JP2020033277A - 化合物、それを用いた樹脂、樹脂組成物、硬化膜、有機el表示装置装置、電子部品、半導体装置、電子部品または半導体装置の製造方法 - Google Patents

化合物、それを用いた樹脂、樹脂組成物、硬化膜、有機el表示装置装置、電子部品、半導体装置、電子部品または半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】良好なパターン加工性を有しながら加熱処理後に低熱膨張で耐薬品性に優れ均一な配線パターン形成が可能な硬化膜を得るための化合物、該化合物を用いた樹脂、及び該樹脂を用いた樹脂組成物の提供。
【解決手段】A−1で例示される化合物、及びこれと組合せてポリイミド又はポリアミドを形成するある種のテトラカルボン酸ジ無水物。
Figure 2020033277

【選択図】なし

Description

本発明は、化合物、および、それを用いた樹脂および該樹脂を用いた樹脂組成物に関する。より詳しくは、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜、有機電界発光素子(有機EL)の絶縁層や平坦層などに適した樹脂組成物の樹脂に用いられる化合物に関する。
従来、電子機器の半導体素子の表面保護膜や層間絶縁膜等には、耐熱性や機械特性等に優れたポリイミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂などが広く使用されている(特許文献1参照)。ポリイミドやポリベンゾオキサゾールを表面保護膜または層間絶縁膜として使用する場合、スルーホール等の形成方法の1つは、ポジ型のフォトレジストを用いるエッチングである。しかし、この方法では、フォトレジストの塗布や剥離の工程が必要であり、煩雑であるという問題がある。そこで作業工程の合理化を目的に感光性が付与された耐熱性材料の検討がなされてきた(特許文献2参照)。
一方、基板であるシリコンウエハの径は、年々大きくなり、また、近年、封止樹脂基板やガラス基板上に微細な再配線構造を形成するファンアウトウエハレベルパッケージの拡大が進んでいる。そのため、ポリイミドやポリベンゾオキサゾールと基板・配線の熱膨張係数差により、配線の剥離や基板の反りが以前より大きくなるという問題が発生している。そのため、従来のポリイミドまたはポリベンゾオキサゾール前駆体よりもさらにシリコンウエハの反りを低減する感光性ポリイミドまたはポリベンゾオキサゾール前駆体が強く求められている。一般に分子構造を剛直にすることにより低熱膨張性は達成できる。しかし、剛直な分子構造を有する材料では、露光に用いられる波長がほとんど透過しないため、感光性特性が低下し、微細なパターンが得られないという問題がある。
一方、フッ素系化合物は、フッ素の持つ透明性、低吸水性、低誘電性などから、感光性の耐熱性材料の原料として開発または実用化されている。最近では、低熱膨張性を達成可能な耐熱性材料の原料として、酸性アルコールとヘキサフルオロイソプロペニル基を有する剛直なジアミンなどが報告されている(特許文献3〜5参照)。
特開平11−199557号公報 特開平11−24271号公報 特開2007−119504号公報 特開2008−1505341号公報 特開2014−129340号公報
しかし、上記特許文献3〜5にあるような原料を用いた樹脂は、フッ素の持つ溶解性により、耐薬品性が乏しく、また、嵩高いヘキサフルオロ構造の密度が高いことから樹脂同士のパッキング性が低いため、半導体素子の表面保護膜や層間絶縁膜として要求される範囲の低熱膨張性と解像度は両立できない問題があった。
さらに、表面エネルギーが非常に低いことから配線やバンプ形成に必要なバリアメタル形成時にムラが発生しやすく、このため基板内の配線幅の均一性が悪い問題があった。
上記課題を解決するため、本発明の化合物、樹脂、および樹脂組成物、またその応用は下記の構成を有する。
[1]一般式(1)または一般式(2)で表される化合物。
Figure 2020033277
一般式(1)および一般式(2)中、R〜Rは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、脂肪族基、芳香族基、アセチル基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、イミド基およびウレア基のいずれかを有する1価の有機基を示す。
Aは、構造式(3)で表される構造を有する2価の有機基を示す。また、*は化学結合を示す。
[2]前記一般式(1)または一般式(2)におけるAが一般式(4)で表される2価の有機基である[1]に記載の化合物。
Figure 2020033277
一般式(4)中、mおよびpは、それぞれ独立に0〜2の整数を示し、m+p≦2である。qは0または1以上の整数である。*は化学結合を示す。
また、一般式(4)中、下記式で表される部分は、単環式芳香環もしくは、縮合多環式芳香環を表し、単環式芳香環もしくは縮合多環式芳香環はの一部の炭素原子はヘテロ原子としてN原子、O原子又はS原子に置換されていてもよい。
Figure 2020033277
[3]前記一般式(1)または一般式(2)におけるAが一般式(5)で表される2価の有機基である[1]に記載の化合物。
Figure 2020033277
一般式(5)中、aは1〜2の整数を表す。
およびR10はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、脂肪族基、芳香族基、アセチル基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、イミド基およびウレア基のいずれかを有する1価の有機基を表す。また、*は化学結合を示す。
[4]前記一般式(1)または一般式(2)におけるAが一般式(6)で表される2価の有機基である[1]に記載の化合物。
Figure 2020033277
一般式(6)中、r、sはそれぞれ独立に1〜2の整数を表す。
11〜R14は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、脂肪族基、芳香族基、アセチル基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、イミド基およびウレア基のいずれかを有する1価の有機基を表す。また、*は化学結合を示す。
[5][1]〜[4]のいずれかに記載の化合物に由来する構造を有する樹脂。
[6]前記樹脂が、ポリイミド、ポリアミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾチアゾール、それらの前駆体、またはそれらの共重合体である[5]に記載の樹脂。
[7]樹脂がポリイミド前駆体であって、、該樹脂の末端が一般式(7)および一般式(8)で表されるいずれかの構造の少なくとも1種類を含む[6]に記載の樹脂。
Figure 2020033277
21は水素または炭素数1〜20の1価の有機基を示す。また、*は化学結合を示す。
[8][5]〜[7]のいずれかに記載の樹脂と、(b)感光性化合物および(c)溶剤を含有する樹脂組成物。
[9][8]に記載の樹脂組成物を硬化した硬化膜。
[10][9]に記載の硬化膜が駆動回路上の平坦化層および/または第1電極上の絶縁層に具備された有機EL表示装置。
[11][9]に記載の硬化膜が再配線間の層間絶縁膜として具備された電子部品または半導体装置。
[12]前記再配線が銅金属配線であり、該銅金属配線の幅と隣り合う配線同士の間隔が5μm以下である[11]に記載の電子部品または半導体装置。
[13][9]に記載の硬化膜がシリコンチップが配置された封止樹脂基板上に再配線間の層間絶縁膜として配置された電子部品または半導体装置。
[14]仮貼り材料が配置された支持基板上に、再配線間の層間絶縁膜として[9]に記載の硬化膜、シリコンチップ、封止樹脂を配置する工程と、
その後、仮貼り材料が配置された支持基板を剥離する工程を含む、
電子部品または半導体装置の製造方法。
本発明は、化合物、および、それを用いた樹脂および樹脂を用いた樹脂組成物に関し、良好な解像度を有しながら、加熱処理後に、低熱膨張で耐薬品性に優れ、均一な配線パターン形成が可能な硬化膜を得ることができる。
バンプを有する半導体装置のパット部分の拡大断面を示した模式図である。 バンプを有する半導体装置の詳細な作製方法を示した図である。 本発明の実施例を示すファンアウトウエハレベルパッケージ(ファンアウトWLP)と呼ばれる構造の拡大断面図である。 本発明の実施例を示すインダクタ装置のコイル部品の断面図である。 RDLファーストにおける半導体装置作製方法を示した図である。 TFT基板の一例の断面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は一般式(1)または一般式(2)で表される化合物である。
Figure 2020033277
一般式(1)および一般式(2)中、R〜Rは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、脂肪族基、芳香族基、アセチル基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、イミド基およびウレア基のいずれかを有する1価の有機基を示す。
Aは、構造式(3)で表される構造を有する2価の有機基を表す。また、*は化学結合を示す。
上記一般式(1)または上記一般式(2)で表される化合物は、剛直で分子間で相互作用しやすいアミノベンゾアミド基またはトリメリット酸アミド基と、フォトリソ加工性に優れた上記一般式(3)で表される構造を有する。このため、これらの化合物を由来とする樹脂は、一般式(3)で表される嵩高いフッ素基を有しながらも、直線性・ポリマー同士のパッキング性を付与することができるため、良好な低熱膨張性と耐薬品性を得ることができる。
また、アミノベンゾアミド基またはトリメリット酸アミド基は高い表面エネルギーを有するため、バリアメタル形成性にすぐれ基板内の配線幅の均一性に優れた硬化膜を得ることができる。また、一般式(1)または一般式(2)で表される化合物を由来とする樹脂は、高いパターン加工性を有する。この原因は不明であるが、樹脂の繰り返し単位が、感光剤と相互作用しやすい分子長になることで、露光部と未露光部のコントラストが向上したことが推測される。これより、良好なパターン加工性を有しながら、加熱処理後に、低熱膨張で耐薬品性に優れ、均一な配線パターン形成が可能な硬化膜を得ることができる。
一般式(1)および一般式(2)中のAは、ジフェニルエーテル、ジフェニルエーテル、ジフェニルメタン、ジフェニルスルホン、ジフェニルスルフィド、ジフェニルヘキサフルオロメタンなどの構造を有する2価の有機基や、下記一般式(4)で表される2価の有機基、下記一般式(5)で表される2価の有機基、下記一般式(6)で表される2価の有機基が好ましい。
Figure 2020033277
一般式(4)中、mおよびpは、それぞれ独立に0〜2の整数を示し、m+p≦2である。qは0または1以上の整数である。*は化学結合を示す。
また、一般式(4)中、下記式で表される部分は、単環式芳香環もしくは縮合多環式芳香環を示し、単環式芳香環もしくは縮合多環式芳香環の一部の炭素原子はヘテロ原子としてN原子、O原子又はS原子に置換されていてもよい。
Figure 2020033277
Figure 2020033277
一般式(5)中、aは1〜2の整数を表す。RおよびR10はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、脂肪族基、芳香族基、アセチル基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、イミド基およびウレア基のいずれかを有する1価の有機基を表す。また、*は化学結合を示す。
Figure 2020033277
一般式(6)中、r、sはそれぞれ独立に1〜2の整数を表す。
11〜R14は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、脂肪族基、芳香族基、アセチル基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、イミド基およびウレア基のいずれかを有する1価の有機基を表す。また、*は化学結合を示す。
また、一般式(5)〜(6)の芳香族環や炭化水素の水素原子の一部を、炭素数1〜10のアルキル基やフルオロアルキル基、ハロゲン原子などで置換した化合物などを挙げることができるが、これらに限定されない。この中でも、ジフェニルメタンやジフェニルエーテル構造を有する2価の有機基は、高いパターン加工性が得られるため好ましく、一般式(4)で表される2価の有機基は、低熱膨張性が得られるためより好ましく、一般式(5)で表される2価の有機基は、低熱膨張性と高い耐薬品性が得られるためさらに好ましく、一般式(6)で表される2価の有機基は、一般式(4)や一般式(5)で得られる低熱膨張性よりさらに低い熱膨張性が得られるため特に好ましい。
一般式(4)で表される2価の有機基を具体的に例示すると、ペンタレン、インデン、ナフタレン、アズレン、ヘプタレン、ビフェニレン、インダセン、アセナフチレン、フルオレン、フェナレン、フェナントレン、アントラセン、フルオランセン、アセフェナントリレン、アセアントリレン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、ナフタセン、ピセン、ペリレン、ペンタフェン、ペンタセン、テトラフェニレン、ヘキサフェン、ヘキサセン、ルビセン、コロネン、トリナフチレン、ヘプタフェン、ヘプタセン、ピラントレン、オヴァレンなどの化合物を有する2価の有機基が好適に挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。この中でも、2,6−ビス(1−ヒドロキシ−1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル)−1,5−ナフタレン、2−(1−ヒドロキシ−1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル)−1,5−ナフタレンを有するジアミノ基が、優れた低熱膨張性を有するため好ましい。
