JP2020016425A - ヒートシンク及び冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造の簡素化を図りつつ、気温の低い土地や時期においてもヒートパイプの熱輸送機能の低下を防止すること。【解決手段】ヒートシンク3は、発熱体100に対して熱的に接続する背面部4aを有するベースブロック4と、ベースブロック4の正面部4bに固定されるとともに、当該正面部4bから立設する主ヒートパイプ51と、正面部4bに固定されるとともに、当該正面部4bから立設する伝熱部材52,53と、主ヒートパイプ51及び伝熱部材52,53の立設方向に並列する複数のフィン6とを備える。複数のフィン6は、主ヒートパイプ51及び伝熱部材52,53にそれぞれ接触する第1のフィン61と、第1のフィン61よりも伝熱部材52,53の基端側に配置され、主ヒートパイプ51及び伝熱部材52,53のうち当該主ヒートパイプ51にのみ接触する第2のフィン62とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ヒートシンク及び冷却装置に関する。
従来、半導体素子等の発熱体を冷却する冷却装置として、密閉のコンテナに封入された作動流体が相変化する際の潜熱を利用して発熱体を冷却するヒートシンク、すなわち、熱輸送機能を有するヒートパイプを使用したヒートシンクが用いられている。
ところで、このようなヒートシンクが寒冷地で用いられた場合には、ヒートパイプの凝縮部で気相から液相へ相変化した作動流体がヒートパイプの蒸発部へ還流する前に凝縮部にて凍結してしまい、ヒートパイプの熱輸送機能が低下してしまう場合がある。
そこで、寒冷地向けの冷却装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の冷却装置では、発熱体からの熱を受熱する受熱部の温度を受熱部温度センサにて測定するとともに、ヒートパイプの先端部(凝縮部)の温度を放熱部温度センサにて測定する。また、当該冷却装置では、受熱部温度センサの測定値と放熱部温度センサの測定値とに基づいて、ヒートパイプに封入された作動流体が凍結しているか否かを演算部にて判断する。そして、当該冷却装置では、演算部にて作動流体が凍結していると判断された場合には、当該凍結した作動流体に熱を付与して当該作動流体を融解させる。これにより、寒冷地においてもヒートパイプの熱輸送機能の低下を防止している。
特開2014−138475号公報
しかしながら、特許文献1に記載の冷却装置では、作動流体が凍結しているか否かを判断するために、受熱部温度センサ、放熱部温度センサ、及び演算部を別途、設ける必要がある。すなわち、冷却装置の構造が複雑化してしまう。
そこで、構造の簡素化を図りつつ、気温の低い土地や時期においてもヒートパイプの熱輸送機能の低下を防止することができる技術が要望されている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、構造の簡素化を図りつつ、気温の低い土地や時期においてもヒートパイプの熱輸送機能の低下を防止することができるヒートシンク及び冷却装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るヒートシンクは、発熱体に対して熱的に接続する背面部を有するベースブロックと、前記ベースブロックの正面部に固定されるとともに、当該正面部から立設する主ヒートパイプと、前記正面部に固定されるとともに、当該正面部から立設する伝熱部材と、前記主ヒートパイプ及び前記伝熱部材の立設方向に並列する複数のフィンとを備え、前記複数のフィンは、前記主ヒートパイプ及び前記伝熱部材にそれぞれ接触する第1のフィンと、前記第1のフィンよりも前記伝熱部材の基端側に配置され、前記主ヒートパイプ及び前記伝熱部材のうち当該主ヒートパイプにのみ接触する第2のフィンとを備えることを特徴とする。
また、本発明に係るヒートシンクでは、上記発明において、前記第1のフィンには、前記主ヒートパイプが挿通されるとともに縁部が当該主ヒートパイプに接触する第1の開口部と、前記伝熱部材が挿通されるとともに縁部が当該伝熱部材に接触する第2の開口部とが設けられ、前記第2のフィンには、前記主ヒートパイプが挿通されるとともに縁部が当該主ヒートパイプに接触する第3の開口部と、前記伝熱部材が挿通されるとともに縁部が当該伝熱部材に接触しない第4の開口部とが設けられていることを特徴とする。
また、本発明に係るヒートシンクでは、上記発明において、前記伝熱部材は、前記正面部からの立設方向の長さ寸法が前記主ヒートパイプよりも短いことを特徴とする。
また、本発明に係るヒートシンクでは、上記発明において、前記伝熱部材は、ヒートパイプであることを特徴とする。
本発明に係る冷却装置は、上述したヒートシンクと、前記ヒートシンクを囲み、当該ヒートシンクに向けて空気を流通させるダクト部材とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る冷却装置では、上記発明において、前記ダクト部材は、空気を内部に流入させるための流入口、及び内部の空気を流出させるための流出口を有し、当該流入口から当該流出口に向けて直線状に延在し、前記流入口は、前記ダクト部材の延在方向に沿って見た場合に、前記主ヒートパイプ及び前記伝熱部材の先端側にのみ設けられ、前記第1のフィンは、前記ダクト部材の延在方向に沿って見た場合に、前記流入口に重なる位置に配置されていることを特徴とする。
