JP2020018282A - 植物育成用定植パネルを用いた栽培方法 - Google Patents

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斉 小豆澤
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比呂紀 難波
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Abstract

【課題】 植物育成用定植パネルを用いた栽培方法で、単位面積あたりの植物の定植数を増やして収穫量を増収でき、収益性を向上させるもの。【解決手段】植物の苗を定植する栽培床部材の下面側に介在される無孔性親水性フィルムと、該栽培床部材の上面側に、定植孔を定間隔に列条に設けた植物育成用定植パネルを配置して、該植物育成用定植パネルの上部をマルチフィルムで被覆した後で、前記植物育成用の定植孔を介して栽培床部材に植物の苗を定植して植物を列条に栽培する栽培ユニットを構成し、該栽培ユニットの二基を並列に近接させて植物を並列条に栽培することを特徴とするものである。これにより、単位面積あたりの植物の定植数を増やして収穫量を増収でき、植物一株あたりのハウス暖房用燃料費や固定費などの経費を削減できて収益性を向上させる利点がある。【選択図】図11

Description

本発明は、土壌などの植物栽培用床材の上に設置し、所定間隔で設けた定植孔に植物の苗を定植するための発泡スチロール製の植物育成用定植パネルを用いた栽培方法の技術分野に関するものである。
従来、土壌などの植物栽培用床材の上に設置し、所定間隔で設けた定植孔にトマトなど植物の苗を定植するための発泡スチロール製の植物育成用定植パネルを用いた栽培方法は、例えば、特許文献1の植物栽培システムや特許文献2の植物栽培システムおよび植物栽培方法に示されるものに採用されているが、これらの植物栽培方法に実施されているものでは該植物育成用定植パネルを該植物栽培用床材の上に単列条にして植物栽培する形態で使用するのが一般的であった。
特許第4142725号公報 特開2014−143926号公報
上記のように、従来行われている土壌などの植物栽培用床材の上に設置し、所定間隔で設けた定植孔にトマトなどの植物苗を定植するための植物育成用定植パネルを用いた栽培方法は、植物栽培するときには、該植物育成用定植パネルを単列条に接続して植物栽培する形態が一般的である。
そのため、農業用ハウスを用いた栽培方式の場合に限られた面積の中で植物の栽培数が制約されて増産できないという課題があった。
本発明は、上記課題を解決するために、第一に、植物の苗を定植する栽培床部材の下面側に介在される無孔性親水性フィルムと、該栽培床部材の上面側に、定植孔を定間隔に列条に設けた植物育成用定植パネルを配置して、該植物育成用定植パネルの上部をマルチフィルムで被覆した後で、前記定植孔を介して栽培床部材に植物を定植して植物を列条に栽培する栽培ユニットを構成し、該栽培ユニットの二基を並列に近接させて植物を並列条に栽培することを特徴とする栽培方法にしたものである。これにより、単位面積あたりの栽培ユニットを増やす事が出来、植物の定植数が増えるので、その結果として収穫量が増え、収益性が向上する。
殊に、ビニールハウスや軽量鉄骨ハウスなどで構成される農業用ハウスを用いた栽培においては限られた栽培スペースの中で、従来行われていた単列方式の栽培方法より本発明の並列方式の栽培方法は植物の定植数を増やすことができるので、植物一株あたりのハウス暖房用燃料費などを削減できて収益性の向上に寄与できるなどの利点がある。
第二に、上記第一の構成に付加して、無孔性親水性フィルムは、ナノサイズの無数の小さな孔が開いており、水と肥料のみを通過させ雑菌は通過させないように調整されており、該フィルムの上に植物の根を張り、該フィルムを通して必要な分だけ水分と栄養を吸収する構成にされていることを特徴とする栽培方法にしたものであり、無孔性親水性フィルムを用いた従来の栽培方法を踏襲しながら単位面積あたりの植物の定植数を増やすことができ、その結果として収穫量を増やすことができるので収益性が向上できる利点がある。
