JP2020025519A - 細胞凝集塊の観察方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】細胞凝集塊の良好な観察結果を取得する。【解決手段】細胞凝集塊100の観察方法は、ナノダイヤモンド54を含む細胞凝集塊100を作製するステップS10と、細胞凝集塊100に対して、互いに異なる2以上の方向から励起光である分岐レーザL1、L2を照射し、分岐レーザL1、L2の照射の結果として発生する蛍光を蛍光検出部7によって取得することにより得られるスライス画像を複数取得するステップS20と、複数のスライス画像を利用して、細胞凝集塊100の三次元像を再構築するステップS30と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、細胞凝集塊の観察方法に関する。
非特許文献1は、蛍光顕微鏡を用いて細胞を観察する技術を開示する。この文献に開示された観察技術では、まず、細胞凝集塊の切片を作製する。そして、当該切片に対して免疫組織学的な染色処理を施す。非特許文献2も、細胞を観察する技術を開示する。この文献に開示された技術では、ナノダイヤモンドを用いる。ナノダイヤモンドを取り込ませた細胞を二次元培養させながら、当該ナノダイヤモンドをマーカーとして用いる。
フランチェスコパンパローニ、 ナリマン アンサリ、エルンストエイチ・ケー・シュテルツァ(Francesco Pampaloni & Nariman Ansari & Ernst H. K. Stelzer)、"ライトシート蛍光顕微鏡による生細胞スフェロイドの高分解能深部イメージング蛍光顕微鏡"(High-resolution deep imaging of live cellular spheroids with light-sheet-based fluorescence microscopy)、セルアンド ティシュー リサーチ(Cell and Tissue Research)、平成25年2月27日(27 February 2013)、352号、pp161-pp177。 エス.アール.ヘメラール他(S. R.Hemelaar et.al,)、"顕微鏡用多目的ラベルとしてのナノダイヤモンド"(Nanodiamonds as multi-purpose labels for microscopy) [online]、平成29年4月7日(07 April2017)、サイエンティフィック レポート(ScientificReports)、[平成30年7月5日検索]、インターネット〈https://www.nature.com/articles/s41598-017-00797-2〉。
従来、再生医療分野などでは、平面培養よって得られたいわゆる二次元培養細胞が用いられていた。近年は、オルガノイド(ミニ組織)およびスフェロイド(細胞凝集塊)が注目されている。これらの組織及び細胞凝集塊は、二次元培養細胞と生体組織との中間的な性質を有する。そして、各種の細胞を基に、マイクロメートルオーダーのミニ組織及び細胞凝集塊が作出されている。これらのミニ組織及び細胞凝集塊は、より臨床検体に近い試料として、創薬分野及び医療分野への利用が期待されている。
細胞凝集塊を利用する場合には、細胞凝集塊の深部に位置する細胞の状態を観察することもある。細胞の観察には、例えば、非特許文献1、2が開示するような技術が利用される。例えば、非特許文献2のように、励起光の照射に起因する蛍光を利用して、蛍光像を得る。つまり、細胞を観察する際には、細胞凝集塊に対して複数回の励起光の照射が行われる。
しかし、励起光の照射回数が増加すると、蛍光色素の退色が生じる。したがって、励起光の照射を重ねるごとに蛍光強度が弱まる。その結果、良好な細胞凝集塊の像を得ることが難しくなる。
そこで、本発明は、細胞凝集塊に与える影響を抑制しつつ、良好な観察結果を得ることが可能な細胞凝集塊の観察方法を提供することを目的とする。
本発明の一形態である細胞凝集塊の観察方法は、ナノダイヤモンドを第1蛍光物質として含む細胞凝集塊を作製する第1工程と、細胞凝集塊に対して、励起光を照射し、励起光の照射の結果として発生する蛍光を光検出部によって取得することにより得られるスライス画像を複数取得する第2工程と、複数のスライス画像を利用して、細胞凝集塊の三次元像を再構築する第3工程と、を含む。
この方法では、細胞凝集塊が蛍光プローブとしてのナノダイヤモンドを取り込んでいる。ナノダイヤモンドは、細胞凝集塊を構成する細胞に対して毒性を示さない。従って、細胞凝集塊に与える影響を抑制できる。そして、スライス画像を得るステップでは、複数回の励起光の照射が行われる。ここで、ナノダイヤモンドは、一般に使用される蛍光色素が示す褪色性を有しない。つまり、複数回の励起光の照射を行っても、蛍光強度が有意に低下することがない。従って、良好な輝度を有する複数枚のスライス画像を得ることができる。従って、細胞凝集塊に与える影響を抑制しつつ、良好な観察結果を得ることができる。
一形態において、第1工程は、複数の培養細胞を得る工程と、複数の培養細胞にナノダイヤモンドを取り込ませる工程と、ナノダイヤモンドを取り込ませた培養細胞を利用して、細胞凝集塊を作製する工程と、を含んでもよい。この工程によれば、ナノダイヤモンドを取り込んだ細胞によって、細胞凝集塊の表面及び内部を構成することが可能である。従って、内部にも確実にナノダイヤモンドを取り込ませた細胞凝集塊を得ることができる。
一形態において、培養細胞を得る工程では、培地を収容した容器の表面に培養細胞が接触した状態で培養細胞を平面培養し、ナノダイヤモンドを取り込ませる工程では、容器の表面に培養細胞が接触した状態で、培地にナノダイヤモンドを添加してもよい。この工程によっても、内部にナノダイヤモンドを確実に取り込ませた細胞凝集塊を得ることができる。
一形態において、培養細胞を得る工程では、培地を収容した容器の表面に培養細胞が接触した状態で培養細胞を平面培養し、ナノダイヤモンドを取り込ませる工程では、容器の表面から培養細胞を離間させることにより、培養細胞を含む細胞懸濁液を得た後に、細胞懸濁液にナノダイヤモンドを添加してもよい。この工程によっても、内部にナノダイヤモンドを確実に取り込ませた細胞凝集塊を得ることができる。
