JP2020032550A - 造形物、成形シート及び造形物の製造方法 - Google Patents

造形物、成形シート及び造形物の製造方法 Download PDF

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【課題】対象物に貼り付ける場合に、対象物の面との間への空気の入り込みを防ぐことができる造形物、成形シート及び造形物の製造方法を提供する。【解決手段】造形物は、第1主面22に溝部24を有する基材20と、基材20の第1主面22の反対側の第2主面26に積層され、膨張した領域36を有する熱膨張層30と、を備える。さらに、造形物100は、熱膨張層30の膨張した領域36から形成される第1凸部120を有する。【選択図】図5

Description

本発明は、加熱により膨張する熱膨張層を利用した造形物、成形シート及び造形物の製造方法に関する。
膨張層の発泡により形成された凹凸を有する装飾シートが、知られている。例えば、特許文献1は、透明な支持体層と、支持体層に順次積層された、着色層と膨張層と粘着層とを含み、凹凸を有する装飾シートを開示している。
特開平10−329297号公報
特許文献1の装飾シートを対象物に貼り付ける場合、平坦な粘着層により装飾シートを対象物に粘着させるので、粘着層と対象物の面との間に、空気が入り込むおそれがある。空気が粘着層と対象物の面との間に入り込むと、装飾シートの見栄えが悪化するだけでなく、粘着層と対象物の面との間の空気の膨張と収縮により、装飾シートが対象物から剥がれるおそれがある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、対象物に貼り付ける場合に、対象物の面との間への空気の入り込みを防ぐことができる造形物、成形シート及び造形物の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る造形物は、
第1主面に溝部を有する基材と、
前記基材の前記第1主面の反対側の第2主面に積層され、膨張した領域を有する熱膨張層と、を備え、
前記熱膨張層の前記膨張した領域から形成される第1凸部を有する。
本発明の第2の観点に係る造形物は、
第1主面に空気抜きパターンを有する基材と、
前記基材の前記第1主面の反対側の第2主面に積層され、膨張した領域を有する熱膨張層と、を備え、
前記熱膨張層の前記膨張した領域から形成される第1凸部を有する。
本発明の第3の観点に係る造形物は、
対象物に貼り付けられる貼り付け面に溝部を有する基材と、
前記基材の前記貼り付け面の反対側の面に積層され、膨張した領域を有する熱膨張層と、を備え、
前記熱膨張層の前記膨張した領域から形成される第1凸部を有する。
本発明の第4の観点に係る成形シートは、
第1主面に溝部を有する基材と、
前記基材の前記第1主面の反対側の第2主面に積層された熱膨張層と、を備える。
本発明の第5の観点に係る造形物の製造方法は、
第1主面に溝部を有する基材と、前記基材の前記第1主面の反対側の第2主面に積層された熱膨張層とを備える、成形シートを準備する準備工程と、
前記熱膨張層の上、又は前記基材の前記第1主面の上に、電磁波を熱に変換する熱変換層を積層する熱変換層積層工程と、
前記熱変換層に前記電磁波を照射して、前記熱膨張層を膨張させることによって、前記成形シートに第1凸部を形成する形成工程と、を含む。
本発明の第6の観点に係る造形物の製造方法は、
対象物に貼り付けられる貼り付け面に溝部を有する基材と、前記基材の前記貼り付け面の反対側の面に積層された熱膨張層と、前記貼り付け面に設けられた剥離層とを備える、成形シートを準備する準備工程と、
前記熱膨張層の上、又は前記基材の前記剥離層の上に、電磁波を熱に変換する熱変換層を積層する熱変換層積層工程と、
前記熱変換層に前記電磁波を照射して、前記熱膨張層を膨張させることによって、前記成形シートに第1凸部を形成する形成工程と、
前記第1凸部を形成された前記成形シートから前記剥離層を剥離して、前記貼り付け面を露出させる剥離工程と、を含む。
本発明によれば、対象物に貼り付ける場合に、対象物の面との間への空気の入り込みを防ぐことができる造形物、成形シート及び造形物の製造方法を提供できる。
本発明の実施形態1に係る成形シートの断面を示す模式図である。 本発明の実施形態1に係る基材の溝部を示す模式図である。 本発明の実施形態1に係る成形シートの製造方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態1に係る造形物の斜視図である。 図4に示す造形物をA−A線で矢視した断面図である。 本発明の実施形態1に係る造形物の貼り付けを説明するための模式図である。 本発明の実施形態1に係る造形物の製造方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態1に係る熱変換層を積層された成形シートの断面を示す模式図である。 本発明の実施形態2に係る成形シートの断面を示す模式図である。 本発明の実施形態2に係る基材の溝部を示す模式図である。 本発明の実施形態2に係る成形シートの製造方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係る造形物の斜視図である。 図12に示す造形物をB−B線で矢視した断面図である。 本発明の実施形態2に係る造形物の製造方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態2に係る熱変換層を積層された成形シートの断面を示す模式図である。 本発明の実施形態3に係る造形物の斜視図である。 図16に示す造形物をC−C線で矢視した断面図である。 本発明の実施形態3に係る造形物の製造方法を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態に係る造形物について、図面を参照して説明する。
