JP2020026744A - 動翼の製造方法 - Google Patents

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石井 龍一
Ryuichi Ishii
龍一 石井
加藤 達也
Tatsuya Kato
達也 加藤
隆裕 小澤
Takahiro Ozawa
隆裕 小澤
陽司 萩田
Yoji Hagita
陽司 萩田
善継 佐藤
Yoshitsugu Sato
善継 佐藤
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Abstract

【課題】製造効率の向上、費用の低下、機械的性質の均一化などを実現可能な、動翼の製造方法を提供する。【解決手段】実施形態は、蒸気タービンに用いられる動翼の製造方法であって、リング形状に形成されたリング素材を準備する準備工程と、リング素材について加工を行うことによって動翼を成形する成形工程とを有する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、動翼の製造方法に関する。
蒸気タービンの一例に関して図2を用いて説明する。図2では、蒸気タービン1について、鉛直面(yz面)に沿った断面を示している。
図2に示すように、蒸気タービン1は、回転機械であって、蒸気が作動流体として供給されることによって、タービンロータ22(車軸)が回転するように構成されている。ここでは、蒸気タービン1は、軸流タービンであって、タービンロータ22の回転軸AXに沿った水平方向yを流れ方向として蒸気が流れる。蒸気タービン1は、多段式であって、動翼21と静翼25とで構成されたタービン段落が回転軸AXに沿った軸方向に複数段並んでいる。蒸気タービン1では、蒸気が複数のタービン段落のそれぞれにおいて仕事を行うことによって、タービンロータ22が回転する。
タービンロータ22は、一端が発電機(図示省略)に連結されており、タービンロータ22の回転によって、発電機(図示省略)が駆動して発電が行われる。タービンロータ22には、ロータディスク221が外周面に複数設けられている。タービンロータ22に設けられたロータディスク221の外周面には、動翼21が設置されている。
動翼21は、タービンロータ22の外周面を囲うように、複数がタービンロータ22の周方向R(回転方向)において間を隔てて配置されており、動翼翼列を構成している。動翼翼列は、複数段であって、複数段の動翼翼列のそれぞれは、タービンロータ22の回転軸AXに沿って並んでいる。
特許第4602163号 特許第5248549号
蒸気タービン1において、動翼21は、角材などの棒状素材を圧延で準備した後に、その棒状素材について切削加工を行うことで形成させる。このため、動翼21の形成においては、1本ずつ加工して形成するので、動翼21の寸法精度にバラツキが生じる場合がある。
動翼の構造上、棒状素材からでは切削加工量が多くなるため、歩留まりが低く、費用が高くなっている。
さらに、圧延で形成された棒状素材は、特性に異方性が生じる場合がある。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、製造効率の向上や品質向上が実現可能な、動翼の製造方法を提供することである。
実施形態は、蒸気タービンに用いられる動翼の製造方法であって、リング形状に形成されたリング素材を準備する準備工程と、リング素材について加工を行うことによって動翼を成形する成形工程とを有する。
図1は、実施形態において、動翼の製造で用いるリング素材を示す図である。 図2は、関連技術に係る蒸気タービンの要部を示す断面図である。
蒸気タービン1(図2参照)に用いられる動翼21を製造する方法に関して、図1を用いて説明する。図1では、動翼21の製造で用いるリング素材30を示している。図1においては、リング素材30の中心軸Cに沿った方向を視線方向とした面を図示しており、動翼21の輪郭を破線で示すと共に、切断線L30を二点鎖線で示している。
