JP2020029036A - 三次元造形装置、吐出ユニットおよび三次元造形物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】小径のノズルを用いた三次元造形装置における生産性の向上を課題とする。【解決手段】三次元造形装置は、材料を溶融させて造形材料とする第1材料溶融部、および、第1材料溶融部に第1連通孔を介して連通し、第1材料溶融部から供給された造形材料を吐出する第1ノズルを有する第1吐出ユニットと、材料を溶融させて造形材料とする第2材料溶融部、および、第2材料溶融部に第2連通孔を介して連通し、第2材料溶融部から供給された造形材料を吐出する第2ノズルを有する第2吐出ユニットと、第1吐出ユニットおよび第2吐出ユニットを制御して、三次元造形物を造形する制御部とを備える。第1ノズルのノズル径は、第2ノズルのノズル径よりも小さい。制御部は、三次元造形物を造形する場合に、第1吐出ユニットおよび第2吐出ユニットを制御することによって、第1連通孔内の造形材料の圧力を、第2連通孔内の造形材料の圧力よりも大きくする。【選択図】図1
Description
本発明は、三次元造形装置、吐出ユニットおよび三次元造形物の製造方法に関する。
例えば、特許文献1には、予熱器で加熱されて溶融した熱可塑性の材料を、予め設定された形状データにしたがって走査する押出ノズルから基台上に押し出し、その基台上で硬化した材料の上に更に溶融した材料を積層して三次元造形物を作成する三次元造形装置が開示されている。
上述した三次元造形装置において、より小径のノズルを用いて造形した場合には、三次元造形物の寸法精度を高めることができる反面、生産性は低下する。一方、より大径のノズルを用いて造形した場合には、三次元造形物の生産性を高めることができる反面、寸法精度は低下する。より小径のノズルを用いた場合に生産性が低下する要因について、ノズル径が小さくなるほど、ノズル内の圧力損失が大きくなって、ノズルからの造形材料の吐出量が少なくなるためであると本願の発明者は考えた。そこで、本願は、小径のノズルを用いた三次元造形装置における生産性の向上を課題とする。
本発明の一形態によれば、三次元造形装置が提供される。この三次元造形装置は、材料を溶融させて造形材料とする第1材料溶融部、および、前記第1材料溶融部に第1連通孔を介して連通し、前記第1材料溶融部から供給された前記造形材料を吐出する第1ノズルを有する第1吐出ユニットと、材料を溶融させて造形材料とする第2材料溶融部、および、前記第2材料溶融部に第2連通孔を介して連通し、前記第2材料溶融部から供給された前記造形材料を吐出する第2ノズルを有する第2吐出ユニットと、前記第1吐出ユニットおよび前記第2吐出ユニットを制御して、三次元造形物を造形する制御部と、を備える。前記第1ノズルのノズル径は、前記第2ノズルのノズル径よりも小さく、前記制御部は、前記三次元造形物を造形する場合に、前記第1吐出ユニットおよび前記第2吐出ユニットを制御することによって、前記第1連通孔内の前記造形材料の圧力を、前記第2連通孔内の前記造形材料の圧力よりも大きくする。
A.第1実施形態:
図1は、第1実施形態における三次元造形装置5の概略構成を示す説明図である。図1には、互いに直交するX,Y,Z方向に沿った矢印が表されている。X方向およびY方向は、水平方向に沿った方向であり、Z方向は、鉛直方向に沿った方向である。他の図においても、X,Y,Z方向に沿った矢印が、適宜、表されている。図1におけるX,Y,Z方向と、他の図におけるX,Y,Z方向とは、同じ方向を表している。
図1は、第1実施形態における三次元造形装置5の概略構成を示す説明図である。図1には、互いに直交するX,Y,Z方向に沿った矢印が表されている。X方向およびY方向は、水平方向に沿った方向であり、Z方向は、鉛直方向に沿った方向である。他の図においても、X,Y,Z方向に沿った矢印が、適宜、表されている。図1におけるX,Y,Z方向と、他の図におけるX,Y,Z方向とは、同じ方向を表している。
本実施形態の三次元造形装置5は、第1吐出ユニット100aと、第2吐出ユニット100bと、造形テーブル220と、移動機構210と、制御部300とを備えている。第1吐出ユニット100aは、材料を溶融させて造形材料とする第1材料溶融部90aと、第1材料溶融部90aに第1連通孔56aを介して連通し、第1材料溶融部90aから供給された造形材料が吐出される第1ノズル60aとを有する。第2吐出ユニット100bは、材料を溶融させて造形材料とする第2材料溶融部90bと、第2材料溶融部90bに第2連通孔56bを介して連通し、第2材料溶融部90bから供給された造形材料が吐出される第2ノズル60bとを有する。第1ノズル60aのノズル径Dn1は、第2ノズル60bのノズル径Dn2よりも小さい。制御部300は、第1吐出ユニット100aおよび第2吐出ユニット100bを制御する。
第1ノズル60aや第2ノズル60bから吐出された造形材料が造形テーブル220上に積層されることによって、造形テーブル220上にて三次元造形物が造形される。第1吐出ユニット100aおよび第2吐出ユニット100bについての、より具体的な構成は、図2を用いて後述する。
移動機構210は、造形テーブル220と第1吐出ユニット100aと第2吐出ユニット100bとの相対的な位置を変化させる。本実施形態では、移動機構210は、第1吐出ユニット100aと第2吐出ユニット100bとに対して、造形テーブル220を移動させる。本実施形態の移動機構210は、3つのモーターの駆動力によって、造形テーブル220をX,Y,Z方向の3軸方向に移動させる3軸ポジショナーによって構成される。各モーターは、後述する制御部300の制御下にて駆動する。
移動機構210は、造形テーブル220を移動させる構成ではなく、造形テーブル220を移動させずに、第1吐出ユニット100aと第2吐出ユニット100bとを移動させる構成であってもよい。この場合、移動機構210は、第1吐出ユニット100aと第2吐出ユニット100bとの相対的な位置を変化させない構成であってもよいし、第1吐出ユニット100aと第2吐出ユニット100bとの相対的な位置を変化させる構成であってもよい。また、移動機構210は、造形テーブル220と第1吐出ユニット100aと第2吐出ユニット100bとの、それぞれを移動させる構成であってもよい。造形テーブル220と第1吐出ユニット100aと第2吐出ユニット100bとの相対的な位置を変化させられる構成であればよい。
制御部300は、1以上のプロセッサーと、主記憶装置と、外部との信号の入出力を行う入出力インターフェースとを備えるコンピューターによって構成されている。本実施形態では、制御部300は、主記憶装置上に読み込んだプログラムや命令をプロセッサーが実行することによって、第1吐出ユニット100aと、第2吐出ユニット100bと、移動機構210との動作を制御して、三次元造形物を造形する造形処理を実行する。動作には、造形テーブル220に対する第1吐出ユニット100aと第2吐出ユニット100bとの三次元の相対的な位置の移動が含まれる。尚、制御部300は、コンピューターではなく、複数の回路の組み合わせによって構成されてもよい。
図2は、吐出ユニット100の概略構成を示す説明図である。図2には、第1吐出ユニット100aの構成を示している。第2吐出ユニット100bの構成は、特に説明しない限り、第1吐出ユニット100aと同じである。以下の説明において、第1吐出ユニット100aと、第2吐出ユニット100bとを、特に区別せずに説明する場合は、単に、吐出ユニット100と呼ぶ。第1材料溶融部90aと、第2材料溶融部90bとを、特に区別せずに説明する場合は、単に、材料溶融部90と呼ぶ。第1連通孔56aと、第2連通孔56bとを、特に区別せずに説明する場合は、単に、連通孔56と呼ぶ。第1ノズル60aと、第2ノズル60bとを、特に区別せずに説明する場合は、単に、ノズル60と呼ぶ。第1吐出ユニット100aに係る構成要素には、符号の末尾に「a」を付し、第2吐出ユニット100bに係る構成要素には、符号の末尾に「b」を付す。各構成要素の所属を特に区別せずに説明する場合には、符号の末尾に「a」や「b」を付さずに説明する。
