JP2020023853A - Fireproof wooden structural material - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、耐火木製構造材に関する。 The present invention relates to a refractory wooden structure.
木材は、火災時に外部から加熱されると表面が燃えて炭化層が形成される。この炭化層が木材の表面に均一に形成されると木材内部への熱の侵入が抑制され、木材内部の構造的な劣化が抑制される。この特性を利用し、燃焼後の木材の内部に長期荷重を支持し得る健全な断面が確保されるように、木材の表面に、所定の厚みの燃えしろを設ける技術が知られている。このような燃えしろを設けた構造材等を主要構造部に用いて、木造建築物を準耐火建築物とすることも行われている。 When wood is heated from the outside during a fire, the surface burns and a carbonized layer is formed. When the carbonized layer is uniformly formed on the surface of the wood, the penetration of heat into the wood is suppressed, and the structural deterioration inside the wood is suppressed. There is known a technique that utilizes this characteristic to provide a predetermined thickness of burnout on the surface of wood so that a healthy cross section capable of supporting a long-term load is secured inside the wood after burning. A wooden building is also used as a semi-fireproof building by using a structural material or the like provided with such an ember for a main structural part.
木材や木材と他の材料との複合材の表面に燃えしろを設けて、耐火性の部材を得る技術は種々提案されている。例えば、特許文献1には、長期荷重を支持するに足る木材等からなる荷重支持層の外側に、不燃材にしてかつ断熱層を構成する断熱材を有した燃えしろ層を設け、さらにその外側に、所定の燃えしろ厚さを有する木材からなる燃えしろ層を設けた構造材が提案されている。また、特許文献2には、未処理層の外側に、難燃薬剤を注入した木材からなる難燃薬剤注入層を設け、その外側に難燃薬剤を含まない表面層を備えた耐火集成材が提案されている。
Various techniques have been proposed for obtaining a fire-resistant member by providing an emissive surface on the surface of wood or a composite material of wood and other materials. For example,
特許文献1の構造材は、荷重支持層の外側に燃え止まり層が配置され、その燃え止まり層の外側に燃えしろ層が配置されている。そして、その燃え止まり層は、不燃材にしてかつ断熱性を有する断熱材を有している。また、特許文献2の耐火集成材は、未処理層を難燃薬剤注入層で被覆し、更に難燃薬剤注入層を表面層で被覆している。
特許文献1の構造材及び特許文献2の耐火集成材は、何れも3層構造となっているため、製造コストが高くなるという問題がある。また、燃え止まり層を構成する不燃材である断熱材や難燃薬剤注入層を構成する難燃薬剤を注入した木材は、製造も複雑であることから、結果として、製造工程も長く複雑になるという問題がある。
In the structural material of
Since the structural material of
本発明の目的は、耐火性能に優れ、製造も容易な耐火木製構造材を提供することにある。 An object of the present invention is to provide a fire-resistant wooden structural material which is excellent in fire resistance performance and easy to manufacture.
本発明は、角材であり、荷重支持部を有し、軸方向に沿って延びる4側面のうちの少なくとも3側面に沿って燃えしろ層が形成されている、耐火木製構造材であって、前記耐火木製構造材の横断面の一方向における前記荷重支持部の両側に、該一方向と直交する方向をラミナの積層方向とする第1ラミナ積層部を有し、前記一方向と直交する方向における前記荷重支持部の片側又は両側に、前記一方向又は該一方向と直交する方向をラミナの積層方向とする第2ラミナ積層部を有しており、第1ラミナ積層部及び第2ラミナ積層部は、それぞれを構成するラミナが、前記耐火木製構造材の横断面において、該ラミナの積層方向と直交する方向における該ラミナの両端間に亘って連続する年輪の早材部を有しない年輪非連続ラミナであり、第1ラミナ積層部及び第2ラミナ積層部により、前記耐火木製構造材の前記3側面又は前記4側面に沿う燃えしろ層が形成されている、耐火木製構造材を提供することにより、上記目的を達成したものである。 The present invention is a fire-resistant wooden structural material, which is a square lumber, has a load supporting portion, and has an ember layer formed along at least three of the four side surfaces extending in the axial direction. On both sides of the load supporting portion in one direction of the cross section of the fire-resistant wooden structural material, a first lamina laminated portion having a direction perpendicular to the one direction as a laminating direction of lamina is provided, and in a direction perpendicular to the one direction. One or both sides of the load supporting portion has a second lamina laminated portion having the one direction or a direction orthogonal to the one direction as a laminating direction, and a first lamina laminated portion and a second lamina laminated portion. Is a non-continuous annual ring in which the laminas constituting each have, in a cross section of the fire-resistant wooden structural material, no early wood portion of an annual ring continuous between both ends of the lamina in a direction orthogonal to the laminating direction of the lamina. Lamina, the first The above object has been attained by providing a fire-resistant wooden structural material in which an ember layer is formed along the three side surfaces or the four side surfaces of the fire-resistant wooden structural material by the mina laminated portion and the second lamina laminated portion. Things.
また本発明は、角材であり、横断面の中心に木材からなる芯部を有し、該芯部の周囲の三方又は四方が、複数のラミナが積層された構造を有するラミナ積層体に囲まれている、耐火木製構造材であって、前記耐火木製構造材の横断面の一方向における前記芯部の両側に、該一方向と直交する方向をラミナの積層方向とする第1ラミナ積層部を有し、前記一方向と直交する方向における前記芯部の片側又は両側に、前記一方向又は該一方向と直交する方向をラミナの積層方向とする第2ラミナ積層部を有しており、第1ラミナ積層部及び第2ラミナ積層部は、それぞれを構成するラミナが、前記耐火木製構造材の横断面において、該ラミナの積層方向と直交する方向における該ラミナの両端間に亘って連続する年輪の早材部を有しない年輪非連続ラミナであり、前記芯部の周囲の三方又は四方を囲む前記ラミナ積層体の厚みが50mm以上である、耐火木製構造材を提供することにより、上記目的を達成したものである。 Further, the present invention is a square lumber, having a core made of wood at the center of the cross section, and surrounding three or four sides of the core surrounded by a lamina laminate having a structure in which a plurality of laminas are laminated. A fire-resistant wooden structural material, comprising, on both sides of the core in one direction of a cross section of the fire-resistant wooden structural material, a first lamina laminated portion having a direction orthogonal to the one direction as a laminating direction. Has, on one or both sides of the core portion in a direction orthogonal to the one direction, a second laminating portion having a laminating direction in the one direction or a direction orthogonal to the one direction, The first lamina laminated portion and the second lamina laminated portion are formed such that laminas constituting each are continuous in a cross section of the refractory wooden structural member between both ends of the lamina in a direction orthogonal to the laminating direction of the lamina. Annual rings without the early part A lamina, the thickness of the lamina stack surrounding the three sides or four sides of the periphery of the core portion is at least 50mm, by providing a refractory wood structural member is obtained by achieving the above object.
本発明の耐火木製構造材は、耐火性能に優れ、製造も容易である。 The fire-resistant wooden structural material of the present invention has excellent fire resistance and is easy to manufacture.
以下、本発明の耐火木製構造材をその好ましい実施形態に基づいて詳細に説明する。
本発明の第1実施形態の耐火木製構造材1は、木造建築物の柱材として使用される角材であり、軸方向を鉛直方向として使用されるものである。耐火木製構造材1は、図1(a)に示すように、軸方向に直交する横断面形状が四角形状であり、軸方向に沿って延びる4側面a〜dを有している。
本発明の第2実施形態の耐火木製構造材1Aは、木造建築物の梁材として使用される角材であり、軸方向を水平方向として使用されるものである。耐火木製構造材1Aは、図2(a)に示すように、軸方向に直交する横断面形状が四角形状であり、軸方向に沿って延びる4側面a1〜d1を有している。耐火木製構造材1Aは、4側面a1〜d1として、使用時に、鉛直方向の上側に配される上面となる側面a1、下側に配される下面となる側面c1、及び上下面間に配される面となる2側面b1,d1を備えている。
Hereinafter, the fire-resistant wooden structural material of the present invention will be described in detail based on preferred embodiments.