<実施形態1>
本実施形態では、成形シート10から造形物100を製造する。造形物100は、例えば、加飾シート、壁紙等として、容器、壁等の対象物に貼り付けられて、使用される。本明細書において、「造形物」は凹凸(例えば、凸部が形成されることにより生じる凹凸)を造型(形成)されているシートであり、凹凸は、幾何学形状、文字、模様、装飾等を構成する。ここで、「装飾」とは、視覚及び/又は触覚を通じて美感を想起させるものである。「造形(又は造型)」は、形のあるものを作り出すことを意味し、装飾を加える加飾、装飾を形成する造飾のような概念をも含む。また、本実施形態の造形物は、所定の面に凹凸を有する立体物であるが、いわゆる3Dプリンタにより製造された立体物と区別するため、本実施形態の造形物を2.5次元(2.5D)オブジェクト又は疑似三次元(Pseudo−3D)オブジェクトとも呼ぶ。本実施形態の造形物を製造する技術は、2.5D印刷技術又はPseudo−3D印刷技術とも呼べる。
(成形シート)
まず、図1、図2を参照して、成形シート10を説明する。成形シート10は、図1、図2に示すように、第1主面22に溝部24を有する基材20と、基材20の第1主面22と反対側の第2主面26の上に積層された熱膨張層30とを備える。
成形シート10の基材20は、溝部24が形成されている第1主面22と、熱膨張層30を形成される第2主面26とを有する。基材20は、熱膨張層30を支持し、例えばシート状に形成される。基材20を構成する材料は、例えば、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等)、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等)等の熱可塑性樹脂である。基材20を構成する材料と基材20の厚さは、造形物100の用途に応じて選択される。例えば、厚さ500μmのPETから構成されたシートを、基材20として用いることができる。
第1主面22の溝部24は、図2に示すように、格子状に、第1主面22の全面に渡って形成される。溝部24は、例えば、深さ10μm〜30μm、幅100μm〜300μm、間隔300μm〜1000μmで形成されている。溝部24は、造形物100が対象物に貼り付けられる場合に、空気が外部に抜ける通り道となる。造形物100の貼り付けについては、後述する。
成形シート10の熱膨張層30は、図1に示すように、基材20の第2主面26の上に積層される。熱膨張層30は、図示しないバインダと、バインダ中に分散された図示しない熱膨張材料とを含み、熱膨張材料の膨張により膨張する。バインダは、酢酸ビニル系ポリマー、アクリル系ポリマー等の任意の熱可塑性樹脂である。熱膨張材料は、例えば、熱膨張性マイクロカプセルであり、所定の温度以上に加熱されることにより、加熱される熱量(具体的には、加熱温度、加熱時間等)に応じた大きさに膨張する。熱膨張材料は、例えば、80℃〜120℃以上に加熱されることによって膨張する。
熱膨張性マイクロカプセルは、プロパン、ブタン、その他の低沸点物質から構成された発泡剤を、熱可塑性樹脂製の殻内に包み込んだマイクロカプセルである。熱膨張性マイクロカプセルの殻は、例えば、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、これらの共重合体等の熱可塑性樹脂から形成される。熱膨張性マイクロカプセルは、所定の温度以上に加熱されると、殻が軟化すると共に発泡剤が気化し、発泡剤が気化した圧力により、殻がバルーン状に膨張する。熱膨張性マイクロカプセルは、膨張前の粒径の5倍程度まで膨張する。膨張前の熱膨張性マイクロカプセルの平均粒径は、例えば、5〜50μmである。
次に、成形シート10の製造方法を説明する。図3は、成形シート10の製造方法を示すフローチャートである。成形シート10の製造方法は、基材20の第2主面26の上に熱膨張層30を積層する熱膨張層積層工程(ステップS10)を含む。
熱膨張層積層工程(ステップS10)では、まず、第1主面22に溝部24を有する基材20と、熱膨張層30を形成するための塗布液とを準備する。基材20は、例えば、出射成形によってシート状に製造される。熱膨張層30を形成するための塗布液は、バインダと熱膨張材料(例えば、熱膨張性マイクロカプセル)とを混合することにより、調製される。
次に、塗布装置を用いて、基材20の第2主面26に塗布液を塗布し、基材20の第2主面26に塗布された塗布液を乾燥させる。これにより、熱膨張層30が基材20の第2主面26に積層される。塗布装置は、バーコータ、ローラーコータ、スプレーコータ等である。なお、熱膨張層30の所定の厚みを得るために、塗布液の塗布と塗布液の乾燥とを、繰り返してもよい。