一形態において、第1工程は、第2蛍光物質を培養細胞に取り込ませる工程をさらに含み、第2蛍光物質の励起光の波長又は蛍光の波長はナノダイヤモンドの励起光の波長又は蛍光の波長と重複し、第2工程は、マイクロ波を第1蛍光物質及び第2蛍光物質を含む細胞凝集塊に照射した状態で、第1スライス画像を得る工程と、マイクロ波の照射を停止した状態で、第2スライス画像を得る工程と、第1スライス画像と第2スライス画像の差分を得る工程と、をさらに含んでもよい。これらの工程によれば、第1スライス画像が含む第2蛍光物質に起因する蛍光の強度は、第2スライス画像が含む第2蛍光物質に起因する蛍光の強度と同じになる。一方、第1スライス画像が含むナノダイヤモンドに起因する蛍光の強度と、第2スライス画像が含むナノダイヤモンドに起因する蛍光の強度と、を異ならせることができる。従って、第1スライス画像と第2スライス画像との差分を得ることにより、第2蛍光物質に起因する蛍光がキャンセルされ、ナノダイヤモンドに起因する蛍光のみを検出することができる。したがって、第1及び第2蛍光物質を含む細胞凝集塊の観察を同時に行うことができる。
本発明によれば、細胞凝集塊の良好な観察結果を取得可能な細胞凝集塊の観察方法が提供される。
図1は、第1実施形態に係る細胞凝集塊の観察方法の主な工程を示すフロー図である。 図2の(a)部、(b)部および(c)部は、細胞凝集塊を準備する主要な工程を示す図である。 図3の(a)部、(b)部および(c)部は、細胞凝集塊を準備する図2に続く主要な工程を示す図である。 図4の(a)部および(b)部は、図1に示す工程によって得られた細胞凝集塊の例示である。 図5は、第1実施形態に係る細胞凝集塊の観察方法に用いる二光子顕微鏡の構成を示す図である。 図6の(a)部、(b)部、(c)部及び(d)部は、二光子顕微鏡の動作を示す図である。 図7は、細胞凝集塊へ分岐レーザを照射する様子を示す斜視図である。 図8は、三次元画像を形成する動作を示す図である。 図9は、第2実施形態に係る細胞凝集塊の観察方法の主な工程を示すフロー図である。 図10の(a)部、(b)部および(c)部は、細胞凝集塊を準備する工程の変形例を示す図である。
<第1実施形態>
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施するための形態を詳細に説明する。図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に示すように、まず、細胞凝集塊100(図3の(c)部参照)を準備する(ステップS10:第1工程)。細胞凝集塊100は、スフェロイドとも呼ばれる。細胞凝集塊100は、例えば、大きさが1mm程度であり、細胞が密集した構造を有する。細胞凝集塊100は、二次元的に培養される細胞と比較して、増殖の速度が遅い。
また、本実施形態に係る細胞凝集塊100は、観察のための蛍光色素として、ナノダイヤモンド54(第1蛍光物質、図2の(b)部参照)を含んでいる。ナノダイヤモンド54は、直径がナノメートルオーダーの微小な粒子である。ナノダイヤモンド54は、いくつかの種類があるが、実施形態で用いるナノダイヤモンド54は、いわゆる蛍光ナノダイヤモンドである。ダイヤモンドは、不純物としての窒素(N)を含有し、当該窒素に起因する空孔(V)を含み得る。例えば、窒素は、ダイヤモンド格子における炭素原子の置換位置に入ることがある。これらの窒素と空乏とにより構成される欠陥は、NV欠陥と呼ばれる。NV欠陥を有するナノダイヤモンド54は、赤及び近赤外蛍光、つまり赤色の蛍光を生じさせる。このようなナノダイヤモンド54は、NV中心(窒素・空孔複合体)のナノダイヤモンド54とも呼ぶ。NV中心のナノダイヤモンド54の励起光波長は、490nm以上560nm以下程度である。NV中心のナノダイヤモンド54の蛍光波長は、637nm以上800nm以下程度である。また、ナノダイヤモンド54の量子効率は0.7以上0.8以下であり、蛍光寿命は25ナノ秒程度である。
細胞凝集塊100を準備する工程は、主に、3つのステップS11、S13、S15を有する。
はじめに、培養細胞53を得る(ステップS11、図2の(a)部参照)。培養細胞53は、二次元培養又は平面培養とよばれる方法によって得られる単層の細胞である。図2の(a)部に示すように、二次元培養においては、培養細胞53は、容器51の表面51aに接触しながら、増殖する。なお、培養細胞53を得るための培養方法には、特に制限はなく、細胞の種類に応じた適切な培養方法を用いてよい。
次に、培養細胞53にナノダイヤモンド54を取り込ませる(ステップS13、図2の(b)部参照)。実施形態に係る細胞凝集塊100は、ナノダイヤモンド54を含むものであることはすでに述べた。このナノダイヤモンド54は、単層の細胞としての中間生成物であるときに、取り込ませてもよい。例えば、図2の(b)部に示すように、ナノダイヤモンド54を取り込ませるために、培養細胞53が平面培養されている培地52内に、ナノダイヤモンド54を添加する。このとき、培養細胞53は、容器51の表面51aに張り付いたままである。ナノダイヤモンド54は、いわゆるエンドサイトーシスの作用によって、培養細胞53に取り込まれる。添加するナノダイヤモンド54として、例えば、直径が100nm又は10nmのものが挙げられる。そして、添加した状態を数時間放置する。放置時間は、例えば6時間である。時間の経過と共に、ナノダイヤモンド54は、培養細胞53の表面から取り込まれ、その後に細胞質に拡散する(図2の(c)部参照)。その結果、ナノダイヤモンド54を含む培養細胞53Aが得られる。
次に、細胞凝集塊100を作製する(ステップS15)。このステップS15は、ステップS11、S13によって得たナノダイヤモンド54を含有する培養細胞53Aを用いて、細胞凝集塊100を作製する。まず、培養細胞53Aを容器51の表面51aからはがす(図3の(a)部参照)。例えば、培養細胞53Aは、トリプシン等の酵素を用いた処理により表面51aからはがすと共に、個々の培養細胞53Aごとに分離する。ナノダイヤモンド54を含有する培養細胞53Aから、スフェロイドである細胞凝集塊100を得る処理は、細胞の種類や特性に応じて、適当な処理方法を選択してよい。例えば、細胞低吸着処理を行ったウェル56を用いてもよい(図3の(b)部参照)。このウェル56に培養細胞53Aを保持することにより、細胞凝集塊100を形成することができる。図3の(b)部に示すように、培養細胞53Aを含む細胞懸濁液をウェル56へ移す。その後、所定時間だけ放置する。図3の(c)部に示すように、時間の経過と共に培養細胞53Aが凝集するので、培養細胞53Aから細胞凝集塊100が形成される。
以上のステップS11、S13、S15により、ナノダイヤモンド54を含有した細胞凝集塊100が得られる。
