JP2020028015A - 通信装置、プログラム及び通信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】28GHz帯のような高い周波数帯の仕様によるサービスエリアの縮小を軽減可能な技術を提供することが望ましい。【解決手段】アレイアンテナと、アレイアンテナのビームパターンを制御する第1のビームフォーミング部と、第1のビームフォーミング部によって制御されたビームパターンによって第1の無線基地局からの制御信号のデコードが可能な場合に、制御信号に基づいて、第1の無線基地局からの複数の受信パスから、第1の無線基地局からの電波の到来方向を推定し、推定結果に従ってアレイアンテナのビームパターンを制御する第2のビームフォーミング部と、第2のビームフォーミング部によりビームパターンが制御されたアレイアンテナを介して第1の無線基地局と通信する第1通信部とを備える通信装置を提供する。【選択図】図1
Description
本発明は、通信装置、プログラム及び通信システムに関する。
第5世代移動通信(5G)において、28GHz帯などの周波数帯を使用した通信が検討されている(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2018−033121号公報
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2018−033121号公報
5Gによりさらなる通信速度の向上、低遅延時間などが実現され新たなサービスの展開が可能となる。しかしより高い周波数、例えば28GHz帯の使用により伝搬損失、屋内への浸透損失が増加するのみならず回折などによる見通し外への通信が困難になる。特に端末からの上り信号は電力も小さいためサービスエリアの拡大にあたっての問題となる。28GHz帯のような高い周波数帯の仕様によるサービスエリアの縮小を軽減可能な技術を提供することが望ましい。
本発明の第1の態様によれば、通信装置が提供される。通信装置は、アレイアンテナを備えてよい。通信装置は、アレイアンテナのビームパターンを制御する第1のビームフォーミング部を備えてよい。通信装置は、第1のビームフォーミング部によって制御されたビームパターンによって第1の無線基地局からの制御信号のデコードが可能な場合に、制御信号に基づいて、第1の無線基地局からの複数の受信パスから、第1の無線基地局からの電波の到来方向を推定し、推定結果に従ってアレイアンテナのビームパターンを制御する第2のビームフォーミング部を備えてよい。通信装置は、第2のビームフォーミング部によりビームパターンが制御されたアレイアンテナを介して第1の無線基地局と通信する第1通信部を備えてよい。
上記第1のビームフォーミング部は、予め設定された複数のビームパターンを順次自律的に切り替えて、上記第1の無線基地局からの上記制御信号のデコードが可能なビームパターンを決定して使用するよう上記アレイアンテナのビームパターンを制御してよい。上記第1のビームフォーミング部は、上記第2のビームフォーミング部によりビームパターンが制御された上記アレイアンテナを介して上記第1通信部が上記第1の無線基地局との通信を開始した後、上記第1の無線基地局からの制御信号のデコードができなくなった場合に、上記アレイアンテナのビームパターンの制御を自律的に再開してよい。上記通信装置は、上記第2のビームフォーミング部によりビームパターンが制御された上記アレイアンテナを介して上記第1通信部が上記第1の無線基地局との通信を開始した後、上記第1の無線基地局からの電波受信強度が予め定められた閾値よりも低くなった場合、上記電波受信強度が上記予め定められた閾値よりも低い状態の経過時間を計測するタイマを備えてよく、上記第1のビームフォーミング部は、上記タイマにより計測されている上記経過時間が予め定められた時間を超えた場合に、上記アレイアンテナのビームパターンの制御を自律的に再開してよい。上記第1のビームフォーミング部は、上記タイマにより計測されている上記経過時間が上記予め定められた時間を超える前に上記電波受信強度が上記予め定められた閾値よりも高くなった場合、上記アレイアンテナのビームパターンの制御を再開しなくてよい。上記通信装置は、予め定められた期間内に、上記経過時間が上記予め定められた時間を超える前に上記電波受信強度が上記予め定められた閾値よりも高くなった回数を計数する計数部を備えてよく、上記第1のビームフォーミング部は、上記計数部によって計数された上記回数が予め定められた回数に達した場合に、上記アレイアンテナのビームパターンの制御を自律的に再開してよい。