JP2020018285A - たばこ用電子装置 - Google Patents

Abstract

【課題】紙巻きたばこを加熱して、喫煙者が紙巻きたばこを喫煙できるようにするための装置を提供する。【解決手段】紙巻きたばこ１００を加熱するような加熱式たばこタイプの装置は、ヒータと、気化器８と、を有する。ヒータは、４５０℃以下の加熱温度で紙巻きたばこを加熱することにより、紙巻きたばこを加熱する間でのタール及び一酸化炭素等の有害物質の形成を阻止する。気化器を使用して液体を気化させることにより、煙を生成し及び／又は紙巻きたばこの風味を向上させる。気化器とヒータとは、同時に又は独立して作動して２つのエアロゾルの塊を生成するように構成されており、これらの２つのエアロゾルの塊は、２つの独立したガスチャネルを通過し、その後に喫煙者が吸入するために一緒に合流する。そのため、装置は、煙において喫煙者の視覚的要求を満足させる、及び／又は紙巻きたばこの風味を向上させるだけでなく、有害物質の生成を阻止もする。【選択図】図１

Description

関連出願の相互参照
本出願は、２０１８年８月１日に出願された中国特許出願第２０１８１０８６６８０９．０号への優先権を主張し、その出願の開示内容は参照によって本明細書に全体として組み込まれる。

本発明は、紙巻きたばこ内のたばこ葉を加熱して、喫煙者が紙巻きたばこを喫煙できるようにするための装置に関する。

科学技術の発展に伴って、喫煙することは、ヒトのコンセンサスになった。普通のたばこ葉が燃焼する最高温度は、８００〜９００℃に達する場合がある。たばこは、高温でかつ無酸素環境においてタール及び一酸化炭素等の有害物質を生成する。タールに含有されたベンゾピレン、硫化水素及びニトロソアミン等の化学物質は、ヒトの健康に大いに影響を及ぼす発癌性化学物質であることが確認されている。人々の健康意識が増大するにつれてますます、喫煙者は、代用としてより無害である電子紙巻きたばこを使用することを選択するようになっている。

現在、２つの主なタイプの電子紙巻きたばこが、市場に出ている。一方は、油煙タイプ電子紙巻きたばこであり、他方は、加熱式たばこタイプ加熱装置である。油煙タイプ紙巻きたばこについては、その長所は、加熱温度が比較的低く、タール等の有害物質の生成がより少ないことである。しかし、それの風味及び喫煙体験は、従来のたばこを喫煙することと比較したとき、大いに異なっている。たばこを加熱するための加熱式装置については、紙巻きたばこが装置に挿入され、紙巻きたばこは燃焼ではなく、加熱される。紙巻きたばこが装置によって加熱されるとき、喫煙者は、従来の紙巻きたばこを吸うのと同様に喫煙を楽しむ。この種の喫煙は、従来の紙巻きたばこを喫煙するのと同様のユーザ感覚を与える。この喫煙タイプは、従来の紙巻きたばこの風味に近い、かなり多くの種類の風味を網羅する。しかし、従来の紙巻きたばこを喫煙することと比較すると、ユーザは、装置によって生成される煙の量が非常に少なく、そのためにユーザ体験を低下させていると感じる可能性がある。

前記所見を考慮して、たばこ紙巻きたばこを加熱する新たな加熱式装置を開発するための新規性に対する技術上のニーズが存在し、その装置は、市場に出ている任意のブランドのたばこ紙巻きたばこを収容し、上記の問題を有効に解決することに適したものである。

本発明は、紙巻きたばこが装置に挿入可能である場合に、紙巻きたばこを加熱して、喫煙者が紙巻きたばこを喫煙することを可能にする装置を提供する。

装置は、紙巻きたばこを４５０℃以下の加熱温度で加熱することにより、紙巻きたばこを加熱する間での有害物質の形成を阻止するヒータを備えている。有利に好ましくは、加熱温度が２５０℃〜３５０℃の範囲内にあるように更に制限されている。ヒータは、第１の加熱要素を備えている。第１の加熱要素は、紙巻きたばこが装置の中に挿入されると、紙巻きたばこ内のたばこ材料を加熱してエアロゾルの第１の塊を生成するように配列されている。