図4の(a)部および(b)部は、上述したステップS11、S13、S15により作製した細胞凝集塊の一例を示す顕微鏡写真である。(a)部は、直径が100nmであるナノダイヤモンドを取り込ませた細胞凝集塊の写真である。(b)部は、直径が10nmであるナノダイヤモンドを取り込ませた細胞凝集塊の写真である。まず、ステップS11では、いわゆるMCF−7細胞を二次元培養した。この培養により、3.0×10個程度の培養細胞を得た。次にステップS13において、ある培養細胞には、直径が100nmであるナノダイヤモンドを取り込ませた。また、別の培養細胞には、直径が10nmであるナノダイヤモンドを取り込ませた。添加したナノダイヤモンドの量は、それぞれ10μgである。また、使用したナノダイヤモンドは、Adamas Nanotechnologies社製品の型番NDNV100nm、および型番NDNV10nmのものである。そして、添加後、6時間放置した。6時間経過したのちに、培養された細胞をリン酸緩衝液(PBS)を用いて洗浄した。次に、ステップS15において、ウェルを有する培養容器を用いてスフェロイド(細胞凝集塊)を作製した。例えば、1個のウェルには、1.0×10個の細胞を配置した。そして、所定時間(数時間)放置した。その結果、図4の(a)部及び(b)部に示す細胞凝集塊を得た。
次に、ナノダイヤモンド54を含有した細胞凝集塊100のスライス画像を得る(ステップS20:第2工程)。このステップS20は、図5に示す二光子顕微鏡1を用いる。二光子顕微鏡1は、励起光を細胞凝集塊100に照射する。細胞凝集塊100には、蛍光プローブとしてのナノダイヤモンド54が取り込まれている。その結果、励起光を照射すると、ナノダイヤモンド54に起因して細胞凝集塊100が蛍光を発する。当該蛍光を検出することにより、細胞凝集塊100の画像が得られる。二光子顕微鏡1は、光学系として、光源2と、レーザ走査部3(走査部)と、レーザ分岐部4(分岐部)と、レーザ照射部6(照射部)と、蛍光検出部7と、を有する。また、二光子顕微鏡1は、制御系としてコントローラ8を有する。さらに、二光子顕微鏡1は、処理系としてコンピュータ9を有する。二光子顕微鏡1の詳細については、後述する。
まず、走査平面C1、C2を設定する(ステップS21)。図6の(a)部に示すように、軸線S1には、基準点TCが設定されている。基準点TCは、対物レンズ28の焦点と、対物レンズ32の焦点と、が一致する点である。対物レンズ28の同焦点距離M1と対物レンズ32の同焦点距離M2とが互いに等しいならば、基準点TCは、対物レンズ28、32の軸線S1上における中点である。細胞凝集塊100は、軸線S1上において基準点TCを含むように設定されている。
コントローラ8は、走査平面C1、C2の初期位置を設定する。コントローラ8は、焦点調整部29に制御信号φ2を提供するとともに、焦点調整部33に制御信号φ3を提供する。これら制御信号φ2、φ3によって、軸線S1方向における走査平面C1、C2の位置が設定される。細胞凝集塊100の一方側(ここでは上側)に配置された走査平面C1は、基準点TCから距離D1aだけ離間した位置に設定される。細胞凝集塊100の他方側(ここでは下側)に配置された走査平面C2も同様に、基準点TCから距離D2aだけ離間した位置に設定される。なお、距離D1aは、距離D2aと等しい(D1=D2)。
次に、コントローラ8は、初期位置に設定された走査平面C1、C2に向けて励起光である分岐レーザL1、L2の照射を開始する(ステップS23)。具体的には、コントローラ8は、レーザ走査部3に対して制御信号φ1を提供し、走査平面C1、C2における励起光の走査を開始する。ここで、図5に示すように、レーザ走査部3は、レーザ分岐部4よりも上流側に配置されている。換言すると、走査状態において、レーザ分岐部4に入射するレーザLの進行方向は、連続的に変化している。そして、進行方向が変化しているレーザLが、レーザ分岐部4によって分岐される。その結果、分岐レーザL1、L2の動きは、互いに同期している。従って、図7に示すように、軸線S1の方向から走査平面C1、C2を見た場合に、走査平面C1における分岐レーザL1の照射位置T1は、走査平面C2における分岐レーザL2の照射位置T2と常に重複する。
これら分岐レーザL1、L2の走査中において、センサ41、41A(図5参照)によって二次元画像を取得する(ステップS25)。走査平面C1、C2における走査が完了した後、次に、コントローラ8は、レーザ走査部3に対して制御信号φ1を提供し、走査を停止する。
次に、コントローラ8は、走査平面C1に関する設定動作を再び行う(ステップS21)。再設定動作とは、基準点TCから軸線S1に沿った走査平面C1の位置を変更する動作をいう。より詳細には、分岐レーザL1の軸線S1に沿った集光位置を変更する動作をいう。
ここで、本実施形態の二光子顕微鏡1は、照射ユニット24、26のそれぞれについて焦点調整部29、33を設けた。換言すると、一方の分岐レーザL1に焦点可変レンズ34が設けられ、他方の分岐レーザL2にも焦点可変レンズ34が設けられた。そして、焦点調整部29、33の動作は、互いに独立している。つまり、分岐レーザL1、L2は、深さ方向における焦点位置を互いに独立して制御可能である。ここでいう深さ方向とは、図6の(a)部において、基準点TCを原点とした軸線S1に沿った距離(距離D1a、D2a)である。換言すると、分岐レーザL1の走査平面C1の位置と、分岐レーザL2の走査平面C2の位置と、は、互いに独立に制御することができる。例えば、走査平面C1、C2のいずれか一方のみを移動させてもよい。なお、走査平面C1、C2の両方を移動させてもよい。
図6の(b)部に示すように、コントローラ8は、一方の焦点調整部29に制御信号φ2を提供する。その結果、分岐レーザL1の集光位置は、変化する。具体的には、集光位置は、基準点TCから距離D1aだけ離間した位置から、基準点TCから距離D1bだけ離れた位置に変化する。なお、距離D1bは、距離D1aより短い。集光位置は、軸線S1における走査平面C1の一部である。従って、分岐レーザL1が基準点TCから距離D1bだけ離れた位置に集光されるということは、換言すると、分岐レーザL1の走査平面C1が基準点TCから距離D1bだけ離れた位置に設定されたことになる。なお、他方の焦点調整部33は、走査平面C2の位置を維持する。
次に、コントローラ8は、走査平面C1における走査を再び行う(ステップS23)。具体的には、コントローラ8は、レーザ走査部3に制御信号φ1を提供して、走査を行う。当該走査と同時に、二次元画像の取得を行う。
以下、走査平面C1に関する再設定動作と、走査と、二次元画像の取得と、を繰り返す。このとき、コントローラ8は、再設定動作を繰り返すごとに、走査平面C1から基準点TCまでの距離が小さくなるように走査平面C1を設定する。換言すると、再設定ごとに、走査平面C1は、基準点TCに近づいていく。そして、図6の(c)部に示すように、走査平面C1から基準点TCまでの距離がゼロとなったとき、走査平面C1に関する再設定動作と、走査と、を終了する。
