100、入店エリア101、精算エリア102、退店エリア103及び管理事務所104が設けられている。また、本実施例にかかる店舗管理システム1は、入店ゲート11と、退店ゲート12と、店舗管理装置2と、入店処理装置3と、精算処理装置4と、退店処理装置5とを備えている。
入店ゲート11は、店舗10の入口に設けられ、開することによって利用者が店舗10に入店するのを許可し、閉することによって利用者が店舗10に入店するのを制限する。入店ゲート11は、入店処理装置3と、有線又は無線で接続されている。入店ゲート11は、入店処理装置3の出力に応じて開閉する。
また、入店処理装置3は、入店ゲート11よりも店外側に設けられ、入店を希望する利用者の指紋を読み取る。入店処理装置3は、読み取った利用者の指紋にかかる指紋データを店舗管理装置2に送信する。指紋データは、利用者の指紋の画像であってもよいし、利用者の指紋の特徴量を示す特徴量データであってもよい。本実施例では、指紋データが、この発明でいう利用者同定情報に相当する。
入店ゲート11及び入店処理装置3は、入店エリア101に設置されている。入店エリア101は、店舗10の入口周辺エリアである。
なお、この発明でいう、利用者同定情報は、上記の指紋データに限らず、利用者を1対1で対応付けることができる情報であればどのような情報であってもよい。例えば、利用者同定情報は、利用者の顔画像の生体情報であってもよいし、利用者が所有しているカード(クレジットカード、プリペイドカード等)のカード番号であってもよい。
精算処理装置4は、利用者が商品の登録及び登録した商品の取引金額の精算を行うための装置である。精算処理装置4は、商品の精算を希望する利用者の指紋を読み取る。精算処理装置4は、読み取った利用者の指紋にかかる指紋データを店舗管理装置2に送信する。精算処理装置4は、指紋を読み取った利用者に対して、商品の登録及び登録した商品の取引金額の精算にかかる処理を実行する。精算処理装置4は、精算エリア102に設置されている。
退店処理装置5は、店内に設けられ、退店を希望する利用者の指紋を読み取る。退店処理装置5は、読み取った利用者の指紋にかかる指紋データを店舗管理装置2に送信する。退店処理装置5は、店舗管理装置2による利用者の退店を許可するかどうかの判定結果に応じて退店ゲート12の開閉を制御する。
退店ゲート12は、店舗10の出口に設けられ、開することによって利用者が退店するのを許可し、閉することによって、利用者の退店を制限する。退店ゲート12は、退店処理装置5と、有線又は無線で接続されている。
退店処理装置5及び退店ゲート12は、退店エリア103に設置されている。退店エリア103は、店舗10の出口周辺のエリアである。退店処理装置5は、退店ゲート12よりも店内側に設置されている。
店舗管理装置2は、入店処理装置3、精算処理装置4及び退店処理装置5と、LAN等のネットワークを介して接続されている。店舗管理装置2は、管理事務所104に設置されている。管理事務所104は、例えば、店内に設けられている。
店舗管理装置2は、利用者の入店時、精算時及び退店時に、利用者の利用者同定情報を取得する。つまり、店舗管理装置2は、入店処理装置3、精算処理装置4及び退店処理装置5から、利用者の指紋データを取得する。
店舗管理装置2は、精算処理装置4から取得した指紋データを用いて、利用者に精算処理装置4の使用を許可するかどうかを判定する。店舗管理装置2は、判定結果を精算処理装置4に送信する。
店舗管理装置2は、退店処理装置5から取得した指紋データを用いて、退店する利用者が商品の取引金額を精算したかどうかを判定する。言い換えると、店舗管理装置2は、退店処理装置5から利用者の指紋データを取得した場合、精算処理装置4から当該利用者の指紋データを取得していなければ、当該利用者を取引金額の精算が完了していない未精算利用者であると判定する。
店舗管理装置2は、退店する利用者が未精算利用者であると判定した場合、退店処理装置5に対して、当該利用者が未精算利用者であるとの判定結果を送信する。
店内における利用者の経路に沿って、店舗管理システム1について説明する。入店処理装置3は、入店エリア101にて、入店を希望する利用者の指紋を読み取る。入店処理装置3は、当該利用者の指紋を読み取ることで、入店ゲート11を開する。利用者は、入店ゲート11を通って店舗10に入店し、商品が陳列されている売り場100で購入する商品を取り出す(選ぶ)。精算処理装置4は、精算エリア102にて、商品の取引金額の精算を希望する利用者の指紋を読み取る。精算処理装置4は、店舗管理装置2によって精算処理装置4の使用を許可された利用者に対して、商品の登録及び登録した商品の取引金額を受け付ける。退店処理装置5は、退店エリア103にて、退店を希望する利用者の指紋を読み取る。退店処理装置5は、当該利用者の指紋データを店舗管理装置2に送信する。退店処理装置5は、店舗管理装置2が利用者を未精算利用者であると判定すれば、当該利用者に対して退店ゲート12を閉する。また、退店処理装置5は、店舗管理装置2が利用者を精算済利用者であると判定すれば、当該利用者に対して退店ゲート12を開する。
<2.構成例>
図2は、この実施例にかかる店舗管理装置2の主要部の構成を示すブロック構成図である。図3は、この実施例にかかる店舗管理装置2に記憶される利用者管理情報を示す説明図である。図4は、この実施例にかかる入店処理装置3の主要部の構成示すブロック構成図である。図5は、この実施例にかかる精算処理装置4の主要部の構成を示すブロック構成図である。図6は、この実施例にかかる退店処理装置5の主要部の構成を示すブロック構成図である。
店舗管理装置2は、図2に示すように、制御部21と、通信部22と、を備えている。
通信部22は、例えば、ネットワークを介して、入店処理装置3、精算処理装置4及び退店処理装置5と通信する。通信部22は、受信部221と、送信部222とを有している。
受信部221は、ネットワークを介して、入店処理装置3、精算処理装置4及び退店処理装置5から利用者の指紋データを含む種々の情報を受信する。本実施例では、受信部221は、この発明でいう利用者同定情報取得部に相当する。
送信部222は、入店処理装置3、精算処理装置4及び退店処理装置5にネットワーク介して種々の情報を送信する。送信部222は、例えば、制御部21が退店する利用者を未精算利用者であると判定した場合、退店処理装置5に対して、退店する利用者が未精算利用者である判定結果を送信する。本実施例では、送信部222は、本発明でいう退店時出力部に相当する。
制御部21は、利用者管理部211と、データ制御部212と、第1判定部213と、精算処理管理部214とを備えている。
利用者管理部211は、メモリ等の記憶媒体である。利用者管理部211は、受信部221から受信した指紋データを用いて、利用者を管理する利用者管理情報を記憶する。より具体的には、利用者管理部211は、図3に示すように、利用者の入店時に取得された入店時指紋データと、入店時指紋データに対応付けられた精算ステータスと、退店ステータスとを含む利用者管理情報を記憶する。精算ステータスは、商品の取引金額が利用者によって精算されていないこと(未精算又は精算前)を示す”0”、又は商品の取引金額が精算済みであることを示す”1”で表される。退店ステータスは、退店していないことを示す”0”、又は退店済みであることを示す”1”で表される。