動翼21は、図1に示すように、翼植込部211と翼有効部212とを備えている。動翼21は、翼植込部211がロータディスク221(図2参照)に植え込まれ、翼有効部212がタービンロータ22(図2参照)の径方向に延在するように設置される。そして、動翼21は、翼有効部212において翼植込部211が設けられた側とは反対に位置する先端にカバー213が設けられる。
切断線L30は、リング素材30の径方向に沿った線(ラジアル線)である。ここでは、複数の切断線L30は、リング素材30の周方向において等しい間隔で並んでおり、リング素材30を周方向において複数の領域に区画している。そして、切断線L30で区画された領域のそれぞれにおいて、動翼21が形成される。つまり、一つのリング素材30から複数の動翼21が形成される。複数の動翼21のそれぞれは、同じ形状で形成される。
なお、図1では、一つの動翼21を代表例として図示しており、リング素材30において内径側から外径側に向かって翼植込部211と翼有効部212とカバー213とが順次並ぶように、動翼21の形成を行う場合を例示している。
動翼21を製造する手順の詳細について順次説明する。
動翼21の製造では、まず、リング形状に形成されたリング素材30を準備する(準備工程)。
ここでは、準備されるリング素材30は、耐熱鋼などの金属材料をリング鍛造によってリング状に成形した鍛造品である。
リング素材30の寸法(外径D,内径d,厚みT(図示省略))は、動翼21の寸法(外径、内径、厚み)および加工代を考慮して設定されている。リング素材30を周方向で複数に切断する角度α(切断線L30のピッチ角)に関しても、動翼21の寸法(周方向の幅)および加工代を考慮して設定されている。
つぎに、準備したリング素材30について加工を行うことによって、動翼21を成形する(成形工程)。
ここでは、リング素材30について旋盤加工を行う。旋盤加工の実施によって、リング素材30において外周部分(外周面など)および内周部分(内周面など)が切削される。その結果、複数の動翼21のそれぞれのうち翼植込部211の一部とカバー213の一部とが、同じ加工処理によって成形される。
そして、リング素材30を切断線L30に沿って切断することによってリング素材30を複数のセグメントに分割する。
その後、その分割された複数のセグメントのそれぞれを更に加工する。ここでは、動翼21のうち旋盤加工で成形された部分以外の部分(翼有効部212など)を切削加工で成形する。また、仕上げ加工を実施する。これにより、リング素材30を分割した複数のセグメントのそれぞれから、複数の動翼21のそれぞれを完成させる。
以上のように、本実施形態では、リング形状に形成されたリング素材30について加工を行うことによって、複数の動翼21を成形する。ここでは、リング素材30について旋盤加工を行って、リング素材30において外周部分(外周面など)および内周部分(内周面など)を加工することで、動翼21のうち翼植込部211の一部とカバー213の一部とを成形している。このため、複数の動翼21において旋盤加工が施された部分は、一定の寸法が容易に確保されるので、寸法精度のバラツキが小さい。また、複数の動翼21を一つのリング素材30から形成しているので、製造工程の時間を短縮可能であって、切削量を低減可能である。
本実施形態では、リング素材30は、リング鍛造によって作製されている。リング素材30は、1次溶解もしくは2次溶解で作成された鋼塊を分塊し、自由鍛造にて成形した後円盤の中央部を打ち抜き、さらにその後リング鍛造によって作製される。つまり、リング素材30は、金属材料に圧力を加えて金属材料を変形させることによって、リング状に成形されている。具体的には、リング鍛造の場合、リングの円周方向が主たる延伸方向になる。リング形状への成形過程では、指定形状になるように、鋼をリングの円周方向へ延伸させる同時に、径方向において圧縮させる。また、リングの高さを維持するために、鋼を上下方向(厚さ方向)に圧縮する。このように、様々な方向から鋼に圧力を加えて成形を行ってリング素材30を形成するために、リング素材30は、鋼塊を長手方向に延伸させて形成した角材と異なり、異方性が小さくなる。このため、リング素材30は、組織が緻密になり、高い強度を備える。その結果、リング鍛造で作製されたリング素材30から形成された動翼21は、不純物が除去され、異方性が無く、かつ機械的性質が均一である。
