JP2020035125A - 情報処理装置およびプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、リサイクル工程でリサイクル処理が行われる複数種類の製品で共通して用いられる共通部品の設計変更を行う際に、設計変更によって共通部品を有する製品のリサイクル率が低下するか否かを設計者に知らせることを目的とする。
請求項2に記載の発明は、前記製品情報および前記リサイクル情報に基づいて、前記共通部品を有する製品におけるぞれぞれの製品について、当該共通部品の設計変更前後のリサイクル率を算出する算出手段をさらに備え、前記出力手段は、前記共通部品を有する製品のリサイクル率の総和が、当該共通部品の設計変更によって低下する場合に、前記低下情報を出力することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項3に記載の発明は、前記出力手段は、前記共通部品を有する製品のうち、当該共通部品の設計変更によってリサイクル率が低下する製品に関する情報を、前記低下情報と合わせて出力することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項4に記載の発明は、前記算出手段は、前記リサイクル情報に基づいて前記共通部品の設計変更後の当該共通部品を有する製品それぞれのリサイクル処理を行う前記リサイクル工程を模擬的に構築して当該共通部品の設計変更後のリサイクル率を算出することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置である。
請求項5に記載の発明は、前記出力手段は、前記共通部品を有する製品のうち前記リサイクル工程によりリサイクル可能な製品の数が、当該共通部品の設計変更によって減少する場合に、前記低下情報を出力することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項6に記載の発明は、前記リサイクル工程の変更を受け付ける受付手段をさらに備え、前記リサイクル情報取得手段は、前記受付手段が受け付けた変更後の前記リサイクル工程に関する前記リサイクル情報を取得し、前記出力手段は、変更後の前記リサイクル情報に基づいて、前記共通部品を有する製品のリサイクル率が当該共通部品の設計変更によって低下する場合に、前記低下情報を再び出力することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項7に記載の発明は、製品の設計図面を作成する設計図面作成手段をさらに備え、前記変更把握手段は、前記設計図面作成手段において、前記共通部品に差分が発生した場合に、当該差分を当該共通部品の設計変更として把握することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
請求項8に記載の発明は、製品の設計図面を表示する表示手段をさらに備え、前記出力手段は、前記表示手段が、前記共通部品の設計変更後の図面とともに前記低下情報を表示するように、当該低下情報を出力することを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置である。
請求項9に記載の発明は、コンピュータに複数種類の製品に共通して用いられる共通部品の設計変更を把握する機能と、前記共通部品を有する製品に関する製品情報を取得する機能と、前記共通部品を有する製品それぞれのリサイクル処理を行うリサイクル工程に関するリサイクル情報を取得する機能と、前記製品情報および前記リサイクル情報に基づいて、前記共通部品を有する製品のリサイクル率が当該共通部品の設計変更によって低下する場合に、リサイクル率が低下する旨の低下情報を出力する機能とを実現させるプログラムである。
請求項2に記載の発明によれば、算出手段によって算出されるリサイクル率の総和に基づいて低下情報を出力しない場合と比べて、例えばリサイクル率が上昇する製品が含まれる場合であっても共通部品を有する製品全体でのリサイクル率が低下する場合に低下情報を出力することができる。
請求項3に記載の発明によれば、共通部品を有する製品のうちリサイクル率が低下する製品を設計者に知らせることができる。
請求項4に記載の発明によれば、リサイクル工程を模擬的に構築してリサイクル率を算出しない場合と比べて、実際に共通部品を有する製品をリサイクル処理する場合に近いリサイクル率を算出することができる。