また、本発明に係る冷却装置では、上記発明において、前記ダクト部材は、空気を内部に流入させるための流入口、及び内部の空気を流出させるための流出口を有し、当該流入口から当該流出口に向けて鉛直方向に延在し、前記主ヒートパイプ及び前記伝熱部材は、それぞれ複数、設けられるとともに、鉛直方向に並列し、複数の前記伝熱部材のうち最も上側に位置する最上位置伝熱部材と最も下側に位置する最下位置伝熱部材との間に位置する前記主ヒートパイプの数は、当該最上位置伝熱部材よりも上側、及び当該最下位置伝熱部材よりも下側に位置する前記主ヒートパイプの数よりも多いことを特徴とする。
本発明に係るヒートシンク及び冷却装置によれば、構造の簡素化を図りつつ、気温の低い土地や時期においてもヒートパイプの熱輸送機能の低下を防止することができる。
図1は、実施の形態に係る冷却装置の構成を示す図である。 図2は、ヒートシンクの全体構成を示す斜視図である。 図3は、図2の一部の領域を拡大した図である。 図4は、ヒートシンクの構成を示す図である。 図5は、主ヒートパイプの構成を示す断面図である。 図6は、第1の副ヒートパイプの構成を示す断面図である。 図7は、第2の副ヒートパイプの構成を示す断面図である。 図8は、第1のフィン及び第3のフィンの構成を示す図である。 図9は、第2のフィンの構成を示す図である。
以下に、図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施の形態)について説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。さらに、図面の記載において、同一の部分には同一の符号を付している。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は、現実と異なる場合がある。さらに、図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
〔冷却装置の概略構成〕
図1は、本実施の形態に係る冷却装置1の構成を示す図である。
なお、図1において、Z軸は、鉛直方向に平行な軸(+Z軸側が上側、−Z軸側が下側)を示している。また、X軸及びY軸は、Z軸に直交する2つの軸である。図2以降の図面も同様である。
冷却装置1は、発熱体である半導体素子等の電気部品100(図1)を冷却する冷却装置である。この冷却装置1は、図1に示すように、ダクト部材2と、ヒートシンク3とを備える。
ダクト部材2は、ヒートシンク3を囲み、当該ヒートシンク3に向けて空気を流通させる部材である。このダクト部材2は、図1に示すように、鉛直方向に延在する筒形状を有し、上端に空気を内部に流入させる流入口211が設けられ、下端に内部の空気を流出させる流出口221が設けられている。そして、ダクト部材2は、当該ダクト部材2の上側に配設されたブロワ(図示略)から吐出された空気を、流入口211を介して流入し、鉛直方向に流通させた後、流出口221を介して流出する。
本実施の形態では、ダクト部材2において、流入口211が設けられた上側の部位21は、図1に示すように、流出口221が設けられた下側の部位22よりもXY平面に沿う断面が小さく設定されている。また、上側の部位21におけるXY平面に沿う断面の中心は、下側の部位22におけるXY平面に沿う断面の中心よりも+X軸側に位置する。すなわち、ダクト部材2は、Y軸に沿って見た場合に、L字形状を有する。
以下では、説明の便宜上、ダクト部材2の内部において、Z軸に沿って見た場合に、流入口211に重なる領域を先端側領域Ar1(図1)と記載し、当該先端側領域Ar1よりも−X軸側に位置し、流入口211に重ならない領域を基端側領域Ar2(図1)と記載する。
また、下側の部位22において、−X軸側の側面には、図1に示すように、ダクト部材2の内外を連通する窓孔222が設けられている。
ヒートシンク3は、熱輸送機能を有するヒートパイプを使用したヒートシンクであり、図1に示すように、下側の部位22の内部に配置される。そして、ヒートシンク3は、電気部品100からの熱をベースブロック4で受熱し、ヒートパイプ及びフィンにより当該熱を放熱する。以下、ヒートシンク3の詳細な構成について説明する。
〔ヒートシンクの構成〕
図2は、ヒートシンク3の全体構成を示す斜視図である。図3は、図2に示した領域Arを拡大した図である。図4は、ヒートシンク3の構成を示す図である。具体的に、図4は、ヒートシンク3の一部分をXZ平面に沿って切断した断面図である。
ヒートシンク3は、図1ないし図4に示すように、ベースブロック4と、ヒートパイプ群5と、フィン群6と、支持部材7(図1,図2)とを備える。
ベースブロック4は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金等の金属材料で構成された板体である。そして、ベースブロック4は、図1に示すように、下側の部位22の内部から窓孔222を閉塞するように当該下側の部位22に固定される。
ここで、ベースブロック4において、窓孔222を介して下側の部位22の外部に露出する−X軸側の板面は、本発明に係る背面部4a(図1〜図4)に相当する。また、ベースブロック4において、下側の部位22の内部に面する+X軸側の板面は、本発明に係る正面部4b(図1〜図4)に相当する。そして、背面部4aには、図1ないし図4に示すように、電気部品100が熱的に接続される。
ヒートパイプ群5は、図1ないし図4に示すように、複数の主ヒートパイプ51と、複数の第1の副ヒートパイプ52と、複数の第2の副ヒートパイプ53とを備える。ここで、第1,第2の副ヒートパイプ52,53は、本発明に係る伝熱部材に相当する。