本発明の一実施形態に従って、第１の加熱要素は、電力によって熱を生成して、紙巻きたばこを加熱する。１つのオプションでは、第１の加熱要素は、０．１Ωと５．０Ωとの間の抵抗を有するように選択される。好ましくは、第１の加熱要素は、加熱メッシュである。更に、加熱メッシュは、円筒形形状を有することが好ましい。ヒータは、加熱メッシュの中に挿入される金属管を更に備えることにより、熱を加熱メッシュから紙巻きたばこまで実質的に均一に伝導する。断熱スリーブがヒータ内に含まれることにより、第１の加熱要素を装置の他の部分から断熱してもよい。

装置は、液体を気化させるための気化器を更に備える。液体は、１つ又は複数の化学物質を含み、その化学物質のうちの少なくとも１つが、煙を生成するため又は紙巻きたばこの風味を向上させるように選択される。気化器は、喫煙者が紙巻きたばこを喫煙するときに、エアロゾルの形態の気化された液体を紙巻きたばこに向けるように構成されている。気化器は、第２の加熱要素を備えている。第２の加熱要素は、液体を加熱して、エアロゾルの第２の塊を生成するように配列されている。

一実施形態では、気化器は、液体を蓄える機能を有する気化器ハウジングと、液体を蒸発させるための第２の加熱要素と、液体を気化器ハウジングから第２の加熱要素まで吸引するための液体誘導媒体と、を備えている。

好ましくは、気化器は、装置の本体に着脱可能に装着可能であることにより、人が気化器を清掃すること、又は液体を付加することを容易にする。

好ましく有利には、ヒータと気化器とは、それら自体の煙／蒸気通過チャネルを有し、独立して作動できる。気化器からのエアロゾルの第２の塊は、紙巻きたばこ内のたばこ材料を通過しない。このため、エアロゾルの第２の塊の全ては、たばこ材料によって吸収されずに開示された装置から外に出されてもよく、したがって、煙の量は増加されてもよい。

好ましい実施形態では、ヒータと気化器とを装置内で一緒にするハイブリッド構成によって、煙での喫煙者の視覚的要求を満足させるだけでなく、タール及び一酸化炭素等の有害物質の生成を阻止もする。同時に、開示された装置は、媒体の傍のたばこ内の揮発性物質及び低温加熱を提供することにより風味を向上させ、そして、低タール及び低危険物質を有するという目標を達成する。

本発明の他の態様が、以下の実施形態によって示されるように開示される。

本発明の例示的な実施形態に従って、中に挿入された紙巻きたばこを加熱するための装置を表す。 図１の装置の分解図である。 図１の装置の断面図である。 本発明の一実施形態に従う開示された装置で使用されるヒータの分解図である。 本発明の一実施形態に従う開示された装置で使用される気化器の分解図である。 本発明の一実施形態に従う気化器の蒸気チャネルの断面図である。 本発明の一実施形態に従う蒸気チャネルの分解図である。

本発明は、紙巻きたばこ内のたばこ葉を加熱して喫煙者が紙巻きたばこを喫煙することを可能にするための装置を提供し、この場合、紙巻きたばこは装置の中に挿入可能である。具体的には、開示されるような装置は、加熱式装置である。以下に示すように、開示される装置の考えられる利点は、少なくとも３つある。第１に、紙巻きたばこを直接的に燻ることと比較して、より低い温度が紙巻きたばこを加熱するために装置によって使用されることにより、喫煙者に望ましくない健康効果をもたらす、結果として生成される例えばタールの量が低減される。第２に、気化器が装置内に含まれることにより、例えば、加熱温度が低下することがあっても液体を気化させて煙の量を増加させる。そのことは、ユーザ体験を向上させる。更に、ニコチン等の紙巻きたばこの風味を向上させるための化学物質が、また、液体内に付加されて一緒に気化されてもよい。第３に、ガスチャネルが装置内で使用されることにより、気化された液体がたばこ片を通過することを必要とせずに、気化された液体を気化器から紙巻きたばこのフィルタまで移動させ、それによって、気化された液体がたばこ葉片に吸収されることを防止し、また同様に、たばこ葉片内のニコチンが気化された液体に溶解するのを防止する。