次に、コントローラ8は、走査平面C2に関する再設定動作と、走査と、を行う。これらの動作も、上述した走査平面C1に関する再設定動作及び走査と同様である。そして、そして、図6の(d)部に示すように、走査平面C2から基準点TCまでの距離がゼロとなったとき、走査平面C2に関する再設定動作と、走査と、を終了する。
上述したように、スライス画像を得るステップS20では、複数回の励起光の照射が行われる。ここで、ナノダイヤモンド54は、一般に使用される蛍光色素が示す褪色性を有しない。つまり、複数回の励起光の照射を行っても、蛍光強度が有意に低下することがない。従って、良好な輝度を有する複数枚のスライス画像を得ることができる。
次に、合成三次元画像を得る(ステップS30:第3工程)。画像を合成する動作は、処理装置であるコンピュータ9によって行われる。上述した走査によれば、複数枚のスライス画像が得られる。例えば、図8におけるスライス画像GN(a)(a:1、2、3、4、5、6)は、走査平面C1(a)(a:1、2、3、4、5、6)に関する走査によって得られた画像の例示である。スライス画像GM(a)(a:1、2、3、4、5、6)は、走査平面C2(a)(a:1、2、3、4、5、6)に関する走査によって得られた画像の例示である。ここで、走査平面C1(6)及び走査平面C2(6)は、それぞれ基準点TCを含む。つまり、走査平面C1(6)及び走査平面C2(6)は、実質的には、同一である。
コンピュータ9は、スライス画像GN(a)(a:1、2、3、4、5、6)を用いて細胞凝集塊100の三次元画像TD1を再構築する(ステップS31)。再構築には、所望の画像処理プログラムを用いてよい。三次元画像TD1は、基準点TCを含む基準平面と照射ユニット24との間に存在する細胞凝集塊100の領域を示す。例えば、三次元画像TD1が示す部分は、細胞凝集塊100の上側半分であるともいえる。同様に、コンピュータ9は、スライス画像GM(a)(a:1、2、3、4、5、6)を用いて細胞凝集塊100の三次元画像TD2を再構築する(ステップS31)。三次元画像TD2は、基準点TCを含む基準平面と照射ユニット26との間に存在する細胞凝集塊100の領域を示す。例えば、三次元画像TD2が示す部分は、細胞凝集塊100の下側半分であるともいえる。つまり、三次元画像TD2が示す細胞凝集塊100の領域は、三次元画像TD1と異なる。そこで、三次元画像TD1、TD2を合成して一つの三次元画像TD3を生成する(ステップS33)。
ところで、図6等を用いて説明したように、分岐レーザL1、L2の照射位置T1、T2は、軸線S2の方向から見て互いに重複している。二光子顕微鏡1では、レーザ走査部3を経たレーザLをレーザ分岐部4で分岐しているので、この重複は、走査状態においても成り立つ。そうすると、検出ユニット36によって得られるスライス画像GN(a)におけるXY座標は、検出ユニット37によって得られるスライス画像GM(a)のXY座標と一致する。従って、スライス画像GN(a)及びスライス画像GM(a)の対応関係が明確であるので、スライス画像GN(a)による三次元画像TD1と、スライス画像GM(a)による三次元画像TD2と、を精度よく且つ容易に合成することができる。
ここで、上述のステップS20で用いた二光子顕微鏡1について詳細に説明する。以下の説明において、入力、出力、入出力との用語を用いることがある。入力は、レーザを受け入れる仮想的な点を意味し、出力は、レーザを出射する仮想的な点を意味し、入出力はレーザを受け入れ及び出射する仮想的な点を意味する。入力、出力、入出力は、説明の便宜上用いる用語であり、実際の装置において、物理的な存在を要することはない。要するに、入力、出力、入出力との用語は、各構成要素においてレーザの出射及び受け入れを単に説明するものである。
光源2は、励起光としてのレーザLを発生させる。光源2は、レーザ装置2sを含む。レーザ装置2sが出射するレーザLは、パルスレーザであり、より詳細には、フェムト秒レーザである。なお、レーザLは、励起の態様に応じて、適宜所望の特性を有するものを利用してよい。例えば、パルス幅は、所望の値に設定してよい。光源2が出射したレーザLは、レーザ走査部3に入射する。つまり、光源2の出力2aは、レーザ走査部3の入力3aに対して光学的に接続されている。なお、光源2の出力2aからレーザ走査部3の入力3aに至る光路P1には、必要に応じて補助光学部11を配置してもよい。補助光学部11としては、例えば、一対のコリメータレンズ12があげられる。
スキャンブロックであるレーザ走査部3は、ミラー13A、13Bと、レンズ15と、を含む。レーザ走査部3は、入力3aからレーザLを受け入れる。次に、レーザ走査部3は、細胞凝集塊100に対するレーザLの照射位置が二次元平面内において移動するように、レーザLの進行方向を変化させる。そして、レーザ走査部3は、レンズ15を介して出力3bからレーザLを出射する。レンズ15は、例えば両凸レンズ(biconvex lens)である。従って、レーザLは、入力3a、ミラー13A、13B、レンズ15及び出力3bの順に通過する。レーザ走査部3は、いわゆるスキャナである。レーザLの進行方向を変化させる構成は、特に制限はない。例えば、当該構成は、一対のミラー13A、13Bとしてもよい。入力3aから受け入れたレーザLに対するミラー13A、13Bの角度を適宜制御することにより、出力3bから出射されるレーザLの進行方向が所望の方向に設定される。ミラー13A、13Bの動作は、コントローラ8から提供される制御信号φ1によって制御される。レーザ走査部3は、一対のミラー13A、13Bを有するので、照射位置を二次元状に移動させることができる。
レーザ走査部3が出射したレーザLは、レーザ分岐部4に入射する。つまり、レーザ走査部3の出力3bは、レーザ分岐部4の入力4aに対して光学的に接続されている。なお、レーザ走査部3の出力3bからレーザ分岐部4の入力に至る光路P2にも、補助光学部14が配置されている。補助光学部14は、結像レンズ16を有する。
レーザ分岐部4は、レーザ走査部3から受け入れたレーザLを分岐する。例えば、レーザ分岐部4は、ハーフミラー17を有する。ハーフミラー17は、入力4aから受け入れたレーザLの一部を反射するとともに別の一部を透過する。反射したレーザは、分岐レーザL1(第1分岐レーザ)である。透過したレーザは、分岐レーザL2(第2分岐レーザ)である。分岐レーザL1は、出力4bから出射され、分岐レーザL2は、出力4cから出射される。
