JP2020034082A - 回転制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】非接触式の相対的位置センサによって操作対象軸の回転方向の位置の測定を行う回転制御装置において、位置検出精度の低下を早期に検知することで装置の信頼性を向上させる。【解決手段】回転制御装置は、操作対象軸の回転方向の機械的変位を非接触で検出する相対的位置センサと、操作対象軸の回転方向における所定の中間位置に操作対象軸が到達したときに検知信号を出力するON/OFFセンサと前記操作対象軸の回転位置を補正する機能診断部とを備え、ON/OFFセンサは、操作対象軸の軸線と直交する主面を有する基板と、基板の主面上に配置された電極(21a、21b)と、操作対象軸が所定の中間位置にあるときに他端側の一部が電極の1つに接触する接触子(201a、201b)と、操作対象軸が所定の中間位置にないときに接触子の他端を主面から離間させる方向に移動させる複数のカム部材(24a、24b)とを備える。【選択図】図8
Description
本発明は、操作対象軸の回転を制御する回転制御装置に関する。
一般に、弁軸などの操作対象軸の回転を制御する回転制御装置は、操作対象軸の回転方向の機械的変位を位置センサによって検出し、その検出結果に基づいて軸の操作量を決定している。例えば、ボール弁等のロータリ式の調節弁の弁軸を操作する電動式の操作器(アクチュエータ)では、位置センサとして可変抵抗器から成るポテンショメータを用い、そのポテンショメータによって検出した弁軸の回転方向の機械的変位量に基づいて、弁軸を制御している(特許文献1参照)。
また、軸の回転方向の機械的変位量を測定するための位置センサとしては、ポテンショメータに代表される接触式の位置センサの他に、ロータリエンコーダのように、測定対象の軸の回転方向の位置を非接触で検出する非接触式の位置センサがある。さらに、非接触式の位置センサには、検出対象軸の角度位置に対応した信号を出力する絶対的位置センサと、検出対象軸の回転角度、すなわち角度位置の変化量に応じた信号を出力する相対的位置センサとがある。例えば、非接触式の絶対的位置センサとしては、検出対象軸の絶対的な角度位置に対応したコード信号を出力するアブソリュート型のロータリエンコーダが、非接触式の相対的位置センサとしては、検出対象軸の回転角度に対応してパルスを出力するインクリメンタル型のロータリエンコーダが、夫々知られている(特許文献2参照)。
一般に、ポテンショメータは、摺動子を機械的に操作することによる抵抗値の変化を出力するセンサであるため、耐久性が低く、製品寿命が短い傾向がある。また、ポテンショメータの代わりに、絶対的非接触位置センサとしてのアブソリュート型のロータリエンコーダを用いた場合、一般に部品単価が高い上に、アブソリュート型のロータリエンコーダを駆動するためのバッテリが別途必要になることから、製品コストが増大してしまう。
そこで、本願発明者は、ポテンショメータの代わりに、ロータリエンコーダ等の非接触式の相対的位置センサと、所定の位置に操作対象軸が到達したときに検知信号を出力するON/OFFセンサとを用いた新たな回転制御装置を提案した(特願2017−034014)。この回転制御装置において、ON/OFFセンサは、操作対象軸200の近傍に設けられ、各種演算処理を行うICチップ30を搭載したプリント基板20の主面20aに電極21aを配置し、操作対象軸200に連結されたショートプレート201を電極21aのいずれかと接触させて、不連続ながらも操作対象軸の絶対的な位置を検出する。以下、このようなON/OFFセンサを用いて、不連続ながらも操作対象軸の絶対的な位置を検出する位置センサを「不連続な絶対的位置センサ」ということがある。
ところが、このような構成では、ショートプレート(201)とプリント基板(20)とを離間させるのに、ショートプレートとプリント基板20との間隔の微妙な調整が必要となり、コスト上昇の原因となるばかりか、実現は容易ではない。また、ショートプレートのバネ性の経年変化による、接触抵抗の信頼性にも問題がある。逆に、ショートプレート201にプリント基板20の主面20aを摺動させてしまうと、プリント基板20に悪影響を与える恐れがあり、ポテンショメータと同じく、耐久性および製品寿命の問題が生じてしまう。
そこで、本願発明者は、ショートプレート(201)とプリント基板(20)とを電極(21a)上の所定領域で接触させつつその他の領域で簡易かつ確実に双方を離間させるための構造として、例えば、電極(21a)と電極(21a)との間の領域に、ショートプレート(201)の先端部に設けられた接点(201a’)をプリント基板(20)の主面(20a)から離間する方向に移動させるカム部材(24)が配設された新たな回転制御装置を提案した(特願2017−066000)。
ところが、このような構成の回転制御装置では、例えば、ショートプレート(201)が、カム部材(24)や電極(21a)と摺動するため、使用を重ねるなかでカム部材(24)や電極(21a)が摩耗する。この結果、ON/OFFセンサによって検出される操作対象軸(200)の回転位置が変化してしまい、高い精度で操作対象軸の位置制御ができなくなるといった問題が生じる恐れがある。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、操作対象軸(200)の回転位置の検出精度が低下したことを適宜検知することで、回転制御装置およびこれを備えるシステム全体に不具合が生じることを未然に防止することのできる回転制御装置を提供することにある。
本発明に係る、操作対象軸(200)の回転を制御する回転制御装置(100)は、前記操作対象軸の回転の機械的変位を非接触で検出する相対的位置センサと、前記操作対象軸の回転可能な範囲の間にある少なくとも1つの中間位置に前記操作対象軸が到達したときに検知信号を出力するON/OFFセンサと、前記検知信号が出力されてからの、前記相対的位置センサによって検出される前記機械的変位の積算値と、前記ON/OFFセンサが出力する前記検知信号によって検出される前記中間位置を示す基準値とに基づいて、前記操作対象軸の絶対的な回転位置を算出する位置算出部と、前記操作対象軸の回転位置の目標値の情報と、前記位置算出部によって算出された前記操作対象軸の絶対的な回転位置とに基づいて、前記操作対象軸の操作量を算出する操作量算出部と、前記操作量算出部によって算出された前記操作量に基づいて、前記操作対象軸の回転可能な範囲内において前記操作対象軸を操作する操作部と、前記操作対象軸の回転を制御する機能を診断する機能診断部とを備え、前記ON/OFFセンサは、前記操作対象軸の周りに設けられ、前記操作対象軸の軸線と直交する主面を有する基板と、前記基板の主面上に配設された少なくとも1つの電極と、一端が前記操作対象軸に固定され、前記操作対象軸の径方向に延在し、前記操作対象軸が前記中間位置にあるときに他端側の一部が前記電極の1つに接触する接触子と、前記接触子が前記電極の1つに接触すると前記検知信号を出力する検出回路と、前記基板の前記主面上かつ前記電極間に配置され、前記操作対象軸が前記中間位置にないときに前記接触子の他端を前記主面から離間させる方向に移動させるカム部材とを備え、前記機能診断部は、前記検知信号の出力状態が変化する回転位置の経時的変化に基づいて前記操作対象軸の回転を制御する機能を診断する回転制御装置である。
上記回転制御装置において、前記機能診断部が、前記検知信号の出力状態が変化する2つの回転位置の間の回転変位量の経時的変化に基づいて前記操作対象軸の回転を制御する機能を診断するように構成してもよい。
上記回転制御装置において、前記検知信号の出力状態が変化する2つの回転位置が、同一の前記ON/OFFセンサに関連づけられるように構成してもよい。例えば、前記接触子が、前記検知信号の出力状態が変化する2つの回転位置において、いずれも前記ON/OFFセンサが備える同一の前記電極上にあるように構成してもよい。
上記回転制御装置において、前記検知信号の出力状態が変化する2つの回転位置が、互いに異なる2つの前記ON/OFFセンサに関連づけられるように構成してもよい。例えば、前記接触子が、前記検知信号の出力状態が変化する2つの回転位置において、前記ON/OFFセンサが備える異なる前記電極上にあるように構成してもよい。
上記回転制御装置において、第1の時点における前記検知信号の出力状態が変化する回転位置と第2の時点における前記検知信号の出力状態が変化する回転位置との差分に基づいて前記操作対象軸の回転を制御する機能を診断するように構成してもよい。
上記回転制御装置において、前記検知信号の出力状態が変化する回転位置が、前記相対的位置センサによって検出される任意の基準位置からの機械的変位の積算値として計測されるように構成してもよい。
なお、上記説明では、一例として、発明の構成要素に対応する図面上の参照符号を、括弧を付して記載している。
以上説明したことにより、本発明によれば、非接触式の相対的位置センサとON/OFFセンサとによって操作対象軸の回転方向の位置の測定を行う回転制御装置をより低コストで実現しつつ、その検出精度が低下した場合には、これを早期検出し、回転制御装置及びこれを用いたシステム全体の信頼性を向上させることができる。
≪回転制御装置の構成≫
はじめに、本実施の形態に係る回転制御装置100の構成にいついて説明する。
図1は、本発明に係る実施の形態としての回転制御装置の構成を示す図である。
同図に示される回転制御装置100は、例えば、プラント等において流量のプロセス制御に用いられるボール弁等のロータリ式の調節弁の弁軸の回転を制御する電動式の操作器である。
はじめに、本実施の形態に係る回転制御装置100の構成にいついて説明する。
図1は、本発明に係る実施の形態としての回転制御装置の構成を示す図である。
同図に示される回転制御装置100は、例えば、プラント等において流量のプロセス制御に用いられるボール弁等のロータリ式の調節弁の弁軸の回転を制御する電動式の操作器である。
以下、回転制御装置100の具体的な構成について説明する。
図1に示すように、操作対象軸としての弁軸200の回転を制御する回転制御装置100は、相対的位置センサ1、複数のON/OFFセンサ2_1〜2_n(nは、2以上の整数)、位置算出部3、操作量算出部4、操作部5および機能診断部10を備えている。複数のON/OFFセンサ2_1〜2_nは、不連続な絶対的位置センサを構成する。
図1に示すように、操作対象軸としての弁軸200の回転を制御する回転制御装置100は、相対的位置センサ1、複数のON/OFFセンサ2_1〜2_n(nは、2以上の整数)、位置算出部3、操作量算出部4、操作部5および機能診断部10を備えている。複数のON/OFFセンサ2_1〜2_nは、不連続な絶対的位置センサを構成する。