そして、主ヒートパイプ51及び第1,第2の副ヒートパイプ52,53は、Z軸方向に並列している。本実施の形態では、主ヒートパイプ51及び第1,第2の副ヒートパイプ52,53は、Z軸方向に全部で13列、設けられている。具体的な図示は省略したが、上側から1番目の列には、4本の主ヒートパイプ51がY軸方向に並列している。上側から2番目、4番目、6〜9番目、11番目、及び13番目の列には、3本の主ヒートパイプ51がY軸方向にそれぞれ並列している。上側から3番目及び12番目の列には、4本の第1の副ヒートパイプ52がY軸方向にそれぞれ並列している。上側から5番目及び10番目の列には、4本の第2の副ヒートパイプ53がY軸方向にそれぞれ並列している。すなわち、ヒートパイプ群5は、44本のヒートパイプで構成されている。
以下では、説明の便宜上、複数の第1の副ヒートパイプ52のうち、上側から3番目の列に設けられた第1の副ヒートパイプを最上位置副ヒートパイプ52aと記載し、上側から12番目の列に設けられた第1の副ヒートパイプを最下位置副ヒートパイプ52bと記載する。当該最上位置副ヒートパイプ52aは、本発明に係る最上位置伝熱部材に相当する。また、当該最下位置副ヒートパイプ52bは、本発明に係る最下位置伝熱部材に相当する。
そして、最上位置副ヒートパイプ52a及び最下位置副ヒートパイプ52bの間に位置する主ヒートパイプ51の数(18本)は、最上位置副ヒートパイプ52aよりも上側、及び最下位置副ヒートパイプ52bよりも下側に位置する主ヒートパイプ51の数(10本)よりも多い。また、第2の副ヒートパイプ53は、最上位置副ヒートパイプ52a及び最下位置副ヒートパイプ52bの間に位置付けられている。
図5は、主ヒートパイプ51の構成を示す断面図である。具体的に、図5は、主ヒートパイプ51をY軸に沿う平面にて切断した断面図である。
主ヒートパイプ51は、図4または図5に示すように、第1の筒部511a及び一対の第2の筒部511bを有するコンテナ511と、当該コンテナ511の内部に封入された作動流体512(図5)とを備える。
第1の筒部511aは、直線状に延在した筒体である。
ここで、正面部4bには、図4または図5に示すように、Y軸方向に延在した凹溝41が設けられている。そして、第1の筒部511aは、当該凹溝41に嵌合している。また、当該嵌合した部分をはんだ等の接合手段(図示略)で固定することで、主ヒートパイプ51は、正面部4bに固定される。これにより、主ヒートパイプ51は、ベースブロック4に熱的に接続する。
一対の第2の筒部511bは、第1の筒部511aの両端から互いに平行に直線状に延在するとともに、当該第1の筒部511aにそれぞれ連通した筒体である。これら一対の第2の筒部511bの長さ寸法は、同一に設定されている。また、一対の第2の筒部511bの各先端511c(図5)の端面は、それぞれ封止されている。本実施の形態では、一対の第2の筒部511bは、図1または図4に示すように、+X軸方向に向かうにしたがって上側に傾斜するように配置されている。このように、一対の第2の筒部511bが上側に傾斜するように配置されていることによって、作動流体512が第1の筒部511a側に流入し易くしている。また、一対の第2の筒部511bは、正面部4bから下側の部位22における+X軸側の側面に近接する位置まで延在している。すなわち、一対の第2の筒部511bは、先端側領域Ar1及び基端側領域Ar2の全体におけるX軸方向の長さ寸法と略同一の長さ寸法を有する。
以上のように、コンテナ511は、全体略U字形状を有する。なお、コンテナ511は、U字形状に限らず、L字形状であってもよい。
そして、コンテナ511の内面には、具体的な図示は省略したが、一方の先端511cから他方の先端511cまで、ウィック構造体が設けられている。すなわち、当該ウィック構造体は、コンテナ511の長手方向に延在している。また、当該ウィック構造体としては、毛細管力を生じる構造体であればよく、コンテナ511の長手方向に延在した複数の細溝(グルーブ)、金属粉の焼結体、金属繊維の焼結体、金属メッシュ等を例示することができる。
なお、コンテナ511の材質としては、熱伝導率に優れた点から銅、銅合金、軽量性の点からアルミニウム、アルミニウム合金等を例示することができる。
また、作動流体512としては、コンテナ511の材料との適合性に応じて、適宜選択可能であり、水、代替フロン、パーフルオロカーボン、シクロペンタン等を例示することができる。
図6は、第1の副ヒートパイプ52の構成を示す断面図である。具体的に、図6は、第1の副ヒートパイプ52をY軸に沿う平面にて切断した断面図である。
第1の副ヒートパイプ52は、主ヒートパイプ51と同様の構成を有する。すなわち、第1の副ヒートパイプ52は、図4または図6に示すように、コンテナ511(第1,第2の筒部511a,511b及びウィック構造体(図示略)を含む)及び作動流体512と同様のコンテナ521(第1の筒部521a、第2の筒部521b及びウィック構造体(図示略)を含む)及び作動流体522(図6)を備える。
そして、第1の副ヒートパイプ52は、図4に示すように、主ヒートパイプ51と同様に、正面部4bに設けられた凹溝41に第1の筒部521aが嵌合し、当該嵌合した部分をはんだ等の接合手段(図示略)で固定することで、正面部4bに固定される。これにより、第1の副ヒートパイプ52は、ベースブロック4に熱的に接続する。この状態では、一対の第2の筒部521bは、一対の第2の筒部511bと平行となる。
ここで、一対の第2の筒部521bは、図1に示すように、第2の筒部511bよりも長さ寸法が小さく設定されている。このため、一対の第2の筒部521bは、各先端521cが下側の部位22における+X軸側の側面から離間し、基端側領域Ar2に位置する長さ寸法の方が先端側領域Ar1に位置する長さ寸法よりも長くなっている。
図7は、第2の副ヒートパイプ53の構成を示す断面図である。具体的に、図7は、第2の副ヒートパイプ53をY軸に沿う平面にて切断した断面図である。