The fire-resistant wooden
The fire-resistant wooden
第1及び第2実施形態の耐火木製構造材1,1Aについて更に詳述すると、耐火木製構造材1,1Aは、荷重支持部11として機能する芯部2を有しており、耐火木製構造材1,1Aの軸方向に沿って延びる4側面のうちの少なくとも3側面に沿って燃えしろ層12が形成されている。より具体的には、第1実施形態の耐火木製構造材1は、軸方向に沿って延びる4側面a〜dのうちの4側面a〜dに沿って燃えしろ層12が形成されており、第2実施形態の耐火木製構造材1Aは、軸方向に沿って延びる4側面a1〜d1のうちの3側面b1〜d1に沿って燃えしろ層12が形成されている。芯部2は、木材からなり、耐火木製構造材1,1Aの横断面の中心に位置している。芯部2は、耐火木製構造材1Aにおけるように、横断面の中心から燃えしろ層12が形成されていない側面a1に亘って存在するものであっても良い。
The fire-resistant wooden
第1及び第2実施形態の耐火木製構造材1,1Aは、図1(a)及び図2(a)に示すように、横断面の一方向Yにおける荷重支持部11(又は芯部2)の両側に、該一方向Yと直交する方向Xをラミナ4の積層方向とする第1ラミナ積層部13を有し、前記一方向Yと直交する方向Xにおける荷重支持部11(又は芯部2)の片側又は両側に、前記一方向Yをラミナ4の積層方向とする第2ラミナ積層部14を有している。また第1ラミナ積層部13及び第2ラミナ積層部14は、それぞれを構成するラミナ4が、耐火木製構造材1,1Aの横断面において、ラミナ4の積層方向と直交する方向におけるラミナ4の両端間に亘って連続する年輪41の早材部42を有しない年輪非連続ラミナ40である。
As shown in FIGS. 1 (a) and 2 (a), the fire-resistant wooden
第1及び第2実施形態における荷重支持部11は、単独で、固定荷重、積載荷重等の長期に生ずる荷重(長期荷重)に対して構造耐力上安全であるようにその断面設計がなされている。斯かる断面設計は公知である。荷重支持部11の横断面形状は四角形状であり、耐火木製構造材1,1Aの横断面における、荷重支持部11の一方向Yの長さ及び該一方向Yに直交する方向Xの長さは、柱や梁の形状、或いは大きさ等によって適宜に変更することができる。図1及び図2に示す荷重支持部11は、一方向Yに直交する方向Xに複数本のラミナ4を積層接着したラミナ積層体を一方向Yに並べて配して横断面形状を四角形状としている。
The
第1及び第2実施形態における燃えしろ層12の厚みLa〜Ldは、公知の燃えしろ設計に基づいて設定することができる。燃えしろ設計は、長期構造耐力や地震時等の短期構造耐力に対して必要な断面に、所定の燃えしろ分を足す設計手法であり、防耐火性能上の非損傷性(火災加熱を受けても建物を支える荷重に耐えたまま、崩壊しない性能)を荷重支持部11により確保した上で、その周囲に、要求される耐火性能に応じた厚みの燃えしろ層を設ける設計である。例えば、1時間の準耐火性能に対しては45mmの木材被覆を設ける燃えしろ設計が行われている。
The thicknesses La to Ld of the
第1実施形態の耐火木製構造材1は、図1(a)及び図1(b)に示すように、横断面の中心に、荷重支持部11を有し、その荷重支持部11の周囲の四方が、燃えしろ層12を構成する第1ラミナ積層部13又は第2ラミナ積層部14に囲まれている。
また第1実施形態の耐火木製構造材1は、横断面の中心に芯部2を有し、その芯部の周囲の四方が、複数のラミナが積層された構造を有するラミナ積層体3に囲まれている。
また耐火木製構造材1においては、図1(a)に示すように、第1ラミナ積層部13,13及び第2ラミナ積層部14,14により、耐火木製構造材1の4側面a〜dに沿う燃えしろ層12a〜12dが形成されている。より具体的には、軸方向に沿う4側面a〜dのうちの2側面b,dに沿う第1燃えしろ層12b,12dは、第1ラミナ積層部13,13から構成されており、第1ラミナ積層部13,13は、耐火木製構造材1の横断面の一方向Yにおいて芯部2の両側に位置するラミナ積層体3,3から形成されており、残りの2側面a,cに沿う第2燃えしろ層12a,12cは、第2ラミナ積層部14,14から構成されており、第2ラミナ積層部12,12は、耐火木製構造材1の横断面の一方向Yと直交する方向Xにおいて芯部2の両側に位置するラミナ積層体3,3から形成されている。
第1ラミナ積層部13又は第2ラミナ積層部14が、ラミナ積層体3から形成されているという表現には、第1ラミナ積層部13又は第2ラミナ積層部14が、ラミナ積層体3の厚み方向の全部から形成されている場合と、第1ラミナ積層部13がラミナ積層体3の厚み方向における側面b,d側の一部から形成され、第2ラミナ積層部14が、ラミナ積層体3の厚み方向における側面a,c側の一部から形成されている場合との両方が含まれる。
As shown in FIGS. 1A and 1B, the fire-resistant wooden
In addition, the fire-resistant wooden
Further, in the fire-resistant wooden
The expression that the
耐火木製構造材1の横断面の一方向Yにおける荷重支持部11(又は芯部2)の両側に、該一方向Yと直交する方向Xをラミナの積層方向とする第1ラミナ積層部13を有するとは、前記一方向Yと直交する方向Xにおける、少なくとも荷重支持部11(又は芯部2)が存在する部分に、第1ラミナ積層部13を有していれば良く、前記一方向Yと直交する方向Xにおける荷重支持部11(又は芯部2)の片側又は両側に、一方向Y又は該一方向と直交する方向Xをラミナの積層方向とする第2ラミナ積層部12を有するとは、前記一方向Yにおける、少なくとも荷重支持部11(又は芯部2)が存在する部分に第2ラミナ積層部12を有していれば良いが、より優れた耐火性能を発現させる観点から、図1(a)及び図1(b)に示すように、耐火木製構造材の横断面における荷重支持部(又は芯部2)の周囲の四方が、第1ラミナ積層部13及び第2ラミナ積層部14に連続して囲まれていることが好ましく、第1ラミナ積層部13又は第2ラミナ積層部14からなる燃えしろ層12が、耐火木製構造材1の4側面a〜dに亘って連続して形成されていることが好ましい。
On both sides of the load supporting portion 11 (or the core portion 2) in one direction Y of the cross section of the fire-resistant wooden
耐火木製構造材1は、燃えしろ層12として、耐火木製構造材1の横断面の一方向Yにおける荷重支持部11の両側に位置する第1燃えしろ層12b,12dと、耐火木製構造材1の横断面の一方向Yと直交する方向Xにおいて荷重支持部11の両側に位置する第2燃えしろ層12a,12cとを有している。
第1燃えしろ層12b,12dそれぞれは、一方向Yと直交する方向Xをラミナ積層方向とする第1ラミナ積層部13から形成され、第2燃えしろ層12a,12cそれぞれは、一方向Yをラミナ積層方向とする第2ラミナ積層部14から形成されている。耐火木製構造材1においては、第1燃えしろ層12b,12dを形成する第1ラミナ積層部13,13、及び第2燃えしろ層12a,12cを形成する第2ラミナ積層部14,14は、いずれも、ラミナ積層体3から構成されている。
The refractory
Each of the first assembling layers 12b and 12d is formed from the first lamina laminated
耐火木製構造材1における第1ラミナ積層部13及びそれらを構成するラミナ積層体3は、図1(a)及び図1(b)に示すように、一方向Yと直交する方向X(ラミナ積層方向)の両端間に亘っている。また第1ラミナ積層部13は、一方向Yと直交する方向Xにおいて荷重支持部11が存在する部分に存在する部分13s(第1部分)と、該部分13sから延出する部分13e(第2部分)とを有している。
耐火木製構造材1における第2ラミナ積層部14及びそれらを構成するラミナ積層体3は、図1(a)及び図1(b)に示すように、第1ラミナ積層部13,13どうしの間の全域に亘っている。また第2ラミナ積層部14は、一方向Yにおいて荷重支持部11が存在する部分に存在する部分のみから形成されている。
耐火木製構造材1では、このようにして、第1ラミナ積層部13,13及び第2ラミナ積層部14,14が、その横断面における荷重支持部11の四方を囲み且つ耐火木製構造材1の4側面に亘って連続する燃えしろ層12を構成している。
As shown in FIG. 1A and FIG. 1B, the first lamina laminated
As shown in FIGS. 1 (a) and 1 (b), the second lamina laminated
In the fire-resistant wooden
