JP2020038084A - 温度センサー及び温度測定装置 - Google Patents

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圭一 荒木
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圭一 荒木
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Abstract

【課題】バナジウムオキソ水酸化物(H2V3O8)薄膜の電気抵抗温度依存性を利用した薄膜温度センサー及び前記温度繊センサーを用いた温度測定装置の提供。【解決手段】本発明の温度センサーは、基材上に形成したバナジウムオキソ水酸化物(H2V3O8)の薄膜の離れた位置に薄膜の電気抵抗値を測定する2つの電極を配置したことを特徴とする。そして、本発明の温度センサーは、前記基材をフレキシブルなフィルム基材にすることにより、曲面形状を有する対象物に密着し、これらの対象物表面の温度を同時に高精度で測定することが可能である。【選択図】 図1

Description

本発明は、バナジウムオキソ水酸化物(H)薄膜の電気抵抗温度依存性を利用する温度センサー及び温度測定装置に関するものである。さらには、屈曲性に優れたフィルム型温度センサー及び温度測定装置に関するものである。
これまで、バナジウムオキソ水酸化物(H)の薄膜が、電気抵抗温度依存性があることは、知られていなかった。
一方、フレキシブルタイプの温度センサーとしては、電気抵抗の温度依存性を利用したタイプが提案されている。例えば特許文献1では、半導体薄膜を用いている。半導体の電気抵抗は温度が上昇すると低下し、その温度依存性は以下の式で表される。このタイプの温度センサはNTC(Negative Temperature Coefficient)サーミスタと呼ばれ、B値が大きいほど温度に対して敏感に電気抵抗が変化するため、B定数の大きい材質が求められる。
特許文献2では、導電性粒子を含有する樹脂を用いた温度センサーが提案されている。その原理は以下の通りである。即ち、低温では樹脂中の導電性粒子は互いに接触しており、抵抗値は低いが、温度が上昇し、ある温度を超えると樹脂が熱膨張し、導電性粒子間に間隙が生じ抵抗値が増大する。このような特性は、温度の上昇と共に電気抵抗が増大するためPCT(Positive Temperature Coefficient)という。
特許文献1に記載された温度センサーは、半導体の製膜にスパッタリング装置が必要なため製造コストが高くなることが懸念される。また、曲げによるクラック発生を抑えるためには膜厚を薄くする必要があるが、薄膜化によって抵抗値が大きくなると、抵抗測定の際の電流によって自己発熱し、測定精度が低下するという問題がある。
一方、特許文献2に記載された温度センサーは、測定温度範囲が10℃以下と非常に狭い。さらに、樹脂の融点付近での使用になるため耐久性に問題がある。
特開2014−70953号公報 WO2015−119205号公報
本発明は、バナジウムオキソ水酸化物(H)薄膜の電気抵抗温度依存性を利用した温度センサー及び温度測定装置を提供することを目的とする。
また、印刷プロセスで作製可能で、屈曲性に優れ、広い温度範囲で使用可能な温度センサーを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明者は鋭意検討した結果、バナジウムオキソ水酸化物(H)薄膜が電気抵抗温度依存性を有することを見出し、以下の温度センサーを発明することができた。すなわち、本発明は以下の技術的構成を有する温度センサー及び温度測定装置である。
〔1〕 基材上に形成したバナジウムオキソ水酸化物(H)の薄膜の離れた位置に薄膜の電気抵抗値を測定する2つの電極を配置したことを特徴とする温度センサー。
〔2〕 前記基材がフレキシブルな基材であることを特徴とする請求項1に記載の温度センサー。
〔3〕 前記電極が、薄膜上の両端に配置してあることを特徴とする請求項1又は請求項2の温度センサー
〔4〕 請求項1~3のいずれかに記載の温度センサーと前記温度センサーの電極に接続した電気抵抗測定装置と測定した電気抵抗値から温度を算出して表示する表示装置とを含む温度測定装置。
本発明の温度センサーは、薄膜形状であるので複雑な形状をした部分に直接形成させて温度を計測することができる。
更には、本発明の温度センサーは、曲面形状を有する対象物(パイプ状の物体、或いは人間の首や腕など)に密着し、これらの対象物表面の温度を同時に高精度で測定することが可能である。
フレキシブル基材上に、バナジウムオキソ水酸化物の薄膜と電極を設けた温度センサーの断面図である。 図1の温度センサーを用いた温度測定装置の概念図である 実施例1の生成物の電子顕微鏡像である 図3より高倍率で観察した実施例1の生成物の電子顕微鏡像である 図1の温度センサーの抵抗値の温度依存性を示す図である。