これらの構成要素は、筐体内部に収容される。なお、回転制御装置100は、上述した機能部に加えて、調節弁の弁開度等の各種情報をユーザに提示するための表示部(例えば液晶ディスプレイ)や外部機器との間でデータの送受信を行うための通信回路等を備えていてもよい。
先ず、調節弁の実開度、すなわち弁軸200の回転方向の位置を測定するための相対的位置センサ1およびON/OFFセンサ2_1〜2_nを含む不連続な絶対的位置センサについて説明する。
相対的位置センサ1は、回転制御装置100の操作対象軸としての弁軸200の回転方向の機械的変位Mdを非接触で検出する機能部である。相対的位置センサ1としては、検出対象軸(弁軸200)の回転角度に対応してパルスを出力するインクリメンタル型のロータリエンコーダを例示することができる。本実施の形態では、相対的位置センサ1が、インクリメンタル型のロータリエンコーダであるとして説明する。
一方、不連続な絶対的位置センサは、ON/OFFセンサ2_1〜2_nを含み、操作対象軸である弁軸200が回転方向における所定の位置に到達したときに、その所定の位置に対応して設けられた各ON/OFFセンサ2_1〜2_nはそれぞれ検知信号P1〜Pnを出力する。ON/OFFセンサ2_1〜2_nは、弁軸200が回転方向において特定の位置に到達したことを示す電気信号を出力することが可能な部品であればよい。具体的には、ON/OFFセンサ2_1〜2_nとして、例えば、リミットスイッチ、フォトインタラプタ―およびホール素子を用いることができる。ここで、上記電気信号は、弁軸200が回転方向において特定の位置に到達したことを示す信号であればよく、例えばオン・オフ信号(状態を表す信号、例えばデジタル信号)である。
図2を参照して、ON/OFFセンサ2_1〜2_nの配置について説明する。図2には、n=5とした場合のON/OFFセンサ2_1〜2_5の配置例が示されている。
図2に示すように、ON/OFFセンサ2_1〜2_5は、弁軸200の回転可能範囲SR内において、互いに異なる複数の位置毎に対応して設けられ、弁軸200がその対応する位置に到達したときに検知信号P1〜Pnを夫々出力する。
ここで、回転可能範囲SRとは、弁軸200の回転方向における回転可能な範囲であり、例えば、回転方向における第1位置としての弁開度が0%となる全閉位置Pcから、第2位置としての弁開度が100%となる全開位置Poまでの範囲を示す。
回転制御装置100において、ON/OFFセンサ2_1〜2_5は、弁開度が0%から100%までの範囲における何れかの位置に対応して設けられている。例えば、図2に示す配置例の場合、ON/OFFセンサ2_1は、弁開度が0%となる全閉位置Pcに対応して設けられ、ON/OFFセンサ2_2は、弁開度が20%となる位置Paに対応して設けられ、ON/OFFセンサ2_3は、弁開度が50%となる位置Pmに対応して設けられ、ON/OFFセンサ2_4は、弁開度が70%となる位置Pbに対応して設けられ、ON/OFFセンサ2_5は、弁開度が100%となる全開位置Poに対応して設けられている。
なお、通常動作モードに関する説明中の「所定の中間位置」は、弁軸200において、弁開度が0%となる全閉位置Pcと弁開度が100%となる全開位置Poとを除いた、弁開度が20%となる位置Pa、弁開度が50%となる位置Pm、弁開度が70%となる位置Pbを意味する。
なお、通常動作モードに関する説明中の「所定の中間位置」は、弁軸200において、弁開度が0%となる全閉位置Pcと弁開度が100%となる全開位置Poとを除いた、弁開度が20%となる位置Pa、弁開度が50%となる位置Pm、弁開度が70%となる位置Pbを意味する。
図2に示す配置例の場合、ON/OFFセンサ2_1は、弁軸200が全閉位置Pcに到達したときに検知信号P1を出力する。ON/OFFセンサ2_2は、弁軸200が位置Pa(弁開度:20%)に到達したときに検知信号P2を出力する。ON/OFFセンサ2_3は、弁軸200が位置Pm(弁開度:50%)に到達したときに検知信号P3を出力する。ON/OFFセンサ2_4は、弁軸200が位置Pb(弁開度:70%)に到達したときに検知信号P4を出力する。ON/OFFセンサ2_5は、弁軸200が全開位置Po(弁開度:100%)に到達したときに検知信号P5を出力する。
次に、ON/OFFセンサ2_1〜2_nの具体的な構造について説明する。
ON/OFFセンサ2_1〜2_nは、弁軸200の周りに設けられ、弁軸200の軸線と直交する第1主面20aおよび第2主面20bを有するプリント基板20と、このプリント基板の第1主面20aおよび第2主面20b上にそれぞれ配置された複数の第1電極21aおよび第2電極21bと、弁軸200の側面に固定されたショートプレート201と、ショートプレート201の第1接触子201aおよび第2接触子201bが複数の第1電極21aおよび第2電極21bの1つにそれぞれ接触すると検知信号Piを出力する検出回路23_iと、プリント基板20の第1主面20a上に配置された複数の第1カム部材24aと、第2主面20b上に配置された複数の第2カム部材24bとを備えている。
ON/OFFセンサ2_1〜2_nは、弁軸200の周りに設けられ、弁軸200の軸線と直交する第1主面20aおよび第2主面20bを有するプリント基板20と、このプリント基板の第1主面20aおよび第2主面20b上にそれぞれ配置された複数の第1電極21aおよび第2電極21bと、弁軸200の側面に固定されたショートプレート201と、ショートプレート201の第1接触子201aおよび第2接触子201bが複数の第1電極21aおよび第2電極21bの1つにそれぞれ接触すると検知信号Piを出力する検出回路23_iと、プリント基板20の第1主面20a上に配置された複数の第1カム部材24aと、第2主面20b上に配置された複数の第2カム部材24bとを備えている。
以下、プリント基板20の第1主面20aおよび第2主面20bをあわせて「主面20a、20b」ということがある。また、第1電極21aおよび第2電極21bをあわせて「電極21a、21b」ということがある。また、ショートプレート201の第1接触子201aおよび第2接触子201bをあわせて「接触子201a、201b」ということがある。また、第1カム部材20aと第2カム部材20bとをあわせて「カム部材20a、20b」ということがある。
図3A〜3Eは、ON/OFFセンサ2_1〜2_nの具体的な構造の一例を示す図である。ここでは、n=5とした場合が図示されている。
ここで、図3Aおよび図3Bは、それぞれ、弁軸200が全閉位置Pc、位置Pa(弁開度:20%)、位置Pm(弁開度:50%)、位置Pb(弁開度:70%)、全開位置Po(弁開度:100%)の何れかに到達した状態におけるON/OFFセンサ2_1〜2_nの構造を模式的に示す平面図および断面図である。また、図3Cおよび図3Dは、それぞれ、弁軸200が上記の所定の位置の何れにも到達していないときのON/OFFセンサ2_1〜2_nの構造を模式的に示す平面図および断面図である。また、図3Eは、ON/OFFセンサ2_1〜2_nの構造を模式的に示す側面図である。
この例において、個々のON/OFFセンサ2_i(1≦i≦n)は、図3A〜3Eに示されるように、弁軸200の周りに設けられるプリント基板20上に、抵抗Rと電極21a、21bを配置し、弁軸200にショートプレート201を設けることによって実現することができる。
具体的には、プリント基板20の第1主面20aに第1電極21aを形成するとともに、第1電極21aと電源電圧が供給される電源ラインVccとの間に抵抗Rを接続する。また、プリント基板20の第2主面20bに第2電極21bを形成するとともに、第2電極21bを、グラウンド電圧が供給されるグラウンドラインGNDに接続する。プリント基板20の二つの主面20a、20bにそれぞれ形成される複数の電極21a、21bは、弁軸200の軸を中心とする円周C1に沿って配置されている。ここで、抵抗Rは、例えば、プリント基板20の第1主面20aに配置すればよい。また、電源ラインVccは、例えば、プリント基板20の第1主面20aに形成し、グラウンドラインGNDは、例えば、プリント基板20の第2主面20bに形成すればよい。
プリント基板20の第1主面20aには、後述する位置算出部3、操作量算出部4および機能診断部10として機能するマイクロコントローラやCPU等のプログラム処理装置を含むICチップ30や記憶用メモリー等が配置される。ここで、上述した抵抗Rと電極21aとが接続されるノードnaは、ICチップ30の何れか一つの入力端子に接続される。
弁軸200は、プリント基板20に設けられた貫通孔20cに挿通されている。弁軸200の軸線とプリント基板20の主面20a、20bとは互いに直交する。弁軸200の外周面には、ショートプレート201が接合されている。
図3B,3Dに示されるように、ショートプレート201は、例えば側面視「コ」字状に形成されている。ショートプレート201は、例えば、真鍮やステンレス等の金属から成る短冊状の板部材を曲げ加工して側面視「コ」字状に形成すればよい。このようなショートプレート201を弁軸200の側面にネジ等で固定することによって、このショートプレート201は、一端が弁軸200に固定されてこの弁軸200の径方向に延在する第1接触子201aと、この第1接触子201aと電気的に接続され、一端が弁軸200に固定されてこの弁軸200の径方向に延在する第1接触子201aとを提供することとなる。第1接触子201aと第2接触子201bとは、ともに弾性変形可能な板状の部材である。プリント基板20は、これら一対の接触子201a、201bの間に配置される。この状態でこれらの接触子201a、201bの接点201a’、201b’がプリント基板20の表と裏の2つの主面20a、20bの方向にそれぞれ付勢されている。したが
って、弁軸200に固定されたショートプレート201は、対向する一対の接触子201a,201bがプリント基板20を挟み込んだ状態で弁軸200とともに回転する。
って、弁軸200に固定されたショートプレート201は、対向する一対の接触子201a,201bがプリント基板20を挟み込んだ状態で弁軸200とともに回転する。
弁軸200が、全閉位置Pc、弁開度が20%となる位置Pa、弁開度が50%となる位置Pm、弁開度が70%となる位置Pb、および全開位置Poの何れかの位置に到達したとき、ショートプレート201の接触子201a、201bは、これらの所定の位置に対応する位置に配置された電極21a、21bと接触する。例えば、図3Aに示すように、弁軸200が回転して、ショートプレート201がON/OFFセンサ2_3の位置に到達したとき、ショートプレート201の接点201a’がON/OFFセンサ2_3の電極21aと接触するとともに、ショートプレート201の接点201b’がON/OFFセンサ2_3の電極21bと接触する。このとき、電源ラインVccから、抵抗R、電極21a、ショートプレート201、および電極21bを介してグラウンドラインGNDに至る電流経路が形成され、ノードnaの電位が0V(グラウンド電位)となる。