第三に、上記第一の構成に付加して、栽培ユニットの二基を並列に近接させて並列条に栽培するに際して、植物の茎部を上方より誘引具で誘引するのに、下方より上方が広くなるV字状に指向させて栽培条間を拡げるように構成したことを特徴とする栽培方法にしたものである。これにより、植物の茎部下方は並列構成により条間が狭くなっているが、茎部の上方は栽培条間を拡げるように構成されているので、トマトなどの誘引を必要とする植物の栽培に必要な良好な採光性・通気性を保つことができて、定植した植物の光合成を促進でき病気の弊害も少なくして植物の栽培を円滑に遂行できるものである。
第四に、上記第一の構成に付加して、植物育成用定植パネルの中央側に穿設される定植孔を、植物育成用定植パネルの左右中央より片側に偏寄させて構成し、植物育成用定植パネルの二基を並列する際に、定植孔を外側位置にして条間を広く設定できるようにしたことを特徴とする栽培方法にしたものである。これにより、栽培ユニットの二基を並列構成にすると定植した植物の栽培条間が狭くなりがちになる弊害を解消することができて、定植した植物の栽培を良好に遂行できてかつ単位面積あたりの植物の定植数を増やして収穫量を増収することが可能となり収益性が向上できる利点がある。
第五に、上記第一の構成に付加して、植物育成用定植パネルの中央側に穿設される列条の定植孔に近接させて凸状のリブを列条方向に設けると共に定植孔の間隙部のリブ下面に列条の陥没溝を設け、該陥没溝に点滴チューブを配設し植物育成用定植パネルに締結固定したことを特徴とする栽培方法にしたものであり、点滴チューブの配設を位置ずれすることなく正確に設けることができて、植物の栽培に必要な水分や肥料分などの液体を点滴して灌水し栽培を良好に遂行できる利点がある。
本発明の第一実施態様の植物育成用定植パネルによる定植方法の概要を示す正面視の説明図である。 第一実施態様の植物育成用定植パネルによる定植方法での栽培状況を説明する上面視の斜視図である。 第一実施態様の植物育成用定植パネルによる栽培方法での栽培状況を要部を破断して説明する上面視の斜視図である。 第一実施態様の植物育成用定植パネルを示す上面斜視図である。 第一実施態様の植物育成用定植パネルを並列にした定植方法の概要を示す正面視の説明図である。 第一実施態様の植物育成用定植パネルを並列にした定植方法での栽培状況を説明する上面視の斜視図である。 第一実施態様の植物育成用定植パネルの栽培部と点滴チューブの配置を示す平面詳細図である。 第一実施態様の植物育成用定植パネルの栽培部と点滴チューブの配置を示す平面要部拡大図である。 第一実施態様の植物育成用定植パネルを並列にした栽培状況を示す正面視の説明図である。 第二実施態様の植物育成用定植パネルを並列にした定植方法の概要を示す正面視の説明図である。 第二実施態様の植物育成用定植パネルを並列にした定植方法を説明する上面視の斜視図である。 第二実施態様の植物育成用定植パネルの上面斜視図である。 第二実施態様の植物育成用定植パネルの栽培部の平面詳細図である。 第二実施態様の植物育成用定植パネルの栽培部の平面要部拡大図である。 第二実施態様の植物育成用定植パネルを並列にする状況を示す正面視の説明図である。 第二実施態様の植物育成用定植パネルを並列にしマルチフィルムで被覆して植物の苗を列条に定植栽培する状況を示す正面視の説明図である。 第二実施態様の植物育成用定植パネルを並列にしマルチフィルムで被覆して定植した植物を列条に栽培する状況を示す側面視の説明図である。 第二実施態様の植物育成用定植パネルを並列にしマルチフィルムで被覆して定植した植物を列条に栽培する状況を示す正面視の説明図である。 第二実施態様の植物育成用定植パネルを並列にしマルチフィルムで被覆して定植した植物を列条に栽培する状況を示す側面視の説明図である。 第二実施態様の植物育成用定植パネルを同一向きに並列にした栽培状況を示す上面視の斜視図である。 他の実施態様による植物育成用定植パネルの設置状況を示す正面斜視の説明図である。 他の実施態様による植物育成用定植パネルの平面斜視図である。
本発明の構成を図面に示した一実施形態に基づいて説明する。
