JP2020034089A - 燃料ガス充填システム及び燃料ガス充填方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コリオリ式質量流量計を用いることなく、燃料ガスの充填量を計測可能な燃料ガス充填システム及び燃料ガス充填方法を提供する。【解決手段】本発明に係る水素ガス充填システム1は、燃料ガスが所定の圧力で貯留された蓄圧器20と、前記燃料ガスを充填する充填容器との差圧によって、前記燃料ガスを前記充填容器に充填するものであって、前記燃料ガスを貯留する蓄圧器20と、蓄圧器20の内部のガス温度を測定する温度計19と、蓄圧器20の内部のガス圧力を測定する圧力計21と、圧力計21の測定値と温度計19の測定値を入力して、前記充填容器に充填された燃料ガス量を演算する演算部10bとを備え、演算部10bは、前記充填容器への燃料ガスの充填前後の蓄圧器20のガス温度、前記ガス圧力及び蓄圧器20の容量に基づいて、蓄圧器20から前記充填容器に充填された燃料ガス量を演算することを特徴とするものである。【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料ガスの充填技術に関する。
FCV(Fuel Cell Vehicle:燃料電池自動車)に燃料ガス(水素ガス)を充填する方法としては、圧縮機から直接充填する直充填方式と、蓄圧器とFCVの燃料タンクとの差圧によって蓄圧器から充填する差圧充填方式がある。現在、FCVへの水素ガスの充填は差圧充填方式が主に用いられている。
差圧充填方式によるものとしては、例えば特許文献1に開示された、燃料ガス充填システムがある。特許文献1に開示の燃料ガス充填システムを構成する主な機器は、複数の蓄圧器、遮断弁、調節弁、流量計、プレクーラー、充填カプラ等である。これら構成機器のうち、流量計は、正確に流量を計測する必要からコリオリ式質量流量計が用いられている。
特開2017−180800号公報
水素ステーション等において、FCVに水素ガスを充填する場合、水素充填量に基づいて燃料代を請求する取引(商売)を実施する上では、信頼性のあるコリオリ式質量流量計を用いる必要性がある。
しかしながら、コリオリ式質量流量計は高額であり、システム全体のコストアップの一要因となっている。また、コリオリ式質量流量計を用いることでシステム全体の複雑化の要因ともなっている。
一方で、プライベートステーション(例えば、自社工場における燃料電池で走行するフォークリフトへの水素ガスを充填するステーション)のように、水素充填量に基づく取引(商売)を行うものでない場合もあり、このような場合には、ある程度の充填量を管理できればよく、コリオリ式質量流量計による高精度な充填量管理が必要ない。
もっとも、このような場合でも、大まかな充填量の管理や法的に要求される充填中における流量監視を行うことは必要であり、流量計を燃料ガス充填システムの構成機器から外すということはできない。
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、コリオリ式質量流量計を用いることなく、燃料ガスの充填量を計測可能な燃料ガス充填システム及び燃料ガス充填方法を提供することを目的としている。
(1)本発明に係る燃料ガス充填システムは、燃料ガスが所定の圧力で貯留された蓄圧器と、前記燃料ガスを充填する充填容器との差圧によって、前記燃料ガスを前記充填容器に充填するものであって、
前記燃料ガスを貯留する蓄圧器と、前記蓄圧器の内部のガス温度を測定する温度測定装置と、前記蓄圧器の内部のガス圧力を測定する圧力測定装置と、該圧力測定装置の測定値と前記温度測定装置の測定値を入力して、前記充填容器に充填された燃料ガス量を演算する演算装置とを備え、