一方、図3Cに示すように、ショートプレート201がON/OFFセンサ2_1とON/OFFセンサ2_2との間にあるときは、すなわち、弁軸200が中間位置にないときは、ショートプレート201の接点201a’,201b’は、何れのON/OFFセンサ2_1〜2_5の電極21a,21bにも接触しない状態となる。これにより、各ON/OFFセンサ2_1〜2_5のノードnaの電位がVcc(電源電圧)となる。
このように、各ON/OFFセンサ2_1〜2_5のノードnaの電圧変化を検知信号としてICチップ30に入力することにより、弁軸200が回転方向における所定の位置に到達したことを検出することが可能となる。したがって、一端が電源ラインVccに接続された抵抗Rと、この抵抗Rの他端に接続された電極21aと、グラウンドラインGNDに接続された電極21bは、ショートプレート201の接触子201a、201bの他端側の一部が、複数の電極21a、21bのうち1つにそれぞれ接触すると検知信号Piを出力する検出回路を構成する。
さらに本実施の形態においては、ON/OFFセンサは、プリント基板20の第1主面20a上に配置されたカム部材24aと、第2主面20b上に配置されたカム部材24bとを備えている。図3Aおよび図3Cに示すように、これらのカム部材24a、24bは、それぞれプリント基板20の2つの主面20a、20b上において、弁軸200の軸線を中心とする円周C2に沿って配置されている。
カム部材24a、24bは、プラスチック等の材料から構成され、それぞれ、円周C2に沿って主面上の所定の中間位置に対応する位置、すなわち電極21a、21bが配置されている位置に近づくにつれて主面からの高さが低くなる形状を有している。2つの主面20a、20bのそれぞれで隣り合う2つのカム部材の互いに対向する端部は、互いに離間している。
これらのカム部材24a、24bを接着剤でプリント基板20に固定するには、接着剤やネジを用いればよい。なお、カム部材24a、24bをプリント基板20上に実装する代わりに、図示しない樹脂ケース等の構造物上にカム部材24a、24bを形成してもよい。
これらのカム部材24a、24bを接着剤でプリント基板20に固定するには、接着剤やネジを用いればよい。なお、カム部材24a、24bをプリント基板20上に実装する代わりに、図示しない樹脂ケース等の構造物上にカム部材24a、24bを形成してもよい。
図3Dは、弁軸200が所定の位置、すなわち、図2に示した全閉位置Pc、位置Pa、位置Pm、位置Pb、および全開位置Poのいずれかにないときの不連続な絶対的位置センサの様子を説明する図である。図3Dに示すように、弁軸200が所定の位置のいずれにもないときに、ショートプレート201の接触子201a、201bは、プリント基板20の両主面20a、20b上にそれぞれ設けられたカム部材24a、24bと接触し、接触子201a、201bの他端側はプリント基板20の両主面20a、20bから離間する方向に移動する。したがって、この場合は、接触子201a、201bの接点201a’、201b’はプリント基板20の主面20a、20bとは接触しない。
これに対し、弁軸200が所定の位置のいずれかにあるときは、図3Bに示すように、ショートプレート201の接触子201a、201bは電極21a、21bに接触する。
これに対し、弁軸200が所定の位置のいずれかにあるときは、図3Bに示すように、ショートプレート201の接触子201a、201bは電極21a、21bに接触する。
次に、位置算出部3、操作量算出部4、および操作部5について説明する。
位置算出部3は、弁軸200の絶対的な位置を算出する機能部である。位置算出部3は、ON/OFFセンサ2_1〜2_nの検知信号P1〜Pnが出力されてからの、相対的位置センサ1によって検出された機械的変位Mdの積算値と、その検知信号P1〜Pnを出力したON/OFFセンサ2_1〜2_nに対応する位置を示す基準値とに基づいて、操作対象軸の回転方向の絶対的な位置を算出する。
位置算出部3は、例えば、マイクロコントローラやCPU等のプログラム処理装置によるプログラム処理によって実現することができる。上述の例の場合、プリント基板20に載置されたICチップ30によって実現される。
より具体的には、位置算出部3は、基準値更新部32、相対的位置情報取得部31、および位置決定部33を含む。
基準値更新部32は、ON/OFFセンサ2_1〜2_nから検知信号P1〜Pnが出力された場合に、基準値APを更新するとともにリセット信号RSTを出力する機能部である。
ここで、基準値APは、回転可能範囲SR内における絶対的な位置を示す値であり、弁軸200の回転方向の絶対的な位置を算出する際の基準となる。
具体的に、基準値更新部32は、ON/OFFセンサ2_1〜2_nが検知信号P1〜Pnを出力する度に、基準値APを、その検知信号を出力したON/OFFセンサ2_1〜2_nに対応する位置を示す値に設定する。例えば、図2の例の場合、先ず、弁軸200が回転して弁開度が20%となる位置Paに到達し、ON/OFFセンサ2_2が検知信号P2を出力した場合、基準値更新部32は、基準値APを、ON/OFFセンサ2_2に対応する位置Paを示す値に設定する。その後、弁軸200が更に回転し、弁開度が50%となる位置Pmに弁軸200が到達してON/OFFセンサ2_3が検知信号P3を出力した場合、基準値更新部32は、基準値APを、位置Paを示す値からON/OFFセンサ2_3に対応する位置Pmを示す値に変更する。
相対的位置情報取得部31は、相対的位置センサ1によって検出された弁軸200の回転方向の機械的変位Mdを取得し、その機械的変位Mdの積算値RPを算出する機能部である。例えば、相対的位置情報取得部31は、相対的位置センサ1としてのインクリメンタル型のロータリエンコーダから出力されるパルスをカウントし、そのパルス数の積算値RPを算出する。
また、相対的位置情報取得部31は、基準値更新部32からリセット信号RSTが出力された場合に、それまでにカウントしていたパルス数の積算値RPをリセットする。リセット後、相対的位置情報取得部31は、パルスのカウント動作を再開する。
すなわち、相対的位置情報取得部31は、ON/OFFセンサ2_1〜2_nのいずれかから検知信号が出力される度に、積算値RPをリセットする。したがって、相対的位置情報取得部31によって算出される積算値RPは、直前に基準値APが更新されてから次に基準値APが更新されるまでに、ロータリエンコーダから出力されたパルス数の累積値となる。
位置決定部33は、基準値更新部32によって生成された基準値APと、相対的位置情報取得部31によって算出されたパルス数の積算値RPに基づく弁軸200の回転方向の機械的変位量とを加算して、回転可能範囲SRにおける弁軸200の絶対的な位置を算出する。位置決定部33は、算出した弁軸200の絶対的な位置を弁開度に換算し、換算した値を実開度PVとして出力する。
操作量算出部4は、弁軸200の回転方向の目標位置としての弁開度の目標値SPと、位置算出部3によって算出された実開度PVとに基づいて、弁軸200の操作量を算出する機能部である。操作量算出部4は、例えば、位置算出部3と同様に、マイクロコントローラやCPU等のプログラム処理装置によるプログラム処理によって実現することができる。上述の例の場合、プリント基板20に載置されたICチップ30によって実現される。
具体的には、操作量算出部4は、目標値取得部41、偏差算出部42、および操作量決定部43を含む。
目標値取得部41は、例えばバルブ制御システムにおける上位装置(図示せず)から与えられた弁開度の目標値SPを取得する機能部である。目標値SPは、外部コントローラから通信や、例えば4-20mAのアナログ信号によって設定される。
偏差算出部42は、目標値取得部41によって取得された弁開度の目標値SPと、位置算出部3によって算出された実開度PVとの偏差ΔPを算出する機能部である。
操作量決定部43は、偏差算出部42によって算出された偏差ΔPに基づいて、弁軸200が目標値SPに基づく回転方向の目標位置に到達するまでに必要な操作量MVを算出する。
操作部5は、操作量算出部4によって算出された操作量MVに基づいて、弁軸200を回転可能範囲SR内で操作する機能部である。具体的に、操作部5は、電動モータ52、電動モータ駆動部51、および減速機53を含む。
電動モータ52は、弁軸200を操作するための回転力を発生させる部品である。電動モータ52としては、ブラシレスモータやステッピングモータ、同期モータ等を例示することができる。
電動モータ駆動部51は、電動モータ52を駆動する機能部である。具体的に、電動モータ駆動部51は、操作量算出部4によって算出された操作量MVに応じた電流(または電圧)を電動モータ52に印加することにより、電動モータ52の出力軸を回転させる。
減速機53は、電動モータ52よって発生した回転力を減速して弁軸200に伝達する動力伝達機構である。例えば、減速機53は、平歯車機構等の各種歯車機構によって構成されている。減速機53の出力軸が弁軸200に連結されることにより、電動モータ52の回転力を所定の減速比で減速した回転力によって弁軸200を回転させることができる。
次に、機能診断部10について説明する。
この機能診断部10は、位置算出部3で算出される弁軸200の回転位置に変化を生じさせる事象、例えば、ON/OFFセンサ2_1〜2_nを構成する要素(特にカム部材24a、24b)が摩耗しその形状が経時的に変化するといった事象が生じた場合、この弁軸200の経時的な回転位置の変化を定量的に測定し、この計測された経時的変化量の大きさに基づいて、回転制御装置が適正に機能し得るか否かを診断する機能部である。
ここで、弁軸200の経時的な回転位置の変化の測定は、以下のようにして行われる。まず、検知信号P1〜Pnが、非出力状態から出力状態へと変化する位置、または出力状態から非出力状態へと変化する位置を検出し、この2つの(回転)位置(以下、「第1の検出位置Pα1」および「第2の検出位置Pα2」という。)の間を回転する弁軸200の回転変位量Lを測定する。この弁軸200の回転変位量Lを異なる2つの時点、例えば初期時と診断時とで測定し、その差分として求められる経時的変化量ΔLの大小から、弁軸200の経時的な回転位置の変化の程度を検知する。経時的変化量ΔLが、予め規定された閾値Nよりも大きくなると、機能不全状態にあると診断する。
