JP2020018693A - アクティブ電極、脳波計、制御装置、及び、制御方法 - Google Patents

アクティブ電極、脳波計、制御装置、及び、制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020018693A
JP2020018693A JP2018145996A JP2018145996A JP2020018693A JP 2020018693 A JP2020018693 A JP 2020018693A JP 2018145996 A JP2018145996 A JP 2018145996A JP 2018145996 A JP2018145996 A JP 2018145996A JP 2020018693 A JP2020018693 A JP 2020018693A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
electrode
biological signal
environmental noise
test
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018145996A
Other languages
English (en)
Inventor
秋憲 松本
Akinori Matsumoto
秋憲 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to JP2018145996A priority Critical patent/JP2020018693A/ja
Publication of JP2020018693A publication Critical patent/JP2020018693A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】生体信号の計測品質を向上することができるアクティブ電極を提供する。【解決手段】アクティブ電極は、生体に接触する計測電極51aと、計測電極51aによって検出された第一生体信号が入力される第一増幅回路52aと、第一増幅回路52aの第一出力信号をAD変換する第一AD変換回路54aと、AD変換された第一出力信号に適用される第一フィルタ部55aと、第一環境ノイズを計測するための第一テスト回路56aと、第一生体信号を計測するための計測モード、及び、第一テスト回路56aを用いて第一環境ノイズを計測するためのテストモードを切り替える制御部571とを備える。計測モードにおける第一フィルタ部55aの特性は、テストモードにおいて計測された第一環境ノイズに基づいて制御される。【選択図】図9

Description

本発明は、アクティブ電極、脳波計、制御装置、及び、制御方法などに関する。
被験者の脳波または心拍数等を生体信号として計測する生体信号計測装置が知られている。このような生体信号計測装置の一例として、特許文献1には、生体信号を記録しながら、患者に取り付けられた測定電極と中性電極ならびにそれらと接続されたリード線を監視できる装置が開示されている。
特開平10−028680号公報
生体信号計測装置は、例えば、アクティブ電極によって実現される。アクティブ電極においては生体信号の計測品質の向上が課題である。例えば、生体信号の計測においてノイズを低減するためにフィルタを適用することが考えられるが、フィルタによって生体信号に歪み等が生じる可能性もある。
本発明は、生体信号の計測品質を向上することができるアクティブ電極、脳波計、制御装置、制御方法、及び、プログラムを提供する。
本発明の一態様に係るアクティブ電極は、生体に接触する第一電極と、前記第一電極によって検出された第一生体信号が入力される第一増幅回路と、前記第一増幅回路の第一出力信号をAD(Analog to Digital)変換する第一AD変換回路と、AD変換された前記第一出力信号に適用される第一フィルタ部と、第一環境ノイズを計測するための第一テスト回路と、前記第一生体信号を計測するための計測モード、及び、前記第一テスト回路を用いて前記第一環境ノイズを計測するためのテストモードを切り替える制御部とを備え、前記計測モードにおける前記第一フィルタ部の特性は、前記テストモードにおいて計測された前記第一環境ノイズに基づいて制御される。
本発明の一態様に係る脳波計は、前記アクティブ電極と、前記生体に装着される、前記第一電極が設けられた装着部とを備える。
本発明の一態様に係る制御装置は、アクティブ電極を制御する制御装置であって、前記アクティブ電極は、生体に接触する第一電極と、前記第一電極によって検出された第一生体信号が入力される第一増幅回路と、前記第一増幅回路の第一出力信号をAD変換する第一AD変換回路と、AD変換された前記第一出力信号に適用される第一フィルタ部と、第一環境ノイズを計測するための第一テスト回路とを備え、前記制御装置は、前記第一生体信号を計測するための計測モード、及び、前記第一テスト回路を用いて前記第一環境ノイズを計測するためのテストモードを切り替える制御部を備え、前記計測モードにおける前記第一フィルタ部の特性は、前記テストモードにおいて計測された前記第一環境ノイズに基づいて制御される。
本発明の一態様に係る制御方法は、アクティブ電極の制御方法であって、前記アクティブ電極は、生体に接触する第一電極と、前記第一電極によって検出された第一生体信号が入力される第一増幅回路と、前記第一増幅回路の第一出力信号をAD変換する第一AD変換回路と、AD変換された前記第一出力信号に適用される第一フィルタ部と、第一環境ノイズを計測するための第一テスト回路とを備え、前記制御方法は、前記第一生体信号を計測するための計測モード、及び、前記第一テスト回路を用いて前記第一環境ノイズを計測するためのテストモードを切り替えるステップを含み、前記計測モードにおける前記第一フィルタ部の特性は、前記テストモードにおいて計測された前記第一環境ノイズに基づいて制御される。
本発明の一態様に係るプログラムは、前記制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
本発明のアクティブ電極、脳波計、制御装置、制御方法、及び、プログラムは、生体信号の計測生体信号の計測品質を向上することができる。
図1は、実施の形態に係る生体信号計測システムの構成を示す外観図である。 図2Aは、耳掛け型の脳波計の形状及び概略構成の一例を示す図である。 図2Bは、首掛け型の脳波計の形状及び概略構成の一例を示す図である。 図2Cは、眼鏡型の脳波計の形状及び概略構成の一例を示す図である。 図3Aは、被験者の皮膚と接触する電極の接触面の形状の第一の例を示す図である。 図3Bは、被験者の皮膚と接触する電極の接触面の形状の第二の例を示す図である。 図3Cは、被験者の皮膚と接触する電極の接触面の形状の第三の例を示す図である。 図3Dは、被験者の皮膚と接触する電極の接触面の形状の第四の例を示す図である。 図3Eは、被験者の皮膚と接触する電極の接触面の形状の第五の例を示す図である。 図4は、実施の形態に係る生体信号計測システムの全体構成を示すブロック図である。 図5は、脳波計及び情報処理装置の詳細な構成を示す機能ブロック図である。 図6は、脳波計のハードウェア構成を示すブロック図である。 図7は、情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 図8は、実施の形態に係る生体信号計測システムの基本的な処理のフローを示すフローチャートである。 図9は、実施の形態に係る生体信号計測装置の、計測モードにおける詳細な構成を示す回路ブロック図である。 図10は、実施の形態に係る生体信号計測装置の、テストモードにおける詳細な構成を示す回路ブロック図である。 図11は、テストモードにおいて各抵抗素子が選択される場合のスイッチング素子の状態を示す図である。 図12は、第一フィルタ部の機能構成を示すブロック図である。 図13は、第一フィルタ部の動作のフローチャートである。 図14は、テストモードにおいて計測された20Hz程度の第一環境ノイズの波形を示す図である。 図15は、計測モードにおけるノイズ波形を示す図である。 図16は、第一アクティブ電極における部品配置の一例を示す図である。 図17は、生体信号処理部の詳細な構成を示す図である。 図18は、実施の形態に係る生体信号計測システムの表示動作例のフローチャートである。 図19は、テストモードにおける提示部での第一の表示例を示す図である。 図20は、テストモードにおける提示部での第二の表示例を示す図である。 図21は、計測モードにおける提示部での表示例を示す図である。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
(実施の形態)
[生体信号計測システムの概要]
図1は、実施の形態に係る生体信号計測システム100の構成を示す外観図である。図1では、計測の対象となる被験者5も併せて図示されている。
生体信号計測システム100は、被験者5の生体信号を計測するシステムであり、脳波計10、情報処理装置20、及び、提示部30を備える。脳波計10、情報処理装置20及び提示部30は、それぞれ有線通信又は無線通信によって接続され、装置間で情報を送受信する。