請求項5に記載の発明によれば、共通部品を有する製品のうちリサイクル可能な製品の数に基づいて低下情報を出力しない場合と比べて、共通部品を有する製品でリサイクルができない製品が存在することを低下情報によって設計者に知らせることができる。
請求項6に記載の発明によれば、リサイクル工程の変更によって共通部品を有する製品のリサイクル率の低下を解消できるか否かを設計者に知らせることができる。
請求項7に記載の発明によれば、共通部品に差分が発生した場合に差分を共通部品の設計変更として把握しない場合に比べ、共通部品の設計変更をやり直すための手戻りが少なくなる。
請求項8に記載の発明によれば、表示手段が設計変更後の図面とともに低下情報を表示しない場合に比べ、設計者が設計変更に対する判定を認識しやすくなる。
請求項9に記載の発明によれば、リサイクル工程でリサイクル処理が行われる複数種類の製品で共通して用いられる共通部品の設計変更を行う際に、設計変更によって共通部品を有する製品のリサイクル率が低下するか否かを設計者に知らせることができる。
また、製品をリサイクル処理するためのリサイクル工程とは、製品をリサイクルするための一連の工程であって、リサイクル設備が備えられている。複数種類の製品のリサイクル工程は、互いに等しいリサイクル設備を用いるものであってもよいし、その一部または全部が異なるリサイクル設備を用いるものであってもよい。
なお、本実施の形態において、それぞれの製品を製造するための製造ラインの構築の有無は問わないが、製造ラインが既に構築されていることが通常である。
また、「リサイクル率」とは、製品の再資源化または再利用化のされやすさを表す指標である。リサイクル率については、後段にて詳細に説明する。
図1は、本実施の形態が適用される設計システム1の全体構成の一例を示した図である。
設計システム1は、情報処理装置の一例であって、設計装置100と、設計支援装置200と、リサイクル率算出装置300と、リサイクル情報データベース(以下では、リサイクル情報DBと表記する。)400とを備えている。図1では、設計支援装置200については、機能ブロックを示している。ここで、設計装置100が設計図面作成手段の一例であり、リサイクル率算出装置300が算出手段の一例である。
また、設計装置100において設計された設計図面は、情報として、設計支援装置200、リサイクル率算出装置300等の他の装置に送られる。そこで、情報としての設計図面を設計図面情報と表記することがある。なお、設計図面と設計図面情報とを区別しないで用いることがある。
図1を用いて、本実施の形態が適用される設計支援装置200の機能構成について説明する。
設計支援装置200は、設計図面情報取得部210と、設計変更箇所特定部220と、リサイクル情報取得部230と、リサイクル率判定部240と、判定結果情報出力部250とを備えている。ここで、設計図面情報取得部210が製品情報取得手段の一例であり、設計変更箇所特定部220が変更把握手段の一例であり、リサイクル情報取得部230がリサイクル情報取得手段の一例である。また、リサイクル率判定部240および判定結果情報出力部250が、出力手段の一例である。
設計装置100は、設計支援装置200の判定結果情報出力部250から取得した判定結果に関する情報に基づいて、表示デバイス120に判定結果を表示する。なお、判定結果は、設計変更後の設計図面が表示された表示画面(後述する図5(a)等に示す表示画面121)に設けられた判定結果表示ボックス(後述する図5(a)等に示す表示画面121内の判定結果表示エリア122)の色で示してもよい。例えば、複数種類の製品全体でのリサイクル率が低下する「リサイクル率低下」を赤、複数種類の製品全体でのリサイクル率が変わらないまたは上昇する「リサイクル率維持」を緑等で示してもよい。表示デバイス120の表示画面121に、設計変更を行おうとしている設計図面とともに、判定結果が色で表示されることで、設計者が判定結果を認識しやすくなる。なお、判定結果は、設計図面と並べて表示してもよく、設計図面と重ねて表示してもよい。また、判定結果は、色の他、文字で表示してもよく、音で表示してもよい。また、これらを組み合わせてもよい。
作業工程の追加や変更に関する情報を取得した設計支援装置200は、リサイクル率算出装置300に、作業工程の追加や変更を行った後のリサイクル工程に基づいて、設計変更後のリサイクル率を再度算出させる。そして、設計支援装置200は、算出されたリサイクル率を取得して、設計変更によって複数種類の製品全体のリサイクル率が低下するか否かを再び判定し、判定結果を設計装置100に出力する。
このような構成を採用することで、設計者は、リサイクル工程の作業工程の追加や変更によって、複数種類の製品全体のリサイクル率の低下を解消できるか否かを知ることができる。
