JP2020016491A - 状態検知システムおよび状態検知方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】診断対象の規模や機種によらず、かつ、診断対象の設計図面を使用しない診断を行う。【解決手段】本発明の好ましい一側面は、機械装置に設けた検出素子からの検出信号に基づき、機械装置の状態を検知する状態検知システムであって、所定の時間内に検出信号の振幅が所定の正常振幅を超えた時間の積算値の割合、あるいはこれと物理的に等価な値を、非正常時間割合として検出する非正常時間割合検出部、を有する状態検知システムである。【選択図】図4
Description
本発明は、機械装置などについて自動で実施される、機械装置の劣化などの状態を検知する診断技術に関するものである。特に、機械装置の規模や種類によらず、また、機械装置の設計図面情報を用いずに劣化等を検知する状態検知システムおよび状態検知方法に関するものである。
各種の機械装置について、その運転状況を自動的に診断し、故障やその予兆など劣化状態を監視する技術がある。機械装置は長期間使用することで摩耗や損傷(以下「劣化」という)が発生し、機械装置の効率の低下や、機械装置の故障、さらには重大事故を招くおそれがある。そのため機械装置は適切なタイミングで保守される必要がある。
保守にかかるコストは劣化状態の進行度に応じて上昇する。劣化の初期では保守コストは安く、劣化の後期では保守コストは高い。例えば回転機の保守では、初期劣化として軸受のグリース劣化があるが、この状態での保守はグリースアップで十分であり、保守コストは安く済む。一方、後期劣化として軸受焼損があり、この状態での保守はオーバーホールが必要となり、保守コストは高額となる。このため、劣化状態を低コストで、高精度に監視する方法が望まれている。
機械装置の劣化状態を監視するために、保守員が機械装置を直接点検する方法があるが、人件費などにかかる保守コストが高い。そこで従来は、機械装置にセンサを取り付け、センサ信号の分析に基づいて劣化状態を監視する方法が取られてきた。
例えば、特許文献1には、メインポンプに設置されたジャイロセンサーが出力する振動波形を入力し、振動波形を周波数解析して周波数スペクトルを演算し、周波数スペクトルから特徴量を演算し、特徴量を用いてメインポンプの寿命を判定することを含み、R=特徴量、D=周波数スペクトルにおける振幅の2乗の総和、P=第1判定値を超える振幅の2乗の総和、とし、R=√(P/D)とすることが記載されている。
例えば、特許文献2には、転がり軸受又はハウジングに固定される振動センサと、振動センサにより検知された波形を複数の損傷フィルタ周波数帯域に分割して抽出するフィルタ処理部と、フィルタ処理後の波形からスペクトルデータを得る演算処理部と、転がり軸受の回転速度に基づいて算出した軸受損傷周波数と、演算処理部で得られたスペクトルデータとを比較し、転がり軸受の異常部位を特定する精密診断部と、損傷フィルタ周波数帯域毎に算出される振動実効値に基づいて、異常部位の損傷の程度を診断する損傷レベル診断部と、異常部位、異常部位の損傷の程度、及び回転部品の運転環境から異常部位の残存寿命を予測する残存寿命予測部と、を備えることが記載されている。
各種の機械、装置、あるいはシステム等(以下「診断対象」という)の劣化状態を、低コスト、高精度で監視することが求められている。このため、診断対象に種々のセンサを取り付けて、センサから得られた信号を分析することにより、自動的に診断対象の劣化状態を監視することが検討されている。
このとき、一般に診断方法としてセンサ信号の振幅に基づく閾値判定が用いられるが、センサ信号の振幅は診断対象の規模や機種によって異なるため、診断対象ごとに閾値を個別に設定する必要があった。最適な閾値は過去の経験やデータに基づいて決定されるが、多種多様な診断対象に対して最適な閾値を事前に用意することは難しい。
また、玉軸受の診断方法では、損傷周波数に基づくスペクトル解析が広く用いられるが、損傷周波数を算出するためには診断対象の設計図面を事前に入手する必要がある。一般に設計図面は診断対象の所有者が所持していないため、検知システムを運用開始する前に装置メーカーへの問い合わせや、装置の分解調査などが必要となる。監視サービスを提供する保守会社にとって、設計図面の入手にかかるコストが、監視サービスを事業展開する上での障害となっている。
これらの状況を鑑みて、診断対象の規模や機種によらず、かつ、診断対象の設計図面を使用しない診断方法が望まれる。
本発明の好ましい一側面は、機械装置に設けた検出素子からの検出信号に基づき、機械装置の状態を検知する状態検知システムであって、所定の時間内に検出信号の振幅が所定の正常振幅を超えた時間の積算値の割合、あるいはこれと物理的に等価な値を、非正常時間割合として検出する非正常時間割合検出部、を有する状態検知システムである。
本発明の好ましい他の側面は、機械装置の状態を検知する状態検知システムであって、機械装置に設けた検出素子からの検出信号に基づき、所定の時間内に前記検出信号の振幅が所定の正常振幅を超えた時間の積算値の割合、あるいはこれと物理的に等価な値を、非正常時間割合として受信する入力装置と、非正常時間割合に基づいて機械装置の劣化診断を行なう診断部を有する、状態検知システムである。