この機能診断部10は、位置算出部3で算出される弁軸200の回転位置に変化を生じさせる事象、例えば、ON/OFFセンサ2_1〜2_nを構成する要素(特にカム部材24a、24b)が摩耗しその形状が経時的に変化するといった事象が生じた場合、この弁軸200の経時的な回転位置の変化を定量的に測定し、この計測された経時的変化量の大きさに基づいて、回転制御装置が適正に機能し得るか否かを診断する機能部である。
ここで、弁軸200の経時的な回転位置の変化の測定は、以下のようにして行われる。まず、検知信号P1〜Pnが、非出力状態から出力状態へと変化する位置、または出力状態から非出力状態へと変化する位置を検出し、この2つの(回転)位置(以下、「第1の検出位置Pα1」および「第2の検出位置Pα2」という。)の間を回転する弁軸200の回転変位量Lを測定する。この弁軸200の回転変位量Lを異なる2つの時点、例えば初期時と診断時とで測定し、その差分として求められる経時的変化量ΔLの大小から、弁軸200の経時的な回転位置の変化の程度を検知する。経時的変化量ΔLが、予め規定された閾値Nよりも大きくなると、機能不全状態にあると診断する。
機能診断部10は、操作指示部11、位置検出部12、位置情報保存部13、回転位置変化量算出部14および診断部15から構成され、例えば、基板20上に設けられたメモリー(またはICチップ30内のメモリー)に演算プログラムの形で組み込まれる。
操作指示部11は、例えば電源投入後に自動的に実行され、または、通常動作時において制御対象の制御に支障が生じない任意のタイミングで実施される機能診断モード(機能診断モードの詳細については後述する。)において、第1位置と第2位置との間に位置する弁軸200(調節弁)を、間を回転させる(または停止させる)指示を与える機能部である。
操作指示部11は、弁軸200を回転させる指示信号SS10を操作部5に向けて出力するとともに、後述する位置検出部12から出力される回転停止の指示信号SS16を受信したとき、弁軸200の回転を停止させる指示信号SS10−2を操作部5に向けて出力する。
操作指示部11は、弁軸200を回転させる指示信号SS10を操作部5に向けて出力するとともに、後述する位置検出部12から出力される回転停止の指示信号SS16を受信したとき、弁軸200の回転を停止させる指示信号SS10−2を操作部5に向けて出力する。
位置検出部12は、前記操作指示部11からの指示命令に基づいて、回転する弁軸200の位置を、例えば「第1の検出位置Pα1」および「第2の検出位置Pα1」として検出する機能部である。位置検出部12は、例えば、ON/OFFセンサ2_1〜2_nからの検知信号(以下、通常動作モードにおける検知信号と区別するために、「診断用検知信号SS11」という。)を受信し、この受信の開始または受信の終了をトリガーに、換言すれば、診断用検知信号SS11の出力状態の変化をトリガーに、診断時における弁軸200の回転位置を検出する。
弁軸200の回転位置に関する情報SS13は、位置検出部12から回転位置変化量算出部14に向けて送信される。
弁軸200の回転位置に関する情報SS13は、位置検出部12から回転位置変化量算出部14に向けて送信される。
位置情報保存部13は、例えば、「第1の検出位置」と「第2の検出位置」との間を回転する弁軸200の回転変位量Lに関し、その初期値(以下、診断時の「回転変位量L」と区別するために「初期回転変位量Lref」という。)に関する情報(以下、「初期情報」という。)を記憶する機能部である。
初期情報および基本情報は、例えば、基板20上(またはICチップ30内)に設けられた不揮発性メモリーに記憶される。
初期情報および基本情報は、例えば、基板20上(またはICチップ30内)に設けられた不揮発性メモリーに記憶される。
ここで、前記初期および初期値とは、本実施の形態に係る回転制御装置100が製造された直後に、工場の完成品検査工程等において、「回転変位量Lの初期値の計測方法」のところで詳述する所定の方法によって初期回転変位量Lrefが計測される時点およびその計測値を意味する。
回転位置変化量算出部14は、「機能診断モードの動作原理」のところで詳述する方法によって、診断時の回転変位量Lを計測し、この回転変位量Lと位置情報保存部13に格納されている初期回転変位量Lrefとから、これらの差分に相当する経時的変化量ΔLを算出する機能部である。
ここで、回転変位量Lおよび初期回転変位量Lrefは、いずれも相対的位置センサ1によって検出される機械的変位の積算値Md、より具体的には、相対的位置センサ1を構成するインクリメンタル型のロータリエンコーダから一定の回転角毎に出力されるパルスの数を積算(カウント)して計測される(以下、回転変位量Lに対応する積算値を「回転変位積算値PC」といい、初期回転変位量Lrefに対応する積算値を「初期回転変位積算値PCref」という。)。
回転位置変化量算出部14は、位置検出部12が出力する検知信号SS13を受信するとともに、相対的位置センサ1から機械的変位Mdに関する情報を受信する。回転位置変化量算出部14は、これら受信情報に基づいて、回転変位積算値PCを計測する。さらに、回転位置変化量算出部14は、位置情報保存部13に格納されている、初期回転変位量Lrefに対応した初期回転変位積算値PCrefに関する情報SS17受信し、この初期回転変位積算値PCrefと回転変位積算値PCとの差分から、経時的変化量ΔLに対応した経時的変化積算値ΔPCを算出する。
診断部15は、回転位置変化量算出部14によって測定された経時的変化量ΔL(経時的変化積算値ΔPC)に基づいて、弁軸200の回転位置の経時的変化が許容範囲内か否かを診断する機能部である。この診断は、例えば、測定された経時的変化量ΔL(経時的変化積算値ΔPC)が予め規定されている閾値よりも小さければ許容範囲内にある、すなわち機能を果たせる状態にあると診断し、閾値以上であれば許容範囲外、すなわち機能を果たせる状態ないと診断する。
≪回転制御装置100における通常動作モードの動作原理≫
次に、前記構成からなる本実施の形態に係る回転制御装置100の動作態様のうち、通常動作モードの動作原理について、その一例を図1ないし図5を参照しながら説明する。
まず、回転制御装置100による原点復帰の動作について説明する。
次に、前記構成からなる本実施の形態に係る回転制御装置100の動作態様のうち、通常動作モードの動作原理について、その一例を図1ないし図5を参照しながら説明する。
まず、回転制御装置100による原点復帰の動作について説明する。
図4は、実施の形態1に係る回転制御装置100の原点復帰動作モードにおける動作の流れを示す図である。
ここでは、回転制御装置100の電源投入の時点で、弁軸200が、弁開度が80%となる位置に到達している場合を例にとり、説明する。
ここでは、回転制御装置100の電源投入の時点で、弁軸200が、弁開度が80%となる位置に到達している場合を例にとり、説明する。
回転制御装置100に電源が投入された場合、回転制御装置100は、相対的位置センサの原点復帰の処理を行う原点復帰動作モードで動作を開始する。原点復帰動作モードにおいて、回転制御装置100は、調節弁を閉じる方向に電動モータ52を駆動する(S11)。具体的には、電動モータ駆動部51は、操作量決定部43によって弁開度が0%となるように算出された操作量MVに基づいて、電動モータ52を駆動する。
次に、回転制御装置100は、ON/OFFセンサ2_1〜2_nから検知信号が出力されたか否かを判定する(S12)。ステップS12において、ON/OFFセンサ2_1〜2_nから検知信号が出力されなかった場合には、回転制御装置100は、引き続き、弁開度が0%になるように電動モータ52を駆動する。
一方、ステップS12において、ON/OFFセンサ2_1〜2_nから検知信号が出力された場合には、回転制御装置100は、検知信号を出力したON/OFFセンサ2_1〜2_nに対応する位置を、弁軸200の絶対的な位置を算出する際の基準値AP(初期点)とする(S13)。
例えば、図2の例の場合、ステップS11において弁開度が80%となる位置から0%になる方向に弁軸200が回転し、その後、弁開度が70%となる位置Pbに弁軸200が到達したときに、ON/OFFセンサ2_4から検知信号P4が出力される。このとき、位置算出部3における基準値更新部32は、検知信号P4を出力したON/OFFセンサ2_4に対応する位置Pbを示す値を基準値APとして設定するとともに、リセット信号RSTを出力する。
基準値更新部32からのリセット信号RSTを受けた相対的位置情報取得部31は、それまでにカウントしていたパルス数の積算値RPをリセットする(S14)。
以上により原点復帰の処理が完了し、回転制御装置100は、原点復帰動作モードから通常動作モードに移行する。
次に、原点復帰後の通常動作モードにおける回転制御装置100の動作について説明する。
図5は、実施の形態1に係る回転制御装置の通常動作モードにおける動作の流れを示すフロー図である。
図5は、実施の形態1に係る回転制御装置の通常動作モードにおける動作の流れを示すフロー図である。
回転制御装置100は、原点復帰動作モードが終了すると、通常動作モードに移行する。通常動作モードにおいて、回転制御装置100は、上位装置から弁開度の目標値SPの変更が指示されるまで待機する(S20)。弁開度の目標値SPの変更が指示された場合には、回転制御装置100の偏差算出部42が、位置算出部3によって算出された弁軸200の絶対的な位置に基づく実開度PVが上位装置から指示された目標値SPよりも大きいか否かを判定する(S21)。
ステップS21において、実開度PVが目標値SPよりも大きい場合、回転制御装置100は、調節弁を閉じる方向に電動モータ52を駆動する(S22a)。具体的には、操作量決定部43が、偏差算出部42によって算出された偏差ΔPに基づいて、弁開度が目標値SPとなるように操作量MVを算出し、電動モータ駆動部51が、その操作量MVに基づいて電動モータ52を駆動する。
一方、ステップS21において、実開度PVが目標値SPよりも小さい場合、回転制御装置100は、調節弁を開く方向に電動モータ52を駆動する(S22b)。具体的には、操作量決定部43が、偏差算出部42によって算出された偏差ΔPに基づいて、弁開度が目標値SPとなるように操作量MVを算出し、電動モータ駆動部51が、その操作量MVに基づいて電動モータ52を駆動する。
ステップS22aまたはステップS22bの後、回転制御装置100は、ON/OFFセンサ2_1〜2_nの一つから検知信号が出力されたか否かを判定する(S23)。
ステップS23において、ON/OFFセンサ2_1〜2_nから検知信号が出力されていない場合には、回転制御装置100は、直前に基準値更新部32によって設定された基準値APと、相対的位置情報取得部31によって算出された相対的位置センサ1からの出力パルス数の積算値RPに基づく弁軸200の機械的変位量とに基づいて、実開度PV(弁軸200の絶対的な位置)を算出する(S26)。