設計者が、設計変更の作業を行う際、行おうとする設計変更により共通部品を有する複数種類の製品全体のリサイクル率が低下するか否かの判定を知りたいタイミングにおいて、設計装置100に判定を求める旨の指示(情報の入力)を行ってもよい。この場合、複数種類の製品について設計変更前後の設計図面情報が、設計装置100から設計支援装置200に送られる。これにより、設計支援装置200は、取得した設計図面情報に基づいて、行われた共通部品に対する設計変更についての判定結果を出力する。
図2は、設計支援装置200のハードウエア構成の一例を説明する図である。前述したように、設計支援装置200は、コンピュータとして構成されている。
設計支援装置200は、CPU21と、ROM22と、RAM23と、HDD24と、通信用入出力インターフェイス(通信IF)25と、入出力インターフェイス(入出力IF)26と、入出力IF26に接続された表示デバイス27と、入出力IF26に接続された入力デバイス28と、バス29とを備える。なお、設計支援装置200は、表示デバイス27及び/又は入力デバイス28を備えなくてもよい。
通信IF25は、設計支援装置200と設計装置100及びリサイクル率算出装置300とのインターフェイスである。通信IF25は、図面情報を取得する設計図面情報取得部210、リサイクル率算出装置300により算出されたリサイクル率に関する情報を取得して判定結果を出力する判定結果情報出力部250として機能する。
また、HDD24がリサイクル情報DB400の機能を兼ねてもよい。
リサイクル情報DB400は、共通部品を有する複数種類の製品について、それぞれの製品のリサイクル処理を行うリサイクル工程に関する情報であるリサイクル情報を記録している。リサイクル情報としては、設計変更前の複数種類の製品に対して現在のリサイクル工程の作業工程に関する情報、それぞれの作業工程で行っている作業内容に関する情報、それぞれの作業において対応可能な範囲についての情報等が挙げられる。
また、こけしA1のリサイクル工程におけるダボ引き抜き工程においてダボ700を引き抜くことができる対応可能範囲として、ダボ700が体部600から突出する突出長さの範囲が5mm以上と設定されている。
上述したように、リサイクル率算出装置300は、複数種類の製品のそれぞれについて、設計装置100により共通部品の設計変更がされる前のリサイクル率、および共通部品の設計変更がされた後のリサイクル率を算出する。
ここで、リサイクル率とは、製品の再資源化または再利用化のされやすさを表す指標であり、リサイクル率算出装置300は、公知の方法によりリサイクル率を算出する。リサイクル率算出装置300は、例えば、製品または製品の部品を再利用化/再資源化するための作業工程の数、製品の分解や部品の取り外しの容易さ、製品のリサイクル処理に要するコストや処理時間、製品または製品の部品を再利用化/再資源化できる施設の数、再利用化/再資源化が可能な回数等に基づいて、リサイクル率を算出する。また、リサイクル率算出装置300は、製品全体に対して再利用化または再資源化される部分の比率を、リサイクル率として算出してもよい。
なお、リサイクル率算出装置300によるリサイクル率の算出方法は、これに限定されるものではない。
続いて、設計システム1の動作をフローチャートにより説明する。ここでは、設計支援装置200およびリサイクル率算出装置300の動作を中心として説明する。
図4は、設計装置100において共通部品を有する複数種類の製品の設計が終了しており、これらの複数種類の製品の中から選択された一の製品について、設計者により設計変更がなされた場合の動作を説明するフローチャートである。
以下では、図3に示した複数種類の製品であるこけしA1およびこけしB1のうち、一の製品としてこけしA1に対して設計変更がなされた場合を例に挙げて、図1に示した設計システム1を参照しつつ、図4のフローチャートを説明する。
続いて、設計変更箇所特定部220により、特定された設計変更箇所が、複数種類の製品で共通して用いられる共通部品に当たるか否かが判断される(ステップ102)。この例では、特定されたこけしA1の設計変更箇所が、共通部品である頭部500またはダボ700に当たるか否かが判断される。
なお、ステップ102で否定(NO)の判断がされた場合、つまり設計変更箇所が共通部品ではない場合には、ステップ103の処理は行わずに次のステップへ進む。