本発明の好ましい他の側面は、機械装置に設けた検出素子から得られる検出信号に基づき、機械装置の状態を検知する状態検知方法であって、入力装置、記憶装置、処理装置、および出力装置を備える情報処理装置もしくはハードウェアで実行され、所定の時間内に検出信号の振幅が所定の正常振幅を超えた時間の積算値の割合、あるいはこれと物理的に等価な値を、非正常時間割合として検出する、状態検知方法である。
診断対象の規模や機種によらず、かつ、診断対象の設計図面を使用せずに診断を行うことができる。
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。本発明の思想ないし趣旨から逸脱しない範囲で、その具体的構成を変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。
以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、重複する説明は省略することがある。
同一あるいは同様な機能を有する要素が複数ある場合には、同一の符号に異なる添字を付して説明する場合がある。ただし、複数の要素を区別する必要がない場合には、添字を省略して説明する場合がある。
図面等において示す各構成の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面等に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
以下で説明される実施例の代表例は、診断対象に設けた検知素子からの検知信号に基づき、診断対象の状態を検知する状態検知システムである。診断対象とは機械装置一般である。検知素子としては例えば公知の振動センサ(加速度センサ)であり、特に機械的な摩擦を生じる部分の状態検知に好適である。具体例としてはモーターやエンジンの軸受け部分の傷・磨耗や異物に起因する劣化の状態、あるいは、切削加工装置の加工物の加工状態(例えば加工精度)の検知に用いることができる。
例えば、モーターやエンジンの軸受け部分の劣化状態を検知する場合、劣化前のセンサ信号に基づいて算出した正常振幅を保持する記憶部と、所定の時間内にセンサ信号の振幅が正常振幅を超えた非正常時間の積算値の割合を検出する非正常時間割合検出部と、非正常時間割合検出部で検出した非正常時間割合と所定の判定閾値を比較して劣化を検知する診断部と、を備える。あるいは、記憶装置、入力装置、処理装置、出力装置を備えた情報処理装置を用い、診断対象の状態を検知する状態検知方法であって、入力装置が、診断対象の状態を検知する検知素子からのセンサ信号を取得し、処理装置が、所定の時間内にセンサ信号の振幅が正常振幅を超えた非正常時間の積算値の割合を算出する算出処理と、算出した非正常時間に基づいて状態検知を行う状態検知処理を行う。
実施例1では、診断対象として回転機を例とし、この回転機に振動センサを取り付けて、劣化を検知するシステムを例に説明する。回転機の具体例としてモーターがあり、振動センサの具体例としてMEMS(MEMS Micro Electro Mechanical System)型センサや圧電型センサがある。ただし、後の実施例で説明するように、診断対象やセンサの種類は種々のものを適用可能である。
図1は回転機にセンサを実装した状況を示す概念図である。回転機100に振動センサ101が取り付けられている。取り付け箇所は任意であり、個数も任意である。振動センサ101は回転機100の出荷時に組み込まれていてもよいし、後付けで取り付けられていてもよい。
図2は、回転機100が劣化する前後における、振動センサ101のセンサ信号の例を示すグラフ図である。図2では小型回転機と大型回転機を比較して示し、それぞれ横軸に時間、縦軸には加速度を表示している。図2のグラフから判断できるように、回転機100が劣化すると、加速度の振幅は大きくなる。加速度の振幅は小型回転機と大型回転機で異なっており、大型回転機の方が全体的に振幅が大きい。このため、劣化を検知するためには、小型回転機と大型回転機で別の判定閾値を設定する必要がある。また、小型回転機と大型回転機で波形のパターンも異なることが分かる。これは劣化の種類によって、振動が異なる波形を示すからである。劣化の種類に由来する波形のパターンを比較するためには周波数解析が有効だが、固有の損傷周波数を同定するためには回転機の設計図面情報が必要となる。
図3は、実施例1の劣化検知システムの構成を示すブロック図である。回転機100に振動センサ101が取り付けられており、センサ信号は演算部300に送信される。演算部300は、記憶装置301、入力装置302、処理装置(プロセッサあるいはCPU(Central Processing Unit))303、出力装置306、および、これらを接続する図示されないバスを備えた一般的な情報処理装置、例えばマイコンもしくはサーバーで構成することができる。
本実施例では計算や制御等の機能は、記憶装置301に格納されたプログラムが処理装置303によって実行されることで、定められた処理を他のハードウェアと協働して実現される。計算機などが実行するプログラム、その機能、あるいはその機能を実現する手段を、「機能」、「手段」、「部」、「ユニット」、「モジュール」等と呼ぶ場合がある。
