JP2020030897A - 荷電粒子線装置 - Google Patents

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晃宏 齊藤
Akihiro Saito
晃宏 齊藤
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Shigemasa Ota
繁正 大田
寛文 飯島
Hirobumi Iijima
寛文 飯島
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Takuma Fukumura
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Abstract

【課題】容易に、所望のビーム量および所望のビーム径の電子ビームで、観察または分析を行うことができる荷電粒子線装置を提供する。【解決手段】電子顕微鏡100では、キャリブレーションデータ2は、荷電粒子ビームが所定の照射条件となる複数のレンズのレンズ条件の組み合わせのデータである第1データと、レンズ条件の組み合わせと複数の絞り孔との組み合わせで得られる、ビーム量およびビーム径のデータである第2データと、を含み、制御部30は、入力されたビーム量およびビーム径の情報に基づいて、第1データおよび第2データからレンズ条件の組み合わせおよび絞り孔を選択する処理と、選択したレンズ条件の組み合わせとなるように複数のレンズを制御し、選択した絞り孔となるように移動機構を制御する処理と、を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、荷電粒子線装置に関する。
氷包埋法や凍結切片法などの各種凍結技法により作製したタンパク質やウイルスなどの生物試料を、凍結状態のまま透過電子顕微鏡内に導入して観察可能なクライオ電子顕微鏡装置が注目されている。
例えば、特許文献1には、クライオ電子顕微鏡装置を用いて、単粒子解析によりタンパク質の構造解析を行う手法が開示されている。単粒子解析は、タンパク質やウイルスなどの生物試料の三次元構造を、透過電子顕微鏡を使って求める手法である。
単粒子解析では、まず、多数の透過電子顕微鏡像から粒子部分を切り出して粒子像を生成し、生成した粒子像を粒子の向きによって分類し、同じ向きの粒子像を平均化して平均像を形成し、平均像を用いて粒子の三次元構造を再構成する。
特開2007−41738号公報
たんぱく質や、ウイルスなどの生物試料は、電子ビームの照射によるダメージを受けやすい。そのため、生物試料を透過電子顕微鏡で撮影する際には、撮影領域以外はなるべく電子ビームがあたらないように、ビーム径を調整する。また、試料が受けるダメージが少なくなるように電子ビームのビーム量も調整する。
しかしながら、透過電子顕微鏡の照射系は、複数のレンズおよび複数の絞り孔が設けられた絞りを備えている。そのため、照射系を調整する際には、複数のレンズのレンズ条件および複数の絞り孔を組み合わせて、試料に照射される電子ビームが所望のビーム量および所望のビーム径になるように、あるいは検出器にあたる電子ビームのビーム量が所望の性能を得るために最適となるように調整しなければならない。したがって、照射系の調整には、手間がかかっていた。
本発明に係る荷電粒子線装置の一態様は、
複数のレンズ、および、互いに径が異なる複数の絞り孔が設けられた絞りを含み、荷電粒子ビームを試料に照射するための照射系と、
前記絞りを移動させる移動機構と、
前記荷電粒子ビームを前記試料に照射することによって得られた像を取得する検出器と、
前記荷電粒子ビームのビーム量および前記荷電粒子ビームのビーム径の情報の入力を受け付ける入力部と、
前記照射系を制御する制御部と、
キャリブレーションデータが記憶された記憶部と、
を含み、
前記キャリブレーションデータは、
前記荷電粒子ビームが所定の照射条件となる前記複数のレンズのレンズ条件の組み合わせのデータである第1データと、
前記レンズ条件の組み合わせと前記複数の絞り孔との組み合わせで得られる、前記ビーム量および前記ビーム径のデータである第2データと、
を含み、
前記制御部は、
入力された前記ビーム量および前記ビーム径の情報に基づいて、前記第1データおよび前記第2データから前記レンズ条件の組み合わせおよび前記絞り孔を選択する処理と、
選択した前記レンズ条件の組み合わせとなるように前記複数のレンズを制御し、選択した前記絞り孔となるように前記移動機構を制御する処理と、
を行う。
このような荷電粒子線装置では、照射系の調整が自動で行われるため、ユーザーは、容易に、所望のビーム量および所望のビーム径の電子ビームで、観察または分析を行うことができる。