本発明者らは、燃えしろ層12を、ラミナが積層された構成を有するラミナ積層体3から形成しつつも高い耐火性能、好ましくは1時間の耐火性能及び燃え止まり機能を有する耐火木製構造材を開発するべく、ラミナの有する年輪の状態を変化させた集成材の耐火性能について研究した結果、ラミナ積層体を、横断面の周方向に沿う方向が積層方向となるように配して燃えしろ層を設けた集成材を火炎に晒すと、その燃えしろ層の燃焼により形成される炭化層に、ラミナの年輪(より詳細には年輪の早材部)に沿って割れが生じ、該割れに沿った燃焼が、耐火木製構造材の内部に進行しやすいこと、及びその割れの部分の燃焼が、燃えどまりを妨げる要因となっていることを知見し、斯かる知見に基づき更に研究を重ねて、本発明を完成させた。
The present inventors have formed a fire-
第1実施形態の耐火木製構造材1では、第1ラミナ積層部13及び第2ラミナ積層部14は、それぞれを構成するラミナ4が、耐火木製構造材1の横断面において、早材部42がラミナ4の積層方向と直交する方向の両端間に亘る連続年輪44(図3(e)参照)を含まない年輪非連続ラミナ40である。図3(b)〜図3(d)に、年輪非連続ラミナ40の例を示す。第1ラミナ積層部13及び第2ラミナ積層部14は、いずれも、年輪非連続ラミナ40が複数層積層接着された構造を有している。
なお、年輪41とは、樹木(原木)の横断面に見える同心円状の輪であり、樹木(原木)の幹や根で、1年間に形成される材部42,43が、夏は多くて質が粗く(早材部42)、冬は少なく緻密(晩材部43)なため、両者が交互に並んで輪状をなしたものである。図3(a)に示すように、晩材部43は、密度が高く色が濃色の部分で、年輪41の外縁を形成する部分である。早材部42は、晩材部43に比して密度が低く色が淡色の部分であり、晩材部43に比べて細胞が大型で細胞壁も薄い部分である。
In the fire-resistant wooden
The
年輪非連続ラミナ40の一例としては、図3(b)に示すように、木表40u及び木裏40dを有し、ラミナ4の矩形状断面において、早材部42が該ラミナ4の積層方向と直交する方向の両端間に亘る連続年輪44(図3(e)参照)を有しないものが挙げられる。木裏40dは、ラミナ4の矩形状断面の一方の長辺を形成する面であって、原木の樹芯46に近い方の面であり、木表40uは、ラミナ4の矩形状断面の相対向する他方の長辺を形成する面であって、原木の樹芯46から遠い方の面である。
また年輪非連続ラミナ40の他の例としては、図3(c)又は図3(d)に示すラミナのように、前記矩形断面の相対向する一対の長辺を形成する2面に木表40u及び木裏40dの区別のないラミナ(柾目取りラミナ)4が挙げられる。
他方、年輪非連続ラミナに該当しない連続ラミナ45としては、図3(e)に示すように、木表45u及び木裏45dを有し、ラミナ4の矩形断面において、早材部42が該ラミナ4の長手方向の両端間に亘る連続年輪44を有するものが挙げられる。なお、図3(c)又は図3(d)示す木表40u及び木裏40dの区別のないラミナ4のように、短手方向の両端間に亘る年輪を有するラミナ4であっても、年輪非連続ラミナ40に該当し得る。
As an example of the annual ring
As another example of the annual ring
On the other hand, as shown in FIG. 3 (e), the
第1実施形態の耐火木製構造材1は、燃えしろ層12を形成する第1ラミナ積層部13,13及び第2ラミナ積層部14,14が、年輪非連続ラミナ40が積層された積層構造を有している。そのため、耐火木製構造材1の第1ラミナ積層部13,13及び第2ラミナ積層部14,14からなる4側面a〜dが、火災時の火炎に晒された場合に、ラミナ積層体3に早材部42に沿った割れが生じることや、そのような割れに起因して、ラミナ積層体3の燃焼により形成される炭化層に、その割れにそった亀裂が生じたり、炭化層の一部が欠落することが抑制され、耐火木製構造材1の側面a〜d付近に、熱伝導の抑制効果又は酸素遮断効果に優れた密な炭化層が形成される。それにより、耐火木製構造材1は、燃えしろ層が、難燃薬剤を配合しなくても、優れた耐火性能を有するものとなり、典型的には、1時間の耐火性能及び燃えどまり機能を有するものとなる。
The fire-resistant wooden
第1実施形態の耐火木製構造材1において、第1ラミナ積層部13は、それぞれ、一方向Yと直交する方向Xにおいて荷重支持部11(又は芯部2)が存在する部分に存在する部分13sの全てのラミナ4が、年輪非連続ラミナ40であることが、耐火性能や燃えどまり機能の向上の点から、好ましい。具体的には、前記部分13sに存するラミナ4の全数に対する、該部分13sに存する年輪非連続ラミナ40の本数の割合((年輪非連続ラミナの本数/ラミナの全数)×100)が、90%以上であることが好ましく、100%であることが好ましい。本明細書において、ラミナ4の本数や年輪非連続ラミナ40の本数は、積層方向に存在するラミナの本数であり、ラミナ4や年輪非連続ラミナ40が、フィンガージョン等により長手方向に縦継ぎされた複数の小ラミナからなる場合、縦継ぎされた複数の小ラミナは纏めて1本と数える。
同様の観点から、第1ラミナ積層部13は、それぞれ、前記部分13s及び該部分13sから延出する部分13e,13eに存するラミナ4の全数に対する、両部分13s,13eに存する年輪非連続ラミナ40の本数の割合((年輪非連続ラミナの本数/第1ラミナ積層部13を構成するラミナの本数)×100)が、90%以上であることが好ましく、100%であることがより好ましい。
In the fire-resistant wooden
From a similar point of view, the first lamina laminated
なお、第1ラミナ積層部13,13の該部分13sから延出する部分13eに、図3(c)又は図3(d)に示す年輪非連続ラミナ40を用いた場合、側面a,cが火炎に晒されると、年輪非連続ラミナ40に形成される炭化層に、加熱面(側面a,c)から該加熱面と反対側の面まで早材部42に沿った割れが生じること等が起こり得るが、該年輪非連続ラミナ40と該年輪非連続ラミナ40に隣接する年輪非連続ラミナ40との物理的な境界によって、該割れ等が該隣接する年輪非連続ラミナ40の内部にまで連続して形成されることが抑制されている。
When the annual ring
同様の観点から、第2ラミナ積層部14は、それぞれ、一方向Yにおいて荷重支持部11(又は芯部2)が存在する部分に存在する部分14sの全てのラミナ4が、年輪非連続ラミナ40であることが、耐火性能や燃えどまり機能の向上の点から、好ましい。具体的には、すなわち、第2ラミナ積層部14は、第1ラミナ積層部13,13どうしの間の全域に亘って、複数本の年輪非連続ラミナ40が積層接着された積層構造を有していることが好ましい。具体的には、前記部分14sに存するラミナ4の全数に対する、該部分14sに存する年輪非連続ラミナ40の本数の割合((年輪非連続ラミナの本数/ラミナの全数)×100)が、90%以上であることが好ましく、100%であることが好ましい。
From the same viewpoint, the
本発明に係る耐火木製構造材の断面構成は、軸方向の中央位置等、軸方向のいずれかの位置の横断面が、本発明に規定される条件を満たしていればよく、軸方向の全域における横断面が、本発明に規定される条件を満たしていることが好ましい。耐火木製構造材の軸方向における両端それぞれから20cmの位置及び軸方向の中央位置における各横断面が、本発明の横断面に要求される条件を満たしていれば、軸方向の全域における横断面が、本発明の横断面に要求される条件を満たしているものとする。 The cross-sectional configuration of the fire-resistant wooden structural material according to the present invention may be such that the cross section at any position in the axial direction, such as the central position in the axial direction, satisfies the conditions defined in the present invention. Preferably satisfies the conditions defined in the present invention. If each cross section at the position of 20 cm from both ends in the axial direction and the center position in the axial direction of the refractory wooden structural material satisfies the conditions required for the cross section of the present invention, the cross section in the entire axial direction is It is assumed that the conditions required for the cross section of the present invention are satisfied.