本発明の温度センサーは、基材上に形成したバナジウムオキソ水酸化物(H)の薄膜の離れた位置に薄膜の電気抵抗値を測定する2つの電極を配置したことを特徴とする。
薄膜を形成する基材は、バナジウムオキソ水酸化物(H)の薄膜を形成できて電気絶縁性を有するものであればどのようなものであっても良く、樹脂、セラミック、ガラス、紙等を例示することができる。
前記基材は、板状、フィルム状等のどのような形状であっても良い。
前記基材は、フレキシブルな基材であれば曲面の温度を測定することができるのでより好ましい。
基材は、温度計測する部分に接触させるので、熱伝導性の良いものが好ましい。熱伝導性を良くするには、熱伝導性の良い材質を用いることの他、基材をできるだけ薄くすること等がある。
本発明においては、電気絶縁性のある材質の物であるなら温度測定をしたい物を基材とすることもできる。
特に、温度計測したい部分の形状が複雑な形状をしている場合は、その部分に直接バナジウムオキソ水酸化物(H)の薄膜を形成すれば、その部分の温度を計測することが可能である。
温度計測したい部分の形状が複雑な形状をしている電気を通す材質の物の温度を測定するには、まず、電気絶縁性の基材を表面に形成して、その基材上にバナジウムオキソ水酸化物(H)の薄膜を形成して温度センサーとすることができる。
バナジウムオキソ水酸化物(H)の薄膜は、基板にバナジウムオキソ水酸化物(H)の分散液を塗布することによって形成することができる。バナジウムオキソ水酸化物(H)を分散させる溶媒は、水、有機溶媒等なんでも良いが、水を溶媒とすることで良い。
塗布する方法は、どのような方法を用いても良いが、例示すると、スプレー法、インクジェット法、スピンコート法、ディップコート、印刷法であるスクリーン印刷、凸版印刷、グラビア印刷などを挙げることができる。その中でも、印刷法により形成するのが好ましい。
本発明の温度センサーは、基材上に形成したバナジウムオキソ水酸化物(H)の薄膜の離れた位置に薄膜の電気抵抗値を測定する2つの電極を配置している。
2つの電極の距離は、電気抵抗値を測定することができる距離であれば良いが、通常は2から10mm以上離れていればよい。
電極は金属の棒、針金、薄板、薄膜を用いることができる。
電極の材質は、導電性の材料であれば良いが、Ag、Au、Cu、Ptなどの金属が好ましい。
より好ましい電極を以下に例示する。
前記金属電極2には、Ag、Au、Cu、Ptなどの金属薄膜を用いることができ、成膜方法には、真空蒸着法やスパッタリング法といった乾式法と、塗布法、メッキ法、電解析出法といった湿式法、さらにAg、Au、Cuなどの金属ナノ粒子インクを用いて、キャスト法、スピンコート法、バーコート法、スリットコート法といった塗布法や、インクジェット法、スクリーン印刷法といった印刷法を用いることができる。
続いて、本発明の温度センサーの製作方法の一例について説明する。
本発明の温度センサーの製作方法は、前記基材上に、バナジウムオキソ水酸化物(H)を分散させた水溶液を塗布した後、乾燥させることにより薄膜を形成する。2つの電極も前記した成膜方法で基材上に形成する。
基材上に形成する順序はどちらを先にしても良いが、先に2つの電極を形成しておき、その端部が露出するようにバナジウムオキソ水酸化物(H)の薄膜を形成するのが好ましい。
バナジウムオキソ水酸化物(H)は、公知の方法で生成することができる。
例えば、VOSO・5HOをアンモニアで還元する方法(特開2014−192159)等があるが、本発明においては、実施例に示すように五酸化バナジウム(V)を2-プロパノールで還元する方法によって生成した。
本発明の温度センサーの一例についてについて、具体的に図により説明する。
図1は、基材3、バナジウムオキソ水酸化物(H)1及び金属電極2により形成される温度センサーの断面図である。
温度センサーは、電極が露出するように又は電極に電線を接続した後、樹脂フィルムで密封しても良い。密封することにより、センサーの劣化を防ぐことができる。
本発明の温度センサーであるバナジウムオキソ水酸化物(H)の薄膜は、NTCは(Negative Temperature Coefficient)サーミスタ型の温度センサーであり、温度の上昇に対して電気抵抗値が低下する。電気抵抗値と温度との関係は下記式(1)で表される。
図2に従って、本発明の温度センサーを用いる温度測定装置について説明する。
本発明の温度測定装置を図2に示すように、温度センサー(10)、電気抵抗測定装置(11)および温度表示装置(12)から構成されている。電気抵抗測定装置により温度センサーの電気抵抗を測定し、電気抵抗測定装置に接続された温度表示装置で温度に換算される。