脳波計10は、生体信号を検出する装置の一例であり、被験者5の耳部(より詳細には、耳部の周辺部)に装着される。複数の電極51(図2A参照)は、生体信号を計測する計測電極と、計測電極で計測した電位との差を計算するために用いられる基準電位を計測する参照電極とを含む。複数の電極51には、アース電極が含まれてもよい。アース電極は、一般的にいうグランド電極(接地電位を有する電極)のことではなく、被験者5において基準電位となる電位を有する電極のことをいう。
また、脳波計10は、被験者5が生体信号計測システム100に対して操作情報を入力する操作入力装置10a(図5参照)を備え、所望の処理を実現するための操作が入力される。
情報処理装置20は、脳波計10からの操作入力を受け取り、所定の処理を実施する。例えば、情報処理装置20は、コンピュータである。ここでいう「所定の処理」とは、ゲーム、健康管理、学習等、家庭用のコンピュータで実施されるようなアプリケーションの総称である。
提示部30は、情報処理装置20で行われた処理結果を提示する出力デバイスである。ここでいう「提示する」とは、映像をディスプレイに表示すること、及び/又は音声をスピーカから出力することの両方を含む。すなわち、提示部30は、画像情報を表示し、又は、音響情報を出力するディスプレイ及び/又はスピーカである。
[脳波計の構成]
図2A〜図2Cは、脳波計10の形状及び概略構成の一例を示す図である。図2Aは、耳掛け型の脳波計10を示し、図2Bは、首掛け型の脳波計10を示し、図2Cは、眼鏡型の脳波計を示す。被験者5は、図2A〜図2Cに示される脳波計10を耳部に装着する。
図2Aに示されるように、脳波計10は、耳掛け型の脳波計であり、被験者5の耳部に沿うアーチ形状を有している。脳波計10は、複数の電極51、及び、装着部40を備える。
装着部40は、被験者5の耳部に装着される、複数の電極51が設けられたアーチ状の部材である。装着部40は、操作面43を含み、操作面43には、操作ボタン41及び表示部47が設けられる。複数の電極51は、装着部40の被験者と対向する面に設けられている。
被験者5は、脳波計10を装着する前に、操作面43に配置された操作ボタン41を操作して脳波計10を起動し、その後に、脳波計10を耳部に装着する。操作面43に配置された表示部47には、操作の状態及びアプリケーションの処理結果等が表示される。
脳波計10においては、例えば、複数の電極51のうち被験者5の耳の上方(つまり、被験者5の脳の近く)に位置する電極は、後述する計測電極として用いられ、複数の電極51のうち被験者5の耳の後方(例えば、乳様突起(マストイド)の近傍)に位置する電極は、後述する参照電極として用いられる。なお、このような電極の配置は一例であり、電極の配置は特に限定されない。
なお、図2Bに示されるように、2つの耳掛け型の脳波計10が連結されて首かけ型の脳波計として使用されてもよい。図2Cに示されるように、2つの耳掛け型の脳波計10が連結されて眼鏡型の脳波計として使用されてもよい。なお、眼鏡型の脳波計において、電極51は、アーム上(テンプル上)に設けられていてもよい。
[電極形状]
図3A〜図3Eは、被験者5の皮膚と接触する電極51の接触面の形状例を示す図である。電極51の材料は、導電性の物質によって構成される。電極51の材料の一例は、金、又は、銀である。望ましい電極51の材料は、銀−塩化銀(Ag/AgCl)である。銀−塩化銀は生体と接触した場合の分極が少なく、かつ分極電圧が安定しているためである。
電極51の接触面の形状は、医療用で使われる電極と同様の、図3Aに示される円形(例えば、直径10mm)でもよいし、それ以外にも、用途によってさまざまな形状としてもよい。例えば、図3Bに示されるような三角形や、図3Cに示されるような四角形又は正方形、図3Dに示されるような五角形や、図3Eに示されるような六角形であってもよい。
[生体信号計測システムの構成]
図4は、生体信号計測システム100の全体構成を示すブロック図である。上述したように、生体信号計測システム100は、脳波計10、情報処理装置20、及び、提示部30を備える。脳波計10は、操作入力装置10a及び生体信号計測装置10bを備える。
脳波計10は、操作入力装置10aにおいて被験者5の操作入力を受け、生体信号計測装置10bにおいて操作時の被験者5の生体信号を計測する。脳波計10で計測された生体信号は、情報処理装置20に送信される。
情報処理装置20は、操作入力装置10a又は生体信号計測装置10bからの入力を受けて、所定の処理を実施し、提示部30に対して処理結果を出力する。脳波計10と情報処理装置20とは、無線通信又は有線通信によって接続される。
図5は、脳波計10及び情報処理装置20の詳細な構成を示す機能ブロック図である。ここでは、脳波計10と情報処理装置20とが無線通信によって接続される場合を例として説明する。
まず、操作入力装置10aについて説明する。操作入力装置10aは、操作入力部11及び操作信号出力部12を備える。
操作入力部11は、操作ボタン41(図2A及び図2B参照)から入力された操作入力情報を取得し、操作の内容を判定する入力器である。操作信号出力部12は、操作入力部11で取得された操作入力情報を情報処理装置20に送信する送信器である。操作入力部11で取得された操作入力情報は、操作信号出力部12から情報処理装置20に向けて送信される。
次に、生体信号計測装置10bについて説明する。生体信号計測装置10bは、電極部13、生体信号増幅部14、及び、生体信号出力部15を備える。
電極部13は、複数の電極51で構成される。上述のように、複数の電極51には、計測電極及び参照電極が含まれる。複数の電極51は、例えば、被験者5の皮膚に接触する位置に配置される。
生体信号増幅部14は、複数の電極51によって検出される生体信号を増幅するアンプである。増幅された生体信号は、例えば、生体信号増幅部14に設けられたAD変換回路(図示せず)によりデジタル信号に変換される。なお、生体信号増幅部14は、所定以上の電位の大きさの生体信号を計測できる場合には、生体信号を増幅する必要は無く、複数の電極51の電位を計測するだけでもよい。
生体信号出力部15は、生体信号増幅部14で増幅された生体信号を情報処理装置20に送信する送信器である。生体信号増幅部14においてデジタル値に変換された生体信号は、生体信号出力部15より情報処理装置20に送信される。
次に、情報処理装置20について説明する。情報処理装置20は、操作信号取得部21、生体信号取得部22、生体信号処理部23、アプリケーション処理部(アプリ処理部)26、表示情報出力部27及び音響情報出力部28を備える。
情報処理装置20は、操作入力情報を操作信号取得部21において受信し、生体信号を生体信号取得部22において受信することで、脳波計10からの情報を受信する。
生体信号は、記録されただけの原信号では情報として使用できないことが多い。そのため、生体信号処理部23において原信号から意味のある情報を抽出する処理が行われる。生体信号処理部23は、例えば、脳波計測の場合には、特定の周波数(例えば10Hz)の信号を抽出し、当該周波数での信号のパワースペクトル密度(Power Spectral Density)を算出する。なお、生体信号処理部23は、情報処理装置20ではなく脳波計10側に配置されてもよい。つまり、本実施の形態においては、脳波計10と生体信号処理部23とにより電子機器が構成されてもよい。
アプリケーション処理部26では、情報処理装置20の中心的なアプリケーション処理(アプリ処理)が行われる。アプリケーション処理は、脳波計10から信号の入力を受けて所定の処理を行うことで実現される。所定の処理とは、例えば、ゲームアプリにおけるゲーム進行、健康管理アプリにおける記録・データ管理・表示、学習アプリにおける出題・採点・結果表示などである。
アプリケーション処理部26で処理された結果は、アプリケーション処理部26から表示情報出力部27及び音響情報出力部28に出力される。表示情報出力部27及び音響情報出力部28は、アプリケーション処理部26で処理された結果を被験者5にフィードバックするために、視覚的又は聴覚的な信号を提示部30に出力する。
提示部30は、表示情報出力部27及び音響情報出力部28から出力された信号を提示(つまり、表示及び/又は音声出力)する。これにより、信号が被験者5に提示される。提示部30は、例えば、テレビ、ディスプレイ、又は、スピーカである。
[脳波計のハードウェア構成]
図6は、脳波計10のハードウェア構成を示すブロック図である。脳波計10は、操作ボタン群71、制御信号変換回路72、計測電極51a、参照電極51b、第一増幅回路52a、第二増幅回路52b、第一ローパスフィルタ53a、第二ローパスフィルタ53b、第一AD変換回路54a、第二AD変換回路54b、第一フィルタ部55a、第二フィルタ部55b、信号処理ユニット78、送信回路79、アンテナ80、及びバッテリ81を備える。