以下の説明において、利用者管理部211に登録されている利用者管理情報の退店ステータスが”0”で示される利用者を店内に居る利用者と呼ぶ。
データ制御部212は、利用者管理部211に記憶されている利用者管理情報を制御する。データ制御部212は、受信部221が入店処理装置3から指紋データを受信すると、受信した指紋データを用いて、利用者管理情報を登録する。つまり、データ制御部212は、入店処理装置3から受信した指紋データを入店時指紋データとして登録する。また、データ制御部212は、受信部221が入店処理装置3から指紋データを受信した場合、この指紋データに対応する精算ステータス及び退店ステータスを”0”にする。
データ制御部212は、利用者が精算を終了した場合、当該利用者にかかる利用者管理情報の精算ステータスを更新する。例えば、精算処理管理部214が利用者が取引金額の精算を完了したと判定した場合、データ制御部212は、当該利用者にかかる利用者管理情報の精算ステータスを”0”から”1”に更新する。
データ制御部212は、利用者が退店する場合、当該利用者にかかる利用者管理情報の退店ステータスを”0”から”1”に更新する。例えば、利用者管理情報を用いて第1判定部213が退店する利用者が精算済利用者であると判定した場合、データ制御部212は当該利用者にかかる利用者管理情報の退店ステータスを更新する。
データ制御部212は、所定の時間毎に、退店ステータスが”1”である利用者管理情報を削除する。
精算処理管理部214は、受信部221が精算処理装置4から指紋データを受信すると、利用者に対して精算処理装置4の使用を許可するかどうかの判定をする。例えば、精算処理管理部214は、精算処理装置4で指紋を読み取られた利用者を店内に居る利用者に同定する同定処理を行う。精算処理管理部214は、同定処理によって利用者を店内に居る利用者に同定できれば、精算処理装置4の使用を許可する旨の通知を送信部222を介して精算処理装置4に送信する。また、受信部221が利用者が取引金額の精算を終了したとの通知を精算処理装置4から受信した場合、精算処理管理部214は、当該利用者が取引金額の精算を完了したと判定する。精算処理管理部214による判定に応じて、データ制御部212は、利用者にかかる利用者管理情報の精算ステータスを適宜更新する。
一方、精算処理管理部214は、同定処理によって、利用者を店内に居る利用者に同定できなければ、利用者に対して精算処理装置4の使用不可の判定結果を送信部222を介して精算処理装置4に送信する。
第1判定部213は、店舗10から退店する利用者について、利用者管理情報を用いて、取引金額の精算が完了しているかどうかを判定する。
第1判定部213は、受信部221が退店処理装置5から指紋データを受信すると、当該指紋データを用いて、利用者管理装置に登録されている利用者を店内に居る利用者に同定する同定処理を行う。第1判定部213は、同定処理によって当該指紋データにかかる利用者を店内に居る利用者に同定できれば、当該利用者にかかる利用者管理情報の精算ステータスによって利用者が未精算利用者であるかどうかを判定する。
第1判定部213は、退店する利用者について、精算ステータスが”0”の場合、この利用者を未精算利用者であると判定する。また、第1判定部213は、退店する利用者について、精算ステータスが”1”の場合、この利用者を精算済利用者であると判定する。第1判定部213による判定に応じて、データ制御部212は、利用者にかかる利用者管理情報の退店ステータスを適宜更新する。
さらに、第1判定部213は、退店する利用者が精算済利用者であると判定した場合、利用者が精算済み利用者であるとする判定結果を送信部222を介して退店処理装置5に送信する。また、第1判定部213は、退店する利用者が未精算利用者であると判定した場合、利用者が未精算利用者であるとする判定結果を送信部222を介して退店処理装置5に送信する。
店舗管理装置2の制御部21は、ハードウェアCPU、メモリ、その他の電子回路によって構成されている。ハードウェアCPUが、この発明にかかる店舗管理プログラムを実行したときに、データ制御部212、第1判定部213及び精算処理管理部214として動作する。また、メモリは、この発明にかかる店舗管理プログラムを展開する領域や、この店舗管理プログラムの実行時に生じたデータ等を一時記憶する領域を有している。制御部21は、ハードウェアCPU、メモリ等を一体化したLSIであってもよい。また、ハードウェアCPUが、この発明にかかる店舗管理方法を実行するコンピュータである。
入店処理装置3は、図4に示すように、制御部30と、同定情報読取ユニット31と、かご貸出ユニット32と、通信部33と、ゲート開閉部34とを備えている。本実施例では、同定情報読取ユニット31が、この発明でいう入店時利用者同定情報読取部に相当する。
制御部30は、同定情報読取ユニット31、かご貸出ユニット32、通信部33及びゲート開閉部34を制御する。
同定情報読取ユニット31は、利用者検知部311と、スキャナ312とを備えている。利用者検知部311は、スキャナ312の読取領域に利用者の指が載置されたかどうか検知する。利用者検知部311がスキャナ312の読取領域に利用者の指が載置されたことを検知すると、スキャナ312は、読取領域に載置された利用者の指から指紋を読み取る。
かご貸出ユニット32は、売り場100で陳列された商品を持ち運ぶために使用される買い物かごを利用者に貸し出す。かご貸出ユニット32は、制御部321と、かご排出口322とを備えている。制御部321は、同定情報読取ユニット31が利用者の指紋を読み取ると、かご排出口322から当該利用者に対して買い物かごを排出する。
通信部33は、店舗管理装置2とLANなどのネットワークを介して情報の送受信を行う。通信部33は、例えば、スキャナ312で読み取った指紋にかかる指紋データを店舗管理装置2に送信する。通信部33は、指紋データの送信に限定されず、店舗管理装置2と種々の情報を送受信する。
ゲート開閉部34は、スキャナ312が利用者の指紋を読み取ると、当該利用者に対して入店ゲート11の入店を許可するために、入店ゲート11を開する。
なお、入店ゲート11は、利用者の入店を許可するために開した場合、所定の時間経過後に閉するように構成されていてもよい。
精算処理装置4は、図5に示すように、制御部40と、同定情報読取ユニット41と、精算ユニット42と、かご返却ユニット43と、通信部44と、表示部45とを備えている。本実施例では、同定情報読取ユニット41が、この発明でいう精算時利用者同定情報読取部に相当する。
制御部40は、同定情報読取ユニット41、精算ユニット42、かご返却ユニット43、通信部44及び表示部45を制御する。