処理装置303は機能として、非正常時間割合検出部304と診断部305を備えている。出力装置306は、劣化の検知結果を端末307で表示する。演算部300と端末307および演算部300と回転機100の少なくとも一方は、ネットワークを介して接続されてもよい。
振動センサ101と演算部300の間の通信は、無線通信または有線通信のいずれでもよい。本実施例では、I2C(Inter-Integrated Circuit)シリアルバス(商標)を用いた有線通信を想定している。ただし、SPI(Serial Peripheral Interface)(商標)など他の規格の有線通信でもよいし、WiFi(商標)、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(商標)等の無線通信でもよい。通信のために必要なインターフェースは、公知の構成を振動センサ101と入力装置302が其々備えるものとする。
本実施例では振動センサ101は一つを想定しているが、複数のセンサあるいは温度センサなど他の種類のセンサがあってもよい。複数のセンサは、一つの演算部300にセンサ信号を送信してもよいし、図示していない別の演算部にセンサ信号を送信してもよい。本実施例では演算部300を一つ想定しているが、複数の演算部があってもよい。
振動センサ101で検出された加速度信号は、アナログあるいはデジタル信号として入力装置302で受信される。その加速度信号は、後に図4で説明するように非正常時間割合検出部304で処理され、非正常時間割合が検出される。非正常時間割合のデータは診断部305に送られ、器機の状態の診断が行なわれる。
本明細書で、記憶装置、入力装置、処理装置、出力装置といった場合には、公知の一般的な装置を適宜適用できるものとする。例えば、記憶装置としては磁気ディスク装置や各種半導体メモリを適用することができる。入力装置としてはキーボード、マウス、あるいは各種の入力インターフェースを適用することができる。出力装置としてはディスプレイ、プリンタ、あるいは各種の出力インターフェースを適用することができる。
なお、上記説明中、ソフトウェアで構成した機能と同等の機能は、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのハードウェアでも実現できる。そのような態様も本願発明の範囲に含まれる。
図4は、非正常時間割合検出部304が行う、非正常時間割合の検出方法を示す概念図である。まず、非正常時間について説明する。劣化前における加速度の振幅をもとに、上側正常振幅401と下側正常振幅402を設定する。加速度の振幅が上側正常振幅401より大きい時間、または、加速度の振幅が下側正常振幅402より小さい時間を、非正常時間403と定義する。ここでは、加速度の最大値を上側正常振幅401と下側正常振幅402に設定しているが、「最大値の110%」のように設定しても良い。また、例えば初期状態で既にある程度使用されている器機の場合、「最大値の90%」のようにマージンをとって設定しても良い。上側正常振幅401と下側正常振幅402を正常振幅として、例えば記憶装置301のような記憶部に記憶しておく。正常振幅の値は非正常時間割合検出部304で使用する。
次に、非正常時間割合405について説明する。加速度信号をサンプリング時間窓404で区切り、小分けの信号として扱う。本実施例においては、サンプリング時間窓404は2ms(ミリ秒)としているが、任意の時間長としてよい。サンプリング時間窓404の期間における非正常時間403の積算値の割合を非正常時間割合405として定義する。非正常時間割合405は、式(1)によって算出される。
ここで、Roverは非正常時間割合(%)、Tsはサンプリング時間窓(秒)、Toverはサンプリング時間窓における非正常時間の積算値(秒)である。
非正常時間割合405は劣化状態の進行度に応じて増加する。図4において、劣化前における非正常時間割合405は2%と小さい。劣化初期では、加速度の振幅が大きくなり、非正常時間割合は8%に増加する。劣化後期では、さらに加速度の振幅が大きくなり、非正常時間割合は50%に増加する。さらに劣化が進行すると、非正常時間割合は100%を上限として増加する。
本実施例では、非正常時間割合405を劣化検知の指標として用いる。非正常時間割合を劣化検知の指標とする第一の利点は、閾値の設定が容易となることである。従来の振動振幅を指標とした閾値では、信号振幅のスケールによって閾値を調整する必要がある。一方で、非正常時間割合は、信号振幅のスケールによらずに、0%〜100%の間を遷移する特徴量である。例えば非正常時間割合=40%を閾値として設定した場合、この閾値は様々な診断対象に対して適用でき、調整は不要である。
非正常時間割合を劣化検知の指標とする第二の利点は、測定対象の設計図面を使わずに劣化の検知が可能となることである。従来の、例えば損傷周波数を用いた周波数解析では、劣化の種類に応じた損傷周波数を算出するために、設計図面情報が必要があった。一方で、非正常時間割合は、波形に含まれるあらゆる周波数成分の影響を反映した特徴量である。そのため、設計図面情報が無くとも、様々な種類の劣化を検知することが可能となる。