第2の副ヒートパイプ53は、主ヒートパイプ51と同様の構成を有する。すなわち、第2の副ヒートパイプ53は、図4または図7に示すように、コンテナ511(第1の筒部511a、第2の筒部511b及びウィック構造体(図示略)を含む)及び作動流体512と同様のコンテナ531(第1の筒部531a、第2の筒部531b及びウィック構造体(図示略)を含む)及び作動流体532(図7)を備える。
そして、第2の副ヒートパイプ53は、図4に示すように、主ヒートパイプ51と同様に、正面部4bに設けられた凹溝41に第1の筒部531aが嵌合し、当該嵌合した部分をはんだ等の接合手段で固定することで、正面部4bに固定される。これにより、第2の副ヒートパイプ53は、ベースブロック4に熱的に接続する。この状態では、一対の第2の筒部531bは、一対の第2の筒部511bと平行となる。
ここで、一対の第2の筒部531bは、図1に示すように、第2の筒部511bよりも長さ寸法が小さく、かつ、第2の筒部521bよりも長さ寸法が大きく設定されている。このため、一対の第2の筒部531bは、各先端531cが下側の部位22における+X軸側の側面から離間し、基端側領域Ar2に位置する長さ寸法の方が先端側領域Ar1に位置する長さ寸法よりも長くなっている。
フィン群6は、図1ないし図7に示すように、複数の第1のフィン61と、複数の第2のフィン62と、複数の第3のフィン63(図1,図2,図5〜図7)とを備える。
図8は、第1のフィン61及び第3のフィン63の構成を示す図である。
複数の第1のフィン61及び複数の第3のフィン63は、同一の形状を有する。本実施の形態では、複数の第1のフィン61及び複数の第3のフィン63は、薄い平板形状をそれぞれ有し、アルミニウム等の金属材料で構成されている。そして、複数の第1のフィン61及び複数の第3のフィン63は、先端側領域Ar1において、板面がYZ平面にそれぞれ平行となる姿勢でX軸方向に特定のピッチPi1(図1,図4〜図7)で並列している。ここで、複数の第1のフィン61は、図1に示すように、先端側領域Ar1において、先端531cよりも−X軸側に配置されている。一方、複数の第3のフィン63は、先端側領域Ar1において、先端531cよりも+X軸側に配置されている。
なお、本実施の形態では、図8に示すように、同一のYZ平面に位置する第1のフィン61を2枚で構成しているが、これに限らず、当該2枚同士を接続した1枚で構成しても構わない。第3のフィン63も同様である。
第1のフィン61には、図8に示すように、複数の第1の開口部611と、複数の第2の開口部612とが設けられている。
複数の第1の開口部611は、第1のフィン61の表裏をそれぞれ貫通する孔であり、複数の主ヒートパイプ51における各第2の筒部511bに対応した位置にそれぞれ設けられている。本実施の形態では、第1の開口部611は、バーリング孔で構成されている。そして、第1の開口部611には、図5に示すように、第2の筒部511bが嵌挿される。すなわち、第1の開口部611の縁部は、第2の筒部511bに接触する。これにより、第1のフィン61は、主ヒートパイプ51に熱的に接続する。
複数の第2の開口部612は、第1のフィン61の表裏をそれぞれ貫通する孔であり、複数の第1,第2の副ヒートパイプ52,53における各第2の筒部521b,531bに対応した位置にそれぞれ設けられている。本実施の形態では、第2の開口部612は、第1の開口部611と同様に、バーリング孔で構成されている。
以下では、説明の便宜上、複数の第1のフィン61のうち、先端521cよりも−X軸側に位置する第1のフィンを基端側フィン61a(図1,図2,図5〜図7)と記載し、先端521cよりも+X軸側に位置する第1のフィンを先端側フィン61b(図1,図2,図5〜図7)と記載する。
そして、基端側フィン61aにおける複数の第2の開口部612には、図6または図7に示すように、各第2の筒部521b,531bがそれぞれ嵌挿される。すなわち、当該複数の第2の開口部612の縁部は、各第2の筒部521b,531bにそれぞれ接触する。これにより、基端側フィン61aは、第1,第2の副ヒートパイプ52,53に熱的にそれぞれ接続する。
また、先端側フィン61bにおける複数の第2の開口部612のうち、各第2の筒部531bに対応した位置に設けられた第2の開口部612には、当該第2の筒部531bが嵌挿される。すなわち、当該第2の開口部612の縁部は、第2の筒部531bに接触する。これにより、先端側フィン61bは、第2の副ヒートパイプ53に熱的に接続する。なお、各第2の筒部521bは、図6に示すように、先端側フィン61bには届かない。このため、先端側フィン61bにおける複数の第2の開口部612のうち、各第2の筒部521bに対応した位置に設けられた第2の開口部612には、何も挿通されない。
第3のフィン63は、上述したように、第1のフィン61と同一の形状を有する。すなわち、第3のフィン63には、図8に示すように、複数の第1の開口部611及び複数の第2の開口部612とそれぞれ同様の複数の第5の開口部631及び複数の第6の開口部632が設けられている。
そして、第5の開口部631には、図5に示すように、第2の筒部511bが嵌挿される。すなわち、第5の開口部631の縁部は、第2の筒部511bに接触する。これにより、第3のフィン63は、主ヒートパイプ51に熱的に接続する。
また、各第2の筒部521b,531bは、図6または図7に示すように、第3のフィン63には届かない。このため、複数の第6の開口部632には、何も挿通されない。なお、第3のフィン63としては、第6の開口部632が形成されていない形状としてもよい。この場合、第1のフィン61と第3のフィン63とは、異なる形状となる。
図9は、第2のフィン62の構成を示す図である。