以上により、成形シート10が製造される。なお、ロール状の基材20に熱膨張層30を積層した場合、熱膨張層30を積層された基材20を、所望の大きさに裁断してもよい。
(造形物)
次に、図4、図5を参照して、造形物100を説明する。造形物100は、図5に示すように、第1主面22に溝部24を有する基材20と、基材20の第2主面26の上に積層され、膨張した領域36を有する熱膨張層30と、熱膨張層30の上に積層されている熱変換層110とを備える。造形物100は、図4、図5に示すように、シート状の造形物であり、熱膨張層30の基材20と反対側の面34に、第1凸部120を有する。第1凸部120は、熱膨張層30の膨張した領域36から形成されている。なお、図4では、理解を容易にするために溝部24を省略している。
造形物100の基材20は、成形シート10の基材20と同様に、溝部24が形成されている第1主面22と、熱膨張層30を形成される第2主面26とを有する。溝部24の構成は、成形シート10の基材20の溝部24と同様である。
造形物100の熱膨張層30は、成形シート10の熱膨張層30と同様に、基材20の第2主面26の上に積層され、バインダと熱膨張材料とを含む。熱膨張層30は膨張した領域36を有する。膨張した領域36は、熱変換層110のパターンに応じて形成され、膨張した熱膨張材料を含む。また、膨張した領域36は、熱膨張層30の基材20と反対側の面34に、第1凸部120を形成している。なお、膨張した領域36は、後述するように、成形シート10の熱膨張層30が熱膨張材料の膨張により膨張した領域であり、他の領域よりも厚みが厚い領域である。
造形物100の熱変換層110は、成形シート10の熱膨張層30を膨張させるために、熱膨張層30の膨張した領域36のパターン、すなわち第1凸部120の配置に対応するパターンで、熱膨張層30の上に積層されている。熱変換層110は、照射された電磁波を熱に変換し、変換された熱を放出することにより、熱膨張層30の熱膨張材料を加熱する。加熱された熱膨張層30の熱膨張材料は、加熱温度、加熱時間等に応じた大きさに膨張する。これにより、膨張した熱膨張材料が形成され、成形シート10の熱膨張層30が膨張する。熱変換層110は、成形シート10の他の部分に比べて速やかに、電磁波を熱に変換するので、熱変換層110の近傍の領域を選択的に加熱できる。
熱変換層110は、吸収した電磁波を熱に変換する熱変換材料から構成される。熱変換材料は、カーボン分子であるカーボンブラック、六ホウ化金属化合物、酸化タングステン系化合物等である。例えば、カーボンブラックは、可視光、赤外光等を吸収して熱に変換する。また、六ホウ化金属化合物と酸化タングステン系化合物は、近赤外光を吸収して熱に変換する。六ホウ化金属化合物と酸化タングステン系化合物の中では、近赤外光領域で吸収率が高く、かつ可視光領域の透過率が高いことから、六ホウ化ランタン(LaB)とセシウム酸化タングステン(CsWO)が好ましい。
本実施形態の造形物100では、図6に示すように、対象物に塗布された粘着層220を介して対象物の面210に貼り付けられる場合に、造形物100と対象物の面210との間の空気が、格子状の溝部24から抜けていく。これにより、造形物100は、対象物の面210との間への空気の入り込みを防ぐことができる。
次に、図7、図8を参照して、造形物100の製造方法を説明する。本実施形態では、シート状(例えば、A4用紙サイズ)の成形シート10から、造形物100を製造する。
図7は、造形物100の製造方法を示すフローチャートである。造形物100の製造方法は、第1主面22に溝部24を有する基材20と、基材20の第2主面26の上に積層された熱膨張層30とを備える成形シート10を準備する準備工程(ステップS20)と、熱膨張層30の上に電磁波を熱に変換する熱変換層110を積層する熱変換層積層工程(ステップS30)と、熱変換層110に電磁波を照射して熱膨張層を膨張させることによって、成形シート10に第1凸部120を形成する形成工程(ステップS40)とを含む。
準備工程(ステップS20)では、まず、成形シート10と熱変換材料を含むインクを準備する。成形シート10は、例えば、上述した成形シート10の製造方法(ステップS10)により製造される。熱変換材料を含むインクは、例えば、LaBを含むインクである。
次に、熱変換層積層工程(ステップS30)では、印刷装置によって、熱膨張層30の上にLaBを含むインクを、第1凸部120の配置に対応するパターンで印刷する。これにより、図8に示すように、熱変換層110が成形シート10の熱膨張層30の上に積層される。印刷装置は、例えば、インクジェットプリンタである。
ここで、熱変換層110から放出される熱の熱量は、LaBの密度(又は濃度)と、熱変換層110に照射される電磁波の単位面積と単位時間当たりのエネルギー量とに依存する。したがって、LaBを含むインクの濃淡と照射される電磁波の単位面積と単位時間当たりのエネルギー量によって、第1凸部120の形状、高さ等(すなわち、熱膨張層30の膨張した領域36の形状、厚さ等)を制御できる。