非正常時間割合を劣化検知の指標とする第三の利点は、劣化初期の検知精度が高いことである。劣化前と劣化初期を比較すると、振幅に大きな変化は無い。一方で、非正常時間は、波形が正常振幅を僅かにでも超えた時間を反映する。このため、非正常時間割合は、振幅が小さい波形の変化に対して敏感に反応する特徴量であり、劣化初期に対する検知精度が高い。
図5は、診断部305が行う、非正常時間割合に基づく劣化状態の診断方式を示した概念図である。非正常時間割合グラフ500は、縦軸は非正常時間割合検出部304が検出した非正常時間割合、横軸は監視期間の日付である。非正常時間割合が時間とともに増加していくことが分かる。例えば非正常時間割合が40%以上のときを劣化領域501と定義すると、点502以降の日付が劣化状態にあると診断される。劣化領域501の定義の仕方は、予め設定した定数を判定閾値として用いてもよいし、点503のような時系列的に急峻な変化点を用いてもよい。その場合は、例えば、1日以内に10%増加した時点を判定閾値とすることが考えられる。
診断結果は、劣化の有無を判定するものでもよいし、劣化状態の程度を判定するものでもよい。例えば、非正常時間割合が40%以上のときを劣化初期に、非正常時間割合が60%以上のときを劣化後期として診断してもよい。劣化状態は定性的に表現されてもよいし、定量的に表現されてもよい。例えば、診断結果が「劣化度合:30」のように表現されてもよい。
非正常時間割合には点504のような突発エラー値が検出されることがある。エラー値がセンサやシステムの不具合に起因する場合、エラー値によって診断対象が劣化と診断されることは避けるべきである。そこで、突発エラー値を劣化診断から除外するためには、非正常時間割合の移動平均を用いて劣化診断を行うことが有効である。移動平均の算出式として例えば式(2)の方法がある。
ここで、atは時刻tにおける非正常時間割合、Akは時刻kにおける直後n個の非正常時間割合の移動平均である。移動平均を用いることで、突発エラー値が診断結果に与える影響が1/n倍に軽減される。
工場の装置監視員(以下、ユーザー)が、本システムを用いて工場内装置を監視する場合の、監視状況を表示するインターフェースの例を示す。ユーザーは、端末307に表示される工場監視状況モニタを通して、装置等の状況を把握することができる。モニタは具体的にはパーソナルコンピュータのディスプレイやタブレット端末のディスプレイに表示される。表示される情報は、出力装置306を通して端末307に送られる。
図6は、端末307に表示される工場監視状況モニタの例を示すレイアウト図である。工場監視状況モニタ600は、各装置の非正常時間割合を表示する装置状況表示ウィンドウ601を一個または複数個備える。装置状況表示ウィンドウ601には非正常時間割合グラフ500が表示され、ユーザーは各装置の劣化状況を確認できる。診断結果表示ウィンドウ602は、診断部305によって診断された診断結果を表示する。
保守提案ウィンドウ603では、想定される修理項目に応じて最適な保守方法を表示する。想定される修理項目は、診断結果をもとに推定される。保守ボタン604を押下すると、任意のネットワークを経由して、保守会社に見積り依頼メールが送信される。
実施例1では、図4で示した非正常時間403を劣化検知の指標として用いた。実施例2では、非正常時間と物理的に同等な別の指標(ゼロ点交差回数。詳細は後述する。)を用いた劣化検知システムを説明する。
図7は、実施例2の劣化検知システムの構成を示すブロック図である。回転機100に振動センサ101が取り付けられており、センサ信号は演算部700に送信される。演算部700は、記憶装置701、参照信号生成装置702、入力装置703、処理装置704、出力装置708で構成することができる。処理装置704は機能として、参照信号加算部705と、交差回数測定部706と、診断部707を備える。以上は実施例1と同様に構成することができる。参照信号生成装置702はハードウェアとして実装されてもよいし、処理装置704の機能の一つとしてソフトウェアで実装されてもよい。また、参照信号加算部705や交差回数測定部706は、ソフトウェアでなくハードウェアで実装することもできる。
図8は、参照信号加算部705と、交差回数測定部706が行う、ゼロ点交差回数の検出方法を示す概念図である。参照信号加算部705と交差回数測定部706は、図3の非正常時間割合検出部304に対応する処理を行ない、非正常時間割合と等価な物理量を検出する。センサ信号は、上側正常振幅401と下側正常振幅402を超えない正常時間800や、正常振幅を超える非正常時間801を含む。参照信号802は、センサ信号に含まれる周波数成分よりも十分に高い周波数成分を持つ、周期波形である。例えばセンサ信号の周波数成分が10kHz以下であるとき、参照信号として、周波数が50kHzで振幅が正常振幅である正弦波を選択できる。周期波形は任意のものを選択すればよいが、本実施例では正弦波として説明する。参照加算信号803は、センサ信号に参照信号を加算した波形である。
参照信号の周波数は、一般的には10kHz〜100kHzの間で選択すればよい。より高精度に診断したい場合は、センサ信号に含まれる周波数成分の上限を抽出し、当該周波数を上回る周波数を選択すればよい。