したがって、本実施形態においては、製造効率の向上や品質向上が実現可能である。
上記実施形態では、リング素材30において内径側から外径側に向かって翼植込部211と翼有効部212とカバー213とが順次並ぶように、複数の動翼21のそれぞれを形成する場合について示しているが、これに限らない。リング素材30において外径側から内径側に向かって翼植込部211と翼有効部212とカバー213とが順次並ぶように、動翼21の形成を行ってもよい。その他、リング素材30において翼植込部211と翼有効部212とカバー213とが内径側から外径側に向かって順次並ぶ場合と、リング素材30において翼植込部211と翼有効部212とカバー213とが外径側から内径側に向かって順次並ぶ場合とが、周方向において交互になるように、動翼21の形成を行ってもよい。これにより、更に切削量を低減可能である。
上記のリング素材30を形成する際に好適に用いる鋼(M1)〜(M4)に関して説明する。鋼(M1)〜(M4)は、各成分が以下に示す範囲である。
鋼(M1)は、重量%で、C:0.15〜0.20、Si:0.10〜0.50、Mn:0.20〜0.60、Ni:0.20〜0.80、Cr:10.0〜11.5、Mo:0.80〜1.10、Nb:0.25〜0.45、V:0.15〜0.30、N:0.04〜0.08を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる。
鋼(M2)は、重量%で、C:0.06〜0.15、Si:0.10〜0.50、Mn:0.20〜0.60、Ni:0.20〜0.80、Cr:11.25〜13.0を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる。
鋼(M3)は、重量%で、C:0.15〜0.20、Si:0.10〜0.50、Mn:0.20〜0.60、Ni:0.20〜0.80、Cr:10.0〜11.5、Mo:0.80〜1.10、V:0.15〜0.30、Nb:0.10〜0.25、W:0.80〜1.20、N:0.04〜0.08を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる。
鋼(M4)は、重量%で、C:0.20〜0.25、Si:0.10〜0.50、Mn:0.20〜0.60、Ni:0.20〜0.80、Cr:11.0〜12.5、Mo:0.80〜1.10、V:0.15〜0.30、W:0.80〜1.20を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる。
上記において、「C:0.15〜0.20」等は、C元素の含有率が0.15質量%以上、0.20質量%以下であること等を示している(以下同様)。
実施形態の鋼(M1)〜(M4)において各成分が含有する割合(含有率)を上記範囲に設定した理由に関して説明する。
(1)C(炭素)[(M1)…0.15〜0.20、(M2)…0.06〜0.15、(M3)…0.15〜0.20、(M4)…0.20〜0.25]
Cは、焼入れ性を確保するために必要な成分であるとともに、析出強化に寄与する炭窒化物を構成する構成元素として不可欠な成分である。Mo、W、Nbを含有する鋼(M1),(M3)の場合には、Cの含有率が、上記範囲の下限値未満である場合には、上述した効果が認められず、上記範囲の上限値を超える場合には、炭化物の凝集が促進されると共に、鋳造時に偏析しやすくなる。このため、鋼(M1),(M3)では、Cの含有率が上記範囲に設定されている。Mo、W、Nbを含有しない鋼(M2)、および、Nbを含有しない鋼(M4)では、鋼(M1),(M3)の場合とは異なる範囲で上記の効果および影響が生ずるので、Cの含有率が鋼(M1),(M3)の場合と異なる範囲に設定されている。
(2)Si(ケイ素)[(M1)…0.10〜0.50、(M2)…0.10〜0.50、(M3)…0.10〜0.50、(M4)…0.10〜0.50]