レーザ分岐部4が出射した分岐レーザL1、L2は、光学系18、19を介してレーザ照射部6に入射する。具体的には、レーザ分岐部4の出力4bは、光学系18によってレーザ照射部6に対して光学的に接続されている。同様に、レーザ分岐部4の出力4cは、光学系19によってレーザ照射部6に対して光学的に接続されている。例えば、一方の光学系18は、ミラー21を有する。出力4bから出射された分岐レーザL1は、光学系18の入力18aに受け入れられる。受け入れられた分岐レーザL1は、ミラー21によって反射される。そして、反射された分岐レーザL1は、出力18bからレーザ照射部6の入力24aに導かれる。また、他方の光学系19は、ミラー22、23を有する。レーザ分岐部4の出力4cから出射された分岐レーザL2は、光学系19の入力19aに受け入れられる。受け入れられた分岐レーザL2は、ミラー22、23によって反射される。反射された分岐レーザL2は、出力19bからレーザ照射部6の入力26aに導かれる。
ここで、光路P3、P4を規定する。光路P3は、光学系18によって形成される。より厳密には、光路P3は、ハーフミラー17から入力24aまでの経路である。光路P4は、光学系19によって形成される。より厳密には、光路P4は、ハーフミラー17から入力26aまでの経路である。そして、光路P3の光路長は、光路P4の光路長と等しい。実施形態に例示される構成では、光路P3の光路長は固定されている。一方、光路P4の光路長は、調整が可能である。例えば、光学系19のミラー22、23のいずれか一方の位置および角度を制御することにより、光路P4の光路長を調整できる。
レーザ照射部6は、分岐レーザL1、L2を細胞凝集塊100に照射する。レーザ照射部6は、一対の照射ユニット24、26を有する。照射ユニット24、26は、互いに同様の構成を有する。一方の照射ユニット24は、一方の分岐レーザL1のためのものであり、他方の照射ユニット26は、他方の分岐レーザL2のためのものである。一方の照射ユニット24は、他方の照射ユニット26に対して向き合うように配置されている。そして、一方の照射ユニット24が分岐レーザL1を照射する方向は、他方の照射ユニット26が分岐レーザL2を照射する方向と逆方向である。この「逆方向」とは、例えば、同一の仮想線上において、正の方向と負の方向との関係のような厳密な関係に限定されない。また、一対の照射ユニット24、26が向き合う方向は、特に限定されない。例えば、照射ユニット24、26を上下方向に配置してもよい。つまり、照射ユニット24を上側、照射ユニット26を下側に配置してもよい。また、例えば、照射ユニット24、26を左右方向に配置してもよい。さらに、照射ユニット24、26を配置する方向は、鉛直方向または水平方向に対して斜めでもよい。
なお、本実施形態では、分岐レーザL1、L2の両方を励起光として利用する。例えば、一方の分岐レーザL1を励起光として利用し、他方の分岐レーザL2を別の目的に利用してもよい。例えば、分岐レーザL2を刺激光として用いてもよい。
照射ユニット24は、ダイクロイックミラー27と、対物レンズ28(第1対物レンズ)と、を有する。レーザ照射部6の入力24aから入出力24bに至る光路P5において、入力24a側から順にダイクロイックミラー27、後述する焦点調整部29、対物レンズ28の順に配置されている。つまり、入力24aから受け入れられた分岐レーザL1は、まず、ダイクロイックミラー27に入射し、次に、焦点調整部29を通過し、次に、対物レンズ28を通過して、最後に入出力24bから出射される。同様に、照射ユニット26も、ダイクロイックミラー31と、対物レンズ32(第2対物レンズ)と、を有する。レーザ照射部6の入力26aから入出力26bに至る光路P6において、入力26aの側から順にダイクロイックミラー31、焦点調整部33及び対物レンズ32の順に配置されている。
ダイクロイックミラー27、31は、分岐レーザL1、L2を全反射するとともに、後述する蛍光F1、F2を全透過する。ダイクロイックミラー27、31は、分岐レーザL1、L2の進行方向が対物レンズ28、32の光軸にそれぞれ沿うように、設けられている。
ここで、照射ユニット24、26は、互いに向き合っていること、および、分岐レーザL1、L2の出射方向が互いに逆向きであることはすでに述べた。これらの点は、例えば、対物レンズ28、32の位置関係を用いて説明してもよい。
図5に示すように、まず、基準となる軸線S1を定義する。観察時において細胞凝集塊100は、軸線S1上に配置される。そして、対物レンズ28、32もそれぞれ軸線S1上に配置される。より詳細には、対物レンズ28、32は、軸線S1上において互いに離間して配置される。さらに、対物レンズ28の光軸は軸線S1と重複する。同様に、対物レンズ32の光軸も軸線S1と重複する。細胞凝集塊100は、対物レンズ28、32の間に配置される。
一方の対物レンズ28は、照射位置T1に分岐レーザL1を集光する。照射位置T1は、走査平面C1(第1走査平面)に含まれる。走査平面C1は、軸線S1上に配置された細胞凝集塊100と交差する。他方の対物レンズ32は、照射位置T2に分岐レーザL2を集光する。照射位置T2は、別の走査平面C2(第2走査平面)に含まれる。別の走査平面C2は、細胞凝集塊100と交差すると共に走査平面C1に対して平行に離間する。
再び図5を参照する。照射ユニット24、26は、蛍光F1、F2を検出ユニット36(第1検出部)、検出ユニット37(第2検出部)に導く光路である。具体的には、細胞凝集塊100において生じた蛍光F1は、入出力24bから照射ユニット24へ入射する。次に、蛍光F1は、対物レンズ28、焦点調整部29及びダイクロイックミラー27を介して出力24cから出射される。そして、出射された蛍光F1は、蛍光検出部7の入力36aに入射する。また、蛍光F2も同様の経路を経て、蛍光検出部7の入力37aに入射する。
焦点調整部29、33は、細胞凝集塊100に対する焦点位置を制御する。焦点調整部29は、レーザ走査部3から対物レンズ28に至る光路P2、P3、P5上に設けられていればよい。同様に、焦点調整部33は、レーザ走査部3から対物レンズ28に至る光路P2、P4、P6上に設けられていればよい。本実施形態において、焦点調整部29、33は、レーザ照射部6に設けられている。より詳細には、焦点調整部29は、照射ユニット24において、ダイクロイックミラー27と対物レンズ28との間に配置されている。焦点調整部33は、照射ユニット26において、ダイクロイックミラー31と対物レンズ32との間に配置されている。