耐火木製構造材1の燃えしろ層12は、4側面a〜dのいずれにおいても、少なくとも1時間の耐火性を有している。より具体的には、耐火木製構造材1は、第1ラミナ積層部13,13からなる第1燃えしろ層12b,12d及び第2ラミナ積層部14,14からなる第2燃えしろ層12a,12cは、いずれも、ISO834標準加熱曲線で1時間加熱後、5時間放冷したときに、前記4側面a〜dからの深さが50mmの位置、好ましくは60mm、更に好ましくは70mmの位置に、燃焼が到達しない燃えどまり性能を有している。
荷重支持部11(又は芯部2)の周囲の四方を囲む燃えしろ層12として機能する第1及び第2ラミナ積層部13,14の厚み(耐火木製構造材1の各側面a〜dから各該側面a〜dと対向する荷重支持部11の各外縁までの距離)は、耐火性能の向上、特に燃えどまり性能の向上の観点から、50mm以上が好ましく、60mm以上がより好ましく、70mm以上が更に好ましい。
同様の観点から、芯部2の周囲の四方を囲むラミナ積層体3の厚み(耐火木製構造材1の各側面a〜dから該各側面a〜dと対向する芯部2の各外縁までの距離、図1に示す例ではLa〜Ldに同じ)は、50mm以上が好ましく、60mm以上がより好ましく、70mm以上が更に好ましい。
The burning
The thickness of each of the first and
From the same viewpoint, the thickness of the
図1及び図2には、第1及び第2実施形態の耐火木製構造材1,1Aについて、第1燃えしろ層12b,12dの厚み及びそれらを構成する第1ラミナ積層部13の厚み(一方向Yの長さ)と、第1ラミナ積層部13を形成しているラミナ積層体3の厚み(一方向Yの長さ)とが一致している場合が示されているが、第1燃えしろ層12b,12d及び第1ラミナ積層部13の厚みと、その第1ラミナ積層部13を形成しているラミナ積層体3の厚みとは同一でなくても良い。例えば、第1燃えしろ層12b,12d及びそれらを構成する第1ラミナ積層部13の厚み(一方向Yの長さ)が、第1ラミナ積層部13を形成しているラミナ積層体3の厚み(一方向Yの長さ)より短くても良く、その場合においても、年輪非連続ラミナ40に関し、ラミナ4の積層方向と直交する方向におけるラミナ4の両端間とは、耐火木製構造材1の表面から荷重支持部11までの範囲ではなく、一方向Yにおけるラミナ積層体3の両端間である。
FIG. 1 and FIG. 2 show the thicknesses of the first laminating layers 12b and 12d and the thickness of the first lamina laminated
また、図1及び図2には、第1及び第2実施形態の耐火木製構造材1,1Aについて、第2燃えしろ層12a,12c又は第2燃えしろ層12の厚み、及びそれらを構成する第2ラミナ積層部14の厚み(一方向Yと直交する方向Xの長さ)と、第2ラミナ積層部14を形成しているラミナ積層体3の厚み(一方向Yと直交する方向Xの長さ)とが一致している場合が示されているが、第2燃えしろ層12a,12c又は第2燃えしろ層12cの厚み及びそれらを構成する第2ラミナ積層部14の厚みと、その第2ラミナ積層部14を形成しているラミナ積層体3の厚みとは同一でなくても良い。例えば、第2燃えしろ層12a,12c又は第2燃えしろ層12c、及びそれらを構成する第2ラミナ積層部14の厚み(一方向Yと直交する方向Xの長さ)が、第2ラミナ積層部14を形成しているラミナ積層体3の厚み(一方向Yと直交する方向Xの長さ)より短くても良く、その場合においても、年輪非連続ラミナ40に関し、ラミナ4の積層方向と直交する方向におけるラミナ4の両端間とは、耐火木製構造材1の表面から荷重支持部11までの範囲ではなく、一方向Yと直交する方向Xにおけるラミナ積層体3の両端間である。
また耐火性能の向上、特に燃えどまり性能の向上の観点から、第1ラミナ積層部13又は第2ラミナ積層部14を構成する個々の年輪非連続ラミナ40は、耐火木製構造材1の表面から荷重支持部11までの範囲についても、両者間に亘って連続する年輪41の早材部42を有しないことが好ましい。
FIGS. 1 and 2 show the thicknesses of the second burn-through
In addition, from the viewpoint of improving the fire resistance performance, particularly the improvement of the burning performance, the individual annual ring
第2実施形態の耐火木製構造材1Aは、図2(a)及び図2(b)に示すように、軸方向に沿って延びる4側面a1〜d1のうちの3側面b1〜d1に沿う燃えしろ層12b〜12dを有している。荷重支持部11は、横断面形状を長方形形状とし、周囲の3方が燃えしろ層12に囲まれている。なお、「周囲の3方が燃えしろ層に囲まれている」とは、一方向Yにおいて荷重支持部11が存在する部分に存在する部分と、一方向Yと直交する方向において荷重支持部11が存在する部分に存在する部分とに、燃えしろ層12が形成されていれば良いが、燃えどまり機能を有し、優れた耐火性能を発現させる観点から、図2(a)及び図2(b)に示すように、燃えしろ層12が耐火木製構造材1の3側面b1〜d1に亘って連続して形成されていることが好ましい。
As shown in FIGS. 2A and 2B, the fire-resistant wooden
耐火木製構造材1Aでは、図2(a)及び図2(b)に示すように、燃えしろ層12が耐火木製構造材1Aの3側面b1〜d1に亘って連続して形成されている。燃えしろ層12は、耐火木製構造材1Aの横断面の一方向Yにおける荷重支持部11の両側に位置する第1燃えしろ層12b,12dと、耐火木製構造材1Aの横断面の一方向Yと直交する方向Xの片側に位置する第2燃えしろ層12cとを有している。
第1燃えしろ層12b,12dそれぞれは、一方向Yと直交する方向Xをラミナ積層方向とする第1ラミナ積層部13から形成され、第2燃えしろ層12cは、一方向Yをラミナ積層方向とする第2ラミナ積層部14から形成されている。耐火木製構造材1Aでは、ラミナ積層体3が、第1ラミナ積層部13,13及び第2ラミナ積層部14を構成し、且つ第1燃えしろ層12b,12d及び第2燃えしろ層12cを構成している。
各該第1ラミナ積層部13は、一方向Yと直交する方向X(ラミナ積層方向)の両端間に亘っている。各該第1ラミナ積層部13は、一方向Yと直交する方向Xにおいて荷重支持部11と同位置に存在する部分13s(第1部分)と、該部分13sから延出する部分13e(第2部分)とを有している。該第2ラミナ積層部14は、第1ラミナ積層部13,13どうしの間の全域に亘っている。該第2ラミナ積層部14は、一方向Yにおいて荷重支持部11が存在する部分のみから形成されている。耐火木製構造材1Aでは、このようにして、第1ラミナ積層部13,13及び第2ラミナ積層部14が、その横断面における荷重支持部11の3方を囲み且つ3側面に亘って連続する燃えしろ層12を構成している。
In the refractory
Each of the first assembling layers 12b and 12d is formed of a
Each of the
第2実施形態の耐火木製構造材1Aでは、燃えしろ層12を形成する第1ラミナ積層部13,13及び第2ラミナ積層部14は、耐火木製構造材1Aの横断面において、早材部42がラミナ4の長手方向の両端間に亘る連続年輪44を有しない年輪非連続ラミナ40が積層された構造を有している。
In the refractory