図7に戻り、形成工程(ステップS40)では、熱変換層110に電磁波を照射して熱を放出させ、熱膨張層30を膨張させることによって、熱膨張層30の基材20と反対側の面34に第1凸部120を形成する。具体的には、図示しない照射装置から、LaBが吸収する赤外光を、第1凸部120の形状、高さ等に応じたエネルギー量で熱変換層110に照射する。これにより、熱変換層110のパターンに対応する部分の熱膨張材料が選択的に加熱されて膨張し、膨張した領域36、すなわち第1凸部120が熱膨張層30に形成される。以上により、造形物100を製造できる。
以上のように、造形物100は、基材20の第1主面22に溝部24を有するので、対象物に貼り付けられる場合に、対象物の面210との間への空気の入り込みを防ぐことができる。
<実施形態2>
実施形態1では、基材20は熱可塑性樹脂から構成されているシートであるが、基材20は粘着層20aと熱可塑性樹脂から構成される基材シート20bとを有し、溝部24が第1主面22を構成する粘着層20aに形成されてもよい。さらに、実施形態1の造形物100は熱変換層110を備えるが、造形物100は熱変換層110を備えなくともよい。
(成形シート)
まず、図9、図10を参照して、本実施形態の成形シート10を説明する。本実施形態の成形シート10は、図9に示すように、第1主面22を構成する粘着層20aと第2主面26を構成する基材シート20bとを有する基材20と、基材20の第2主面26(すなわち、基材シート20b)の上に積層された熱膨張層30とを備える。さらに、本実施形態の成形シート10は、基材20の第1主面22(すなわち、粘着層20a)に積層された剥離層40を備える。基材20の第1主面22は、図10に示すように、実施形態1と同様に格子状の溝部24を有する。
本実施形態の基材20は、粘着層20aと基材シート20bとを有する。粘着層20aは、基材シート20bの一方の主面28に積層され、基材20の第1主面22を構成している。また、粘着層20aは格子状の溝部24を有する。溝部24の構成は、実施形態1の溝部24と同様である。粘着層20aは、例えば、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコン系粘着剤等から構成される。粘着層20aの厚さは、例えば、20μm〜50μmである。
基材シート20bは、シート状に形成され、基材20の第2主面26を構成している。基材シート20bは、一方の主面28に粘着層20aを積層される。また、基材シート20bは、他方の主面、すなわち基材20の第2主面26の上に熱膨張層30を積層される。基材シート20bは、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂等の熱可塑性樹脂から構成される。基材シート20bの厚さは、例えば、400μmである。
本実施形態の熱膨張層30は、基材20の第2主面(すなわち、基材シート20bの他方の主面)26の上に積層される。本実施形態の熱膨張層30の構成は、実施形態1における成形シート10の熱膨張層30と同様である。
剥離層40は、基材20の第1主面22の上に剥離可能に設けられ、剥離された場合に、第1主面22を露出させる。剥離層40は、第1主面22から剥離される面42に、第1主面22の溝部24に対応した凸部44を有する。剥離層40は、例えば、PET、PE等から構成された剥離フィルム又は剥離紙である。剥離フィルムと剥離紙は、剥離される面に剥離処理(例えば、シリコンコーティング処理)を施されている。
本実施形態の成形シート10の製造方法を説明する。図11は、本実施形態の成形シート10の製造方法を示すフローチャートである。成形シート10の製造方法は、剥離層40の上に粘着層20aを構成する粘着剤を塗布して、粘着層20aを形成する粘着層形成工程(ステップS2)と、基材シート20bを粘着層20aに積層するシート積層工程(ステップS4)と、基材20の第2主面26の上に熱膨張層30を積層する熱膨張層積層工程(ステップS10)とを含む。
粘着層形成工程(ステップS2)では、まず、剥離される面42に凸部44を有する剥離層40と粘着層20aを構成する粘着剤とを準備する。剥離層40は、例えば、剥離紙である。また、粘着剤は、例えば、シリコン系粘着剤である。次に、塗布装置を用いて、剥離層40の剥離される面42にシリコン系粘着剤を、凸部44を覆って塗布する。これにより、溝部24を有する粘着層20aが形成され、剥離層40が設けられる。
次に、シート積層工程(ステップS4)では、基材シート20bの一方の主面28の上に、剥離層40の面42の上に形成された粘着層20aを積層する。これにより、第1主面22を構成する粘着層20aと第2主面26を構成する基材シート20bとを有する基材20が、形成される。
最後に、熱膨張層積層工程(ステップS10)では、実施形態1と同様に、基材20の第2主面(基材シート20bの他方の主面)26の上に熱膨張層30を積層する。以上により、本実施形態の成形シート10が製造される。
(造形物)
次に、本実施形態の造形物100を説明する。造形物100は、図12、図13に示すように、第1主面22に溝部24を有する基材20と、基材20の第2主面26の上に積層され、膨張した領域36を有する熱膨張層30とを備える。造形物100は、実施形態1の造形物100と同様に、熱膨張層30の基材20と反対側の面34に、熱膨張層30の膨張した領域36から形成された第1凸部120を有している。また、基材20は、第1主面22を構成する粘着層20aと第2主面26を構成する基材シート20bとを有する。なお、図12では、理解を容易にするために溝部24を省略している。