同定情報読取ユニット41は、利用者検知部411と、スキャナ412とを備えている。利用者検知部411は、スキャナ412の読取領域に利用者の指が載置されたかどうか検知する。利用者検知部411がスキャナ412の読取領域に利用者の指が載置されたことを検知すると、スキャナ412は、読取領域に載置された利用者の指から指紋を読み取る。
精算ユニット42は、利用者が購入する商品の登録及び登録された商品の精算を行うためのユニットである。精算ユニット42は、制御部421と、バーコードリーダ422と、操作部423と、貨幣処理部424とを備えている。
制御部421は、店舗管理装置2の判定結果に応じて、バーコードリーダ422、操作部423及び貨幣処理部424を制御する。ここでいう判定結果とは、利用者に対して、精算ユニット42の使用を許可するかどうかを判定した判定結果である。
通信部44が店舗管理装置2によって、利用者に精算ユニット42の使用を許可するとの判定結果を受信した場合、バーコードリーダ422は、商品に取り付けられているバーコードの読み取りを始める。
操作部423は、例えば、押しボタン又はタッチパネルを有し、利用者からの操作を受け付ける。操作部423が、例えば、押下されるなどによる利用者からの操作を受け付けることで、制御部421は、利用者による商品の登録の終了を検出する。
貨幣処理部424は、取引金額の精算に用いる貨幣(硬貨、及び紙幣)の入出金を処理する。
かご返却ユニット43は、かご検知部431と、商品検知部432とを備えている。
かご検知部431は、例えば、圧力センサ、であり、商品検知位置に買い物かごが載置されたことを検知する。
商品検知部432は、例えば、光学センサ(カメラ)である。商品検知部432は、商品検知位置に載置された買い物かごの中の商品を検知する。ここで、商品検知部432が買い物かごの中に商品があると検知した場合、制御部40は、登録し忘れた商品が買い物かごの中に残っていることを利用者に知らせるために、例えば、表示部45に買い物かごの中に商品があることを表示画面などを使用して表示させる。
商品検知部432が買い物かごの中に商品がないと検知した場合、制御部40は、通信部44を介して利用者が精算を終了した旨の通知を店舗管理装置2に送信する。
ところで、利用者が商品を購入せずに退店する場合であっても、店舗管理システム1は、当該利用者に対して上述と同じ処理を行う。
通信部44は、店舗管理装置2とLANなどのネットワークを介して情報の送受信を行う。通信部44は、例えば、スキャナ412で読み取った指紋にかかる指紋データを店舗管理装置2に送信する。また、通信部44は、店舗管理装置2から利用者に対して、精算処理装置4の精算ユニット42の使用を許可するかどうかの判定結果を受信する。さらに、通信部44は、店舗管理装置2に、利用者が精算を終了した旨の通知を送信する。
表示部45は、例えば液晶パネルを有している。表示部45は、例えば液晶パネルに個々の商品の価格又は合計金額を表示する。また、表示部45は、例えば、商品検知部432で検知された商品の有無を表示する。
退店処理装置5は、図6に示すように、制御部50と、同定情報読取ユニット51と、通信部52と、ゲート開閉部53とを備えている。本実施例では、同定情報読取ユニット51が、この発明でいう退店時利用者同定情報読取部に相当する。
制御部50は、同定情報読取ユニット51、通信部52及びゲート開閉部53を制御する。
同定情報読取ユニット51は、利用者検知部511と、スキャナ512とを備えている。利用者検知部511は、スキャナ512の読取領域に利用者の指が載置されたかどうか検知する。利用者検知部511がスキャナ512の読取領域に利用者の指が載置されたことを検知すると、スキャナ512は、読取領域に載置された利用者の指から指紋を読み取る。
通信部52は、店舗管理装置2とLANなどのネットワークを介して種々の情報の送受信を行う。通信部52は、例えば、スキャナ512で読み取った指紋にかかる指紋データを店舗管理装置2に送信する。また、通信部52は、店舗管理装置2から利用者が未精算利用者であるかどうかの判定結果を受信する。
ゲート開閉部53は、通信部52が店舗管理装置2から利用者が精算済利用者であるとの判定結果を受信した場合、当該利用者に対して退店ゲート12の退店を許可するために退店ゲート12を開する。なお、退店ゲート12は、利用者の退店を許可するために開した場合、所定の時間経過後に閉するように構成されていてもよい。
また、ゲート開閉部53は、通信部52が店舗管理装置2から利用者が未精算利用者であるとの判定結果を受信した場合、当該利用者に対して退店ゲート12の通行を制限するために退店ゲート12を閉する。
<3.動作例>
店舗管理装置2の動作について、図7を参照して説明する。図7は、本実施例にかかる店舗管理装置2の動作の一例を示すフローチャートである。
店舗管理装置2は、受信部221が指紋データを受信した場合(S11:Yes)、入店処理装置3、精算処理装置4及び退店処理装置5のうちのいずれから当該指紋データを受信したかを判定する(S12、S13)。店舗管理装置2は、入店処理装置3から当該指紋データを受信したと判定した場合(S12:Yes)、入店管理処理を行う(S14)。ここでいう入店管理処理は、データ制御部212が、利用者管理情報を利用者管理部211に登録する処理である。
一方、店舗管理装置2は、精算処理装置4から当該指紋データを受信したと判定した場合(S12:No、S13:Yes)、精算管理処理を行う(S15)。精算管理処理についての詳細な説明は、後述する。
店舗管理装置2は、退店処理装置5から当該指紋データを受信したと判定した場合(S12:No、S13:No)、退店管理処理を行う(S16)。退店管理処理についての詳細な説明は、後述する。
店舗管理装置2の精算管理処理について、図8を参照して説明する。図8は、本実施例にかかる店舗管理装置2の精算管理処理の一例を示すフローチャートである。
店舗管理装置2の精算処理管理部214は、受信部221が受信した指紋データにかかる利用者を店内に居る利用者に同定する同定処理を行う(S111)。精算処理管理部214は、同定処理によって利用者を店内に居る利用者に同定できれば(S111:Yes)、当該利用者に対して精算処理装置4の精算ユニット42の使用を許可する判定結果を送信部222を介して精算処理装置4に送信する(S112)。精算処理管理部214は、受信部221が精算処理装置4から利用者が取引金額の精算を終了した旨の通知を受信すると(S113:Yes)、データ制御部212に当該利用者にかかる利用者管理情報の精算ステータスを”0”から”1”に更新させる(S114)。
一方、精算処理管理部214は、同定処理によって利用者を店内に居る利用者に同定できなければ(S111:No)、利用者に対して精算処理装置4の精算ユニット42の使用を許可しない(使用不可)とする判定結果を送信部222を介して精算処理装置4に送信する(S115)。
店舗管理装置2の退店管理処理について、図9を参照して説明する。図9は、本実施例にかかる店舗管理装置2の退店管理処理の一例を示すフローチャートである。