実施形態に係る電子顕微鏡の構成を示す図。 絞りを模式的に示す図。 キャリブレーションデータを説明するための図。 電子ビームのビーム量および電子ビームのビーム径を指定するための設定画面の一例を示す図。 制御部の処理の一例を示すフローチャート。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. 電子顕微鏡
まず、本実施形態に係る電子顕微鏡について図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る電子顕微鏡100の構成を示す図である。
電子顕微鏡100は、図1に示すように、電子顕微鏡本体10と、制御部30と、操作部40と、表示部42と、記憶部44と、を含む。電子顕微鏡100は、透過電子顕微鏡である。
電子顕微鏡本体10は、電子源11と、照射系12と、試料ステージ16と、対物レンズ17と、中間レンズ18と、投影レンズ19と、検出器20と、を含む。
電子源11は、電子を発生させる。電子源11は、例えば、陰極から放出された電子を陽極で加速し電子ビームを放出する電子銃である。
照射系12は、電子源11から放出された電子ビームを試料Sに照射するための電子光学系である。照射系12は、複数の集束レンズ(第1集束レンズ13aおよび第2集束レンズ13b)と、コンデンサー絞り14と、偏向器15と、を含む。
第1集束レンズ13aおよび第2集束レンズ13bは、電子源11から放出された電子ビームを集束して、試料Sに照射するためのレンズである。第1集束レンズ13aおよび第2集束レンズ13bのレンズ作用は、供給されるレンズ電流で制御できる。
なお、ここでは、照射系12が第1集束レンズ13aおよび第2集束レンズ13bの2つのレンズで構成されている場合について説明するが、照射系12を構成するレンズの数は2以上であれば特に限定されない。
コンデンサー絞り14は、電子ビームのビーム量および電子ビームの開き角を決めるために用いられる。コンデンサー絞り14は、互いに径の異なる複数の絞り孔が設けられている可動絞りである。
電子顕微鏡100は、コンデンサー絞り14を移動させるための絞り移動機構34を備えている。絞り移動機構34を用いてコンデンサー絞り14を移動させることで、絞り孔を切り替えることができる。絞り孔を切り替えことによって、電子ビームのビーム量および電子ビームの開き角を変えることができる。
偏向器15は、試料Sに照射される電子ビームを偏向させる。偏向器15は、例えば、電子ビームの位置を調整するために用いられる。なお、偏向器15は、結像系に配置されていてもよし、照射系12と結像系の両方に配置されていてもよい。
試料ステージ16は、試料Sを保持する。試料ステージ16によって試料Sを位置決めすることができる。試料ステージ16は、試料Sを保持する試料ホルダーと、試料ホルダーを移動させることで試料Sを移動させる試料ホルダー移動機構と、を含んで構成されている。
対物レンズ17は、試料Sを透過した電子でTEM像を結像する。中間レンズ18および投影レンズ19は、対物レンズ17によって結像されたTEM像をさらに拡大し、検出器20上に結像する。対物レンズ17、中間レンズ18、および投影レンズ19は、電子顕微鏡100の結像系を構成している。
検出器20は、TEM像を取得するための検出器である。検出器20は、例えば、CCDカメラなどのデジタルカメラである。
操作部40は、ユーザーからの指示を信号に変換して制御部30に送る処理を行う。操作部40は、例えば、ボタン、キー、トラックボール、タッチパネル型ディスプレイ、マイクなどの入力機器により実現できる。操作部40は、後述するように、電子ビームのビーム量およびビーム径の情報の入力を受け付ける入力部として機能する。すなわち、ユーザーは、操作部40を介して、電子ビームのビーム量およびビーム径の情報を入力することができる。
表示部42は、制御部30で生成された画像を出力する。表示部42は、例えば、LCD(liquid crystal display)などのディスプレイにより実現できる。
記憶部44は、制御部30が各種計算処理や制御処理を行うためのプログラムやデータを記憶している。また、記憶部44は、制御部30のワーク領域としても用いられる。記憶部44は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、およびハードディスクなどにより実現できる。
記憶部44には、キャリブレーションデータ2が記憶されている。キャリブレーションデータ2は、照射系12を調整するためのデータである。キャリブレーションデータ2の詳細については後述する。
制御部30は、照射系12を制御する。制御部30の機能は、各種プロセッサー(CPU(Central Processing Unit)など)でプログラムを実行することにより実現できる。制御部30の処理については後述する。