複数の第2のフィン62は、同一の形状を有する。本実施の形態では、複数の第2のフィン62は、薄い平板形状をそれぞれ有し、アルミニウム等の金属材料で構成されている。そして、複数の第2のフィン62は、基端側領域Ar2において、板面がYZ平面にそれぞれ平行となる姿勢でX軸方向にピッチPi1よりも大きいピッチPi2(図1,図4〜図7)で並列している。
なお、本実施の形態では、図9に示すように、同一のYZ平面に位置する第2のフィン62を2枚で構成しているが、これに限らず、当該2枚同士を接続した1枚で構成しても構わない。
この第2のフィン62には、図9に示すように、複数の第3の開口部621と、複数の第4の開口部622とが設けられている。
複数の第3の開口部621は、第2のフィン62の表裏をそれぞれ貫通する孔であり、複数の主ヒートパイプ51における各第2の筒部511bに対応した位置にそれぞれ設けられている。本実施の形態では、第3の開口部621は、バーリング孔で構成されている。そして、第3の開口部621には、図3または図5に示すように、第2の筒部511bが嵌挿される。すなわち、当該第3の開口部621の縁部は、第2の筒部511bに接触する。これにより、第2のフィン62は、主ヒートパイプ51に熱的に接続する。
複数の第4の開口部622は、第2のフィン62の表裏をそれぞれ貫通する孔や切欠きであり、複数の第1の副ヒートパイプ52及び複数の第2の副ヒートパイプ53における各第2の筒部521b,531bに対応した位置にそれぞれ設けられている。本実施の形態では、第4の開口部622は、各第2の筒部521b,531bの外径寸法よりも大きいサイズの孔や切欠きで構成されている。そして、複数の第4の開口部622には、図3、図6または図7に示すように、各第2の筒部521b,531bがそれぞれ挿通される。なお、当該複数の第4の開口部622の縁部は、各第2の筒部521b,531bに接触しない。すなわち、第2のフィン62は、第1,第2の副ヒートパイプ52,53に熱的に接続しない。
支持部材7は、平板形状を有し、複数の主ヒートパイプ51における各第2の筒部511bの先端部分をそれぞれ支持する。そして、支持部材7は、下側の部位22における+X軸側の側面に固定される。
〔作動流体の凍結時におけるヒートシンクの作動メカニズム〕
次に、夜間の電気部品100の動作停止時等に作動流体512,522,532が凍結してしまった場合でのヒートシンク3の作動メカニズムについて説明する。
すなわち、作動流体512,522,532が凍結している場合には、ヒートパイプ群5は、熱輸送機能を発揮することができない状態(熱輸送機能が低下した状態)となっている。
この状態において、電気部品100が動作すると、ベースブロック4は、当該電気部品100に発生した熱を受熱する。そして、ベースブロック4に伝達された熱は、ヒートパイプ群5における各第1の筒部511a,521a,531aにそれぞれ伝達される。これにより、各第1の筒部511a,521a,531aの内部で凍結した作動流体512,522,532は、解凍される。
ここで、第2の筒部511b,521b,531bの長さ寸法は、上述した通り、第2の筒部511b>第2の筒部531b>第2の筒部521b、の関係である。
すなわち、第2の筒部521bが最も短いため、以下に示すように、先ず、当該第2の筒部521bの内部における先端521c側で凍結した作動流体522が解凍される。
具体的に、ベースブロック4から第1の筒部521aに伝達された熱は、第2の筒部521bの肉厚分の熱伝導により、当該第2の筒部521bの基端側から先端側に向かい、先端521c側で凍結した作動流体522に伝達される。そして、当該先端521c側で凍結した作動流体522が徐々に解凍される。
また、ベースブロック4からの熱により加熱されることで第1の筒部521aの内部で蒸発した作動流体522は、第2の筒部521bの内部で基端側から先端側に向かい、先端521c側で凍結した作動流体522を徐々に解凍する。そして、解凍された作動流体522がウィック構造体を辿って、第1の筒部521aに戻り、再び蒸発する。以上の蒸発、液化、及び蒸発を繰り返すことにより、先端521c側で凍結した作動流体522が徐々に解凍される。ここで、第1の副ヒートパイプ52では、第1の筒部521aがベースブロック4からの熱によって加熱される蒸発部として機能し、第2の筒部521bが第1の筒部521aからの熱を放出する凝縮部として機能する。
以上のように、先端521c側で凍結した作動流体522は、第2の筒部521bの肉厚分の熱伝導、及び第1の副ヒートパイプ52におけるヒートパイプ本来の熱輸送機能の双方により、解凍される。
また、第2の筒部531bが2番目に短いため、当該第2の筒部531bの内部における先端531c側で凍結した作動流体532は、第2の筒部521bの内部における先端521c側で凍結した作動流体522の解凍タイミングから遅れて解凍される。
なお、当該先端531c側で凍結した作動流体532が解凍される仕組みは、上述した先端521c側で凍結した作動流体522が解凍される仕組みと同様である。すなわち、当該先端531c側で凍結した作動流体532は、第2の筒部531bの肉厚分の熱伝導、及び第2の副ヒートパイプ53におけるヒートパイプ本来の熱輸送機能の双方により、解凍される。ここで、第2の副ヒートパイプ53では、第1の筒部531aがベースブロック4からの熱によって加熱される蒸発部として機能し、第2の筒部531bが第1の筒部531aからの熱を放出する凝縮部として機能する。