上記通信装置は、上記アレイアンテナと、上記第1のビームフォーミング部と、上記第2のビームフォーミング部とを有するアンテナユニットと、上記第1通信部と、上記アンテナユニットに電源を供給する電源供給部とを有する制御ユニットとを備えてよい。上記アンテナユニットと上記制御ユニットとは無線接続されてよく、上記第1通信部は、無線接続された上記アンテナユニットの上記アレイアンテナを介して上記第1の無線基地局と通信してよい。上記電源供給部は、上記アンテナユニットに無線給電してよい。上記制御ユニットは、上記第1の無線基地局とは異なる第2の無線基地局と通信するアンテナを介して、上記第2の無線基地局と通信する第2通信部を有してよく、上記第1通信部は、下り方向の通信を実行してよく、上記第2通信部は、上り方向の通信を実行してよい。上記第2の無線基地局は、LTE無線基地局であってよい。アクセスポイントとして通信端末と無線通信する第3通信部を備えてよい。上記第1の無線基地局は、ミリ波を用いて無線通信を実行するミリ波無線基地局であってよい。上記第1の無線基地局は、5G無線基地局であってよい。
本発明の第2の態様によれば、コンピュータを、上記通信装置として機能させるためのプログラムが提供される。
本発明の第3の態様によれば、上記通信装置と、上記第1の無線基地局とを備える通信システムが提供される。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、通信装置100の設置環境の一例を概略的に示す。通信装置100は、例えば屋内に設置される。図1では、通信装置100が住宅10の中に設置された場合を例示している。通信装置100が配置されるのは、住宅10に限らず、オフィスなどであってもよく、窓及び壁などによって囲まれた任意の空間内であってよい。
通信装置100は、アレイアンテナ110を備える。通信装置100は、アレイアンテナ110によって、無線基地局20と通信する。無線基地局20は、ミリ波を用いて無線通信を実行するミリ波無線基地局であってよい。無線基地局20は、5Gに準拠する5G無線基地局であってよい。無線基地局20は、例えば、28GHz帯などの高周波数帯域を用いて無線通信を実行する。
通信装置100は、無線基地局20と通信することにより、例えば、5Gの端末として動作する。また、通信装置100は、5Gの端末として動作するとともに、UE(User Equipment)リレーなどの技術によりその信号を中継し、住宅10内の他の端末への5G、WiFi(登録商標)(Wireless Fidelity)などのアクセスポイントとして動作することにより、屋内でのサービスを5G対応にすることを可能とする。これによって、より高度のサービスを提供可能である。
例えば、5Gに対応した屋内用の通信装置100(UEリレー機能を有するものを含む)に、高利得のアレイアンテナ110を組み合わせることによって、窓ガラスによる伝播損失を補い、5G通信を屋内でのサービスのための通信として使用可能とし、広い範囲のサービスとして供給することが可能となる。
ここで、伝播損失を補うために必要となる高利得のアレイアンテナ110の使用に伴いビームパターンは細くなる。しかし、屋内での固定設置であり、通常は無線基地局20の方向に向け、反射及び回折などを考慮した適切なビームパターンを使用すれば良い。しかし、ケースによっては無線基地局20の送信ビームとのミスアライメントが発生し、制御信号の受信が困難な場合が発生する。従って通信装置100側のアレイアンテナ110のビームパターンの変更が必要となるが、無線基地局20と通信装置100との間の通信が確立されていないため、通信装置100側のアレイアンテナ110のビームパターンの自律的な制御が必要となる場合がある。
本実施形態に係る通信装置100は、初期設定時など、無線基地局20との間の通信が確立されていない状態において、無線基地局20からの制御信号をデコード可能とすべく、アレイアンテナ110のビームパターンを制御し、アレイアンテナ110のビーム112の指向性を調整する。例えば、通信装置100は、予め設定された複数のビームパターンを順次自律的に切り替えて、無線基地局20からの制御信号をデコード可能なビームパターンを決定する。制御信号の受信が可能であれば、受信信号のデコードが出来、アレイアンテナ110により到来角の推定が可能となり、より最適な通信装置100のアレイアンテナ110のビームパターンの形成が可能となる。
高利得のアンテナとして、パラボラのような大きなアンテナを使用せずにデジタル処理又はアナログ走査によるビームフォーミングを行うアンテナを用いることで、通信装置100の大きさを小型化することができる。また、特殊なプロトコルを用いず制御可能であり、無線基地局20側の変更は不要である。