照射系制御装置32は、制御部30からの制御信号に基づいて、照射系12を動作させる。照射系制御装置32は、制御信号に基づいて、第1集束レンズ13aおよび第2集束レンズ13bにレンズ電流を供給する。また、照射系制御装置32は、制御信号に基づいて、絞り移動機構34を動作させる。また、照射系制御装置32は、制御信号に基づいて、偏向器15を動作させる。
図2は、コンデンサー絞り14を模式的に示す図である。
コンデンサー絞り14は、図2に示すように、複数の絞り孔14bが設けられた絞り板14aを有している。図示の例では、絞り孔14bは5つ設けられているが、絞り孔14bの数は2以上であれば特に限定されない。
図3は、キャリブレーションデータ2を説明するための図である。
キャリブレーションデータ2は、電子ビームが平行照射となる第1集束レンズ13aのレンズ条件と第2集束レンズ13bのレンズ条件の組み合わせのデータ(第1データ)と、当該レンズ条件の組み合わせと複数の絞り孔14bの組み合わせで得られる、電子ビームのビーム量およびビーム径のデータ(第2データ)と、を含む。
ここで、平行照射とは、平行な電子ビームを試料Sに対して照射することをいう。すなわち、平行照射では、試料Sに入射する電子ビームは、集束せずに、光軸に対して平行に入射する。平行照射とすることにより、良好なTEM像を得ることができる。
キャリブレーションデータ2は、図3に示すように、電子ビームが平行照射となる第1集束レンズ13aのレンズ条件CL1と、第2集束レンズ13bのレンズ条件CL2と、の組み合わせのデータを含む。レンズ条件CL1は、例えば、第1集束レンズ13aに供給されるレンズ電流値である。レンズ条件CL2は、例えば、第2集束レンズ13bに供給されるレンズ電流値である。照射条件1では、レンズ条件CL1をa1[A(アンペア)]とし、レンズ条件CL2をb1[A]とすることで、平行照射が実現できることを示している。
キャリブレーションデータ2は、図3に示すように、平行照射となるレンズ条件CL1とレンズ条件CL2の組み合わせと、絞り孔14bと、の組み合わせで得られる、電子ビームのビーム量と電子ビームのビーム径のデータを含む。ここでは、図2に示す5つの絞り孔14bは、それぞれc1[μm]、c2[μm]、c3[μm]、c4[μm]、c5[μm]の径を有している。照射条件1では、レンズ条件CL1をa1[A]とし、レンズ条件CL2をb1[A]とし、c1[μm]の径の絞り孔14bを用いると、電子ビームのビーム量がE1[e/Å/sec]となり、電子ビームのビーム径がD1[nm]となることを示している。
電子ビームのビーム径は、試料S上における電子ビームのビーム径である。また、電子ビームのビーム量は、試料S上における電子ビームのビーム量、あるいは検出器上における電子ビームのビーム量、すなわち試料Sに対する電子ビームの照射量である。
キャリブレーションデータ2を用いることによって、電子ビームのビーム径および電子ビームのビーム量から、そのビーム径および電子ビームのビーム量を実現するための照射
条件を決めることができる。すなわち、第1集束レンズ13aのレンズ条件CL1と第2集束レンズ13bのレンズ条件CL2の組み合わせ、および絞り孔14bの径を決めることができる。
キャリブレーションデータ2は、さらに、偏向器15における電子ビームの位置を示す座標と、検出器20で取得されたTEM像の座標と、を関係づけるデータ(第3データ)を含む。第3データは、例えば、偏向器15における電子ビームの位置を示す座標と、検出器20で取得されたTEM像の座標と、の間の座標変換のための行列式である。第3データは、偏向器15における電子ビームの位置を示す座標と、TEM像の座標と、からアフィン変換により求めることができる。座標変換のための行列式は、観察倍率ごとに求められる。
キャリブレーションデータ2は、さらに、TEM像において、電子ビームが照射されている領域と、電子ビームが照射されていない領域と、を区別するための輝度の閾値(以下、単に「閾値」ともいう)のデータ(第4データ)を含む。TEM像において、電子ビームが照射されている領域は輝度が高く、電子ビームが照射されていない領域は輝度が低い。そのため、閾値は、電子ビームが照射されている領域の輝度と、電子ビームが照射されていない領域の輝度と、の間の輝度に設定される。
電子顕微鏡100では、キャリブレーションデータ2は、あらかじめ記憶部44に記憶されている。制御部30は、記憶部44からキャリブレーションデータ2を読み出して、上記のデータ(第1データ、第2データ、第3データ、および第4データ)を用いる。
2. 動作
次に、電子顕微鏡100の動作について説明する。電子顕微鏡100では、ユーザーが電子ビームのビーム量および電子ビームのビーム径を指定すると、自動で、電子ビームが指定したビーム量およびビーム径となるように照射系12が設定される。
図4は、電子ビームのビーム量および電子ビームのビーム径を指定するための設定画面4の一例を示す図である。