該演算装置は、前記充填容器への燃料ガスの充填前後の前記蓄圧器のガス温度、前記ガス圧力及び前記蓄圧器の容量に基づいて、前記蓄圧器から前記充填容器に充填された燃料ガス量を演算することを特徴とするものである。
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記演算装置は、前記充填容器への燃料ガスの充填が完了又は停止した時点で充填された燃料ガス量を演算することを特徴とするものである。
(3)また、上記(1)に記載のものにおいて、前記演算装置は、前記燃料ガスの充填中において、予め設定した所定時間間隔で燃料ガスの充填量を演算することを特徴とするものである。
(4)また、上記(1)乃至(3)のいずれかに記載のものにおいて、前記温度測定装置は、前記蓄圧器に複数設けられており、前記演算装置は各温度測定装置の測定値を入力して、その平均値を当該蓄圧器の温度の測定値として充填量を演算することを特徴とするものである。
(5)また、本発明に係る燃料ガス充填方法は、燃料ガスが所定の圧力で貯留された蓄圧器と、前記燃料ガスを充填する充填容器との差圧によって、前記燃料ガスを前記充填容器に充填するものにおいて、
燃料ガスの充填完了時又は充填停止時又は所定時間経過ごとに燃料ガスの充填量を演算する燃料ガス充填量演算工程を有し、
該燃料ガス充填量演算工程は、充填前の前記蓄圧器の内部のガス温度、ガス圧力、前記蓄圧器の容量に基づいて充填前の前記蓄圧器内の燃料ガス量である充填前燃料ガス量を演算し、充填完了時又は充填停止時又は所定時間経過ごとに前記蓄圧器の内部のガス温度、ガス圧力、前記蓄圧器の容量に基づいて充填後の前記蓄圧器内の燃料ガス量である充填後燃料ガス量を演算し、前記充填前燃料ガス量と前記充填後燃料ガス量の差分によって燃料ガスの充填量を演算することを特徴とするものである。
本発明によれば、コリオリ式質量流量計を用いることなく、燃料ガスの充填量を計測することが可能となり、燃料ガス充填システムのコスト低減を実現することができる。
本発明の実施の形態である水素ガス充填システムの構成を、模式的に示す系統図である。
本実施の形態に係る燃料ガス充填システムは、燃料ガスが所定の圧力で貯留された蓄圧器と、燃料ガスを充填する充填容器との差圧によって、燃料ガスを充填容器に充填する差圧方式の燃料ガス充填システムである。
本発明を適用した一実施形態である水素ガス充填システム1の構成を、模式的に示す系統図である図1に基づいて説明する。
本実施形態の水素ガス充填システム1は、FCV3の車載タンク(充填容器)内に水素ガスを充填するためのシステムであり、蓄圧器内と車載タンク内との差圧によって、高圧の水素ガス(以下、「水素ガス」という)を車載タンク内に充填する。例えば、水素ガス充填システム1としては、水素ステーションなどが挙げられる。
水素ガス充填システム1は、図1に示すように、複数の蓄圧器20−1〜20−N(Nは2以上の整数)と、蓄圧器20−1〜20−Nのそれぞれに設けられて蓄圧器内の水素ガスの温度を測定する温度計19−1〜19−N(本発明の温度測定装置に相当)と、蓄圧器20−1〜20−Nにそれぞれ接続された枝管11−1〜11−Nと、枝管11−1〜11−Nにそれぞれ設けられた圧力計21−1〜21−N(本発明の圧力測定装置に相当)、及び遮断弁22−1〜22−Nと、枝管11−1〜11−Nとそれぞれ接続された供給配管12と、制御装置10と、供給配管12に設けられた調節弁23、及び遮断弁24と、遮断弁24の二次側に設けられた圧力計26と、放散配管15(水素ガス放散経路)と、放散配管15に設けられた遮断弁29と、カプラ28とを備えて構成されている。