通信装置100は、住宅10の窓際に設置されることが望ましい。アレイアンテナ110は、窓12に取り付け可能であってもよい。アレイアンテナ110は、例えば、窓12に貼り付けられる。
なお、本実施形態に係る通信装置100は、無線基地局30とも無線通信可能であってよい。無線基地局30は、無線基地局20が使用する周波数帯域よりも低い周波数帯域を使用する。無線基地局30は、例えば、LTE(Long Term Evolution)に準拠するLTE無線基地局、及び第4世代移動通信(4G)に準拠する4G無線基地局などである。通信装置100は、例えば、無線基地局20との通信をデータの下り方向のみに使用し、無線基地局30との通信をデータの上り方向に使用してよい。なお、通信装置100は、無線基地局30と無線通信する機能を有さなくてもよい。
図2は、通信装置100による処理の流れの一例を概略的に示す。ここでは、通信装置100の初期設定時における通信装置100による処理の流れを説明する。通信装置100は、例えば、通信装置100の所有者によって、住宅10の窓際などに設置された後、図2に示す初期設定処理を実行する。図に示す各処理は、通信装置100が備える制御部が主体となって実行される。
ステップ(ステップをSと省略して記載する場合がある。)102では、予め設定された複数のビームパターンから一のビームパターンを読み出す。当該複数のビームパターンは、例えば、通信装置100の製品出荷前に通信装置100に格納される。また、当該複数のビームパターンは、通信装置100の製品出荷後に通信装置100に格納されてもよい。
S104では、S102において読み出したビームパターンを、アレイアンテナ110に設定する。S106では、無線基地局20からの制御信号のデコードが可能か否かを判定する。可能と判定した場合、S112に進み、可能でないと判定した場合、S108に進む。
S108では、未処理のビームパターンが有るか否かを判定する。有ると判定した場合、S102に戻り、無いと判定した場合、S110に進む。S110では、通知データを出力する。通信装置100は、例えば、通信装置100の設置場所を変更することを要求する通知データを出力する。通信装置100は、ディスプレイを有する場合は、通知データを表示出力してよい。また、通信装置100は、スピーカを有する場合は、通知データを音声出力してよい。また、通信装置100は、住宅10内に位置する、住宅10の住民のスマートフォンなどの通信端末に対して通知データを送信してもよい。
S112では、無線基地局20からの制御信号に基づいて、無線基地局20からの複数の受信パスから、無線基地局20からの電波の到来方向を推定する。S114では、S112における推定結果に従って、アレイアンテナ110のビームパターンを設定する。そして、処理を終了する。
通信装置100が上述した処理を実行することによって、これまでは、セルラー通信には向いていないと考えられていたミリ波を、これまでのセルラー通信と同じように活用することができる。特に、高さの低いところに設置するスモールセルを用いることなく、マクロセル基地局でもセルラーネットワークを構築することが可能となる。
図3は、通信装置100の通信環境の一例を概略的に示す。図3は、図2に示す処理を実行することによって初期設定が完了した通信装置100が無線基地局20と通信している間に、アレイアンテナ110と無線基地局20との間を車両50が走行している状況を例示している。
アレイアンテナ110と無線基地局20との間を車両50が走行している間は、ビーム112が遮られる。この間、通信装置100による、無線基地局20からの電波受信強度が低下するが、車両50が通過した後は、電波受信強度が元の強度に回復することになる。
ここで、無線基地局20からの電波受信強度が低下したことを条件にアレイアンテナ110のビームパターンを調整してしまうと、車両50が通過することによって、車両50によるビーム112の遮蔽前の状況に戻ったにもかかわらず、元々設定していたビームパターンとは異なるビームパターンとなってしまっているため、電波受信強度が元の強度に回復しないことになり得る。その後、再調整することによって、元々設定していたビームパターンに戻すことはできるが、その再調整の分、遅延が生じてしまう。