造形物100の基材20の構成は、本実施形態における成形シート10の基材20の構成と同様である。また、造形物100の熱膨張層30の構成は、実施形態1における造形物100の熱膨張層30の構成と同様である。
次に、図14、図15を参照して、本実施形態の造形物100の製造方法を説明する。本実施形態では、シート状(例えば、A4用紙サイズ)の成形シート10から、造形物100を製造する。
図14は、本実施形態の造形物100の製造方法を示すフローチャートである。造形物100の製造方法は、剥離層40を備える本実施形態の成形シート10を準備する準備工程(ステップS25)と、剥離層40の上に電磁波を熱に変換する熱変換層110を積層する熱変換層積層工程(ステップS35)と、熱変換層110に電磁波を照射して熱膨張層を膨張させることによって、成形シート10に第1凸部120を形成する形成工程(ステップS40)と、第1凸部120を形成された成形シート10から、剥離層40を剥離する剥離工程(ステップS50)とを含む。
準備工程(ステップS25)では、まず、本実施形態の成形シート10と熱変換材料を含むインクを準備する。成形シート10は、上述のように、第1主面22を構成する粘着層20aと第2主面26を構成する基材シート20bとを有する基材20と、基材20の第2主面26の上に積層された熱膨張層30と、基材20の第1主面22に積層された剥離層40とを備えている。成形シート10は、例えば、上述した成形シート10の製造方法(ステップS2〜ステップS10)により製造される。熱変換材料を含むインクは、例えば、LaBを含むインクである。
次に、熱変換層積層工程(ステップS35)では、印刷装置によって、剥離層40の上にLaBを含むインクを、第1凸部120の配置に対応するパターンで印刷する。これにより、図15に示すように、熱変換層110が剥離層40の上に積層される。なお、本実施形態においても、実施形態1と同様に、LaBを含むインクの濃淡と照射される電磁波の単位面積と単位時間当たりのエネルギー量によって、第1凸部120の形状、高さ等を制御できる。
図14に戻り、形成工程(ステップS40)では、熱変換層110に電磁波を照射して熱を放出させ、熱膨張層30を膨張させることによって、熱膨張層30の基材20と反対側の面34に第1凸部120を形成する。本実施形態の形成工程(ステップS40)は、実施形態1の形成工程(ステップS40)と同様である。
剥離工程(ステップS50)では、第1凸部120を形成された成形シート10から、剥離層40を剥離する。これにより、剥離層40の上に積層されている熱変換層110が剥離層40と共に除去され、第1主面22が露出される。以上により、造形物100を製造できる。
以上のように、本実施形態では、基材20が第1主面22を構成する粘着層20aを有するので、造形物100を対象物の面210に、容易に貼り付けることができる。また、本実施形態の造形物100は、基材20の第1主面22(すなわち、粘着層20a)に溝部24を有するので、実施形態1と同様に、対象物の面210との間への空気の入り込みを防ぐことができる。なお、剥離工程(ステップS50)を実施せず、造形物100は剥離層40を備えてもよい。この場合、造形物100は、使用者により剥離層40を剥離され、対象物に貼り付けられる。これにより、造形物100が対象物に貼り付けられるまで、溝部24と粘着層20aを保護できる。
<実施形態3>
実施形態1と実施形態2では、造形物100の第1凸部120は、熱膨張層30の膨張した領域36から形成されているが、造形物100の第1凸部120は、熱膨張層30の膨張した領域36と基材20のエンボス状の第2凸部130とから形成されてもよい。本明細書では、一方の面が凹み、一方の面の反対側の面が一方の面の凹みに対応して浮き出た凸部をエンボス状の凸部と表す。
(成形シート)
まず、本実施形態の成形シート10を説明する。本実施形態の成形シート10は、実施形態1の成形シート10と同様に、第1主面22に溝部24を有する基材20と、基材20の第1主面22と反対側の第2主面26の上に積層された熱膨張層30とを備える。本実施形態における、基材20を構成する材料と基材20の溝部24の構成と熱膨張層30の構成は、実施形態1と同様である。
本実施形態では、後述するように、熱膨張層30を膨張させることによって、基材20を変形させて、基材20にエンボス状の第2凸部130を形成する。したがって、基材20を構成する材料と基材20の厚さは、基材20の変形の容易さ、変形後の基材20の強度等に応じて設定される。例えば、本実施形態の基材20の厚さは、同じ材料から構成された実施形態1の基材20の厚さよりも薄く設定される。基材20がPETから構成される場合、本実施形態の基材20の厚さは、例えば200μmである。なお、本実施形態の成形シート10は、実施形態1の成形シート10と同様の製造方法により製造できる。
(造形物)
次に、図16、図17を参照して、本実施形態の造形物100を説明する。本実施形態の造形物100は、加飾シート、壁紙等として使用される他に、メンブレンスイッチに貼り付けられる表面シートとしても使用される。