店舗管理装置2の第1判定部213は、受信部221が受信した指紋データにかかる利用者を店内に居る利用者に同定する同定処理を行う(S121)。同定処理によって、利用者を店内に居る利用者に同定できれば(S121:Yes)、第1判定部213は、受信部221が受信した指紋データにかかる利用者が未精算利用者であるかどうか判定する(S122)。より具体的には、第1判定部213は、利用者管理部211に記憶されている当該利用者にかかる利用者管理情報の精算ステータスに基づいて、受信部221が受信した指紋データにかかる利用者が精算を完了していない未精算利用者であるかどうか判定する。第1判定部213は、利用者の精算ステータスが”1”の場合、精算を完了した精算済利用者であると判定する(S122:No)。また、第1判定部213は、利用者にかかる精算ステータスが”0”の場合、精算を完了していない未精算利用者であると判定する(S122:Yes)。
第1判定部213は、利用者を精算済利用者と判定した場合(S122:No)、利用者が精算済利用者であるとの判定結果を送信部222を介して退店処理装置5に送信する(S123)。そして、第1判定部213は、当該利用者にかかる利用者管理情報の退店ステータスをデータ制御部212によって”0”から”1”に更新させる(S124)。
一方、第1判定部213は、同定処理によって、利用者を店内に居る利用者に同定できなければ(S121:No)、利用者の退店を許可しない(退店不可)とする(利用者が未精算利用者である)判定結果を送信部222を介して退店処理装置5に送信する(S125)。
また、第1判定部213は、利用者が精算を完了していない未精算利用者であると判定した場合(S122:Yes)、利用者が未精算利用者であるとの判定結果を送信部222を介して退店処理装置5に送信する(S125)。
なお、第1判定部213は、S123及びS124を上述の順番通りに実行しなくてもよい。例えば、第1判定部213は、S123とS124とを入れ替えて実行してもよい。店舗管理装置2は、退店管理処理が適宜実行できれば、個々の処理をどのような順番で実行してもよい。
次に、本実施例にかかる店舗管理システム1の入店処理装置3の動作について、図10を参照して説明する。図10は、本実施例にかかる入店処理装置3の動作の一例を示すフローチャートである。
入店処理装置3は、利用者の指紋をスキャナ312で読み取ると(S21:Yes)、読み取った指紋にかかる指紋データを通信部33から店舗管理装置2に送信する(S22)。入店処理装置3のかご貸出ユニット32は、かご排出口322から買い物かごを排出する(S23)。入店処理装置3のゲート開閉部34は、入店ゲート11を開する(S24)。
なお、入店処理装置3は、S22、S23及びS24を上述の順番通りに実行しなくてもよい。例えば、入店処理装置3は、S22、S23及びS24の順番を入れ替えて実行してもよい。入店処理装置3は、上述の処理が適宜実行できれば、個々の処理をどのような順番で実行してもよい。
次に、本実施例にかかる店舗管理システム1の精算処理装置4の動作について、図11を参照して説明する。図11は、本実施例にかかる店舗管理システム1の精算処理装置4の動作の一例を示すフローチャートである。
精算処理装置4は、利用者の指紋をスキャナ412で読み取ると(S31:Yes)、読み取った指紋にかかる指紋データを店舗管理装置2に送信する(S32)。精算処理装置4は、店舗管理装置2から利用者に対して精算可否の判定結果を受信する(S33)。精算処理装置4は、通信部44が受信した判定結果が利用者に対して精算ユニット42の使用を許可する判定結果である場合(S33:Yes,S34:Yes)、精算ユニット42のバーコードリーダ422で商品に取り付けられたバーコードを読み取ってで登録を受け付ける(S35)。
精算ユニット42の制御部40が、利用者によるて操作部423の操作が行われてされ商品の登録が終了したことを検出した場合(S36:Yes)、かご返却ユニット43のかご検知部431は、商品検知位置に買い物かごが載置されたかどうかを検知する(S37)。かご検知部431が商品検知位置に買い物かごが載置されたことを検知した場合(S37:Yes)、商品検知部432は、買い物かごの中の商品を検知する(S38)。商品検知部432が買い物かごの中に商品がないと判定すれば(S38:Yes)、精算処理装置4の表示部45は、取引金額を表示する(S39)。精算ユニット42の貨幣処理部424は、利用者から商品の取引金額に対する貨幣を受け付ける。利用者から商品の取引金額に対する貨幣を受け付けて精算が終了すると(S40:Yes)、通信部44は、商品の取引金額の精算が終了した旨を店舗管理装置2に送信する(S41)。
一方、精算処理装置4は、通信部44が受信した判定結果が当該利用者に対して精算ユニット42の使用を許可しないとする判定結果である場合(S33:Yes、S34:No)、表示部45に精算ユニット42の使用が不可である旨を表示させる(S42)。
また、商品検知部432が買い物かごの中に商品があると判定すれば(S38:No)、利用者が買い物かごの中に残っている商品を登録できるように、精算処理装置4は、処理をS35に移行する。
ところで、精算ユニット42は、例えば、商品が1つも登録されない場合でも、利用者による操作部423の操作が行われることで商品の登録の終了を検出する(S36)。この場合、商品が1つも登録されていないので、商品の取引金額は0である。したがって、貨幣処理部424は、利用者からの貨幣を受け付けない。このような場合であっても、かご検知部431が商品検知位置に買い物かごが載置されたことを検知し(S39:Yes)、商品検知部432が買い物かごの中に商品を検知しなかったことを条件に(S40:Yes)。精算処理装置4は、精算を終了したとする旨の通知を店舗管理装置2に送信する。
本実施例にかかる店舗管理システム1の退店処理装置5の動作について、図12を参照して説明する。図12は、本実施例にかかる店舗管理システム1の退店処理装置5の動作の一例を示すフローチャートである。
退店処理装置5は、利用者の指紋をスキャナ512で読み取ると(S51:Yes)読み取った指紋にかかる指紋データを通信部52を介して店舗管理装置2に送信する(S52)。退店処理装置5は、通信部52が店舗管理装置2から当該指紋データにかかる利用者が精算済利用者であるとの判定結果を受信すれば(S53:Yes、S54:Yes)、ゲート開閉部53が退店ゲート12を開する(S55)。
一方、通信部52が利用者が未精算利用者であるとの判定結果を受信すれば(S53:Yes,S54:No)、ゲート開閉部53は、退店ゲート12を閉する(S56)。
本実施例にかかる店舗管理装置2は、入店処理装置3、精算処理装置4及び退店処理装置5から取得した指紋データを用いて、退店する利用者が精算を完了しているかどうかを判定する。言い換えると、店舗管理装置2は、退店する利用者について、精算処理装置4から精算を終了したとの通知を受信すれば、精算を完了した精算済利用者であると判定する。
一方、本実施例にかかる店舗管理装置2は、退店する利用者ついて、精算処理装置4から精算を終了したとの通知を受信していなければ、精算を完了させていない未精算利用者であると判定する。