第2実施形態の耐火木製構造材1Aは、燃えしろ層12を形成する第1ラミナ積層部13,13及び第2ラミナ積層部14が、年輪非連続ラミナ40が積層された積層構造を有している。そのため、耐火木製構造材1Aの第1ラミナ積層部13,13及び第2ラミナ積層部14からなる3側面b1〜d1が、火災時の火炎に晒された場合に、該側面b1〜d1に形成される炭化層に、早材部42に沿って荷重支持部11まで割れが生じることや、そのような割れに起因して炭化層の一部が欠落することも抑制され、耐火木製構造材1Aの側面b1〜d1付近に、熱伝導の抑制効果又は酸素遮断効果に優れた密な炭化層が形成される。それにより、耐火木製構造材1Aは、燃えどまり機能を有し、優れた耐火性能を有するものとなっている。
The fire-resistant wooden
第2実施形態の耐火木製構造材1Aにおいて、各第1ラミナ積層部13は、一方向Yと直交する方向Xにおいて荷重支持部11が存在する部分に存在する部分13sの全てのラミナ4が年輪非連続ラミナ40であることが好ましい。具体的には、各該部分13sの全てのラミナ4の本数に対する年輪非連続ラミナ40の本数の割合((年輪非連続ラミナの本数/各該部分の全てのラミナの本数)×100)としては、90%以上であることが好ましく、100%であることがより好ましい。年輪非連続ラミナ40が当該部分13sにあると、側面b,dが、火炎に晒されて第1燃えしろ層12b,12dが燃焼したときに、早材部42に沿った割れが荷重支持部11まで形成され難くなり、第1燃えしろ層12b,12dが燃えどまり機能を発現し易くなる。
同様の観点から、各第1ラミナ積層部13は、該部分13s及び該部分13sから延出する部分13e,13eの全てのラミナ4が年輪非連続ラミナ40であることがより好ましい。具体的には、該部分13s及び該部分13sから延出する部分13e,13eの全てのラミナ4の本数に対する年輪非連続ラミナ40の本数の割合((年輪非連続ラミナの本数/該部分及び該部分から延出する部分の全てのラミナの本数)×100)としては、90%以上であることが好ましく、100%であることがより好ましい。
In the fire-resistant wooden
From a similar viewpoint, in each first lamina laminated
同様の観点から、第2ラミナ積層部14は、一方向Yにおいて荷重支持部11が存在する部分に存在する部分14sの全てのラミナ4が年輪非連続ラミナ40であることが好ましい。すなわち、該第2ラミナ積層部14は、第1ラミナ積層部13,13どうしの間の全域に亘って、複数本の年輪非連続ラミナ40が積層接着された積層構造を有していることが好ましい。具体的には、第2ラミナ積層部14の全てのラミナ4の本数に対する年輪非連続ラミナ40の本数の割合((年輪非連続ラミナの本数/各該第2ラミナ積層部のラミナの本数)×100)としては、90%以上であることが好ましく、100%であることがより好ましい。第2ラミナ積層部14が上記積層構造を有していると、側面a,cが、火炎に晒されて第2燃えしろ層12cが燃焼したときに、早材部42に沿った割れが荷重支持部11まで形成され難くなり、第2燃えしろ層12cが燃えどまり機能を発現し易くなる。
From the same viewpoint, in the
耐火木製構造材1Aの燃えしろ層12は、3側面b1〜d1のいずれにおいても、少なくとも1時間の耐火性を有している。より具体的には、耐火木製構造材1Aは、第1ラミナ積層部13,13からなる第1燃えしろ層12b,12d及び第2ラミナ積層部14からなる第2燃えしろ層12cは、いずれも、ISO834標準加熱曲線で1時間加熱後、5時間放冷したときに、前記3側面b1〜d1からの深さ70mmの位置、好ましくは60mmの位置に、さらに好ましくは50mmの位置に燃焼が到達しない燃えどまり性能を有している。
荷重支持部11(又は芯部2)の周囲の三方を囲む燃えしろ層12として機能する第1及び第2ラミナ積層部13,14の厚み(耐火木製構造材1Aの各側面b1〜d1から各該側面b1〜d1と対向する荷重支持部11の各外縁までの距離)は、耐火性能の向上、特に燃えどまり機能の向上の観点から、50mm以上が好ましく、60mm以上がより好ましく、70mm以上が更に好ましい。
同様の観点から、芯部2の周囲の三方を囲むラミナ積層体3の厚み(耐火木製構造材1の各側面b1〜d1から該各側面b1〜d1と対向する芯部2の各外縁までの距離、図2に示す例ではLb〜Ldに同じ)は、50mm以上が好ましく、60mm以上がより好ましく、70mm以上が更に好ましい。また、第2燃えしろ層12cの厚み(耐火木製構造材1Aの側面c1から該側面c1と対向する芯部2の外縁までの距離)Lcは、第1燃えしろ層12b,12dの厚みLb,Ldよりも厚いことが、熱の伝わりやすい角の部分を材積を抑えながら被覆できる点から好ましい。
第2実施形態の耐火木製構造材1Aは、梁用の構造材であり、使用時に上面となる側面a1には、耐火性能を有する床が載ることにより、荷重支持部11が被覆されるため、荷重支持部11の上側を被覆する燃えしろ層は設けていない。
The burning
The thickness of each of the first and second lamina laminated
From the same viewpoint, the thickness of the
The fire-resistant wooden
本発明の耐火木製構造材において、第1ラミナ積層部13,13及び第2ラミナ積層部14,14は、連続年輪44を含まない4本以上の年輪非連続ラミナ40が積層接着されたラミナ積層部であることが好ましい。ここでいう「4本以上の年輪非連続ラミナ40」は、前記の延出する部分13eの年輪非連続ラミナ40を含めて、積層された年輪非連続ラミナ40の本数が4本以上であれば良い。
第1燃えしろ層12b,12dを形成する各第1ラミナ積層部13は、一方向Yと直交する方向Xにおいて、荷重支持部11が存在する部分に存在する部分13sに位置する年輪非連続ラミナ40が、好ましくは4〜300本、より好ましくは8〜250本、更に好ましくは12〜150本である。また、第1燃えしろ層12b,12dを形成する各第1ラミナ積層部13は、延出する部分13eのラミナ2を含めた積層本数が、好ましくは7〜303本、より好ましくは14〜256本、更に好ましくは21〜159本である。
In the fire-resistant wooden structural material of the present invention, the first lamina laminated
Each of the first lamina laminated
また本発明の耐火木製構造材において、第1ラミナ積層部13,13及び第2ラミナ積層部14,14を構成する個々のラミナ積層体3を構成するラミナ4(又は40)の厚みは、好ましくは30mm以下、より好ましくは15mm以下、更に好ましくは10mm以下である。またラミナ4(又は40)の幅は、厚み以上であり、好ましくは厚みの2倍以上50倍以下、より好ましくは厚みの5倍以上30倍以下である。
第1ラミナ積層部13及び第2ラミナ積層部14並びにそれらを構成するラミナ積層体3においては、ラミナ4の横断面形状である横長長方形の長辺を形成する面どうしを当接させて、ラミナ4が積層接着されている。
Moreover, in the fire-resistant wooden structural material of the present invention, the thickness of the lamina 4 (or 40) constituting each of the
In the