本実施形態の造形物100は、図17に示すように、溝部24とエンボス状の第2凸部130とを有する基材20と、基材20の第2主面26の上に積層され、膨張した領域36を有する熱膨張層30と、熱膨張層30の上に積層されている熱変換層110とを備える。本実施形態の造形物100は、図16、図17に示すように、シート状の造形物であり、第1凸部120を有する。第1凸部120は、図17に示すように、熱膨張層30の膨張した領域36と基材20のエンボス状の第2凸部130とから形成されている。なお、図16では、理解を容易にするために溝部24を省略している。
造形物100の基材20は、第1主面22が凹み、第2主面26が第1主面22の凹みに対応して浮き出た、エンボス状の第2凸部130を有する。エンボス状の第2凸部130は、後述する造形物100の製造方法において、熱膨張層30を膨張させることによって基材20を変形させて、形成される。本実施形態では、第2凸部130の高さHは、熱膨張層30の膨張した領域36の厚さd1と膨張していない領域の熱膨張層30の厚さd2との差、すなわち膨張による熱膨張層30の厚さの変化量ΔDよりも大きい。基材20の他の構成は、本実施形態の成形シート10の基材20と同様である。
造形物100の熱膨張層30と熱変換層110の構成は、実施形態1における造形物100の熱膨張層30と熱変換層110と同様である。
次に、本実施形態の造形物100の製造方法を説明する。本実施形態では、シート状の成形シート10から、造形物100を製造する。
図18は、本実施形態の造形物100の製造方法を示すフローチャートである。造形物100の製造方法は、本実施形態の成形シート10を準備する準備工程(ステップS20)と、熱膨張層30の上に熱変換層110を積層する熱変換層積層工程(ステップS30)と、熱変換層110に電磁波を照射して熱膨張層30を膨張させることによって、基材20を変形させ、成形シート10に第1凸部120を形成する形成工程(ステップS45)とを含む。
準備工程(ステップS20)では、本実施形態の成形シート10と熱変換材料を含むインクを準備する。本実施形態の成形シート10は、例えば、実施形態1における成形シート10の製造方法(ステップS10)により製造される。熱変換材料を含むインクは、例えば、LaBを含むインクである。
熱変換層積層工程(ステップS30)では、実施形態1の熱変換層積層工程(ステップS30)と同様に、印刷装置によって、熱膨張層30の上にLaBを含むインクを、第1凸部120の配置に対応するパターンで印刷する。熱変換層110から放出される熱の熱量は、LaBの密度(又は濃度)と、熱変換層110に照射される電磁波の単位面積と単位時間当たりのエネルギー量とに依存する。本実施形態では、LaBを含むインクの濃淡と照射される電磁波の単位面積と単位時間当たりのエネルギー量によって、熱膨張層30の厚さの変化量ΔDと基材20の第2凸部130の高さHを制御できる。さらに、熱膨張層30の厚さの変化量ΔDと基材20の第2凸部130の高さHの制御により、造形物100の第1凸部120の形状、高さ等を制御できる。
形成工程(ステップS45)では、熱変換層110に電磁波を照射して熱を放出させ、熱膨張層30を膨張させることによって、基材20を変形させ、第1凸部120を形成する。具体的には、照射装置から、LaBが吸収する赤外光を、第1凸部120の形状、高さ等に応じたエネルギー量で熱変換層110に照射する。これにより、熱変換層110のパターンに対応する部分の熱膨張材料が選択的に加熱されて膨張し、さらに熱膨張層30が選択的に膨張して、熱膨張層30の膨張した領域36が形成される。一方、熱膨張層30が膨張すると、基材20に、第1主面22から第2主面26に向かって第1主面22と第2主面26に垂直な力が掛かる。そして、基材20は、この熱膨張層30の膨張により掛かる垂直な力によって、熱膨張層30側に向かって変形し、エンボス状の第2凸部130が基材20に形成される。基材20は、熱膨張層30の膨張により変形するので、造形物100の第1凸部120は、熱膨張層30の膨張した領域36と基材20のエンボス状の第2凸部130とから形成される。以上により、本実施形態の造形物100を製造できる。
以上のように、造形物100の第1凸部120を、熱膨張層30の膨張した領域36と基材20のエンボス状の第2凸部130とから形成できる。本実施形態においても、造形物100は、基材20の第1主面22に溝部24を有するので、実施形態1と同様に、対象物の面210との間への空気の入り込みを防ぐことができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、成形シート10はロール状に製造され、造形物100はロール状の成形シート10からロール状に製造されてもよい。
基材20と基材シート20bを構成する材料は、熱可塑性樹脂に限られず、紙、布等であってもよい。基材20を構成する熱可塑性樹脂は、ポリオレフィン系樹脂とポリエステル系樹脂に限られず、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)系樹脂、ポリイミド系樹脂等であってもよい。
基材20の第1主面22は、図6に示されるように、対象物に貼り付けられる面であるので、対象物に貼り付けられる貼り付け面とも表される。
溝部24は、造形物100が対象物に貼り付けられる場合に、空気が外部に抜ける通り道となるので、空気抜きパターンとも表される。また、溝部24は、格子状に限られない。例えば、溝部24はストライプ状であってもよい。溝部24は、平面視で十字形状の溝が複数配置されて、構成されてもよい。