例えば、上述の原点復帰の処理(ステップS11〜S14)の後、ON/OFFセンサ2_1〜2_nから検知信号が一度も出力されていない場合には、原点復帰動作モードのステップS13において設定した基準値AP(上記例の場合、弁開度が70%となる位置)に、相対的位置情報取得部31によって算出された積算値RPに基づく弁軸200の機械的変位量を加算することによって、実開度PVを算出する。
一方、ステップS23において、ON/OFFセンサ2_1〜2_nから検知信号が出力された場合には、回転制御装置100は、基準値APを更新する(S24)。具体的には、基準値更新部32が、検知信号を出力したON/OFFセンサ2_1〜2_nに対応する位置を、新たな基準値APに設定する。例えば、上述の原点復帰動作モードにおいて、基準値APが位置Pb(弁開度:70%)を示す値に設定された直後のステップS23において、ON/OFFセンサ2_3から検知信号P3が出力された場合には、基準値更新部32は、基準値APを、位置Pb(弁開度:70%)を示す値から位置Pm(弁開度:50%)を示す値に変更する。このとき、基準値更新部32は、リセット信号RSTも出力する。
基準値更新部32からのリセット信号RSTを受けた相対的位置情報取得部31は、それまでにカウントしていた相対的位置センサ1の出力パルス数の積算値RPをリセットする(S25)。
次に、回転制御装置100は、ステップS24において基準値更新部32によって設定された基準値APと、ステップS25でリセットされた後に相対的位置情報取得部31によってカウントされた積算値RPとに基づいて、実開度PV(弁軸200の絶対的な位置)を算出する(S26)。例えば、ステップS24において、基準値APが位置Pm(弁開度:50%)を示す値に変更された場合には、その基準値APに、ステップS25以降に相対的位置情報取得部31によってカウントされた積算値RPに基づく弁軸200の機械的変位量を加算することによって弁軸200の絶対的な位置を算出し、その位置から実開度PVを算出する。
次に、回転制御装置100は、ステップS26において算出された実開度PVが目標値SPと一致するか否かを判定する(S27)。
ステップS27において、実開度PVが目標値SPと一致しない場合には、ステップS21に戻り、回転制御装置100は、再度、上述の処理(S21〜S26)を行う。一方、ステップS27において、実開度PVが目標値SPと一致した場合には、回転制御装置100は、弁開度を目標値に設定する一連の処理を終了する。
≪回転制御装置100における機能診断モードの原理≫
次に、前記構成からなる本実施の形態に係る回転制御装置100の動作態様のうち、例えば、電源投入後に自動的に実施され、または、通常動作時において制御対象の制御に支障が生じない任意のタイミングで実施される機能診断モードの動作原理について、図6ないし図11を参照しながら説明する。
次に、前記構成からなる本実施の形態に係る回転制御装置100の動作態様のうち、例えば、電源投入後に自動的に実施され、または、通常動作時において制御対象の制御に支障が生じない任意のタイミングで実施される機能診断モードの動作原理について、図6ないし図11を参照しながら説明する。
はじめに、弁軸200の絶対的な位置に変化をもたらす事象について説明する。
基板20、およびこの基板20に設けられた電極21a、21bやカム部材24a、24bといったON/OFFセンサ2_1〜2_nを構成する要素は、回転制御装置100が作動している間、ショートプレート201を介して弁軸200に接合する接触子201a、201bと摺動するため、使用時間・頻度に比例して摩耗する。これら構成要素の摩耗による経時的形状変化、特にカム部材24a、24bの摩耗による経時的形状変化は、接触子201a、201bと電極21a、21bとの接触態様を変様させ、検知信号P1〜Pnが出力される時点の弁軸200の回転位置を経時的に変化させる。このため、弁軸200の位置を正確に検出するには、検知信号P1〜Pnに基づいて検出される中間位置、すなわち、全閉位置Pc、弁開度20%位置Pa、弁開度50%位置Pm、弁開度70%位置Pbおよび全開位置Poを示す基準値APも、経時的変化にあわせて変化させる必要がある。ところが、ON/OFFセンサ2_1〜2_nが不連続な絶対的位置センサとして機能する回転制御装置100にあっては、ON/OFFセンサ2_1〜2_nによって検出される全閉位置Pc、位置Pa、位置Pm、位置Pbおよび全開位置Poを示すそれぞれの基準値APは、通常動作モードにおいて固定されている。このため、検知信号P1〜Pnが出力される時点の弁軸200の回転位置と、固定された基準値APに基づいて算出される弁軸200の絶対的な回転位置との間に齟齬が生じることなる。
基板20、およびこの基板20に設けられた電極21a、21bやカム部材24a、24bといったON/OFFセンサ2_1〜2_nを構成する要素は、回転制御装置100が作動している間、ショートプレート201を介して弁軸200に接合する接触子201a、201bと摺動するため、使用時間・頻度に比例して摩耗する。これら構成要素の摩耗による経時的形状変化、特にカム部材24a、24bの摩耗による経時的形状変化は、接触子201a、201bと電極21a、21bとの接触態様を変様させ、検知信号P1〜Pnが出力される時点の弁軸200の回転位置を経時的に変化させる。このため、弁軸200の位置を正確に検出するには、検知信号P1〜Pnに基づいて検出される中間位置、すなわち、全閉位置Pc、弁開度20%位置Pa、弁開度50%位置Pm、弁開度70%位置Pbおよび全開位置Poを示す基準値APも、経時的変化にあわせて変化させる必要がある。ところが、ON/OFFセンサ2_1〜2_nが不連続な絶対的位置センサとして機能する回転制御装置100にあっては、ON/OFFセンサ2_1〜2_nによって検出される全閉位置Pc、位置Pa、位置Pm、位置Pbおよび全開位置Poを示すそれぞれの基準値APは、通常動作モードにおいて固定されている。このため、検知信号P1〜Pnが出力される時点の弁軸200の回転位置と、固定された基準値APに基づいて算出される弁軸200の絶対的な回転位置との間に齟齬が生じることなる。
本実施の形態において実施される機能診断は、検知信号P1〜Pnが出力される時点における弁軸200の回転位置の経時的変化がON/OFFセンサ2_1〜2_nによって検出される中間位置(全閉位置Pc、弁開度20%位置Pa、弁開度50%位置Pm、弁開度70%位置Pb)の検出位置の経時的変化であるとの理解を前提に行われる。
ここで、中間位置は、前述したように、ON/OFFセンサ2_1〜2_5から出力される検知信号P1〜P5によって検出される。検出精度の観点から、接触子201a、201bと電極21a、21bとが接触している間に相対的位置センサ1によって検出される機械的変位Mdをできるだけ小さくなるように(望ましくはゼロとなるように)、ON/OFFセンサ2_1〜2_n(より詳細には、ON/OFFセンサ2_1〜2_nを構成する電極21a、21bやカム部材24a、24b等)を設計することが求められる。しかし、使用に伴い、カム部材24a、24bが摩耗し、結果として、接触子201a、201bと電極21a、21bとの接触範囲が拡張する。接触範囲が過大に拡張すると、検出精度が過度に低下し、回転制御に支障をきたすことになる。
そこで、接触子201a、201bと電極21a、21bとの接触範囲が経時的に拡張することに伴う検知信号P1〜Pnの出力状態の変化、すなわち、検知信号P1〜Pnが出力→非出力となる位置および/または非出力→出力となる位置(以下、「検知信号変化位置」という。)の経時的な変化に着目し、この検知信号変化位置のうちの少なくとも2つの(回転)位置にあたる「第1の検出位置Pα1」および「第2の検出位置Pα2」を検出し、この2つの(回転)位置の間を回転する弁軸200の回転変位量Lを測定する。この弁軸200の回転変位量Lは、例えば、初期時と診断時といった異なる2つの時点で測定され、その差分として求められる経時的変化量ΔLの大小から、弁軸200の回転位置の経時的変化の程度を検知する。経時的変化量ΔLが、予め規定された閾値よりも大きくなると、機能不全状態にあると診断する。
<初期情報の計測>
次に、初期情報、すなわち、初期時における、「第1の検出位置Pα1」および「第2の検出位置Pα2」に関する位置情報と、これら2つの(回転)位置の間を回転する弁軸200の初期回転変位量Lref(初期回転変位積算値PCref)の計測に関して、図6および7を参照しながら説明する。
次に、初期情報、すなわち、初期時における、「第1の検出位置Pα1」および「第2の検出位置Pα2」に関する位置情報と、これら2つの(回転)位置の間を回転する弁軸200の初期回転変位量Lref(初期回転変位積算値PCref)の計測に関して、図6および7を参照しながら説明する。
ここで、初期および初期値とは、前述したように、本実施の形態に係る回転制御装置100が製造された直後に、例えば製造工場の検査工程において計測される時点、およびその計測値を意味する。また、添え字「ref」が付された符号によって示される値は、前述したものを含め、全て初期値を意味する。
初期情報の計測は、製造工場に備え付けの所定の装置を用いて実施してもよいし、回転制御装置100が備える各種機能部、例えば、機能診断部10を通じて実施してもよい。
初期情報の計測は、製造工場に備え付けの所定の装置を用いて実施してもよいし、回転制御装置100が備える各種機能部、例えば、機能診断部10を通じて実施してもよい。
初期情報の計測は、例えば、図6に示すような態様によって実行される。すなわち、全閉位置Pc、弁開度20%位置Pa、弁開度50%位置Pm、弁開度70%位置Pbおよび全開位置Poのうちのいずれかである特定中間位置Pzにおいて、検知信号が出力→非出力へと変化する第1の初期検出位置Pα1ref、および検知信号が非出力→出力へと変化する第2の初期検出位置Pα2refを、それぞれ基準位置Pstを起点とした変位量(以下、第1の初期検出位置Pα1refに対応した変位量を「初期回転変位量Lα1ref」といい、第2の初期検出位置Pα2refに対応した変位量を「初期回転変位量Lα2ref」という。)として計測する。
初期回転変位量Lrefは、初期回転変位量Lα1refと初期回転変位量Lα2refとの差分として計測される。
初期回転変位量Lα1refおよび初期回転変位量Lα2refは、例えば、前記通常動作モードの動作原理と同様に、「第1の初期検出位置Pα1ref」と基準位置Pst、および「第2の初期検出位置Pα2ref」と基準位置Pstとの間を弁軸200が回転する間に、相対的位置センサ1を構成するインクリメンタル型のロータリエンコーダから出力されるパルスの数を積算することで、第1の回転変位初期積算値PCα1refおよび第2の回転変位初期積算値PCα2refの形で計測される。