参照加算信号を時間的に拡大して吟味する。正常時間における参照加算信号804は、振幅が0の点(以下、ゼロ点とする)を交差する頻度が高い。単位時間あたりに参照加算信号がゼロ点と交差する回数(以下、ゼロ点交差回数とする)は、参照信号として周波数50kHzの正弦波を用いた場合、参照信号周波数の2倍の100000回となる。一方、非正常時間における参照加算信号805は、ゼロ点を交差する頻度が低い。これは、非正常時間801においては、正弦波の全体(正弦波の上端806から正弦波の下端807まで)が持ち上がり、ゼロ点と交差しないからである。このため、非正常時間が長いほど、ゼロ点交差回数は減少する。
非正常時間割合とゼロ点交差回数の相関関係について説明する。非正常時間割合が0%のとき、ゼロ点交差回数は参照信号周波数の2倍で決定される。非正常時間割合が増加すると、ゼロ点交差回数は減少する。非正常時間割合の増加率とゼロ点交差回数の減少率は等しい。例えば非正常時間割合が30%増加すると、ゼロ点交差回数は30%減少する。このように、非正常時間割合とゼロ点交差回数は負の相関を持ち、物理的に同等の指標である。
図9はゼロ点交差回数を劣化検知の指標とした劣化状態の診断方式の概念図である。回転機の劣化に伴って、ゼロ点交差回数は減少する。回転機が劣化していない1月1日時点において、ゼロ点交差回数は約90000回となっている。上述したように、非正常時間割合が0%のとき、ゼロ点交差回数は参照信号周波数の二倍900である100000回となる。このことから、1月1日時点では非正常時間割合が約10%であると推定できる。
ゼロ点交差回数を劣化検知の指標とすることの利点は、非正常時間割合を劣化検知の指標とする場合と同様に、判定閾値の設定が容易となることである。ゼロ点交差回数は0回から参照信号周波数の二倍900の間で推移し、参照信号周波数の二倍900からの減少割合と非正常時間割合は等しい。そこで、非正常時間割合=Tth(%)を判定基準とするときは、式(3)にしたがってゼロ点交差回数の判定閾値に変換することができる。
ここで、Zthはゼロ点交差回数の判定閾値(回/秒)、Zmaxは参照信号周波数の二倍900である。例えばTth=40(%)とする場合は、Zth=60000(回/秒)と設定できる。
ゼロ点交差回数を劣化検知の指標とすることの第二の利点は、指標の分解能を容易に向上させられることである。従来の振動振幅を指標とする劣化診断では、指標の分解能を向上させるために、センサ信号をデジタル値に変換するアナログデジタルコンバーターの分解能を向上する必要があったが、これは実装の観点から容易ではない。
図9においてはゼロ点交差回数は劣化前(1月1日)の約90000回から劣化後(4月1日)の約30000回に減少しており、その差分は約60000回である。ここで、参照信号周波数を50kHzから1桁増加させて500kHzとした場合、参照信号周波数の二倍900も1桁増加し、1000000回となる。その場合、劣化前後の差分も同様に1桁大きくなり、約600000回となる。結果として、ゼロ点交差回数の分解能が1桁向上したことに相当する。このように、参照信号の周波数を変更することでゼロ点交差回数の分解能を容易に向上させることができる。
図10はゼロ点交差回数を測定するハードウェア構成を示すブロック図である。振動センサ101から出力されるセンサ信号はアナログ電圧である。アナログデジタル変換機1000はアナログ電圧をデジタル値に変換し、マイクロプロセッサ1001に入力する。マイクロプロセッサ1001は、デジタル値に参照信号を加算して参照加算信号を生成し、参照加算信号が単位時間あたりにゼロ点と交差する回数をカウントすることで、ゼロ点交差回数を測定する。
なお、アナログデジタル変換機1000は、ハードウェアで構成してもよいし、マイクロプロセッサ1001でソフトウェアを実行することで実現しても良い。図7の構成との対比を示すと、アナログデジタル変換機1000は入力装置703の後段に配置され、マイクロプロセッサ1001は処理装置704に相当する。なお、上記では参照加算信号がゼロレベルを交差する回数を測定したが、そもそも正常時(基準時)の参照加算信号がプラス側またはマイナス側にシフトしている場合には、その分ゼロレベルをプラス側またはマイナス側にシフト補正すればよい。すなわちゼロレベルおよび正・負の概念は相対的なものである。
実施例2では、図10を用いて、マイクロプロセッサがゼロ点交差回数を測定するハードウェア構成のブロック図を示した。実施例3では、図11を用いて、マイクロプロセッサを使用せずにゼロ点交差回数を測定するハードウェア構成の実施例を示す。
図11は、マイクロプロセッサを使用せずにゼロ点交差回数を測定するハードウェア構成を示すブロック図である。発振器1100は図8における参照信号802を生成する。加算回路1101は振動センサ101が出力したセンサ信号と発振器1100が出力した参照信号を加算し、参照加算信号を生成する。コンパレータ1102は、参照加算信号が正の値のときに1を、参照加算信号が負の値のときに0を出力する。カウンタ1103は、コンパレータの出力値が単位時間あたりに1と0を遷移した回数を測定する。カウンタ1103の出力がゼロ点交差回数である。