焦点調整部29、33は、例えば、液体レンズである焦点可変レンズ34(第1焦点可変レンズ、第2焦点可変レンズ)を含む。焦点調整部29、33は、例えば、外部から提供される制御信号φ2、φ3に応じて焦点可変レンズ34の屈折率を変化させる。この動作によって、焦点位置を変更することができる。ここでいう焦点位置とは、入出力24bから出射される分岐レーザL1の方向に沿った位置である。また、焦点位置とは、入出力26bから出射される分岐レーザL2の方向に沿った位置であるとも言える。換言すると、焦点位置とは、細胞凝集塊100の表面からの深さ位置であると言ってもよい。つまり、焦点調整部29、33は、軸線S1に沿った走査平面C1、C2の位置を制御する。なお、走査平面C1、C2の面内における照射位置の制御は、レーザ走査部3によりなされる。
蛍光検出部7は、分岐レーザL1、L2に起因して細胞凝集塊100から出射された蛍光F1(第1被計測光)及び蛍光F2(第2被計測光)を検出する。具体的には、蛍光検出部7は、一対の検出ユニット36、37を有する。検出ユニット36は、一方の蛍光F1を検出する。検出ユニット37は、他方の蛍光F2を検出する。
検出ユニット36は、一方の照射ユニット24に対応する。具体的には、検出ユニット36は、照射ユニット24の出力24cに対して光学的に接続される。つまり、照射ユニット24の出力24cから出射された蛍光F1は、検出ユニット36の入力36aに入射する。検出ユニット36は、フィルタ38(第1フィルタ)、レンズ39と、センサ41(第1受光部)と、を有する。入力36aから受け入れられた蛍光F1は、フィルタ38、レンズ39の順に通過し、最後にセンサ41に入射する。フィルタ38は、ノイズとなり得るレーザLの入射を抑制する。レンズ39は、センサ41の受光部に蛍光F1を集光する。センサ41は、受け入れた蛍光F1の強度に応じた電気信号を生成する。当該電気信号は、出力36bを介して、コンピュータ9に送信される。
他方の検出ユニット37は、他方の照射ユニット26に対応する。具体的には、検出ユニット37の入力37aは、照射ユニット26の出力26cに対して光学的に接続される。検出ユニット37は、フィルタ38A(第2フィルタ)、レンズ39Aと、センサ41A(第2受光部)と、を有する。なお、他方の検出ユニット37の構成部品は、検出ユニット36と同様であるので、重複する説明は省略する。
なお、二光子励起の場合、例えば1050ナノメートルである近赤外波長のレーザを用いて、その半分の波長によって蛍光粒子を励起する。光電子増倍管は、当該励起波長に感度を有しない。従って、レーザLはノイズとはならない。一方、アバランシェフォトダイオード(avalanche photodiode:APD)又はマルチピクセルフォトンカウンター(Multi-Pixel Photon Counter:MPPC)といった半導体光検出器を用いる場合には、レーザカットフィルタによりノイズとなり得るレーザを遮断する。
コントローラ8は、上述したようにレーザ走査部3に対して制御信号φ1を提供する。レーザ走査部3への制御信号φ1の提供によって、走査平面C1、C2上における照射位置の移動が行われる。さらに、コントローラ8は、一方の焦点調整部29に対して制御信号φ2を提供すると共に、他方の焦点調整部33に対して制御信号φ3を提供する。焦点調整部29、33への制御信号φ2、φ3の提供によって、細胞凝集塊100に対する走査平面C1、C2の深さ位置が変更される。つまり、コントローラ8は、走査平面C1、C2の位置と走査平面C1、C2上における照射位置と、を制御することにより、三次元的な走査を実現する。なお、レーザ走査部3のためのコントローラは、焦点調整部29、33のためのコントローラといに別の装置であってもよい。つまり、二光子顕微鏡1は、レーザ走査部3のための第1コントローラと、焦点調整部29、33のための第1コントローラとは別の第2コントローラを有してもよい。
コンピュータ9は、センサ41、41Aから受け入れた電気信号を利用して、蛍光像を得る。この蛍光像は、細胞凝集塊100の二次元像または三次元像である。
上記の観察方法では、蛍光プローブとしてナノダイヤモンド54を細胞凝集塊100に取り込ませている(ステップS13)。ナノダイヤモンド54は、細胞凝集塊100を構成する培養細胞53Aに対して毒性を示さない。従って、細胞凝集塊100に与える影響を抑制できる。そして、スライス画像を得るステップS20では、複数回の励起光である分岐レーザL1、L2の照射が行われる。ここで、ナノダイヤモンド54は、一般に使用される蛍光色素が示す褪色性を有しない。つまり、複数回の分岐レーザL1、L2の照射を行っても、蛍光強度が有意に低下することがない。従って、良好な輝度を有する複数枚のスライス画像を得ることができる。従って、細胞凝集塊100に与える影響を抑制しつつ、良好な観察結果を得ることができる。
また、ナノダイヤモンド54は、観察試料である細胞凝集塊100を構成する培養細胞53Aに対して毒性を有しない。つまり、ナノダイヤモンド54は、細胞毒性がない。従って、培養細胞53Aを生かした状態で、細胞凝集塊100を観察することが可能になる。
ところで、汎用顕微鏡を用いて、非染色又は蛍光色素染色を施した細胞を用いた細胞凝集塊を観察したと想定する。この観察では、細胞凝集塊の内部に位置する細胞まで観察光又は励起光を十分に供給することが困難である。なぜならば、例えば、細胞凝集塊の内部では、光の散乱が生じやすいためである。このような理由に起因して、光を十分に供給できない場合には、スライス画像の輝度が小さくなる。つまり、スライス画像が暗くなる。さらに、蛍光色素染色は、励起光の照射を繰り返すとともに、退色作用及び明滅作用が生じやすくなる。一方、本実施形態では、ナノダイヤモンド54を蛍光プローブとして用いる。ナノダイヤモンド54では、分岐レーザL1、L2の照射に起因する退色作用及び明滅作用が生じない。従って、細胞凝集塊100の内部まで良好に観察することができる。
また、二次元培養細胞の増殖速度は、三次元培養細胞の増殖速度よりも速い。ここで、所定量のナノダイヤモンド54を取り込ませた培養細胞53Aの集団が増殖を繰り返すことを想定する。培養細胞53Aが増殖すると、培養細胞53Aの集団の体積又は面積が増える。一方、取り込ませたナノダイヤモンド54の量は、一定量であり、培養細胞53Aの増殖に伴って増えることはない。そうすると、培養細胞53Aの集団において、単位体積(又は単位面積)あたりに含まれるナノダイヤモンド54の量は、増殖が繰り返されるごとに減少する。つまり、増殖速度が速い場合には、単位体積あたりに含まれるナノダイヤモンド54の量も早く減少する。その結果、ナノダイヤモンド54に起因する蛍光強度が減少してしまう。そのうえ、培養細胞53Aの分裂周期は細胞ごとに異なっている。従って、培養細胞53Aのそれぞれの分裂時期には、ばらつきが生じる。培養細胞53AがいわゆるM期に移行し、分裂する度に単位体積当たりに含まれるナノダイヤモンド54の量が減少する。つまり、分裂が盛んな場所においては、急激に蛍光強度が減少し、分裂が緩やかな場所においては、蛍光強度が維持される傾向にある。つまり、一つの観察試料である細胞凝集塊100において、蛍光強度のばらつきも生じ得る。上述の理由によって、細胞分裂を伴う長時間観察のための蛍光プローブとして、ナノダイヤモンド54は適さないと考えられていた。