吐出ユニット100は、材料供給部20と、材料溶融部90と、ノズル60とを備えている。材料供給部20と材料溶融部90との間は、供給路22によって接続されている。材料溶融部90とノズル60との間は、連通孔56によって接続されている。吐出ユニット100は、固体状態の材料の少なくとも一部を溶融させてペースト状にした造形材料を造形テーブル220上に積層する。
材料供給部20には、ペレットや粉末等の状態の材料が収容されている。本実施形態の材料は、ペレット状のABS樹脂である。本実施形態の材料供給部20は、ホッパーによって構成されている。材料供給部20に収容された材料は、材料供給部20の下方に設けられた供給路22を介して、材料溶融部90に供給される。
材料溶融部90は、スクリューケース10と、スクリューケース10内に収容されたフラットスクリュー40と、フラットスクリュー40を駆動させる駆動モーター30と、スクリューケース10内におけるフラットスクリュー40よりも下方に固定されたバレル50とを備えている。
フラットスクリュー40は、扁平な円柱形状を有し、円柱の外周から円柱の中心軸AXに向かう渦状の溝部42が円柱の底面に形成されたスクリューである。扁平とは、直径よりも高さの方が小さいことを意味している。フラットスクリュー40の底面のことを、溝形成面41と呼ぶ。フラットスクリュー40は、中心軸AXがZ方向に平行になるように配置されている。フラットスクリュー40の上面側には、制御部300の制御下において駆動する駆動モーター30が接続されている。駆動モーター30が発生させるトルクによって、フラットスクリュー40は、スクリューケース10内において回転する。尚、フラットスクリュー40の詳細な形状は、図3を用いて後述する。
バレル50は、フラットスクリュー40の溝形成面41に対向するスクリュー対向面52を有している。スクリュー対向面52には、フラットスクリュー40の中心軸AX上の位置に、連通孔56が設けられている。バレル50には、ヒーター58が内蔵されている。ヒーター58の温度は、制御部300によって制御される。尚、バレル50の詳細な形状は、図4を用いて後述する。
回転しているフラットスクリュー40の溝部42と、バレル50のスクリュー対向面52との間に供給された材料は、フラットスクリュー40の回転と、ヒーター58による加熱とによって、少なくとも一部が溶融されて、流動性を有するペースト状の造形材料となる。造形材料は、フラットスクリュー40の回転によって、バレル50に設けられた連通孔56へと、溝部42に沿って輸送される。
ノズル60は、連通孔56に接続されている。材料溶融部90から連通孔56を介してノズル60に供給された造形材料は、ノズル60から造形テーブル220に向かって吐出される。尚、ノズル60から吐出される造形材料の流量のことを吐出量と呼ぶ。
図3は、フラットスクリュー40の溝部42の構成を示す斜視図である。図3に示したフラットスクリュー40は、技術の理解を容易にするため、図2に示した上面と底面との位置関係を、鉛直方向において逆向きとした状態で示されている。本実施形態のフラットスクリュー40は、溝形成面41に1条の溝部42を有している。溝形成面41には、中心軸AXの周りに中央部46が設けられている。中央部46は、溝部42の一端に接続された窪みである。中央部46は、図2に示したバレル50に設けられた連通孔56に対向する。
溝部42は、いわゆるスクロール溝を構成する。溝部42は、中央部46から、フラットスクリュー40の外周に向かって弧を描くように渦状に延びている。溝部42は、インボリュート曲線状や螺旋状に延びるように構成されてもよい。溝部42は、フラットスクリュー40の側面43に形成された材料流入口44まで連続している。材料供給部20から供給された材料は、材料流入口44から溝部42内へと導入される。
図4は、バレル50のスクリュー対向面52の構成を示す上面図である。スクリュー対向面52には、複数の案内溝54が形成されている。この案内溝54は、スクリュー対向面52の中心に形成された連通孔56に接続され、連通孔56から外周に向かって渦状に延びている。複数の案内溝54は、造形材料を連通孔56に導く機能を有する。
図5は、本実施形態の第1吐出ユニット100aと第2吐出ユニット100bとにおける、フラットスクリュー40の溝部42の長さLと、溝部42の断面の形状と、ノズル径Dnとを示す説明図である。図5において、溝部42の断面の形状については、溝部42aにおける断面積が最小となる断面の形状と、溝部42bにおける断面積が最小となる断面の形状とを表しており、ノズル径Dnについては、第1ノズル60aにおける最小径と、第2ノズル60bにおける最小径とを表している。尚、溝部42の断面とは、溝部42の渦状の線に垂直な断面のことを意味する。溝部42の長さLとは、材料流入口44から中央部46までの渦状の溝に沿った長さである。
本実施形態では、第1吐出ユニット100aのフラットスクリュー40aにおける溝部42aの長さL1と、第2吐出ユニット100bのフラットスクリュー40bにおける溝部42bの長さL2とは、同じである。溝部42aの幅a1と、溝部42bの幅a2とは、同じである。溝部42aの深さb1は、溝部42bの深さb2よりも浅い。また、上述したとおり、第1ノズル60aのノズル径Dn1は、第2ノズル60bのノズル径Dn2よりも小さい。尚、溝部42aの長さL1と、溝部42bの長さL2とを比較する場合には、対応する部位の長さを比較する。例えば、図5に表したように、溝部42内の各断面の幅方向における中心同士を結んだ渦状の線の長さ同士を比較する。溝部42aの幅a1と、溝部42bの幅a2とを比較する場合には、溝部42aの各断面のうち断面積が最小となる断面における幅と、溝部42bの各断面のうち断面積が最小となる断面における幅とを比較する。溝部42aの深さb1と、溝部42bの深さb2とを比較する場合には、溝部42aの各断面のうち断面積が最小となる断面における深さと、溝部42bの各断面のうち断面積が最小となる断面における深さとを比較する。第1ノズル60aのノズル径Dn1と、第2ノズル60bのノズル径Dn2とを比較する場合には、第1ノズル60aにおける最小径と、第2ノズル60bにおける最小径とを比較する。
溝部42aの幅a1と溝部42bの幅a2とが同じであり、溝部42aの深さb1が溝部42bの深さb2よりも浅いため、溝部42aのアスペクト比b1/a1は、溝部42bのアスペクト比b2/a2よりも小さい。尚、アスペクト比b/aとは、溝部42の幅aに対する溝部42の深さbの比である。溝部42aの断面積A1は、溝部42bの断面積A2よりも小さい。本実施形態では、溝部42aの断面の形状が矩形であるため、溝部42aの断面積A1は、溝部42aの幅a1と溝部42aの深さb1との積によって求めることができる。溝部42bの断面の形状が矩形であるため、溝部42bの断面積A2は、溝部42bの幅a2と溝部42bの深さb2との積によって求めることができる。溝部42aの長さL1と溝部42bの長さL2とが同じであるため、溝部42aの容積V1は、溝部42bの容積V2よりも小さい。溝部42の容積Vについては、例えば、溝部42における材料流入口44との接続部と、溝部42における中央部46との接続部とを堰き止めた状態で、溝部42内を水で満たし、溝部42内に蓄えられた水の体積を測定することによって得ることができる。