第1及び第2実施形態の耐火木製構造材1,1Aは、図1(a)及び図2(a)に示すように、第1燃えしろ層12b,12dを形成する第1ラミナ積層部13,13が、構成するラミナ4の全てが図3(b)に示すような木表40u及び木裏40dを有する年輪非連続ラミナ40である。また第1及び第2実施形態の耐火木製構造材1,1Aは、第2燃えしろ層12a,12cを形成する第2ラミナ積層部14,14が、構成するラミナ4の全てが図3(b)に示すような木表40u及び木裏40dを有する年輪非連続ラミナ40である。これに代えて、第1燃えしろ層12b,12dを形成する第1ラミナ積層部13,13、及び第2燃えしろ層12a,12cを形成する第2ラミナ積層部14,14を構成する全てのラミナ4又はその一部のラミナ4が、図3(c)又は図3(d)に示すラミナ40のように、木表40u及び木裏40dの区別のない年輪非連続ラミナ40であることも好ましい。年輪非連続ラミナ40は、木表40u及び木裏40dを有するラミナ4でも、木表40u及び木裏40dの区別のないラミナ4であってもよく、これらが混在していてもよい。
As shown in FIGS. 1 (a) and 2 (a), the fire-resistant wooden
第1実施形態の耐火木製構造材1を構成する年輪非連続ラミナ40は、同一樹種の木材から構成されたものである。第2実施形態の耐火木製構造材1Aを構成する年輪非連続ラミナ40も、同一樹種の木材から構成されたものである。ただし、年輪非連続ラミナ40は、単一樹種に由来のもののみを用いても良いし、複数の樹種から得られたものを併用することもできる。年輪非連続ラミナ40の原料とする木材の樹種としては、任意のものを用いることができ、例えば、針葉樹であれば、カラマツ、ベイマツ、ダフリカカラマツ、グイマツ、ツガ等、広葉樹であれば、ケヤキ、くり、ミズナラ、タモ等を用いることができる。
また、個々の年輪非連続ラミナ40は、耐火木製構造材1,1Aの軸方向と同方向に長い形状を有している。個々の年輪非連続ラミナ40は、耐火木製構造材1,1Aの軸方向の全長に亘って連続する一枚の挽き板等であっても良いが、年輪非連続ラミナ40の全部又は一部は、複数の挽き板等をフィンガージョイント等の接合方法で軸方向に継いだものであっても良い。
The annual ring
Further, the individual annual ring
第1実施形態の耐火木製構造材1におけるラミナ積層部13,14、及び第2実施形態の耐火木製構造材1Aにおけるラミナ積層部13,14は、それぞれに含まれる年輪非連続ラミナ40どうし間が、接着剤により接合された状態で積層されており、且つ第1及び第2ラミナ積層部13,14どうし間も、接着剤により接合されている。
年輪非連続ラミナ40どうし間又はラミナ積層部13,14どうし間を接合する接着剤としては、集成材の製造に従来用いられている各種公知の接着剤を用いることができ、例えば、水性高分子−イソシアネート系接着剤、レゾルシノール樹脂接着剤、レゾルシノール・フェノール樹脂接着剤、メラミン樹脂接着剤、メラミンユリア樹脂接着剤、ウレタン樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤等が挙げられる。これらのなかでも、レゾルシノール樹脂接着剤又はレゾルシノール・フェノール樹脂接着剤が好ましい。
The lamina laminated
As the adhesive for joining the annual ring
第1及び第2実施形態の耐火木製構造材1,1Aは、例えば、年輪非連続ラミナ40間に接着剤を配して積層加圧して、図1(b)又は図2(b)に示す各ラミナ積層部13,14を製造した後、それらのラミナ積層部13,14間に接着剤を配してラミナ積層部13,14を積層加圧することにより製造することができるが、それに制限されるものではなく、それぞれ、任意の手順により製造することができる。
The fire-resistant wooden
また第1及び第2実施形態の耐火木製構造材1,1Aにおいて、ラミナ積層部13,14又はそれを構成するラミナ積層体3に用いられる年輪非連続ラミナ40は、例えば、中心に樹芯46を有する原木の横断面において、任意の位置で、任意に設定した年輪非連続ラミナ40の幅Wに対して、樹芯46から該年輪非連続ラミナ40の樹芯46側の端部までの距離rを算出し、これらから下記式1を満たす年輪非連続ラミナ40の高さHを算出して、年輪非連続ラミナ40の原木の横断面に対する割り当て位置を設定し、設定した割り当て位置に基づいて、原木を切断することで効率的に製造することができる。
H<r[1−{1−(W/2r)2}1/2] (式1)
上述の方法を用いることで、製造したラミナ4から年輪非連続ラミナ40を、別途、選別する工程がなくなり、効率的に年輪非連続ラミナ40を製造することができる。
距離r及び年輪非連続ラミナ40の高さHは、手動で算出してもよく、コンピュータ等の演算手段を用いて算出させてもよい。
Further, in the fire-resistant wooden
H <r [1- {1- (W / 2r) 2 } 1/2 ] (Equation 1)
By using the above-described method, there is no need to separately select a non-continuous
The distance r and the height H of the annual ring
本発明の耐火木製構造材は、コンピュータにより、丸太を想定した真円内に、複数の年輪非連続ラミナ40の断面を割り振る木取設計工程、木取設計工程で割り振った各断面を有する年輪非連続ラミナ40が得られるように、実際の丸太を切断する工程、及び得られた年輪非連続ラミナ40を接合して耐火木製構造材を得る集積工程を得て、製造することも好ましい。集積工程においては、異なる原木から得られたラミナを組み合わせて耐火木製構造材を製造しても良いことは勿論である。
斯かる手法により得られた耐火木製構造材は、実際の丸太の原木が、年輪の形状に個体差を有すること等に起因して、年輪非連続ラミナ40ではないラミナが混入することがあるが、本発明の耐火木製構造材には、そのような耐火木製構造材も含まれる。
The fire-resistant wooden structural material of the present invention uses a computer to assign a cross section of a plurality of annual ring
In the refractory wooden structural material obtained by such a method, the actual log wood may have individual differences in the shape of the annual rings, etc., but lamina that is not the annual ring
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、本発明は、斯かる実施形態に制限されず適宜変更可能である。
例えば、図4に示す柱材の耐火木製構造材1Bのように、第2燃えしろ層12a,12cを形成する第2ラミナ積層部14,14を構成する年輪非連続ラミナ40の積層方向が、一方向Yと直交する方向Xであってもよい。すなわち、第1及び第2ラミナ積層部13,14を構成する全ての年輪非連続ラミナ40を、同一方向を向くように配置してもよい。
Although some embodiments of the present invention have been described above, the present invention is not limited to such embodiments, and can be appropriately modified.