このうち、操作ボタン群71と制御信号変換回路72とは、図5に示した操作入力部11に対応する。操作ボタン群71における各ボタンは、操作ボタン41に対応する。また、計測電極51a及び参照電極51bは、図2A及び図2Bに示した電極51及び図5に示した電極部13に対応する。第一増幅回路52a、第二増幅回路52b、第一ローパスフィルタ53a、第二ローパスフィルタ53b、第一AD変換回路54a、第二AD変換回路54b、第一フィルタ部55a、及び、第二フィルタ部55bは、生体信号増幅部14に対応する。なお、図6では図示されないが、生体信号増幅部14には、第一テスト回路、第二テスト回路、及び、制御装置なども含まれ、これらの構成要素については後述される。
信号処理ユニット78は、CPU101、RAM102、プログラム103及びROM104を有する。また、信号処理ユニット78と送信回路79とアンテナ80とは、図5に示した生体信号出力部15及び/又は操作信号出力部12として機能する。信号処理ユニット78と送信回路79とアンテナ80とを「出力部」又は「送信器」と呼ぶこともある。
これらの各構成要素は、互いにバス105で接続され、相互にデータの授受が可能である。また、脳波計10は、バッテリ81を電源として動作する。
操作ボタン群71に関する各ボタンの押下情報は、制御信号変換回路72において脳波計10の動作を制御する制御信号に変換され、バス105を経由してCPU101に送られる。
第一増幅回路52aには、計測電極51aが直接、又は、バッファアンプ等を経て接続される。第一増幅回路52aの第一出力信号は、第一ローパスフィルタ53aを通過した後、第一AD変換回路54aによってデジタルの生体信号に変換される。デジタルの生体信号は、第一フィルタ部55a及びバス105を経由して信号処理ユニット78(具体的には、CPU101)に送られる。
第二増幅回路52bには、参照電極51bが直接、又は、バッファアンプ等を経て接続される。第二増幅回路52bの第二出力信号は、第二ローパスフィルタ53bを通過した後、第二AD変換回路54bによってデジタルの生体信号に変換される。デジタルの生体信号は、第二フィルタ部55b及びバス105を経由して信号処理ユニット78(具体的には、CPU101)に送られる。
信号処理ユニット78のCPU101は、RAM102に格納されたプログラム103を実行する。プログラム103には、後述する図8のフローチャートに示される、脳波計10における信号の処理手順が記述されている。CPU101は、このプログラム103に従ってデジタルの生体信号をダウンサンプリングし、送信回路79を経由してアンテナ80より送信する。プログラム103は、ROM104に格納される場合もある。
なお、制御信号変換回路72、信号処理ユニット78、送信回路79、第一増幅回路52a、第二増幅回路52b、第一ローパスフィルタ53a、第二ローパスフィルタ53b、第一AD変換回路54a、第二AD変換回路54b、第一フィルタ部55a、及び、第二フィルタ部55bは、1つの半導体集積回路にコンピュータプログラムを組み込んだDSP(Digital Signal Processor)等のハードウェアとして実現されてもよい。1つの半導体集積回路に実装すると、実装面積が削減され、消費電力が低減される効果も得られる。
また、第一増幅回路52a、第二増幅回路52b、第一ローパスフィルタ53a、第二ローパスフィルタ53b、第一AD変換回路54a、第二AD変換回路54b、第一フィルタ部55a、及び、第二フィルタ部55bを1つの半導体集積回路に集積し、制御信号変換回路72、信号処理ユニット78、及び、送信回路79を別の半導体集積回路に集積し、2つの半導体集積回路同士を1つのパッケージ内で接続してSiP(システム・イン・パッケージ)として統合し、コンピュータプログラムを組み込んだDSP等のハードウェアとして実現してもよい。上記2つの半導体集積回路を別々の製造プロセスで実現することで、1つの半導体集積回路に実装したものに比べコストが低減される効果も得られる。
[情報処理装置のハードウェア構成]
図7は、情報処理装置20のハードウェア構成を示すブロック図である。情報処理装置20は、アンテナ83、受信回路82、信号処理ユニット108、画像制御回路84、表示情報出力回路85、音響制御回路86、音響情報出力回路87及び電源88を備える。これらの構成要素のうち、アンテナ83と受信回路82とは、図5に示した生体信号取得部22及び/又は操作信号取得部21に対応する。これらを「受信器」と呼ぶこともある。
信号処理ユニット108は、CPU111、RAM112、プログラム113及びROM114を有する。信号処理ユニット108は、図5に示した生体信号処理部23及び/又はアプリケーション処理部26に対応する。画像制御回路84及び表示情報出力回路85は、図5に示した表示情報出力部27に対応する。また、音響制御回路86及び音響情報出力回路87は、図5に示した音響情報出力部28に対応する。これらは互いにバス115で接続され、相互にデータの授受が可能である。また、それぞれの回路には電源88から電力が供給される。
脳波計10からの操作情報及び生体情報はアンテナ83を経由して受信回路82で受信され、バス115を経由してCPU111に送られる。
CPU111は、RAM112に格納されたプログラム113を実行する。プログラム113には、後述する図8のフローチャートに示される、情報処理装置20における信号の処理手順が記述されている。情報処理装置20は、このプログラム113に従って操作信号と生体信号とを変換し、所定のアプリケーションを実行するための処理を行い、被験者5に画像や音響によってフィードバックを行うための信号を生成する。プログラム113は、ROM114に格納される場合もある。
信号処理ユニット108で生成された画像のフィードバック信号は、画像制御回路84を経由して表示情報出力回路85から提示部30に出力される。同様に、信号処理ユニット108で生成された音響のフィードバック信号は、音響制御回路86を経由して音響情報出力回路87から出力される。
なお、信号処理ユニット108と受信回路82と画像制御回路84と音響制御回路86とは、1つの半導体集積回路にプログラムを組み込んだDSP等のハードウェアとして実現されてもよい。1つの半導体集積回路にすると、消費電力が低減される効果も得られる。
[生体信号計測システムの動作]
次に、以上のように構成された本実施の形態に係る生体信号計測システム100の動作について説明する。
図8は、生体信号計測システム100の基本的な処理のフローを示すフローチャートである。ステップS11からステップS14までは脳波計10における処理(ステップS10)を示し、ステップS21からステップS25までは情報処理装置20における処理(ステップS20)を示す。
はじめに、脳波計10における処理ステップS10について説明する。
<ステップS11>
操作入力部11は、被験者5により行われた操作入力を受け付ける。具体的には、受付のタイミングでどの操作ボタン41が押されているかを検出する。受付のタイミングの例は、操作ボタン41が押下された時である。操作ボタン41が押下されたか否かの検出は、例えば、操作ボタン41が押下されたときの機械的なボタン位置の変化、又は、電気信号の変化を検出することにより行われる。また、操作入力部11は、押下された操作ボタン41の種類により、操作入力部11が受け付けた操作入力の種類を検出し、操作信号出力部12に伝達する。
<ステップS12>
操作信号出力部12は、操作入力部11が受け付けた操作入力に対応する操作信号を情報処理装置20に送信する。
<ステップS13>
生体信号増幅部14は、電極部13における複数の電極51の電位に相当する生体信号を計測し、増幅する。例えば、電極部13における複数の電極51のうち、耳の上方に配置された計測電極51aの電位、及び、耳の後方に配置された参照電極51bの電位を生体信号として計測する。また、生体信号増幅部14は、計測した生体信号を増幅、AD変換、及び、フィルタ処理する。増幅、AD変換、及び、フィルタ処理された生体信号は、生体信号増幅部14から生体信号出力部15へ伝達される。
<ステップS14>
さらに、生体信号出力部15は、伝達された生体信号を情報処理装置20へ送信する。生体信号出力部15は、具体的には、生体信号を所定の通信規格に適したビットレートにダウンサンプリングして情報処理装置20へ送信する。
なお、脳波計10における処理ステップS10において、ステップS11及びステップS12と、ステップS13及びステップS14とは、それぞれ並列な処理として行ってもよく、ステップS11からステップS14の処理を、全て上述した順序どおりに行う必要は無い。
次に、情報処理装置20における処理ステップS20について説明する。
<ステップS21>
情報処理装置20において、操作信号取得部21は、操作信号出力部12からの操作信号を受信する。操作信号取得部21は、受信した操作信号をアプリケーション処理部26に伝達する。
<ステップS22>
生体信号取得部22は、生体信号出力部15からの生体信号を受信する。生体信号取得部22は、受信した生体信号を、生体信号処理部23に伝達する。
<ステップS23>
生体信号取得部22にて受信した生体信号を、生体信号処理部23にて分析処理して、意味のある情報を抽出する。例えば、所定の周波数成分の生体信号を抽出する。所定の周波数成分とは、例えば脳波の計測の場合には10Hzである。
<ステップS24>