一般式(5)で表される2価の有機基を具体的に例示すると、1−(2−ヒドロキシヘキサフルオロ−2−プロピル)−2,5−フェニレンジアミノ基、1、3−ジ(2−ヒドロキシヘキサフルオロ−2−プロピル)−2,5−フェニレンジアミノ基、1、4−ジ(2−ヒドロキシヘキサフルオロ−2−プロピル)−2,5−フェニレンジアミノ基、1−(2−ヒドロキシヘキサフルオロ−2−プロピル)−2,3−フェニレンジアミノ基、1−(2−ヒドロキシヘキサフルオロ−2−プロピル)−2,4−フェニレンジアミノ基が好適に挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。この中でも、1−(2−ヒドロキシヘキサフルオロ−2−プロピル)−2,5−フェニレンジアミノ基は、優れた低熱膨張性に加えて耐薬品性に優れるため好ましい
一般式(6)で表される2価の有機基を具体的に例示すると、ビス(4−アミノ−3−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシ−2−プロピル)−5−メチルフェニル)メタン、3,3’−ビス(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシ−2−プロピル)−5,5’−ジメチルベンジジン、3,3’−ビス(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシ−2−プロピル)−5,5’−ジメチルベンジジンを由来とする有機基が好適に挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。一般式(6)で表される2価の有機基を有することで、さらに優れた熱膨張性を有するため好ましい。
さらに、一般式(1)のアミノベンゾアミド基において、アミノ基はアミド基のパラ位にあることが好ましい。この場合、直線性と分子長が向上し、さらに低熱膨張性とパターン加工性を向上できるため好ましい。
<一般式(1)で表される化合物の製造方法>
以下の方法により製造することが好ましい。
出発物質として下記に示すジアミン化合物を用いた。R〜Rは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、脂肪族基、芳香族基、アセチル基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、イミド基およびウレア基のいずれかを有する1価の有機基を示す。Aは、前記一般式(3)で表される構造を有する2価の有機基を示す。
第一工程として、まず下記ジアミン化合物を溶解させた溶液に、トリエチルアミンなどの三級アミン、プロピレンオキサイドのようなエポキシ化合物、ジヒドロピランなどの不飽和環状エーテル、メタクリル酸エチルのような不飽和結合含有化合物の存在下に、ニトロカルボン酸クロリド誘導体を滴下する。反応後のジニトロ体の精製を容易にするため、エポキシ化合物、不飽和環状エーテル化合物、不飽和結合含有化合物の存在下に脱塩酸反応を行うことが好ましい。特に好ましくはエポキシ化合物、不飽和環状エーテル化合物の存在下に脱塩酸反応を行う。
第二工程として、ジニトロ体を還元することで上記一般式(1)で示されるジアミンを得ることができる。この還元方法として、第一の方法としては、パラジウム/炭素、ラネーニッケルなどの金属触媒の存在下に水素ガスを作用させる方法を用いることができる。第二の方法としては、パラジウム/炭素、ラネーニッケルなどの金属触媒の存在下にギ酸アンモニウムを作用させる方法を用いることができる。第三の方法としては、塩化第一スズと塩酸による方法を用いることができる。第四の方法としては、鉄と塩酸による方法を用いることができる。第五の方法としては、ヒドラジンを使用する方法を用いることができる。
Figure 2020033277
反応溶媒としては、例えばメチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチルなどのエステル類、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、ジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類を挙げることができる。このうち溶解性と汎用性の点から、アセトンを使用することがより好ましい。これらは単独でも2種類以上を混合して使用することもできる。反応溶媒の使用量はジアミン化合物100質量部に対して、溶解性の点から、100〜5000質量部の範囲で使用することが好ましい。
<一般式(2)で表される化合物の製造方法>
出発物質として下記に示すジアミン化合物を用いた。Aは、前記一般式(3)で表される構造を有する2価の有機基を示す。まず下記ジアミン化合物を溶解させた溶液に、プロピレンオキサイドのようなエポキシ化合物、ジヒドロピランなどの不飽和環状エーテル、メタクリル酸エチルのような不飽和結合含有化合物の存在下に、トリメリット酸クロリドを滴下する。反応後の精製を容易にするため、エポキシ化合物、不飽和環状エーテル化合物、不飽和結合含有化合物の存在下に脱塩酸反応を行うことが好ましい。特に好ましくはエポキシ化合物、不飽和環状エーテル化合物の存在下に脱塩酸反応を行う。反応終了後、一部開環した酸無水物を閉環させるため、100〜200℃で真空乾燥することが好ましい。
Figure 2020033277
反応溶媒としては、例えばメチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチルなどのエステル類、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、ジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類を挙げることができる。このうち溶解性と汎用性の点から、アセトンを使用することがより好ましい。これらは単独でも2種類以上を混合して使用することもできる。反応溶媒の使用量はジアミン化合物100質量部に対して、溶解性の点から、100〜5000質量部の範囲で使用することが好ましい。
一般式(1)または一般式(2)で表される化合物については、核磁気共鳴装置(NMR)を用いて確認できる。
<本発明の化合物を用いた樹脂>
本発明の樹脂は、一般式(1)または一般式(2)に由来する構造を有する樹脂である。
本発明の樹脂は一般式(1)に由来するジアミン残基以外のジアミン残基を含みうるが、一般式(1)に由来するジアミン残基の割合は全ジアミン残基に対して50モル%以上が好ましく、75モル%以上がより好ましい。また、100モル%以下であることが好ましい。また、同様に一般式(2)に由来する酸二無水物残基以外の酸残基を含みうるが、一般式(2)に由来する酸二無水物残基の割合は全酸残基に対して50モル%以上が好ましく、75モル%以上がより好ましい。また、100モル%以下であることが好ましい。上記割合の下限値以上の含有率とすることで耐薬品性、配線均一性に優れた硬化膜が得られるため好ましい。
一般式(1)または一般式(2)に由来する構造を有する樹脂は、ポリイミド、ポリアミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾチアゾール、それらの前駆体、またはそれらの共重合体であることが好ましい。
中でも、一般式(1)または一般式(2)に由来する構造を有する樹脂は、前記ポリアミドが一般式(9)で表される構造を含み、前記ポリイミド前駆体およびポリイミドが一般式(10)および一般式(11)で表される構造から選ばれる1種類以上の構造を含み、前記ポリベンゾオキサゾールが一般式(12)で表される構造を含むことが好ましい。
Figure 2020033277
一般式(9)〜(12)中、Y〜Yはそれぞれ独立に2価の有機基を示し、Yは4価の有機基を示す。XおよびXは2価の有機基を示し、XおよびXはそれぞれ独立に4価の有機基を示す。Rは水素または炭素数1〜20の1価の有機基を示す。
この中でも、硬化前には透明性が高くパターン加工性に優れ、硬化後には剛直なポリイミドとなるポリイミド前駆体であることがより好ましい。また、ポリイミド前駆体は、ポリイミド前駆体が加熱閉環したときに形成されるイミド基が一般式(3)に隣接することで、表面エネルギーを向上させ、高い配線均一性を得ることができる点でも好ましい。
本発明において、ポリイミド前駆体を主成分とする樹脂は、硬化前の樹脂の繰り返し単位の50%以上が一般式(10)で表される構造を有する樹脂であり、硬化後には(11)で表される構造となるものを意味する。
本発明の樹脂は、一般式(9)〜(12)中、X〜X、Y〜Yのいずれかに前記一般式(1)または一般式(2)で表される化合物に由来のジアミン残基または酸二無水物残基を有するが、他残基として、下記の酸残基またはジアミン残基を含んでもよい。
上記一般式(9)および一般式(12)中、X、Xは炭素数2以上の2価の有機基を示し、酸の構造成分を表している。XおよびXは、好ましく使用できるものとして、テレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、ビス(カルボキシフェニル)プロパンなどの芳香族ジカルボン酸、シクロブタンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、オクタフルオロアジピン酸、3−メチルアジピン酸、オクタフルオロアジピン酸、ピメリン酸、2,2,6,6−テトラメチルピメリン酸、スベリン酸、ドデカフルオロスベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ヘキサデカフルオロセバシン酸、1,9−ノナン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ヘキサデカン二酸、ヘプタデカン二酸、オクタデカン二酸、ノナデカン二酸などの脂肪族ジカルボン酸や、さらに下記一般式で示されるジカルボン酸や、トリメリット酸、トリメシン酸などのトリカルボン酸、これらの芳香族環や炭化水素の水素原子の一部を、炭素数1〜10のアルキル基やフルオロアルキル基、ハロゲン原子などで置換されているものや、―S―、―SO―、―SO―、―NH―、―NCH―、―N(CHCH)―、―N(CHCHCH)―、―N(CH(CH)―、―COO―、―CONH―、―OCONH―、または―NHCONH―などの結合を含んでいるものを由来とする構造を含んでもよい。
Figure 2020033277
上記構造中、*はカルボキシル基の結合部位を示す。
樹脂を製造するにあたり、重縮合を行う際には、たとえばX、Xの原材料化合物のカルボン酸基を下記一般式に示すようなカルボン酸基の反応性を活性化する基で修飾した化合物を用いてもよい。
Figure 2020033277
式中、X及びYは、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、トリフルオロメチル基、ハロゲン基、フェノキシ基、ニトロ基などが挙げられるが、これらに限定されない。
この中でも、クロライド化合物以外の活性基を用いることが好ましい。クロライド化合物以外の活性基を用いることで、得られる樹脂中の塩素イオンを低減し、塩素イオンの存在に起因する金属基板からの剥離を防ぐことができる。また、活性基としては、ジイミダゾリド化合物を用いることがさらに好ましい。ジイミダゾリド化合物の脱離基は、水溶性のイミダゾールとなることから、得られた樹脂の再沈殿や洗浄を水で行うことができる。さらには、脱離したイミダゾールは塩基性であることから、重合時にポリイミド前駆体構造の閉環促進剤として作用し、ポリアミド樹脂を製造した段階で、イミド化の閉環率を高くすることが可能である。その結果、熱処理により硬化膜を作製するときの閉環率を低くすることができる。
一般式(9)〜(11)中のY〜Yは2価の有機基を示し、一般式(12)中のYは4価の有機基を示し、Y〜Yはジアミン由来の有機基を表している。
上記一般式(1)由来以外のジアミン残基としては、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メチレン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ)ビフェニル、2,2’−ジトリフルオロメチル−5,5’−ジヒドロキシル−4,4’−ジアミノビフェニル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−5,5’−ジヒドロキシベンジジン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ベンジン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’,3,3’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’,4,4’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、2−メチル−1,3−プロパンジアミン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、2−メチル−1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、1,2−シクロヘキサンジアミン、1,3−シクロヘキサンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、1,2−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、4,4’−メチレンビス(2−メチルシクロヘキシルアミン)、1,2−ビス(2−アミノエトキシ)エタン、KH−511、ED−600、ED−900、ED−2003、EDR−148、EDR−176、D−200、D−400、D−2000、THF−100、THF−140、THF−170、RE−600、RE−900、RE−2000、RP−405、RP−409、RP−2005、RP−2009、RT−1000、HE−1000、HT−1100、HT−1700、(以上商品名、HUNTSMAN(株)製)や、これらの芳香族環や炭化水素の水素原子の一部を、炭素数1〜10のアルキル基やフルオロアルキル基、ハロゲン原子などで置換した化合物、また、下記に示す構造を有するジアミン、など公知のジアミンを挙げることができるが、これらに限定されない。