Siは、脱酸剤として有用な成分である。鋼(M1)〜(M4)において、Siの含有率が上記範囲の下限値未満である場合、脱酸剤として十分に機能しない。これに対して、鋼(M1)〜(M4)において、Siの含有率が上記範囲の上限値を超える場合、靭性の低下および脆化が著しく促進される。このため、鋼(M1)〜(M4)では、Siの含有率が上記範囲に設定されている。
(3)Mn(マンガン)[(M1)…0.20〜0.60、(M2)…0.20〜0.60、(M3)…0.20〜0.60、(M4)…0.20〜0.60]
Mnは、脱硫剤として有用な成分である。鋼(M1)〜(M4)において、Mnの含有率が上記範囲の下限値未満である場合、脱硫剤として十分に機能しない。Mnの含有率が上記範囲の上限値を超える場合、非金属介在物の生成量が増加して、靱性の低下、および、クリープ破断強度の低下が生ずる場合がある。このため、鋼(M1)〜(M4)では、Mnの含有率が上記範囲に設定されている。
(4)Ni(ニッケル)[(M1)…0.20〜0.80、(M2)…0.20〜0.80、(M3)…0.20〜0.80、(M4)…0.20〜0.80]
Niは、焼入れ性および靭性を向上させる成分であるとともに、フェライトの生成を抑制する効果を有する成分である。
鋼(M1)〜(M4)では、Niの含有率を上記範囲の下限値以上にすることで、上記した機能および効果を十分に発揮可能である。また、鋼(M1)〜(M4)では、Niの含有率を上記範囲の上限値を超えた場合、クリープ強度が低下する。このため、鋼(M1)〜(M4)では、Niの含有率が上記範囲に設定されている。
(5)Cr(クロム)[(M1)…10.0〜11.5、(M2)…11.25〜13.0、(M3)…10.0〜11.5、(M4)…11.0〜12.5]
Crは、耐酸化性および耐食性の向上に有効な成分であるとともに、析出強化に寄与する炭窒化物の構成元素として不可欠な成分である。鋼(M1)〜(M4)では、Crの含有率を上記範囲の下限値以上にすることで、上記した機能および効果を十分に発揮可能である。また、鋼(M1)〜(M4)では、Crの含有率を上記範囲の上限値を超えた場合、デルタフェライト生成量が増加すると共に、長時間クリープ強度の低下が生ずる。このため、鋼(M1)〜(M4)では、Crの含有率が上記範囲に設定されている。なお、鋼(M1)〜(M4)のそれぞれにおいては、成分バランスのために、Crの含有率が調整されている。
(6)Mo(モリブデン)[(M1)…0.80〜1.10、(M2)…0、(M3)…0.80〜1.10、(M4)…0.80〜1.10]
Moは、固溶強化に寄与する成分であると共に、炭窒化物の構成元素であって析出強化に寄与する成分である。Moは、高温環境において長時間の加熱処理が行われるときに母相から析出物に移動する元素である。鋼(M1),(M3),(M4)において、Moの含有率が上記範囲の下限値以上である場合、固溶強化に寄与するMoの量を長時間にわたって高く維持することが可能になる。鋼(M1),(M3),(M4)において、Moの含有率が上記範囲の上限値を超える場合、靭性が低下すると共に、フェライトの生成が促進される。このため、実施形態の鋼(M1),(M3),(M4)では、Moの含有率を上記範囲にした。なお、実施形態の鋼(M2)は、Moを含有していないため、Moに起因する効果がないので、鋼(M1),(M3),(M4)よりも、高温用途では好適に用いることができない。
(7)V(バナジウム)[(M1)…0.15〜0.30、(M2)…0、(M3)…0.15〜0.30、(M4)…0.15〜0.30]
Vは、固溶強化に寄与する成分であると共に、微細な炭窒化物の形成に寄与する成分である。鋼(M1),(M3),(M4)において、Vの含有率が上記範囲の下限値未満である場合、上述した作用および効果が十分に発揮されない。Vの含有率が上記範囲の上限値を超える場合、靭性の低下が生ずる。このため、実施形態の鋼(M1),(M3),(M4)では、Vの含有率を上記範囲にした。