アプリケーション処理部26は、操作信号取得部21からの操作信号と生体信号処理部23からの生体信号を受けて、現在のアプリを実行するための所定の処理を行う。所定の処理とは、上述したように、例えば、ゲームアプリにおけるゲーム進行、健康管理アプリにおける記録・データ管理・表示、学習アプリにおける出題・採点・結果表示などである。
<ステップS25>
アプリケーション処理部26の処理結果を被験者5にフィードバックするために、表示情報出力部27は映像情報を提示部30に出力し、音響情報出力部28は音響情報を提示部30に出力する。これにより、提示部30からは、処理結果に対応する画像及び音が出力される。
なお、情報処理装置20における処理ステップS20において、ステップS22及びステップS23と、ステップS24の処理は、それぞれ並列な処理として行ってもよい。また、アプリケーション処理部26は、操作信号取得部21からの操作信号と生体信号処理部23からの生体信号の両方の信号を用いて処理を行う必要はなく、生体信号のみを用いて処理を行ってもよい。その場合には、操作信号を受信するステップS21を省略することもできる。
以上のような処理のフローによって、生体信号計測システム100は、被験者5から脳波を得ることができる。
[生体信号計測装置の詳細な構成]
次に、脳波計10が備える生体信号計測装置10bの詳細な構成について説明する。図9は、脳波計10が備える生体信号計測装置10bの詳細な構成を示す回路ブロック図である。図9には、脳波計10が備えるハードウェア構成のうち、生体信号計測装置10bに関連するハードウェア構成が示されている。
生体信号計測装置10bは、主として、第一アクティブ電極60a、第二アクティブ電極60b、制御装置57、信号処理ユニット78、及び、送信回路79を備える。第一アクティブ電極60aには、計測電極51a、第一増幅回路52a、第一ローパスフィルタ53a、第一AD変換回路54a、第一フィルタ部55a、及び、第一テスト回路56aが含まれる。第二アクティブ電極60bには、参照電極51b、第二増幅回路52b、第二ローパスフィルタ53b、第二AD変換回路54b、第二フィルタ部55b、及び、第二テスト回路56bが含まれる。なお、生体信号計測装置10bが一つのアクティブ電極とみなされてもよい。アクティブ電極とは、計測用の電極及び計測用の周辺回路を含む広義の計測デバイスを意味する。
第一増幅回路52aは、生体に接触する計測電極51aによって検出される第一生体信号が入力される増幅器である。計測電極51aは、第一電極の一例である。第一増幅回路52aは、電圧増幅を行うが、電圧増幅率は1(インピーダンス変換を行う)の場合もある。なお、本明細書において、「増幅回路」又は「増幅器」の用語は、必ずしも1よりも大きな電圧増幅率をもつアンプだけに限られず、電圧増幅率が1以下である増幅回路又は増幅器も含まれる。
第二増幅回路52bは、生体に接触する参照電極51bによって検出される第二生体信号が入力される増幅器である。参照電極51bは、第二電極の一例である。第二増幅回路52bは、電圧増幅を行うが、電圧増幅率は1(インピーダンス変換を行う)の場合もある。
第一ローパスフィルタ53aは、第一増幅回路52aからの第一出力信号の不要な高周波成分を除去するフィルタである。第一ローパスフィルタ53aは、例えば、カットオフ周波数が100Hzのアクティブフィルタである。
第二ローパスフィルタ53bは、第二増幅回路52bからの第二出力信号の不要な高周波成分を除去するフィルタである。第二ローパスフィルタ53bは、例えば、カットオフ周波数が100Hzのアクティブフィルタである。
第一AD変換回路54aは、第一ローパスフィルタ53aを通過した第一出力信号をサンプリングしてデジタル信号に変換する変換器である。第一AD変換回路54aは、例えば、1kHzサンプリングによって第一出力信号を12ビットのデジタル信号に変換する。
第二AD変換回路54bは、第二ローパスフィルタ53bを通過した第二出力信号をサンプリングしてデジタル信号に変換する変換器である。第二AD変換回路54bは、例えば、1kHzサンプリングによって第二出力信号を12ビットのデジタル信号に変換する。
第一フィルタ部55aは、AD変換された第一出力信号(つまり、第一AD変換回路54aから出力されるデジタル信号)に適用されるデジタルフィルタである。第一フィルタ部55aは、AD変換された第一出力信号に含まれる第一環境ノイズを除去するためのフィルタである。第一フィルタ部55aの具体的な構成については後述される。
環境ノイズとは、被験者5(生体)に起因しないノイズであって計測環境に依存するノイズを意味する。第一環境ノイズは、例えば、交流電源に起因するハムノイズであり、日本においては50Hzまたは60Hzのノイズである。その他の環境ノイズとしては、風による1Hz付近のノイズ、音声による300Hz以上のノイズ、及び、工事現場または工場から出る20〜300Hzの低周波ノイズ等が例示される。
第二フィルタ部55bは、AD変換された第二出力信号(つまり、第二AD変換回路54bから出力されるデジタル信号)に適用されるデジタルフィルタである。第二フィルタ部55bは、AD変換された第二出力信号に含まれる第二環境ノイズを除去するためのフィルタであり、第二環境ノイズは、例えば、ハムノイズである。第二フィルタ部55bの具体的な構成については後述される。
信号処理ユニット78は、第一フィルタ部55aから出力されるデジタル信号、及び、第二フィルタ部55bから出力されるデジタル信号のそれぞれをダウンサンプリングする。ダウンサンプリングは、例えば、200Hzサンプリングで行われる。ダウンサンプリングは、送信回路79が使用する無線通信の通信規格に送信対象のデジタル信号のビットレートを適合させるために行われる。
[テスト回路及び制御装置]
信号処理ユニット78において200Hzサンプリングのダウンサンプリングが行われる構成においては、60Hzのハムノイズの三次高調波成分(180Hz)の折り返しが生じ、脳波計の計測対象の周波数帯域(例えば、0.5Hz〜100Hz)内に20Hzのノイズが重畳する場合がある。
第一フィルタ部55a、及び、第二フィルタ部55bは、このようなハムノイズを低減するために設けられている。しかしながら、上記のようなハムノイズの影響が小さい場合にまで第一フィルタ部55a、及び、第二フィルタ部55bが適用されると、生体信号の計測精度が低下してしまう可能性がある。
そこで、生体信号計測装置10bは、第一テスト回路56a、第二テスト回路56b、及び、制御装置57を備える。第一テスト回路56a及び第二テスト回路56bは、電極と頭皮の接触インピーダンスを模擬した抵抗回路であり、制御装置57は、抵抗回路が増幅回路に電気的に接続された状態(接触インピーダンスを想定した状態)のノイズに基づいて第一フィルタ部55a及び第二フィルタ部55bの特性を制御する。制御装置57は、例えば、ノイズレベルが所定レベル以下である場合に第一フィルタ部55a及び第二フィルタ部55bをオフする。これにより、ノイズレベルが低い場合にAD変換された第一出力信号が第一フィルタ部55aをスルーして(つまり、フィルタ処理されずに)そのまま信号処理ユニット78に出力され、AD変換された第二出力信号が第二フィルタ部55bをスルーしてそのまま信号処理ユニット78に出力される。したがって、生体信号の計測精度の低下を抑制することができる。
以下、第一テスト回路56a、第二テスト回路56b、及び、制御装置57の詳細な構成について説明する。
第一テスト回路56aは、第一環境ノイズを計測するための抵抗回路である。第一テスト回路56aは、計測電極51a及び第一増幅回路52aの間に位置する。第一テスト回路56aは、スイッチング素子S1、S1a〜S1eと、第一抵抗素子r11〜r13とを含む。
スイッチング素子S1、S1a〜S1eは、制御装置57から出力される制御信号s1、s1a〜s1eによってオン及びオフが制御されるスイッチング素子である。第一スイッチング素子S1、S1a〜S1eは、例えば、電界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)であるが、バイポーラトランジスタなどのその他のスイッチング素子であってもよい。スイッチング素子S1、S1a〜S1eは、例えば、制御信号s1、s1a〜s1eがハイレベルのときにオンし、制御信号s1、s1a〜s1eがローレベルのときにオフする。スイッチング素子S1、S1a〜S1eは、制御信号s1、s1a〜s1eがローレベルのときにオンし、制御信号s1、s1a〜s1eがハイレベルのときにオフしてもよい。
第一抵抗素子r11〜r13は、接触インピーダンスを模擬した抵抗素子である。第一抵抗素子r11は、10kΩであり、第一抵抗素子r12は、20kΩであり、第一抵抗素子r13は、30kΩである。第一抵抗素子r11〜r13は、例えば、計測電極51aの種類(例えば、ドライ電極であるかウェット電極であるか)に応じて選択的に用いられる。なお、第一テスト回路56aは、少なくとも1つの第一抵抗素子を含めばよい。また、第一抵抗素子の抵抗値は一例であり、第一抵抗素子の抵抗値は経験的または実験的に適宜定められればよい。