具体的には、設計変更箇所が共通部品である場合には、設計変更がなされた一の製品、および共通部品を有する他の製品について、リサイクル情報が取得される。この例では、設計変更箇所が頭部500またはダボ700である場合、設計変更がなされた一の製品であるこけしA1、および共通部品を有するこけしB1について、リサイクル情報が取得される。
また、設計変更箇所が共通部品ではない場合には、設計変更がなされた一の製品についてのみ、リサイクル情報が取得される。この例では、こけしA1について、リサイクル情報が取得される。
具体的には、設計変更箇所が共通部品である場合には、ステップ101にて取得された一の製品の設計図面情報、ステップ103にて取得された他の製品の設計図面情報、およびステップ104にて取得されたリサイクル情報に基づいて、一の製品および他の製品のそれぞれについて、共通部品の設計変更前および設計変更後のリサイクル率が算出される。この例では、こけしA1およびこけしB1のそれぞれについて、共通部品の設計変更前および設計変更後のリサイクル率が算出される。
また、設計変更箇所が共通部品ではない場合には、ステップ101にて取得された一の製品の設計図面情報、およびステップ104にて取得されたリサイクル情報に基づいて、設計変更がなされた一の製品について、設計変更前および設計変更後のリサイクル率が算出される。この例では、こけしA1について、設計変更前および設計変更後のリサイクル率が算出される。
具体的には、設計変更箇所が共通部品である場合には、設計変更がなされた一の製品と共通部品を有する他の製品とを含む複数種類の製品について、共通部品の設計変更後のリサイクル率が設計変更前のリサイクル率以上であるか否かが判断される。より具体的には、共通部品の設計変更前および設計変更後のそれぞれについて、複数種類の製品のリサイクル率の総和が算出される。そして、設計変更後の複数種類の製品のリサイクル率の総和が、設計変更前の複数種類の製品のリサイクル率の総和以上であるか否かが判断される。
一方、ステップ106で肯定(YES)の判断がされた場合、つまり設計変更後の製品のリサイクル率が設計変更前の製品のリサイクル率以上であると判断された場合、リサイクル率判定部240により、「リサイクル率維持」と判定される(ステップ108)。
そして、設計装置100に出力された判定結果が、表示デバイス120の表示画面(後述する図5(a)等に示す表示画面121)に設けられた判定結果表示エリア(後述する図5(a)等に示す表示画面121の判定結果表示エリア122)に色で示される(ステップ110)。なお、示される色については、ステップ107、108に、判定結果とともに示している。
続いて、頭部と体部とがダボにより接続された「こけし」を製品とした具体例を用いて、本実施の形態をより詳細に説明する。
(複数種類の製品)
共通部品を有し、既にリサイクル工程が構築された複数種類の製品として、図3(a)〜(b)に示したこけしA1およびこけしB1が存在する状態を前提とする。上述したように、複数種類の製品であるこけしA1およびこけしB1は、共通部品としてプラスチック製の頭部500と、木製のダボ700とを有している。
次に、こけしA1に対して、こけしA1とこけしB1との共通部品である木製のダボ700をプラスチック製のダボ710に変更する設計変更がされたとする。
図5(a)〜(b)は、こけしA1のダボ700を設計変更した場合の処理を説明するための図である。図5(a)は、表示デバイス120の表示画面121に表示されたこけしA1の設計図面、図5(b)は、リサイクル率算出装置300により算出されるこけしA1およびこけしB1のリサイクル率を示している。なお、図5(b)に示すリサイクル率の数値は、説明のための一例であって、必ずしも正確なものではない。
また、図6(a)〜(b)は、設計変更後のこけしA1およびこけしB1のリサイクル工程を示した図である。
そして、ダボ700は、複数種類の製品であるこけしA1とこけしB1との共通部品であることから、設計変更箇所特定部220により、他の製品であるこけしB1の設計図面情報が取得される(ステップ103)。また、こけしA1およびこけしB1についてのリサイクル情報が取得される(ステップ104)。
また、図3(b)および図6(b)を参照すると、こけしB1は、共通部品である木製のダボ700をプラスチック製のダボ710に設計変更することで、リサイクル工程の作業工程として、プラスチック製のダボ710を体部600から引き抜くダボ引き抜き工程と、ダボ710を溶解して再資源化する溶解工程とが増えている。そして、この作業工程の増加に伴って、設計変更後のこけしB1のリサイクル処理に要するコストや処理時間等が上昇する。したがって、図5(b)に示すように、リサイクル率算出装置300によって算出されるこけしB1の設計変更後のリサイクル率は、設計変更前と比較して低下する。