それに対して、本実施形態に係る通信装置100は、無線基地局20からの電波受信強度が低下した場合に、電波受信強度が低下した状態の経過時間の計測を開始し、当該経過時間が予め定められた時間を超えた場合にアレイアンテナ110のビームパターンの制御を自律的に再開し、当該経過時間が予め定められた時間を超える前に電波受信強度が回復した場合には、制御を再開しなくてよい。これにより、車両50が通過したような場合に、不必要にアレイアンテナ110のアンテナパターンを制御してしまって、電波受信強度の回復が遅延してしまうことを防止できる。また、電波受信強度が低下した状態の経過時間が予め定められた時間を超えた場合には、アレイアンテナ110のビームパターンの制御を行うことになるので、例えば、車両50が、無線基地局20とアレイアンテナ110との間に駐車してしまったような場合に、その状況に適合したビームパターンをアレイアンテナ110に設定することができる。
予め定められた時間は、任意に設定可能であってよく、また、設定した後で、任意に変更可能であってよい。予め定められた時間としては、例えば、車両50が通過した場合の、ビーム112の遮断期間として想定される数秒間などの時間が設定されてよい。例えば、全長12mの車両50が、時速20kmで走行している場合、遮断期間は2〜3秒程度となることから、3秒、4秒等の時間が設定され得る。
また、通信装置100は、予め定められた期間内に、電波受信強度が低下した状態の経過時間が予め定められた時間を超える前に電波受信強度が予め定められた閾値よりも高くなった回数を計数してよく、計数した回数が予め定められた回数よりも多い場合に、アレイアンテナ110のビームパターンの制御を自律的に再開してもよい。これにより、例えば、無線基地局20とアレイアンテナ110との間の交通状況が変化して、頻繁に車両50が通過するような状況になった場合に、その状況に適合したビームパターンをアレイアンテナ110に設定することができる。
図4は、通信装置100による処理の流れの一例を概略的に示す。ここでは、図2に示す処理を実行することによって初期設定が完了した通信装置100が無線基地局20と通信している間に、無線基地局20からの電波受信強度が予め定められた閾値より低くなった状態を開始状態として説明する。図4に示す各処理は、通信装置100が備える制御部が主体となって実行される。
S202では、無線基地局20からの電波受信強度が予め定められた閾値よりも低い状態の経過時間を計測するタイマを開始する。S204では、無線基地局20からの電波受信強度が予め定められた閾値より低いか否かを判定する。低いと判定した場合、S206に進み、高いと判定した場合、処理を終了する。
S206では、S202において開始したタイマにより計測されている経過時間が予め定められた設定時間を超えたか否かを判定する。超えていないと判定した場合、S204に戻り、超えたと判定した場合、S208に進む。S208では、アレイアンテナ110のビームパターンの制御を自律的に再開する。そして、処理を終了する。
なお、通信装置100は、S204において、高いと判定された場合に、その回数をカウントするカウンタの値に1を加算してよい。当該カウンタは、予め定められた期間が経過するごとにリセットされてよい。そして、通信装置100は、S204において高いと判定され、カウンタの値に1を加算した結果、カウンタの値が予め定められた回数に達した場合、アレイアンテナ110のビームパターンの制御を自律的に再開してよい。
図5は、通信装置100の機能構成の一例を概略的に示す。通信装置100は、アレイアンテナ110、制御部122、通信部124、タイマ126、計数部128、通信部130、アンテナ132、通信部134、アンテナ136、ビームフォーミング部152、及びビームフォーミング部154を備える。なお、通信装置100がこれらのすべての構成を備えることは必須とは限らない。
通信部124は、アレイアンテナ110を介して、無線基地局20と通信する。通信部124は、第1通信部の一例であってよい。
ビームフォーミング部152は、アレイアンテナ110のビームパターンを制御する。ビームフォーミング部152は、第1のビームフォーミング部の一例であってよい。
ビームフォーミング部152は、通信装置100と無線基地局20との間の通信が確立されていない状態において、アレイアンテナ110のビームパターンを制御する。ビームフォーミング部152は、例えば、通信装置100の初期設定時にアレイアンテナ110のビームパターンを制御する。ビームフォーミング部152は、予め設定された複数のビームパターンを順次自律的に切り替えて、無線基地局20からの制御信号のデコードが可能なビームパターンを決定してよい。
ビームフォーミング部154は、無線基地局20からの制御信号に基づいて、アレイアンテナ110のビームパターンを制御する。ビームフォーミング部154は、第2のビームフォーミング部の一例であってよい。