また、第2の筒部511bは、最も長い。このため、第2の筒部511bでは、中腹部から先端511cにかけては、当該第2の筒部511bの肉厚分の熱伝導の影響を受け難い。また、主ヒートパイプ51では、当該中腹部から先端511cにかけて冷えているため、ベースブロック4からの熱により加熱されることで第1の筒部511aの内部で蒸発した作動流体512は、当該中腹部あたりで冷やされて液化した後、再び凍結する。すなわち、第1の筒部511aまで作動流体512が戻ってこないため、主ヒートパイプ51の熱輸送機能がうまく機能しない。ここで、主ヒートパイプ51では、第1の筒部511aがベースブロック4からの熱によって加熱される蒸発部として機能し、第2の筒部511bが第1の筒部511aからの熱を放出する凝縮部として機能する。
そして、第2の筒部511bの内部において、中腹部から先端511cにかけて凍結した作動流体512は、以下に示すように、解凍される。
第2の筒部521bの肉厚分の熱伝導により先端521cに向けて伝達された熱、及び第1の副ヒートパイプ52の熱輸送機能により先端521cに向けて輸送された熱は、基端側フィン61aを介して、第2の筒部511bに伝達される。同様に、第2の筒部531bの肉厚分の熱伝導により先端531cに向けて伝達された熱、及び第2の副ヒートパイプ53の熱輸送機能により先端531cに向けて輸送された熱は、第1のフィン61を介して、第2の筒部511bに伝達される。
ここで、第1のフィン61は、先端側領域Ar1において、第2の筒部511bの中腹部に位置する。
このため、第2の筒部511bに伝達された熱は、当該第2の筒部511bの肉厚分の熱伝導により、中腹部から先端511cにかけて凍結した作動流体512に伝達される。そして、当該中腹部から先端511cにかけて凍結した作動流体512が徐々に解凍される。また、主ヒートパイプ51の熱輸送機能が徐々に発揮されることにより、当該中腹部から先端511cにかけて凍結した作動流体512が徐々に解凍される。
そして、ヒートパイプ群5の熱輸送機能が発揮されると、主ヒートパイプ51の熱輸送機能により輸送された熱は、第2のフィン62及び第1のフィン61を介して、ダクト部材2の内部を流通する空気に放熱される。また、第1の副ヒートパイプ52の熱輸送機能により輸送された熱は、基端側フィン61aを介して、ダクト部材2の内部を流通する空気に放熱される。さらに、第2の副ヒートパイプ53の熱輸送機能により輸送された熱は、第1のフィン61を介して、ダクト部材2の内部を流通する空気に放熱される。
なお、第2の筒部531bの内部における先端531c側で凍結した作動流体532が解凍される仕組みは、環境温度によっては、第1の筒部511bの内部における中腹部から先端511cにかけて凍結した作動流体が解凍される仕組みと同様になる場合がある。
以上説明した本実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
本実施の形態に係るヒートシンク3では、フィン群6は、主ヒートパイプ51及び第1,第2の副ヒートパイプ52,53にそれぞれ接触する第1のフィン61と、当該第1のフィン61よりも−X軸側に配置され、主ヒートパイプ51、第1の副ヒートパイプ52、及び第2の副ヒートパイプ53のうち当該主ヒートパイプ51にのみ接触する第2のフィン62とを備える。
このため、ベースブロック4から第1の筒部521a,531aに伝達された熱を、第1の筒部521a,531a〜第2の筒部521b,531b〜第1のフィン61〜第2の筒部511bの熱伝達経路を辿って、第2の筒部511bの先端まで伝達させることができる。すなわち、第2の筒部511bの内部で凍結した作動流体512を解凍することができる。したがって、第1,第2の副ヒートパイプ52,53を設けるとともに当該第1,第2の副ヒートパイプ52,53とフィン群6との接触及び非接触の構造を工夫するだけで、主ヒートパイプ51の熱輸送機能を発揮させることができる。
以上のことから、本実施の形態に係るヒートシンク3及び冷却装置1によれば、構造の簡素化を図りつつ、気温の低い土地や時期においても主ヒートパイプ51の熱輸送機能の低下を防止することができる、という効果を奏する。また、第1の副ヒートパイプ52及び第2の副ヒートパイプ53は、ヒートパイプで構成されているため、主ヒートパイプ51内(例えば、中腹部から先端側)で凍結している作動流体512を解凍する機能のみならず、発熱体である電気部品100からの熱を放熱する機能も有する。
ところで、第2のフィン62が主ヒートパイプ51の他、第1の副ヒートパイプ52及び第2の副ヒートパイプ53にも接触する構成とした場合には、以下の問題が生じてしまう。
上述した場合には、ベースブロック4から第1の筒部521a,531aに伝達された熱は、第2のフィン62を介して、ダクト部材2の内部を流通する空気に放熱されてしまう。すなわち、上述した熱伝達経路を辿って第2の筒部511bに伝達される熱量が低減してしまう。このため、第2の筒部511bの内部で凍結した作動流体512を解凍することができない。
本実施の形態に係るヒートシンク3では、第2のフィン62が主ヒートパイプ51にのみ接触する構成としているため、上述した熱伝達経路を辿って第2の筒部511bに伝達される熱量を十分に確保し、当該第2の筒部511bの内部で凍結した作動流体512を効果的に解凍することができる。
また、本実施の形態に係るヒートシンク3では、第2のフィン62には、主ヒートパイプ51が挿通されるとともに縁部が当該主ヒートパイプ51に接触する第3の開口部621と、第1,第2の副ヒートパイプ52,53が挿通されるとともに縁部が当該第1,第2の副ヒートパイプ52,53に接触しない第4の開口部622とが設けられている。
すなわち、第2のフィン62は、主ヒートパイプ51にのみ接触する構造としながらも、その表面積を十分に大きくすることができる。このため、気温の低い土地や時期においても主ヒートパイプ51の熱輸送機能の低下を防止しつつ、第2のフィン62の表面積を大きくすることでヒートシンク3の冷却性能を十分に高めることができる。