(8)W(タングステン)[(M1)…0、(M2)…0、(M3)…0.80〜1.20、(M4)…0.80〜1.20]
Wは、固溶強化に寄与する成分であると共に、炭窒化物の構成元素であって析出強化に寄与する成分である。Wは、特にMoと共に複合的に添加された場合には、析出物の高温安定性を著しく高めることができる。Wは、高温環境において長時間の加熱処理が行われるときに、母相から析出物へ移動する。鋼(M3),(M4)において、Wの含有率が上記範囲の下限値以上である場合、固溶強化に寄与するWの量を長時間にわたって高く維持することができる。Wの含有率が上記範囲の上限値を超える場合、靭性が低下すると共に、フェライトの生成が促進される。このため、実施形態の鋼(M3),(M4)では、Wの含有率を上記範囲にした。
(9)Nb(ニオブ)[(M1)…0.25〜0.45、(M2)…0、(M3)…0.10〜0.25、(M4)…0]
Nbは、固溶強化に寄与する成分であると共に、微細な炭窒化物の形成に寄与する成分である。鋼(M1),(M3)において、Nbの含有率が上記範囲の下限値未満である場合、上述した作用および効果が十分でない。鋼(M1),(M3)において、Nbの含有率が上記範囲の上限値を超える場合、粗大なNb炭窒化物の生成量が増加する。このため、実施形態の鋼(M1),(M3)では、Nbの含有率を上記範囲にしている。
(10)N(窒素)[(M1)…0.04〜0.08、(M2)…0、(M3)…0.04〜0.08、(M4)…0]
Nは、窒化物あるいは炭窒化物を形成することによって析出強化に寄与する成分である。さらに、母相に残存するNは、固溶強化にも寄与する。鋼(M1),(M3)において、Nの含有率が上記範囲の下限値未満である場合、調質熱処理の実施によって生成される炭窒化物の生成量が少なくなり、十分でなくなる。鋼(M1),(M3)において、Nの含有率が上記範囲の上限値を超える場合、粗大な炭窒化物が多量に形成される。このため、実施形態の鋼(M1),(M3)では、Nの含有率を上記範囲にした。
なお、鋼(M1)〜(M4)において上記成分および主成分であるFeを溶解する際に付随的に混入する不純物は、極力少ない方が望ましい。
鋼(M1)〜(M4)は、上述したように、リング素材30の形成で用いられる。具体的には、鋼(M1)〜(M4)は、1次溶解もしくは2次溶解によって、鋼塊として製造される。そして、分塊後に、自由鍛造にて円盤状に成形され、更に円盤の中央部が打ち抜かれる。その円盤をリング鍛造することにより、中央に穴が形成されたリング素材30が準備される。
鋼(M1)〜(M4)は、フェライト形成元素(Cr、Mo、W、V、Nbなど)を多く含むため、鋳造過程および凝固過程において成分が濃化する傾向が大きい。特に、FeとCrとの化合物であるデルタフェライトが最終凝固部の近傍に生成し易い。また、CやNのようにNbとの親和性が高い浮上型元素が添加されているので、特に、Nb炭窒化物の生成が活発であり、最終凝固部にNb炭窒化物が生成されて残存する。上記生成物は、不可避的に鋼中に生成する非金属介在物(MnS等)と共に、鋼塊の最終凝固部に集中的に残存する。このため、後工程で圧延を採用して鋼(M1)〜(M4)を角材として成形する場合は、残存した上記生成物が角材の中央部近傍で長手方向に延伸される。デルタフェライトやNb炭窒化物は、磁性体であるため、磁粉探傷試験によって、加工後に欠陥指示として表出される場合がある。しかしながら、本実施形態では、リング素材30は、鋼塊においてデルタフェライトやNb炭窒化物を多く含む中央部が打ち抜かれて形成されるため、デルタフェライトやNb炭窒化物が除去された状態である。このため、本実施形態では、成分濃化やそれに起因した生成物や介在物を除去することができる。
[鋼について]
以下より、上記した鋼(M1)〜(M4)の実施例および比較例に関して説明する。
表1は、各例の鋼(供試鋼)を構成する各成分の割合(重量%)を示している。
Figure 2020026744