本実施形態では、第1連通孔56aの寸法と、第2連通孔56bの寸法とは同じである。フラットスクリュー40aの外径と、フラットスクリュー40bの外径とは同じである。材料を溶融させる際には、フラットスクリュー40aの回転数とフラットスクリュー40bの回転数とが同じになるように、制御部300は、駆動モーター30aおよび駆動モーター30bを制御する。材料を溶融させる際には、フラットスクリュー40aを回転させる駆動モーター30aのトルクが、フラットスクリュー40bを回転させる駆動モーター30bのトルクよりも大きくなるように、制御部300は、駆動モーター30aおよび駆動モーター30bを制御する。
本実施形態では、フラットスクリュー40aの溝部42a内における造形材料の温度は、フラットスクリュー40bの溝部42b内における造形材料の温度と同じになるように、バレル50aに内蔵されたヒーター58aと、バレル50bに内蔵されたヒーター58bの温度が制御部300によって制御されている。また、本実施形態では、第1ノズル60a内における造形材料の温度は、第2ノズル60b内における造形材料の温度と同じである。
図6は、フラットスクリュー40の溝部42を単純化したモデル400の説明図である。このモデル400では、渦状のフラットスクリュー40の溝部42と、バレル50のスクリュー対向面52とによって囲まれた空間が、一定断面を有する直線状の矩形管410として表されている。矩形管410は、長さLを有している。矩形管410の長さLは、渦状の溝部42を直線状に展開した長さと同じである。この矩形管410内を造形材料が流れる。
矩形管410は、造形材料が流入する入口部411と、造形材料が流出する出口部412とを有している。実際の吐出ユニット100では、ノズル60のノズル径Dnに比べて連通孔56の内径は十分に大きい。そのため、このモデル400では、連通孔56の流路抵抗は無視できるとして、矩形管410の出口部412には、造形材料が吐出されるノズル部420が直結されている。ノズル部420内の流路抵抗は、矩形管410内の流路抵抗Rよりも大きい。
このモデル400では、矩形管410の底面であるバレル部413が、矩形管410の入口部411から出口部412に向かって一定の速度vで移動することによって、実際の吐出ユニット100におけるフラットスクリュー40とバレル50との相対的な移動が表されている。速度vは、回転するフラットスクリュー40の角速度と、溝部42の断面の幅方向における中心からフラットスクリュー40の中心軸AXまでの距離の平均値とを用いて設定される。
図7は、図6における矩形管410のVII−VII線断面図である。矩形管410は、幅a、高さbを有している。矩形管410の幅aは、溝部42の幅と同じである。矩形管410の高さbは、溝部42とバレル50とによって囲まれる空間の高さと同じである。
図8から図10は、上述したモデル400における矩形管410内の造形材料の流れを示す説明図である。図8から図10には、矩形管410の幅方向から見た、矩形管410内の造形材料の流量の分布を表している。このモデル400では、造形材料の流量は、矩形管410の幅方向について一様である。
図8は、矩形管410内の造形材料の流れを示す第1の説明図である。バレル部413が速度vで移動することによって、矩形管410内の造形材料には、せん断流れが発生する。このせん断流れによって、入口部411から出口部412へと向かって、矩形管410内を造形材料が輸送される。バレル部413の移動によって矩形管410内を輸送される造形材料の流量を輸送量Qwallと呼ぶ。
図9は、矩形管410内の造形材料の流れを示す第2の説明図である。ノズル部420の流路抵抗が矩形管410内の流路抵抗Rよりも大きいため、矩形管410内を造形材料が輸送されるにつれて、矩形管410内の出口部412における造形材料の圧力である背圧が上昇する。背圧が上昇して入口部411と出口部412との間に差圧ΔPが生じることによって、輸送された造形材料の一部が、出口部412側から入口部411側に向かって矩形管410内を逆流する。矩形管410内を逆流する造形材料の流量を逆流量Qrevと呼ぶ。
図10は、矩形管410内の造形材料の流れを示す第3の説明図である。さらに背圧が上昇すると、入口部411と出口部412との間の差圧ΔPがさらに大きくなるため、矩形管410内の逆流量Qrevは増加する。
輸送量Qwallは、下式(1)によって表される。
Qwall=1/2×a×b×v ・・・(1)
逆流量Qrevは、矩形管410内からノズル部420へと流出する造形材料の流量である流出量Qoutを用いて、下式(2)によって表される。
Qrev=Qwall−Qout ・・・(2)
矩形管410内の流路抵抗Rは、造形材料の粘度μと、矩形管410の長さLと、矩形管410の幅aと、矩形管410の高さbとを用いて、下式(3A)および下式(3B)によって表される。
R=64×μ×L/(a×b3×X) ・・・(3A)
X=16/3−(1024/π5)×(b/a)×[tanh{π×a/(2×b)}+1/35×tanh{3×π×a/(2×b)}] ・・・(3B)
入口部411と出口部412との差圧ΔPは、下式(4)によって表される。
ΔP=R×Qrev ・・・(4)
Qwall=1/2×a×b×v ・・・(1)
逆流量Qrevは、矩形管410内からノズル部420へと流出する造形材料の流量である流出量Qoutを用いて、下式(2)によって表される。
Qrev=Qwall−Qout ・・・(2)
矩形管410内の流路抵抗Rは、造形材料の粘度μと、矩形管410の長さLと、矩形管410の幅aと、矩形管410の高さbとを用いて、下式(3A)および下式(3B)によって表される。
R=64×μ×L/(a×b3×X) ・・・(3A)
X=16/3−(1024/π5)×(b/a)×[tanh{π×a/(2×b)}+1/35×tanh{3×π×a/(2×b)}] ・・・(3B)
入口部411と出口部412との差圧ΔPは、下式(4)によって表される。
ΔP=R×Qrev ・・・(4)
上式(3A)および上式(3B)より、矩形管410の長さLが長いほど、流路抵抗Rは大きい。矩形管410の高さbが小さいほど、流路抵抗Rは大きい。矩形管410のアスペクト比b/aが小さいほど、流路抵抗Rは大きい。換言すれば、矩形管410が扁平であるほど、流路抵抗Rは大きい。また、上式(4)より、矩形管410内の流路抵抗Rが大きいほど、矩形管410内の出口部412における背圧は高い。
したがって、実際の吐出ユニット100において、溝部42の流路抵抗が高くなるほど、連通孔56内の造形材料の圧力は大きくなる。連通孔56内の造形材料の圧力が大きくなるほど、ノズル60から吐出される造形材料の吐出量は増加する。
図5を用いて説明したとおり、本実施形態では、第1吐出ユニット100aのフラットスクリュー40aにおける溝部42aのアスペクト比b1/a1の方が、第2吐出ユニット100bのフラットスクリュー40bにおける溝部42bのアスペクト比b2/a2よりも小さく設定されている。また、第1吐出ユニット100aのフラットスクリュー40aにおける溝部42aの容積V1の方が、第2吐出ユニット100bのフラットスクリュー40bにおける溝部42bの容積V2よりも小さく設定されている。そのため、第1ノズル60aから造形材料を吐出させる場合に第1連通孔56a内の造形材料に働く圧力は、第2ノズル60bから造形材料を吐出させる際の第2連通孔56b内の造形材料に働く圧力よりも大きくなる。