Figure 2020033277
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Figure 2020033277
上記構造中、nはそれぞれ独立に1〜10、好ましくは1〜5の整数である。
これらのうち、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニルを一般式(1)または(2)由来の有機基と併用して用いることで、耐薬品性を向上できるため好ましい。
さらに、シリコン基板との密着性を向上させるために、本発明の樹脂は、シロキサン構造を有する脂肪族の基を共重合してもよい。具体的には、ジアミン成分として、ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、ビス(p−アミノ−フェニル)オクタメチルペンタシロキサンなどを1〜10モル%共重合したものなどが挙げられる。
また、ポリイミド前駆体構造である上記一般式(10)やポリイミド構造である一般式(11)中、X〜Xは酸二無水物の残基を表しており、4価の有機基である。
上記一般式(2)以外由来の酸二無水物としては、具体的には、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、9,9−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)フルオレン酸二無水物、9,9−ビス{4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル}フルオレン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物などの芳香族テトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシ−2−シクロペンタン酢酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−ノルボルナン酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオンおよび下記式に示した構造の酸二無水物や、これらの芳香族環や炭化水素の水素原子の一部を、炭素数1〜10のアルキル基やフルオロアルキル基、ハロゲン原子などで置換した化合物などを挙げることができるが、これらに限定されない。
これらのうち、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物が好ましい。これらの有機基を一般式(1)または(2)由来の有機基と併用して用いることで、低熱膨張性や配線均一性を向上できるため好ましい。
一般式(10)のRは、水素または炭素数1〜20の1価の有機基を示す。アルカリ現像液に対する溶解性と、得られる感光性樹脂組成物の溶液安定性の点から、Rの10モル%〜90モル%が水素であることが好ましい。さらに、Rが炭素数1〜16の1価の炭化水素基を少なくとも1つ以上含有し、その他は水素原子であることがより好ましい。
本発明における一般式(9)〜(12)で表される構造のモル比は、重合する際に用いるモノマーのモル比から算出する方法や、核磁気共鳴装置(NMR)を用いて、得られた樹脂、感光性樹脂組成物、硬化膜におけるポリアミド構造やイミド前駆体構造、イミド構造のピークを検出する方法において確認できる。
本発明の樹脂は、重量平均分子量で3,000〜200,000の範囲内であることが好ましい。この範囲では、アルカリ現像液への適度な溶解性が得られるため、露光部と未露光部の高いコントラストが得られ、所望のパターンが形成できる。アルカリ現像液への溶解性の面から、100,000以下がより好ましく、50,000以下がより好ましい。また、伸度向上の面から、1.0000以上が好ましい。ここで分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により測定し、標準ポリスチレン検量線より換算して得ることができる。
本発明の樹脂は、主鎖末端をモノアミン、モノカルボン酸、酸無水物、モノ活性エステル化合物などの他の末端封止剤で封止してもよい。
末端封止剤の導入割合は、本発明の樹脂の重量平均分子量が高くなりアルカリ溶液への溶解性が低下することを抑制するため、全アミン成分に対して好ましくは0.1モル%以上、より好ましくは5モル%以上である。また、ポリアミド樹脂の重量平均分子量が低くなることで得られる硬化膜の機械特性が低下することを抑制するため、好ましくは60モル%以下、より好ましくは50モル%以下である。また、複数の末端封止剤を反応させ、複数の異なる末端基を導入してもよい。
末端封止剤としてのモノアミンとして具体的には、M−600,M−1000,M−2005,M−2070(以上商品名、HUNTSMAN(株)製)、アニリン、2−エチニルアニリン、3−エチニルアニリン、4−エチニルアニリン、5−アミノ−8−ヒドロキシキノリン、2−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸、4−アミノサリチル酸、5−アミノサリチル酸、6−アミノサリチル酸、2−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノベンゼンスルホン酸、4−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール、2−アミノチオフェノール、3−アミノチオフェノール、4−アミノチオフェノールなどを用いることができる。これらを2種以上用いてもよい。
末端封止剤としてのモノカルボン酸、モノ活性エステル化合物は、3−カルボキシフェノール、4−カルボキシフェノール、3−カルボキシチオフェノール、4−カルボキシチオフェノール、1−ヒドロキシ−7−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−6−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−5−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−7−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−6−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−5−カルボキシナフタレン、3−カルボキシベンゼンスルホン酸、4−カルボキシベンゼンスルホン酸などのモノカルボン酸類およびこれらのカルボキシル基がエステル化した活性エステル化合物、無水フタル酸、無水マレイン酸、ナジック酸無水物、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、3−ヒドロキシフタル酸無水物などの酸無水物、ジカルボン酸であるフタル酸、マレイン酸、ナジック酸、シクロヘキサンジカルボン酸、3−ヒドロキシフタル酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸や、トリカルボン酸である、トリメリット酸、トリメシン酸、ジフェニルエーテルトリカルボン酸、テレフタル酸、フタル酸、マレイン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、1,5−ジカルボキシナフタレン、1,6−ジカルボキシナフタレン、1,7−ジカルボキシナフタレン、2,6−ジカルボキシナフタレンなどのジカルボン酸類の一方のカルボキシル基とN−ヒドロキシベンゾトリアゾールやイミダゾール、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドとの反応により得られる活性エステル化合物、これらの芳香族環や炭化水素の水素原子の一部を、炭素数1〜10のアルキル基やフルオロアルキル基、ハロゲン原子などで置換した化合物などを用いることができる。これらを2種以上用いてもよい。
この中でも、下記一般式(7)で表される有機基の由来となる2−エチニルアニリン、3−エチニルアニリン、4−エチニルアニリンや上記一般式(8)で表される有機基の由来となる5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸を末端封止剤として用いた場合、ポリマーの表面エネルギーを向上できるため、配線均一性の高い硬化膜を得ることができるため特に好ましい。
Figure 2020033277
本発明で用いることのできる末端封止剤は、以下の方法で容易に検出できる。例えば、末端封止剤が導入されたアルカリ可溶性樹脂を、酸性溶液に溶解し、構成単位であるアミン成分と酸無水物成分に分解し、これをガスクロマトグラフィー(GC)や、NMRにより、本発明に使用された末端封止剤を容易に検出できる。これとは別に、末端封止剤が導入されたアルカリ可溶性樹脂成分を直接、熱分解ガスクロマトグラフ(PGC)や赤外スペクトルおよび13C−NMRスペクトルで測定することによっても、容易に検出できる。
本発明の樹脂は、たとえば、次の方法により合成されるがこれに限定はされない。
まず、ジカルボン酸を活性カルボン酸基で置換した化合物、または酸二無水物、ジアミン化合物、他の共重合成分を室温で、場合によっては高めた温度で、有機溶剤中に溶解し、次いで加熱して重合させる。反応時の溶液の安定性の観点から、溶解させる順番は溶解性の高いジアミン化合物を先に行うことが好ましい。その後、場合によっては他の共重合成分を加え、末端封止剤となる酸、または酸無水物を加えて重合させる。
ポリイミド前駆体構造は、上記重合法において、酸無水物に由来する構造であり、アミド酸エステルの場合は、上記の重合後、カルボン酸をエステル化剤で反応させることなどによって得られる。
本発明のポリイミドは、例えば、酸二無水物、ジアミン化合物、場合によっては他の成分を有機溶剤中に溶解し、次いで40℃〜60℃程度で加熱して重合させ、その後、場合によってはエステル化剤を加え、イミド前駆体を得て、これを70〜200℃で重合する方法、公知のイミド化反応法を用いてイミド前駆体のイミド環を全て閉環させる方法、また、途中でイミド化反応を停止し、イミド構造を一部導入する方法、さらには、イミド前駆体のイミド環を全て閉環させた既閉環のイミドポリマーと前記ポリイミド前駆体を混合することによってイミド構造を一部導入する方法、を利用して合成することができる。
本発明のベンゾオキサゾールは、例えば、ポリアミドを得て、これを150〜250℃で重合する方法、酸性触媒を加えて閉環させる方法を利用して合成することができる。樹脂の重合に用いる有機溶剤としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N,N’−ジメチルプロピレン尿素、N,N−ジメチルイソ酪酸アミド、メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミドのアミド類、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトンなどの環状エステル類、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどのカーボネート類、トリエチレングリコールなどのグリコール類、m−クレゾール、p−クレゾールなどのフェノール類、アセトフェノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルホラン、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エチルなどが挙げられるがこれらに限定されない。
本発明の樹脂は、上記の方法で重合させた後、多量の水またはメタノールおよび水の混合液などに投入し、沈殿させて濾別乾燥し、単離することが好ましい。乾燥温度は40〜100℃が好ましく、より好ましくは50〜80℃である。この操作によって未反応のモノマーや、2量体や3量体などのオリゴマー成分が除去され、熱硬化後の膜特性を向上させることができる。
本発明の方法により得られる樹脂は、樹脂組成物として用いることができる。本発明の樹脂、(b)感光性化合物として光酸発生剤を用いた樹脂組成物は、ポジ型感光性樹脂組成物(ポジ型感光性ワニス)として使用することができる。
また、本発明の方法により得られる樹脂、感光剤として光重合性化合物を用いた樹脂組成物は、ネガ型感光性樹脂組成物(ネガ型感光性ワニス)としてすることができる。
ネガ型感光性樹脂組成物よりも、ポジ型感光性組成物の方が、解像度に優れるため、微細な加工パターンを形成する用途には適している。
ポジ型感光性樹脂組成物の光酸発生剤としては、キノンジアジド化合物が好ましく用いられる。
キノンジアジド化合物としては、ポリヒドロキシ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がエステル結合したもの、ポリアミノ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がスルホンアミド結合したもの、ポリヒドロキシポリアミノ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がエステル結合および/またはスルホンアミド結合したものなどが挙げられる。これらポリヒドロキシ化合物、ポリアミノ化合物、ポリヒドロキシポリアミノ化合物の全ての官能基がキノンジアジドで置換されていなくてもよいが、平均して官能基全体の40モル%以上がキノンジアジドで置換されていることが好ましい。このようなキノンジアジド化合物を用いることで、一般的な紫外線である水銀灯のi線(波長365nm)、h線(波長405nm)、g線(波長436nm)に感光するポジ型の感光性樹脂組成物を得ることができる。