表1において、P1〜P9は、実施例であり、C1〜C6は、比較例である。ここでは、鋼(M1)に関しては、実施例がP1,P2であって、比較例がC1,C2である。鋼(M2)に関しては、実施例がP3,P4であって、比較例がC3である。鋼(M3)に関しては、実施例がP5,P6,P7であって、比較例がC4,C5である。鋼(M4)に関しては、実施例がP8,P9であって、比較例がC6である。
各例の鋼(供試鋼)について、各成分が表1に示した値になるように作製した。そして、その各例の鋼について熱処理(調質熱処理)を行った。
具体的には、鋼(M1)に関する例P1、P2、C1、および、C2については、1090℃で2時間の加熱を行った後、油冷を行い、その後、650℃で4時間の焼戻しを行うことで、常温引張強さが1000MPa程度になるように調整した。鋼(M2)に関する例P3,P4、C3については、970℃で2時間の加熱を行った後、油冷を行い、その後、730℃で4時間の焼戻しを行うことで、常温引張強さが800MPa程度になるよいうに調整した。鋼(M3)に関する例P5、P6、P7、C4、および、C5については、1120℃で2時間の加熱を行った後、油冷を行い、その後、650℃で4時間の焼戻しを行うことで、常温引張強さが1000MPa程度になるように調整した。鋼(M4)に関するP8、P9、および、C6については、1030℃で2時間の加熱を行った後、油冷を行い、その後、630℃で4時間の焼戻しを行うことで、常温引張強さが1000MPa程度になるように調整した。
そして、各例の鋼に関して各種試験を行った。
表2に示すように、各例の鋼に関して、500℃における引張強さ(JIS Z 2241)、および、550℃における10万時間クリープ破断強度(JIS Z 2271)を求めた。ここでは、JIS4号試験片を用いて、500℃で引張試験を行った。これにより、500℃における引張強さを測定すると共に、クリープ破断強度の測定結果から、「550℃における10万時間クリープ破断強度」を算出した。
Figure 2020026744
鋼(M1)に関する実施例P1,P2と比較例C1,C2との間で試験結果を比較すると、「引張強さ」は、実施例P1,P2と比較例C1,C2との間で同等である。しかし、「10万時間クリープ破断強度」は、実施例P1,P2の方が比較例C1,C2よりも高い。実施例P1,P2を構成する各成分の含有割合は、比較例C1,C2の場合と異なり、上記した鋼(M1)を構成する各成分の含有割合の範囲内である。このため、鋼(M1)に相当する実施例P1,P2は、上記のように、優れた機械的特性を備える。
鋼(M2)に関する実施例P3,P4と比較例C3との間で試験結果を比較すると、「引張強さ」は、実施例P3,P4の方が比較例C3よりも大きい。また、「10万時間クリープ破断強度」は、実施例P3,P4の方が比較例C3よりも高い。実施例P3,P4を構成する各成分の含有割合は、比較例C3の場合と異なり、上記した鋼(M2)を構成する各成分の含有割合の範囲内である。このため、鋼(M2)に相当する実施例P3,P4は、上記のように、優れた機械的特性を備える。
鋼(M3)に関する実施例P5,P6,P7と比較例C4,C5との間で試験結果を比較すると、「引張強さ」は、実施例P5,P6,P7と比較例C4,C5との間で同等である。しかし、「10万時間クリープ破断強度」は、実施例P5,P6,P7の方が比較例C4,C5よりも高い。実施例P5,P6,P7を構成する各成分の含有割合は、比較例C4,C5の場合と異なり、上記した鋼(M3)を構成する各成分の含有割合の範囲内である。このため、鋼(M3)に相当する実施例P5,P6,P7は、上記のように、優れた機械的特性を備える。
鋼(M4)に関する実施例P8,P9と比較例C6との間で試験結果を比較すると、「引張強さ」は、実施例P8,P9と比較例C6との間で同等である。しかし、「10万時間クリープ破断強度」は、実施例P8,P9の方が比較例C6よりも高い。実施例P8,P9を構成する各成分の含有割合は、比較例C6の場合と異なり、上記した鋼(M4)を構成する各成分の含有割合の範囲内である。このため、鋼(M4)に相当する実施例P8,P9は、上記のように、優れた機械的特性を備える。