For example, like the fire-resistant wooden
また図5に示す柱材の耐火木製構造材1Cのように、第1燃えしろ層12b,12dを形成する第1ラミナ積層部13,13を、荷重支持部11が存在する部分に存在する部分13s及び該部分13sから延出する部分13eで構成するとともに、第2燃えしろ層12a,12cを形成する第2ラミナ積層部14,14を、荷重支持部11が存在する部分に存在する部分14s及び該部分14sから延出する部分14eで構成してもよい。
Further, as in the columnar fire-resistant wooden
また図6に示す柱材の耐火木製構造材1Dのように、第1燃えしろ層12b,12dを形成する第1ラミナ積層部13,13の荷重支持部11が存在する部分に存在する部分13sから延出する部分13e,13eを、第1ラミナ積層部13のラミナ4と第2ラミナ積層部14のラミナ4とを接合させた横断面L字状のラミナを積層させて形成したものとしてもよい。
In addition, like the fire-resistant wooden
また図7に示す梁材の耐火木製構造材1Eのように、第2燃えしろ層12cを形成する第2ラミナ積層部14を構成する年輪非連続ラミナ40の積層方向が、一方向Yと直交する方向Xに向くように配置してもよい。すなわち、第1及び第2ラミナ積層部13,14を構成する全ての年輪非連続ラミナ40が、ラミナ4の積層方向において、同一方向を向くように配置してもよい。
Also, like the fire-resistant wooden
また図8に示す梁材の耐火木製構造材1Fのように、第1ラミナ積層部13,13を荷重支持部11が存在する部分に存在する部分13sで構成し、第2ラミナ積層部14を荷重支持部11が存在する部分に存在する部分14s及び該部分14sから延出する部分14e,14eで構成してもよい。
Also, as in the case of the refractory wooden
また図9に示す梁材の耐火木製構造材1Gのように、第1燃えしろ層12b,12dを形成する第1ラミナ積層部13,13の荷重支持部11が存在する部分に存在する部分13sから延出する部分13e,13eの一方を、第1ラミナ積層部13のラミナ4と第2ラミナ積層部14のラミナ4とを接合させた横断面L字状のラミナを積層させて形成したものとしてもよい。
In addition, like the refractory wooden
尚、図4〜図6には、第1実施形態の耐火木製構造材1と同様の構成要素に、第1実施形態と同様の符号を付した。また図7〜図9には、第2実施形態の耐火木製構造材1Aと同様の構成要素に、第2実施形態と同様の符号を付した。
4 to 6, the same components as those of the fire-resistant wooden
また、ラミナ積層体3を第1及び第2ラミナ積層部13,14として、該第1及び第2ラミナ積層部13,14を燃えしろ層12としたが、例えば、ラミナ積層体3の荷重支持部側の端縁よりも外側に位置する領域を第1及び第2ラミナ積層部13,14として、これを燃えしろ層12としてもよい。すなわち燃えしろ層は、必ずしも、ラミナ積層体の全部から構成される必要はない。
In addition, the
また、荷重支持部11を、第1ラミナ積層部13及び第2ラミナ積層部14と同様のラミナ積層部を有する構成するのに代えて、無垢材や、木表どうしの積層面を有するラミナ積層部、第1燃えしろ層12b,12dの第1ラミナ積層部13,13のラミナ積層方向と直交する方向をラミナ4の積層方向としたラミナ積層部等から構成することもできる。
また、本発明の耐火木製構造材は、横断面形状が長方形状の柱材であっても良く、横断面形状が正方形状の梁材であっても良い。
In addition, instead of having the
Moreover, the fire-resistant wooden structural material of the present invention may be a columnar member having a rectangular cross-sectional shape or a beam member having a square cross-sectional shape.
また本発明の耐火木製構造材を木造建築物の梁材として使用する場合、上述の実施形態では、荷重支持部11の上側を被覆する燃えしろ層を設けずに、上面a1に床を載せて荷重支持部の上側を被覆しているが、これに代えて、荷重支持部11の上側を被覆する燃えしろ層を設けて、荷重支持部11の4側面a1〜d1が燃えしろ層で被覆されるようにしてもよい。
When the fire-resistant wooden structural material of the present invention is used as a beam of a wooden building, in the above-described embodiment, the floor is placed on the upper surface a1 without providing an ember layer covering the upper side of the
(実施例1)
図3(b)に示す年輪非連続ラミナ40(密度0.47g/cm3±10%)を12枚積層接着して、図1に示す第1ラミナ積層部13,13及び第2ラミナ積層部14,14を構成するラミナ積層体を製造した。年輪非連続ラミナ40はカラマツから得られたものであり、年輪非連続ラミナ40間の接着には、レゾルシノール・フェノール樹脂接着剤を用いた。
製造したラミナ積層体は、横断面寸法が337mm×120mm、長さが400mmであった。製造したラミナ積層体は、木表40uどうし及び木裏40dどうしを交互に接着して構成されたものであった。なお、上記以外の構成及び好ましい寸法等は、上述した実施形態と同一であった。製造したラミナ積層体の縦横の長さが337mm×400mmである一面以外の面をセラミックブランケットと石膏ボードで養生し、実施例1の試験体とした。
(Example 1)
Twelve annual ring non-continuous laminas 40 (density 0.47 g / cm 3 ± 10%) shown in FIG. 3B are laminated and bonded, and the first lamina laminated
The manufactured lamina laminate had a cross-sectional dimension of 337 mm × 120 mm and a length of 400 mm. The manufactured lamina laminate was formed by alternately bonding the
(実施例2)
ラミナ積層体を構成するラミナ4として、図3(c)に示す年輪非連続ラミナ40(密度0.50g/cm3±10%)を用いた。上記以外は、実施例1と同様の手順で、実施例2の試験体を製造した。
(比較例1)
ラミナ積層体を構成するラミナ4として、図3(e)に示す連続ラミナ45(密度0.52g/cm3±10%)を用いる以外は、実施例1と同様の手順で、比較例1の試験体を製造した。
(Example 2)
As the
(Comparative Example 1)
The same procedure as in Example 1 was followed, except that a continuous lamina 45 (density 0.52 g / cm 3 ± 10%) shown in FIG. 3E was used as the
(評価)
(燃焼試験)
実施例1、実施例2及び比較例1で得られた試験体を燃焼試験炉に収容した。試験体においては、縦横の長さが337mm×400mmである一面が一面加熱される加熱面である。そして通常の火災を想定したISO834標準加熱により1時間加熱を行い、加熱終了後、加熱時間の3倍以上の時間(3時間以上、約5時間)の炉内放冷を行った。そして、各試験体のラミナ積層体に形成された炭化層に生じた割れの深さを測定するとともに、炭化層の残炎の有無を確認した。割れの深さの測定は、ラミナ4どうしの接着面に形成された炭化層に生じた割れ及びラミナ4に形成された炭化層に生じた割れについてそれぞれ行った。炭化層の割れとしては、加熱面からの最大深さ及び最小深さを測定するとともに、平均深さを算出した。結果を表1に示す。
(Evaluation)
(Flame test)
The test specimens obtained in Example 1, Example 2, and Comparative Example 1 were accommodated in a combustion test furnace. In the test body, one surface having a length and width of 337 mm × 400 mm is a heated surface to be heated. Then, heating was performed for one hour by standard ISO834 heating assuming a normal fire, and after the heating was completed, the furnace was allowed to cool for at least three times the heating time (3 hours or more, about 5 hours). And the depth of the crack which occurred in the carbonized layer formed in the lamina laminated body of each test body was measured, and the presence or absence of the residual flame of the carbonized layer was confirmed. The crack depth was measured for each of the cracks generated in the carbonized layer formed on the bonding surfaces of the
表1に示すように、比較例1は、炭化層に残炎が確認されたのに対して、実施例1及び実施例2では、炭化層に残炎が確認されなかった。また、実施例1及び実施例2は、接着面に形成された炭化層に生じた割れの最大深さが、比較例1の接着面に形成された炭化層に生じた割れの最大深さよりも浅く、接着面の内部まで割れが生じることが抑制できていることが分かる。また、実施例1及び実施例2は、年輪非連続ラミナ40自体に形成された炭化層に生じた割れの最大深さが、比較例1の連続ラミナ45自体に形成された炭化層に生じた割れの最大深さよりも浅く、ラミナ4の内部まで割れが生じることが抑制できていることが分かる。
このことから、比較例1のラミナ積層体により構成された燃えしろ層を有する耐火木製構造材は、第1ラミナ積層部13,13及び第2ラミナ積層部14,14の燃焼により形成される炭化層に、ラミナの年輪(より詳細には年輪の早材部)に沿って割れが生じ、該割れに沿った燃焼が、耐火木製構造材の内部に進行しやすいこと、及びその割れの部分の燃焼が、燃えどまりを妨げる要因となっていることが判る。
これに対し、実施例1及び実施例2のラミナ積層体により構成された燃えしろ層を有する耐火木製構造材においては、第1ラミナ積層部13,13及び第2ラミナ積層部14,14の燃焼により形成される炭化層に生じる割れがラミナ4及び接着面の内部に進行することが抑制され、該割れに沿った燃焼が、耐火木製構造材の内部まで進行することが抑制できることが判る。