ところで、ブロワ(図示略)を駆動した場合(以下、強制空冷の場合と記載)において、ダクト部材2の内部を流通する空気は、当該ダクト部材2の形状により、先端側領域Ar1で高い風速となり、基端側領域Ar2で低い風速となる。当該高い風速とは、例えば、2m/sである。当該低い風速とは、例えば、1m/sである。
ここで、第2の筒部511bは、先端側領域Ar1及び基端側領域Ar2の全体におけるX軸方向の長さ寸法と略同一の長さ寸法を有する。このため、第2の筒部511bは、先端側領域Ar1において高い風速で流通する空気に晒される長さ寸法が長いため、当該空気により冷やされ、内部で凍結した作動流体512が解凍し難いものとなっている。
そして、例えば、第2の筒部521b,531bの長さ寸法を第2の筒部511bと同一の長さ寸法とした場合には、当該第2の筒部521b,531bは、先端側領域Ar1において高い風速で流通する空気に晒される長さ寸法が長いため、当該空気により冷やされてしまう。すなわち、上述した熱伝達経路を辿って第2の筒部511bに伝達される熱量を十分に確保することが難しく、当該第2の筒部511bの内部で凍結した作動流体512を効果的に解凍することが難しい。
本実施の形態に係るヒートシンク3では、第2の筒部511b,521b,531bの長さ寸法は、第2の筒部511b>第2の筒部531b>第2の筒部521b、の関係である。
このため、第2の筒部521b,531bは、先端側領域Ar1において高い風速で流通する空気に晒される長さ寸法が短いため、当該空気により冷やされ難い。すなわち、上述した熱伝達経路を辿って第2の筒部511bに伝達される熱量を十分に確保することができ、当該第2の筒部511bの内部で凍結した作動流体512を効果的に解凍することができる。
また、本実施の形態に係るヒートシンク3では、第1のフィン61は、先端側領域Ar1に配置されている。
このため、上述した熱伝達経路を辿って、先端側領域Ar1において高い風速で流通する空気に晒されて作動流体512が解凍し難い箇所に効果的に熱を伝達することができる。このため、当該作動流体512を効果的に解凍することができる。
また、本実施の形態に係るヒートシンク3では、本発明に係る伝熱部材として、ヒートパイプで構成された第1の副ヒートパイプ52及び第2の副ヒートパイプ53を採用している。
このため、上述した熱伝達経路を辿る熱伝導の他、第1の副ヒートパイプ52及び第2の副ヒートパイプ53の熱輸送機能により、第2の筒部511bに伝達される熱量を高めることができる。したがって、当該第2の筒部511bの内部で凍結した作動流体512をさらに効果的に解凍することができる。
ところで、強制空冷の場合には、第2の筒部521b,531bの熱は、上述した熱伝達経路を辿る他、ダクト部材2の内部の空気の対流によって、上側から下側(鉛直方向)に向かう。一方、ブロワ(図示略)を駆動していない場合(以下、自然空冷の場合と記載)には、第2の筒部521b,531bの熱は、上述した熱伝達経路を辿る他、ダクト部材2の内部の空気の対流によって、上記とは逆に、下側から上側に向かう。
本実施の形態に係るヒートシンク3では、最上位置副ヒートパイプ52a及び最下位置副ヒートパイプ52bの間に位置する主ヒートパイプ51の数(18本)は、最上位置副ヒートパイプ52aよりも上側及び最下位置副ヒートパイプ52bよりも下側に位置する主ヒートパイプ51の数(10本)よりも多い。
このため、強制空冷の場合には、最上位置副ヒートパイプ52a及び最下位置副ヒートパイプ52bにおける各第2の筒部521bの熱は、上述した熱伝達経路を辿る他、ダクト部材2の内部の空気の対流によって、最上位置副ヒートパイプ52aよりも下側に位置する主ヒートパイプ51の第2の筒部511bにそれぞれ伝達される。一方、自然空冷の場合には、最上位置副ヒートパイプ52a及び最下位置副ヒートパイプ52bにおける各第2の筒部521bの熱は、上述した熱伝達経路を辿る他、ダクト部材2の内部の空気の対流によって、最下位置副ヒートパイプ52bよりも上側に位置する主ヒートパイプ51の第2の筒部511bにそれぞれ伝達される。
したがって、強制空冷及び自然空冷の双方の場合において、上述した空気の対流による熱を略全ての主ヒートパイプ51の第2の筒部511bに伝達することができる。すなわち、略全ての主ヒートパイプ51における各第2の筒部511bの内部で凍結した作動流体512を効果的に解凍することができる。
(その他の実施形態)
ここまで、本発明を実施するための形態を説明してきたが、本発明は上述した実施の形態によってのみ限定されるべきものではない。
上述した実施の形態では、主ヒートパイプ51の一対の第2の筒部511bの長さが同じ構成について説明したが、長さが異なる構成でもよい。例えば、主ヒートパイプ51は、一方の第2の筒部511bを図5に示すように長尺の筒部とし、他方の第2の筒部511bを図7に示すように中尺の筒部(第2の筒部531b)とする構成が考えられる。また、主ヒートパイプ51は、一方の第2の筒部511bを図5に示すように長尺の筒部とし、他方の第2の筒部511bを図6に示すように短尺の筒部(第2の筒部521b)とする構成が考えられる。このような構成の場合、他方の第2の筒部511bが本発明に係る伝熱部材となるので、第1の副ヒートパイプ52と第3の福ヒートパイプ54を不要とすることができる利点がある。
上述した実施の形態では、第2のフィン62は、孔や切欠きで構成された第4の開口部622により第1,第2の副ヒートパイプ52,53に接触しない構成としていたが、これに限らない。第1の副ヒートパイプ52及び第2の副ヒートパイプ53に接触しない形状であれば、第2のフィン62をその他の形状で構成しても構わない。