図1に、本発明の第一実施態様の植物育成用定植パネルによる定植方法の概要を示す。符号1は、ビニールハウスや軽量鉄骨ハウスなどで構成される農業用ハウスであり、該農業用ハウス1の内部に地面2若しくは架台(図17に図示される架台20)の上面に、植物育成用定植パネル3(後述する栽培ユニット16に内在されている)を列条に設置する。そして、該植物育成用定植パネル3を介してトマトなどの植物4の苗を定植して植物を単列条に栽培する。図2に、第一実施態様の植物育成用定植パネルによる定植方法での栽培状況を示す。前記の植物育成用定植パネル3は発泡スチロール製などの発泡樹脂材で構成されており、横幅550ミリで長さ900ミリの矩形状に形成されている。該植物育成用定植パネル3に、条間方向(横幅方向)の中央と左右に三列の定植孔5が長さ方向の株間間隙を一定にして多数穿設されている。図1及び図2の場合は、該植物育成用定植パネル3に、条間方向(横方向)の中央に位置する定植孔5の列を選択して、該中央位置の定植孔5に植物4の苗を定植する。また、植物育成用定植パネル3に穿設される列条の定植孔5に近接させて凸状のリブ6が列条方向に設けてある。
図3は、図4に示す第一実施態様の植物育成用定植パネル3(定植孔5は省略図示している)による栽培方法での栽培状況を要部を破断して説明するものである。地面2の上に防草シート7と止水シート8を重ねて敷き、該止水シート8の両側部にパイプフレームPFを配設して栽培ユニットの骨組みに構成する。該止水シート8の上に植物に肥料や水分を供給する下部点滴チューブ9を配置する。そしてその上に揚水布10と無孔性親水性フィルム11を敷く。該無孔性親水性フィルム11は、ナノサイズの無数の小さな孔(図示せず)が開いており、揚水布10が含んでいる下部点滴チューブ9からの水と肥料のみを通過させ雑菌は通過させないように調整されている。そして、前記無孔性親水性フィルム11の上に植物の苗が定植されて育成させる栽培用床部材12を敷設し、該栽培用床部材12の上に植物育成用定植パネル3を置く。該植物育成用定植パネル3の外観概要は図4の上面斜視図に示される。該植物育成用定植パネル3の凸状のリブ6に沿わせて上部点滴チューブ13を設ける。そしてこれらをマルチフィルム14で被覆し、前記植物育成用定植パネル3に設けた定植孔5の上面相当箇所のマルチフィルム14に切断用のカッターなどで部分的に移植孔15を開設して、該移植孔15と定植孔5を介して栽培用床部材12にトマトなど植物4の苗を単列条に定植して栽培ユニット16を構成する。なお、第一実施態様の説明では地面2の上に栽培ユニット16を直置きに構成する方法とされているが、地面2の上に架台(図17で図示される架台20)を置いて、該架台の上に栽培ユニット16を設置構成する方法にしても良いものである。
このようにして、植物4の苗を定植する栽培床部材12の下面側に介在される無孔性親水性フィルム11と、該栽培床部材12の上面側に、定植孔5を定間隔に列条に設けた植物育成用定植パネル3を配置して、該植物育成用定植パネル3の上部をマルチフィルム14で被覆した後で、前記定植孔5を介して栽培床部材12に植物4を定植して植物4を単列条に栽培する栽培ユニット16を構成するものである。
図5に、本発明の第一実施態様の植物育成用定植パネル3を内在した栽培ユニット16を並列にした定植方法の概要を示す。ビニールハウスや軽量鉄骨ハウスなどで構成される農業用ハウス1の内部に地面2若しくは架台(図17で図示される架台20)の上面に、植物4を単列条に栽培する栽培ユニット16の二基を並列に近接させて植物4を並列条に栽培する構成にされている。
図6に示すものは、前記図2、図4で説明したものと同様の植物育成用定植パネル3を使用したものを説明するもので栽培ユニット16に内在されている。該植物育成用定植パネル3に、条間方向(横方向)の中央に位置する定植孔5の列を選択して、該中央位置の定植孔5に植物4の苗を定植する。そして、該植物育成用定植パネル3を内在する栽培ユニット16の二基が並列に近接させてあり、植物を並列条に栽培するようにしてある。このように並列構成にすることにより、図1と図2に示すものは間口10メートルの農業用ハウス1内に6列の栽培(6ベッド)であるのに比して、図5と図6に示すものは間口10メートルの農業用ハウス1内に8列の栽培(8ベッド)にすることができる。それ故に、単位面積あたりの植物の定植数を増やすことができ、その結果として定植数を従来の1.33倍にできてトマトなど植物果実の収穫量を増収できるので収益性が向上する。