初期回転変位量Lrefは、第1の回転変位初期積算値PCα1refと第2の回転変位初期積算値PCα2refとの差分の形で計測される。
計測された初期情報は、前述したように、例えば基板20上(またはICチップ30内)に設けられた不揮発性メモリーに記憶され保存される。
なお、基準位置Pstは、第1の初期検出位置Pα1refおよび第2の初期検出位置Pα2refを検出する際の基準・起点となる位置であり、第1の初期検出位置Pα1refおよび第2の初期検出位置Pα2refは、基準位置Pstに対する相対的位置として検出される。このため、基準位置Pstは、1つの位置に限定されるわけではなく、図6に示すように、第1位置を形成する全閉位置Pcに設けられてもよいし、全開位置Po等の他の位置に設けられてもよく、また、必ずしも不動の位置である必要もない。ただし、ON/OFFセンサ2_1〜2_n上にある全ての検知信号変化位置を検出できるように配設されることが望ましい。
本実施の形態では、全ての中間位置、すなわち、全閉位置Pc、弁開度20%位置Pa、弁開度50%位置Pm、弁開度70%位置Pbおよび全開位置Poを特定中間位置Pzとし、それぞれにおいて、前述したような態様で初期情報の計測が行われる。
初期情報の計測は、例えば図7に示すようなステップを介して実行される。
はじめに、弁軸200(より詳細には、弁軸200に接合されたショートプレート201に設けられた接触子201a、201b)を、基準位置Pst1を形成する全閉位置Pcに配置する(ステップPS1)。
このとき、全閉位置Pcに配設されたON/OFFセンサ2_1の電極21a、21bと接触子201a、201b(より詳細には、接触子201aの先端部に突設された接点201a’、201b’)とが接し、検知信号P1が出力された状態となる。
はじめに、弁軸200(より詳細には、弁軸200に接合されたショートプレート201に設けられた接触子201a、201b)を、基準位置Pst1を形成する全閉位置Pcに配置する(ステップPS1)。
このとき、全閉位置Pcに配設されたON/OFFセンサ2_1の電極21a、21bと接触子201a、201b(より詳細には、接触子201aの先端部に突設された接点201a’、201b’)とが接し、検知信号P1が出力された状態となる。
次に、弁軸200を開方向(全開位置Poに向けた方向)へ回転させるように電動モータ52を駆動する。これと同時に、相対的位置センサ1によって検出される機械的変位Mdの積算、より具体的には、相対的位置センサ1を構成するインクリメンタル型のロータリエンコーダから出力されるパルス数の積算(カウント)を開始する(ステップPS2)。
その後、前記検知信号変化位置、すなわち、回転弁軸200と接合する接触子201a、201b(より詳細には、接触子201aの先端部に突設された接点201a’、201b’)が、ON/OFFセンサ2_1〜2_nが備える電極21a、21bと接触した状態から非接触の状態へと遷移することで検知信号の出力状態が出力→非出力へと変化し、または、電極21a、21bと非接触の状態から接触した状態へと遷移することで検知信号の出力状態が非出力→出力へと変化する位置が検出されたか否かを、位置検出部を通じた検知信号の受信態様に基づいて判定する(ステップPS3)。
前記検知信号変化位置が検出されなければ、ステップPS2へと戻り、弁軸200を開方向へ回転させながら相対的位置センサ1を構成するインクリメンタル型のロータリエンコーダから出力されるパルス数の積算(カウント)を継続する。
前記検知信号変化位置が検出されなければ、ステップPS2へと戻り、弁軸200を開方向へ回転させながら相対的位置センサ1を構成するインクリメンタル型のロータリエンコーダから出力されるパルス数の積算(カウント)を継続する。
弁軸200が、検知信号の出力状態が変化する位置(例えば、第1の初期検出位置Pα1ref)に到達すると、この位置に至るまでに相対的位置センサ1によって検出される機械的変位Mdの積算値、すなわち、インクリメンタル型ロータリエンコーダから出力されたパルスのカウント数(積算値)を計測し、この計測値を不揮発性メモリーに記憶する(ステップPS4)。
これによって、第1の初期検出位置Pα1refが、第1の回転変位初期積算値PCα1refの形で定量的に検出される。
これによって、第1の初期検出位置Pα1refが、第1の回転変位初期積算値PCα1refの形で定量的に検出される。
さらにその後、弁軸200が全開位置Poに到達したかを、例えば、全開位置Poに配設されているON/OFFセンサ2_5から出力される検知信号P5の受信の有無に基づいて判定する(ステップPS5)。
弁軸200が全開位置Poに到達していなければ、ステップPS2へと戻り、ステップPS2ないしステップPS5が繰り返される。これによって、例えば第1の初期検出位置Pα1refに隣接する第2の初期検出位置Pα2refが、第2の回転変位初期積算値PCα2refの形で定量的に検出され、最終的にON/OFFセンサ2_1〜2_n(n=5)上にある全ての検知信号変化位置の初期位置が、相対的位置センサ1によって検出される機械的変位Mdの積算値の形で検出される。これら検知信号変化位置の初期位置に関する情報は、前述したように、例えば基板20上(またはICチップ30内)に設けられた不揮発性メモリーに記憶され保存される。
なお、初期回転変位量Lrefは、前述したように、前記ステップによって検出された複数の検知信号変化位置の差分として計測される。
なお、初期回転変位量Lrefは、前述したように、前記ステップによって検出された複数の検知信号変化位置の差分として計測される。
<経時的変化量ΔLの算出>
次に、機能診断時に実施される回転変位量Lの計測方法、および経時的変化量ΔLの算出方法を、図8ないし図11を参照しながら説明する。
次に、機能診断時に実施される回転変位量Lの計測方法、および経時的変化量ΔLの算出方法を、図8ないし図11を参照しながら説明する。
〔第1の方法〕
はじめに、図8および図9に示された第1の方法について説明する。
はじめに、図8および図9に示された第1の方法について説明する。
この第1の方法は、例えば図8に示すように、機能診断時に、第1基準位置Pst1としての全閉位置Pcと第2基準位置Pst2としての全開位置Poとの間の任意の位置にある弁軸200(より詳細には、弁軸200に接合するショートプレート201に設けられた接触子201a、201b)を、第1基準位置Pst1(全閉位置Pc)に向かう閉方向へ回転させ、この間に検出される検知信号変化位置のうちの第1の検出位置Pα1および第2の検出位置Pα2の間の回転変位量Lを、相対的位置センサ1によって検出される機械的変位Mdの積算値(すなわち、回転変位積算値PC)の形で定量的に計測し、この回転区間積算値PCと、位置情報保存部13に記憶・保存されている第1の初期検出位置Pα1refおよび第2の初期検出位置Pα2refに対応した第1の回転変位初期積算値PCα1refおよび第2の回転変位初期積算値PCα2refとから、回転変位量Lを回転変位積算値PCの形で定量的に計測するというものである。
この第1の方法は、例えば、所定の期間が経過した後に電源が投入されると自動的に機能診断が開始され、または、通常動作時において制御対象の制御に支障が生じない任意のタイミングで実施される機能診断モードにおいて実行される。
この第1の方法は、例えば、所定の期間が経過した後に電源が投入されると自動的に機能診断が開始され、または、通常動作時において制御対象の制御に支障が生じない任意のタイミングで実施される機能診断モードにおいて実行される。
第1の方法は、例えば図9に示すステップCS1ないしCS7を経て実行される。
はじめに、機能診断部10は、機能診断モードが始動すると、前記任意の位置にある弁軸200を、全閉位置Pcに配設された第1基準位置Pst1に向かう閉方向へ回転させるように、電動モータを駆動させる(ステップCS1)。
このとき機能診断部10は、操作指示部11を通じて、操作部5に向けて回転指示命令信号SS10を出力する。
はじめに、機能診断部10は、機能診断モードが始動すると、前記任意の位置にある弁軸200を、全閉位置Pcに配設された第1基準位置Pst1に向かう閉方向へ回転させるように、電動モータを駆動させる(ステップCS1)。
このとき機能診断部10は、操作指示部11を通じて、操作部5に向けて回転指示命令信号SS10を出力する。
次に機能診断部10は、弁軸200(より詳細には、弁軸200に接合されたショートプレート201に設けられた接触子201a、201bの先端部に突設された接点201a’、201b’)が、第1基準位置Pst1に向かう閉方向へ回転している間に、ON/OFFセンサ2_1〜2_nからの検知信号が出力→非出力へと変化する位置、換言すれば、位置検出部12を通じた検知信号の受信状態が受信→非受信へと変化する位置に到達すると、位置検出部12を通じて、当該位置を前記検知信号変化位置うちの1つ、例えば第2の検出位置Pα2として検出する(ステップCS2)。このとき位置検出部12は、第2の検出位置Pα2の検出情報SS13を回転位置変化量算出部14に向けて出力する。
ここで、検知信号変化位置の検出について改めて説明すると、弁軸200が、前記任意の位置と第1基準位置Pst1との間に配設された中間位置のうちのいずれか1つである特定中間位置Pzに到達すると、弁軸200と連動して回転する接触子201a、201bの先端部に突設された接点201a’、201b’と、ON/OFFセンサ2_zが備える電極21a、21bとが接触する。これにより、ON/OFFセンサ2_zから検知信号が出力され、機能診断部10は、この検知信号の受信を開始する。さらに、弁軸200が回転すると、接点201a’、201b’と電極21a、21bとが離間し、検知信号が非出力状態となる。これにより、機能診断部10による検知信号の受信は終了する。位置検出部12は、この検知信号の受信状態の変化に基づいて、前記検知信号変化位置を検出する。
機能診断部10は、回転位置変化量算出部14を通じて、検知信号変化位置のうちの1つである第2の検出位置Pα2が検出されると、相対的位置センサ1によって検出される機械的変位Mdのカウントを開始する(ステップCS3)。具体的には、通常動作モードと同様に、相対的位置センサ1を構成するインクリメンタル型のロータリエンコーダから出力されるパルス数の積算(カウント)を開始する。この動作は、回転変位量Lを回転変位積算値PCの形で計測する際の起点動作にあたる。
さらに機能診断部10は、弁軸200を、全閉位置Pcに配設された第1基準位置Pst1に向かう閉方向へ引き続き回転させるように、操作指示部11を通じて、電動モータを駆動させる(ステップCS4)。このとき操作指示部11は、操作部5に向けて回転指示命令信号SS10を送信する。