実施形態1と実施形態3の熱変換層110は熱膨張層30の上に積層されているが、実施形態1と実施形態3の熱変換層110は基材20の第1主面22の上に積層されてもよい。また、実施形態1と実施形態3では、成形シート10の基材20の第1主面22の上に剥離層40を設け、剥離層40の上に熱変換層110を積層してもよい。剥離層40の上に熱変換層110を積層した場合、実施形態2と同様に、熱変換層110を備えない造形物100を製造できる。さらに、実施形態1と実施形態2の造形物100は、実施形態2に造形物100と同様に、剥離層40を備えてもよい。これにより、造形物100が対象物に貼り付けられるまで、溝部24を保護できる。
実施形態3の基材20は、実施形態2の基材20と同様に、第1主面22を構成する粘着層20aと第2主面26を構成する基材シート20bとを有してもよい。また、実施形態3の成形シート10は、粘着層20aに積層された剥離層40を備えてもよい。
さらに、実施形態3では、粘着層20aに積層された剥離層40上に熱変換層110を積層してもよい。この場合、粘着層20aに溝部24を有し、第1凸部120が熱膨張層30の膨張した領域36と基材20のエンボス状の第2凸部130とから形成された造形物100を製造できる。
実施形態2の熱変換層110は剥離層40の上に積層されているが、実施形態2の熱変換層110は、実施形態1と同様に、熱膨張層30の上に積層されてもよい。
実施形態1〜実施形態3の成形シート10と造形物100は、各層の間に他の任意の材料による層を形成されてもよい。例えば、基材20と熱膨張層30との間に、基材20と熱膨張層30とをより密着させる密着層が形成されてもよい。密着層は、例えば、表面改質剤から構成される。
また、成形シート10と造形物100は、カラー画像を印刷されてもよい。例えば、成形シート10と造形物100は、熱膨張層30の上に、シアンCとマゼンタMとイエローYとブラックKの4色のインクから構成され、カラー画像を表すカラーインク層を積層されてもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明には、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲が含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記1)
第1主面に溝部を有する基材と、
前記基材の前記第1主面の反対側の第2主面に積層され、膨張した領域を有する熱膨張層と、を備え、
前記熱膨張層の前記膨張した領域から形成される第1凸部を有する、
造形物。
(付記2)
第1主面に空気抜きパターンを有する基材と、
前記基材の前記第1主面の反対側の第2主面に積層され、膨張した領域を有する熱膨張層と、を備え、
前記熱膨張層の前記膨張した領域から形成される第1凸部を有する、
造形物。
(付記3)
前記基材は、エンボス状の第2凸部を有し、
前記第1凸部は、前記熱膨張層の前記膨張した領域と前記基材の前記第2凸部とから形成される、
付記1又は2に記載の造形物。
(付記4)
前記基材は、前記第2主面を有する基材シートと、前記基材シートに積層され前記第1主面を構成する粘着層とを有する、
付記1乃至3のいずれか1つに記載の造形物。
(付記5)
前記第1主面の上に剥離層を備える、
付記1乃至4のいずれか1つに記載の造形物。
(付記6)
対象物に貼り付けられる貼り付け面に溝部を有する基材と、
前記基材の前記貼り付け面の反対側の面に積層され、膨張した領域を有する熱膨張層と、を備え、
前記熱膨張層の前記膨張した領域から形成される第1凸部を有する、
造形物。
(付記7)
前記貼り付け面に設けられ、剥離された場合に前記貼り付け面を露出させる剥離層を備える、
付記6に記載の造形物。
(付記8)
第1主面に溝部を有する基材と、
前記基材の前記第1主面の反対側の第2主面に積層された熱膨張層と、を備える、
成形シート。
(付記9)
前記基材は、前記第2主面を有する基材シートと、前記基材シートに積層され前記第1主面を構成する粘着層とを有する、
付記8に記載の成形シート。
(付記10)
前記第1主面の上に剥離層を備える、
付記8又は9に記載の成形シート。
(付記11)
第1主面に溝部を有する基材と、前記基材の前記第1主面の反対側の第2主面に積層された熱膨張層とを備える、成形シートを準備する準備工程と、
前記熱膨張層の上、又は前記基材の前記第1主面の上に、電磁波を熱に変換する熱変換層を積層する熱変換層積層工程と、
前記熱変換層に前記電磁波を照射して、前記熱膨張層を膨張させることによって、前記成形シートに第1凸部を形成する形成工程と、を含む、
造形物の製造方法。
(付記12)
前記形成工程では、前記熱膨張層を膨張させることによって、前記基材を変形させ、前記成形シートに前記第1凸部を形成する、
付記11に記載の造形物の製造方法。
(付記13)
前記準備工程では、前記第1主面の上に剥離可能な剥離層を設け、
前記熱変換層積層工程では、前記剥離層の上に前記熱変換層を積層する、
付記11又は12に記載の造形物の製造方法。
(付記14)
前記第1凸部を形成された前記成形シートから、前記剥離層を剥離する剥離工程を含む、