上記の結果から、鋼(M1)〜(M4)は、高温環境において優れた機械的特性を備えることが判る。つまり、鋼(M1)〜(M4)は、高温環境において、「引張強さ」および「10万時間クリープ破断強度」が十分に高い。
[素材形状について]
(磁粉探傷試験)
表3は、素材形状を角材にした場合とリング素材にした場合とに関して、磁粉探傷試験を行った結果を示す。表3においては、表1に示した各例のうち偏析傾向が大きいと想定される例P1の鋼および例P6の鋼について、上記試験を行った結果を示している。
Figure 2020026744
ここでは、まず、例P1の鋼および例P6の鋼について、鋼塊(高さと直径の比が3)を鋳造によって作製した。そして、その鋼塊から角材を作製すると共に、その鋼塊からリング素材を作製した。角材は、鋼塊を長手方向に延伸させて形成された。リング素材は、各例の鋼塊をリング鍛造にて円盤状に成形した後に、円盤の中央部を打ち抜くことで作製された。そして、一辺の長さが100mmである正方形の断面であって、厚みが50mmのサンプルを角材およびリング素材のそれぞれから作製した。
その後、そのサンプルの断面について表面研磨を実施した後に、磁粉探傷試験(JIS Z 2320)を行い、欠陥指示の有無を確認した。また、欠陥指示が有る場合には、その原因になる物質を同定した。
表3から判るように、素材形状が角材である場合には、リング素材である場合と異なり、磁粉探傷試験において欠陥指示が有った。具体的には、直線状の欠陥指示が確認された。この欠陥指示の原因物質は、δ−フェライト、Nb炭窒化物、MnSを主体とする生成物や介在物の粒子であった。この粒子は、点状に並んでおり、圧延方向に延伸されていた。これに対して、素材形状がリングである場合には、欠陥指示が無く、清浄度が高いマルテンサイト組織を呈した。例P1および例P6以外の実施例に関しても、同様な結果が得られると考えられる。
以上の結果から、実施例の鋼は、素材形状がリング素材であることによって、素材形状が角材である場合よりも、鋳造時の偏析に起因した生成物や介在物の量を効果的に低減することができる。また、実施例の鋼は、清浄度が高いので、動翼に加工された後に行われる検査において欠陥指示が発生することを防止可能である。
(引張延性、衝撃値)
表4は、素材形状を角材にした場合とリング素材にした場合とに関して、引張延性および衝撃値を測定した結果を示す。表4においては、表1に示した各例のうち、例P1の鋼、例P3の鋼、および、例P6の鋼の結果を示している。
Figure 2020026744
ここでは、まず、例P1の鋼、例P3の鋼、および、例P6の鋼について、鋼塊(高さと直径の比が3)を鋳造によって作製した。そして、その鋼塊から角材を成形すると共に、その鋼塊からリング素材を成形した。角材は、鋼塊を長手方向に延伸させて形成された。リング素材は、各例の鋼塊をリング鍛造にて円盤状に成形した後に、円盤の中央部を打ち抜くことで作製された。そして、角材およびリング素材について、上記と同様な条件で熱処理を実行した。
その後、角材については、長手方向と直角方向(短手方向)とに関して、引張試験と衝撃試験とを行った。また、リング素材については、円周方向と直角方向(径方向)とに関して、引張試験と衝撃試験とを行った。引張試験では、の4号試験片(JIS Z 2201に既定)を用いた。そして、衝撃試験では、2mmVノッチ試験片(JIS Z 2202に既定)を用いた。なお、各試料は、常温の引張強さが1000MPa程度であって、異方性がない状態に調整した。
表4に示すように、角材の場合、伸び(%)は、長手方向の値に対して短手方向の値が5〜10%程度低くなっており、絞り(%)は、長手方向の値に対して短手方向の値が10〜20%程度低くなっている。また、角材の場合、衝撃値は、長手方向の値と短手方向の値との間で大きな差が生じた。例P1の鋼、例P3の鋼、および、例P6の鋼のいずれにおいても、上記の傾向があった。
これに対して、リング素材の場合、伸び(%)および絞り(%)は、円周方向の値と径方向の値とが同等であった。衝撃値についても、円周方向の値と径方向の値との間においてほとんど差がなかった。