通常、利用者は、店舗10に入店すると、商品棚に陳列されている商品の中から、購入する商品を取り出し、精算エリア102に持っていく。利用者は、精算エリア102で購入する商品の取引金額を精算処理装置4で精算した後、商品を持って退店する。したがって、利用者同定情報を取引金額の精算時に取得していない利用者は、取引金額の精算を行っていない商品(未精算の商品)を所持している可能性が高い。
本実施例にかかる店舗管理装置2は、退店する利用者について、取引金額の精算を行っていない商品を所持しているかどうかの判定が、指紋データを取引金額の精算時に取得していない利用者であるかどうかを判定するという簡単な処理で行えるので、未精算の商品が店外に持ち出されるのを抑制することができる。
本実施例にかかる店舗管理装置2は、退店する利用者を未精算利用者であると判定した場合、退店処理装置5に、当該未精算者の退店を制限する出力を行う。
また、利用者管理情報を用いることによって、店舗内に滞在している利用者の人数を確認できるので、店舗内の混雑に応じた空調制御等も行える。
また、入店時、精算時、及び退店時で利用者を同定することができればよく、利用者の氏名、住所、年齢等の属性情報を必要としないことから、利用者は予め会員登録をしなくても、店舗を利用することができる。
なお、退店処理装置5は、退店する利用者が未精算利用者であるとする判定結果を店舗管理装置2から受信した場合、スピーカからアラームを出力するなどしてもよい。これにより、店舗管理システム1は、退店する利用者が取引金額の精算を行っていないことを当該利用者及び管理人に報知することができる。
また、店舗管理装置2は、店外に設置されてもよい。また、かご検知部431は、圧力センサに限定されない。また、かご検知部431は、例えば光学センサ(カメラ)を使用して、買い物かごが商品検知位置に載置されたかどうか検出してもよい。
<4.変形例>
変形例1にかかる店舗管理装置2Aについて、図13を参照して説明する。図13は、変形例1にかかる店舗管理装置2Aの主要部の構成を示すブロック構成図である。この変形例1にかかる店舗管理装置2Aは、違反利用者管理部215と、第2判定部216とを備えていることが上述の実施例と異なる。なお、以下の説明では、上述の実施例において既に説明している構成については、同じ符号を付し、説明を省略する。
店舗管理装置2Aは、制御部21Aと、通信部22とを備えている。
制御部21Aは、利用者管理部211と、データ制御部212と、第1判定部213と、精算処理管理部214と、違反利用者管理部215と、第2判定部216と、を備えている。
違反利用者管理部215は、メモリなどの記憶媒体である。第1判定部213が退店する利用者について、取引金額の精算が完了していない未精算利用者であると判定した場合、データ制御部212は、入店時に取得した当該未精算利用者の指紋データを違反利用者管理部215に登録する。変形例1において、違反利用者管理部215に指紋データが登録されている利用者を違反利用者と呼ぶ。
第2判定部216は、店舗10に入店する利用者について、違反利用者管理部215に指紋データが登録されている利用者であるかどうかを判定する。言い換えると、第2判定部216は、入店処理装置3で指紋を読み取られた利用者を、入店処理装置3から受信した当該利用者の指紋データを用いて、違反利用者に同定する同定処理を行う。
通信部22の送信部222は、第2判定部216が判定した判定結果を入店処理装置3に送信する。送信部222は、入店する利用者が違反利用者であるかどうかを判定した判定結果を入店処理装置3に送信する。変形例1では、送信部222が、この発明でいう入店時出力部に相当する。
入店処理装置3は、受信した判定結果に基づいて、入店ゲート11を制御する。入店処理装置3は、例えば、利用者が違反利用者であるとする判定結果を受信した場合、入店ゲート11を閉する。
変形例1にかかる店舗管理装置2Aの入店管理処理の一例について、図14を参照して説明する。図14は、変形例1にかかる店舗管理装置2Aの入店管理処理の一例を示すフローチャートである。
店舗管理装置2Aの第2判定部216は、受信部221が受信した指紋データにかかる利用者を違反利用者に同定する同定処理を行う(S131)。第2判定部216は、同定処理によって利用者を違反利用者に同定できなければ(S131:No)、入店処理装置3に利用者が違反利用者ではないとする判定結果を送信する(S132)。そして、データ制御部212は、指紋データを用いた利用者管理情報を、利用者管理部211に登録する(S133)。この場合、利用者管理情報の精算ステータスは、商品の取引金額が精算されていないことを示す”0”で登録される。
一方、第2判定部216は、同定処理によって利用者を違反利用者に同定できれば(S131:Yes)、入店処理装置3に、利用者が違反利用者であるとする判定結果を送信部222を介して送信する(S134)。
変形例1にかかる店舗管理装置2Aの退店管理処理について、図15を参照して説明する。変形例1にかかる店舗管理装置2Aの退店管理処理の一例を示すフローチャートである。
店舗管理装置2の第1判定部213は、受信部221が受信した指紋データにかかる利用者を店内に居る利用者に同定する同定処理を行う(S141)。第1判定部213は、同定処理によって利用者を店内に居る利用者に同定できれば(S141:Yes)、当該利用者が精算を完了していない未精算利用者であるかどうか判定する(S142)。第1判定部213が利用者が未精算利用者でない(精算を完了した精算済利用者である)と判定した場合(S142:No)、データ制御部212は、利用者管理情報の退店ステータスを”0”から”1”に更新する(S143)。第1判定部213は、利用者の退店を許可する判定結果を送信部222を介して退店処理装置5に送信する(S144)。
一方、第1判定部213は、同定処理によって利用者を店内に居る利用者に同定できなければ(S141:No)、利用者の退店を許可しない(退店不可)とする判定結果を送信部222を介して退店処理装置5に送信する(S145)。
また、第1判定部213は、利用者が精算を完了していない未精算利用者であると判定した場合(S142:Yes)、データ制御部212によって利用者の指紋データを違反利用者管理部215に登録する(S146)。第1判定部213は、利用者の退店を許可する判定結果を送信部222を介して退店処理装置5に送信する(S144)。
なお、第1判定部213は、未精算利用者であると判定した場合、指紋データを違反利用者管理部215に登録した後、利用者の退店を許可しない(退店不可)とする判定結果を退店処理装置5に送信してもよい(S145)。
変形例1にかかる入店処理装置3について、図16を参照して説明する。図16は、変形例1にかかる入店処理装置3の動作の一例を示すフローチャートである。なお、図16で示されるS211、S212は、上述の実施例の入店処理装置3のS21、S22(図10参照)と同じ処理であるので、説明を省略する。
