JP2020016118A - 建具 - Google Patents
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Abstract
Description
また、使用中のサッシをリフォームするために、使用中のサッシからガラスを取り外し、アタッチメント付複層ガラスを取り付ける場合も、障子を解体しないとアタッチメント付複層ガラスを組み込むことができない。
このため、複層ガラスやトリプルガラス等にアタッチメントを取り付けたアタッチメント付面材を、予め枠組みした保持枠に、容易に組み込むことが求められている。
本実施形態に係る引違い窓1は、図1、2に示すように、建物躯体の開口部に設置されるものであり、窓枠2と、窓枠2内に左右方向にスライド移動可能に配置された外障子3、内障子4とを備えている。
保持枠31は、上框32、下框33、戸先側の縦框34、召合せ側の縦框35の各框材を枠組みして構成される。
上框32は、図3にも示すように、框本体321と、框本体321の見込面部(下面部)321Aの室内側端部から下方(上框32の見付方向内周側)に突出した突出片部322と、見込面部321Aの室外側端部に形成された係合溝部323とを備える。
下框33は、図1に示すように、框本体331と、框本体331の見込面部(上面部)331Aの室内側端部から上方に突出した突出片部332と、見込面部331Aの室外側端部に形成された係合溝部333とを備える。
縦框34は、下框33と同一断面の形材であり、図2に示すように、框本体341と、框本体341の見込面部(側面部)341Aの室内側端部から縦框35側に突出した突出片部342と、見込面部341Aの室外側端部に形成された係合溝部343とを備える。
縦框35は、框本体351と、框本体351の見込面部(側面部)351Aの室内側端部から縦框34側に突出した突出片部352と、見込面部351Aの室外側端部に形成された係合溝部353とを備える。
アタッチメント51は、硬質PVC(ポリ塩化ビニル)等の樹脂製の押出形材で構成されている。図3にも示すように、アタッチメント51は、中空状に形成された本体部52と、本体部52の室内側端部から突出された保持片部53と、本体部52の室外側端部から突出された突起部54と、本体部52から上框32の見込面部321Aに向かって延出された一対の当接部55とを備える。
本体部52は、面材56に当接して支持する支持面部521と、当接部55間を連結する連結片部522と、支持面部521および連結片部522の室外側端部間を連結する第1連結片部523と、支持面部521および連結片部522の室内側端部間を連結する第2連結片部524とで構成されている。
支持面部521および連結片部522の室内側端部は、外障子3の見込み方向の位置がほぼ揃っており、第2連結片部524は見付方向に沿って形成されている。一方、支持面部521の室外側端部は、連結片部522の室外側端部よりも室外側に位置している。このため、第1連結片部523は、連結片部522から支持面部521に向かって外側に傾斜する傾斜面を有している。したがって、アタッチメント51は、上框32に当接する側つまりアタッチメント51の外周側の見込寸法に比べて、面材56に当接する側つまりアタッチメント51の内周側の見込寸法が大きくされている。すなわち、アタッチメント51は、外周側に比べて内周側が室外側に張り出して形成されている。
保持片部53も中空形状とされており、支持面部521に連続して形成され、さらに90度折曲されて見付方向に延長された保持面部531と、保持面部531の先端部から室内側に延出された連結片部532と、第1連結片部523から室内側に延出された延出部533と、連結片部532および延出部533の室内側端部間に設けられた室内面部534とを備えている。
突出片部322に対向する室内面部534の端部には、軟質PVC等で構成される軟質ヒレ535が二色成形などで一体に形成されている。軟質ヒレ535は、突出片部322と、保持片部53との間に隙間が生じた場合に、その隙間を塞ぐことができるように構成されている。
なお、上框32、下框33、縦框34で保持される各アタッチメント51は、同一構造であるため、説明を省略する。なお、下框33に設けられるアタッチメント51は、排水用の水抜き穴を形成してもよい。すなわち、アタッチメント51の支持面部521および連結片部522に水抜き穴を形成し、支持面部521に流れ込んだ雨水を下框33側に排水する排水経路とすればよい。