以上のように、農業用ハウス1を用いた栽培においては限られた栽培スペースの中で、図1と図2に示す従来行われていた単列方式の栽培方法より、図5と図6に示す本発明の並列方式の栽培方法は植物の定植数を増やすことができるので、ハウス暖房用などの植物一株あたりの燃料費や固定費などの経費を削減できて収益性の向上に寄与できるなどの利点がある。
図7と図8には、第一実施態様の植物育成用定植パネルの栽培部と灌水用の点滴チューブの配置が示されている。植物育成用定植パネル3には多数の定植孔5が設けられており、該植物育成用定植パネル3の中央側に穿設される列条の定植孔5に近接させて凸状のリブ6が列条方向に設けてあり、隣接する定植孔5と定植孔5の間隙部のリブ6下面に、該リブ6に沿わせて列条に点在する陥没溝6Aを凹条に形成して設け、該陥没溝6Aに点滴チューブ13を配設し、該点滴チューブ13を定植孔5とリブ6に近接して設けた孔13Aに通した止めバンド13Bを用いて締結固定し、点滴チューブ13の配設を蛇行するなどの位置ずれすることなく直線状に正確に設けることができる。そして定植孔5の円周に環状の点滴案内用の傾斜凹部5Aを設け、点滴チューブ13に設けた多数の貫通孔13Cから植物の栽培に必要な水分や肥料分などの液体を点滴し、点滴で落下した液体を陥没溝6Aから点滴案内用の傾斜凹部5Aに誘導して定植孔5を介して栽培用床部材12に供給させ、植物4の栽培を良好に遂行できるものである。
図9は、第一実施態様の植物育成用定植パネルを内在した栽培ユニット16の二基を並列にして、植物4を二列にして栽培する栽培状況を示す正面視の説明図である。
図10は、図11及び図12に詳細を示す第二実施態様の植物育成用定植パネル17を並列にした定植方法の概要を示す正面視の説明図である。
ビニールハウスや軽量鉄骨ハウスなどで構成される農業用ハウス1の内部に地面2若しくは架台(図17で図示される架台20)の上面に、植物育成用定植パネル17を内在して植物4を単列条に栽培する栽培ユニット18の二基を並列に近接させて植物4を複数列条に栽培する構成にされている。
植物育成用定植パネル17は、図11に示されるように条間方向の横幅が450ミリ、株間方向の長さが900ミリの矩形状に形成されている。そして、植物育成用定植パネル17の中央側に穿設される単列条の定植孔17Aを、植物育成用定植パネル17の左右中央より片側に偏寄させて構成されている。本発明の形態では図11の右側に配置する植物育成用定植パネル17において、定植パネル17の右側の外側端から200ミリ、定植パネル17の左側の外側端から250ミリにして中央位置225ミリより右側端側に25ミリ偏寄させてある。植物育成用定植パネル17の二基を並列する際に、定植孔17Aを外側位置になるようにして条間を500ミリにして広く設定できるようにする。第二実施態様の植物育成用定植パネル17の横幅は450ミリであり、前述の第一実施態様の植物育成用定植パネル3の横幅が550ミリであったものに比して幅狭に構成されている。
したがって、第二実施態様の植物育成用定植パネル17を用いた栽培ユニット18の二基を並列構成にすると定植した植物4の栽培条間が狭くなりがちになる弊害を上記の偏寄構成と定植パネル17二基の組み合わせを創意工夫することにより解消することができる。
因みに、上記の並列構成の創意工夫により、第二実施態様の植物育成用定植パネル17を用いた栽培ユニット18の二基を並列構成にすると間口10メートルの農業用ハウス1内に10列の栽培(10ベッド)が実現できて、図1と図2に示す従来行われていた単列方式の栽培方法のものが農業用ハウス1内に6列の栽培(6ベッド)であり、図5と図6に示す本発明の第一実施態様の並列方式の栽培方法が8列の栽培(8ベッド)であり、図10、図11に示す第二実施態様のものは、図1と図2に示す従来のものに比して1.67倍になり、植物4の栽培本数を大幅に増やすことができ、条間は第一実施態様の並列方式の栽培方法と同様に広くして、採光性や通気性を良くして、定植した植物4の栽培を良好に遂行できてかつ単位面積あたりの植物の栽培数を増やすことが可能となるが故に収穫量を増収することができて収益性が向上できる利点がある。