例示として、開示される装置を図１〜３を用いて示す。図１は、紙巻きたばこ１００を加熱するように構成された装置９９である。紙巻きたばこ１００は、たばこ葉を収容する紙巻きたばこ１００の一方の端部が加熱用の装置９９の中に貫入されるように装置９９に挿入可能である。本発明の例示的な実施形態に従って、装置９９の分解図を図２に示す。図３は、装置９９の断面図である。

装置９９は、ハウジング３と、右側カバー１と、左側カバー６と、を備え、これら全てが装置９９に対する機械的支持を提供する。装置９９は、ヒータ２と、起動スイッチ４と、制御器７と、気化器８と、気流センサ９と、ＵＳＢポート１０と、安全スイッチ１１と、プッシュロッド１２と、蒸気チャネル１３と、を更に備え、これらの全てについての機能を次に説明する。制御器７は、電子制御器である。

さらに、バッテリ５が、電力を装置９９の様々な部分に供給するために、装置９９内に取り付け可能である。装置９９に取り付けられるバッテリ５は、使い捨て式バッテリ電源又は充電式バッテリ電源であってもよい。好ましく有利には、装置９９は、充電式バッテリ電源を採用して、例えば、ＵＳＢポート１０を通して受け取られる電力によって再充電されてもよい。

装置９９は、なんらかの１つの関連した工業標準に準拠したサイズを有する紙巻きたばこ１００が装置９９に挿入可能であるように構成される。例えば、紙巻きたばこ１００は、標準的なサイズであっても、又は高濃縮のたばこを有するコンパクトなサイズであってもよい。

ヒータ２を使用して、紙巻きたばこ１００を加熱し、加熱温度を予め定められた特定の温度に維持することにより、高温によるタール等の有害物質の形成を制限又は防止する。典型的には、喫煙者が普通の態様で、開示された装置９９を使用せずに紙巻きたばこ１００を直接喫煙する場合、燻り温度は、通常６００℃〜７００℃の間であり、その結果、多くの有害物質、特にタールを生成させる。発明者らは、紙巻きたばこ１００が燻られずに加熱されて、加熱温度が４５０℃以下に、又は更に有利には２５０℃と３５０℃の間に保たれる場合、生成されるタールの量が実質的に低減されることに気がついた。紙巻きたばこ１００を加熱する間での有害物質の形成が阻止されている。本発明の一実施形態に従って、ヒータ２は、紙巻きたばこ１００を最高でも４５０℃の加熱温度まで加熱するように構成されている。好ましく有利には、加熱温度は、２５０℃〜３５０℃の範囲内にあるように選択される。