ビームフォーミング部154は、無線基地局20からの制御信号に基づいて、無線基地局20からの複数の受信パスから、無線基地局20からの電波の到来方向を推定し、推定結果に従ってアレイアンテナ110のビームパターンを制御してよい。無線基地局20からの電波の到来方向を推定する手法としては、公知の任意の手法を用いてよい。ビームフォーミング部154は、ビームフォーミング部152によって制御されたビームパターンによって無線基地局20からの制御信号のデコードが可能な場合に、当該制御信号に基づいて、アレイアンテナ110のビームパターンを制御してよい。
通信部124は、ビームフォーミング部154によりビームパターンが制御されたアレイアンテナ110を介して無線基地局20と通信してよい。ビームフォーミング部152は、ビームフォーミング部154によりビームパターンが制御されたアレイアンテナ110を介して、通信部124が無線基地局20との通信を開始した後、無線基地局20からの制御信号のデコードができなくなった場合に、アレイアンテナ110のビームパターンの制御を自律的に再開してよい。
タイマ126は、ビームフォーミング部154によりビームパターンが制御されたアレイアンテナ110を介して通信部124が無線基地局20との通信を開始した後、無線基地局20からの電波受信強度が予め定められた閾値よりも低くなった場合、電波受信強度が予め定められた閾値よりも低い状態の経過時間を計測する。ビームフォーミング部152は、タイマ126によって計測されている経過時間が予め定められた時間を超えた場合に、アレイアンテナ110のビームパターンの制御を自律的に再開してよい。ビームフォーミング部152は、タイマ126により計測されている経過時間が予め定められた時間を超える前に電波受信強度が予め定められた閾値よりも高くなった場合、アレイアンテナのビームパターンの制御を再開しなくてよい。
計数部128は、予め定められた期間内に、タイマ126により計測されている経過時間が予め定められた時間を超える前に電波受信強度が予め定められた閾値よりも高くなった回数を計数する。ビームフォーミング部152は、計数部128によって計数された回数が予め定められた回数に達した場合に、アレイアンテナ110のビームパターンの制御を自律的に再開してよい。
通信部130は、アンテナ132を介して、無線基地局30と通信する。通信部130は、第2通信部の一例であってよい。
通信部134は、アンテナ136を介して、通信端末と通信する。通信部134は、第3通信部の一例であってよい。
通信部134は、例えば、住宅10内の通信端末と通信する。住宅10内の通信端末の例としては、スマートフォン等の携帯電話や、各種IoT(Internet of Thing)機器等が挙げられる。通信部134は、近距離無線通信によって、通信端末と通信してよい。通信部134は、例えば、WiFi、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、及びZ−wave(登録商標)等によって、通信端末と通信する。
図6は、通信装置100の設置環境の一例を概略的に示す。図6に示す通信装置100は、制御ユニット120及びアンテナユニット200を備える。制御ユニット120は、屋内に設置され、アンテナユニット200は、屋外に設置されてよい。
図6に示す例では、制御ユニット120が住宅10の窓12の内側に設置され、アンテナユニット200が、住宅10の窓12の外側に設置されている。制御ユニット120とアンテナユニット200とは、電磁誘導などを利用して、窓12及び壁等に信号を透過させることによって、互いに信号をやりとりしてよい。
図6に示すように、窓ガラス、壁などにケーブルのための穴を開けることなく信号を透過させるため電磁誘導などを利用した制御ユニット120及びアンテナユニット200を屋内側及び屋外側に設置することによって、無線基地局20からの電波の受信品質を向上できる。
図7は、通信装置100の機能構成の他の一例を概略的に示す。制御ユニット120は、制御部122、通信部124、タイマ126、計数部128、通信部130、アンテナ132、通信部134、アンテナ136、及び電源供給部140を有する。アンテナユニット200は、アレイアンテナ110、ビームフォーミング部152、ビームフォーミング部154、通信部156、及び電源受給部158を有する。ここでは、図5とは異なる点を主に説明する。
通信部124は、通信部156を介して、アレイアンテナ110と通信する。通信部124と通信部156との間では、電磁誘導等が使用されてよい。
電源供給部140は、アンテナユニット200に対して電源を供給する。電源供給部140は、アンテナユニット200に無線給電してよい。電源受給部158は、電源供給部140によって供給された電力を受給する。アンテナユニット200の各構成要素は、電源受給部158が受給した電力によって動作してよい。
