JP2020037122A - 金属面の修復方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属面を修復する際の作業性と安全性を高め、コスト低減化も容易になる表面修復方法を提供する。【解決手段】変形した金属面40の対象部位(窪み)40aを所定温度で加熱し、これにより金属の軟化を生じさせる。また、窪み40aに、耐熱性接着剤30を用いてプルタブ20を接着固定した後、プルタブ20を引き上げる。これにより、窪み40aを元の形状に戻す。【選択図】図3

Description

本発明は、例えば車両外板パネルの修復などに適した金属面の修復技術に関する。
車両のドア表面やボンネット表面などに生じた窪みを、溶接を行うことなく簡易に修復する技術として、例えば特許文献1、2に開示された方法が知られている。特許文献1に開示された修復方法は、修復の対象部位、例えば窪みを加熱してその窪みに両端部を有する棒状ホットメルト接着材の一端部を接着した後、その他端部を引張手段で引っ張ることで、窪みを引き上げる。また、特許文献2に開示された方法では、窪みに孔部を穿孔し、孔部に引出具を挿通するとともに、その引出具を引き出すことで、窪みを引き上げる。
特開2000−254727号公報 特開2009−096373号公報
特許文献1に開示された方法では、ホットメルト接着材を不可欠とする。ホットメルト接着材のうち接着部分は、例えばエチレン酢酸ビニルのような熱可塑性樹脂を主成分とする熱可塑性接着剤であり、加熱中絶えず気化し続ける。そのため、作業が長引くと作業者の呼吸器系などに影響を与えるおそれがあった。また、接着を万全にするために窪みの引き上げ作業前にホットメルト接着材を十分に冷却したり、上記引き上げ作業後に溶剤を用いてホットメルト接着材の接着部分を溶かす作業が不可避となる。そのため、必然的に作業工程が多くなるし、作業開始から終了までの時間も長いものとなる。また、窪みの程度によっては引き上げ作業に大きな力が必要となるため、ホットメルト接着材の強度がそれに耐えられず、修復の成功率を高くできないという課題が残る。
特許文献2に開示された方法では、窪みに孔部を穿孔するため、穿孔装置などが必要となる。また、穿孔の際に粉塵が発生するため、集塵装置も必要となる。これらの装置は一般に高価であるため、修復に要するコストを低減することができない。また、窪みを引き上げた後は、引出具を取り外し、孔部を閉塞するとともに、閉塞した部分にパテ材料を充填しなければならないため、必然的に作業工程が多くなるという課題がある。
また、近年の車両の外板パネルは、軽量化に伴う燃費改善などを目的として、アルミニウム又はアルミニウム合金が採用される場合が多い。アルミニウム又はアルミニウム合金は、溶接などが鋼板よりも難易度が高く、修復のコストが鋼板よりも割高となる。また、近年の車両ドアなどは、外板パネルと車体を構成するフレーム構造とが一体化され、内板との間の空間も詳細に設計され、衝撃吸収性を高める工夫なども種々施されている。そのため、コストをも考慮した修復需要を考慮すると、窪み部分だけの修復作業を行うことなく、当該窪みが生じた車両ドアなどを丸ごと交換してしまうという対応がとられることがあった。しかし、そうすると、本来修復しなくとも良い部品なども交換することになり、依頼者にとっては余分なコストを負担することになる。
本発明の主たる目的は、上記問題に鑑み、金属面を修復する際の作業性と安全性を高め、かつ、作業者の健康に影響を与えることなく、コスト低減化も容易になる、金属面の修復方法を提供することにある。
本発明を適用した金属の修復方法は、外力により変形した金属面の対象部位を所定温度で加熱し、これにより軟化した前記対象部位に、物理的な損傷を与えることなく前記変形を生じさせた外力に対して逆方向の力を作用させることにより、前記対象部位を前記変形する前の状態に戻すことを特徴とする。
所定温度は、例えば耐熱性接着剤の使用可能温度域を超えず、パネルの軟化が生じる温度であり、対象部位に前記力を作用させている間、当該温度を維持する。
前記対象部位に前記力を作用させる手段は、例えば、対象部位の表面に耐熱性接着剤で引出具を接着固定した後、前記引出具を引き上げることにより実現する。