温度計19−1〜19−Nは、局所的な温度変化のない位置の温度検知をできるように設けることが好ましい。局所的な温度変化のない位置としては、例えば、蓄圧器内部であって、蓄圧器端部プラグ部、蓄圧器元弁、蓄圧器と蓄圧器元弁の間の配管流路ガス接触部などのいずれか、またはそれぞれに設けることもできる。蓄圧器端部や配管部分など、外部環境温度に影響を受けやすい箇所に設置する場合、温度計を設置した上から保温材を巻いて、外部環境に影響されにくいような措置を施すのが好ましい。
なお、以降の説明において、例えば蓄圧器20−1〜20−Nについて、特に区別しない場合には、蓄圧器20というように、枝番号を省略して主な符号のみで表記する。温度計19−1〜19−N、圧力計21−1〜21−N、遮断弁22−1〜22−Nについても同様である。
制御装置10は、遮断弁22、24、29及び調節弁23を制御する制御部10aと、充填量を演算する演算部10bを備えている。
制御装置10は圧力計21−1〜21−N、圧力計26と電気的に接続されており、各圧力計21、26から測定値を受信する。また、制御装置10は、温度計19とも電気的に接続されており、各温度計19から測定値を受信する。さらに、制御装置10は、遮断弁22−1〜22−N、遮断弁24、及び遮断弁29と電気的に接続されており、制御部10aが各遮断弁22、24、29に対して開閉を制御する信号を送信する。
また、制御装置10は、調節弁23と電気的に接続されており、制御部10aが調節弁23に対して開度を調節する信号を送信する。したがって、制御装置10の制御部10aによる制御によって遮断弁22−1〜22−Nのいずれかが開放されると、開放された遮断弁22−1〜22−Nに接続されている蓄圧器20−1〜20−Nから水素ガスが対応する枝管11に供給される。
演算部10bは、圧力計21−1〜21−Nの測定圧力、温度計19−1〜19−Nの測定温度、蓄圧器20−1〜20−Nの容量に基づいて車載タンクに充填された燃料ガス量を演算する。演算部10bがかかる演算をするのに必要な情報として、制御装置10には蓄圧器20−1〜20−Nの容量が記憶されている。
なお、演算部10bの具体的な演算方法は後述する。
蓄圧器20−1〜20−Nは、圧縮機(不図示)によって圧縮された高圧の水素ガスを貯留する容器であり、高圧の水素ガスを蓄圧することができれば、材質や形状に特に限定されるものではない。
圧力計21−1〜21−Nは、蓄圧器20−1〜20−N内の水素ガスの圧力をそれぞれ検出し、制御装置10に測定値をそれぞれ送信する。
遮断弁22−1〜22−Nは、蓄圧器20−1〜20−Nに貯留されている水素ガスの遮断弁22の二次側への供給を遮断可能な弁であり、制御装置10からの制御信号に応じて開閉される。
調節弁23は、本体部がニードル弁で構成されており、開度調節可能な弁である。調節弁23の開度が調節されることにより、調節弁23の二次側における供給配管12内の水素ガスの流量が制御される。調節弁23は、制御装置10からの制御信号に応じて開度が調節される。
遮断弁24は、供給配管12の調節弁23の二次側(下流側)に設けられており、充填終了時に、遮断弁24の二次側における供給配管12内への水素ガスの供給を遮断するための開閉弁である。遮断弁24が閉じられている場合には、FCV3の車載タンクへの水素ガスの供給が遮断される。遮断弁24が開放されている場合には、FCV3の車載タンクへ水素ガスが供給される。遮断弁24は、制御装置10からの制御信号に応じて開閉される。
圧力計26は、供給配管12において遮断弁24とカプラ28との間で分岐する枝管13の先端に設けられており、遮断弁24の下流側の水素ガスの圧力を測定する。圧力計26によって検出された水素ガスの圧力値は、制御装置10に送信される。
圧力計26としては、FCV3の車載タンクへの水素ガスの供給終了時の圧力(すなわち、車載タンクへの水素ガスの最大供給圧力)が測定できる圧力レンジを有するものであれば、特に限定されるものではなく、任意の圧力レンジ及び精度の圧力計を適宜選択することができる。