設定画面4は、ビーム量を指定するための入力欄6と、ビーム径を指定するための入力欄7と、設定ボタン8と、を含む。制御部30は、設定画面4を生成し、表示部42に表示させる処理を行う。
ユーザーが、操作部40を操作して、入力欄6に所望のビーム量を入力し、入力欄7に所望のビーム径を入力し、設定ボタン8を押すと、ビーム量およびビーム径が制御部30に入力される。このように、ユーザーは、設定画面4を用いて、ビーム量およびビーム径を指定することができる。
図5は、制御部30の処理の一例を示すフローチャートである。
制御部30は、まず、ユーザーによって指定されたビーム量およびビーム径の情報を取得する(S10)。
制御部30は、入力されたビーム量およびビーム径の情報に基づいて、キャリブレーションデータ2(図3参照)から、照射条件を選択する(S12)。すなわち、制御部30は、第1集束レンズ13aのレンズ条件CL1と第2集束レンズ13bのレンズ条件CL2の組み合わせ、および絞り孔14bの径を選択する(S12)。
具体的には、制御部30は、図3に示すキャリブレーションデータ2から、入力されたビーム量およびビーム径に一致する照射条件を選択する。制御部30は、キャリブレーションデータ2に、入力されたビーム量およびビーム径に一致する照射条件がない場合には、最も近い照射条件を選択する。
制御部30は、選択した照射条件となるように、照射系12を制御する(S14)。
具体的には、制御部30は、選択したレンズ条件CL1となるように第1集束レンズ13aを制御する。また、制御部30は、選択したレンズ条件CL2となるように第2集束レンズ13bを制御する。また、制御部30は、選択した絞り孔14bとなるように絞り移動機構34を制御する。これにより、電子ビームは、平行照射となり、ユーザーによって指定されたビーム量およびユーザーによって指定されたビーム径で、試料Sに照射される。
次に、制御部30は、電子ビームの位置を調整する処理を行う(S16)。制御部30は、検出器20の位置に、TEM像が形成されるように、電子ビームの位置を調整する。
具体的には、制御部30は、まず、検出器20からTEM像を取得する。次に、制御部30は、得られたTEM像の全体が、閾値以上か否かを判定する。制御部30は、記憶部44から、閾値の情報を読み出して、閾値の情報を取得する。
制御部30は、TEM像の全体が閾値以上でない場合、TEM像を閾値で2値化して2値画像を生成し、2値画像の輝度の重心が画像の中心に位置するように、偏向器15を制御する。このとき、制御部30は、偏向器15における電子ビームの位置を示す座標と、検出器20で取得されたTEM像の座標と、を関係づけるデータ(第3データ)を用いて、偏向器15による電子ビームの偏向量を決める。これらの処理をTEM像の全体が閾値以上となるまで繰り返す。以上の処理により、電子ビームの中心をTEM像の中心に一致(またはほぼ一致)させることができる。
なお、電子ビームの位置を、電子ビームの中心とTEM像の中心と一致させるための処理は、この例に限定されず、公知の手法を用いることができる。
以上の処理により、照射系12を調整することができる。
3. 特徴
電子顕微鏡100は、例えば、以下の特徴を有する。
電子顕微鏡100は、複数の集束レンズ13a,13b、および、互いに径が異なる複数の絞り孔14bが設けられたコンデンサー絞り14を含む照射系12と、コンデンサー絞り14を移動させる絞り移動機構34と、電子ビームを試料Sに照射することによって得られるTEM像を取得する検出器20と、電子ビームのビーム量およびビーム径の情報の入力を受け付ける入力部としての操作部40と、照射系12を制御する制御部30と、キャリブレーションデータ2が記憶された記憶部44と、を含む。また、キャリブレーションデータ2は、電子ビームが平行照射となる複数のレンズのレンズ条件の組み合わせのデータ(第1データ)と、レンズ条件の組み合わせと複数の絞り孔14bとの組み合わせで得られるビーム量およびビーム径のデータ(第2データ)と、を含む。また、制御部30は、入力されたビーム量およびビーム径の情報に基づいて、キャリブレーションデータ2からレンズ条件の組み合わせおよび絞り孔14bを選択する処理と、選択したレンズ条件の組み合わせとなるように複数の集束レンズ13a,13bを制御し、選択した絞り孔14bとなるように絞り移動機構34を制御する処理と、を行う。
このように電子顕微鏡100では、制御部30が照射系12の調整を行われるため、ユーザーは、容易に、所望のビーム量および所望のビーム径の電子ビームで、観察または分析を行うことができる。