実施例2のハードウェア構成(図10)と実施例3のハードウェア構成(図11)を比較すると、実施例3の方がハードウェア全体の消費電力を抑えることができる。実施例2では、アナログデジタル変換機1000に高いスペック(高分解能、高サンプリングレートなど)が求められる。一般に高性能なアナログデジタル変換機の消費電力は大きいため、実施例2ではハードウェア全体の消費電力が大きくなる。一方で、実施例3では、センサ信号をデジタル値に変換しないままゼロ点交差回数を測定する。アナログ信号を扱うハードウェア(発振器1100、加算回路1101、コンパレータ1102、カウンタ1103)は低消費電力で駆動できるため、実施例3ではハードウェア全体の消費電力が低くなる。
図7の構成との対比を示すと、図11の構成は、プロセッサで構成された参照信号加算部705と交差回数測定部706を置き換えることができる。
実施例2と実施例3では、図4で示した非正常時間403と物理的に同等な別の指標として、ゼロ点交差回数を用いた。実施例4では、非正常時間403と物理的に同等な別の指標として、コンデンサ充電電圧を用いる。
図12は、コンデンサ充電電圧の検出方法を示す概念図である。センサ信号は、上側正常振幅401や下側正常振幅402を超える非正常時間403を含む。非正常時間判定信号は、非正常時間403のときにHIGH電圧1200を出力し、正常時間のときにLOW電圧1201を出力する。実装時の電圧を想定し、図12ではHIGH電圧=Vcc、LOW電圧=Veeとして図示してある。リセット信号は、図4におけるサンプリング時間窓404の間隔でリセット電圧1202を出力する。非正常時間判定信号がHIGH電圧のときのみコンデンサが充電され、コンデンサ充電電圧が増加する。リセット信号が入力されたタイミング1203で、コンデンサの電荷が全て放電され、コンデンサ充電電圧は0に戻る。コンデンサ充電電圧は、サンプリング時間窓404においてHIGH電圧が占める時間の割合に比例して増加するため、非正常時間割合と物理的に同等な指標である。
コンデンサ充電にかかる時定数が小さい場合、非正常時間判定信号がHIGH電圧となった一瞬でコンデンサが満充電してしまう。そこで、サンプリング時間窓の間に充電し続けてもコンデンサが満充電とならないように、コンデンサ充電にかかる時定数は十分に大きい値を選択する。具体的にはコンデンサの充電経路に直列抵抗を挿入し、抵抗値とコンデンサ容量の積で決まる時定数を大きくさせる。
図13は、コンデンサ充電電圧を測定するハードウェア構成を示すブロック図である。振動センサ101はセンサ信号をコンパレータ1300に出力する。コンパレータ1300は非正常時間判定信号を出力する。つまり、コンパレータ1300は、センサ信号が正常振幅を超えるときにHIGH電圧を出力し、正常振幅を超えないときにLOW電圧を出力する。コンパレータ1300の出力はダイオード1303を経由してコンデンサ1301に入力されて、コンデンサ1301を充電する。放電回路1302は、図示しないリセット回路からリセット指示を受けたときに、コンデンサ1301に充電された電荷を放電する。リセットタイミング以外で充電電荷が逆流放電しないように、ダイオード1303で整流する。放電された電圧は電圧測定部1304で測定される。
リセット後にコンデンサが放電している時間帯はコンパレータ1300の入力を受け付けることができなくなるが、放電に要する時間をサンプリング時間窓404に比べて十分に短く設定することで実質的に非正常時間割合への影響を無視できるほど小さくできるし、図13の回路を2組設けて交互に使用するという態様も可能である。
図7の構成との対比を示すと、図13の構成は、プロセッサで構成された参照信号加算部705と交差回数測定部706を置き換え、図3の非正常時間割合検出部304と等価な処理を行なうことができる。
図14は本実施例を実現する回路図の一例であり、図13のブロック図の具体例である。オペアンプ1801はコンパレータとして働き、センサ信号が上側正常振幅401より大きいときはVeeを出力し、センサ信号が上側正常振幅より小さいときはVccを出力する。オペアンプ1802も同様にコンパレータとして働き、センサ信号が下側正常振幅402より小さいときはVeeを出力し、センサ信号が下側正常振幅より大きいときはVccを出力する。
オペアンプ1801とオペアンプ1802の出力電圧は、ダイオード1803とダイオード1804によって整流されて、コンデンサ1805を蓄電する。蓄電にかかる時定数は、コンデンサ1805と、抵抗1806および抵抗1807の常数によって決定される。リセット信号1808はサンプリング時間窓404の間隔で入力されて、スイッチ1809とスイッチ1810を動作し、コンデンサ電圧を放電する。蓄電中はスイッチ1809はONでスイッチ1810はOFFであり、放電中はスイッチ1809はOFFでスイッチ1810はONである。
図15はコンデンサ充電電圧を劣化検知の指標とした劣化状態の診断方式の概念図である。この診断は、診断部707が行なう。回転機の劣化に伴って、コンデンサ充電電圧は増加する。コンデンサ充電電圧は、LOW電圧(0Vとなるよう図示した)からコンパレータのHIGH電圧(5Vとなるよう図示した)の間で推移する。コンデンサ充電電圧の増加率は、非正常時間割合に等しい。そこで、非正常時間割合=Tth(%)を判定基準とするときは、式(4)にしたがってコンデンサ充電電圧の判定閾値に変換することができる。