同定処理によって利用者を違反利用者に同定できなければ(S213:Yes、S214:No)、かご貸出ユニット32は、かご排出口322から買い物かごを排出する(S215)。入店処理装置3のゲート開閉部34は、入店ゲート11を開する(S217)。
一方、同定処理によって利用者を違反利用者に同定できれば(S213:Yes、S214:Yes)、入店処理装置3のゲート開閉部34は、入店ゲート11を閉する(S217)。
なお、入店処理装置3は、S215及びS216を上述の順番通りに実行しなくてもよい。例えば、入店処理装置3は、S215及びS216の順番を入れ替えて実行してもよい。入店処理装置3は、上述の処理が適宜実行できれば、個々の処理をどのような順番で実行してもよい。
退店処理装置5の動作は、上述の実施例の退店処理装置5の動作と、店舗管理装置2Aから受信する情報が異なること以外同じである(図12参照)。つまり、退店処理装置5は、店舗管理装置2から利用者の退店を許可するかどうかの判定結果を受信する(S53に相当)。退店処理装置5は、店舗管理装置2から利用者の退店を許可する判定結果を受信すれば(S54に相当)、退店ゲート12を開する(S55)。また、退店処理装置5は、店舗管理装置2から利用者の退店を許可しない(退店不可)とする判定結果を受信すれば(S54に相当)、退店ゲート12を閉する(S56)。これら以外の退店処理装置5の動作は、上述の実施例の退店処理装置5の動作と同じであるので、ここでの説明を省略する。
なお、精算処理装置4の動作は、上述の実施例の精算処理装置4の動作(図9参照)と同じであるので、ここでの説明を省略する。
変形例1にかかる店舗管理装置2Aは、入店する利用者の指紋データを用いて、当該利用者を違反利用者に同定する同定処理を行う。これにより、店舗管理装置2Aは、過去に未精算の商品を持ち出した可能性の高い利用者を入店時に検出することができる。
変形例1にかかる店舗管理装置2Aは、上述の処理で入店する利用者について、過去に取引金額の精算を行っていない商品を持ち出した可能性が高い利用者であるかどうかを簡単な処理で行える。
また、変形例1にかかる入店処理装置3は、店舗管理装置2Aから、過去に未精算の商品を持ち出した可能性の高い利用者であれば、入店ゲート11を閉することによって利用者の入店を制限することができる。
変形例2にかかる店舗管理装置2B及びこの店舗管理装置2Bを使用する店舗管理システム1Aについて、図17及び図18を参照して説明する。図17は、変形例2にかかる店舗管理システム1Aを説明する説明図である。図18は、変形例2にかかる店舗管理装置2Bを使用した店舗10Aの一例を示す説明図である。
変形例2にかかる店舗管理システム1Aは、図17に示すように、店舗管理装置2Bが、複数の店舗10A、10B、10C毎に設けられている入店処理装置3A及び退店処理装置5Aとネットワーク71を介して接続されている点が上述の実施例及び変形例1と異なる。また、変形例2にかかる店舗管理システム1Aは、利用者が、スマートフォンなどの携帯用端末(以下単に端末6と呼ぶ)にダウンロードされた専用のアプリケーション(以下、単に専用アプリと呼ぶ)を使用することが上述の実施例及び変形例1と異なる。さらに、店舗管理システム1Aでは、光学的読取コード(例えば、QRコード(登録商標))に含まれる情報を用いて、利用者を同定することが上述の実施例及び変形例1と異なる。
以下の説明では、上述の実施例及び変形例1において既に説明している構成については、同じ符号を付し、説明を省略する。また、以下の変形例2の説明について、店舗10Aを、店舗10A、10B、10Cの代表として説明する。
端末6には、店舗10A、10B、10Cで商品の取引を行うための専用アプリが予めダウンロードされている。ここでいう専用アプリは、利用者が店舗10A、10B、10Cで商品を購入する際に使用される。
専用アプリは、例えば、端末6の表示部/操作部(タッチパネル)、カメラ、記憶部(メモリ)及び通信部を使用する。より詳細には、利用者が端末6の表示部/操作部であるタッチパネルを操作することで、専用アプリは、商品の登録及び精算を行う。また、専用アプリは、端末6のカメラで撮像された光学的読取コードを、記憶部に記憶する。
変形例2にかかる店舗10Aには、図18に示すように、売り場100、入店エリア101及び退店エリア103が設けられている。また、変形例2にかかる店舗管理システム1Aは、店舗管理装置2Bと、入店処理装置3Aと、退店処理装置5Aと、入店ゲート11及び退店ゲート12とを備えている。
なお、変形例2の店舗管理システム1Aは、3つの店舗10A、店舗10B及び店舗10C毎に設けられている入店処理装置3A及び退店処理装置5Aとネットワーク71を介して接続されている例に限定されない。変形例2にかかる店舗管理システム1Aは、入店処理装置3A及び退店処理装置5Aをそれぞれ1つ以上備えていればよい。
入店処理装置3Aは、入店ゲート11よりも店外側に設けられ、入店を希望する利用者が入店処理装置3Aに近づくと、当該利用者を検知して、光学的読取コードを表示する。
入店処理装置3Aで表示される光学的読取コードは、利用者ID及び店舗情報を含む。利用者IDは、例えば、入店処理装置3Aが利用者(端末6)に対して割り当てた固有のIDである。店舗情報は、店舗を特定するために、例えば、店舗毎に割り当てられた番号である。この変形例2では、利用者IDは、この発明でいう利用者同定情報に相当する。以下の説明において、利用者ID及び店舗情報は、まとめて利用者情報と呼ぶ。
入店処理装置は、専用アプリが光学的読取コードを読み込むと、当該光学的読取コードに含まれる利用者情報を店舗管理装置2Bに送信する。
入店処理装置3Aは、入店ゲート11と有線又は無線で接続されている。入店処理装置3Aは、入店ゲート11の開閉を制御する。
退店処理装置5Aは、退店エリア103に設置されている。退店処理装置5Aは、退店ゲート12よりも店内側に設置されている。退店処理装置5Aは、端末6に記憶されている光学的読取コードを読み取る。退店処理装置5Aは、光学的読取コードを読み取ると、読み取った光学的読取コードに含まれる利用者情報を店舗管理装置2Bに送信する。
店舗管理装置2Bは、入店処理装置3Aから受信した利用者情報を用いて、利用者管理情報を登録する。また、店舗管理装置2Bは、退店処理装置5Aから受信した利用者情報を用いて、退店する利用者を、利用者管理情報にかかる利用者に同定する同定処理を行う。
また、店舗管理装置2Bは、退店処理装置5Aから利用者情報を受信すると、利用者管理部211に記憶されている利用者管理情報の退店ステータスを適宜更新する。
さらに、店舗管理装置2Bは、モバイルネットワークを介して端末6と情報を送受信する。
店舗管理システム1Aでは、利用者が購入する商品の登録及び取引金額の精算を専用アプリを使用して行う。専用アプリは、利用者が取引金額の精算を終了すると、取引金額の精算を終了したとする通知を、利用者IDに対応付けて、店舗管理装置2Bに送信する。店舗管理装置2Bは、利用者IDに対応付けられた精算を終了したとする通知を受信すると、利用者管理部211に記憶されている利用者管理情報を更新する。つまり、この場合、店舗管理装置2Bは、当該利用者IDに対応付けられた精算ステータスを”0”から”1”に更新する。