前記耐熱性接着剤は、例えば、硬化時に所定値以上の引っ張り強度を保持するとともに、剥離モーメントを加えると対象部位から離脱可能となる二剤混合型接着剤である。
本発明によれば、金属面の対象部位を軟化させて変形しやすくした状態で、変形を生じさせた外力に対して逆方向の力を作用させるので、作業者の健康に影響を与える気体などを発生させることがなく、粉じん爆発の原因となるアルミ粉の発生もない。また、金属面を修復する際の作業工程が簡略化され、コスト低減化も容易になるという効果が得られる。
第1実施例による熱間接着修復の手順説明図。 (a)〜(d)は、図1の各手順の作業の概要説明図。 (a)〜(d)は、熱間接着修復の原理説明図。 第1実施例で用いたプルタブ操作具の構造の例示図。 比較例となるスタッド修復法の手順説明図。 他の比較例となる接着修復の手順説明図。 第2実施例による各手順の作業の概要説明図。
以下、本発明を適用した実施の形態例を説明する。本実施形態では、金属面に生じた修復の対象部位を熱間接着により修復する方法(「熱間接着修復」と呼ぶ)について説明する。熱間接着修復は、例えば摂氏80度未満の温度で金属面の対象部位を加熱して軟化させ、軟化した対象部位を、損傷させることなく、耐熱性接着剤で接着固定した引出具で引き出す方法である。具体的には、対象部位の周辺を比較的低い温度で一定時間加熱し、これにより生じる金属面の軟化を利用して修復を行う。この熱間接着修復は、例えば特許文献1に開示されている熱可塑性接着剤を用いる手法(「接着修復」と呼ぶ)とは区別される。接着修復は、手法の性質上、金属面の加熱には対応できない。
熱間接着修復に用いるのは、赤外線ヒータ、プルタブ、プルタブ操作具、耐熱性接着剤である。車両ドアを車体から取り外して作業する場合は、作業台も必要となる。また、適宜、照明器具、接着剤の量を調整しながら排出するアプリケータ、接着剤の剥がし具などを用意する。赤外線ヒータは、ドアの窪み及びその周辺を加熱する電熱器であり、作業者が任意の部位に設置ないし移動が可能なものである。なお、ドアの窪み等を加熱できるものであれば、他の加熱手段を用いても良い。
プルタブは、対象部位を接着剤を通じて引き出すための引出具部品であり、材質は耐熱性接着剤との相性に応じた材質、例えば耐熱樹脂製のものを選択する。また、使用する数、形状、サイズは、後述するプルタブ操作具の装着機構並びに対象部位の大きさに応じて任意に選択が可能である。プルタブ操作具は、引出具本体として、対象部位に接着固定されたプルタブを引き上げるための治具である。アプリケータは、プルタブの接着面に所定量の耐熱性接着材を付着させる治具である。
耐熱性接着剤は、例えば、加熱により硬化し、硬化時に所定値以上の引っ張り強度を保持するとともに、剥離モーメントを加えると対象部位から離脱可能となる二剤混合型接着剤である。作業性を高める観点からは、耐熱性接着剤(二剤混合型接着剤)は、硬化前はプルタブから流れない粘度を維持し、摂氏80度未満の温度で5分以内に硬化するものが望ましい。また、引っ張り強度は、金属面の材質や対象部位(窪み)の形状ないしサイズ、使用するプルタブの数によっても異なるが、本願発明者らの実験によれば、金属面がアルミニウム又はアルミニウム合金で、1本のプルタブを用いて修復できるサイズの対象部位であれば、硬化時に100kg/cm以上の値を保持することができれば、プルタブが剥がれることなく、対象部位を引き上げることが判明している。
現在のところ、金属面がアルミニウム又はアルミニウム合金で表面に塗装が施されている場合、市販されている耐熱性接着剤の中では、米国3M社が「3M 04747」の商品名で海外販売している接着剤が高い評価結果となっている。この商品は、塗布時(硬化前)はプルタブの接着面を変位させても流れ落ちることがなく、使用可能温度が摂氏−40度〜80度であり、硬化時の引っ張り強度が140kg/cmであった。硬化に要する時間は本願発明者らの実験によれば3分〜5分であることが判明している。