なお、制御ユニット120とアンテナユニット200との構成の割り振りは、図7に示すものに限られない。例えば、ビームフォーミング部152及びビームフォーミング部154は、制御ユニット120内に配置されてもよい。また、タイマ126及び計数部128は、アンテナユニット200内に配置されてもよい。また、通信部130及びアンテナ132は、アンテナユニット200内に配置されてもよい。
図8は、通信装置100として機能するコンピュータ900のハードウェア構成の一例を概略的に示す。本実施形態に係るコンピュータ900は、SoC(System on a Chip)910、メインメモリ922、フラッシュメモリ924、アレイアンテナ110、アンテナ132、アンテナ136、ディスプレイ942、マイク944、スピーカ946、USB(Universal Serial Bus)ポート952、及びカードスロット954を備える。
SoC910は、メインメモリ922及びフラッシュメモリ924に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。アンテナ132は、例えば、いわゆるセルラーアンテナである。アンテナ136は、例えば、いわゆるWiFiアンテナである。SoC910は、アレイアンテナ110、アンテナ132、及びアンテナ136を用いて、各種通信機能を実現してよい。SoC910は、例えば、アレイアンテナ110、アンテナ132、又はアンテナ136を用いてSoC910が使用するプログラムを受信して、フラッシュメモリ924に格納してよい。
SoC910は、ディスプレイ942を用いて各種表示機能を実現してよい。SoC910は、マイク944を用いて各種音声入力機能を実現してよい。SoC910は、スピーカ946を用いて各種音声出力機能を実現してよい。
USBポート952は、USB接続を実現する。カードスロット954は、SD(Secure Digital)カードなどの各種カードとの接続を実現する。SoC910は、USBポート952に接続された機器又はメモリと、カードスロット954に接続されたカードとから、SoC910が使用するプログラムを受信して、フラッシュメモリ924に格納してよい。
コンピュータ900にインストールされ、コンピュータ900を通信装置100として機能させるプログラムは、SoC910などに働きかけて、コンピュータ900を、通信装置100の各部としてそれぞれ機能させてよい。これらのプログラムに記述された情報処理は、コンピュータ900に読込まれることにより、ソフトウエアと上述した各種のハードウェア資源とが協働した具体的手段である制御部122、通信部124、タイマ126、計数部128、通信部130、通信部134、ビームフォーミング部152、及びビームフォーミング部154として機能する。そして、これらの具体的手段によって、本実施形態におけるコンピュータ900の使用目的に応じた情報の演算又は加工を実現することにより、使用目的に応じた特有の通信装置100が構築される。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10 住宅、12 窓、20 無線基地局、30 無線基地局、50 車両、100 通信装置、110 アレイアンテナ、120 制御ユニット、122 制御部、124 通信部、126 タイマ、128 計数部、130 通信部、132 アンテナ、152 ビームフォーミング部、154 ビームフォーミング部、200 アンテナユニット、900 コンピュータ、910 SoC、922 メインメモリ、924 フラッシュメモリ、942 ディスプレイ、944 マイク、946 スピーカ、952 USBポート、954 カードスロット
Claims (16)
- アレイアンテナと、
前記アレイアンテナのビームパターンを制御する第1のビームフォーミング部と、
前記第1のビームフォーミング部によって制御されたビームパターンによって第1の無線基地局からの制御信号のデコードが可能な場合に、前記制御信号に基づいて、前記第1の無線基地局からの複数の受信パスから、前記第1の無線基地局からの電波の到来方向を推定し、推定結果に従って前記アレイアンテナのビームパターンを制御する第2のビームフォーミング部と、
前記第2のビームフォーミング部によりビームパターンが制御された前記アレイアンテナを介して前記第1の無線基地局と通信する第1通信部と
を備える通信装置。 - 前記第1のビームフォーミング部は、予め設定された複数のビームパターンを順次自律的に切り替えて、前記第1の無線基地局からの前記制御信号のデコードが可能なビームパターンを決定して使用するよう前記アレイアンテナのビームパターンを制御する、請求項1に記載の通信装置。