しかし、本実施形態では、増殖速度が二次元培養細胞よりも遅い、三次元培養細胞の観察にナノダイヤモンド54を用いている。つまり、増殖速度が小さいために、単位体積あたりに含まれるナノダイヤモンド54の量の減少も緩やかである。さらに、三次元培養細胞である細胞凝集塊は、ディッシュ上における細胞の動きも小さい。従って、時間が経過しても観察を行うに十分な蛍光強度を維持することができる。従って、良好な観察結果を長時間にわたって得ることができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る細胞凝集塊の観察方法について説明する。
蛍光ナノダイヤモンドは、核磁気共鳴技術を用いて、蛍光の強度を制御することができる。例えば、蛍光ナノダイヤモンドを取り込んだ細胞凝集塊に励起光を照射する。その状態において、さらにマイクロ波を照射する。マイクロ波の波長は、2.85GHz以上2.92GHz以下である。その結果、マイクロ波を照射したときの蛍光強度と、マイクロ波を照射しない蛍光強度と、に差異が生じる。具体的には、マイクロ波を照射したときの蛍光強度は、マイクロ波を照射しないときの蛍光強度よりも小さい。
この現象は、ナノダイヤモンドの励起状態により説明できる。まず、ナノダイヤモンドの電子基底状態は、2個の電子がスピン3重項を形成している。従って、ナノダイヤモンドは、ms=0、ms=+1、−1の3個の状態を取り得る。ナノダイヤモンドを励起光によって励起し続けると、ナノダイヤモンドにおける全ての電子がms=0の状態となる。そして、ms=0に集められた電子に対して、波長が2.87GHzであるマイクロ波を照射すると、電子の遷移が生じる。この遷移によって、ms=+1、−1の電子が生じる。ここで、ms=+1、−1の電子が励起されて発生する蛍光強度は、ms=0に比べて2〜3割程度弱い。これは、光を発しながらms=+1、−1へ戻る経路だけでなく、光を発することなくms=0へ戻る経路が存在するためである。従って、ms=+1、−1とされた場合には、蛍光強度が弱まる。上述した性質を利用することにより、より高度な細胞観察を行うことが可能になる。
例えば、細胞凝集塊に互いに異なる種類の蛍光色素を含ませて、当該色素ごとの観察を行うことができる。具体的には、細胞凝集塊は、第1蛍光物質と、第2蛍光物質とを含む。第1蛍光物質は、NV中心のナノダイヤモンドである。また、第2蛍光物質は、低分子蛍光色素又は蛍光タンパク質である。そして、ナノダイヤモンドの励起波長と、低分子蛍光色素又は蛍光タンパク質の励起波長とは互いに重複している。
この場合には、励起光の波長が重複するので、励起光を照射すると、ナノダイヤモンドに起因する蛍光と、蛍光タンパク質に起因する蛍光と、が発生する。ここで、励起光の照射中に、さらにマイクロ波を照射してスライス画像を取得し、さらに、マイクロ波の照射を停止してスライス画像を取得する。そして、これらのスライス画像の差分を得る。そうすると、蛍光タンパク質に起因する蛍光は、マイクロ波の照射の有無によらず、強度が一定である。したがって、差分をとると、蛍光タンパク質に起因する蛍光をキャンセルできる。一方、ナノダイヤモンドに起因する傾向は、マイクロ波の照射の有無によって、蛍光の強度が異なる。したがって、差分をとっても、蛍光の成分が残る。その結果、ナノダイヤモンドに起因する蛍光を特定できる。さらに、ナノダイヤモンドに起因する蛍光が特定されれば、蛍光タンパク質に起因する蛍光も特定できる。
また、ナノダイヤモンドの蛍光波長と蛍光タンパク質の蛍光波長とが重複する場合にも、上記の関係は成り立つ。
以下、第2実施形態に係る細胞凝集塊100の観察方法の各ステップについて、図9のフロー図を参照しつつ説明する。
まず、細胞凝集塊100を準備する(ステップS10A)。ステップS10Aは、培養細胞53を得るステップS11と、培養細胞53にナノダイヤモンド54を取り込ませるステップS13と、培養細胞53Aに蛍光物質を取り込ませるステップS14と、細胞凝集塊100を作製するステップS15と、を有する。つまり、第1実施形態のステップS10に対して、培養細胞53Aに蛍光物質を取り込ませるステップS14が追加されている。上記のようにナノダイヤモンド54を取り込ませたのちに、蛍光物質を取り込ませる手順は、例えば、蛍光物質として蛍光色素を選択した場合に用いられてよい。
一方、ステップS13、S14の順は、逆でもよい。つまり、培養細胞53に蛍光物質を取り込ませた後に、培養細胞53にナノダイヤモンド54を取り込ませてもよい。ナノダイヤモンド54よりも先に蛍光物質を取り込ませる手順は、例えば、蛍光物質として蛍光タンパク質を選択した場合に用いられてよい。蛍光タンパク質の場合は、ナノダイヤモンド54を取り込ませる前の培養細胞53Aに蛍光タンパク質遺伝子を導入し、導入と同時に発現させた抗生物質耐性を利用して目的遺伝子のみを発現させた細胞を選抜する。
つまり、蛍光物質として蛍光タンパク質を選択した場合には、予め蛍光タンパク質遺伝子を発現した細胞に対して、ナノダイヤモンドを取り込ませる。
次に、スライス画像を得る(ステップS20A)。ステップS20Aは、走査平面C1、C2の位置を設定するステップS21と、走査平面C1、C2に対して励起光を照射するステップS23と、細胞凝集塊100へのマイクロ波の照射を開始するステップS24と、二次元画像を取得するステップS25と、細胞凝集塊100へのマイクロ波の照射を停止するステップS26と、二次元画像を得るステップS27と、差分画像を得るステップS28と、を有する。つまり、第1実施形態のステップS20に対して、細胞凝集塊100へのマイクロ波の照射を開始するステップS24と、細胞凝集塊100へのマイクロ波の照射を停止するステップS26と、二次元画像を得るステップS27と、差分画像を得るステップS28と、が追加されている。