As shown in Table 1, in Comparative Example 1, after-flame was confirmed in the carbonized layer, whereas in Examples 1 and 2, no after-flame was confirmed in the carbonized layer. Also, in Examples 1 and 2, the maximum depth of the crack generated in the carbonized layer formed on the bonding surface of Comparative Example 1 was larger than the maximum depth of the crack generated in the carbonized layer formed on the bonding surface of Comparative Example 1. It can be seen that it is shallow and that cracking can be suppressed to the inside of the bonding surface. In Example 1 and Example 2, the maximum depth of the crack generated in the carbonized layer formed on the annual ring
From this, the refractory wooden structural material having an afterburning layer constituted by the lamina laminate of Comparative Example 1 was carbonized by the combustion of the first lamina laminates 13 and the second lamina laminates 14. In the layer, cracks occur along the lamina rings (more specifically, the early wood part of the annual rings), and the combustion along the cracks is likely to progress into the interior of the refractory wooden structure, and It turns out that combustion is a factor that hinders burning.
On the other hand, in the fire-resistant wooden structural material having an ember layer constituted by the lamina laminates of the first and second embodiments, the combustion of the first lamina laminates 13 and 13 and the second lamina laminates 14 and 14 is performed. It can be seen that the cracks generated in the carbonized layer formed by the cracking are suppressed from progressing into the
1,1A〜1G 耐火木製構造材
2 芯部
3 ラミナ積層体
4 ラミナ
11 荷重支持部
12 燃えしろ層
12b,12d 第1燃えしろ層
12a,12c 第2燃えしろ層
13 第1ラミナ積層部
13s 荷重支持部が存在する部分に存在する部分
13e 延出する部分
14 第2ラミナ積層部
40 年輪非連続ラミナ
40u 木表
40d 木裏
41 年輪
42 早材部
43 晩材部
a〜d,a1〜d1 耐火木製構造材の側面
Y 一方向
X 一方向と直交する方向
1, 1A to 1G Fire-resistant wooden
Claims (5)
前記耐火木製構造材の横断面の一方向における前記荷重支持部の両側に、該一方向と直交する方向をラミナの積層方向とする第1ラミナ積層部を有し、前記一方向と直交する方向における前記荷重支持部の片側又は両側に、前記一方向又は該一方向と直交する方向をラミナの積層方向とする第2ラミナ積層部を有しており、
第1ラミナ積層部及び第2ラミナ積層部は、それぞれを構成するラミナが、前記耐火木製構造材の横断面において、該ラミナの積層方向と直交する方向における該ラミナの両端間に亘って連続する年輪の早材部を有しない年輪非連続ラミナであり、
第1ラミナ積層部及び第2ラミナ積層部により、前記耐火木製構造材の前記3側面又は前記4側面に沿う燃えしろ層が形成されている、耐火木製構造材。 A fire-resistant wooden structural material, which is a square member, has a load supporting portion, and has an ember layer formed along at least three of the four side surfaces extending in the axial direction,
On both sides of the load supporting portion in one direction of the cross section of the fire-resistant wooden structural material, a first lamina laminated portion having a direction perpendicular to the one direction as a laminating direction of lamina is provided, and a direction perpendicular to the one direction is provided. On one side or both sides of the load supporting portion, a laminating portion having a laminating direction of the one direction or a direction orthogonal to the one direction has a second laminating portion,
In the first lamina laminated portion and the second lamina laminated portion, the lamina constituting each is continuous across both ends of the lamina in a direction perpendicular to the laminating direction of the lamina in a cross section of the fire-resistant wooden structural material. It is a non-continuous lamina with annual rings that does not have the early wood part of the annual rings,
A fire-resistant wooden structural material, wherein a first and a second lamina laminated portion form an ember layer along the three or four side surfaces of the fire-resistant wooden structural material.
前記耐火木製構造材の横断面における前記荷重支持部の周囲の三方又は四方が、第1ラミナ積層部及び第2ラミナ積層部に連続して囲まれている、請求項1に記載の耐火木製構造材。 The first lamina laminated portion is present at least in a portion where the load supporting portion exists in a direction orthogonal to the one direction, and the second lamina laminated portion is at least the load supporting portion present in the one direction. Exists in the part that
2. The fire-resistant wooden structure according to claim 1, wherein three or four sides around the load supporting portion in a cross section of the fire-resistant wooden structure are continuously surrounded by a first lamina laminated portion and a second lamina laminated portion. Wood.
前記耐火木製構造材の横断面の一方向における前記芯部の両側に、該一方向と直交する方向をラミナの積層方向とする第1ラミナ積層部を有し、前記一方向と直交する方向における前記芯部の片側又は両側に、前記一方向又は該一方向と直交する方向をラミナの積層方向とする第2ラミナ積層部を有しており、
第1ラミナ積層部及び第2ラミナ積層部は、それぞれを構成するラミナが、前記耐火木製構造材の横断面において、該ラミナの積層方向と直交する方向における該ラミナの両端間に亘って連続する年輪の早材部を有しない年輪非連続ラミナであり、
前記芯部の周囲の三方又は四方を囲む前記ラミナ積層体の厚みが50mm以上である、耐火木製構造材。 Fire-resistant wood, which is a square lumber and has a core made of wood at the center of the cross section, and three or four sides around the core are surrounded by a lamina laminate having a structure in which a plurality of laminas are laminated. Structural material,
On both sides of the core in one direction of the cross section of the fire-resistant wooden structural material, a first lamina laminated portion having a direction perpendicular to the one direction as a laminating direction of lamina is provided, and in a direction perpendicular to the one direction. On one side or both sides of the core portion, the core has a second lamina laminated portion having the lamination direction of the one direction or a direction perpendicular to the one direction,
In the first lamina laminated portion and the second lamina laminated portion, the lamina constituting each is continuous across both ends of the lamina in a direction perpendicular to the laminating direction of the lamina in a cross section of the fire-resistant wooden structural material. It is a non-continuous lamina with annual rings that does not have the early wood part of the annual rings,
A fire-resistant wooden structural material, wherein the thickness of the lamina laminate surrounding three or four sides around the core is 50 mm or more.
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