図２は、本発明の一実施形態に従うヒータ２の分解図である。ヒータ２は、電力によって紙巻きたばこ１００を加熱するための熱を生成する第１の加熱要素２０５と、第１の加熱要素２０５を装置９９の他の部分から断熱する断熱スリーブ２０４と、を含む。第１の加熱要素２０５は、紙巻きたばこ１００が装置９９の中に挿入されると、紙巻きたばこ１００内のたばこ材料を加熱して、エアロゾルの第１の塊を生成するように構成されている。エアロゾルの第１の塊は、煙のように見える。第１の加熱要素２０５は、加熱メッシュ、加熱ワイヤ、加熱管等であってもよいが、これらに限定されない。好ましくは、第１の加熱要素２０５は、加熱メッシュである。（図４では、加熱メッシュは、第１の加熱要素２０５として表されている。）一般性を失わずに、加熱メッシュは、本発明についての次の説明において、第１の加熱要素２０５を表すために使用されている。加熱メッシュは、好ましくは、紙巻きたばこ１００が中に挿入され得る円筒形形状に設計される。また好ましくは、加熱メッシュは、０．１Ωと５．０Ωとの間にある抵抗を有する。通常、加熱メッシュでのメッシュ数は、４００未満である。好ましくは、メッシュ数は、３０と２００との間である。加熱メッシュは、紙巻きたばこ１００に近接して取り付けられてもよい。その代替として、金属管２０３が熱伝導媒体として加熱メッシュの中に挿入されることにより、紙巻きたばこ１００への加熱均一性を改善し、それによって熱が加熱メッシュから紙巻きたばこ１００まで実質的に均一に伝導されることを可能にしてもよい。金属管２０３は、また、加熱メッシュに対する物理的支持体として役立てられてもよい。断熱スリーブ２０４は、セラミック、ポリエーテルケトン（ＰＥＫ）、テフロン（登録商標）、又は別の耐熱材料でできていてもよい。好ましくは、本発明の特定の実施形態では、テフロン（登録商標）は、絶縁スリーブ材料として使用される。ヒータ２は、ボトムカバー２０１と、シリコーンパッド２０２と、固定管２０６と、接続管２０７と、を全てヒータ２の機械的部品として更に含んでもよい。固定管２０６は、ヒータ２の外側ケースを形成する。

装置９９の好ましい実施形態として、装置９９は、紙巻きたばこ１００が装置９９の中に挿入されたか否かを感知することができる安全スイッチ１１を更に含む。起動スイッチ４及び安全スイッチ１１は、両方とも制御器７に電気的に接続される。そのような構造を採用することによって、安全スイッチ１１は、紙巻きたばこ１００が装置９９の中に挿入されているか否かを感知する。紙巻きたばこ１００が挿入されている場合、安全スイッチ１１は閉じられている。安全スイッチ１１と起動スイッチ４とが同時に閉じているとき、装置９９は正常に作動し、そうでなければ、装置９９は作動しない。装置９９を使用することの安全性が、安全スイッチ１１と起動スイッチ４との前記の二段式スイッチングカスケードによって改善されることが判る。一実施形態では、安全スイッチ１１は、また、一服の回数を記録する機能を備えている。ユーザについての一服の回数は、喫煙される紙巻きたばこの残りの量をユーザに想起させるために使用され、それによって、ユーザによる過度の摂取を回避する。一服の回数を記録する機能は、また、別の別個の構成要素によって実行されてもよい。

気化器８は、喫煙者が紙巻きたばこ１００を喫煙するときに、気化された物質が装置９９の外側に放出されるように液体物質を気化させるために使用される。気化器８の主な用途は、ユーザ体験を向上させることである。１つの有利な用途では、液体物質が、喫煙の際に生成される煙の量を増加させるために使用されてもよい。液体物質によって生成された煙は、紙巻きたばこ１００を直接的に燻らせる際に普通に用いられる温度よりも低い温度でヒータ２が紙巻きたばこ１００を加熱するために、より少量しか生成されない紙巻きたばこ煙を補充するために使用されてもよい。別の有利な用途では、ニコチン等の１つ又は複数の添加物が気化されることにより、紙巻きたばこ１００の風味を強めてもよい。

