JP2020035828A - Icチップ及び切断ヒューズ決定方法 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、実施形態に係るICチップの概略構成を示したブロック図である。
図1に示したICチップ100は、第1の回路11、第2の回路12、複数のヒューズ素子20及び制御回路30を備えている。
図2は、ヒューズ素子20の第1の接続例を示した図である。本接続例では、複数のインピーダンス素子13それぞれに対してヒューズ素子20が直列に接続されている。
図4は、ヒューズ素子20の第3の接続例を示した図である。本接続例では、ヒューズ素子20はICチップ100の内部に設けられているが、インピーダンス素子はICチップ100の外部に設けられている。
ヒューズ素子20は、下部構造40上に設けられている。下部構造40には、半導体基板、MOSトランジスタ及び配線等が含まれている。
各ヒューズ素子20は、ヒューズ部21、アクチュエータ部22、固定部23、絶縁膜24及び保護膜25を含んでいる。
ヒューズ部21は、ヒューズ部21に加わる応力によって切断される。なお、図5ではヒューズ部21が切断されていない状態が示されているが、複数のヒューズ部21の内、少なくとも1つのヒューズ部はすでに切断されており、少なくとも1つのヒューズ部は切断されていない。ヒューズ部21は、導電体によって形成されており、爪部で構成されている。ヒューズ部21の両端は、アクチュエータ部22及び固定部23に接続されている。
各ヒューズ部21及び各アクチュエータ部22は、保護膜25によって覆われている。この保護膜25は、第1の保護膜25a、第2の保護膜25b及び第3の保護膜25cの3層構造になっている。保護膜25の内部には空洞26が形成されている。そのため、上部電極部22aを確実に変位させることができ、ヒューズ部21を確実に切断することができる。
図7(a)は、上部電極部22aと下部電極部22bとの間に電圧を印加していない状態を示している。上部電極部22aと下部電極部22bとの間に電圧を印加すると、図7(b)に示すように、バネ力の弱い部分から上部電極22aがプルインされる。電圧をさらに増加させると、プルイン箇所がヒューズ部21に接近する。その結果、図7(c)に示すように、ヒューズ部21に大きな応力が加えられ、ヒューズ部21が切断される。バネ力の弱い部分を設けることにより、プルインのための印加電圧を下げることが可能である。上部電極部22aと下部電極部22bとの距離が短い箇所を設けて、プルインしやすいようにしてもよい。例えば、上部電極部22aを反らせることで、上部電極部22aと下部電極部22bとの距離が短い箇所を設けることができる。
Fa>Fc>Fg
が満たされるようにすることが好ましい。上部電極22aの実効質量をMとし、衝撃時の最大加速度をGmaxとすると、
Fg=M×Gmax
となる。Gmaxの値は、例えば10000g程度を目安とすればよい。
本構成例では、アクチュエータ部22の上部電極部22aを矩形部22a1及び細線部22a2によって構成している。細線部22a2は、折れ線形状であり、弱いバネ力を有している。このように、折れ線形状の細線部22a2を設けることにより、上部電極部22aを容易にプルインさせることが可能である。
本構成例では、アクチュエータ部22が圧電アクチュエータ部で構成されており、圧電力による圧電アクチュエータ部の変位に基づいてヒューズ部21に応力を与えるように構成されている。具体的には、電極部22c及び電極部22dによって圧電膜22eが挟まれ、電極部22cと電極部22dとの間に電圧を印加することで圧電膜22eが収縮し、電極部22c、電極部22d及び圧電膜22eが下方に変位する。その結果、ヒューズ部(爪部)21に応力が加わり、ヒューズ部が切断される。
本構成例は、上述した第1の構成例と第3の構成例とを組み合わせたものに対応する。すなわち、本構成例では、電極部22cと電極部22dとの間に電圧を印加することで圧電膜22eを収縮させるとともに、電極部22bと電極部22dとの電位差による静電引力によって電極部22d等を変位させる。その結果、ヒューズ部(爪部)21に応力が加わり、ヒューズ部21が切断される。
本構成例では、アクチュエータ部22がヒーター部22fを含んでおり、ヒーター部22fで生じる熱によるヒーター部22fの変位に基づいてヒューズ部21に応力を与えるように構成されている。具体的には、金属配線によってヒーター部22fが構成されており、ヒーター部22fに電流を流すことによってジュール熱を発生させる。ヒーター部22f部の熱膨張率は、ヒーター部22fを囲む絶縁膜24の熱膨張率よりも大きいため、バイモルフ効果によってヒーター部22f等が下方に変位する。その結果、ヒューズ部(爪部)21に応力が加わり、ヒューズ部21が切断される。
まず、図13に示すように、複数のインピーダンス素子(キャパシタ素子)C1〜Cnと、複数のヒューズ部(ヒューズ素子)fd1〜fdnと、制御回路30とを備えるICチップ100を用意する。