放散配管15は、供給配管12において遮断弁24からカプラ28までの任意の位置から分岐するようにして設けられている。放散配管15は、FCV3への水素ガス充填が終了した後、供給配管12内を減圧するために供給配管12内から水素ガスを排出するための流路となる配管である。
放散配管15に設けられた遮断弁29は、制御装置10からの制御信号に応じて開閉される。より具体的には、FCV3への水素ガス充填が終了した後、供給配管12内の水素ガスを放散する時に開放される。その後、圧力計26の測定値が、放散終了圧力として予め定められた設定圧力(例えば、0.3MPa)に達した際に閉止される。
カプラ28は、供給配管12とFCV3とを接続するための結合部材であり、供給配管12の先端に設けられている。このカプラ28を介して供給配管12とFCV3とが接続されることにより、水素ガス充填システム1からFCV3に水素ガスの供給が可能になる。
また、充填終了後は、FCV3からカプラ28が取り外される。
次に、上記のように構成された水素ガス充填システム1による水素ガス充填方法と充填量の演算方法について説明する。
<水素充填方法>
水素ガスの供給対象となるFCV3が水素ガス充填システム1に到着すると、先ず、FCV3の車載タンクとカプラ28とを接続し、FCV3側の弁を開放する。なお、水素ガス充填システム1の初期状態では、全ての遮断弁22、24、29が閉状態である。
次に、制御部10aは、FCV3の車載タンク内に水素ガスを充填するために、使用する蓄圧器20に対応する遮断弁22、調節弁23、及び遮断弁24に開放信号を送信する。
例えば、使用する蓄圧器20が、蓄圧器20−1であるとすると、制御装置10は、蓄圧器20−1に対応する遮断弁22−1と、遮断弁24とを開放する。遮断弁22−1と、遮断弁24とが開放されると、蓄圧器20−1に貯留されている水素ガスが差圧充填により供給配管12を介してFCV3の車載タンクに充填される。この際の調節弁23の開度は、調節弁23の下流側の圧力が目標昇圧率に追従するような値に調節される。その後、差圧充填により蓄圧器20−1内の圧力は低下し、調節弁23の下流側の圧力は上昇する。蓄圧器20−1内の圧力と調節弁23の下流側の圧力との圧力差が小さくなってくると、水素ガスの流量を確保するため、調節弁23の開度が大きくなる(開度が100%に近づく)。
使用中蓄圧器内の圧力と調節弁23の下流側の圧力との圧力差が所定の値に達すると、制御装置10は、使用中蓄圧器を待機中蓄圧器に切り替え作業を開始する。具体的には、まず制御装置10は、使用中蓄圧器(蓄圧器20−1)に対応する遮断弁22−1を閉止し、その直後に、次に使用する待機中蓄圧器(例えば、蓄圧器20−2)に対応する遮断弁22−2を開放する。遮断弁22−2が開放されると、蓄圧器20−2に貯留されている水素ガスが差圧充填により供給配管12を介してFCV3の車載タンク内に充填される。
その後、制御装置10は、使用中蓄圧器を切り替えながら、FCV3の車載タンク内への充填を行う。そして、規定の充填終了の条件、例えば、車載タンク内の圧力が規定圧力(例えば、70MPa)に達したら、遮断弁24が閉止され、充填は終了となる。
次に、FCV3への水素ガスの充填が終了した後、FCV3から供給配管12に設けられたカプラ28を外すために、供給配管12内の水素ガスを放散することによって当該供給配管12内の減圧操作を行う。
具体的には、先ず、制御装置10から信号を送信して遮断弁29を開き、放散配管15を介して供給配管12内の水素ガスを系外に放散する。供給配管12内の圧力は、圧力計26で測定する。
次いで、供給配管12内の圧力が減少して、圧力計26の測定値が予め設定された圧力(例えば、0.3MPa)に達したとき、水素ガスの放散は終了となり、制御装置10からの制御信号によって遮断弁29が閉止される。最後に、カプラ28がFCV3から外されて、水素ガスの充填作業が完了する。