次に、熱間接着修復の手順を具体的に説明する。ここでは、アルミニウム合金から成る車両外板パネルの一部に、1dm(100cm)程度の緩やかな窪みが生じた車両ドアを修復する例を説明する。修復は、車両ドアを車体から外して作業を行う場合と、車体から外さないで、そのまま作業を行う場合とがある。前者を第1実施例、後者を第2実施例として、以後説明する。
[第1実施例]
図1は熱間接着修復の第1実施例に係る全体手順説明図、図2(a)〜(d)は、図1の各手順(工程)の作業状態説明図である。第1実施例では、図2(a)に示すように、車両ドア40を作業台200に載せ、照明器具400で窪みの状態を確認した後、車両ドア40の窪み及びその周辺を赤外線ヒータ300で予熱する(S101)。予熱は、車両ドア40の外板パネルに金属の軟化が生じ始める温度まで加熱する作業である。この作業工程には約1.8分を要した。
次に、図2(b)に示すように、プルタブ20の端部に耐熱性接着剤30を十分に付着させるとともに、プルタブ20の接着面を車両ドア40の窪みにセットする。窪み及びその周辺は既に加熱されているので、耐熱性接着剤30は、プルタブ20のセット後、硬化反応が促進される(S102)。作業の効率化のため、耐熱性接着剤30は、汎用のアプリケータ50を用いてプルタブ20の端部に付着させた。
なお、使用する耐熱性接着剤30の量は、プルタブの接着面を満たしていれば良い。耐熱性接着剤30は、軟化した窪みの部分に、物理的な損傷を与えることなく変形を生じさせた外力に対して逆方向の力を作用させるために用いる。この作業には約3.2分を要した。
次に、図2(c)に示すように、耐熱性接着剤30が硬化し、これにより窪みに接着固定されているプルタブ20をプルタブ操作具10に固定する。そして、軟化して変形しやすくなっている窪みを、プルタブ操作具10及びプルタブ20を通じて上方に徐々に引き上げる(S103)。つまり、窪みに、それを生じさせた外力に対して反対方向の力を作用させる。この力を作用させている間、赤外線ヒータ300は、予熱の温度を維持する。どの程度引き上げるかは、窪みの修復の進捗を照明器具400からの光の反射具合などで確認しながら、作業中に決定する。上記大きさの損傷で、プルタブ20を1本だけ用いた場合の上記作業には約1.2分を要した。
窪みが変形前の状態に修復されたことを照明器具などで確認した場合、プルタブ20をプルタブ操作具10から取り外すとともに、硬化した耐熱性接着剤30が付着した状態で、それを対象部位から取り外す(S104)。この作業は、プルタブ20に、剥離モーメント加えることで、あたかもシールを剥がすごとく簡単に剥がすことができる。もしも耐熱性接着剤30が残った場合は、図2(d)に示すように、剥がし具60でそれを除去する。この作業には約0.3分を要した。
ここで、S103の工程の内容を、図3及び図4を参照して詳しく説明する。図3(a)は、作業者がプルタブ20に耐熱性接着剤30を付着させた後、プルタブ20の接着面を車両ドア40の窪み40aに挿入した状態を示す。プルタブ20の接着面にはディンプル20cが形成されている。耐熱性接着剤30は、このディンプル20cの内部にも付着される。ディンプル20cは、主として耐熱性接着剤30と接触する面積を大きくして接着による保持力を強化するために設けられる。
作業者が窪み40aに耐熱性接着剤30を付着させた状態を示したのが図3(b)である。図示の矢印は、プルタブ20の変位方向である。耐熱接着材30の好ましい量は、プルタブ20の接着面およびディンプル20cを満たす量である。
窪み40aは加熱されているので、耐熱性接着剤30の硬化反応が促進されて3分〜5分で硬化し、プルタブ20と窪み40aとを強固に接着固定する。
窪み40a及びその周辺は、加熱によって軟化しているので、プルタブ操作具10を図3(c)に矢印で示す方向に引き上げると、耐熱性接着剤30に接着固定された窪み40aが、変形前の形状に徐々に近づく(破線矢印)。作業者は、照明器具などで目視確認しながら、プルタブ操作具10の引き上げ具合を調整する。引き上げが完了すると、窪み40aは図3(d)のように、プルタブ接着面にわずかに窪みを残した状態で他の金属面に近い高さとなる。