以上で説明した本実施形態の三次元造形装置5によれば、第1吐出ユニット100aの第1連通孔56a内における造形材料の圧力は、第2吐出ユニット100bの第2連通孔56b内における造形材料の圧力よりも大きい。そのため、小径の第1ノズル60aからの造形材料の吐出量が、大径の第2ノズル60bからの造形材料の吐出量よりも小さくなることを抑制できる。したがって、小径のノズルによって造形した場合であっても、ノズルからの吐出量の減少を抑制できるため、小径のノズルを用いた三次元造形装置における生産性の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、第1材料溶融部90aおよび第2材料溶融部90bは、扁平なフラットスクリュー40によって材料を溶融させて造形材料を生成する。そのため、第1材料溶融部90aおよび第2材料溶融部90bが長尺なスクリューによって材料を溶融させて造形材料を生成する形態よりも、第1吐出ユニット100aおよび第2吐出ユニット100bを小型化できる。
また、本実施形態では、小径の第1ノズル60aを有する第1吐出ユニット100aのフラットスクリュー40bにおける溝部42aの容積V1の方が、大径の第2ノズル60bを有する第2吐出ユニット100bのフラットスクリュー40bにおける溝部42bの容積V2よりも小さい。つまり、フラットスクリュー40bの体積の方が、フラットスクリュー40aの体積よりも小さい。そのため、第2吐出ユニット100bに、第1吐出ユニット100aと同じフラットスクリュー40を用いた形態よりも、第2吐出ユニット100bを軽量化できる。
尚、本実施形態では、ペレット状のABS樹脂の材料が用いられたが、吐出ユニット100において用いられる材料としては、例えば、熱可塑性を有する材料や、金属材料、セラミック材料等の種々の材料を主材料として三次元造形物を造形する材料を採用することもできる。ここで、「主材料」とは、三次元造形物の形状を形作っている中心となる材料を意味し、三次元造形物において50重量%以上の含有率を占める材料を意味する。上述した造形材料には、それらの主材料を単体で溶融したものや、主材料とともに含有される一部の成分が溶融してペースト状にされたものが含まれる。
主材料として熱可塑性を有する材料を用いる場合には、材料溶融部90において、当該材料が可塑化することによって造形材料が生成される。「可塑化」とは、熱可塑性を有する材料に熱が加わり溶融することを意味する。
熱可塑性を有する材料としては、例えば、下記のいずれか一つまたは2以上を組み合わせた熱可塑性樹脂材料を用いることができる。
<熱可塑性樹脂材料の例>
ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリエチレン樹脂(PE)、ポリアセタール樹脂(POM)、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリアミド樹脂(PA)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、ポリ乳酸樹脂(PLA)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリカーボネート(PC)、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートなどの汎用エンジニアリングプラスチック、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトンなどのエンジニアリングプラスチック。
<熱可塑性樹脂材料の例>
ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリエチレン樹脂(PE)、ポリアセタール樹脂(POM)、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリアミド樹脂(PA)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、ポリ乳酸樹脂(PLA)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリカーボネート(PC)、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートなどの汎用エンジニアリングプラスチック、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトンなどのエンジニアリングプラスチック。
熱可塑性を有する材料には、顔料や、金属、セラミック、その他に、ワックス、難燃剤、酸化防止剤、熱安定剤などの添加剤等が混入されていてもよい。熱可塑性を有する材料は、材料溶融部90において、フラットスクリュー40の回転とヒーター58の加熱によって可塑化されて溶融した状態に転化される。また、そのように生成された造形材料は、ノズル60から吐出された後、温度の低下によって硬化する。
熱可塑性を有する材料は、そのガラス転移点以上に加熱されて完全に溶融した状態でノズル60から射出されることが望ましい。例えば、ABS樹脂は、ガラス転移点が約120℃であり、ノズル60からの射出時には約200℃であることが望ましい。このように高温の状態で造形材料を射出するために、ノズル60の周囲にはヒーターが設けられてもよい。
吐出ユニット100では、上述した熱可塑性を有する材料の代わりに、例えば、以下の金属材料が主材料として用いられてもよい。この場合には、下記の金属材料を粉末状にした粉末材料に、造形材料の生成の際に溶融する成分が混合されて、材料溶融部90に投入されることが望ましい。
<金属材料の例>
マグネシウム(Mg)、鉄(Fe)、コバルト(Co)やクロム(Cr)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)の単一の金属、もしくはこれらの金属を1つ以上含む合金。
<合金の例>
マルエージング鋼、ステンレス、コバルトクロムモリブデン、チタニウム合金、ニッケル合金、アルミニウム合金、コバルト合金、コバルトクロム合金。
<金属材料の例>
マグネシウム(Mg)、鉄(Fe)、コバルト(Co)やクロム(Cr)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)の単一の金属、もしくはこれらの金属を1つ以上含む合金。
<合金の例>
マルエージング鋼、ステンレス、コバルトクロムモリブデン、チタニウム合金、ニッケル合金、アルミニウム合金、コバルト合金、コバルトクロム合金。
吐出ユニット100においては、上記の金属材料の代わりに、セラミック材料を主材料として用いることが可能である。セラミック材料としては、例えば、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウムなどの酸化物セラミックスや、窒化アルミニウムなどの非酸化物セラミックスなどが使用可能である。主材料として、上述したような金属材料やセラミック材料を用いる場合には、造形テーブル220に配置された造形材料は、例えばレーザーの照射や温風などによる焼結によって硬化されてもよい。
材料供給部20に投入される金属材料やセラミック材料の粉末材料は、単一の金属の粉末や合金の粉末、セラミック材料の粉末を、複数種類、混合した混合材料であってもよい。また、金属材料やセラミック材料の粉末材料は、例えば、上で例示したような熱可塑性樹脂、あるいは、それ以外の熱可塑性樹脂によってコーティングされていてもよい。この場合には、材料溶融部90において、その熱可塑性樹脂が溶融して流動性が発現されるものとしてもよい。