また、判定結果表示エリア122における色による判定結果の表示の他に、複数種類の製品のうちリサイクル率が低下する製品に関する情報を併せて表示してもよい。この例では、上述したように、共通部品の設計変更によってこけしB1のリサイクル率が低下するため、「こけしB1のリサイクル率が低下しています。」との情報をポップアップ123により表示している。
こけしA1に対して、こけしA1とこけしB1との共通部品であるプラスチック製の頭部500を木製の頭部510に変更する設計変更がされたとする。
図7(a)〜(b)は、こけしA1の頭部500を設計変更した場合の処理を説明するための図である。図7(a)は、表示デバイス120の表示画面121に表示されたこけしA1の設計図面、図7(b)は、リサイクル率算出装置300により算出されるこけしA1およびこけしB1のリサイクル率を示している。なお、図7(b)に示すリサイクル率の数値は、説明のための一例であって、必ずしも正確なものではない。
また、図8(a)〜(b)は、設計変更後のこけしA1およびこけしB1のリサイクル工程を示した図である。
そして、頭部500は、複数種類の製品であるこけしA1とこけしB1との共通部品であることから、設計変更箇所特定部220により、他の製品であるこけしB1の設計図面情報が取得される(ステップ103)。また、こけしA1およびこけしB1についてのリサイクル情報が取得される(ステップ104)。
また、図3(b)および図8(b)を参照すると、こけしB1は、共通部品であるプラスチック製の頭部500を木製の頭部510に設計変更した場合、リサイクル工程の作業工程として、頭部引き抜き工程と洗浄工程とが不要となり、作業工程が減少する。そして、この作業工程の減少に伴って、設計変更後のこけしB1のリサイクル処理に要するコストや処理時間等が低下する。このため、図7(b)に示すように、リサイクル率算出装置300によって算出されるこけしB1の設計変更後のリサイクル率は、設計変更前と比較して上昇する。
よって、設計装置100に接続された表示デバイス120の表示画面121に設けられた判定結果表示エリア122は、「リサイクル率維持」を示す「緑」となる(ステップ110)。
ここで、上述した設計変更1および設計変更2等では、リサイクル率判定部240による「リサイクル率低下」または「リサイクル率維持」の判定を、複数種類の製品について算出されたリサイクル率の総和に基づいて行う形態について説明した。しかしながら、リサイクル率判定部240によるリサイクル率の判定はこれに限定されるものではない。例えば、リサイクル率判定部240は、複数種類の製品のうち、既に構築されたリサイクル工程によりリサイクル処理を行うことが可能な製品の数によって、「リサイクル率低下」または「リサイクル率維持」の判定を行ってもよい。以下、具体例を用いて説明する。
図9は、こけしA1のダボ700を設計変更した場合の処理を説明するための図であって、表示デバイス120の表示画面121に表示されたこけしA1の設計図面を示している。また、図10(a)〜(b)は、設計変更後のこけしA1およびこけしB1のリサイクル工程を示した図である。
そして、ダボ700は、複数種類の製品であるこけしA1とこけしB1との共通部品であることから、設計変更箇所特定部220により、他の製品であるこけしB1の設計図面情報が取得される(ステップ103)。また、こけしA1およびこけしB1についてのリサイクル情報が取得される(ステップ104)。
この例では、リサイクル率算出装置300は、設計変更前のこけしA1およびこけしB1のリサイクル処理を行う既存のリサイクル工程によって、ダボ700をダボ720に設計変更したこけしA1およびこけしB1のリサイクル処理を行うことができるか否かをそれぞれ演算する。
したがって、図10(a)に示すように、設計変更後のこけしA1は、ダボ引き抜き工程の対応可能範囲から外れるため、既存のリサイクル工程によっては、リサイクル処理を行うことができない。
よって、設計装置100に接続された表示デバイス120の表示画面121に設けられた判定結果表示エリア122は、「リサイクル率低下」を示す「赤」に変化する(ステップ110)。
また、判定結果表示エリア122における色による判定結果の表示の他に、複数種類の製品のうちリサイクル処理を行うことができない製品に関する情報を併せて表示してもよい。この例では、上述したように、共通部品の設計変更によってこけしA1のリサイクル処理を行うことができなくなるため、「こけしA1のリサイクル処理を行うことができません。」との情報をポップアップ124により表示している。