次に機能診断部10は、ステップCS2で検出した第2の検出位置Pα2と異なる前記検知信号変化位置である第1の検出位置Pα1を検出したかを判定する(ステップCS5)。この判定は、位置検出部12を通じた検知信号の受信態様の変化、すなわち、前述したように、回転弁軸200と接合する接触子201a、201b(より詳細には、接触子201aの先端部に突設された接点201a’、201b’)が、ON/OFFセンサ2_1〜2_nが備える電極21a、21bと接触した状態から非接触の状態へと遷移することで検知信号の出力状態が出力→非出力へと変化し、または、電極21a、21bと非接触の状態から接触した状態へと遷移することで検知信号の出力状態が非出力→出力へと変化するといった受信態様の変化に基づいて実行される。
第1の検出位置Pα1を検出しなければ、ステップCS4へと戻り、引き続き弁軸200を閉方向へと回転させるよう、操作指示部11を通じて操作部5に回転指示命令信号SS10を送信する。
他方、機能診断部10が、位置検出部12を通じて第1の検出位置Pα1を検出すると、この検出情報SS13が位置検出部12から回転位置変化量算出部14へと送られる。第1の検出位置Pα1の検出情報SS13を受信した回転位置変化量算出部14は、相対的位置センサ1によって検出される機械的変位Mdのカウントを終了し、
カウントした機械的変位Mdの積算値に基づいて回転変位積算値PCを計測する(ステップCS7)。この回転変位積算値PCは、前述したように、機能診断時の回転変位量Lを定量的に表す計測値である。
カウントした機械的変位Mdの積算値に基づいて回転変位積算値PCを計測する(ステップCS7)。この回転変位積算値PCは、前述したように、機能診断時の回転変位量Lを定量的に表す計測値である。
さらに、回転位置変化量算出部14は、回転変位積算値PCと、位置情報保存部13に記憶・保存されている第1の回転変位初期積算値PCα1refおよび第2の回転変位初期積算値PCα2refから、経時的変化積算値ΔPCを算出する(ステップCS7)。この経時的変化積算値ΔPCは、前述したように、機能診断時の経時的変化量ΔLを定量的に表す計測値である。
ここで、回転変位積算値PC、第1の回転変位初期積算値PCα1refおよび第2の回転変位初期積算値PCα2refの間には、ΔPC=PCref−PC(ただし、PCref=PCα2ref −PCα1ref)の関係式が成り立つ。
ここで、回転変位積算値PC、第1の回転変位初期積算値PCα1refおよび第2の回転変位初期積算値PCα2refの間には、ΔPC=PCref−PC(ただし、PCref=PCα2ref −PCα1ref)の関係式が成り立つ。
以上のステップにより、第1の方法による経時的変化量ΔL(経時的変化積算値ΔPC)の算出が終了する。
第1の方法で計測・算出された数値データは、例えば、回転制御装置100が備える記憶装置に保存し、または、有線又は無線によって遠隔地に設けられた記憶装置に送信して記憶・保存される。
第1の方法で計測・算出された数値データは、例えば、回転制御装置100が備える記憶装置に保存し、または、有線又は無線によって遠隔地に設けられた記憶装置に送信して記憶・保存される。
なお、前記任意の位置から第1基準位置Pst1に至るまでの間に、弁軸200(より詳細には、弁軸200に接合するショートプレート201に設けられた接触子201a、201b)が複数の前記検知信号変化位置を通過する場合には、機能診断部10は、それぞれの検知信号変化位置に対してステップCS2ないしステップCS6を適宜実行するように構成してもよい。
〔第2の方法〕
次に、図10および図11で示される第2の方法について説明する。
次に、図10および図11で示される第2の方法について説明する。
第2の方法は、第1の方法と基本的手順は同じであるが、図10に示すように、回転変位量L(回転変位積算値PC)を計測する過程で、第1基準位置Pst1としての全閉位置Pcと第2基準位置Pst2としての全開位置Poとの間の任意の位置にある弁軸200を、第1基準位置Pst1(全閉位置Pc)に向かう閉方向ではなく、第2基準位置Pst2(全開位置Po)に向かう開方向へ回転させる点が第1の方法と異なっている。このため、1つめの検知信号変化位置として検出されるのは第1の検出位置Pα1であり、2つめの検知信号変化位置として検出されるのは第2の検出位置Pα2となる。
なお、この第2の方法も、第1の方法と同様、例えば、所定の期間が経過した後に電源が投入されると自動的に機能診断が開始され、または、通常動作時において制御対象の制御に支障が生じない任意のタイミングで実施される機能診断モードにおいて実行される。
なお、この第2の方法も、第1の方法と同様、例えば、所定の期間が経過した後に電源が投入されると自動的に機能診断が開始され、または、通常動作時において制御対象の制御に支障が生じない任意のタイミングで実施される機能診断モードにおいて実行される。
第2の方法は、例えば図11に示すステップCS10ないしCS16を経て実行される。
すなわち、機能診断部10は、機能診断モードが始動すると、前記任意の位置にある弁軸200を、全開位置Poに配設された第2基準位置Pst2に向かう開方向へ回転させるように、電動モータを駆動させる(ステップCS10)。
このとき機能診断部10は、操作指示部11を通じて、操作部5に向けて回転指示命令信号SS10を出力する。
すなわち、機能診断部10は、機能診断モードが始動すると、前記任意の位置にある弁軸200を、全開位置Poに配設された第2基準位置Pst2に向かう開方向へ回転させるように、電動モータを駆動させる(ステップCS10)。
このとき機能診断部10は、操作指示部11を通じて、操作部5に向けて回転指示命令信号SS10を出力する。
弁軸200(より詳細には、弁軸200に接合されたショートプレート201に設けられた接触子201a、201bの先端部に突設された接点201a’、201b’)は、第2基準位置Pst2に向かう開方向へ回転している間に、ON/OFFセンサ2_1〜2_nからの検知信号が出力→非出力へと変化する位置、換言すれば、位置検出部12を通じた検知信号の受信状態が受信→非受信へと変化する位置に到達する。機能診断部10は、位置検出部12を通じて、当該位置を前記検知信号変化位置うちの1つ、例えば第1の検出位置Pα1として検出する(ステップCS11)。このとき位置検出部12は、第1の検出位置Pα1の検出情報SS13を回転位置変化量算出部14に向けて出力する。
機能診断部10は、回転位置変化量算出部14を通じて、検知信号変化位置のうちの1つである第1の検出位置Pα1を検出すると、相対的位置センサ1によって検出される機械的変位Mdのカウントを開始する(ステップCS12)。具体的には、通常動作モードと同様に、相対的位置センサ1を構成するインクリメンタル型のロータリエンコーダから出力されるパルス数の積算(カウント)を開始する。この動作は、回転変位量Lを回転変位積算値PCの形で計測する際の起点動作にあたる。
機能診断部10は、弁軸200を、全開位置Poに配設された第2基準位置Pst2に向かう開方向へ引き続き回転させるように、操作指示部11を通じて、電動モータを駆動させる(ステップCS13)。このとき操作指示部11は、操作部5に向けて回転指示命令信号SS10を送信する。
その後、機能診断部10は、ステップCS2で検出した第1の検出位置Pα1と異なる前記検知信号変化位置である第2の検出位置Pα2を検出したかを判定する(ステップCS14)。この判定は、従前の第1の方法におけるステップCS5と同様に、位置検出部12を通じた検知信号の受信態様の変化に基づいて実行される。
第2の検出位置Pα2を検出しなければ、ステップCS13へと戻り、引き続き弁軸200を開方向へと回転させるよう、操作指示部11を通じて操作部5に回転指示命令信号SS10を送信する。
他方、機能診断部10が、位置検出部12を通じて第2の検出位置Pα2を検出すると、この検出情報SS13が位置検出部12から回転位置変化量算出部14へと送られる。第2の検出位置Pα2の検出情報SS13を受信した回転位置変化量算出部14は、相対的位置センサ1によって検出される機械的変位Mdのカウントを終了し、カウントした機械的変位Mdの積算値に基づいて回転変位積算値PCを計測する(ステップCS15)。この回転変位積算値PCは、前述したように、機能診断時の回転変位量Lを定量的に表す計測値である。
さらに、回転位置変化量算出部14は、回転変位積算値PCと、位置情報保存部13に記憶・保存されている第1の回転変位初期積算値PCα1refおよび第2の回転変位初期積算値PCα2refから、経時的変化積算値ΔPCを算出する(ステップCS16)。この経時的変化積算値ΔPCは、前述したように、機能診断時の経時的変化量ΔLを定量的に表す計測値である。
ここで、回転変位積算値PC、第1の回転変位初期積算値PCα1refおよび第2の回転変位初期積算値PCα2refの間には、ΔPC=PCref−PC(ただし、PCref=PCα2ref −PCα1ref)の関係式が成り立つ。
ここで、回転変位積算値PC、第1の回転変位初期積算値PCα1refおよび第2の回転変位初期積算値PCα2refの間には、ΔPC=PCref−PC(ただし、PCref=PCα2ref −PCα1ref)の関係式が成り立つ。
以上のステップにより、第2の方法による経時的変化量ΔL(経時的変化積算値ΔPC)の算出が終了する。
第2の方法で計測・算出された数値データは、例えば、回転制御装置100が備える記憶装置に保存し、または、有線又は無線によって遠隔地に設けられた記憶装置に送信して記憶・保存される。
第2の方法で計測・算出された数値データは、例えば、回転制御装置100が備える記憶装置に保存し、または、有線又は無線によって遠隔地に設けられた記憶装置に送信して記憶・保存される。
なお、前記任意の位置から第1基準位置Pst1に至るまでの間に、弁軸200(より詳細には、弁軸200に接合するショートプレート201に設けられた接触子201a、201b)が複数の前記検知信号変化位置を通過する場合には、機能診断部10は、それぞれの検知信号変化位置に対してステップCS11ないしステップCS15を適宜実行するように構成してもよい。
〔その他の方法〕
図6ないし図11で示される第1及びだ2の方法では、隣接する2つの前記検知信号変化位置(第1の検出位置Pα1および第2の検出位置Pα2)を検出し、この検出位置に基づいて回転変位量Lを計測し、経時的変化量ΔLを算出したが、検出される前記検知信号変化位置は、必ずしも隣接する必要はない。このため、回転変位量Lの計測方法には、図12(a)、(b)および(c)で示すような複数の方法がある。