ここで、Vthはコンデンサ充電電圧の判定閾値(V)、VmaxはコンパレータのHIGH電圧である。例えばTth=40(%)とする場合は、Vth=2(V)と設定できる。
実施例1〜4では、工場の装置監視員(ユーザー)が劣化検知システムを用いて、装置の劣化状態を監視する例を説明した。実施例5では、工場とは別サイトにある保守会社の装置監視員(以下、ベンダー)が、工場に設置された診断装置から得た情報に基づいて装置の劣化状態を監視する例を説明する。
図16は装置を有する工場サイトと劣化監視をする保守サイトが異なる場合の劣化検知システムの構成を示すブロック図である。工場サイト1510と保守サイト1530はネットワーク1520を介して接続されている。工場サイト1510に設置された回転機100には、振動センサ101が取り付けられており、センサ信号はエッジ演算部1501に送信される。エッジ演算部1501は、図3における演算部300と同様に、記憶装置301、入力装置302、処理装置303、出力装置306で構成することができる。処理装置303は機能として、非正常時間割合検出部304を備えている。出力装置306は非正常時間割合検出部304が検出した非正常時間割合をネットワーク1520を介して保守サイト1530に送信する。このため、出力装置は306はネットワーク1520に対する送信部の役割を果たす。この機能は、通常のネットワークインターフェースでよい。
中央演算部1531は、記憶装置1532、入力装置1533、処理装置1534、出力装置1535で構成することができる。記憶装置1532は、工場サイト1510から受信した情報や、処理装置1534が実行するプログラムを格納する。入力装置1533はネットワーク1520を介してエッジ演算部から情報を受信する。処理装置1534は機能として診断部1537と操作画面生成部1538を備える。診断部1537は、エッジ演算部から受信した情報をもとに、回転機100の劣化状態を診断する。
操作画面生成部1538は、端末1536で表示する操作画面を生成する。本実施例では、操作画面生成部1538はHTMLサーバーを想定しており、JavaScript(登録商標)、CSS(Cascading Style Sheets)、PHP、Ruby、Java(登録商標)等の言語で記述されたコードを出力する。端末1536は小型のコンピュータであるタブレット機器を想定しており、ウェブブラウザ上に操作画面を表示することを想定している。
中央演算部は必ずしも保守サイトに物理的に設置されていなくてもよい。保守サイトとは異なるサイトに設置されたクラウドサーバーが、中央演算部1531の役割を担ってもよい。また、中央演算部1531が担う機能のうち、一部分だけをクラウドサーバーが担ってもよい。例えば、センサ信号を格納する記憶装置1532の機能のみを外部のストレージサーバーが担ってもよい。
図16では診断部1537が中央演算部1531に含まれる例を示したが、診断部1537はエッジ演算部1501に含まれてもよい。その場合、処理装置303が機能として診断部1537が備えて、出力装置306は非正常時間割合ではなく、劣化状態の診断結果を中央演算部に送信する。
実施例6を用いて、保守会社の装置監視員(ベンダー)が各工場の装置を監視し、保守状況を表示するインターフェースの実施例を示す。ベンダーは一つまたは複数の工場を同時に監視しており、装置状況に応じてタイムリーな修理(またはメンテナンス)をユーザーに提供することができる。
図17は、端末1536に表示される保守管理モニタの例を示すレイアウト図である。ベンダーは、図16に示した端末1536に表示される保守管理モニタ1600を通して装置状況と保守状況を把握することができる。装置状況ウィンドウ1601には装置の劣化状態と非正常時間割合が表示される。
保守状況ウィンドウ1602には、修理提案状況が表示される。ベンダーがメールや電話やFAXや郵送のボタンを押下すると、各連絡手段を用いてユーザーに修理提案の連絡が送信される。また、保守状況ウィンドウには担当保守員の氏名と、担当保守員のスケジュールが表示される。ベンダーは、保守員のスケジュールを確認した上で、ユーザーに修理提案の連絡ができるため、修理日程の迅速な決定が可能となる。また、保守状況ウィンドウには修理部材の在庫個数が表示される。ベンダーが発注ボタン1603を押下すると、各部材メーカーに発注情報が送信される。ベンダーは、装置状況を確認した上で修理に必要な部材の在庫管理ができるため、在庫管理の効率を向上する。例えば、装置故障の発生を検知したとき、あらかじめ必要な部材の在庫を確保しておくことで、修理の納期を短縮することができる。また、発生頻度の低い故障(例えば10年に1度の頻度で発生する故障)に対して必要な部材は、在庫を少なく所持しておくことで、保守会社の所持資産を軽減することができ、ROE(株主資本利益率)の向上に繋がる。
