JP2020033023A - 栓体 - Google Patents
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Abstract
Description
図1Aは、本実施形態に係る栓体1が用いられたセルカルチャーフラスコ20(以下、単にフラスコ20と呼ぶことがある)の断面図である。フラスコ20は、本体部21と、本体部21に連続する円筒状の円筒部位22とを有する。本体部21は、底面部と、底面部の周囲を囲む筒状の側面部とを有する。側面部の上端は、円筒部位22の下端部と連続しており、円筒部位22は上方に延びている。なお、栓体1及びフラスコ20の上下方向は図1Aの通りに規定する。円筒部位22の上端の周縁は、フラスコ20の開口Sを規定する。図1Aに示す状態では、円筒部位22内の適切な位置に栓体1が配置されて、開口Sを液密にシールしている。
上述したように、栓体1は、空間V内の液体中に気泡を残存させないように開口Sをシールすることができる。栓体1は、円筒部位22内に押し込まれて使用されるため、フラスコ20への取り付けの際に脱気操作を行うことが可能だからである。以下、図4Aを参照しつつ、具体的な脱気操作について説明する。まず、細胞を増殖させるための液体培地と細胞とが空間Vに充填され、開口Sが上方を向いた状態のフラスコ20を準備する。次に、図4Aに示すように、栓体1を接液部11の側から開口Sに挿入する。このとき、円筒部位22の内周面220と、栓体1の側周面部12との隙間に細いナイロン糸30を挟み込み、ナイロン糸30の先端が空間V内の液体に接触するようにする。その状態で栓体1をさらに下方へ押し込み、栓体1が最後まで押し込まれる寸前にナイロン糸30を上方に引き上げ、隙間から脱出させる(図4B)。このようにすると、液体から気泡が除去され、空間V内に気泡が残存することを防止することができる。
栓体1は、セルカルチャーフラスコの栓に限定されない。別の実施形態に係る栓体1は、様々な容器の栓として構成されることができる。例えば、図5Aに示すように、栓体1は開口部にフランジ部23が形成されるバイアル瓶20aの栓として構成され得る。この場合、栓体1は第2面13cの外周縁からさらに径方向に延びるフランジ部14を有していてもよい。フランジ部14は、下面がフランジ部23の上面と対面して密着し、バイアル瓶20aの開口Sをシールするように構成されることができる。なお、図5Aではフランジ部14の下面も多孔質フィルム2でラミネートされているが、フランジ部14の下面が多孔質フィルム2でラミネートされていなくてもよい。また、栓体1は、図5Bに示すように試験管20bの栓としても構成され得る。
次に、図6A及び図6Bを参照しつつ、本実施形態に係る栓体1の製造方法について説明する。栓体1は、フラスコ20用の栓体1である。栓体1を製造するに当たり、まず、金型101を用意する。
以上、本発明の幾つかの実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、以下の変更が可能である。また、以下の変形例の要旨は、適宜組み合わせることができる。
多孔質フィルム2は、必ずしも接液部11と側周面部12の全体とにラミネートされていなくてもよい。栓体1の側周面部12のうち、円筒部位22の内周面220に密着する液密領域Lで気体の連通経路が形成され、必要な気体連通性が維持されるのであれば、多孔質フィルム2をより狭い範囲にラミネートする構成も可能である。例えば、図8Aに示すように、接液部11には多孔質フィルム2をラミネートしないようにゴム栓1を構成することもできる。また、図8Bに示すように、液密領域Lの一部に多孔質フィルム2がラミネートされてもよい。さらに、接液部11の形状は適宜変更することができる。例えば図8Cに示すように、栓体1は接液部11が略円錐形状になるように構成されてもよい。栓体1をこのように構成すると、脱気操作の際に気泡が内周面220に集まりやすくなり、脱気操作がより容易になる。
上記実施形態に係る栓体1は、上記実施形態に係る製造方法以外の方法によっても製造することができる。また、本実施形態の製造工程で、成形シート113の打ち抜き方法の一例を記載したが、具体的な方法はこれに限定されず、位置決めロッドを使用しない方法を用いてもよい。
上記実施形態の多孔質フィルム2を構成する材料としてPTFE、ETFE、FEP、PFA、PCTFE、及びUHMWPEを挙げたが、これらの材料を多孔質化する方法は延伸に限定されない。ポアサイズが0.1〜1.0[μm]の範囲になるよう多孔質化されるのであれば、他の方法も適宜選択され得る。
セルカルチャーフラスコ:Falcon(登録商標)ベントキャップタイプフラスコ25mL(BDFalcon社製)
細胞の種類:L6
L6の播種数:3.8×105個/cm2
液体培地:DMEM−HG、10%FBS、1%PG/SM
培養環境:37℃、5%CO2、95%AIR、99%Humidity
培養期間:5日
なお、比較例1に係るゴム素地栓は、オートクレーブ滅菌処理を施している。比較例2に係るベントキャップとは、上述したFalcon(登録商標)ベントキャップタイプフラスコ25mLに付属のキャップであり、PTFEを材料とする気体透過膜を上面に有する。
実験開始から5日間経過後の生細胞数をそれぞれカウントすると、表1及び図9のグラフに示す結果が得られた。生細胞数のカウント方法は、トリパンブルー染色及び血球計算盤を用いた方法である。さらに、表1に増殖率も示す。なお、増殖率とは、5日後の生細胞数を、播種数で割ったものである。すなわち、数値が大きければ大きい程、一定期間内に細胞が多く増殖したことを示す。実施例では、比較例1及び2よりも増殖率が大きく、細胞の培養がより効率的に行われたことが分かる。