図6ないし図11で示される第1及びだ2の方法では、隣接する2つの前記検知信号変化位置(第1の検出位置Pα1および第2の検出位置Pα2)を検出し、この検出位置に基づいて回転変位量Lを計測し、経時的変化量ΔLを算出したが、検出される前記検知信号変化位置は、必ずしも隣接する必要はない。このため、回転変位量Lの計測方法には、図12(a)、(b)および(c)で示すような複数の方法がある。
<機能診断方法>
機能診断部10は、診断部15を通じて、前記第1の方法および第2の方法によって算出された経時的変化量ΔL(経時的変化積算値ΔPC)を用いて、機能診断を実行する。例えば、測定された経時的変化量ΔL(経時的変化積算値ΔPC)がめ規定されている閾値よりも小さければ許容範囲内にある、すなわち機能を果たせる状態にあると診断し、閾値以上であれば許容範囲外、すなわち、機能を果たせる状態ないと診断する。
この診断結果は、回転制御装置100が備える記憶装置に保存し、または、有線又は無線によって遠隔地に設けられた記憶装置に送信して記憶・保存される。また、この診断結果を、回転制御装置100が備える表示装置、または有線/無線によって接続されている表示装置を通じて、作業者に警告するように構成してもよい。
機能診断部10は、診断部15を通じて、前記第1の方法および第2の方法によって算出された経時的変化量ΔL(経時的変化積算値ΔPC)を用いて、機能診断を実行する。例えば、測定された経時的変化量ΔL(経時的変化積算値ΔPC)がめ規定されている閾値よりも小さければ許容範囲内にある、すなわち機能を果たせる状態にあると診断し、閾値以上であれば許容範囲外、すなわち、機能を果たせる状態ないと診断する。
この診断結果は、回転制御装置100が備える記憶装置に保存し、または、有線又は無線によって遠隔地に設けられた記憶装置に送信して記憶・保存される。また、この診断結果を、回転制御装置100が備える表示装置、または有線/無線によって接続されている表示装置を通じて、作業者に警告するように構成してもよい。
≪本実施の形態に係る機能診断の効果≫
実施の形態に係る機能診断によれば、検出精度を監視し、位置制御機能が機能不全に陥ることを未然に防止することができる。これによって、回転制御装置及びこれを用いたシステム全体の信頼性を向上させることができる。
また、前記方法によって計測、算出された各数値データを、回転制御装置100が備える記憶装置に保存し、または、有線又は無線によって遠隔地に設けられた記憶装置に送信して記憶・保存することで、機能診断が実施されるごとにデータが蓄積され、これら蓄積デーを、例えば時系列なトレンドをモニターするといった形で分析することで、回転制御装置100の故障診断や予防保全に役立てることができる。このとき、ON/OFFセンサ2_1〜2_nの使用頻度を表すパラメータ、例えば、通常動作モードにおいてON/OFFセンサ2_1〜2_nから出力される検知信号P1〜Pnの回数等を同時に取得することで、摩耗による回転変位量Lの経時的変化ΔLと使用頻度との相関を求めることができ、より効果的な予防保全が可能になる。
実施の形態に係る機能診断によれば、検出精度を監視し、位置制御機能が機能不全に陥ることを未然に防止することができる。これによって、回転制御装置及びこれを用いたシステム全体の信頼性を向上させることができる。
また、前記方法によって計測、算出された各数値データを、回転制御装置100が備える記憶装置に保存し、または、有線又は無線によって遠隔地に設けられた記憶装置に送信して記憶・保存することで、機能診断が実施されるごとにデータが蓄積され、これら蓄積デーを、例えば時系列なトレンドをモニターするといった形で分析することで、回転制御装置100の故障診断や予防保全に役立てることができる。このとき、ON/OFFセンサ2_1〜2_nの使用頻度を表すパラメータ、例えば、通常動作モードにおいてON/OFFセンサ2_1〜2_nから出力される検知信号P1〜Pnの回数等を同時に取得することで、摩耗による回転変位量Lの経時的変化ΔLと使用頻度との相関を求めることができ、より効果的な予防保全が可能になる。
100…回転制御装置(操作器)、200…弁軸、1…相対的位置センサ、2,2_1〜2_n…ON/OFFセンサ、3…位置算出部、4,4A…操作量算出部、5…操作部、10…機能診断部、11…操作指示部、12…位置検出部、13…位置情報保存部、14…回転位置変化量算出部、15…診断部、20…プリント基板、20a、20b…主面、21a、21b…電極、201…ショートプレート、201a、201b…接触子、23_i…検出回路、24a、24b…カム部材、31…相対的位置情報取得部、32…基準値更新部、33…位置決定部、41…目標
値取得部、42…偏差算出部、43…操作量決定部、51…電動モータ駆動部、52…電動モータ、53…減速機、SP…目標値、PV…実開度、ΔP…偏差、MV…操作量、RP…積算値、AP…基準値、RST…リセット信号、Pα…特定中間位置、
Pα1…第1の検出位置、Pα2…第2の検出位置、Pα1ref…第1の初期検出位置、Pα2ref…第2の初期検出位置、Pm…特定中間位置、Pst1…第1基準位置、Pst2…第2基準位置、PC…回転変位積算値、PCref…経時的変化積算値、PCα1ref…第1の回転変位初期積算値、PCα2ref…第2の回転変位初期積算値、L…回転変位量、Lref…初期回転変位量、ΔL…経時的変化量。
値取得部、42…偏差算出部、43…操作量決定部、51…電動モータ駆動部、52…電動モータ、53…減速機、SP…目標値、PV…実開度、ΔP…偏差、MV…操作量、RP…積算値、AP…基準値、RST…リセット信号、Pα…特定中間位置、
Pα1…第1の検出位置、Pα2…第2の検出位置、Pα1ref…第1の初期検出位置、Pα2ref…第2の初期検出位置、Pm…特定中間位置、Pst1…第1基準位置、Pst2…第2基準位置、PC…回転変位積算値、PCref…経時的変化積算値、PCα1ref…第1の回転変位初期積算値、PCα2ref…第2の回転変位初期積算値、L…回転変位量、Lref…初期回転変位量、ΔL…経時的変化量。
Claims (6)
- 操作対象軸の回転を制御する回転制御装置であって、
前記操作対象軸の回転の機械的変位を非接触で検出する相対的位置センサと、
前記操作対象軸の回転可能な範囲の間にある少なくとも1つの中間位置に前記操作対象軸が到達したときに検知信号を出力するON/OFFセンサと、
前記検知信号が出力されてからの、前記相対的位置センサによって検出される前記機械的変位の積算値と、前記ON/OFFセンサが出力する前記検知信号によって検出される前記中間位置を示す基準値とに基づいて、前記操作対象軸の絶対的な回転位置を算出する位置算出部と、
前記操作対象軸の回転位置の目標値の情報と、前記位置算出部によって算出された前記操作対象軸の絶対的な回転位置とに基づいて、前記操作対象軸の操作量を算出する操作量算出部と、
前記操作量算出部によって算出された前記操作量に基づいて、前記操作対象軸の回転可能な範囲内において前記操作対象軸を操作する操作部と、
前記操作対象軸の回転を制御する機能を診断する機能診断部とを備え、
前記ON/OFFセンサは、前記操作対象軸の周りに設けられ、前記操作対象軸の軸線と直交する主面を有する基板と、前記基板の主面上に配設された少なくとも1つの電極と、一端が前記操作対象軸に固定され、前記操作対象軸の径方向に延在し、前記操作対象軸が前記中間位置にあるときに他端側の一部が前記電極の1つに接触する接触子と、前記接触子が前記電極の1つに接触すると前記検知信号を出力する検出回路と、前記基板の前記主面上かつ前記電極間に配置され、前記操作対象軸が前記中間位置にないときに前記接触子の他端を前記主面から離間させる方向に移動させるカム部材とを備え、
前記機能診断部は、前記検知信号の出力状態が変化する回転位置の経時的変化に基づいて前記操作対象軸の回転を制御する機能を診断する、
回転制御装置。 - 請求項1に記載された回転制御装置において、
前記機能診断部は、前記検知信号の出力状態が変化する2つの回転位置の間の回転変位量の経時的変化に基づいて前記操作対象軸の回転を制御する機能を診断する、
回転制御装置。 - 請求項2に記載された回転制御装置において、
前記検知信号の出力状態が変化する2つの回転位置は、同一の前記ON/OFFセンサに関連づけられている、
回転制御装置。 - 請求項2に記載された回転制御装置において、
前記検知信号の出力状態が変化する2つの回転位置は、互いに異なる2つの前記ON/OFFセンサに関連づけられている、
回転制御装置。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載された回転制御装置において、
第1の時点における前記検知信号の出力状態が変化する回転位置と第2の時点における前記検知信号の出力状態が変化する回転位置との差分に基づいて前記操作対象軸の回転を制御する機能を診断する、
回転制御装置。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載された回転制御装置において、
前記検知信号の出力状態が変化する回転位置は、前記相対的位置センサによって検出される任意の基準位置からの機械的変位の積算値として計測される、
回転制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018160838A JP2020034082A (ja) | 2018-08-29 | 2018-08-29 | 回転制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018160838A JP2020034082A (ja) | 2018-08-29 | 2018-08-29 | 回転制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2020034082A true JP2020034082A (ja) | 2020-03-05 |
Family
ID=69667559
Family Applications (1)
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JP2018160838A Pending JP2020034082A (ja) | 2018-08-29 | 2018-08-29 | 回転制御装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2020034082A (ja) |
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2018
- 2018-08-29 JP JP2018160838A patent/JP2020034082A/ja active Pending
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