第二テスト回路56bは、第二環境ノイズを計測するための抵抗回路である。第二テスト回路56bは、参照電極51b及び第二増幅回路52bの間に位置する。第二テスト回路56bは、スイッチング素子S2、S2a〜S2eと、第二抵抗素子r21〜r23とを含む。
スイッチング素子S2、S2a〜S2eは、制御装置57から出力される制御信号s2、s2a〜s2eによってオン及びオフが制御されるスイッチング素子である。第二スイッチング素子S2、S2a〜S2eは、例えば、FETであるが、バイポーラトランジスタなどのその他のスイッチング素子であってもよい。スイッチング素子S2、S2a〜S2eは、例えば、制御信号s2、s2a〜s2eがハイレベルのときにオンし、制御信号s2、s2a〜s2eがローレベルのときにオフする。スイッチング素子S2、S2a〜S2eは、制御信号s2、s2a〜s2eがローレベルのときにオンし、制御信号s2、s2a〜s2eがハイレベルのときにオフしてもよい。
第二抵抗素子r21〜r23は、接触インピーダンスを模擬した抵抗素子である。第二抵抗素子r21は、10kΩであり、第二抵抗素子r22は、20kΩであり、第二抵抗素子r23は、30kΩである。第二抵抗素子r21〜r23は、例えば、参照電極51bの種類(例えば、ドライ電極であるかウェット電極であるか)に応じて選択的に用いられる。なお、第一テスト回路56aは、少なくとも1つの第二抵抗素子を含めばよい。また、第二抵抗素子の抵抗値は一例であり、第二抵抗素子の抵抗値は経験的または実験的に適宜定められればよい。
制御装置57は、制御部571、RAM572、及び、ROM574を有する。制御部571は、RAM572に記憶されたプログラム573を実行することにより、第一生体信号を計測するための計測モードと、第一テスト回路56a及び第二テスト回路56bを用いて第一環境ノイズ及び第二環境ノイズを計測するためのテストモードとを切り替える。制御装置57は、例えば、マイクロコントローラ(MCU)によって実現される。
上記図9は、計測モードを示す図であり、スイッチング素子S1、S1bがオンされることにより、計測電極51aが第一増幅回路52aの入力端子に接続されている。また、スイッチング素子S2、S2bがオンされることにより、参照電極51bが第二増幅回路52bの入力端子に接続されている。
一方、図10は、テストモードにおける生体信号計測装置10bの詳細な構成を示す回路ブロック図である。図10においては、スイッチング素子S1aがオンされることにより第一抵抗素子r13(30kΩ)の一端が交流的に接地され、スイッチング素子S1eがオンされることにより第一抵抗素子r13の他端が第一増幅回路52aの入力端子に接続されている。また、スイッチング素子S2aがオンされることにより第二抵抗素子r23(30kΩ)の一端が交流的に接地され、スイッチング素子S2eがオンされることにより第二抵抗素子r23の他端が第二増幅回路52bの入力端子に接続されている。
図10は、30kΩの抵抗素子が選択されたテストモードにおける回路構成を示しているが、10kΩの抵抗素子及び20kΩの抵抗素子が選択された場合も同様である。図11は、テストモードにおいて各抵抗素子が選択される場合のスイッチング素子の状態を示す図である。
なお、テストモードにおいては、基本的には、第一テスト回路56aの3つの第一抵抗素子が選択的に使用されるが、2つ以上の第一抵抗素子が同時に使用されてもよい。例えば、第一抵抗素子r11及び第一抵抗素子r12が同時に使用され、第一抵抗素子r11及び第一抵抗素子r12が並列接続されてもよい。第二テスト回路56bについても同様である。
このように、制御部571は、計測モードにおいては、計測電極51a及び第一抵抗素子のうち計測電極51aを選択的に第一増幅回路52aに接続し、テストモードにおいては、計測電極51a及び第一抵抗素子のうち第一抵抗素子を選択的に第一増幅回路52aに接続する。また、制御部571は、計測モードにおいては、参照電極51b及び第二抵抗素子のうち参照電極51bを選択的に第二増幅回路52bに接続し、テストモードにおいては、参照電極51b及び第二抵抗素子のうち第二抵抗素子を選択的に第二増幅回路52bに接続する。
[フィルタ部の構成及び動作]
次に、第一フィルタ部55aの構成及び動作について説明する。図12は、第一フィルタ部55aの機能構成を示すブロック図である。なお、第二フィルタ部55bの構成及び動作は、第一フィルタ部55aと同様であるため詳細な説明が省略される。
図12に示されるように、第一フィルタ部55aは、ノイズレベル検出器551a、第一環境ノイズの基本波の周波数成分を低減するための基本波用ノッチフィルタ552a、及び、第一環境ノイズのn次高調波(nは2以上の整数)の周波数成分を低減するための高調波用ノッチフィルタを含む。高調波用ノッチフィルタは、例えば、三次高調波用ノッチフィルタ553a及び五次高調波用ノッチフィルタ554aであるが、第一フィルタ部55aは、偶数次の高調波用ノッチフィルタを含んでもよい。第一フィルタ部55aは、少なくとも1つのノッチフィルタを含めばよい。
基本波用ノッチフィルタ552a、三次高調波用ノッチフィルタ553a、及び、五次高調波用ノッチフィルタ554aは、直列接続されており、ノイズレベル検出器551aによって独立してオン及びオフが制御可能である。なお、実施の形態において、フィルタ(あるいはフィルタ部)をオンするとは、フィルタ処理を行う(つまり、フィルタを適用する)ことを意味し、フィルタをオフするとは、フィルタ処理を行わずにそのままスルーする(つまり、フィルタを適用しない)ことを意味する。
以下、第一フィルタ部55aの動作について説明する。図13は、第一フィルタ部55aの動作のフローチャートである。
ノイズレベル検出器551aは、テストモードにおけるノイズレベルを検出し(S31)、ノイズレベルが10μVp−p以上であるか否かを判定する(S32)。ノイズレベル検出器551aによってノイズレベルが10μVp−p未満であると判定されると(S32でNo)、動作は終了となり、計測モードにおいて基本波用ノッチフィルタ552a、三次高調波用ノッチフィルタ553a、及び、五次高調波用ノッチフィルタ554aの全てがオフ状態となる。つまり、計測モードにおいて第一フィルタ部55aが適用されない。
ノイズレベル検出器551aは、ノイズレベルが10μVp−p以上であると判定すると(S32でYes)、計測モードにおいて基本波用ノッチフィルタ552aをオンする(S33)。
次に、ノイズレベル検出器551aは、テストモードにおける三次高調波成分(パワースペクトル密度)が1uV/√Hz以上であるか否かを判定する(S34)。三次高調波成分は、例えば、180Hzの成分である。ノイズレベル検出器551aは、テストモードにおける三次高調波成分が1uV/√Hz未満であると判定すると(S34でNo)、計測モードにおいて三次高調波用ノッチフィルタ553aをオンしない。
ノイズレベル検出器551aは、テストモードにおける三次高調波成分が1uV/√Hz以上であると判定すると(S34でYes)、計測モードにおいて三次高調波用ノッチフィルタ553aをオンする(S35)。そして、ノイズレベル検出器551aは、テストモードにおける五次高調波成分が1uV/√Hz以上であるか否かを判定する(S36)。五次高調波成分は、例えば、300Hzの成分である。ステップS36の判定は、計測モードにおいて三次高調波用ノッチフィルタ553aをオンしない場合(S34でNo)も行われる。
ノイズレベル検出器551aは、テストモードにおける五次高調波成分が1uV/√Hz未満であると判定すると(S36でNo)、計測モードにおいて五次高調波用ノッチフィルタ554aをオンしない。ノイズレベル検出器551aは、テストモードにおける五次高調波成分が1uV/√Hz以上であると判定すると(S36でYes)、計測モードにおいて五次高調波用ノッチフィルタ554aをオンする(S37)。
以上のように、計測モードにおいて、第一フィルタ部55aに含まれる三次高調波用ノッチフィルタ553aは、テストモードにおいて計測された第一環境ノイズの特定の周波数成分(180Hz)のノイズレベルが所定レベル(1uV/√Hz)以上である場合にオンされ、テストモードにおいて計測された第一環境ノイズの特定の周波数成分のノイズレベルが所定レベル未満である場合にオフされる。五次高調波用ノッチフィルタ554aも同様である。また、基本波用ノッチフィルタ552aについても同様の制御が行われてもよい。
これにより、ノイズ影響を低減するために必要なノッチフィルタのみがオンされるため、不要なノッチフィルタがオンされてしまうことによる生体信号の計測精度の低下が抑制される。
図14は、テストモードにおいて計測された20Hz程度の第一環境ノイズの波形を示す図である。第一環境ノイズの計測結果に基づいて計測モードにおいて第一フィルタ部55aがオンされると、図15に示されるように第一フィルタ部55aによって第一環境ノイズが劇的に低減される。図15は、計測モードにおけるノイズ波形を示す図であり、図15の縦軸のスケールは、図14の縦軸のスケールに比べてかなり小さく、被験者5の脳波を測定できるレベルにある。