以上の実施例では回転機を例に説明したが、その他の診断対象にも本実施例は適用可能である。例として、切削加工機の診断の実施例を説明する。切削加工機は切削工具を用いてワークを切削または研削する装置であり、例えば、ボール盤や、フライス盤や、マシニングセンタや、NC(Numerically Control:数値制御)旋盤がある。
図18に切削工具として切削加工機の一例を示す。ドリル保持部1700はドリル1701を保持する。ドリル保持部1700がドリル1701を回転させ、ドリル保持部1700が下降することでワーク1702に対して穴あけ加工を行う。切削加工機の劣化を監視するために、ドリル保持部1700に電流センサ1703を取り付ける。また、穴あけ加工の加工精度を監視するために、ワーク1702に振動センサ1704を取り付ける。 ドリルの電流信号はドリルの回転数やドリルの歯数に起因した周波数成分を持つ波形となり、ドリルが劣化すると波形の振幅が増加する。従来の電流振幅を用いた劣化検知では、切削加工機の回転数設定値やドリルの設計図面情報が必要であった。一方で、電流センサ1703から得たセンサ信号を、実施例1〜4と同様のシステム構成により処理すれば、回転数設定値や設計図面情報を用いずに、ドリルの劣化を監視することができる。その場合、ドリルが劣化する前の電流振幅を正常振幅として定義すればよく、ドリルの劣化状態は非正常時間割合と相関を持つ。
穴あけ加工精度についても同様に、従来の振動振幅を用いた加工精度監視では、ドリルの情報が必要であった。一方で、実施例1〜4とシステム構成により処理すれば、ドリルの情報を用いずに加工精度の監視が可能となる。
回転機100、振動センサ101、演算部300、記憶装置301、入力装置302、処理装置303、非正常時間割合検出部304、診断部305、出力装置306、端末307
Claims (15)
- 機械装置に設けた検出素子からの検出信号に基づき、機械装置の状態を検知する状態検知システムであって、
所定の時間内に前記検出信号の振幅が所定の正常振幅を超えた時間の積算値の割合、あるいはこれと物理的に等価な値を、非正常時間割合として検出する非正常時間割合検出部、
を有する状態検知システム。 - 前記非正常時間割合検出部は、
所定の時間内に前記検出信号の振幅が前記正常振幅を超えた時間の積算値の割合を検出する、
請求項1記載の状態検知システム。 - 前記非正常時間割合検出部は、
前記検出信号に参照信号を加算し、参照加算信号を生成する参照信号加算部と、
所定の時間内に前記参照加算信号が正の値と負の値を交差した回数を測定する交差回数測定部と、
を有する請求項1記載の状態検知システム。 - 前記参照信号の周波数は、前記検出信号に含まれる周波数成分の上限を上回る周波数である、
請求項3記載の状態検知システム。 - 前記参照信号の周波数は可変である、
請求項3記載の状態検知システム。 - 前記非正常時間割合検出部は、
前記検出信号の振幅が前記正常振幅を超えた時間において充電されるコンデンサと、
前記コンデンサの電圧を測定する電圧測定部と、
を有する請求項1記載の状態検知システム。 - 前記非正常時間割合に基づいて劣化診断を行なう診断部をさらに有する、
請求項1記載の状態検知システム。 - 前記診断部は、
前記非正常時間割合の移動平均を算出し、移動平均に基づいて突発エラーを劣化診断から排除する、
請求項7記載の状態検知システム。 - 前記非正常時間割合をネットワークに送信する送信部をさらに有する、
請求項1記載の状態検知システム。 - ある時点における前記検出信号に基づいて算出した振幅を、前記正常振幅として保持する記憶部をさらに有する、
請求項1記載の状態検知システム。 - 機械装置の状態を検知する状態検知システムであって、
機械装置に設けた検出素子からの検出信号に基づき、所定の時間内に前記検出信号の振幅が所定の正常振幅を超えた時間の積算値の割合、あるいはこれと物理的に等価な値を、非正常時間割合として受信する入力装置と、
前記非正常時間割合に基づいて前記機械装置の劣化診断を行なう診断部を有する、
状態検知システム。 - 機械装置に設けた検出素子から得られる検出信号に基づき、機械装置の状態を検知する状態検知方法であって、
入力装置、記憶装置、処理装置、および出力装置を備える情報処理装置もしくはハードウェアで実行され、
所定の時間内に前記検出信号の振幅が所定の正常振幅を超えた時間の積算値の割合、あるいはこれと物理的に等価な値を、非正常時間割合として検出する、
状態検知方法。 - 前記記憶装置は、
ある時点における前記検出信号に基づく振幅を前記正常振幅として記憶し、
前記処理装置は、
所定の時間内に前記検出信号の振幅が前記正常振幅を超えた時間の積算値を計算する、
請求項12記載の状態検知方法。 - 前記処理装置もしくは前記ハードウェアは、
参照信号を生成して前記検出信号に加算して参照加算信号を生成し、
所定の時間内に前記参照加算信号が正の値と負の値を交差した回数を測定する、
請求項12記載の状態検知方法。 - 前記ハードウェアはコンデンサを備え、
前記コンデンサは、所定の時間内に前記検出信号の振幅が所定の正常振幅を超えた時間において充電され、
前記所定の時間の終了時の前記コンデンサの電圧を測定する、
請求項12記載の状態検知方法。
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