以上のように、農業用ハウス1を用いた栽培においては限られた栽培スペースの中で、図1と図2に示す従来行われていた単列方式の栽培方法より、図5と図6並びに図10と図11に示す本発明の並列方式の栽培方法は植物の定植数を増やすことができるので、収穫量が増えて、植物一株あたりのハウス暖房用燃料費や固定費などの経費を削減できて収益性に向上に寄与できるなどの利点がある。
図13と図14には、第二実施態様の植物育成用定植パネルの栽培部と灌水用の点滴チューブの配置が示されている。植物育成用定植パネル17には多数の定植孔17Aが設けられており、該植物育成用定植パネル17の中央側に穿設される列条の定植孔17Aに近接させて凸状のリブ17Bが列条方向に設けてあり、隣接する定植孔17Aと定植孔17Aの間隙部のリブ17B下面に、該リブ17Bに沿わせて列条の陥没溝17Cを凹条に形成して設け、該陥没溝17Cに点滴チューブ13を配設し、該点滴チューブ13を定植孔17Aとリブ17Bに近接して設けた孔17Eに止めバンド13Aを用いて止めて、点滴チューブ13の配設を蛇行するなどの位置ずれすることなく直線状に正確に設けることができる。そして定植孔17Aの円周に環状の点滴案内用の傾斜凹部17Dを設け、点滴チューブ13に設けた貫通孔13Bから植物の栽培に必要な水分や肥料分などの液体を点滴させることにより灌水し、点滴で落下した液体を陥没溝17Cから点滴案内用の傾斜凹部17Dに誘導して定植孔17Aに供給させ、植物4の栽培を良好に遂行できるものである。
図15は、第二実施態様の植物育成用定植パネル17を並列にする状況を示す正面視の説明図である。図15では、前述の図3で説明した構成の栽培用床部材12を敷設したものが左右に並列して示されており、この上に、図11で説明した第二実施態様の植物育成用定植パネル17を並列にする手順の途中段階のものが示されている。これらは爾後の手順により図3の形態にして植物を栽培するものである。
図16は、第二実施態様の植物育成用定植パネル17を並列にしマルチフィルム14で被覆して後、該マルチフィルム14に移植孔15を開設して植物4の苗を列条に定植栽培する栽培ユニット18の二基を架台20上に並列にした状況を示す正面視の説明図である。
図17は、栽培ユニット18の二基を並列に構成したもので植物4が成長した状態を示す側面の斜視図である。栽培ユニット18は地面2の上に設置された架台20上に配置されている。このように架台20上の栽培ベッド方式を用いると、栽培床面が高所になり栽培管理の作業がしやすくなる。また架台20下部の空間部を有効利用して、農業用ハウス内に暖房用の温風を送風するダクトやその他栽培管理用の部材などを配置することができて便利である。
図18は、第二実施態様の植物育成用定植パネル17を内在する栽培ユニット18の二基を並列にしマルチフィルム14で被覆して定植した植物4を列条に栽培する状況を示す正面視の説明図である。
栽培ユニット18の二基を並列に近接させて並列条に栽培するに際して、植物4の茎部を上方よりロープやひも等の誘引具19で誘引するのに、下方より上方が広くなるV字状に指向させて栽培条間を拡げるように構成されているものである。これにより、植物4の茎部下方は並列構成により条間が狭くなっているが、茎部の上方は栽培条間を拡げるように構成されているので、植物栽培にとって良好な採光性・通気性を保つことができて、定植した植物4の光合成を促進でき病気の弊害も少なくして植物の栽培を円滑に遂行できるものである。なお、隣接する栽培ユニット18の間は、作業者の作業管理用の歩行通路(地面2)となっており、管理作業に支障がないように通路幅が確保されている。
図19は、図18のものより更に植物4が生育した状況が示されており、植物4の茎部を上方より細ひも状のロープで構成される誘引具19で吊り上げ誘引して、下方より上方が広くなるV字状に指向させて栽培条間を拡げるように構成されていることが明確に視認できるものである。