以上の結果から判るように、リング鍛造で作製されたリング素材は、破断伸び、絞り、衝撃値が角材の場合と同様に良好な値であると共に、角材の場合と異なり、特性の異方性がほとんど生じない。このため、上記のリング素材から形成された動翼は、不純物が除去されており、異方性がなく、機械的性質が均一である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…蒸気タービン、21…動翼、22…タービンロータ、25…静翼、30…リング素材、211…翼植込部、212…翼有効部、213…カバー、221…ロータディスク、AX…回転軸、C…中心軸

Claims (8)

  1. 蒸気タービンに用いられる動翼の製造方法であって、
    リング形状に形成されたリング素材を準備する準備工程と、
    前記リング素材について加工を行うことによって前記動翼を成形する成形工程と
    を有する、
    動翼の製造方法。
  2. 前記準備工程において、前記リング素材は、リング鍛造によって作製されている、
    請求項1に記載の動翼の製造方法。
  3. 前記成形工程では、前記加工として、旋盤加工を行う、
    請求項1または2に記載の動翼の製造方法。
  4. 前記成形工程では、前記リング素材から前記動翼を複数形成する、
    請求項1から3のいずれかに記載の動翼の製造方法。
  5. 前記リング素材は、
    重量%で、
    C:0.15〜0.20、
    Si:0.10〜0.50、
    Mn:0.20〜0.60、
    Ni:0.20〜0.80、
    Cr:10.0〜11.5、
    Mo:0.80〜1.10、
    Nb:0.25〜0.45、
    V:0.15〜0.30、
    N:0.04〜0.08
    を含有し、
    残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼で形成されている、
    請求項1から4のいずれかに記載の動翼の製造方法。
  6. 前記リング素材は、
    重量%で、
    C:0.06〜0.15、
    Si:0.10〜0.50、
    Mn:0.20〜0.60、
    Ni:0.20〜0.80、
    Cr:11.25〜13.0
    を含有し、
    残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼で形成されている、
    請求項1から4のいずれかに記載の動翼の製造方法。
  7. 前記リング素材は、
    重量%で、
    C:0.15〜0.20、
    Si:0.10〜0.50、
    Mn:0.20〜0.60、
    Ni:0.20〜0.80、
    Cr:10.0〜11.5、
    Mo:0.80〜1.10、
    V:0.15〜0.30、
    Nb:0.10〜0.25、
    W:0.80〜1.20、
    N:0.04〜0.08
    を含有し、
    残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼で形成されている、
    請求項1から4のいずれかに記載の動翼の製造方法。
  8. 前記リング素材は、
    重量%で、
    C:0.20〜0.25、
    Si:0.10〜0.50、
    Mn:0.20〜0.60、
    Ni:0.20〜0.80、
    Cr:11.0〜12.5、
    Mo:0.80〜1.10、
    V:0.15〜0.30、
    W:0.80〜1.20
    を含有し、
    残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼で形成されている、
    請求項1から4のいずれかに記載の動翼の製造方法。
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