ポリヒドロキシ化合物として具体的には、Bis−Z、BisP−EZ、TekP−4HBPA、TrisP−HAP、TrisP−PA、TrisP−SA、TrisOCR−PA、BisOCHP−Z、BisP−MZ、BisP−PZ、BisP−IPZ、BisOCP−IPZ、BisP−CP、BisRS−2P、BisRS−3P、BisP−OCHP、メチレントリス−FR−CR、BisRS−26X、DML−MBPC、DML−MBOC、DML−OCHP、DML−PCHP、DML−PC、DML−PTBP、DML−34X、DML−EP、DML−POP、ジメチロール−BisOC−P、DML−PFP、DML−PSBP、DML−MTrisPC、TriML−P、TriML−35XL、TML−BP、TML−HQ、TML−pp−BPF、TML−BPA、TMOM−BP、HML−TPPHBA、HML−TPHAP(以上、商品名、本州化学工業製)、BIR−OC、BIP−PC、BIR−PC、BIR−PTBP、BIR−PCHP、BIP−BIOC−F、4PC、BIR−BIPC−F、TEP−BIP−A、46DMOC、46DMOEP、TM−BIP−A(以上、商品名、旭有機材工業製)、2,6−ジメトキシメチル−4−t−ブチルフェノール、2,6−ジメトキシメチル−p−クレゾール、2,6−ジアセトキシメチル−p−クレゾール、ナフトール、テトラヒドロキシベンゾフェノン、没食子酸メチルエステル、ビスフェノールA、ビスフェノールE、メチレンビスフェノール、BisP−AP(商品名、本州化学工業製)、ノボラック樹脂などを挙げることができるが、これらに限定されない。
ポリアミノ化合物として具体的には、1,4−フェニレンジアミン、1,3−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィドなどを挙げることができるが、これらに限定されない。
また、ポリヒドロキシポリアミノ化合物として具体的には、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、3,3’−ジヒドロキシベンジジンなどを挙げることができるが、これらに限定されない。
これらの中でも、キノンジアジド化合物が、フェノール化合物および4−ナフトキノンジアジドスルホニル基とのエステルを含むことが好ましい。これによりi線露光で高い感度と、より高い解像度を得ることができる。
本発明の感光性樹脂組成物に用いるキノンジアジド化合物の含有量は、樹脂100質量部に対して、1〜50質量部が好ましく、10〜40質量部がより好ましい。キノンジアジド化合物の含有量をこの範囲とすることにより、露光部と未露光部のコントラストが得られることでより高感度化を図ることができ、含有量が多い際に発生する残渣がみられないため好ましい。さらに増感剤などを必要に応じて添加してもよい。
本発明の樹脂組成物は、(c)溶剤を含有することが好ましい。溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N,N’−ジメチルプロピレン尿素、N,N−ジメチルイソ酪酸アミド、メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミドなどの極性の非プロトン性溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテートなどのエステル類、乳酸エチル、乳酸メチル、ジアセトンアルコール、3−メチル−3−メトキシブタノールなどのアルコール類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類等が挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。
溶剤の含有量は樹脂100質量部に対して、組成物を溶解させるため、100質量部以上含有することが好ましく、膜厚1μm以上の塗膜を形成させるため、1,500質量部以下含有することが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、以下で表される化合物を含有することで、金属材料との密着性を向上させることができるため、耐薬処理時に、本発明の樹脂組成物と、下地となる金属材料との剥離を抑制できるため好ましい。
Figure 2020033277
Figure 2020033277
Figure 2020033277
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また、上記で表される化合物の添加量は、樹脂に対し、0.1〜10質量部が好ましく、0.5〜5質量部がより好ましい。添加量が0.1質量部より少ない場合は、信頼性後の伸度特性や金属材料に対する密着性向上の効果が得られにくく、また10質量部より多い場合は、感光剤との相互作用により、樹脂組成物の感度低下を招く恐れがある。
本発明の樹脂組成物は、熱架橋剤を含有することが好ましい。具体的には、(d)アルコキシメチル基およびメチロール基のうち少なくともいずれか1つの基を2つ以上有する化合物が好ましい。(d)化合物は、アルコキシメチル基を2つ以上有するものであってもよいし、メチロール基を2つ以上有するものであってもよいし、アルコキシメチル基を1つ以上とメチロール基を1つ以上有するものであってもよい。これらの基を2つ以上有することで、樹脂および同種分子と縮合反応して強固な架橋構造体とすることができる。光酸発生剤、または光重合開始剤と併用することで、感度や硬化膜の機械特性の向上のためにより幅広い設計が可能になる。
このような化合物の好ましい例としては、例えば、DML−PC、DML−PEP、DML−OC、DML−OEP、DML−34X、DML−PTBP、DML−PCHP、DML−OCHP、DML−PFP、DML−PSBP、DML−POP、DML−MBOC、DML−MBPC、DML−MTrisPC、DML−BisOC−Z、DMLBisOCHP−Z、DML−BPC、DML−BisOC−P、DMOM−PC、DMOM−PTBP、DMOM−MBPC、TriML−P、TriML−35XL、TML−HQ、TML−BP、TML−pp−BPF、TML−BPE、TML−BPA、TML−BPAF、TML−BPAP、TMOM−BP、TMOM−BPE、TMOM−BPA、TMOM−BPAF、TMOM−BPAP、HML−TPPHBA、HML−TPHAP、HMOM−TPPHBA、HMOM−TPHAP(以上、商品名、本州化学工業(株)製)、NIKALAC(登録商標) MX−290、NIKALAC MX−280、NIKALAC MX−270、NIKALAC MX−279、NIKALAC MW−100LM、NIKALAC MX−750LM(以上、商品名、(株)三和ケミカル製)が挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。この中でも、HMOM−TPHAP、MW−100LMを添加した場合、キュア時のリフローが起こりにくくなり、パターンが高矩形になるためより好ましい。
(d)アルコキシメチル基およびメチロール基のうち少なくともいずれか1つの基を2つ以上有する化合物の添加量は、本発明の樹脂100質量部に対し、10〜60質量部が好ましく、20〜40質量部がより好ましい。添加量が10質量部より多い場合は、熱架橋剤による架橋密度が高いため、硬化膜の耐薬品性の向上が得られ、また60質量部より少ない場合は、充分な柔軟性を得られるため高い伸度が得られるため好ましい。
また、必要に応じて、キュア後の収縮残膜率を小さくしない範囲でフェノール性水酸基を有する低分子化合物を含有してもよい。これにより、現像時間を短縮し、また、露光部と未露光部のコントラストを向上することで、解像度を向上することができる。
これらの化合物としては、例えば、Bis−Z、BisP−EZ、TekP−4HBPA、TrisP−HAP、TrisP−PA、BisOCHP−Z、BisP−MZ、BisP−PZ、BisP−IPZ、BisOCP−IPZ、BisP−CP、BisRS−2P、BisRS−3P、BisP−OCHP、メチレントリス−FR−CR、BisRS−26X(以上、商品名、本州化学工業(株)製)、BIP−PC、BIR−PC、BIR−PTBP、BIR−BIPC−F(以上、商品名、旭有機材工業(株)製)等が挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。
フェノール性水酸基を有する低分子化合物の含有量は、樹脂100質量部に対して、1〜40質量部含有することが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、基板との濡れ性を向上させる目的で、界面活性剤、乳酸エチルやプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類、エタノールなどのアルコール類、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエ−テル類を含有してもよい。
また、基板との接着性を高めるために、保存安定性を損なわない範囲で本発明の樹脂組成物にシリコン成分として、トリメトキシアミノプロピルシラン、トリメトキシエポキシシラン、トリメトキシビニルシラン、トリメトキシチオールプロピルシランなどのシランカップリング剤を含有してもよい。シランカップリング剤の好ましい含有量は、樹脂100質量部に対して0.01〜5質量部である。
本発明の樹脂組成物は、本発明の樹脂以外に、他のアルカリ可溶性樹脂を有してもよい。具体的には、シロキサン樹脂、アクリル酸を共重合したアクリルポリマー、ノボラック樹脂、レゾール樹脂、ポリヒドロキシスチレン樹脂、またそれらにメチロール基、アルコキシメチル基やエポキシ基などの架橋基を導入した変性体、それらの共重合ポリマーなどが挙げられる。このような樹脂は、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、トリエチルアミン、ジメチルアミノピリジン、モノエタノールアミン、ジエチルアミノエタノール、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムなどのアルカリの溶液に溶解するものである。これらのアルカリ可溶性樹脂を含有することにより、硬化膜の密着性や優れた感度を保ちながら、各アルカリ可溶性樹脂の特性を付与することができる。
この中でも、感度を向上させる点に加えて、硬化前後の収縮変化率が低いことから低応力化が可能であるため、ノボラック樹脂、レゾール樹脂、ポリヒドロキシスチレン樹脂、またそれらにメチロール基、アルコキシメチル基やエポキシ基などの架橋基を導入した変性体などのフェノール樹脂が好ましい。
これらの樹脂の好ましい含有量としては、本発明の樹脂100質量部に対して、5〜200質量部であり、より好ましくは15〜150質量部である。
さらに、本発明の樹脂組成物には、キュア後の収縮率を大きくしない範囲で溶解調整剤を含有してもよい。溶解調整剤としては、ポリヒドロキシ化合物、スルホンアミド化合物、ウレア化合物など、一般にポジ型レジストに溶解調整剤として用いられる化合物であれば、いずれの化合物でも好ましく用いることができる。特に、キノンジアジド化合物を合成する際の原料であるポリヒドロキシ化合物が好ましく用いられる。
また本発明の樹脂組成物は、光重合性化合物が配合される場合は、光によって不可溶化するネガ型の感光性を有する樹脂組成物となる。光重合性化合物は、重合性不飽和官能基を含有するものである。重合性不飽和官能基としては例えば、ビニル基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基等の不飽和二重結合官能基やプロパルギル等の不飽和三重結合官能基が挙げられる。これらの中でも共役型のビニル基、アクリロイル基およびメタクリロイル基から選ばれた基が重合性の面で好ましい。
またその官能基が含有される数としては安定性の点から1〜4個であることが好ましく、それぞれの基は同一でなくとも構わない。また、光重合性化合物は、数平均分子量が30〜800のものが好ましい。数平均分子量が30〜800の範囲であれば、ポリアミドとの相溶性がよく、樹脂組成物溶液の安定性がよい。
好ましい光重合性化合物としては、好ましく使用できるものとして、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、メチレンビスアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルメタクリレート、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルアクリレート、N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルメタクリレート、N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルアクリレート、エチレンオキシド変性ビスフェノールAジアクリレート、エチレンオキシド変性ビスフェノールAジメタクリレート、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等が挙げられる。これらは単独でまたは2種類以上を組み合わせて含有される。
本発明の樹脂組成物における光重合性化合物の含有量は、樹脂100質量部に対して、5〜200質量部とすることが好ましく、相溶性の点から5〜150質量部とすることがより好ましい。光重合性化合物の含有量を5質量部以上とすることで、現像時の露光部の溶出を防ぎ、現像後の残膜率の高い樹脂組成物を得ることができる。また、光重合性化合物の含有量を200質量部以下とすることで、膜形成時の膜の白化を抑えることができる。