図4は、第1実施例で用いたプルタブ操作具10の構造説明図である。このプルタブ操作具10は、軸101を支点として操作されるハンドル102bと、ハンドル102bの操作で昇降される昇降機構103とネジ部104がある。昇降機構103とネジ部104が下降するときは金属面との対向距離を短くし、昇降機構103とネジ部104が引き上げられるにつれて金属面との対向距離が長くなる。
この実施例のネジ部104は金属製の棒状であり、金属面を指向する先端は開口した器具105が取付けられており、プルタブ20の頂部20aが離脱自在に装着される。シリンダ106の他方の端部側には、ハンドル102aが取付けられている。昇降機構103とネジ部104は、2本のハンドル102a、102bの間隔が短くなると(作業者が片手の指できつく握ると)器具105を金属面から引き上げる方向に変位させるとともに、支持板107を金属面の方向に押し当てるように動作する。2本のハンドル102a、102bの間隔が長くなる場合(作業者が片手を開くように操作する場合)の動作は、その逆となる。
支持板107のうち金属面を指向する面部には、2本の押え棒108,109の基部がシリンダ106を挟んで対称となる部位に固定されている。押え棒108の先端部には緩衝材1081が設けられ、押え棒109の先端部には緩衝材1091が設けられている。緩衝材1081,1091は、器具105が引き上げられる際に、金属面に加わる圧力を緩和するための弾性部材である。
本発明者らは、第1実施例の修復方法による効果を説明するため、第1実施例で説明したものと同じサイズの窪みが生じたアルミニウム合金製の車両ドアを用いて、他の修復法について作業工程の比較を行った。他の修復法の一つは、従来より多用されているスタッド修復であり、もう一つの修復法は、例えば特許文献1に開示された手法のような、熱可塑性接着剤を用いた接着修復である。
図5は、スタッド修復法の手順説明図である。
スタッド修復法では、窪み及びその周辺の塗膜を剥離し(S201)、露出した部分を清掃する(S202)。その後、アース用のスタッド溶接を行い(S203)、さらに、アース固定用のナット取付を行う(S204)。また、窪みの部分についてスタッド溶接を行い(S205)、さらに、引出し用のナット(窪みの背面側から固定するナット)の取付を行う(S206)。その後、窪みを含む車両ドアの全体パネルを加熱した上で(S207)、窪みの引出し作業を行う(S208)。この作業を終えると、アース用のナット取り出しを行う(S209)。また、窪んでいた部分のナット取り外しを行う(S210)。また、アース用のスタッドを切断する(S211)とともに、アース用のスタッドの残部を研磨する(S213)。また、窪みの部分の残部を研磨する(S214)。最後に、アルミ粉などの清掃を行い(S215)、作業を終える。
このように、スタッド修復法では、金属面の窪みを修復する際に15工程を要するが、第1実施例は5工程とスタッド溶接の約67%工程数を削減している。
また、スタッド修復法では、研磨機、溶接機を必要とする。スタッド溶接法では、また、アルミニウム合金の研磨の際に、必ずアルミニウム粉塵が排出される。そのため、作業者への健康面と安全面を考慮する必要があり、防爆型集塵機なども必要となる。これに対して、第1実施例では、アルミニウム粉塵が全く発生しないので、作業者の健康と安全面に影響を与える要素はない。
図6は、接着修復の手順説明図である。接着修復では、熱可塑性接着剤を用いる。そのため、まず、接着剤を軟化させるためにグルーガン予熱を行う(S301)。ホットメルト接着剤の場合、予熱は、約170度のような高温にする必要があるため、予熱の時間は、5分に及ぶ。次に、プルタブを接着する(S302)。その後、接着剤を硬化させるため、冷却機を用いて冷却する(S303)。
その後、プルタブの引出し作業を行う(S304)。引出しに要する時間は、第1実施例とほぼ同じである。その後、プルタブを取り外し易くするため、接着剤及びその周辺に溶剤を塗布する(S305)。溶剤によって接着剤が軟化した場合、プルタブを取り外す(S306)。このように、接着修正は6工程であり、スタッド修復法よりは作業工程は少ないが、第1実施例よりは2工程多く、また、グルーガンの予熱や、溶剤を用いて軟化させるための時間を要するため、第1実施例よりも長くなる。