なお、図13は、第一フィルタ部55aの動作の一例を示すものである。計測モードにおける第一フィルタ部55aの特性は、テストモードにおいて計測された第一環境ノイズに基づいて制御されればよい。例えば、第一環境ノイズのピーク周波数に基づいて第一フィルタ部55aに含まれるノッチフィルタの阻止帯域の中心周波数、及び、阻止帯域幅等が制御されてもよい。第一環境ノイズに合わせて第一フィルタ部55aの特性が決定されれば、品質が良い安定した脳波計測が可能となる。
[アクティブ電極における部品配置]
次に、第一アクティブ電極60aにおける部品配置について説明する。図16は、第一アクティブ電極60aにおける部品配置の一例を示す図である。なお、第二アクティブ電極60bにおける部品配置については、第一アクティブ電極60aと同様であるため詳細な説明が省略される。
図16に示されるように、計測電極51aは、直径10mm程度であり、計測電極51aよりも小さい基板58aの一方の主面(図16の奥側の主面)に実装される。第一テスト回路56a及び第一増幅回路52aは、基板58aの他方の主面(図16の手前側の面)に実装される。
計測電極51a及び第一テスト回路56aは、基板58aの外に位置する直径1mm程度の円形のコンタクト部59aを介して電気的に接続される。第一テスト回路56a及び第一増幅回路52aのそれぞれは、入力側(図16の左側)から出力側(図16の右側)までの幅が3mm程度の領域内に全部が実装される。
第一アクティブ電極60aにおいて、第一テスト回路56aと第一増幅回路52aとの距離Xは、5mm以下である。距離Xは、より詳細には、第一テスト回路56aの入力端子の位置(第一テスト回路56aが実装される領域の左側の端部)から第一増幅回路52aの入力端子の位置(第一増幅回路52aが実装される領域の左側の端部)までの距離である。距離Xは、図16の左右方向(言い換えれば、第一テスト回路56a及び第一増幅回路52aの並び方向)における直線距離である。このように距離Xが短くされれば、不要ノイズの発生及び不要ノイズの飛び込みが抑制される。
[生体信号計測システムの表示動作例]
次に、生体信号計測システム100の、被験者5の脳波の波形の表示動作例について説明する。まず、表示動作例の説明に関連して、情報処理装置20の生体信号処理部23の詳細構成について説明する。図17は、生体信号処理部23の詳細な構成を示す図である。図17に示されるように、生体信号処理部23は、生体信号波形調整部23aと、生体信号解析部23bとを備える。
生体信号波形調整部23aは、生体信号取得部22で取得された生体信号に対して、振幅の調整などの波形調整を行う。
生体信号解析部23bは、波形調整された生体信号にソフトウェア的なフィルタ処理を行う。例えば、生体信号解析部23bは、高域通過フィルタ、または、低域通過フィルタとして機能する。フィルタのカットオフ周波数はユーザによって適宜変更可能である。また、生体信号解析部23bは、ハムノイズの周波数(50Hz又は60Hz)のみを遮断するノッチフィルタを備えていてもよい。生体信号解析部23bは、これらのフィルタ等を用いて信号処理を行い、表示情報出力部27を経由して提示部30によって表示される生体電位波形を生成する。また、生体信号解析部23bは、波形調整された生体信号から特定の周波数の信号を抽出し、当該周波数での信号のパワースペクトル密度を算出してもよい。
次に、生体信号計測システム100の表示動作例について説明する。図18は、生体信号計測システム100の表示動作例のフローチャートである。図19は、テストモードにおける提示部30での第一の表示例を示す図である。図20は、テストモードにおける提示部30での第二の表示例を示す図である。図21は、計測モードにおける提示部30での表示例を示す図である。
まず、アプリ処理部26は、初期処理を行う(S41)。図19〜図21に示されるように、アプリ処理部26は、初期処理において、提示部30における電極図示部30cに、被験者5が装着している脳波計10が備える計測電極51a及び参照電極51bの位置を表示する。
次に、アプリ処理部26は、テストモードであるか否かを判定する(S42)。操作ボタン41に対してテストモードを指示する操作が行われる場合、アプリ処理部26は、テストモードを指示する操作に応じて脳波計10から送信される通知信号が操作信号取得部21によって取得されたか否かを判定する。また、テストモードを指示する操作が、情報処理装置20が備えるユーザインターフェース(図示せず)に対して行われる場合、アプリ処理部26は、このような操作が行われたか否かを判定する。
アプリ処理部26は、テストモードであると判定した場合(S42でYES)、図19及び図20に示されるように、提示部30における計測情報表示部30aに、「環境ノイズ計測中」と表示する(S43)。また、アプリ処理部26は、提示部30におけるフィルタ状態表示部30dに、第一フィルタ部55a及び第二フィルタ部55bの使用状態を表示する。なお、図19の表示例及び図20の表示例は、フィルタ状態が互いに異なっている。
そして、生体信号計測装置10bにおいて環境ノイズ信号が計測され(S44)、得られた環境ノイズ信号は、生体信号取得部22を介して生体信号処理部23に伝送される。
環境ノイズ信号を取得した生体信号処理部23において、生体信号波形調整部23aは、環境ノイズ信号の波形を調整し(S45)、生体信号解析部23bは、波形調整された環境ノイズ信号にフィルタ処理等の信号処理を行う。この結果、生体信号解析部23bからアプリ処理部26に環境ノイズ信号波形が出力される。
環境ノイズ信号波形を受信したアプリ処理部26は、図19及び図20に示されるように、提示部30における波形表示部30bに、受信した環境ノイズ信号波形を表示する(S46)。
一方、アプリ処理部26は、テストモードではなく計測モードであると判定した場合(S42でNO)、図21に示されるように、提示部30における計測情報表示部30aに、「生体信号計測中」と表示する(S47)。また、アプリ処理部26は、提示部30におけるフィルタ状態表示部30dに、第一フィルタ部55a及び第二フィルタ部55bの使用状態を表示する。
そして、生体信号計測装置10bにおいて生体信号(ここでは、脳波信号)が計測され(S48)、得られた生体信号は、生体信号取得部22を介して生体信号処理部23に伝送される。
生体信号を取得した生体信号処理部23において、生体信号波形調整部23aは、生体信号の波形を調整し(S49)、生体信号解析部23bは、波形調整された生体信号にフィルタ処理等の信号処理を行う。この結果、生体信号解析部23bからアプリ処理部26に生体信号波形が出力される。
生体信号波形を受信したアプリ処理部26は、図21に示されるように、提示部30における波形表示部30bに、受信した生体信号波形を表示する(S50)。
以上のように、生体信号計測システム100においては、提示部30に、リアルタイムで、計測情報を示す計測情報表示部30a、環境ノイズ波形または生体信号波形を示す波形表示部30b、電極の位置を示す電極図示部30c、フィルタ状態表示部30dが表示され、多くの情報が一目で分かる。
[効果等]
生体信号計測装置10bは、例えば、アクティブ電極として実現される。このようなアクティブ電極は、生体に接触する計測電極51aと、計測電極51aによって検出された第一生体信号が入力される第一増幅回路52aと、第一増幅回路52aの第一出力信号をAD変換する第一AD変換回路54aと、AD変換された第一出力信号に適用される第一フィルタ部55aと、第一環境ノイズを計測するための第一テスト回路56aと、第一生体信号を計測するための計測モード、及び、第一テスト回路56aを用いて第一環境ノイズを計測するためのテストモードを切り替える制御部571とを備える。計測電極51aは、第一電極の一例である。計測モードにおける第一フィルタ部55aの特性は、テストモードにおいて計測された第一環境ノイズに基づいて制御される。
このようなアクティブ電極は、第一環境ノイズが効果的に低減されるように第一フィルタ部55aの特性を制御することで、生体信号の計測品質を向上することができる。
また、例えば、第一テスト回路56aは、テストモードにおいて、一端が交流的に接地され、他端が第一増幅回路52aに接続される第一抵抗素子(例えば、第一抵抗素子r11〜r13の少なくとも1つ)を含む。
このようなアクティブ電極は、テストモードにおいて、接触インピーダンスを模擬した第一抵抗素子を接続した状態で第一環境ノイズを計測することができる。
また、例えば、制御部571は、計測モードにおいては、計測電極51a及び第一抵抗素子のうち計測電極51aを選択的に第一増幅回路52aに接続し、テストモードにおいては、計測電極51a及び第一抵抗素子のうち第一抵抗素子を選択的に第一増幅回路52aに接続する。
このようなアクティブ電極は、計測電極51a及び第一抵抗素子を選択的に第一増幅回路52aに接続することができる。
また、例えば、アクティブ電極は、さらに、生体に接触する参照電極51bと、参照電極51bによって検出された第二生体信号が入力される第二増幅回路52bと、第二増幅回路52bの第二出力信号をAD変換する第二AD変換回路54bと、AD変換された第二出力信号に適用される第二フィルタ部55bと、第二環境ノイズを計測するための第二テスト回路56bとを備える。参照電極51bは、第二電極の一例である。制御部571は、第二生体信号を計測するための計測モード、及び、第二テスト回路56bを用いて第二環境ノイズを計測するためのテストモードを切り替える。計測モードにおける第二フィルタ部55bの特性は、テストモードにおいて計測された第二環境ノイズに基づいて制御される。