材料供給部20に投入される金属材料やセラミック材料の粉末材料には、例えば、以下のような溶剤を添加することもできる。溶剤は、下記の中から選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
<溶剤の例>
水;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル類;酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸iso−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル等の酢酸エステル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、ジイソプロピルケトン、アセチルアセトン等のケトン類;エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;テトラアルキルアンモニウムアセテート類;ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶剤;ピリジン、γ−ピコリン、2,6−ルチジン等のピリジン系溶剤;テトラアルキルアンモニウムアセテート(例えば、テトラブチルアンモニウムアセテート等);ブチルカルビトールアセテート等のイオン液体等。
<溶剤の例>
水;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル類;酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸iso−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル等の酢酸エステル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、ジイソプロピルケトン、アセチルアセトン等のケトン類;エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;テトラアルキルアンモニウムアセテート類;ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶剤;ピリジン、γ−ピコリン、2,6−ルチジン等のピリジン系溶剤;テトラアルキルアンモニウムアセテート(例えば、テトラブチルアンモニウムアセテート等);ブチルカルビトールアセテート等のイオン液体等。
その他に、材料供給部20に投入される金属材料やセラミック材料の粉末材料には、例えば、以下のようなバインダーを添加することもできる。
<バインダーの例>
アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、セルロース系樹脂或いはその他の合成樹脂又はPLA(ポリ乳酸)、PA(ポリアミド)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)或いはその他の熱可塑性樹脂。
<バインダーの例>
アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、セルロース系樹脂或いはその他の合成樹脂又はPLA(ポリ乳酸)、PA(ポリアミド)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)或いはその他の熱可塑性樹脂。
B.第2実施形態:
図11は、第2実施形態の三次元造形装置5Bの概略構成を示す説明図である。本実施形態の三次元造形装置5Bは、第1ノズル60a近傍に、第1ノズルヒーター61aを備えており、第2ノズル60bの近傍に、第2ノズルヒーター61bを備えていることが第1実施形態と異なる。第2実施形態における三次元造形装置5Bのその他の構成は、特に説明しない限り第1実施形態と同じである。
図11は、第2実施形態の三次元造形装置5Bの概略構成を示す説明図である。本実施形態の三次元造形装置5Bは、第1ノズル60a近傍に、第1ノズルヒーター61aを備えており、第2ノズル60bの近傍に、第2ノズルヒーター61bを備えていることが第1実施形態と異なる。第2実施形態における三次元造形装置5Bのその他の構成は、特に説明しない限り第1実施形態と同じである。
第1ノズルヒーター61aは、制御部300の制御下において、第1ノズル60a内の造形材料を調温する。第2ノズルヒーター61bは、制御部300の制御下において、第2ノズル60b内の造形材料を調温する。本実施形態では、第1ノズル60a内の造形材料の温度が、第2ノズル60b内の造形材料の温度よりも高くなるように、第1ノズルヒーター61aと第2ノズルヒーター61bとが制御される。
以上で説明した本実施形態の三次元造形装置5Bによれば、第1ノズルヒーター61aによって、小径の第1ノズル60a内の造形材料の温度が、大径の第2ノズル60b内の造形材料の温度よりも高くされることによって、第1ノズル60a内の造形材料の流動性が、第2ノズル60b内の造形材料の流動性よりも高くされている。そのため、小径の第1ノズル60aからの造形材料の吐出量が、大径の第2ノズル60bからの造形材料の吐出量よりも小さくなることを抑制できる。
C.第3実施形態:
図12は、第3実施形態の吐出ユニット100の概略構成を示す説明図である。本実施形態の三次元造形装置5Cは、第1吐出ユニット100aの第1材料溶融部90aと、第2吐出ユニット100bの第2材料溶融部90bとの構成が第1実施形態と異なる。第3実施形態における三次元造形装置5Cのその他の構成は、特に説明しない限り第1実施形態と同じである。
図12は、第3実施形態の吐出ユニット100の概略構成を示す説明図である。本実施形態の三次元造形装置5Cは、第1吐出ユニット100aの第1材料溶融部90aと、第2吐出ユニット100bの第2材料溶融部90bとの構成が第1実施形態と異なる。第3実施形態における三次元造形装置5Cのその他の構成は、特に説明しない限り第1実施形態と同じである。
本実施形態の材料溶融部90は、フラットスクリュー40ではなく、インラインスクリュー140を備えている。インラインスクリュー140は、中心軸AXを有する長尺のスクリューである。インラインスクリュー140は、溝部142を備えている。インラインスクリュー140は、長手方向における一方の端部に接続された駆動モーター30によって回転させられる。
本実施形態のバレル50は、インラインスクリュー140の外周を覆うように、円筒状の形態を有している。バレル50は、円筒の側面に、インラインスクリュー140に対向するスクリュー対向面52を有している。円筒状のバレル50の底面には、インラインスクリュー140の中心軸AX上に、連通孔56が設けられている。
回転しているインラインスクリュー140の溝部142と、バレル50のスクリュー対向面52との間に供給された材料は、インラインスクリュー140の回転と、バレル50に内蔵されたヒーター58による加熱とによって、少なくとも一部が溶融されて、流動性を有するペースト状の造形材料となる。造形材料は、インラインスクリュー140の回転によって、バレル50に設けられた連通孔56へと、溝部142に沿って輸送される。
本実施形態では、第1材料溶融部90aのインラインスクリュー140aの回転数が、第2材料溶融部90bのインラインスクリュー140bの回転数よりも高くなるように、駆動モーター30aおよび駆動モーター30bが制御される。