[第2実施例]
図7は、第2実施例による作業状態説明図である。図1に示した全体手順図、図3(a)〜(d)については、第1実施例と同じである。
第2実施例では、図7(a)に示すように、照明器具400で窪みの状態を確認、車両ドア40の窪み及びその周辺を赤外線ヒータ300で予熱する。次に、図7(b)に示すように、アプリケータ50でプルタブ20の端部に耐熱性接着剤30を付着させるとともにプルタブ20の接着面を窪みにセットし、さらに、接着固定されているプルタブ20をプルタブ操作具10に固定する。そして、軟化して変形しやすくなっている窪みを、図7(c)に示すように、プルタブ操作具10及びプルタブ20を通じて上方に徐々に引き上げる。窪みが変形前の状態に戻ったことを照明器具などで確認した場合、プルタブ20をプルタブ操作具10から取り外すとともに、硬化した耐熱性接着剤30が付着した状態で、それを窪みから取り外す(S104)。耐熱性接着剤30が剥がれない場合は、図7(d)に示すように、剥がし具60を用いてそれを除去する。
第2実施例では、車両ドア40を車体から外すことなく窪みを修復することができるので、第1実施例よりも迅速かつ低コストで修復が可能となる。窪みが比較的軽微であり、ドアパネル内でおさまっている場合は第2実施例が望ましく、ドアパネルを取外さなければ修復できない窪みが他のパネルに発生した場合は第1実施例のように修復を行う。
[変形例]
本実施例は以上の通りであるが、本発明は、上述した内容に限定されるものではない。
例えば第1実施例及び第2実施例では、1つの窪みに1本のプルタブ20を接着固定してそれを引き上げる例を説明したが、例えば窪みの形状が複雑で1本のプルタブ20だけでは引き上げることが困難な場合、複数本のプルタブ20をその窪みに接着固定し、1本ずつ、あるいは複数本同時に引き上げるようにしても良い。複数本のプルタブ20を同時時に引き上げる場合、図4のようなプルタブ操作具10ではなく、ブリッジ式操作具を用いることになる。
本実施形態では、金属面がアルミニウム又はアルミニウム合金から成る車両外板パネルである場合の例を説明したが、薄板鋼板あるいは他の軟質性金属の表面に生じた窪みなどの修復にも同様の手順で適用が可能である。
また、車両外板パネルに限らず、家電その他の金属面の表面修復にも同様の手順で適用が可能である。

Claims (6)

  1. 外力により変形した金属面の対象部位を所定温度で加熱し、これにより軟化した前記対象部位に、物理的な損傷を与えることなく前記変形を生じさせた外力に対して逆方向の力を作用させることにより、前記対象部位を前記変形する前の状態に戻すことを特徴とする、
    金属面の修復方法。
  2. 前記所定温度が前記対象部位に軟化が生じる温度であり、前記対象部位に前記力を作用させている間、当該温度を維持することを特徴とする、
    請求項1に記載の修復方法。
  3. 前記対象部位は前記金属面に生じた対象部位であり、
    前記対象部位の表面の一部を被覆する量の耐熱性接着剤で引出具を接着固定した後、前記引出具を引き上げることにより前記対象部位に前記力を作用させることを特徴とする、
    請求項1又は2に記載の修復方法。
  4. 前記耐熱性接着剤は、硬化時に所定値以上の引っ張り強度を保持するとともに、剥離モーメントを加えると前記対象部位から離脱可能となり、主剤と硬化剤を混合させ使用する二剤混合型接着剤であることを特徴とする、
    請求項3に記載の修復方法。
  5. 前記二剤混合型接着剤は、摂氏80度未満の温度で3分〜5分以内に硬化し、硬化時に100kg/cm以上の引っ張り強度を保持することを特徴とする、
    請求項4に記載の修復方法。
  6. 前記金属面がアルミニウム又はアルミニウム合金から成り、且つ表面に塗装が施されていることを特徴とする、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の修復方法。
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