次に、電気抵抗測定装置(11)と温度表示装置(12)が実際に温度を測定する仕組みについて、図2を用いて説明する。温度センサー(抵抗値=R1)の両端に電源(5)によって電圧Vを印加すると、温度センサーの両端に以下の電圧V1が生じる。V1は電圧計(4)によって読み取られる。
V1=I×R1
ここで、電流Iは以下の式で表される。
I=V/(R1+R2)
従って、温度センサーの抵抗値R1は以下の式から求めることができる。
R1=V1/(V−V1)×R2
電気抵抗測定装置(11)で測定されたR1から、温度表示装置(12)により前記式(1)を用いて温度へ換算されて、温度が表示される。
電気抵抗測定装置は、電源、外部抵抗、電圧計で構成されるが、このうち電源と電圧計については、電源とADコンバーターの機能を有するマイコン等を利用することができる。また、温度表示装置は計算能力を有するマイコンと液晶表示装置、或いはパソコンを利用できる。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔バナジウムオキソ水酸化物(H)の生成〕
五酸化バナジウム(V)10gを、2-プロパノール135.5gに加え、超音波分散させた液を容量500mLのオートクレーブ中、Ar雰囲気下で加熱し、223℃に達した時点で加熱停止した。その後、オートクレーブ内の最高圧力は8.7MPaに達した。放冷後、オートクレーブを開封し、生成物を回収した。回収した生成物はIPAで洗浄後、遠心分離を行った。上澄みを捨てた後沈降物を40℃に加熱しながら真空乾燥を2時間行い乾燥粉9.2gを得た。乾燥粉のX線結晶構造解析を行った結果生成物はバナジウムオキソ水酸化物(H)であることが分かった。
また、生成物をSEM観察したところ繊維状或いはベルト状であることが分かった。SEM写真を図3及び図4に示す。
本製法で合成したバナジウムオキソ水酸化物(H)の形状は、ナノファイバーとナノベルトが混在していることが特徴である、これについて図3及び図4のSEM写真を用いて説明する。太さが概ね100nm以下で、直線状のものをナノファイバー、幅が概ね200nm以上で、ベルト状の柔軟なものをナノベルトと定義する。図3を見ると、ナノベルトがナノファイバーに対してバインダーの様な働きをしていると推測される。これにより薄膜の強度が向上していると考えられる。
バナジウムオキソ水酸化物(H)の形状は、ナノファイバー或いはナノベルト状である。このため、柔軟でクラックが発生しにくい薄膜が得られる。さらにバナジウムオキソ水酸化物(H)は水に対する分散性が優れており、インクジェット印刷が可能なインクも容易に作製できる。
〔実施例1〕
ポリイミドフィルム(厚さ50μm)の表面に、マスキングテープでマスクした5mm□の領域にバナジウムオキソ水酸化物(H)の水分散液をキャストし、室温で乾燥させた。乾燥後の膜厚は約10μmであった。得られた5mm□の薄膜の両端に金属電極を形成して温度センサーを作製した。金属電極は銀ペースト(藤倉化成ドータイトD−550)をスリットコートで製膜した。この様にして作製した温度センサーを湿度5%の環境でホットプレート上に設置し、80℃×10分加熱し乾燥させた。
実施例1で製作した温度センサーを、低湿度環境(5%RH)で、ホットプレート上に設置し、加熱した際のホットプレート表面の温度と金属電極間の抵抗値の関係を測定した結果を図5に示す。
この結果は、NTC型のサーミスタ特性を示し、サーミスタの前記式(1)におけるB定数は2172となった。
本発明の温度センサーを用いれば、配管の様な曲面や、人体の表面温度をモニターすることが可能である。また、印刷技術を用いて、多数の温度センサーを配置したものを用いれば、服を着たままで体温分布をモニターすることが可能である。
1 バナジウムオキソ水酸化物(H2V3O8)の薄膜
2 金属電極
3 フレキシブル基材
4 電圧計
5 電源
6 外部抵抗
11 温度センサー
12 電気抵抗測定装置
13 温度表示装置

Claims (4)

  1. 基材上に形成したバナジウムオキソ水酸化物(H)の薄膜の離れた位置に薄膜の電気抵抗値を測定する2つの電極を配置したことを特徴とする温度センサー。
  2. 前記基材がフレキシブルな基材であることを特徴とする請求項1に記載の温度センサー。
  3. 前記電極が、薄膜上の両端に配置してあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の温度センサー。
  4. 請求項1~3のいずれかに記載の温度センサーと前記温度センサーの電極に接続した電気抵抗測定装置と測定した電気抵抗値から温度を算出して表示する表示装置とを含む温度測定装置。
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