<充填量の演算方法>
《充填開始前》
充填開始前に、演算部10bは蓄圧器20−1〜20−Nの容量、圧力、温度に基づいて充填前の各蓄圧器20内の水素ガスの量を演算する。
例えば、蓄圧器20−1の場合、まず、充填開始前の蓄圧器20−1の圧力P20-1(MPa)、水素ガス温度T20-1(K)とから水素密度ρ20-1(kg/m3)を算出する。
ρ20-1=P20-1×106×T20-1/(z×4124.566)
z:圧縮係数、4124.566は水素の気体定数
ρ20-1を用いて、蓄圧器20−1の容積(V20-1)から水素量(M20-1)を計算する
M20-1(kg)=ρ20-1×V20-1
同様にして、蓄圧器20−2〜20−Nについて、M20-2〜M20-Nを求める。
《充填中》
車載タンクへの水素ガスの充填中においては、充填が終了した蓄圧器20について、充填終了時の水素量を演算する。例えば、蓄圧器20−1の充填が終了すると、充填終了時の蓄圧器20−1の圧力P´20-1(MPa)と水素ガス温度T´20-1(K)とから水素密度ρ´20-1(kg/m3)を算出し、さらにρ´20-1を用いて、充填終了時の蓄圧器20−1の水素量M´20-1を求める。
M20-1とM´20-1の差分が蓄圧器20−1から車載タンクに充填された水素量となる。
蓄圧器20−2〜20−Nについても、充填が終了した時点で同様の演算を行って、当該蓄圧器20−2〜20−Nから充填された水素量を演算する。
《充填完了時》
車載タンクへの充填が完了した時点(満タンになった時点)で、各蓄圧器20からの充填量を足し算することで、車載タンクへの充填量を求めることができる。
なお、上記の説明では、車載タンクを満タンにする場合についての説明であるが、車載タンクが満タンになる前に水素ガスの充填を停止する場合には、充填停止時において、同様の演算を行うようにすればよい。
また、充填量の演算は、充填中において、予め定めた所定時間(例えば、1秒)ごとに行うようにしてもよい。
この場合、充填開始前の演算部10bの処理は上記と同様であるが、その後、充填を開始すると、1秒ごとに充填水素量を演算して、演算結果を出力して例えば表示器(図示なし)に表示等するようにする。このようにすれば、充填完了、充填停止時における充填量に加えて、充填途中における充填量を知ることができる。
なお、所定時間ごとに充填量を演算すれば、経過時間で割り算することで、充填中の瞬時流量(kg/h、kg/min、kg/sなど)も算出可能である。算出間隔については任意に実施できる。
以上のように、本実施の形態によれば、コリオリ式質量流量計を用いることなく、燃料ガスの充填量を計測することが可能となり、水素ガス充填システム1のコスト低減を実現することができる。
なお、上記の実施の形態では、各蓄圧器20には温度計19を1本ずつ設ける例を示したが、本発明において温度を正確に計測することは重要であることから、各蓄圧器20について複数本の温度計19を設置して、各温度計19の計測値の平均値を計測値として充填量の演算を行うようにしてもよい。
水素ガスの車載タンクへの充填量の演算の具体例を示す。
(i)蓄圧器200L×1本、300L×2本、3バンクシステムを想定する。
第1バンク 200L
第2,3バンク 300L
(ii)各蓄圧器の充填前の初期圧力・ガス温度は、89MPa,6℃とする。
(iii)各蓄圧器の充填前後の圧力と温度の変化は以下の通りであった。
第1バンク 89MPa ⇒ 53MPa
6℃ ⇒ -35℃
第2バンク 89MPa ⇒ 72MPa
6℃ ⇒ -5℃
第3バンク 89MPa ⇒ 83MPa
6℃ ⇒ 0℃