店舗管理装置2B、入店処理装置3A及び退店処理装置5Aの構成について、図19〜図22を参照して詳細に説明する。図19は、変形例2にかかる店舗管理装置2Bの主要部の構成を示すブロック構成図である。図20は、変形例2にかかる店舗管理装置2Bに記憶される利用者管理情報を示す説明図である。図22は、変形例2にかかる入店処理装置3Aの主要部の構成を示すブロック構成図である。図22は、変形例2にかかる退店処理装置5Aの主要部の構成を示すブロック構成図である。
店舗管理装置2Bは、図19に示すように、制御部21Bと通信部24とを備えている。
通信部24は、店舗通信用の受信部241及び送信部242と、モバイルネットワーク用の受信部243及び送信部244とを有している。店舗通信用の受信部241は、複数の店舗10A、10B、10Cの入店処理装置3A及び退店処理装置5Aとネットワーク71を介して種々の情報を受信する。また、店舗通信用の送信部242は、複数の店舗10A、10B、10Cの入店処理装置3A及び退店処理装置5Aとネットワーク71を介して種々の情報を送信する。
モバイルネットワーク用の受信部243は、端末6から利用者情報又は精算が終了したとする通知を含む種々の情報を受信する。
制御部21Bは、図19に示すように、利用者管理部211と、データ制御部212と、第1判定部213と、違反利用者管理部215と、第2判定部216とを備えている。制御部21Bは、上述の変形例1にかかる店舗管理装置2Aの制御部21Aから精算処理管理部214を除いた構成である。
利用者管理部211には、図20に示すように、利用者ID、店舗情報、精算ステータス及び退店ステータスを含む利用者管理情報が記憶されている。
入店処理装置3Aは、図21に示すように、制御部30と、かご貸出ユニット32と、通信部33と、ゲート開閉部34と、読取コードユニット35とを備えている。
読取コードユニット35は、読取コード生成部351と、読取コード表示部352と、利用者検知部353とを備えている。
利用者検知部353は、例えば、赤外線センサであって、入店を希望する利用者を検知する。より具体的には、利用者検知部353は、例えば、光学的読取コードを表示する表示器付近にいる利用者を検知する。
読取コード生成部351は、利用者検知部353が利用者を検知すると、光学的読取コードを生成する。生成された光学的読取コードは、利用者情報を含む。
読取コード表示部352は、読取コード生成部351で生成された光学的読取コードを表示器に表示する。
退店処理装置5Aは、図22に示すように、制御部50と、同定情報読取ユニット51と、通信部52と、ゲート開閉部53と、かご返却ユニット55とを備えている。
変形例2にかかる退店処理装置5Aの同定情報読取ユニット51は、利用者検知部511が利用者によって光学的読取コードが読取領域に翳されると、スキャナ512によって、光学的読取コードを読み取る。
かご返却ユニット55は、かご検知部551と、商品検知部552とを有している。かご返却ユニット55は、上述の実施例のかご返却ユニット43と同じ構成及び同じ機能を有するので、説明を省略する。
店舗管理装置2Bの動作について、図23を参照して説明する。図23は、変形例2にかかる店舗管理装置2の動作の一例を示すフローチャートである。
店舗管理装置2は、受信部221が利用者情報を受信した場合(S61:Yes)、入店処理装置3A及び退店処理装置5Aのいずれから当該利用者情報を受信したか判定する(S62)。店舗管理装置2Bは、入店処理装置3Aから利用者情報を受信した場合(S62:Yes)、入店管理処理を行う(S63)。ここでいう入店管理処理は、データ制御部212が、利用者管理情報を利用者管理部211に登録する処理である。この場合、データ制御部212は、利用者管理情報の精算ステータス及び退店ステータスを”0”にする。
一方、店舗管理装置2Bは、退店処理装置5Aから利用者情報を受信したと判定した場合(S62:No)、退店管理処理を行う(SS64)。
変形例2にかかる店舗管理装置2Bの退店管理処理は、変形例1における指紋データを利用者IDに置き換えたものである(図15参照)。
変形例2にかかる入店処理装置3Aの動作について図24を参照して説明する。図24は、変形例2にかかる入店処理装置3Aの動作の一例を示すフローチャートである。
入店処理装置3Aの読取コードユニット35の利用者検知部353が利用者を検知すると(S221:Yes)、読取コードユニット35の読取コード生成部351は、光学的読取コードを生成する(S222)。読取コードユニット35の読取コード表示部352は、読取コード生成部351によって生成された光学的読取コードを表示器に表示する(S223)。入店処理装置3Aは、利用者情報を店舗管理装置2に送信する(S224)。入店処理装置3Aのかご貸出ユニット32は、かご排出口322から買い物かごを排出する(S225)。入店処理装置3Aのゲート開閉部34は、入店ゲート11を開する(S226)。
なお、入店処理装置3Aは、S224、S225及びS226を上述の順番通りに実行しなくてもよい。例えば、入店処理装置3Aは、S224、S225及びS226の順番を入れ替えて実行してもよい。入店処理装置3は、上述の処理が適宜実行できれば、個々の処理をどのような順番で実行してもよい。
変形例2にかかる退店処理装置5Aの動作について、図25を参照して説明する。図25は、変形例2にかかる退店処理装置5Aの動作の一例を示すフローチャートである。
退店処理装置5Aは、読取コードユニット54の利用者検知部511が光学的読取コードを読み取ると(S511:Yes)、退店処理装置5Aのかご返却ユニット55のかご検知部551が商品検知位置に買い物かごが載置されたかどうかを検知する(S512)。かご検知部551が商品検知位置に買い物かごを検知した場合(S512:Yes)、商品検知部552は、買い物かごの中の商品を検知する(S513)。商品検知部552が買い物かごの中に商品がないと判定すれば、(S513:Yes)、読み取った光学的読取コードに含まれる利用者情報を店舗管理装置2Bに送信する(S514)。
通信部52が利用者が精算済利用者であるとの判定結果を受信すれば(S515:Yes、S516:Yes)、ゲート開閉部53は、退店ゲート12を開する(S517)。
一方、通信部52が利用者が未精算利用者であるとの判定結果を受信すれば(S516:Yes、S517:No)、ゲート開閉部53は、退店ゲート12を閉する(S519)。
また、商品検知部552が買い物かごの中に商品があると判定すれば(S513:No)、退店処理装置5Aは、利用者に対して、買い物かごの中に商品が残っていることを報知する(S519)。そして、退店処理装置5Aは、処理をS513に移行する。
変形例2にかかる店舗管理システム1Aは、専用アプリの決済機能で商品の取引金額を精算すればよい。つまり、利用者は、精算ユニット42を使用して精算をする必要がない。したがって、変形例2にかかる店舗管理システム1Aは、より簡単な構成で利用者及び商品を管理することができる。