図13の工程では、第1のインピーダンス素子C1及び第2のインピーダンス素子C2が接続された状態でLC共振回路のイニシャル共振周波数を求める。インピーダンス素子C1〜Cnのトータルのインピーダンス(キャパシタンス)をC0とし、インダクタ素子Lのインピーダンス(インダクタンス)をL0とし、LC共振回路の共振角周波数をω0とすると、
ω02 =1/(L0C0) (式1)
となる。
ω12 =1/(L0(C0−ΔC)) (式2)
となる。
ω22 =1/(L0(C0−2ΔC)) (式3)
となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
20…ヒューズ素子 21…ヒューズ部 22…アクチュエータ部
22a…上部電極部 22b…下部電極部
22c…電極部 22d…電極部 22e…圧電膜
23…固定部 24…絶縁膜 25…保護膜
25a…第1の保護膜 25b…第2の保護膜 25c…第3の保護膜
26…空洞
30…制御回路 40…下部構造
100…ICチップ
Claims (12)
- 応力によって切断される複数のヒューズ部と、前記複数のヒューズ部それぞれに対して設けられ且つそれぞれが対応する前記ヒューズ部に応力を与える複数のアクチュエータ部と、を含む複数のヒューズ素子と、
所望の前記ヒューズ部を切断するための制御信号を対応する前記アクチュエータ部に与える制御回路と、
を備えるICチップ。 - 少なくとも1つの前記ヒューズ部は、すでに切断されている
請求項1に記載のICチップ。 - 少なくとも1つの前記ヒューズ部は、切断されていない
請求項1に記載のICチップ。 - 前記複数のヒューズ素子は、複数の固定部をさらに含み、
前記複数のヒューズ部のそれぞれは、対応する前記アクチュエータ部と対応する前記固定部との間に設けられている
請求項1に記載のICチップ。 - 前記アクチュエータ部のそれぞれは、対向する電極部を含み、前記電極部間の静電引力による前記電極部の変位に基づいて対応する前記ヒューズ部に応力を与える
請求項1に記載のICチップ。 - 前記アクチュエータ部のそれぞれは、圧電アクチュエータ部を含み、前記圧電アクチュエータ部での圧電力による前記圧電アクチュエータ部の変位に基づいて対応する前記ヒューズ部に応力を与える
請求項1に記載のICチップ。 - 前記アクチュエータ部のそれぞれは、ヒーター部を含み、前記ヒーター部で生じる熱による前記ヒーター部の変位に基づいて対応する前記ヒューズ部に応力を与える
請求項1に記載のICチップ。 - 前記複数のヒューズ部は、複数のインピーダンス素子に対して設けられ、
前記ヒューズ部のそれぞれの一端は、対応する前記インピーダンス素子に電気的に接続されている
請求項1に記載のICチップ。 - 前記複数のヒューズ素子は、複数の保護膜をさらに含み、
前記複数の保護膜のそれぞれは、対応する前記ヒューズ部及び対応する前記アクチュエータ部を覆い、その内部に空洞を形成する
請求項1に記載のICチップ。 - 同一のインピーダンスを有する第1のインピーダンス素子及び第2のインピーダンス素子を含む複数のインピーダンス素子をさらに備え、
前記複数のヒューズ部は、その一端が前記第1のインピーダンス素子に電気的に接続され且つすでに切断されている第1のヒューズ部と、その一端が前記第2のインピーダンス素子に電気的に接続され且つすでに切断されている第2のヒューズ部と、を含む
請求項1に記載のICチップ。 - 同一のインピーダンスを有する第1のインピーダンス素子及び第2のインピーダンス素子を含む複数のインピーダンス素子と、
その一端が前記第1のインピーダンス素子に電気的に接続され且つすでに切断されている第1のヒューズ部と、その一端が前記第2のインピーダンス素子に電気的に接続され且つすでに切断されている第2のヒューズ部と、を含む複数のヒューズ部と、
所望の前記ヒューズ部を切断するための制御信号を発生する制御回路と、
を備えるICチップ。 - 同一のインピーダンスを有する第1のインピーダンス素子及び第2のインピーダンス素子を含み、共振回路を構成するための複数のインピーダンス素子と、
前記第1のインピーダンス素子に電気的に接続された第1のヒューズ部と、前記第2のインピーダンス素子に電気的に接続された第2のヒューズ部と、を含む複数のヒューズ部と、
所望の前記ヒューズ部を切断するための制御信号を発生する制御回路と、
を備えるICチップを用意する工程と、
前記第1のインピーダンス素子及び第2のインピーダンス素子が電気的に接続されている前記共振回路のイニシャル共振周波数を求める工程と、
前記第1のヒューズ部を切断することで前記第1のインピーダンス素子が電気的に切り離された前記共振回路の第1の共振周波数を求める工程と、
前記第1のヒューズ部及び前記第2のヒューズ部を切断することで前記第1のインピーダンス素子及び前記第2のインピーダンス素子が電気的に切り離された前記共振回路の第2の共振周波数を求める工程と、
前記イニシャル共振周波数、前記第1の共振周波数及び前記第2の共振周波数に基づいて、前記複数のヒューズ部の中で切断すべき1以上のヒューズ部を決定する工程と、
を備える切断ヒューズ決定方法。
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