図５は、本発明の一実施形態に従う気化器８の分解図である。気化器８は、第２の加熱要素８０８と、液体誘導媒体８０７と、を含む。第２の加熱要素８０８は、加熱ワイヤ、加熱プレート、加熱メッシュ、又は別の加熱材料であってもよい。第２の加熱要素８０８は、液体を加熱してエアロゾルの第２の塊を生成するように配列される。同じく、エアロゾルの第２の塊も煙のように見える。好ましくは、第２の加熱要素８０８は、加熱ワイヤである。気化器８は、液体を蓄え、それを気化させるように構成されており、この場合、液体は気化される化学物質を含有するように調整される。通常、液体は、喫煙というユーザ体験を豊かにするように意図される。液体は、プロピレングリコールと、グリセリンと、低い沸点を有する別の液体を含み、そして、液体は、上記の液体のうちの１つ、又はそれらの任意の組合せであってもよい。これらの上記の化学物質が使用されることにより、煙を生成してユーザ体験を向上させる。それに加えて、液体がニコチン等の別のタイプの化学物質を含むことにより、紙巻きたばこ１００を喫煙することの風味を向上させてもよい。一般に、液体は１つ又は複数の化学物質を含み、そのうちの少なくとも１つは、煙を生成するために、又は紙巻きたばこ１００の風味を向上させるために選択される。液体誘導媒体８０７は、気化用の第２の加熱要素８０８に液体を吸引するために使用される。液体誘導媒体８０７は、多孔性セラミックと、芯と、綿又はニッケル発泡体と、を備えてもよい。好ましくは、液体誘導媒体８０７は、多孔性セラミックであるように選択される。気化器８は、モジュラー設計のものであって、装置９９の本体からの取外し及びそれとの組立てが可能であるか、又は、気化器８は、装置９９の本体と一体化されてもよい。しかし、気化器８が、設計においてモジュール式であり、装置９９の本体に着脱可能に装着できることが好ましく、この結果として、気化器８が、装置９９の本体から分離及び取り外されることにより、人（例えば喫煙者）が気化器８を清掃するか又は液体を付加することが容易となる。気化器８は、気化器ハウジング８０１と、２つの電極ピン８０２と、第１のシリコーンリング８０３と、絶縁管８０４と、取付け台８０５と、加熱要素固定具８０６と、シリコーンパッド８０９と、上部カバー８１０と、を更に含む。気化器ハウジング８０１の底部は、また、円形の凹面を備え、このことは、人が気化器８を取り外すために気化器８の底部を摘まむことを容易にする。気化器ハウジング８０１は、また、液体を蓄えるように構成される。このため、液体誘導媒体８０７を使用して、液体を気化器ハウジング８０１から第２の加熱要素８０８まで吸引し、そこで液体が気化される。

シリコーンパッド８０９及び上部カバー８１０は、その中心に貫通孔を備え、そして、蒸気チャネル１３の下側部分に配設された貫通孔１３０２に接続されることにより、気化器８によって生成されたエアロゾルの第２の塊が蒸気チャネル１３に入るための通路を形成する。煙誘導管１３の端部は、貫通孔１３０１を備えている。貫通孔１３０１は、プッシュロッド１２の貫通管１２０２に接続される。プッシュロッド１２は、ハンドル１２０１と、開口部１２０３と、を更に含む。ハンドル１２０１から離れている、貫通管１２０２の端部は、紙巻きたばこ１００のフィルタの中に貫入してもよい。貫通管１２０２が紙巻きたばこ１００の中に貫入すると、開口部１２０３は、蒸気チャネル１３と整列させられ、そして、エアロゾルの第２の塊が、蒸気チャネル１３から貫通管１２０２の中に導入されて、最終的に紙巻きたばこ１００のフィルタから外に放出される。そのような設計によって、紙巻きたばこ１００のたばこ材料によって生成された息が、フィルタを通って放出されてもよい。別個の通気ダクトがたばこ片を通過せずに気化器８に提供されるので、気化器８によって生成された煙は、たばこ片によって吸着されずに完全に放出されてもよい。それによって、生成される煙の量は、増加される。（紙巻きたばこ１００の上面は、たばこを収容する端部である。）