なお、記録媒体には、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)フォーラムによって策定された規格に基づくDVD、コンパクトディスク(CD)、ブルーレイ・ディスク(Blue-ray(登録商標) Disk)、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、HDD、ROM、フラッシュメモリなどが含まれる。
Claims (9)
- 複数種類の製品に共通して用いられる共通部品の設計変更を把握する変更把握手段と、
前記共通部品を有する製品に関する製品情報を取得する製品情報取得手段と、
前記共通部品を有する製品それぞれのリサイクル処理を行うリサイクル工程に関するリサイクル情報を取得するリサイクル情報取得手段と、
前記製品情報および前記リサイクル情報に基づいて、前記共通部品を有する製品のリサイクル率が当該共通部品の設計変更によって低下する場合に、リサイクル率が低下する旨の低下情報を出力する出力手段と
を備える情報処理装置。 - 前記製品情報および前記リサイクル情報に基づいて、前記共通部品を有する製品におけるぞれぞれの製品について、当該共通部品の設計変更前後のリサイクル率を算出する算出手段をさらに備え、
前記出力手段は、前記共通部品を有する製品のリサイクル率の総和が、当該共通部品の設計変更によって低下する場合に、前記低下情報を出力することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記出力手段は、前記共通部品を有する製品のうち、当該共通部品の設計変更によってリサイクル率が低下する製品に関する情報を、前記低下情報と合わせて出力することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
- 前記算出手段は、前記リサイクル情報に基づいて前記共通部品の設計変更後の当該共通部品を有する製品それぞれのリサイクル処理を行う前記リサイクル工程を模擬的に構築して当該共通部品の設計変更後のリサイクル率を算出することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
- 前記出力手段は、前記共通部品を有する製品のうち前記リサイクル工程によりリサイクル可能な製品の数が、当該共通部品の設計変更によって減少する場合に、前記低下情報を出力することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記リサイクル工程の変更を受け付ける受付手段をさらに備え、
前記リサイクル情報取得手段は、前記受付手段が受け付けた変更後の前記リサイクル工程に関する前記リサイクル情報を取得し、
前記出力手段は、変更後の前記リサイクル情報に基づいて、前記共通部品を有する製品のリサイクル率が当該共通部品の設計変更によって低下する場合に、前記低下情報を再び出力することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 製品の設計図面を作成する設計図面作成手段をさらに備え、
前記変更把握手段は、前記設計図面作成手段において、前記共通部品に差分が発生した場合に、当該差分を当該共通部品の設計変更として把握することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 製品の設計図面を表示する表示手段をさらに備え、
前記出力手段は、前記表示手段が、前記共通部品の設計変更後の図面とともに前記低下情報を表示するように、当該低下情報を出力することを特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。 - コンピュータに
複数種類の製品に共通して用いられる共通部品の設計変更を把握する機能と、
前記共通部品を有する製品に関する製品情報を取得する機能と、
前記共通部品を有する製品それぞれのリサイクル処理を行うリサイクル工程に関するリサイクル情報を取得する機能と、
前記製品情報および前記リサイクル情報に基づいて、前記共通部品を有する製品のリサイクル率が当該共通部品の設計変更によって低下する場合に、リサイクル率が低下する旨の低下情報を出力する機能と
を実現させるプログラム。
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