本発明の樹脂組成物の粘度は、2〜5,000mPa・sが好ましい。粘度は、E型回転粘度計を用いて測定することができる。粘度が2mPa・s以上となるように固形分濃度を調整することにより、所望の膜厚を得ることが容易になる。一方、粘度が5,000mPa・s以下であれば、均一性の高い塗布膜を得ることが容易になる。このような粘度を有する樹脂組成物は、例えば固形分濃度を5〜60質量%にすることで容易に得ることができる。
次に、本発明の樹脂組成物を用いた硬化膜としての樹脂パターンを形成する方法について説明する。
まず、本発明の樹脂組成物を基板に塗布する。基板としては、シリコンウエハ、セラミックス類、ガリウムヒ素、有機系回路基板、無機系回路基板、シリコンウエハとエポキシ樹脂などの封止樹脂の複合基板、封止樹脂基板、およびこれらの基板に回路の構成材料が配置されたものなどが挙げられるが、これらに限定されない。有機系回路基板の例としては、ガラス布・エポキシ銅張積層板などのガラス基板銅張積層板、ガラス不織布・エポキシ銅張積層板などのコンポジット銅張積層板、仮張りキャリア基板、ポリエーテルイミド樹脂基板、ポリエーテルケトン樹脂基板、ポリサルフォン系樹脂基板などの耐熱・熱可塑性基板、ポリエステル銅張フィルム基板、ポリイミド銅張フィルム基板などのフレキシブル基板が挙げられる。
また、無機系回路基板の例は、ガラス基板、アルミナ基板、窒化アルミニウム基板、炭化ケイ素基板などのセラミック基板、アルミニウムベース基板、鉄ベース基板などの金属系基板が挙げられる。回路の構成材料の例は、銀、金、銅などの金属を含有する導体、無機系酸化物などを含有する抵抗体、ガラス系材料および/または樹脂などを含有する低誘電体、樹脂や高誘電率無機粒子などを含有する高誘電体、ガラス系材料などを含有する絶縁体などが挙げられる。
塗布方法としてはスピナーを用いた回転塗布、スプレー塗布、ロールコーティング、スクリーン印刷、ブレードコーター、ダイコーター、カレンダーコーター、メニスカスコーター、バーコーター、ロールコーター、コンマロールコーター、グラビアコーター、スクリーンコーター、スリットダイコーターなどの方法が挙げられる。また、塗布膜厚は、塗布手法、組成物の固形分濃度、粘度などによって異なるが、通常、乾燥後の膜厚が0.1〜150μmになるように塗布される。感光性未硬化シートとする場合は、その後乾燥させて剥離する。
シリコンウエハなどの基板と樹脂組成物との接着性を高めるために、基板を前述のシランカップリング剤で前処理することもできる。例えば、シランカップリング剤をイソプロパノール、エタノール、メタノール、水、テトラヒドロフラン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、アジピン酸ジエチルなどの溶媒に0.5〜20質量%溶解させた溶液を、スピンコート、浸漬、スプレー塗布、蒸気処理などにより表面処理をする。場合によっては、その後50℃〜300℃までの熱処理を行い、基板とシランカップリング剤との反応を進行させる。
次に樹脂組成物または未硬化シートを基板上に塗布またはラミネートした基板を乾燥して、感光性樹脂組成物被膜を得る。乾燥はオーブン、ホットプレート、赤外線などを使用し、50℃〜150℃の範囲で1分間〜数時間行うことが好ましい。
次に、この樹脂組成物被膜上に所望のパターンを有するマスクを通して化学線を照射し、露光する。露光に用いられる化学線としては紫外線、可視光線、電子線、X線などがあるが、本発明では水銀灯のi線(365nm)、h線(405nm)、g線(436nm)を用いることが好ましい。
パターンを形成するには、露光後、現像液を用いて、ポジ型の場合は露光部を、ネガ型の場合は未露光部を除去する。現像液としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ジエタノールアミン、ジエチルアミノエタノール、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジエチルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、酢酸ジメチルアミノエチル、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエチルメタクリレート、シクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのアルカリ性を示す化合物の溶液が好ましい。また場合によっては、これらのアルカリ溶液にN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、ジメチルアクリルアミドなどの極性溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、イソブチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類などを単独あるいは数種を組み合わせたものを添加してもよい。現像は上記の現像液を被膜面にスプレーする、現像液中に浸漬する、あるいは浸漬しながら超音波をかける、基板を回転させながら現像液をスプレーするなどの方法によって行うことができる。現像後は水にてリンス処理をすることが好ましい。ここでもエタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル類などを水に加えてリンス処理をしてもよい。
現像後、150℃〜500℃の温度を加えて熱架橋反応を進行させる。架橋により、耐熱性および耐薬品性を向上することができる。この加熱処理の方法は、ある温度を選び、段階的に昇温する方法や、ある温度範囲を選び連続的に昇温しながら5分間〜5時間実施する方法を選択できる。前者の一例として、130℃、200℃で各30分ずつ熱処理する方法が挙げられる。後者の一例として室温より400℃まで2時間かけて直線的に昇温するなどの方法が挙げられる。本発明においてのキュア条件としては150℃以上350℃以下が好ましい。
本発明の樹脂組成物により形成した樹脂被膜は、半導体装置や多層配線板等の電子部品、有機EL表示装置に使用することができる。具体的には、半導体のパッシベーション膜、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜、高密度実装用多層配線の層間絶縁膜、インダクタやSAWフィルターなどの電子部品の層間絶縁膜、有機電界発光素子(有機EL)の絶縁層や平坦層などの用途に好適に用いられるが、これに制限されず、様々な構造をとることができる。
次に、本発明の樹脂組成物を用いた、バンプを有する半導体装置への応用例について図面を用いて説明する(応用例1)。図1は、本発明のバンプを有する半導体装置のパット部分の拡大断面図である。図1に示すように、シリコンウエハ1には入出力用のアルミニウム(以下、Al)パッド2上にパッシベーション膜3が形成され、そのパッシベーション膜3にビアホールが形成されている。更に、この上に本発明の樹脂組成物によるパターンとして絶縁膜4が形成され、更に、金属(Cr、Ti等)膜5がAlパッド2と接続されるように形成され、電解めっき等で金属配線(Al、Cu等)6が形成されている。金属膜5はハンダバンプ10の周辺をエッチングして、各パッド間を絶縁する。絶縁されたパッドにはバリアメタル8とハンダバンプ10が形成されている。絶縁膜7の樹脂組成物はスクライブライン9において、厚膜加工を行うことができる。樹脂硬化膜が低熱膨張の柔場合は、ウエハの反りが小さいため、露光やウエハの運搬を高精度に行うことができとともに、バンプや配線、low−k層のダメージを防ぎ、高信頼性の半導体装置を提供できる。
次に、半導体装置の詳細な作製方法について図2に記す。図2の2aに示すように、シリコンウエハ1に入出力用のAlパッド2、さらにパッシベーション膜3を形成させ、本発明の樹脂組成物によるパターンとして絶縁膜4を形成させる。続いて、図2の2bに示すように、金属(Cr、Ti等)膜5をAlパッド2と接続されるように形成させ、図2の2cに示すように、金属配線6をメッキ法で成膜する。次に、図2の2d’に示すように、本発明の樹脂組成物を塗布し、フォトリソ工程を経て図2の2dに示すようなパターンとして絶縁膜7を形成する。絶縁膜7の上にさらに配線(いわゆる再配線)を形成することができる。2層以上の多層配線構造を形成する場合は、上記の工程を繰り返して行うことにより、2層以上の再配線が、本発明の樹脂組成物から得られた層間絶縁膜により分離された多層配線構造を形成することができる。この際、形成された絶縁膜は複数回にわたり各種薬液と接触することになるが、本発明の樹脂組成物から得られた絶縁膜は密着性と耐薬品性に優れているために、良好な多層配線構造を形成することができる。多層配線構造の層数には上限はないが、10層以下のものが多く用いられる。
次いで、図2の2eおよび2fに示すように、バリアメタル8、ハンダバンプ10を形成する。そして、最後のスクライブライン9に沿ってダイシングしてチップ毎に切り分ける。
次に、本発明の樹脂組成物を用いた、バンプを有する半導体装置への応用例2について図面を用いて説明する。図3は、本発明の絶縁膜を有する半導体装置のパット部分の拡大断面図であり、ファンアウトウエハレベルパッケージ(ファンアウトWLP)とよばれる構造である。上記の応用例1と同様にAlパッド2、パッシベーション膜3が形成されたシリコンウエハ1はダイシングされチップごとに切り分けられた後、樹脂11で封止される。この封止樹脂11とチップ上に渡り、本発明の樹脂組成物によるパターンとして絶縁膜4が形成され、更に、金属(Cr、Ti等)膜5、金属配線6が形成される。その後、チップ外の封止樹脂上に形成された絶縁膜7の開口部にバリアメタル8とハンダバンプ10が形成される。ファンアウトWLPは、半導体チップの周辺にエポキシ樹脂等の封止樹脂を用いて拡張部分を設け、半導体チップ上の電極から該拡張部分まで再配線を施し、拡張部分にもはんだボールを搭載することで必要な端子数を確保した半導体パッケージである。ファンアウトWLPにおいては、半導体チップの主面と封止樹脂の主面とが形成する境界線を跨ぐように配線が設置される。すなわち、金属配線が施された半導体チップおよび封止樹脂という2種以上の材料からなる基材の上に層間絶縁膜が形成され、該層間絶縁膜の上に配線が形成される。
また、ファンアウトWLPは、仮貼り材料が配置された支持基板上に再配線間の層間絶縁膜として配置し、その上にシリコンチップと封止樹脂を配置後、仮貼り材料が配置された支持基板と再配線を剥離するRDL−ファーストと呼ばれる工程で作成されるタイプのパッケージが存在する。このタイプのパッケージでは、支持基板として、シリコンウエハよりも反りやすいガラス基板などが使用されることが多いため、絶縁膜が低応力であることが好ましい。
RDLファーストにおける半導体装置の作製法について図5を用いて記載する。図5の3aにおいて支持基板20上にTiなどのバリアメタルをスパッタリング法で形成し、更にその上にCuシード(シード層)をスパッタリング法で形成後、メッキ法によって電極パッド21を形成する。ついでの3bの工程において本発明の感光性樹脂組成物を塗布し、フォトリソ工程を経て、パターン形成された絶縁膜22を形成する。ついで3cの工程において再びシード層をスパッタリング法で形成し、メッキ法によって金属配線23(再配線層)を形成する。以降半導体チップの導通部ピッチと金属配線のピッチを合わせるため、3bおよび3cの工程を繰り返し行い、3dに示すような多層配線構造を形成する。ついで3eの工程において再び本発明の感光性樹脂組成物を塗布し、フォトリソ工程を経て、パターン形成された絶縁膜を形成後、Cuポスト24をメッキ法にて形成する。ここでCuポストのピッチと半導体チップの導通部ピッチは等しくなる。すなわち、金属配線ピッチを狭化しながら再配線層を多層化するため、図5の3eに示すように、層間絶縁膜の膜厚は、層間絶縁膜1>層間絶縁膜2>層間絶縁膜3>層間絶縁膜4>となる。ついで3fの工程においてハンダバンプ25を介して半導体チップ26を接続し、多層配線構造を有するRDLファーストでの半導体装置を得ることができる。
これ以外にも、半導体チップをガラスエポキシ樹脂基板に形成された凹部に埋め込んだタイプの半導体パッケージでは、半導体チップの主面とプリント基板の主面との境界線を跨ぐように配線が設置される。この態様においても、2種以上の材料からなる基材の上に層間絶縁膜が形成され、該層間絶縁膜の上に配線が形成される。本発明の樹脂組成物を硬化してなる硬化膜は、高伸度と、金属配線が施された半導体チップに高い密着力を有するとともに、エポキシ樹脂等へ封止樹脂にも高い密着力を有するため、2種以上の材料からなる基材の上に設ける層間絶縁膜として好適に用いられる。
また、ファンアウトWLPにおいては、再配線の微細化が進んでいる。本発明の樹脂組成物の硬化膜は、金属配線の幅と隣り合う配線同士の間隔が5μm以下の配線にも高い金属密着性を有するため、微細な再配線にも好適に用いられる。この構造では、再配線層が、半導体チップに近づくにつれ、金属配線の幅と隣り合う配線同士の間隔が狭くなり、また、層間絶縁膜の厚みが、半導体チップに対して近づくにつれ、薄くなることで、チップの高集積化に対応している。このため、高解像度化とともに、段差のある再配線上での面内均一性は重要な課題となっている。
次に、本発明の樹脂組成物を用いた、インダクタ装置のコイル部品への応用例3について図面を用いて説明する。図4は、本発明の絶縁膜を有するコイル部品の断面図である。図4に示すように、基板12には絶縁膜13、その上にパターンとして絶縁膜14が形成される。基板12としてはフェライト等が用いられる。本発明の樹脂組成物は絶縁膜13と絶縁膜14のどちらに使用してもよい。このパターンの開口部に金属(Cr、Ti等)膜15が形成され、この上に金属配線(Ag、Cu等)16がめっき形成される。金属配線16(Ag、Cu等)はスパイラル上に形成されている。絶縁膜13〜金属配線(Ag、Cu等)16を形成する工程を複数回繰り返し、積層させることでコイルとしての機能を持たせることができる。最後に金属配線16(Ag、Cu等)は金属配線17(Ag、Cu等)によって電極18に接続され、封止樹脂19により封止される。