付記13に記載の造形物の製造方法。
(付記15)
対象物に貼り付けられる貼り付け面に溝部を有する基材と、前記基材の前記貼り付け面の反対側の面に積層された熱膨張層と、前記貼り付け面に設けられた剥離層とを備える、成形シートを準備する準備工程と、
前記熱膨張層の上、又は前記基材の前記剥離層の上に、電磁波を熱に変換する熱変換層を積層する熱変換層積層工程と、
前記熱変換層に前記電磁波を照射して、前記熱膨張層を膨張させることによって、前記成形シートに第1凸部を形成する形成工程と、
前記第1凸部を形成された前記成形シートから前記剥離層を剥離して、前記貼り付け面を露出させる剥離工程と、を含む、
造形物の製造方法。
10・・・成形シート、20・・・基材、20a・・・粘着層、20b・・・基材シート、22・・・基材の第1主面、24・・・溝部、26・・・基材の第2主面、28・・・基材シートの一方の主面、30・・・熱膨張層、34・・・熱膨張層の基材と反対側の面、36・・・膨張した領域、40・・・剥離層、42・・・剥離される面、44・・・剥離層の凸部、100・・・造形物、110・・・熱変換層、120・・・第1凸部、130・・・第2凸部、210・・・対象物の面、220・・・対象物に塗布された粘着層、d1,d2・・・厚さ、H・・・高さ

Claims (15)

  1. 第1主面に溝部を有する基材と、
    前記基材の前記第1主面の反対側の第2主面に積層され、膨張した領域を有する熱膨張層と、を備え、
    前記熱膨張層の前記膨張した領域から形成される第1凸部を有する、
    造形物。
  2. 第1主面に空気抜きパターンを有する基材と、
    前記基材の前記第1主面の反対側の第2主面に積層され、膨張した領域を有する熱膨張層と、を備え、
    前記熱膨張層の前記膨張した領域から形成される第1凸部を有する、
    造形物。
  3. 前記基材は、エンボス状の第2凸部を有し、
    前記第1凸部は、前記熱膨張層の前記膨張した領域と前記基材の前記第2凸部とから形成される、
    請求項1又は2に記載の造形物。
  4. 前記基材は、前記第2主面を有する基材シートと、前記基材シートに積層され前記第1主面を構成する粘着層とを有する、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の造形物。
  5. 前記第1主面の上に剥離層を備える、
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の造形物。
  6. 対象物に貼り付けられる貼り付け面に溝部を有する基材と、
    前記基材の前記貼り付け面の反対側の面に積層され、膨張した領域を有する熱膨張層と、を備え、
    前記熱膨張層の前記膨張した領域から形成される第1凸部を有する、
    造形物。
  7. 前記貼り付け面に設けられ、剥離された場合に前記貼り付け面を露出させる剥離層を備える、
    請求項6に記載の造形物。
  8. 第1主面に溝部を有する基材と、
    前記基材の前記第1主面の反対側の第2主面に積層された熱膨張層と、を備える、
    成形シート。
  9. 前記基材は、前記第2主面を有する基材シートと、前記基材シートに積層され前記第1主面を構成する粘着層とを有する、
    請求項8に記載の成形シート。
  10. 前記第1主面の上に剥離層を備える、
    請求項8又は9に記載の成形シート。
  11. 第1主面に溝部を有する基材と、前記基材の前記第1主面の反対側の第2主面に積層された熱膨張層とを備える、成形シートを準備する準備工程と、
    前記熱膨張層の上、又は前記基材の前記第1主面の上に、電磁波を熱に変換する熱変換層を積層する熱変換層積層工程と、
    前記熱変換層に前記電磁波を照射して、前記熱膨張層を膨張させることによって、前記成形シートに第1凸部を形成する形成工程と、を含む、
    造形物の製造方法。
  12. 前記形成工程では、前記熱膨張層を膨張させることによって、前記基材を変形させ、前記成形シートに前記第1凸部を形成する、
    請求項11に記載の造形物の製造方法。
  13. 前記準備工程では、前記第1主面の上に剥離可能な剥離層を設け、
    前記熱変換層積層工程では、前記剥離層の上に前記熱変換層を積層する、
    請求項11又は12に記載の造形物の製造方法。
  14. 前記第1凸部を形成された前記成形シートから、前記剥離層を剥離する剥離工程を含む、
    請求項13に記載の造形物の製造方法。
  15. 対象物に貼り付けられる貼り付け面に溝部を有する基材と、前記基材の前記貼り付け面の反対側の面に積層された熱膨張層と、前記貼り付け面に設けられた剥離層とを備える、成形シートを準備する準備工程と、
    前記熱膨張層の上、又は前記基材の前記剥離層の上に、電磁波を熱に変換する熱変換層を積層する熱変換層積層工程と、
    前記熱変換層に前記電磁波を照射して、前記熱膨張層を膨張させることによって、前記成形シートに第1凸部を形成する形成工程と、
    前記第1凸部を形成された前記成形シートから前記剥離層を剥離して、前記貼り付け面を露出させる剥離工程と、を含む、
    造形物の製造方法。
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