以上で説明した本実施形態の三次元造形装置5Cによれば、第1吐出ユニット100aのインラインスクリュー140aの溝部142a内を輸送される造形材料の輸送量が、第2吐出ユニット100bのインラインスクリュー140bの溝部142b内を輸送される造形材料の輸送量よりも多くなることによって、溝部142a内の背圧が、溝部142b内の背圧よりも高くなる。そのため、第1連通孔56aの圧力が、第2連通孔56b内の圧力よりも大きくなり、小径の第1ノズル60aからの造形材料の吐出量が、大径の第2ノズル60bからの造形材料の吐出量よりも小さくなることを抑制できる。
尚、本実施形態と、第2実施形態とを組み合わせてもよい。つまり、本実施形態の三次元造形装置5Cにおいて、図11に示したように、第1ノズル60a近傍に第1ノズルヒーター61aを備え、第2ノズル60b近傍に第2ノズルヒーター61bを備えてもよい。
D.他の実施形態:
(D1)上述した第1実施形態の三次元造形装置5および第2実施形態の三次元造形装置5Bにおいて、第1吐出ユニット100aのフラットスクリュー40aの回転数は、第2吐出ユニット100bのフラットスクリュー40bの回転数と同じである。これに対して、第1吐出ユニット100aのフラットスクリュー40aの回転数は、第2吐出ユニット100bのフラットスクリュー40bの回転数よりも高くてもよい。この場合、第1吐出ユニット100aのフラットスクリュー40aの溝部42a内を輸送される造形材料の輸送量が多くなることによって、溝部42a内の背圧が高くなる。そのため、第1連通孔56aの圧力を大きくすることができる。
(D1)上述した第1実施形態の三次元造形装置5および第2実施形態の三次元造形装置5Bにおいて、第1吐出ユニット100aのフラットスクリュー40aの回転数は、第2吐出ユニット100bのフラットスクリュー40bの回転数と同じである。これに対して、第1吐出ユニット100aのフラットスクリュー40aの回転数は、第2吐出ユニット100bのフラットスクリュー40bの回転数よりも高くてもよい。この場合、第1吐出ユニット100aのフラットスクリュー40aの溝部42a内を輸送される造形材料の輸送量が多くなることによって、溝部42a内の背圧が高くなる。そのため、第1連通孔56aの圧力を大きくすることができる。
(D2)上述した第1実施形態の三次元造形装置5および第2実施形態の三次元造形装置5Bにおいて、第1吐出ユニット100aのフラットスクリュー40aの溝部42aの長さL1は、第2吐出ユニット100bのフラットスクリュー40bの溝部42bの長さL2と同じである。これに対して、第1吐出ユニット100aのフラットスクリュー40aの溝部42aの長さL1は、第2吐出ユニット100bのフラットスクリュー40bの溝部42bの長さL2よりも長くてもよい。この場合、第1吐出ユニット100aのフラットスクリュー40aの溝部42内の流路抵抗が大きくなることによって、溝部42a内の背圧が高くなる。そのため、第1連通孔56aの圧力を大きくすることができる。さらに、第1吐出ユニット100aのフラットスクリュー40aの回転数を、第2吐出ユニット100bのフラットスクリュー40bの回転数よりも高くしてもよい。
(D3)上述した第1実施形態の三次元造形装置5および第2実施形態の三次元造形装置5Bにおいて、フラットスクリュー40aにおける溝部42a内の造形材料の温度は、フラットスクリュー40bにおける溝部42b内の造形材料の温度と同じである。これに対して、フラットスクリュー40aにおける溝部42a内の造形材料の温度は、フラットスクリュー40bにおける溝部42b内の造形材料の温度よりも低くてもよい。この場合、第1吐出ユニット100aのフラットスクリュー40aの溝部42内の造形材料の流動性が低くなることによって、溝部42a内の背圧が高くなる。そのため、第1連通孔56aの圧力を大きくすることができる。さらに、第1吐出ユニット100aのフラットスクリュー40aの回転数を、第2吐出ユニット100bのフラットスクリュー40bの回転数よりも高くしてもよい。また、第1吐出ユニット100aのフラットスクリュー40aの回転数を、第2吐出ユニット100bのフラットスクリュー40bの回転数よりも高くするとともに、フラットスクリュー40aにおける溝部42a内の造形材料の温度は、フラットスクリュー40bにおける溝部42b内の造形材料の温度よりも低くしてもよい。
(D4)上述した第1実施形態の三次元造形装置5および第2実施形態の三次元造形装置5Bにおいて、フラットスクリュー40は、溝形成面41に1条の溝部42を有している。これに対して、フラットスクリュー40は、溝形成面41に複数条の溝部42を有してもよい。
(D5)上述した各実施形態の三次元造形装置5は、第1吐出ユニット100aと第2吐出ユニット100bとを備えている。これに対して、三次元造形装置5は、材料を溶融させて造形材料とする第1材料溶融部90aと、第1材料溶融部90aに第1連通孔56aを介して連通し、第1材料溶融部90aから供給された造形材料が吐出される第1ノズル60aと、材料を溶融させて造形材料とする第2材料溶融部90bと、第2材料溶融部90bに第2連通孔56bを介して連通し、第2材料溶融部90bから供給された造形材料が吐出される第2ノズル60bとを有する1つの吐出ユニットを備えてもよい。
(D6)上述した各実施形態の三次元造形装置5は、第1吐出ユニット100aと第2吐出ユニット100bとを備えている。これに対して、三次元造形装置5は、さらに、材料を溶融させて造形材料とする第3材料溶融部、および、第3材料溶融部に第3連通孔を介して連通し、第3材料溶融部から供給された造形材料が吐出される第3ノズルを有する第3吐出ユニットを備えてもよい。第3ノズルのノズル径が、第1ノズル60aのノズル径Dn1よりも小さい場合、第3材料溶融部のフラットスクリューの溝部の背圧が、第1材料溶融部90aのフラットスクリュー40aの溝部42aの背圧よりも高くなるように、第3材料溶融部のフラットスクリューの溝部の長さや、溝部の断面形状を設定することによって、小径の第3ノズルからの吐出量が、第3ノズルよりも大径の第1ノズル60aからの吐出量よりも小さくなることを抑制できる。
E.他の形態:
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実現することができる。例えば、本発明は、以下の形態によっても実現可能である。以下に記載した各形態中の技術的特徴に対応する上記実施形態中の技術的特徴は、本発明の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、本発明の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実現することができる。例えば、本発明は、以下の形態によっても実現可能である。以下に記載した各形態中の技術的特徴に対応する上記実施形態中の技術的特徴は、本発明の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、本発明の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、三次元造形装置が提供される。この三次元造形装置は、材料を溶融させて造形材料とする第1材料溶融部、および、前記第1材料溶融部に第1連通孔を介して連通し、前記第1材料溶融部から供給された前記造形材料を吐出する第1ノズルを有する第1吐出ユニットと、材料を溶融させて造形材料とする第2材料溶融部、および、前記第2材料溶融部に第2連通孔を介して連通し、前記第2材料溶融部から供給された前記造形材料を吐出する第2ノズルを有する第2吐出ユニットと、前記第1吐出ユニットおよび前記第2吐出ユニットを制御して、三次元造形物を造形する制御部と、を備える。前記第1ノズルのノズル径は、前記第2ノズルのノズル径よりも小さく、前記制御部は、前記三次元造形物を造形する場合に、前記第1吐出ユニットおよび前記第2吐出ユニットを制御することによって、前記第1連通孔内の前記造形材料の圧力を、前記第2連通孔内の前記造形材料の圧力よりも大きくする。