本発明の樹脂組成物は有機EL表示装置にも好適に用いられる。該有機EL表示装置は、基板上に、駆動回路、平坦化層、第1電極、絶縁層、発光層および第2電極を有し、平坦化層および/または絶縁層が本発明の硬化膜からなる。有機EL発光材料は水分による劣化を受けやすく、発光画素の面積に対する発光部の面積率低下など、悪影響を与える場合があるが、本発明の硬化膜は吸水率が低いため、安定した駆動および発光特性が得られる。アクティブマトリックス型の表示装置を例に挙げると、ガラスや各種プラスチックなどの基板上に、TFTと、TFTの側方部に位置しTFTと接続された配線とを有し、その上に凹凸を覆うようにして平坦化層を有し、さらに平坦化層上に表示素子が設けられている。表示素子と配線とは、平坦化層に形成されたコンタクトホールを介して接続される。
図6にTFT基板の一例の断面図を示す。基板32上に、ボトムゲート型またはトップゲート型のTFT(薄膜トランジスタ)が行列状に設けられており、このTFT27を覆う状態で絶縁層29が形成されている。また、この絶縁層29上にTFT27に接続された配線28が設けられている。さらに絶縁層29上には、配線28を埋め込む状態で平坦化層30が設けられている。平坦化層30には、配線28に達するコンタクトホール33が設けられている。そして、このコンタクトホール33を介して、配線28に接続された状態で、平坦化層30上にITO(透明電極)31が形成されている。ここで、ITO31は、表示素子(例えば有機EL素子)の電極となる。そしてITO31の周縁を覆うように絶縁層34が形成される。有機EL素子は、基板32と反対側から発光光を放出するトップエミッション型でもよいし、基板32側から光を取り出すボトムエミッション型でもよい。このようにして、各有機EL素子にこれを駆動するためのTFT27を接続したアクティブマトリックス型の有機EL表示装置が得られる。
かかる絶縁層29、平坦化層30および/または絶縁層34は、前述の通り本発明の樹脂組成物または樹脂シートからなる感光性樹脂膜を形成する工程、前記感光性樹脂膜を露光する工程、露光した感光性樹脂膜を現像する工程および現像した感光性樹脂膜を加熱処理する工程により形成することができる。これらの工程を有する製造方法より、有機EL表示装置を得ることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。まず、各実施例および比較例における評価方法について説明する。評価には、あらかじめ1μmのポリテトラフルオロエチレン製のフィルター(住友電気工業(株)製)でろ過した樹脂組成物(以下ワニスと呼ぶ)を用いた。
(1)パターン加工性(解像度)
ワニスを、8インチのシリコンウエハ上に塗布現像装置ACT−8(東京エレクトロン(株)製)を用いてスピンコート法で膜厚が10−12μmとなるように塗布し、120℃で3分間のプリベークを行なった。露光機i線ステッパーDSW−8000(GCA社製)に円形のビアパターンの切られたレチクルをセットし、1500mJ/cmの露光量で露光した。露光後、ACT−8の現像装置を用いて、2.38質量%のテトラメチルアンモニウム水溶液(以下TMAH、多摩化学工業(株)製)を用いてパドル法で現像液の吐出時間10秒、パドル時間40秒の現像を2回繰り返し、その後純水でリンス後、振り切り乾燥し、膜厚10μmのパターンを得た。
得られたパターンを走査型電子顕微鏡(SEM、日立ハイテクノロジーズ社製S−3000N)を用い、倍率5000倍で観察し、残渣がなくビアパターンが解像している最小寸法を解像度とした。解像度が5μmを超えるものを不十分(D)、5μm以下のものを良好(A)とした。
(2)熱膨張性(CTE)
ワニスを8インチのシリコンウエハー上に回転塗布し、次いで、120℃のホットプレート(東京エレクトロン(株)製の塗布現像装置Act−8使用)で3分間ベークし、樹脂膜を得た。
この樹脂膜をイナートオーブンCLH−21CD−S(光洋サーモシステム(株)製)を用いて、酸素濃度20ppm以下で5℃/分で250℃まで昇温し、250℃で1時間加熱処理を行なった後、5℃/minで50℃まで冷却した。続いてフッ酸に1〜4分間浸漬して膜を基板から剥離し、風乾して加熱処理後の被膜を得た。回転塗布時の回転数は加熱処理後の樹脂膜厚が10μmになるよう調整した。
加熱処理後の被膜について、熱機械分析装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)製 EXSTAR6000 TMA/SS6000)を用いて、窒素気流下で測定を行った。昇温方法は、以下の条件にて行った。第1段階で昇温レート5℃/minで50℃から250℃まで昇温して試料の吸着水を除去し、第2段階で降温レート5℃/minで室温まで空冷した。第3段階で、昇温レート5℃/minで本測定を行い、50℃〜100℃の熱線膨張係数(CTE)の平均値を求めた。熱膨張係数が、35ppm/Kを超えるものを不十分(D)、35ppm/K以下であって20ppm/Kを超えるものを可(C)、20ppm/K以下であって15ppm/Kを超えるものを良好(B)、15ppm/K以下であるものをより良好(A)とした。
(3)耐薬品性の評価
ワニスを6インチのシリコンウエハ上に塗布した。塗布現像装置Mark−7を用い、120℃で3分間プリベークした後の膜厚が11μmとなるようにした。塗布方法はスピンコート法を用いた。プリベークした後、イナートオーブンCLH−21CD−S(光洋サーモシステム(株)製)を用いて、酸素濃度20ppm以下で3.5℃/分で180℃まで昇温し、250℃で1時間加熱処理を行なった。温度が50℃以下になったところでウエハを取り出し、膜厚を測定後、60℃でレジスト剥離液ST−120(東京応化工業製)の溶剤にそれぞれウエハを30分浸漬した。溶剤から取り出したウエハを純水で洗浄した後、再度膜厚を測定し、その変化率の絶対値が20%を超えるものや硬化膜が剥離したものを不十分(D)、20%以下であって10%を超えるものを可(C)、10%以下であって5%を超えるものを良好(B)、5%以下であるものをより良好(A)とした。
(4)配線均一性の評価
ワニスを8インチのシリコンウエハー上に回転塗布し、次いで、120℃のホットプレート(東京エレクトロン(株)製の塗布現像装置Act−8使用)で3分間ベークし、樹脂膜を得た。 この樹脂膜をイナートオーブンCLH−21CD−S(光洋サーモシステム(株)製)を用いて、酸素濃度20ppm以下で5℃/分で250℃まで昇温し、250℃で1時間加熱処理を行なった後、5℃/minで50℃まで冷却した。その後、スパッタ装置(日電アネルバ社製SPL−500)内にチタンのターゲットを設置し、基板をサンプルホルダーに設置した。アルゴンガスに酸素を混入させて(ガス流量:アルゴン20sccm/酸素3sccm)、膜厚が100nmになるようにスパッタし、チタン層を形成した。さらに同様の装置を用い、銅のターゲットにより、膜厚が100nmになるように、銅層を形成した。その後、TMMR P−W1000(東京応化株式会社製)のレジストを塗布し、8インチウエハの中央から左右2cm間隔で10μmのL/Sパターン形成を行った後、層厚が4μmとなるように、電解銅めっきを行い、剥離液ST−120(東京応化株式会社製)でレジストを剥離し、エッチング液WLC−C2、WLC−T(三菱ガス化学株式会社製)をそれぞれ用いて銅エッチング、Tiエッチングを行うことで、膜厚4μmで10μmL/S狙いの銅配線パターンを形成した。ウエハ面内に形成された配線寸法を走査型レーザー顕微鏡1LM21(レーザーテック(株)製)を用いて測定し、寸法の最小値と最大値の差(μm)をパターンの配線均一性とした。配線均一性の値が1μmを超えるものを不良(C)、1μm以内であって0.5μmを超えるものを可(B)、0.5μm以下のものを良好(A)とした。
以下、実施例で用いた化合物(O−1)〜(O−4)、HA、酸Bおよび感光性化合物について構造を示す。
Figure 2020033277
Figure 2020033277
Figure 2020033277
<実施例1 一般式(1)で表される、ジアミン化合物(A−1)の合成>
ジアミン(O−1)27.92g(0.05モル)をアセトン100ml、プロピレンオキシド17.4g(0.3モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここに3−ニトロベンゾイルクロライド20.4g(0.11モル)をアセトン100mlに溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間反応させ、その後室温に戻した。溶液をロータリーエバポレーターで濃縮し、得られた固体をテトラヒドロフランとエタノールの溶液で再結晶した。
再結晶して集めた固体をエタノール100mlとテトラヒドロフラン300mlに溶解させて、5%パラジウム−炭素を2g加えて、激しく撹拌させた。ここに水素を風船で導入して、還元反応を室温で行った。約2時間後、風船がこれ以上しぼまないことを確認して反応を終了させた。反応終了後、ろ過して触媒であるパラジウム化合物を除き、ロータリーエバポレーターで濃縮し、ジアミン(A−1)を得た。
Figure 2020033277
H−NMR(DMSO):δ(ppm):10.3(s、2H)、8.3(s、2H)、6.5−7.6(m、14H)、4.6(s、4H)、3.7(s、2H)2.2(s、6H)。
<実施例2 一般式(1)で表される、ジアミン化合物(A−2)の合成>
ジアミン(O−2)24.51g(0.05モル)をアセトン100ml、プロピレンオキシド17.4g(0.3モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここに3−ニトロベンゾイルクロライド20.4g(0.11モル)をアセトン100mlに溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間反応させ、その後室温に戻した。溶液をロータリーエバポレーターで濃縮し、得られた固体をテトラヒドロフランとエタノールの溶液で再結晶した。
再結晶して集めた固体をエタノール100mlとテトラヒドロフラン300mlに溶解させて、5%パラジウム−炭素を2g加えて、激しく撹拌させた。ここに水素を風船で導入して、還元反応を室温で行った。約2時間後、風船がこれ以上しぼまないことを確認して反応を終了させた。反応終了後、ろ過して触媒であるパラジウム化合物を除き、ロータリーエバポレーターで濃縮し、ジアミン(A−2)を得た。
Figure 2020033277
H−NMR(DMSO):δ(ppm):10.3(s、2H)、8.3(s、2H)、6.5−7.6(m、12H)、4.6(s、4H)。
<実施例3 一般式(1)で表される、ジアミン化合物(A−3)の合成>
ジアミン(O−3)13.71g(0.05モル)をアセトン100ml、プロピレンオキシド17.4g(0.3モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここに3−ニトロベンゾイルクロライド20.4g(0.11モル)をアセトン100mlに溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間反応させ、その後室温に戻した。溶液をロータリーエバポレーターで濃縮し、得られた固体をテトラヒドロフランとエタノールの溶液で再結晶した。
再結晶して集めた固体をエタノール400mlに溶解させて、窒素雰囲気下で還流した。この懸濁物に、80%ヒドラジン一水和物3.76g(0.06ミリモル)のエタノール10ml溶液を15分で滴下した後、4時間還流した。反応液を室温まで冷却後、濾過し、濾過物(白色粉体、フタル酸ヒドラジドが主成分)をエタノール25mlで1回、50mlで2回リンス洗浄し、濾液とリンス液を合わせた。この液に若干の濁りが認められたので濾過して清浄液を得た。この濾液を、ロータリーエバポレーターで濃縮し、ジアミン(A−3)を得た。
Figure 2020033277
H−NMR(DMSO):δ(ppm):10.3(s、2H)、8.3(s、1H)、6.5−7.6(m、11H)、4.6(s、4H)。
<実施例4 一般式(1)で表される、ジアミン化合物(A−4)の合成>
ジアミン(O−4)27.2g(0.05モル)をアセトン100ml、プロピレンオキシド17.4g(0.3モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここに3−ニトロベンゾイルクロライド20.4g(0.11モル)をアセトン100mlに溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間反応させ、その後室温に戻した。溶液をロータリーエバポレーターで濃縮し、得られた固体をテトラヒドロフランとエタノールの溶液で再結晶した。
再結晶して集めた固体をエタノール400mlに溶解させて、窒素雰囲気下で還流した。この懸濁物に、80%ヒドラジン一水和物3.76g(0.06ミリモル)のエタノール10ml溶液を15分で滴下した後、4時間還流した。反応液を室温まで冷却後、濾過し、濾過物(白色粉体、フタル酸ヒドラジドが主成分)をエタノール25mlで1回、50mlで2回リンス洗浄し、濾液とリンス液を合わせた。この液に若干の濁りが認められたので濾過して清浄液を得た。この濾液を、ロータリーエバポレーターで濃縮し、ジアミン(A−4)を得た。
Figure 2020033277
H−NMR(DMSO):δ(ppm):10.3(s、2H)、8.3(s、2H)、6.5−7.6(m、12H)、4.6(s、4H)。2.3(s、6H)。
<実施例5 一般式(1)で表される、ジアミン化合物(A−5)の合成>
ジアミン(O−4)27.2g(0.05モル)をアセトン100ml、プロピレンオキシド17.4g(0.3モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここに4−ニトロベンゾイルクロライド20.4g(0.11モル)をアセトン100mlに溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間反応させ、その後室温に戻した。溶液をロータリーエバポレーターで濃縮し、得られた固体をテトラヒドロフランとエタノールの溶液で再結晶した。