変形例2にかかる店舗管理システム1Aでは、入店処理装置3A及び退店処理装置5Aから利用者情報を店舗管理装置2Bに送信する例で説明したが、これに限定されない。店舗管理システム1Aは、例えば、端末6から店舗管理装置2Bに利用者情報を送信する構成でもよい。また、店舗管理システム1Aは、例えば、端末6が入店処理装置3A及び退店処理装置5Aと近距離無線通信で通信してもよい。
また、店舗管理装置2Bは、プリペイド残高管理、精算した商品の電子レシート処理及び、クーポンなどの情報を端末6に送信してもよい。
また、店舗管理装置2Bは、店舗10A、10B、10Cとは別の場所に設置されていてもよいし、店舗10A、10B、10Cのいずれかの店舗に設置されていてもよい。
また、光学的読取コードに含まれる情報は、利用者ID及び店舗情報に限定されない。光学的読取コードは、例えば、入店時刻、クーポン情報を含んでいてもよい。
また、利用者管理情報は、上述の例に限定されない。利用者管理情報は、例えば、入店時刻、クーポン情報を含んでいてもよい。
変形例3にかかる退店処理装置5Bについて、図26を参照して説明する。図26は、変形例3にかかる退店処理装置5Bの主要部の構成を示すブロック構成図である。変形例3にかかる退店処理装置5Bは、非接触記憶媒体(例えば、ICタグ)を使用して、商品を管理する点が、実施例、変形例1及び変形例2と異なる。変形例3でいうICタグ検知部56は、本発明の検知装置に相当する。
なお、ICタグは、各商品に取り付けられている。ICタグには、商品識別コード、例えばJANコードを記憶している。また、ICタグは、例えば、近距離無線通信で読取装置と通信する。
以下において、変形例3にかかる退店処理装置5Bについて、上述の実施例と異なる構成及び動作を説明する。なお、退店処理装置5BのICタグを使用する構成は、変形例1及び変形例2に適用されてもよい。
退店処理装置5Bは、図26に示すように、同定情報読取ユニット51と、通信部52と、ゲート開閉部53と、ICタグ検知部56とを備えている。
ICタグ検知部56は、近距離無線通信で、ICタグに記憶されている情報を読み取る。
店舗管理装置2は、例えば、精算処理装置4から、登録した商品の商品識別コードを、指紋データに対応付けて利用者管理情報に記憶する。
退店処理装置5Bは、ICタグの情報を読み取ると、ICタグの情報を店舗管理装置2に送信する。店舗管理装置2Cは、利用者が精算した商品の情報と当該利用者の退店時に取得したICタグの情報とを照合する。店舗管理装置2は、利用者が精算した商品の情報と当該利用者の退店時に取得したICタグの情報とが異なれば、利用者を未精算利用者であると判定する。店舗管理装置2は、例えば、利用者が精算した商品の数と退店時のICタグの情報の数とを照合する。店舗管理装置2は、退店処理装置5Bから送信されたICタグの数が、精算した商品の数よりも多ければ、利用者を未精算利用者であると判定する。
変形例3にかかる精算処理装置4の精算ユニット42は、ICタグの情報を読み取るICタグリーダを備えている。ICタグリーダは、例えば、近距離無線通信で、ICタグの情報を読み取って登録する。
変形例3にかかる店舗管理装置2の退店管理処理について、図27を参照して説明する。図27は、変形例3にかかる店舗管理装置2の退店管理処理の一例を示すフローチャートである。
なお、変形例3にかかる退店管理処理のS151及びS152は、上述の実施例の退店管理処理のS121及びS122(図9参照)と同じであるので説明を省略する。また、退店管理処理のS155、S156及びS157は、上述の実施例の退店管理処理のS123、S124及びS125(図9参照)と同じであるので、説明を省略する。
第1判定部213は、利用者が精算を終了した精算済利用者である(未精算利用者ではない)と判定した場合(S152:No)、退店処理装置5Bから商品のICタグに関する情報を受信すると(S153:Yes)、第1判定部213は、精算された商品に取り付けられているICタグの情報と退店処理装置5Bから受信したICタグの情報とを照合する(S154)。精算された商品に取り付けられているICタグの情報と退店処理装置5Bから受信したICタグの情報とを照合し、精算された商品の数と退店処理装置5Bから受信したICタグの数が一致した場合(S155:Yes)、第1判定部213は、利用者が精算済利用者である判定結果を送信部222を介して退店処理装置5に送信する(S156)。
一方、第1判定部213は、精算された商品の数と退店処理装置5Bから受信したICタグの数とが一致しない場合(S155:No)、利用者が未精算利用者であるとする判定結果を送信部222を介して退店処理装置5Bに送信する(S158)。
変形例3にかかる退店処理装置5Bの動作について、図28を参照して説明する。図28は、変形例3にかかる退店処理装置5Bの動作の一例を示すフローチャートである。
なお、変形例3にかかる退店処理装置5BのS531、S532及びS533は、上述の実施例の退店処理装置5のS51、S52及びS53(図12参照)と同じであるので説明を省略する。また、退店処理装置5BのS536、S537、S538及びS539は、上述の実施例の退店管理処理のS53、S54、S55及びS56(図12参照)と同じであるので、説明を省略する。
退店処理装置5Bは、店舗管理装置2から判定結果を通信部52を介して受信すると(S533:Yes)、ICタグ検知部56によって利用者が所持するICタグの情報を読み取る(S534)。退店処理装置5Bは、通信部52を介して、ICタグの情報を店舗管理装置2に送信する(S535)。
変形例3にかかる店舗管理装置2は、ICタグを使用して商品を管理するので、利用者精算時に店舗10Aから持ち出す商品の一部について取引金額を精算していても、取引金額を精算していない商品を1つでも所持していれば、当該利用者を未精算利用者であると判定することができる。これにより、変形例3にかかる店舗管理装置2は、未精算の商品が店外に持ち出されるのを一層確実に制御することができる。
なお、この発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
さらに、この発明にかかる構成と上述した実施形態にかかる構成との対応関係は、以下の付記のように記載できる。
<付記>
店舗(10)における利用者の入店時、取引金額の精算時、及び退店時に、当該利用者の同定に用いる利用者同定情報を取得する利用者同定情報取得部(受信部)(221)と、前記利用者同定情報取得部(受信部)(221)が取得した前記利用者同定情報を用いて、前記店舗に入店した利用者を管理する利用者管理情報を記憶する利用者管理部(211)と、前記店舗(10)から退店する利用者について、前記利用者管理情報を用いて、取引金額の精算が完了しているかどうかを判定する第1判定部(213)と、を備え、
前記第1判定部(213)は、前記利用者同定情報を取引金額の精算時に取得していない利用者を、前記取引金額の精算が完了していない未精算利用者であると判定する、店舗管理装置(2)。