(iV)上記数値から、各バンクの充填量を計算すると以下の通りである。
第1バンク 2.074kg(密度変化48.41⇒38.04)
第2バンク 1.563kg(密度変化48.41⇒43.20)
第3バンク 0.468kg(密度変化48.41⇒46.85)
(V)各バンクの充填量を合算して、充填量は4.105kgと計算できる。
なお、上記の実施の形態では、水素ガスの充填容器としてFCV3の車載タンクを例に説明したが、これに限定されることではない。例えば、水素ガスの充填先は、水素ガスを充填可能な容器であれば、カードルやローダーなどどのような容器であってもよい。
また、上記の実施の形態では、燃料ガスとして水素ガスを例に説明したが、燃料ガスは電気化学反応によって電力を発生させてFCV3に用いることができるガスであればどのようなガスであってもよい。
1 水素ガス充填システム
3 FCV
10 制御装置
10a 制御部
10b 演算部
11(11−1〜11−N) 枝管
12 供給配管
13 枝管(供給配管)
15 放散配管
19(19−1〜19−N) 温度計
20(20−1〜20−N) 蓄圧器
21(21−1〜21−N) 圧力計
22(22−1〜22−N) 遮断弁
23 調節弁
24 遮断弁(供給配管)
26 圧力計(遮断弁の二次側)
28 カプラ
29 遮断弁(放散配管)

Claims (5)

  1. 燃料ガスが所定の圧力で貯留された蓄圧器と、前記燃料ガスを充填する充填容器との差圧によって、前記燃料ガスを前記充填容器に充填する燃料ガス充填システムであって、
    前記燃料ガスを貯留する蓄圧器と、前記蓄圧器の内部のガス温度を測定する温度測定装置と、前記蓄圧器の内部のガス圧力を測定する圧力測定装置と、該圧力測定装置の測定値と前記温度測定装置の測定値を入力して、前記充填容器に充填された燃料ガス量を演算する演算装置とを備え、
    該演算装置は、前記充填容器への燃料ガスの充填前後の前記蓄圧器のガス温度、前記ガス圧力及び前記蓄圧器の容量に基づいて、前記蓄圧器から前記充填容器に充填された燃料ガス量を演算することを特徴とする燃料ガス充填システム。
  2. 前記演算装置は、前記充填容器への燃料ガスの充填が完了又は停止した時点で充填された燃料ガス量を演算することを特徴とする請求項1記載の燃料ガス充填システム。
  3. 前記演算装置は、前記燃料ガスの充填中において、予め設定した所定時間間隔で燃料ガスの充填量を演算することを特徴とする請求項1記載の燃料ガス充填システム。
  4. 前記温度測定装置は、前記蓄圧器に複数設けられており、前記演算装置は各温度測定装置の測定値を入力して、その平均値を当該蓄圧器の温度の測定値として充填量を演算することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の燃料ガス充填システム。
  5. 燃料ガスが所定の圧力で貯留された蓄圧器と、前記燃料ガスを充填する充填容器との差圧によって、前記燃料ガスを前記充填容器に充填するものにおいて、
    燃料ガスの充填完了時又は充填停止時又は所定時間経過ごとに燃料ガスの充填量を演算する燃料ガス充填量演算工程を有し、
    該燃料ガス充填量演算工程は、充填前の前記蓄圧器の内部のガス温度、ガス圧力、前記蓄圧器の容量に基づいて充填前の前記蓄圧器内の燃料ガス量である充填前燃料ガス量を演算し、充填完了時又は充填停止時又は所定時間経過ごとに前記蓄圧器の内部のガス温度、ガス圧力、前記蓄圧器の容量に基づいて充填後の前記蓄圧器内の燃料ガス量である充填後燃料ガス量を演算し、前記充填前燃料ガス量と前記充填後燃料ガス量の差分によって燃料ガスの充填量を演算することを特徴とする燃料ガス充填方法。
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