このようなアクティブ電極は、第二環境ノイズが効果的に低減されるように第二フィルタ部55bの特性を制御することで、生体信号の計測品質を向上することができる。
また、例えば、第二テスト回路56bは、テストモードにおいて、一端が交流的に接地され、他端が前記第二増幅回路52bに接続される第二抵抗素子(例えば、第二抵抗素子r21〜r23の少なくとも1つ)を含む。
このようなアクティブ電極は、テストモードにおいて、接触インピーダンスを模擬した第二抵抗素子を接続した状態で第二環境ノイズを計測することができる。
また、例えば、制御部571は、計測モードにおいては、参照電極51b及び第二抵抗素子のうち参照電極51bを選択的に第二増幅回路52bに接続し、テストモードにおいては、参照電極51b及び第二抵抗素子のうち第二抵抗素子を選択的に第二増幅回路52bに接続する。
このようなアクティブ電極は、参照電極51b及び第二抵抗素子を選択的に第二増幅回路52bに接続することができる。
また、例えば、図16に示されるように、第一テスト回路56aと第一増幅回路52aとの距離Xは、5mm以下である。
このように距離Xが短くされれば、不要ノイズの発生及び不要ノイズの飛び込みが抑制される。
また、例えば、第一フィルタ部55aは、第一環境ノイズの基本波の周波数成分を低減するための基本波用ノッチフィルタ552a、及び、第一環境ノイズのn次高調波(nは2以上の整数)の周波数成分を低減するための高調波用ノッチフィルタ(例えば、三次高調波用ノッチフィルタ553a及び五次高調波用ノッチフィルタ554aの少なくとも1つ)を含む。
このようなアクティブ電極は、第一環境ノイズの基本波の周波数成分、及び、第一環境ノイズのn次高調波の周波数成分を選択的に低減することができる。
また、例えば、前記計測モードにおいて、第一フィルタ部55aは、テストモードにおいて計測された第一環境ノイズの特定の周波数成分のノイズレベルが所定レベル以上である場合にオンされ、テストモードにおいて計測された第一環境ノイズの特定の周波数成分のノイズレベルが所定レベル未満である場合にオフされる。
このようなアクティブ電極は、不必要に第一フィルタ部55aがオンされないことによって第一フィルタ部55aに起因して生体信号の計測精度が低下してしまうことを抑制することができる。つまり、このようなアクティブ電極は、生体信号の計測品質を向上することができる。
また、脳波計10は、上記アクティブ電極と、生体に装着される、計測電極51aが設けられた装着部40とを備える。
このような脳波計10は、第一環境ノイズが効果的に低減されるように第一フィルタ部55aの特性を制御することで、生体信号の計測品質を向上することができる。
また、上記アクティブ電極を制御する制御装置57は、第一生体信号を計測するための計測モード、及び、第一テスト回路56aを用いて第一環境ノイズを計測するためのテストモードを切り替える制御部571を備える。計測モードにおける第一フィルタ部55aの特性は、テストモードにおいて計測された第一環境ノイズに基づいて制御される。
このような制御装置57は、第一環境ノイズが効果的に低減されるように第一フィルタ部55aの特性を制御することで、生体信号の計測品質を向上することができる。
また、上記アクティブ電極の制御方法は、第一生体信号を計測するための計測モード、及び、第一テスト回路56aを用いて第一環境ノイズを計測するためのテストモードを切り替えるステップを含み、計測モードにおける第一フィルタ部55aの特性は、テストモードにおいて計測された第一環境ノイズのノイズレベルに基づいて制御される。
このような制御方法は、第一環境ノイズが効果的に低減されるように第一フィルタ部55aの特性を制御することで、生体信号の計測品質を向上することができる。
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、このような実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、耳掛け型の脳波計について説明されたが、本発明は、被験者の頭部に装着されるヘッドセット型の脳波計などその他の態様の脳波計であってもよい。また、本発明は、脳波計以外の生体信号計測装置として実現されてもよく、例えば、体、手、足等に貼り付けた電極から心電図信号(Electrocardiogram(ECG)信号)を検出する心電計として実現されてもよい。
また、上記実施の形態で説明された回路構成は、一例であり、本発明は上記回路構成に限定されない。つまり、上記回路構成と同様に、本発明の特徴的な機能を実現できる回路も本発明に含まれる。例えば、上記回路構成と同様の機能を実現できる範囲で、ある素子に対して、直列又は並列に、スイッチング素子(トランジスタ)、抵抗素子、または容量素子等の素子が接続されたものも本発明に含まれる。
また、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、制御部などの構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD−ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
例えば、本発明は、アクティブ電極の制御方法として実現されてもよいし、このような制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。また、本発明は、このようなプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
また、生体信号計測システムは、単一の装置として実現されてもよいし、複数の装置によって実現されてもよい。生体信号計測システムが複数の装置によって実現される場合、上記実施の形態で説明された生体信号計測システムが備える構成要素は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、一つまたは複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
5 被験者(生体)
10 脳波計
40 装着部
51a 計測電極(第一電極)
51b 参照電極(第二電極)
52a 第一増幅回路
52b 第二増幅回路
54a 第一AD変換回路
54b 第二AD変換回路
55a 第一フィルタ部
55b 第二フィルタ部
56a 第一テスト回路
56b 第二テスト回路
552a 基本波用ノッチフィルタ
553a 三次高調波用ノッチフィルタ
554a 五次高調波用ノッチフィルタ
571 制御部

Claims (13)

  1. 生体に接触する第一電極と、
    前記第一電極によって検出された第一生体信号が入力される第一増幅回路と、
    前記第一増幅回路の第一出力信号をAD(Analog to Digital)変換する第一AD変換回路と、
    AD変換された前記第一出力信号に適用される第一フィルタ部と、
    第一環境ノイズを計測するための第一テスト回路と、
    前記第一生体信号を計測するための計測モード、及び、前記第一テスト回路を用いて前記第一環境ノイズを計測するためのテストモードを切り替える制御部とを備え、
    前記計測モードにおける前記第一フィルタ部の特性は、前記テストモードにおいて計測された前記第一環境ノイズに基づいて制御される
    アクティブ電極。
  2. 前記第一テスト回路は、前記テストモードにおいて、一端が交流的に接地され、他端が前記第一増幅回路に接続される第一抵抗素子を含む
    請求項1に記載のアクティブ電極。
  3. 前記制御部は、
    前記計測モードにおいては、前記第一電極及び前記第一抵抗素子のうち前記第一電極を選択的に前記第一増幅回路に接続し、
    前記テストモードにおいては、前記第一電極及び前記第一抵抗素子のうち前記第一抵抗素子を選択的に前記第一増幅回路に接続する
    請求項2に記載のアクティブ電極。
  4. さらに、
    前記生体に接触する第二電極と、
    前記第二電極によって検出された第二生体信号が入力される第二増幅回路と、
    前記第二増幅回路の第二出力信号をAD変換する第二AD変換回路と、
    AD変換された前記第二出力信号に適用される第二フィルタ部と、
    第二環境ノイズを計測するための第二テスト回路とを備え、
    前記制御部は、前記第二生体信号を計測するための前記計測モード、及び、前記第二テスト回路を用いて前記第二環境ノイズを計測するための前記テストモードを切り替え、
    前記計測モードにおける前記第二フィルタ部の特性は、前記テストモードにおいて計測された前記第二環境ノイズに基づいて制御される
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のアクティブ電極。
  5. 前記第二テスト回路は、前記テストモードにおいて、一端が交流的に接地され、他端が前記第二増幅回路に接続される第二抵抗素子を含む
    請求項4に記載のアクティブ電極。