ステップS25を実施した結果、第1スライス画像が得られる。第1スライス画像は、ナノダイヤモンド54に起因する蛍光と、蛍光タンパク質に起因する蛍光とを含む。ステップS27を実施した結果、第2スライス画像が得られる。第2スライス画像も、ナノダイヤモンド54に起因する蛍光と、蛍光タンパク質に起因する蛍光とを含む。第1スライス画像が含む蛍光タンパク質に起因する蛍光は、第2スライス画像が含む蛍光タンパク質に起因する蛍光と強度が同じである。一方、第1スライス画像が含むナノダイヤモンド54に起因する蛍光は、第2スライス画像が含むナノダイヤモンド54に起因する蛍光に対して強度が異なる。具体的には、第1スライス画像が含むナノダイヤモンド54に起因する蛍光は、第2スライス画像が含むナノダイヤモンド54に起因する蛍光よりも強度が小さい。
そして、ステップS28において、第1スライス画像と第2スライス画像との差分を得る。具体的には、第1スライス画像を構成する画素が有する輝度値と、第2スライス画像を構成する画素が有する輝度値と、の差分値を得る。その結果、蛍光タンパク質に起因する蛍光を含む画素は、第1スライス画像と第2スライス画像とで輝度値が同じであるので、差分値はゼロである。一方、ナノダイヤモンド54に起因する蛍光を含む画素は、第1スライス画像と第2スライス画像とで輝度値が異なるので、ゼロではない数値を取り得る。つまり、差分によれば、ナノダイヤモンド54に起因する蛍光を含む画素を抽出できる。その結果、第1及び第2スライス画像に含まれる蛍光像について、ナノダイヤモンド54に由来するものであるか、蛍光タンパク質に由来するものであるかを判別できる。例えば、当該判別情報を利用して、ナノダイヤモンド54に由来する蛍光のみを含むスライス画像と、蛍光タンパク質に由来する蛍光のみを含むスライス画像と、を作製してもよい。
次に、三次元像を再構築する(ステップS30)。
上記のステップS10A、S20A、S30によっても、細胞凝集塊100の良好な観察結果を得ることができる。
また、高周波印加の結果として生じるナノダイヤモンド54の蛍光強度調節効果を利用することができる。この効果の利用によれば、ナノダイヤモンド54と、励起波長又は蛍光波長がナノダイヤモンド54と重複する蛍光プローブを含む複数種類の細胞から構成される細胞凝集塊を同時に観察することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
例えば、培養細胞53にナノダイヤモンド54を取り込ませる工程(ステップS13)に変えて、図10に示すステップS14を行ってもよい。具体的には、培養細胞53を得た(ステップS11、図10(a)部参照)のちに、ステップS14を行う。ステップS14では、まず、培養細胞53をトリプシン等の酵素を用いた処理により表面51aからはがす(図10(b)部参照)。このとき、培養細胞53は、ナノダイヤモンド54を含まない。この培地52と、培地52に浮遊する培養細胞53とは、いわゆる細胞懸濁液を構成する。細胞懸濁液は、剥離された培養細胞53と培地52とが混合されたものであるともいえる。次に、細胞懸濁液にナノダイヤモンド54を添加する(図10(c)部参照)。この添加によって、培養細胞53にナノダイヤモンド54が取り込まれるので、ナノダイヤモンド54を含む培養細胞53Aが得られる。その後、細胞凝集塊100を作製する(ステップS15)。
例えば、スライス画像を得る工程(ステップS20)において、二光子顕微鏡とは別の蛍光顕微鏡を用いてもよい。
1…二光子顕微鏡、2…光源、2s…レーザ装置、3…レーザ走査部、4…レーザ分岐部、6…レーザ照射部、7…蛍光検出部、8…コントローラ、9…コンピュータ、11…補助光学部、12…コリメータレンズ、13A,13B,21,22,23…ミラー、14…補助光学部、15…fθレンズ、16…結像レンズ、17…ハーフミラー、27,31…ダイクロイックミラー、18,19…光学系、24,26…照射ユニット、28,32…対物レンズ、29,33…焦点調整部、34…焦点可変レンズ、36,37…検出ユニット、38,38A…フィルタ、39,39A…レンズ、41,41A…センサ、100…細胞凝集塊、C1,C2…走査平面、F1,F2…蛍光、GN,GM…スライス画像、L…レーザ、L1,L2…分岐レーザ、P1,P2,P3,P4,P5,P6…光路、S1,S2…軸線、TC…基準点、TD1,TD2,TD3…三次元画像、T1,T2…照射位置、φ1,φ2,φ3…制御信号。

Claims (5)

  1. ナノダイヤモンドを第1蛍光物質として含む細胞凝集塊を作製する第1工程と、
    前記細胞凝集塊に対して、励起光を照射し、前記励起光の照射の結果として発生する蛍光を光検出部によって取得することにより得られるスライス画像を複数取得する第2工程と、
    複数の前記スライス画像を利用して、前記細胞凝集塊の三次元像を再構築する第3工程と、を含む、細胞凝集塊の観察方法。
  2. 前記第1工程は、
    複数の培養細胞を得る工程と、
    複数の前記培養細胞に前記ナノダイヤモンドを取り込ませる工程と、
    前記ナノダイヤモンドを取り込ませた前記培養細胞を利用して、前記細胞凝集塊を作製する工程と、を含む、請求項1に記載の細胞凝集塊の観察方法。
  3. 前記培養細胞を得る工程では、培地を収容した容器の表面に前記培養細胞が接触した状態で前記培養細胞を平面培養し、
    前記ナノダイヤモンドを取り込ませる工程では、前記容器の表面に前記培養細胞が接触した状態で、前記培地に前記ナノダイヤモンドを添加する、請求項2に記載の細胞凝集塊の観察方法。
  4. 前記培養細胞を得る工程では、培地を収容した容器の表面に前記培養細胞が接触した状態で前記培養細胞を平面培養し、
    前記ナノダイヤモンドを取り込ませる工程では、前記容器の表面から前記培養細胞を離間させることにより、前記培養細胞を含む細胞懸濁液を得た後に、前記細胞懸濁液に前記ナノダイヤモンドを添加する、請求項2に記載の細胞凝集塊の観察方法。
  5. 前記第1工程は、第2蛍光物質を前記培養細胞に取り込ませる工程をさらに含み、
    前記第2蛍光物質の励起光の波長又は蛍光の波長は前記ナノダイヤモンドの励起光の波長又は蛍光の波長と重複し、
    前記第2工程は、
    マイクロ波を前記第1蛍光物質及び前記第2蛍光物質を含む前記細胞凝集塊に照射した状態で、第1スライス画像を得る工程と、
    前記マイクロ波の照射を停止した状態で、第2スライス画像を得る工程と、
    前記第1スライス画像と前記第2スライス画像との差分を得る工程と、をさらに含む、請求項2〜4のいずれか一項に記載の細胞凝集塊の観察方法。
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