- 前記第1のビームフォーミング部は、前記第2のビームフォーミング部によりビームパターンが制御された前記アレイアンテナを介して前記第1通信部が前記第1の無線基地局との通信を開始した後、前記第1の無線基地局からの制御信号のデコードができなくなった場合に、前記アレイアンテナのビームパターンの制御を自律的に再開する、請求項1又は2に記載の通信装置。
- 前記第2のビームフォーミング部によりビームパターンが制御された前記アレイアンテナを介して前記第1通信部が前記第1の無線基地局との通信を開始した後、前記第1の無線基地局からの電波受信強度が予め定められた閾値よりも低くなった場合、前記電波受信強度が前記予め定められた閾値よりも低い状態の経過時間を計測するタイマ
を備え、
前記第1のビームフォーミング部は、前記タイマにより計測されている前記経過時間が予め定められた時間を超えた場合に、前記アレイアンテナのビームパターンの制御を自律的に再開する、請求項1から3のいずれか一項に記載の通信装置。 - 前記第1のビームフォーミング部は、前記タイマにより計測されている前記経過時間が前記予め定められた時間を超える前に前記電波受信強度が前記予め定められた閾値よりも高くなった場合、前記アレイアンテナのビームパターンの制御を再開しない、請求項4に記載の通信装置。
- 予め定められた期間内に、前記経過時間が前記予め定められた時間を超える前に前記電波受信強度が前記予め定められた閾値よりも高くなった回数を計数する計数部
を備え、
前記第1のビームフォーミング部は、前記計数部によって計数された前記回数が予め定められた回数に達した場合に、前記アレイアンテナのビームパターンの制御を自律的に再開する、請求項4又は5に記載の通信装置。 - 前記アレイアンテナと、前記第1のビームフォーミング部と、前記第2のビームフォーミング部とを有するアンテナユニットと、
前記第1通信部と、前記アンテナユニットに電源を供給する電源供給部とを有する制御ユニットと
を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の通信装置。 - 前記アンテナユニットと前記制御ユニットとは無線接続され、
前記第1通信部は、無線接続された前記アンテナユニットの前記アレイアンテナを介して前記第1の無線基地局と通信する、請求項7に記載の通信装置。 - 前記電源供給部は、前記アンテナユニットに無線給電する、請求項8に記載の通信装置。
- 前記制御ユニットは、
前記第1の無線基地局とは異なる第2の無線基地局と通信するアンテナを介して、前記第2の無線基地局と通信する第2通信部
を有し、
前記第1通信部は、下り方向の通信を実行し、
前記第2通信部は、上り方向の通信を実行する、
請求項7から9のいずれか一項に記載の通信装置。 - 前記第2の無線基地局は、LTE無線基地局である、請求項10に記載の通信装置。
- アクセスポイントとして通信端末と無線通信する第3通信部
を備える、請求項10又は11に記載の通信装置。 - 前記第1の無線基地局は、ミリ波を用いて無線通信を実行するミリ波無線基地局である、請求項1から12のいずれか一項に記載の通信装置。
- 前記第1の無線基地局は、5G無線基地局である、請求項1から13のいずれか一項に記載の通信装置。
- コンピュータを、請求項1から14のいずれか一項に記載の通信装置として機能させるためのプログラム。
- 請求項1から14のいずれか一項に記載の通信装置と、
前記第1の無線基地局と
を備える、通信システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018151838A JP2020028015A (ja) | 2018-08-10 | 2018-08-10 | 通信装置、プログラム及び通信システム |
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JP2018151838A JP2020028015A (ja) | 2018-08-10 | 2018-08-10 | 通信装置、プログラム及び通信システム |
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JP2020028015A true JP2020028015A (ja) | 2020-02-20 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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