  6. 前記制御部は、
    前記計測モードにおいては、前記第二電極及び前記第二抵抗素子のうち前記第二電極を選択的に前記第二増幅回路に接続し、
    前記テストモードにおいては、前記第二電極及び前記第二抵抗素子のうち前記第二抵抗素子を選択的に前記第二増幅回路に接続する
    請求項5に記載のアクティブ電極。
  7. 前記第一テスト回路と前記第一増幅回路との距離は、5mm以下である
    請求項1〜6のいずれか1項に記載のアクティブ電極。
  8. 前記第一フィルタ部は、前記第一環境ノイズの基本波の周波数成分を低減するための基本波用ノッチフィルタ、及び、前記第一環境ノイズのn次高調波(nは2以上の整数)の周波数成分を低減するための高調波用ノッチフィルタを含む
    請求項1〜7のいずれか1項に記載のアクティブ電極。
  9. 前記計測モードにおいて、前記第一フィルタ部は、
    前記テストモードにおいて計測された前記第一環境ノイズの特定の周波数成分のノイズレベルが所定レベル以上である場合にオンされ、
    前記テストモードにおいて計測された前記第一環境ノイズの前記特定の周波数成分のノイズレベルが前記所定レベル未満である場合にオフされる
    請求項1〜8のいずれか1項に記載のアクティブ電極。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のアクティブ電極と、
    前記生体に装着される、前記第一電極が設けられた装着部とを備える
    脳波計。
  11. アクティブ電極を制御する制御装置であって、
    前記アクティブ電極は、
    生体に接触する第一電極と、
    前記第一電極によって検出された第一生体信号が入力される第一増幅回路と、
    前記第一増幅回路の第一出力信号をAD変換する第一AD変換回路と、
    AD変換された前記第一出力信号に適用される第一フィルタ部と、
    第一環境ノイズを計測するための第一テスト回路とを備え、
    前記制御装置は、前記第一生体信号を計測するための計測モード、及び、前記第一テスト回路を用いて前記第一環境ノイズを計測するためのテストモードを切り替える制御部を備え、
    前記計測モードにおける前記第一フィルタ部の特性は、前記テストモードにおいて計測された前記第一環境ノイズに基づいて制御される
    制御装置。
  12. アクティブ電極の制御方法であって、
    前記アクティブ電極は、
    生体に接触する第一電極と、
    前記第一電極によって検出された第一生体信号が入力される第一増幅回路と、
    前記第一増幅回路の第一出力信号をAD変換する第一AD変換回路と、
    AD変換された前記第一出力信号に適用される第一フィルタ部と、
    第一環境ノイズを計測するための第一テスト回路とを備え、
    前記制御方法は、前記第一生体信号を計測するための計測モード、及び、前記第一テスト回路を用いて前記第一環境ノイズを計測するためのテストモードを切り替えるステップを含み、
    前記計測モードにおける前記第一フィルタ部の特性は、前記テストモードにおいて計測された前記第一環境ノイズに基づいて制御される
    制御方法。
  13. 請求項12に記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
JP2018145996A 2018-08-02 2018-08-02 アクティブ電極、脳波計、制御装置、及び、制御方法 Pending JP2020018693A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018145996A JP2020018693A (ja) 2018-08-02 2018-08-02 アクティブ電極、脳波計、制御装置、及び、制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018145996A JP2020018693A (ja) 2018-08-02 2018-08-02 アクティブ電極、脳波計、制御装置、及び、制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020018693A true JP2020018693A (ja) 2020-02-06

Family

ID=69589301

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018145996A Pending JP2020018693A (ja) 2018-08-02 2018-08-02 アクティブ電極、脳波計、制御装置、及び、制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020018693A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024048413A1 (ja) * 2022-08-29 2024-03-07 株式会社村田製作所 脳波測定器

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024048413A1 (ja) * 2022-08-29 2024-03-07 株式会社村田製作所 脳波測定器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4278709B2 (ja) 電極装置、心電図測定装置
US8519792B2 (en) Differential voltage sensing system and method for using the same
JP5577002B1 (ja) 電子機器、情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
JP6861380B2 (ja) 電子機器
US20100249635A1 (en) Hearing screening system for a subject or a patient, and a method for hearing screening
KR102302876B1 (ko) 생체 전극 및 이를 이용한 생체 신호 처리 장치 및 방법
Guerrero et al. Analysis and simple circuit design of double differential EMG active electrode
WO2020026880A1 (ja) アクティブ電極、脳波計、制御装置、及び、制御方法
Morikawa et al. Compact wireless EEG system with active electrodes for daily healthcare monitoring
JP2020018693A (ja) アクティブ電極、脳波計、制御装置、及び、制御方法
JP6796778B2 (ja) 生体信号計測装置、脳波計、及び、制御方法
WO2010079257A1 (en) A device, an apparatus and a method for measuring biological information
US10617309B2 (en) Electronic device, method for controlling electronic device, and recording medium
JP6785482B2 (ja) 生体信号計測装置、脳波計、及び、制御方法
JP2023516188A (ja) 信号測定方法および信号測定装置
KR101211065B1 (ko) 브레인 컴퓨터 인터페이스를 이용한 무선 제어시스템
JP6909968B2 (ja) 生体電位測定装置、脳波計、静電容量制御方法及びプログラム
JP2019024585A (ja) 生体信号計測装置及び生体信号計測装置の制御方法
WO2021060074A1 (ja) 生体電位計測装置、生体電位計測システム及び生体電位計測方法
JP2019010442A (ja) アクティブ電極、アクティブ電極制御装置、脳波計、アクティブ電極制御方法及びプログラム
Valentin et al. EARtrodes: Towards a wireless in-ear custom-fitted brain computer interface
Janssen et al. Sensing auditory evoked potentials with non-invasive electrodes and low-cost headphones
RU147845U1 (ru) Наушники для снятия аналоговых сигналов и последующего определения функционального состояния слушающего
Paul In-Ear Electrophysiology for Unobtrusive Auditory Brain-Machine Interfaces
CN114699090A (zh) 脑电检测装置、阻抗检测方法和存储介质