上記の設計に基づいて、ヒータ２と気化器８とは、エアロゾルの第１の塊及び第２の塊を生成する際に同時に又は独立して作動するように配列されてもよい。エアロゾルの第１の塊と第２の塊とが、２つの独立したガスチャネルを通過し、次いで一緒に合流するように配列されることにより、エアロゾルの第１の塊及び第２の塊は、喫煙者が吸入するのに利用可能である。装置９９において、エアロゾルの第１の塊と第２の塊とは、喫煙者によって別個に吸入されるか、又は同時に吸入されるように配列されてもよい。実用的な実装において、それぞれの独立したガスチャネルは、単一のガスチャネルとして、又は、複数のガスサブチャネルとして実現されてもよい。

本発明の一実施形態に従って、装置９９は、ヒータ２と気化器８の両方を制御するように構成された制御器７を更に含む。好ましくは、起動スイッチ４がオンにされると、制御器７は、バッテリ５に命令して電力をヒータ２に供給することにより、ヒータ２内の第１の加熱要素２０５を予熱する。第１の加熱要素２０５を予め定められた温度まで予熱することが完了すると、インジケータライトが、点滅を停止して安定状態に変化して、喫煙者が喫煙を開始できることを示す。第１の加熱要素２０５を予熱するために予め定められた予熱温度は、４５０℃以下に制御される。好ましくは、予熱温度は、紙巻きたばこ１００の望ましい加熱温度に一致する、２５０℃〜３５０℃の範囲内にあるように制御される。このとき、喫煙者は、紙巻きたばこ１００のマウスピースで吸入することにより、気化器８内に陰圧が存在するか、又は気化器８の傍に気流の流れが存在する。気流センサ９が、そのような陰圧が存在するか否か、又は、傍を流れるそのような気流が存在するか否かを感知するために使用され、それにより、喫煙者がマウスピースで吸入しているか否かを検出する。気流センサ９は、陰圧の作用下で、又はそのような気流が傍を流れるときに、「始動される」。気流センサ９が始動された後に、信号が制御器７に送られ、制御器７がバッテリ５を制御して電力を気化器８に供給することにより、気化器８が起動される。気化器８内の液体は、第２の加熱要素８０８によって加熱されて、液体内の化学物質を含有する煙を生成する。

そのため、装置９９の前記の構成によって第１の加熱要素２０５が予熱されて、その中に挿入された紙巻きたばこ１００内のたばこが加熱される。たばこ内の低温揮発性物質が気化されて、空気中に放出されてもよい。予め定められた予熱温度に達した後に、気化器８が喫煙者の吸引によってオンにされ得る。その結果、液体が加熱されて煙を生成する。このとき、喫煙者は、ニコチンの香りを有する煙、及び煙の形状又は楽しめる量を楽しむことができる。たばこを加熱するための低い加熱温度及び気化器８による煙の生成を伴う装置９９についての開示された設計によって、タール、一酸化炭素等の有害物質の生成を低減するだけでなく、ユーザ体験をも改善する。

明らかに、本発明の上記で開示された実施形態は、本発明を限定するよりむしろ、単に本発明を明瞭に例示するための例にすぎない。当業者に関して、別の変形又は変化が上記の説明に基づいてなされてもよい。実施形態の全てに対して、必要及び消耗があるというわけではない。本発明の趣旨及び原理の範囲内でなされた任意の修正、等価な置換及び改善は、本発明の添付の請求項の保護範囲に含まれなければならない。

１ 右側カバー、２ ヒータ、３ ハウジング、４ 起動スイッチ、５ バッテリ、６ 左側カバー、７ 制御器、８ 気化器、９ 気流センサ、１０ ＵＳＢポート、１１ 安全スイッチ、１２ プッシュロッド、１３ 蒸気チャネル、９９ 装置、１００ 紙巻きたばこ。

Claims (18)