上述した実施の形態では、本発明に係る伝熱部材として、ヒートパイプで構成された第1の副ヒートパイプ52及び第2の副ヒートパイプ53を採用していたが、これに限らず、ヒートパイプ以外の構成、例えば、熱伝導性の高い材料で構成された柱状の部材(例えば、銅製の棒状部材等)で構成しても構わない。さらに、本発明に係る伝熱部材の長さ寸法は、主ヒートパイプ51よりも短い構成に限らず、主ヒートパイプ51と同一としてもよく、あるいは、主ヒートパイプ51よりも長くしても構わない。また、本発明に係る伝熱部材として、異なる2種類の長さの副ヒートパイプについて説明したが、この構成に限らず、3種類以上の長さの異なる副ヒートパイプにより構成されてもよい。
上述した実施の形態において、主ヒートパイプ51、第1の副ヒートパイプ52、第2の副ヒートパイプ53、第1のフィン61、及び第2のフィン62の数は、上述した実施の形態で説明した数に限らず、その他の数で構成しても構わない。また、第1のフィン61、第2のフィン62、及び第3のフィン63のピッチは、上述した例に限らず、全て等間隔でもよいし、先端に向かうにしたがって間隔を徐々に狭くする、あるいは、先端に向かうにしたがって間隔を徐々に拡げる等、様々な形態が考えられる。
1 冷却装置
2 ダクト部材
3 ヒートシンク
4 ベースブロック
4a 背面部
4b 正面部
5 ヒートパイプ群
6 フィン群
7 支持部材
21 上側の部位
22 下側の部位
41 凹溝
51 主ヒートパイプ
52 第1の副ヒートパイプ(伝熱部材)
52a 最上位置副ヒートパイプ(最上位置伝熱部材)
52b 最下位置副ヒートパイプ(最下位置伝熱部材)
53 第2の副ヒートパイプ(伝熱部材)
61 第1のフィン
61a 基端側フィン
61b 先端側フィン
62 第2のフィン
63 第3のフィン
100 電気部品
211 流入口
221 流出口
222 窓孔
511,521,531 コンテナ
511a,521a,531a 第1の筒部
511b,521b,531b 第2の筒部
511c,521c,531c 先端
512,522,532 作動流体
611 第1の開口部
612 第2の開口部
621 第3の開口部
622 第4の開口部
631 第5の開口部
632 第6の開口部
Ar 領域
Ar1 先端側領域
Ar2 基端側領域
Pi1,Pi2 ピッチ

Claims (7)

  1. 発熱体に対して熱的に接続する背面部を有するベースブロックと、
    前記ベースブロックの正面部に固定されるとともに、当該正面部から立設する主ヒートパイプと、
    前記正面部に固定されるとともに、当該正面部から立設する伝熱部材と、
    前記主ヒートパイプ及び前記伝熱部材の立設方向に並列する複数のフィンとを備え、
    前記複数のフィンは、
    前記主ヒートパイプ及び前記伝熱部材にそれぞれ接触する第1のフィンと、
    前記第1のフィンよりも前記伝熱部材の基端側に配置され、前記主ヒートパイプ及び前記伝熱部材のうち当該主ヒートパイプにのみ接触する第2のフィンとを備える
    ことを特徴とするヒートシンク。
  2. 前記第1のフィンには、
    前記主ヒートパイプが挿通されるとともに縁部が当該主ヒートパイプに接触する第1の開口部と、前記伝熱部材が挿通されるとともに縁部が当該伝熱部材に接触する第2の開口部とが設けられ、
    前記第2のフィンには、
    前記主ヒートパイプが挿通されるとともに縁部が当該主ヒートパイプに接触する第3の開口部と、前記伝熱部材が挿通されるとともに縁部が当該伝熱部材に接触しない第4の開口部とが設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載のヒートシンク。
  3. 前記伝熱部材は、
    前記正面部からの立設方向の長さ寸法が前記主ヒートパイプよりも短い
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のヒートシンク。
  4. 前記伝熱部材は、
    ヒートパイプである
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のヒートシンク。
  5. 請求項1〜4のいずれか一つに記載のヒートシンクと、
    前記ヒートシンクを囲み、当該ヒートシンクに向けて空気を流通させるダクト部材とを備える
    ことを特徴とする冷却装置。
  6. 前記ダクト部材は、
    空気を内部に流入させるための流入口、及び内部の空気を流出させるための流出口を有し、当該流入口から当該流出口に向けて直線状に延在し、
    前記流入口は、
    前記ダクト部材の延在方向に沿って見た場合に、前記主ヒートパイプ及び前記伝熱部材の先端側にのみ設けられ、
    前記第1のフィンは、
    前記ダクト部材の延在方向に沿って見た場合に、前記流入口に重なる位置に配置されている
    ことを特徴とする請求項5に記載の冷却装置。
  7. 前記ダクト部材は、
    空気を内部に流入させるための流入口、及び内部の空気を流出させるための流出口を有し、当該流入口から当該流出口に向けて鉛直方向に延在し、
    前記主ヒートパイプ及び前記伝熱部材は、
    それぞれ複数、設けられるとともに、鉛直方向に並列し、
    複数の前記伝熱部材のうち最も上側に位置する最上位置伝熱部材と最も下側に位置する最下位置伝熱部材との間に位置する前記主ヒートパイプの数は、
    当該最上位置伝熱部材よりも上側、及び当該最下位置伝熱部材よりも下側に位置する前記主ヒートパイプの数よりも多い
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の冷却装置。
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