実験開始から5日間経過後の生細胞に発現した低酸素マーカーCa9の発現量をリアルタイムPCRにて解析すると、図10のグラフに示す結果が得られた。ただし、ローディングコントロールにβアクチンを用いている。低酸素マーカーCa9は、酸素供給量が不足した細胞に誘導されてくる低酸素誘導性因子(hypoxia−inducible factor:HIF)の下流にある炭酸脱水酵素(carbonic anhydrase IX)である。すなわち、低酸素マーカーCa9の発現量が多ければ多い程、当該細胞が低酸素状態に陥っていることを示す。比較例1及び2では、実施例よりもCa9の発現量が多く、細胞への酸素供給量がより不足しやすいということが分かる。言い換えると、実施例は細胞へより多くの酸素が供給できるため、細胞の生存及び培養により適することが分かる。
2 多孔質フィルム
11 接液部
12 側周面部
20 フラスコ(本体)
20a バイアル瓶
20b 試験管
20c バレル
21 本体部
22 円筒部位
101 金型
102 金型のキャビティー
103 凸部
111 本体材料
112 多孔質フィルム
113 成形シート
220 内周面
L 液密領域
R 凹部
S 開口
Claims (8)
- 弾性材で構成される本体を有し、容器を液密にシールするための栓体であって、
前記容器の接液側に配置される接液部と、
前記接液部の外周縁に連続する側周面部と、
を備え、
前記側周面部は、前記容器の内周面に密着する液密領域を有し、
前記液密領域の少なくとも一部は、疎水性の多孔質フィルムでラミネートされることにより、前記容器の内外で気体を連通させるように構成される、
栓体。 - 前記液密領域の全体が前記多孔質フィルムでラミネートされる、
請求項1に記載の栓体。 - 前記接液部は前記多孔質フィルムでラミネートされる、
請求項1又は2に記載の栓体。 - 前記多孔質フィルムのポアサイズは0.1μm以上である、
請求項1から3のいずれかに記載の栓体。 - 前記多孔質フィルムのポアサイズは1.0μm以下である、
請求項1から4のいずれかに記載の栓体。 - 前記多孔質フィルムは耐薬品性を有する、
請求項1から5のいずれかに記載の栓体。 - 前記多孔質フィルムの材料は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)、パーフルオロエチレンプロペンコポリマー(FEP)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、及び超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)からなる群より選択される材料からなる、
請求項1から6のいずれかに記載の栓体。 - セルカルチャーフラスコの栓、バイアル瓶の栓、試験管の栓及びシリンジ用ガスケットのいずれかとして構成される、
請求項1から7のいずれかに記載の栓体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018158038A JP2020033023A (ja) | 2018-08-27 | 2018-08-27 | 栓体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018158038A JP2020033023A (ja) | 2018-08-27 | 2018-08-27 | 栓体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020033023A true JP2020033023A (ja) | 2020-03-05 |
Family
ID=69666900
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018158038A Pending JP2020033023A (ja) | 2018-08-27 | 2018-08-27 | 栓体 |
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Country | Link |
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Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5527580A (en) * | 1989-10-26 | 1996-06-18 | Nissho Corporation | Rubber stopper for vials |
JPH1129160A (ja) * | 1997-07-09 | 1999-02-02 | Daikyo Seiko:Kk | フッ素系樹脂ラミネートゴム栓及びその製造方法 |
JP2002209975A (ja) * | 2001-01-19 | 2002-07-30 | Daikyo Seiko Ltd | 医薬バイアル用ラミネートゴム栓 |
-
2018
- 2018-08-27 JP JP2018158038A patent/JP2020033023A/ja active Pending
Patent Citations (3)
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