この形態の三次元造形装置によれば、小径の第1ノズルから吐出される造形材料の流量が、大径の第2ノズルから吐出される造形材料の流量よりも小さくなることを抑制できる。そのため、小径のノズルによって造形した場合であっても、ノズルからの吐出量の減少を抑制できるため、小径のノズルを用いた三次元造形装置における生産性の向上を図ることができる。
この形態の三次元造形装置によれば、小径の第1ノズルから吐出される造形材料の流量が、大径の第2ノズルから吐出される造形材料の流量よりも小さくなることを抑制できる。そのため、小径のノズルによって造形した場合であっても、ノズルからの吐出量の減少を抑制できるため、小径のノズルを用いた三次元造形装置における生産性の向上を図ることができる。
(2)上記形態の三次元造形装置において、前記第1材料溶融部および前記第2材料溶融部は、それぞれ、スクリューを有し、回転する前記スクリューによって材料を溶融させて造形材料とし、前記制御部は、前記第1材料溶融部および前記第2材料溶融部を制御することによって、材料を溶融させる際の前記第1材料溶融部の前記スクリューの回転数を、材料を溶融させる際の前記第2材料溶融部の前記スクリューの回転数よりも高くしてもよい。
この形態の三次元造形装置によれば、スクリューの回転によって、第1連通孔内の造形材料の圧力を、第2連通孔内の造形材料の圧力よりも大きくすることができるため、小径の第1ノズルから吐出される造形材料の流量が、大径の第2ノズルから吐出される造形材料の流量よりも小さくなることを抑制できる。
この形態の三次元造形装置によれば、スクリューの回転によって、第1連通孔内の造形材料の圧力を、第2連通孔内の造形材料の圧力よりも大きくすることができるため、小径の第1ノズルから吐出される造形材料の流量が、大径の第2ノズルから吐出される造形材料の流量よりも小さくなることを抑制できる。
(3)上記形態の三次元造形装置において、前記第1ノズルおよび前記第2ノズルは、ぞれぞれ、第1ヒーターを有し、前記制御部は、前記第1ノズルの前記第1ヒーターおよび前記第2ノズルの前記第1ヒーターを制御することによって、前記第1ノズル内の前記造形材料の温度を、前記第2ノズル内の前記造形材料の温度よりも高くしてもよい。
この形態の三次元造形装置によれば、第1ノズル内の造形材料の流動性を、第2ノズル内の造形材料の流動性よりも高くすることができる。そのため、小径の第1ノズルから吐出される造形材料の流量が、大径の第2ノズルから吐出される造形材料の流量よりも小さくなることを抑制できる。
この形態の三次元造形装置によれば、第1ノズル内の造形材料の流動性を、第2ノズル内の造形材料の流動性よりも高くすることができる。そのため、小径の第1ノズルから吐出される造形材料の流量が、大径の第2ノズルから吐出される造形材料の流量よりも小さくなることを抑制できる。
(4)上記形態の三次元造形装置において、前記第1材料溶融部および前記第2材料溶融部は、それぞれ、スクリューを有し、回転する前記スクリューによって材料を溶融させて造形材料とし、前記第1材料溶融部の前記スクリューは、渦状の溝部が形成され、中心に前記第1連通孔が形成されたバレルと対面する溝形成面を有し、前記第2材料溶融部の前記スクリューは、渦状の溝部が形成され、中心に前記第2連通孔が形成されたバレルと対面する溝形成面を有してもよい。
この形態の三次元造形装置によれば、第1材料溶融部および第2材料溶融部が長尺なスクリューを備える形態よりも、第1材料溶融部および第2材料溶融部を小型化できる。そのため、吐出ユニットを小型化できる。
この形態の三次元造形装置によれば、第1材料溶融部および第2材料溶融部が長尺なスクリューを備える形態よりも、第1材料溶融部および第2材料溶融部を小型化できる。そのため、吐出ユニットを小型化できる。
(5)上記形態の三次元造形装置において、前記第1材料溶融部の前記スクリューの前記溝部の容積は、前記第2材料溶融部の前記スクリューの前記溝部の容積よりも小さくてもよい。
この形態の三次元造形装置によれば、第1材料溶融部のスクリューの溝部の流路抵抗が、第2材料溶融部のスクリューの溝部の流路抵抗よりも大きくなる。そのため、第1連通孔内の造形材料の圧力を、第2連通孔内の造形材料の圧力よりも大きくできる。
この形態の三次元造形装置によれば、第1材料溶融部のスクリューの溝部の流路抵抗が、第2材料溶融部のスクリューの溝部の流路抵抗よりも大きくなる。そのため、第1連通孔内の造形材料の圧力を、第2連通孔内の造形材料の圧力よりも大きくできる。
(6)上記形態の三次元造形装置において、前記第1材料溶融部の前記スクリューが有する前記溝部の断面における前記溝部の幅に対する前記溝部の深さの比であるアスペクト比は、前記第2材料溶融部の前記スクリューが有する前記溝部の断面における前記溝部の幅に対する前記溝部の深さの比であるアスペクト比よりも小さくてもよい。
この形態の三次元造形装置によっても、第1材料溶融部のスクリューの溝部の流路抵抗を、第2材料溶融部のスクリューの溝部の流路抵抗よりも大きくできる。
この形態の三次元造形装置によっても、第1材料溶融部のスクリューの溝部の流路抵抗を、第2材料溶融部のスクリューの溝部の流路抵抗よりも大きくできる。
(7)上記形態の三次元造形装置において、前記第1材料溶融部の前記スクリューの前記溝部の長さは、前記第2材料溶融部の前記スクリューの前記溝部の長さよりも長くてもよい。
この形態の三次元造形装置によっても、第1材料溶融部のスクリューの溝部の流路抵抗を、第2材料溶融部のスクリューの溝部の流路抵抗よりも大きくできる。
この形態の三次元造形装置によっても、第1材料溶融部のスクリューの溝部の流路抵抗を、第2材料溶融部のスクリューの溝部の流路抵抗よりも大きくできる。
(8)上記形態の三次元造形装置において、前記第1材料溶融部および前記第2材料溶融部は、それぞれ、第2ヒーターを有し、前記制御部は、前記第1材料溶融部の前記第2ヒーターおよび前記第2材料溶融部の前記第2ヒーターを制御することによって、前記第1材料溶融部の前記スクリューにおける前記溝部内の前記造形材料の温度を、前記第2材料溶融部の前記スクリューにおける前記溝部内の前記造形材料の温度よりも低くてもよい。
この形態の三次元造形装置によれば、第1材料溶融部のスクリューの溝部内の造形材料の流動性が、第2材料溶融部のスクリューの溝部内の造形材料の流動性よりも低くなる。そのため、第1連通孔内の造形材料の圧力を、第2連通孔内の造形材料の圧力よりも大きくできる。
この形態の三次元造形装置によれば、第1材料溶融部のスクリューの溝部内の造形材料の流動性が、第2材料溶融部のスクリューの溝部内の造形材料の流動性よりも低くなる。そのため、第1連通孔内の造形材料の圧力を、第2連通孔内の造形材料の圧力よりも大きくできる。
本発明は、三次元造形装置以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、吐出ユニットや三次元造形方法、その制御方法を実現するコンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムを記録した一時的でない記録媒体等の形態で実現することができる。