電子顕微鏡100は、電子ビームを偏向させる偏向器15を含む。また、キャリブレーションデータ2は、偏向器15における電子ビームの位置を示す座標と、検出器20で取得されたTEM像の座標と、を関係づけるデータ(第3データ)と、TEM像において、電子ビームが照射されている領域と電子ビームが照射されていない領域とを区別するための輝度の閾値のデータ(第4データ)と、を含む。また、制御部30は、複数の集束レンズ13a,13bおよびコンデンサー絞り14を制御する処理の後に、第3データおよび第4データに基づいて、偏向器15を制御する処理を行う。
このように電子顕微鏡100では、制御部30が電子ビームの位置の調整を行うため、ユーザーは、容易に、所望のビーム量および所望のビーム径の電子ビームで、観察または分析を行うことができる。
4. その他
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、上述した実施形態では、電子ビームが平行照射となるように照射系12が調整される場合について説明したが、電子ビームが平行照射とは異なる照射条件となるように照射系12が調整されてもよい。例えば、電子ビームが所定の集束角を持つように照射系12が調整されてもよい。
また、例えば、上述した実施形態では、本発明に係る荷電粒子線装置が、荷電粒子ビームとしての電子ビームを試料Sに照射する透過電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope、TEM)である場合について説明したが、本発明に係る荷電粒子線装置は、走査透過電子顕微鏡(Scanning Transmission Electron Microscope、STEM)であってもよい。また、本発明に係る荷電粒子線装置は、走査電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope、SEM)であってもよいし、集束イオンビーム装置であってもよい。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
2…キャリブレーションデータ、4…設定画面、6…入力欄、7…入力欄、8…設定ボタン、10…電子顕微鏡本体、11…電子源、12…照射系、13a…第1集束レンズ、13b…第2集束レンズ、14…コンデンサー絞り、14a…絞り板、14b…絞り孔、15…偏向器、16…試料ステージ、17…対物レンズ、18…中間レンズ、19…投影レンズ、20…検出器、30…制御部、32…照射系制御装置、34…絞り移動機構、40…操作部、42…表示部、44…記憶部、100…電子顕微鏡

Claims (3)

  1. 複数のレンズ、および、互いに径が異なる複数の絞り孔が設けられた絞りを含み、荷電粒子ビームを試料に照射するための照射系と、
    前記絞りを移動させる移動機構と、
    前記荷電粒子ビームを前記試料に照射することによって得られた像を取得する検出器と、
    前記荷電粒子ビームのビーム量および前記荷電粒子ビームのビーム径の情報の入力を受け付ける入力部と、
    前記照射系を制御する制御部と、
    キャリブレーションデータが記憶された記憶部と、
    を含み、
    前記キャリブレーションデータは、
    前記荷電粒子ビームが所定の照射条件となる前記複数のレンズのレンズ条件の組み合わせのデータである第1データと、
    前記レンズ条件の組み合わせと前記複数の絞り孔との組み合わせで得られる、前記ビーム量および前記ビーム径のデータである第2データと、
    を含み、
    前記制御部は、
    入力された前記ビーム量および前記ビーム径の情報に基づいて、前記第1データおよび前記第2データから前記レンズ条件の組み合わせおよび前記絞り孔を選択する処理と、
    選択した前記レンズ条件の組み合わせとなるように前記複数のレンズを制御し、選択した前記絞り孔となるように前記移動機構を制御する処理と、
    を行う、荷電粒子線装置。
  2. 請求項1において、
    前記所定の照射条件は、前記荷電粒子ビームが平行照射となる条件である、荷電粒子線装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記荷電粒子ビームを偏向させる偏向器を含み、
    前記キャリブレーションデータは、
    前記偏向器における前記荷電粒子ビームの位置を示す座標と、前記検出器で取得された像の座標と、を関係づけるデータである第3データと、
    前記像において、前記荷電粒子ビームが照射されている領域と、前記荷電粒子ビームが照射されていない領域と、を区別するための輝度の閾値のデータである第4データと、
    を含み、
    前記制御部は、
    前記複数のレンズおよび前記絞りを制御する処理の後に、前記第3データおよび前記第4データに基づいて、前記荷電粒子ビームが所定の位置に位置するように前記偏向器を制御する処理を行う、荷電粒子線装置。
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