再結晶して集めた固体をエタノール400mlに溶解させて、窒素雰囲気下で還流した。この懸濁物に、80%ヒドラジン一水和物3.76g(0.06ミリモル)のエタノール10ml溶液を15分で滴下した後、4時間還流した。反応液を室温まで冷却後、濾過し、濾過物(白色粉体、フタル酸ヒドラジドが主成分)をエタノール25mlで1回、50mlで2回リンス洗浄し、濾液とリンス液を合わせた。この液に若干の濁りが認められたので濾過して清浄液を得た。この濾液を、ロータリーエバポレーターで濃縮し、ジアミン(A−5)を得た。
Figure 2020033277
H−NMR(DMSO):δ(ppm):10.3(s、2H)、8.3(s、2H)、6.5−7.6(m、12H)、4.6(s、4H)。2.3(s、6H)。
<実施例6 一般式(2)で表される、酸二無水物(酸A)の合成>
ジアミン(O−1)27.92g(0.05モル)をアセトン100ml、プロピレンオキシド17.4g(0.3モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここにトリメリット酸クロライド23.1g(0.11モル)をアセトン100mlに溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間反応させ、その後室温に戻した。溶液をロータリーエバポレーターで濃縮し、得られた固体をテトラヒドロフランとエタノールの溶液で再結晶後、150℃で真空乾燥し、(酸A)を得た。
Figure 2020033277
H−NMR(DMSO):δ(ppm):10.3(s、2H)、8.3(s、2H)、8.0−7.7(m、6H)、6.5−7.6(s、4H)4.6(s、4H)。2.3(s、2H)。
<実施例7 ポリイミド前駆体(I)の合成>
乾燥窒素気流下、HA27.20g(0.045モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)80gに溶解させた。ここに(酸A)45.33g(0.05モル)をNMP10gとともに加えて、40℃で1時間反応させた。その後、N,N’−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール12.50g(0.11モル)をNMP15gで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後、40℃で2時間撹拌した。反応終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。ポリマー固体を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥しポリイミド前駆体の(I)を得た。ポリイミド前駆体(I)10gに対し、感光性化合物2.0g、溶剤としてγ−ブチロラクトンを20g加えてワニスを作製した。得られたワニスで上記のパターン加工性(解像度)、熱膨張性(CTE)、耐薬品性、配線均一性の評価を行った。
<実施例8 ポリイミド前駆体(II)の合成>
乾燥窒素気流下、(A−1)35.85g(0.045モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)80gに溶解させた。ここに3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸ニ無水物(BPDA)14.71g(0.05モル)をNMP10gとともに加えて、40℃で1時間反応させた。その後、N,N’−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール12.50g(0.11モル)をNMP15gで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後、40℃で2時間撹拌した。反応終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。ポリマー固体を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥しポリイミド前駆体の(II)を得た。ポリイミド前駆体(II)10gに対し、感光性化合物2.0g、溶剤としてγ−ブチロラクトンを20g加えてワニスを作製した。得られたワニスで上記のパターン加工性(解像度)、熱膨張性(CTE)、耐薬品性、配線均一性の評価を行った。
<実施例9 ポリイミド前駆体(III)の合成>
乾燥窒素気流下、(A−2)36.42g(0.045モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)80gに溶解させた。ここに3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸ニ無水物(BPDA)14.71g(0.05モル)をNMP10gとともに加えて、40℃で1時間反応させた。その後、N,N’−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール12.50g(0.11モル)をNMP15gで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後、40℃で2時間撹拌した。反応終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。ポリマー固体を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥しポリイミド前駆体の(III)を得た。ポリイミド前駆体(III)10gに対し、感光性化合物2.0g、溶剤としてγ−ブチロラクトンを20g加えてワニスを作製した。得られたワニスで上記のパターン加工性(解像度)、熱膨張性(CTE)、耐薬品性、配線均一性の評価を行った。
<実施例10 ポリイミド前駆体(IV)の合成>
乾燥窒素気流下、(A−3)23.06g(0.045モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)80gに溶解させた。ここに3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸ニ無水物(BPDA)14.71g(0.05モル)をNMP10gとともに加えて、40℃で1時間反応させた。その後、N,N’−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール12.50g(0.11モル)をNMP15gで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後、40℃で2時間撹拌した。反応終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。ポリマー固体を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥しポリイミド前駆体の(IV)を得た。ポリイミド前駆体(IV)10gに対し、感光性化合物2.0g、溶剤としてγ−ブチロラクトンを20g加えてワニスを作製した。得られたワニスで上記のパターン加工性(解像度)、熱膨張性(CTE)、耐薬品性、配線均一性の評価を行った。
<実施例11 ポリイミド前駆体(V)の合成>
乾燥窒素気流下、(A−4)35.22g(0.045モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)80gに溶解させた。ここに3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸ニ無水物(BPDA)14.71g(0.05モル)をNMP10gとともに加えて、40℃で1時間反応させた。その後、N,N’−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール12.50g(0.11モル)をNMP15gで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後、40℃で2時間撹拌した。反応終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。ポリマー固体を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥しポリイミド前駆体の(V)を得た。ポリイミド前駆体(V)10gに対し、感光性化合物2.0g、溶剤としてγ−ブチロラクトンを20g加えてワニスを作製した。得られたワニスで上記のパターン加工性(解像度)、熱膨張性(CTE)、耐薬品性、配線均一性の評価を行った。
<実施例12 ポリイミド前駆体(VI)の合成>
乾燥窒素気流下、(A−5)35.22g(0.045モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)80gに溶解させた。ここに3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸ニ無水物(BPDA)14.71g(0.05モル)をNMP10gとともに加えて、40℃で1時間反応させた。その後、N,N’−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール12.50g(0.11モル)をNMP15gで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後、40℃で2時間撹拌した。反応終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。ポリマー固体を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥しポリイミド前駆体の(VI)を得た。ポリイミド前駆体(VI)10gに対し、感光性化合物2.0g、溶剤としてγ−ブチロラクトンを20g加えてワニスを作製した。得られたワニスで上記のパターン加工性(解像度)、熱膨張性(CTE)、耐薬品性、配線均一性の評価を行った。
<実施例13 ポリイミド前駆体(VII)の合成>
乾燥窒素気流下、(A−5)35.22g(0.045モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)80gに溶解させた。ここに3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸ニ無水物(BPDA)14.71g(0.05モル)をNMP10gとともに加えて、40℃で1時間反応させた。その後、末端封止剤として、4−エチニルアニリン(EA)1.17g(0.01モル)を加え、さらに40℃で1時間反応させた。その後、N,N’−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール12.50g(0.11モル)をNMP15gで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後、40℃で2時間撹拌した。反応終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。ポリマー固体を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥しポリイミド前駆体の(VII)を得た。ポリイミド前駆体(VII)10gに対し、感光性化合物2.0g、溶剤としてγ−ブチロラクトンを20g加えてワニスを作製した。得られたワニスで上記のパターン加工性(解像度)、熱膨張性(CTE)、耐薬品性、配線均一性の評価を行った。
<実施例14 ポリイミド前駆体(VIII)の合成>
乾燥窒素気流下、(A−5)39.13g(0.05モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)80gに溶解させた。ここに3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸ニ無水物(BPDA)13.24g(0.045モル)をNMP10gとともに加えて、40℃で1時間反応させた。その後、末端封止剤として、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物(NA)1.64g(0.01モル)を加え、さらに40℃で1時間反応させた。その後、N,N’−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール12.50g(0.11モル)をNMP15gで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後、40℃で2時間撹拌した。反応終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。ポリマー固体を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥しポリイミド前駆体の(VIII)を得た。ポリイミド前駆体(VIII)10gに対し、感光性化合物2.0g、溶剤としてγ−ブチロラクトンを20g加えてワニスを作製した。得られたワニスで上記のパターン加工性(解像度)、熱膨張性(CTE)、耐薬品性、配線均一性の評価を行った。
<実施例15 ポリアミド(IX)の合成>
乾燥窒素気流下、(A−5)39.13g(0.05モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)80gに溶解させた。ここに酸B16.13g(0.045モル)をNMP10gとともに加えて、80℃で1時間反応させた。反応終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。ポリマー固体を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥しポリアミド(IX)を得た。得られたポリアミド(IX)10gに対し、感光性化合物2.0g、溶剤としてγ−ブチロラクトンを20g加えてワニスを作製した。得られたワニスで上記のパターン加工性(解像度)、熱膨張性(CTE)、耐薬品性、配線均一性の評価を行った。