5,5B,5C…三次元造形装置、10…スクリューケース、20…材料供給部、22…供給路、30,30a,30b…駆動モーター、40,40a,40b…フラットスクリュー、41…溝形成面、42,42a,42b…溝部、43…側面、44…材料流入口、46…中央部、50…バレル、52…スクリュー対向面、54…案内溝、56…連通孔、56a…第1連通孔、56b…第2連通孔、58…ヒーター、60…ノズル、60a…第1ノズル、60b…第2ノズル、61a…第1ノズルヒーター、61b…第2ノズルヒーター、90…材料溶融部、90a…第1材料溶融部、90b…第2材料溶融部、100…吐出ユニット、100a…第1吐出ユニット、100b…第2吐出ユニット、140,140a,140b…インラインスクリュー、142,142a,142b…溝部、210…移動機構、220…造形テーブル、300…制御部、400…モデル、410…矩形管、411…入口部、412…出口部、413…バレル部、420…ノズル部。
Claims (10)
- 三次元造形装置であって、
材料を溶融させて造形材料とする第1材料溶融部、および、前記第1材料溶融部に第1連通孔を介して連通し、前記第1材料溶融部から供給された前記造形材料を吐出する第1ノズルを有する第1吐出ユニットと、
材料を溶融させて造形材料とする第2材料溶融部、および、前記第2材料溶融部に第2連通孔を介して連通し、前記第2材料溶融部から供給された前記造形材料を吐出する第2ノズルを有する第2吐出ユニットと、
前記第1吐出ユニットおよび前記第2吐出ユニットを制御して、三次元造形物を造形する制御部と、
を備え、
前記第1ノズルのノズル径は、前記第2ノズルのノズル径よりも小さく、
前記制御部は、前記三次元造形物を造形する場合に、前記第1吐出ユニットおよび前記第2吐出ユニットを制御することによって、前記第1連通孔内の前記造形材料の圧力を、前記第2連通孔内の前記造形材料の圧力よりも大きくする、
三次元造形装置。 - 請求項1に記載の三次元造形装置であって、
前記第1材料溶融部および前記第2材料溶融部は、それぞれ、スクリューを有し、回転する前記スクリューによって材料を溶融させて造形材料とし、
前記制御部は、前記第1材料溶融部および前記第2材料溶融部を制御することによって、材料を溶融させる際の前記第1材料溶融部の前記スクリューの回転数を、材料を溶融させる際の前記第2材料溶融部の前記スクリューの回転数よりも高くする、三次元造形装置。 - 請求項1または請求項2に記載の三次元造形装置であって、
前記第1ノズルおよび前記第2ノズルは、ぞれぞれ、第1ヒーターを有し、
前記制御部は、前記第1ノズルの前記第1ヒーターおよび前記第2ノズルの前記第1ヒーターを制御することによって、前記第1ノズル内の前記造形材料の温度を、前記第2ノズル内の前記造形材料の温度よりも高くする、三次元造形装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の三次元造形装置であって、
前記第1材料溶融部および前記第2材料溶融部は、それぞれ、スクリューを有し、回転する前記スクリューによって材料を溶融させて造形材料とし、
前記第1材料溶融部の前記スクリューは、渦状の溝部が形成され、中心に前記第1連通孔が形成されたバレルと対面する溝形成面を有し、
前記第2材料溶融部の前記スクリューは、渦状の溝部が形成され、中心に前記第2連通孔が形成されたバレルと対面する溝形成面を有する、三次元造形装置。 - 請求項4に記載の三次元造形装置であって、
前記第1材料溶融部の前記スクリューの前記溝部の容積は、前記第2材料溶融部の前記スクリューの前記溝部の容積よりも小さい、三次元造形装置。 - 請求項4に記載の三次元造形装置であって、
前記第1材料溶融部の前記スクリューが有する前記溝部の断面における前記溝部の幅に対する前記溝部の深さの比であるアスペクト比は、前記第2材料溶融部の前記スクリューが有する前記溝部の断面における前記溝部の幅に対する前記溝部の深さの比であるアスペクト比よりも小さい、三次元造形装置。 - 請求項4から請求項6のいずれか一項に記載の三次元造形装置であって、
前記第1材料溶融部の前記スクリューの前記溝部の長さは、前記第2材料溶融部の前記スクリューの前記溝部の長さよりも長い、三次元造形装置。 - 請求項4から請求項7のいずれか一項に記載の三次元造形装置であって、
前記第1材料溶融部および前記第2材料溶融部は、それぞれ、第2ヒーターを有し、
前記制御部は、前記第1材料溶融部の前記第2ヒーターおよび前記第2材料溶融部の前記第2ヒーターを制御することによって、前記第1材料溶融部の前記スクリューにおける前記溝部内の前記造形材料の温度を、前記第2材料溶融部の前記スクリューにおける前記溝部内の前記造形材料の温度よりも低くする、三次元造形装置。 - 吐出ユニットであって、
材料を溶融させて造形材料とする第1材料溶融部、および、前記第1材料溶融部に第1連通孔を介して連通し、前記第1材料溶融部から供給された前記造形材料を吐出する第1ノズルと、
材料を溶融させて造形材料とする第2材料溶融部、および、前記第2材料溶融部に第2連通孔を介して連通し、前記第2材料溶融部から供給された前記造形材料を吐出する第2ノズルと、
を備え、
前記第1ノズルのノズル径は、前記第2ノズルのノズル径よりも小さく、
三次元造形物を造形する場合に、前記第1連通孔内の前記造形材料の圧力が、前記第2連通孔内の前記造形材料の圧力よりも大きくなるように制御される、吐出ユニット。 - 三次元造形装置を用いた三次元造形物の製造方法であって、
前記三次元造形装置は、
材料を溶融させて造形材料とする第1材料溶融部、および、前記第1材料溶融部に第1連通孔を介して連通し、前記第1材料溶融部から供給された前記造形材料を吐出する第1ノズルを有する第1吐出ユニットと、
材料を溶融させて造形材料とする第2材料溶融部、および、前記第2材料溶融部に第2連通孔を介して連通し、前記第2材料溶融部から供給された前記造形材料を吐出する第2ノズルを有する第2吐出ユニットと、
を備え、
前記第1ノズルのノズル径は、前記第2ノズルのノズル径よりも小さく、
前記第1ノズルから前記造形材料を吐出する場合に前記第1連通孔内の前記造形材料に対して与えられる圧力は、前記第2ノズルから前記造形材料を吐出する場合に前記第2連通孔内の前記造形材料に対して与えられる圧力よりも大きい、三次元造形物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018155939A JP2020029036A (ja) | 2018-08-23 | 2018-08-23 | 三次元造形装置、吐出ユニットおよび三次元造形物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2018155939A JP2020029036A (ja) | 2018-08-23 | 2018-08-23 | 三次元造形装置、吐出ユニットおよび三次元造形物の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2020029036A true JP2020029036A (ja) | 2020-02-27 |
Family
ID=69623536
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018155939A Pending JP2020029036A (ja) | 2018-08-23 | 2018-08-23 | 三次元造形装置、吐出ユニットおよび三次元造形物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020029036A (ja) |
-
2018
- 2018-08-23 JP JP2018155939A patent/JP2020029036A/ja active Pending
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