1. 紙巻きたばこを加熱して、喫煙者が前記紙巻きたばこを喫煙することを可能にするための装置であって、
   第１の加熱要素を備えるヒータであって、前記第１の加熱要素は、前記紙巻きたばこ内のたばこ材料を加熱するように構成されていることにより、前記紙巻きたばこが前記装置の中に挿入されているときに、エアロゾルの第１の塊を生成する、ヒータと、
   第２の加熱要素を備える気化器であって、前記第２の加熱要素は、液体を加熱して エアロゾルの第２の塊を生成するように構成されている、気化器と、
   を備え、
   前記ヒータと前記気化器とは、前記エアロゾルの第１の塊及び第２の塊を生成する際に、同時に又は独立して作動するように構成されており、
   前記ヒータ及び前記気化器によってそれぞれ生成された前記エアロゾルの第１の塊及び第２の塊は、２つの独立したガスチャネルを通過し、次いで合流して一緒になるようにされていることにより、前記エアロゾルの第１及び第２の塊が、前記喫煙者が吸入するのに利用可能である、装置。
2. 前記２つの独立したガスチャネルを通過した後の前記エアロゾルの第１の塊及び第２の塊は、前記紙巻きたばこのフィルタ又はマウスピースで合流する、請求項１に記載の装置。
3. 前記エアロゾルの第１の塊及び第２の塊は、前記喫煙者によって別々に吸入されるか、又は同時に吸入されるように配列されている、請求項１に記載の装置。
4. 前記加熱温度は、４５０℃以下である、請求項１に記載の装置。
5. 前記加熱温度は、２５０℃〜３５０℃の範囲内にあるように更に制限されている、請求項４に記載の装置。
6. 前記第１の加熱要素は、加熱メッシュである、請求項１に記載の装置。
7. 前記加熱メッシュは、円筒形形状を有する、請求項６に記載の装置。
8. 前記ヒータは、前記加熱メッシュから前記紙巻きたばこまで実質的に均一に熱を伝導するために前記加熱メッシュに挿入された金属管を更に備える、請求項６に記載の装置。
9. 前記第１の加熱要素は、０．１Ωと５．０Ωとの間の抵抗を有する、請求項１に記載の装置。
10. 前記ヒータは、前記第１の加熱要素を前記装置の残りの部分から断熱するための断熱スリーブを更に備える、請求項１に記載の装置。
11. 前記気化器は、前記装置の本体に着脱可能に装着可能である、請求項１に記載の装置。
12. 前記喫煙者が前記紙巻きたばこで吸入しているか否かを感知するための気流センサと、
    前記ヒータ及び前記気化器を制御するように構成された制御器と、を更に備え、
    前記制御器は、前記紙巻きたばこが前記ヒータによって前記加熱温度まで予熱された後に、前記気流センサが、前記喫煙者が前記紙巻きたばこで吸入しているのを検出することに応じて、バッテリを制御して電力を前記気化器に供給するように更に構成されている、請求項１に記載の装置。
13. 前記紙巻きたばこが前記装置の中に挿入されているか否かを感知するための安全スイッチを更に備えている、請求項１に記載の装置。
14. 前記安全スイッチは、前記喫煙者によってなされた個々の吸入の回数を記録するという追加の機能を有する、請求項１２に記載の装置。
15. 前記液体は、１つ又は複数の化学物質を備え、その化学物質のうちの少なくとも１つが煙を生成するために選択される、請求項１に記載の装置。
16. 前記１つ又は複数の化学物質は、プロピレングリコール（ＰＧ）又はグリセリン（ＶＧ）を含む、請求項１５に記載の装置。
17. 前記液体は、１つ又は複数の化学物質を備え、その化学物質のうちの少なくとも１つは、前記紙巻きたばこの風味を向上させるために選択される、請求項１に記載の装置。
18. 前記気化器は、
    前記液体を蓄える機能を有する気化器ハウジングと、
    前記液体を気化させるための第２の加熱要素と、
    前記液体を前記気化器ハウジングから前記第２の加熱要素まで吸引するための液体誘導媒体と、を備える、請求項１に記載の装置。