<比較例1 ポリアミド(X)の合成>
乾燥窒素気流下、(O−1)27.92g(0.05モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)80gに溶解させた。ここに酸B16.13g(0.045モル)をNMP10gとともに加えて、80℃で1時間反応させた。その後、末端封止剤として、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物(NA)1.64g(0.01モル)を加え、さらに80℃で1時間反応させた。反応終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。ポリマー固体を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥しポリアミド(X)を得た。得られたポリアミド(X)10gに対し、感光性化合物2.0g、溶剤としてγ−ブチロラクトンを20g加えてワニスを作製した。得られたワニスで上記のパターン加工性(解像度)、熱膨張性(CTE)、耐薬品性、配線均一性の評価を行った。
<比較例2 ポリアミド(XI)の合成>
乾燥窒素気流下、(O−2)24.51g(0.05モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)80gに溶解させた。ここに酸B16.13g(0.045モル)をNMP10gとともに加えて、80℃で1時間反応させた。その後、末端封止剤として、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物(NA)1.64g(0.01モル)を加え、さらに80℃で1時間反応させた。反応終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。ポリマー固体を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥しポリアミド(XI)を得た。得られたポリアミド(XI)10gに対し、感光性化合物2.0g、溶剤としてγ−ブチロラクトンを20g加えてワニスを作製した。得られたワニスで上記のパターン加工性(解像度)、熱膨張性(CTE)、耐薬品性、配線均一性の評価を行った。
<比較例3 ポリアミド(XII)の合成>
乾燥窒素気流下、(O−3)13.71g(0.05モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)80gに溶解させた。ここに酸B16.13g(0.045モル)をNMP10gとともに加えて、80℃で1時間反応させた。その後、末端封止剤として、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物(NA)1.64g(0.01モル)を加え、さらに80℃で1時間反応させた。反応終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。ポリマー固体を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥しポリアミド(XII)を得た。得られたポリアミド(XII)10gに対し、感光性化合物2.0g、溶剤としてγ−ブチロラクトンを20g加えてワニスを作製した。得られたワニスで上記のパターン加工性(解像度)、熱膨張性(CTE)、耐薬品性、配線均一性の評価を行った。
<比較例4 ポリアミド(XIII)の合成>
乾燥窒素気流下、(O−4)27.22g(0.05モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)80gに溶解させた。ここに酸B16.13g(0.045モル)をNMP10gとともに加えて、80℃で1時間反応させた。その後、末端封止剤として、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物(NA)1.64g(0.01モル)を加え、さらに80℃で1時間反応させた。反応終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。ポリマー固体を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥しポリアミド(XIII)を得た。得られたポリアミド(XIII)10gに対し、感光性化合物2.0g、溶剤としてγ−ブチロラクトンを20g加えてワニスを作製した。得られたワニスで上記のパターン加工性(解像度)、熱膨張性(CTE)、耐薬品性、配線均一性の評価を行った。
<比較例5 ポリイミド前駆体(XIV)の合成>
乾燥窒素気流下、(O−4)24.5g(0.045モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)80gに溶解させた。ここにBPDA14.71g(0.045モル)をNMP10gとともに加えて、40℃で1時間反応させた。その後、末端封止剤として、4−エチニルアニリン(EA)1.17g(0.01モル)を加え、さらに40℃で1時間反応させた。反応終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。ポリマー固体を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥しポリイミド前駆体(XIV)を得た。ポリイミド前駆体(XIV)10gに対し、感光性化合物2.0g、溶剤としてγ−ブチロラクトンを20g加えてワニスを作製した。得られたワニスで上記のパターン加工性(解像度)、熱膨張性(CTE)、耐薬品性、配線均一性の評価を行った。
<比較例6 ポリイミド前駆体(XV)の合成>
乾燥窒素気流下、HFHA27.2g(0.045モル)をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)80gに溶解させた。ここにBPDA14.71g(0.045モル)をNMP10gとともに加えて、40℃で1時間反応させた。その後、末端封止剤として、4−エチニルアニリン(EA)1.17g(0.01モル)を加え、さらに40℃で1時間反応させた。反応終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。ポリマー固体を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥しポリイミド前駆体(XV)を得た。ポリイミド前駆体(XV)10gに対し、感光性化合物2.0g、溶剤としてγ−ブチロラクトンを20g加えてワニスを作製した。得られたワニスで上記のパターン加工性(解像度)、熱膨張性(CTE)、耐薬品性、配線均一性の評価を行った。
実施例7〜15における樹脂の原材料および配合を表1に、比較例1〜6における樹脂の原材料および配合を表2に、得られた樹脂組成物の評価結果を表3に示す。
Figure 2020033277
Figure 2020033277
Figure 2020033277
実施例7〜15と比較例1〜6を比べると、実施例7〜15は一般式(1)、または一般式(2)で表される化合物を由来とする樹脂を有する樹脂組成物であり、解像度とCTE、耐薬品性、配線均一性の結果が向上している。
実施例9と実施例7、8を比べると、実施例9は、前記一般式(1)におけるAが前記一般式(4)で表される2価の有機基である化合物を由来とする樹脂を有する樹脂組成物であり、CTEの結果が向上している。
実施例10と実施例7〜9を比べると、実施例10は、前記一般式(1)におけるAが前記一般式(5)で表される2価の有機基である化合物を由来とする樹脂を有する樹脂組成物であり、耐薬品性の結果が向上している。
実施例11〜15と実施例7〜10を比べると、実施例11〜15は、前記一般式(1)におけるAが前記一般式(6)で表される2価の有機基である化合物を由来とする樹脂を有する樹脂組成物であり、CTEの結果がさらに向上している。
実施例13、14と実施例7〜12、15を比べると、実施例13,14は、ポリイミド前駆体を含有し、樹脂の末端が一般式(7)および(8)で表されるいずれかの構造の少なくとも1種類を含む樹脂を有する樹脂組成物であり、配線均一性の結果が向上している。
1 シリコンウエハ
2 Alパッド
3 パッシベーション膜
4 絶縁膜
5 金属(Cr、Ti等)膜
6 金属配線(Al、Cu等)
7 絶縁膜
8 バリアメタル
9 スクライブライン
10 ハンダバンプ
11 封止樹脂
12 基板
13 絶縁膜
14 絶縁膜
15 金属(Cr、Ti等)膜
16 金属配線(Ag、Cu等)
17 金属配線(Ag、Cu等)
18 電極
19 封止樹脂
20 支持基板(ガラス基板、シリコンウェハ)
21 電極バッド(Cu)
22 絶縁膜
23 金属配線(Cu)
24 Cuポスト
25 ハンダバンプ
26 半導体チップ
27 TFT(薄膜トランジスタ)
28 配線
29 TFT絶縁層
30 平坦化層
31 ITO(透明電極)
32 基板
33 コンタクトホール
34 絶縁層
35 層間絶縁膜1
36 層間絶縁膜2
37 層間絶縁膜3
38 層間絶縁膜4

Claims (14)

  1. 一般式(1)または一般式(2)で表される化合物。
    Figure 2020033277
    (一般式(1)および一般式(2)中、R〜Rは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、脂肪族基、芳香族基、アセチル基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、イミド基およびウレア基のいずれかを有する1価の有機基を示す。
    Aは、構造式(3)で表される構造を有する2価の有機基を示す。また、*は化学結合を示す。)
  2. 前記一般式(1)または一般式(2)におけるAが一般式(4)で表される2価の有機基である請求項1に記載の化合物。
    Figure 2020033277
    (一般式(4)中、mおよびpは、それぞれ独立に0〜2の整数を示し、m+p≦2である。qは0または1以上の整数である。*は化学結合を示す。
    また、一般式(4)中、下記式で表される部分は、単環式芳香環もしくは縮合多環式芳香環を示し、単環式芳香環もしくは縮合多環式芳香環の一部の炭素原子はヘテロ原子としてN原子、O原子又はS原子に置換されていてもよい。)
    Figure 2020033277
  3. 前記一般式(1)または一般式(2)におけるAが一般式(5)で表される2価の有機基である請求項1に記載の化合物。
    Figure 2020033277
    (一般式(5)中、aは1〜2の整数を表す。RおよびR10はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、脂肪族基、芳香族基、アセチル基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、イミド基およびウレア基のいずれかを有する1価の有機基を表す。また、*は化学結合を示す。)
  4. 前記一般式(1)または一般式(2)におけるAが一般式(6)で表される2価の有機基である請求項1に記載の化合物。
    Figure 2020033277
    (一般式(6)中、r、sはそれぞれ独立に1〜2の整数を表す。
    11〜R14は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、脂肪族基、芳香族基、アセチル基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、イミド基およびウレア基のいずれかを有する1価の有機基を表す。また、*は化学結合を示す。)
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の化合物に由来する構造を有する樹脂。
  6. 前記樹脂が、
    ポリイミド、ポリアミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾイミダゾール、ポリベンゾチアゾール、それらの前駆体、またはそれらの共重合体である請求項5に記載の樹脂。
  7. 前記樹脂がポリイミド前駆体であって、該樹脂の末端が一般式(7)および一般式(8)で表されるいずれかの構造の少なくとも1種類を含む請求項6に記載の樹脂。
    Figure 2020033277
    (R21は水素または炭素数1〜20の1価の有機基を示す。また、*は化学結合を示す。)
  8. 請求項5〜7のいずれかに記載の樹脂と、(b)感光性化合物および(c)溶剤を含有する樹脂組成物。
  9. 請求項8に記載の樹脂組成物を硬化した硬化膜。
  10. 請求項9に記載の硬化膜が駆動回路上の平坦化層および/または第1電極上の絶縁層に具備された有機EL表示装置。
  11. 請求項9に記載の硬化膜が再配線間の層間絶縁膜として具備された電子部品または半導体装置。
  12. 前記再配線が銅金属配線であり、該銅金属配線の幅と隣り合う配線同士の間隔が5μm以下である請求項11に記載の電子部品または半導体装置。
  13. 請求項9に記載の硬化膜がシリコンチップが配置された封止樹脂基板上に再配線間の層間絶縁膜として配置された電子部品または半導体装置。
  14. 仮貼り材料が配置された支持基板上に、再配線間の層間絶縁膜として請求項9に記載の硬化膜、シリコンチップ、封止樹脂を配置する工程と、
    その後、仮貼り材料が配置された支持基板を剥離する工程を含む、
    電子部品または半導体装置の製造方法。
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