図20は、第二実施態様の植物育成用定植パネル18を同一向きに並列にした栽培状況を示す上面視の斜視図である。この場合は、栽培条間は450ミリに狭くなる。
図21は、図22に示す他の実施態様による植物育成用定植パネル21の設置状況を示す正面斜視の説明図である。
これに示す他の実施態様による植物育成用定植パネル21は、条間方向の横幅が600ミリで株間方向の長さが900ミリの矩形状であり多数の定植孔22が三列設けてある。本発明の第一実施態様の植物育成用定植パネル3や第二実施態様の植物育成用定植パネル17のものより横幅サイズが大きいものである。図21には、該植物育成用定植パネル21を単列状に敷設した栽培準備体制が示されているが、この植物育成用定植パネル21の二基を用いて本発明のように並列栽培にすることも可能である。
本発明はトマトなど植物の栽培について説明したが、トマト以外の植物例えばレタス、ホウレンソウ、コマツナ、シュンギクなどの葉菜類の栽培や、キュウリ、ナス、トウガラシ、えんどう、ソラマメなどの果菜類の栽培にも本発明の並列栽培方法を利用することは可能である。
また、植物育成用定植パネルは、発泡スチロール製に限らずプラスチック製や合成樹脂製のものを用いても良い。該植物育成用定植パネルを用いて苗を定植する場合、定植孔が三列状の場合には一列状に単列に植えることを説明したが、定植孔を右左の交互にして千鳥状に植えるようにしても良い。
1 農業用ハウス
3 植物育成用定植パネル
5 定植孔
4 植物
11 無孔性親水性フィルム
12 栽培用床部材
14 マルチフィルム
16 栽培ユニット
17 第二実施態様の植物育成用定植パネル
18 第二実施態様の栽培ユニット

Claims (5)

  1. 植物の苗を定植する栽培床部材の下面側に介在される無孔性親水性フィルムと、該栽培床部材の上面側に、定植孔を定間隔に列条に設けた植物育成用定植パネルを配置して、該植物育成用定植パネルの上部をマルチフィルムで被覆した後で、前記植物育成用の定植孔を介して栽培床部材に植物の苗を定植して植物を列条に栽培する栽培ユニットを構成し、該栽培ユニットの二基を並列に近接させて植物を並列条に栽培することを特徴とする植物育成用定植パネルを用いた栽培方法。
  2. 無孔性親水性フィルムは、ナノサイズの無数の小さな孔が開いており、水と肥料のみを通過させ雑菌は通過させないように調整されており、該フィルムの上に植物の根を張り、該フィルムを通して必要な分だけ水分と栄養を吸収する構成にされていることを特徴とする請求項1に記載の植物育成用定植パネルを用いた栽培方法。
  3. 栽培ユニットの二基を並列に近接させて並列条に栽培するに際して、植物の茎部を上方より誘引具で誘引するのに、下方より上方が広くなるV字状に指向させて栽培条間を拡げるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の植物育成用定植パネルを用いた栽培方法。
  4. 植物育成用定植パネルの中央側に穿設される定植孔を、植物育成用定植パネルの左右中央より片側に偏寄させて構成し、植物育成用定植パネルの二基を並列する際に、定植孔を外側位置にして条間を広く設定できるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の植物育成用定植パネルを用いた栽培方法。
  5. 植物育成用定植パネルの中央側に穿設される列条の定植孔に近接させて凸状のリブを列条方向に設けると共に定植孔の間隙部のリブ下面に列条の陥没溝を設け、該陥没溝に点滴チューブを配設し植物育成用定植パネルに締結固定したことを特徴とする請求項1に記載の植物育成用定植パネルを用いた栽培方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021122519A (ja) * 2020-02-05 2021-08-30 株式会社高尾 遊技機

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