カバー部61および係合片部62は、硬質PVC(ポリ塩化ビニル)等で構成され、シール部63は軟質PVC等で構成されている。カバー部61は、アタッチメント51の室外側に配置されるため、係合片部62から室外側に張り出して形成されている。また、カバー部61の見付方向の内周側端部(図3の上框32に取り付けられる押縁60では下端部)は、アタッチメント51の突起部54よりも面材56側(図3では下方)に延長されており、シール部63は面材56に直接当接されている。
なお、上框32以外の各框材に取り付けられる押縁60も同一構造を有する。
内障子4の保持枠41は、保持枠31と同じ上框32、下框33、縦框34と、召合せ側の縦框36とを備える。縦框36は、縦框35と形状が異なるが、同様の構成を備える。すなわち、框本体361と、框本体361の見込面部(側面部)361Aの室内側端部から縦框34側に突出した突出片部362と、見込面部361Aの室外側端部に形成された係合溝部363とを備える。
アタッチメント71は、図3にも示すように、中空状に形成された本体部72と、本体部72の室内側端部から突出された保持片部73と、本体部72の室外側端部から突出された突起部74と、本体部72から上框32の見込面部321Aに向かって延出された一対の当接部75とを備える。
本体部72は、面材56に当接して支持する支持面部721と、当接部75間を連結する連結片部722と、支持面部721および連結片部722の室外側端部間を連結する第1連結片部723と、支持面部721および連結片部722の室内側端部間を連結する第2連結片部724とで構成されている。
支持面部721の室外側端部は連結片部722の室外側端部よりも室外側に配置されており、第1連結片部723は、各室外側端部の位置が異なるため、傾斜面を備えている。
保持片部73は、中空形状とされ、支持面部721に連続して形成され、さらに90度折曲されて見付方向に延長された保持面部731と、保持面部731の先端部から室内側に延出された連結片部732と、第1連結片部723から室内側に延出された延出部733と、連結片部732および延出部733の室内側端部間に設けられた室内面部734とを備えている。
支持面部721の室内側端部は連結片部722の室内側端部よりも室内側に配置されており、第1連結片部723は、連結片部722から見付方向に沿って支持面部721近くまで延出され、さらに室内側に延出されている。また、保持片部73は、本体部72からさらに室内側に延出されて形成されている。したがって、アタッチメント71は、アタッチメント71の外周側の見込寸法に比べて、内周側の見込寸法が大きくされ、外周側に比べて内周側が室内側に張り出して形成されている。
突出片部322に対向する保持片部73の延出部733には、軟質ヒレ735が一体に形成され、突出片部322と、保持片部73との間に隙間が生じた場合に、その隙間を軟質ヒレ735で塞ぐことができるように構成されている。
保持枠41の下框33、縦框34、縦框36に保持される各アタッチメント71も同じ構造である。また、下框33に保持されるアタッチメント71には、アタッチメント51と同様に水抜き穴が形成されて排水経路が設けられている。
カバー部81は、アタッチメント71の室外側に配置されるが、アタッチメント71は室内側に張り出しており、室外側には殆ど張り出していないため、カバー部81の室外面は、保持枠41の各框材の室外面に沿って配置されている。また、カバー部81は、アタッチメント71の突起部74よりも面材56側に延長されており、シール部83は面材56に直接当接されている。
なお、上框32以外の各框材に取り付けられる押縁80も同一構造を有する。
図4(A)に示すように、既設の外障子3は、保持枠31および押縁91を用いて複層ガラス92を保持している。次に、図4(B)に示すように、押縁91を係合溝部323、333から取り外し、複層ガラス92を保持枠31から取り外す。
次に、図4(C)に示すように、予め組み立てられたアタッチメント付面材50を、保持枠31内に配置する。さらに、図4(D)に示すように、押縁60を係合溝部323、333に係合し、押縁60および保持枠31の突出片部322、332でアタッチメント付面材50を挟持する。
また、アタッチメント51、71は、外周側の見込寸法(当接部55、75間の寸法)を保持枠31、41の見込寸法に応じて設計し、内周側の見込寸法つまり保持片部53、73および突起部54、74間の寸法を面材56の見込寸法に応じて設計することができる。さらに、押縁60、80は、アタッチメント51、71の形状などに合わせて設計することができる。したがって、面材56の見込寸法に応じたアタッチメント51、71および押縁60、80を用意することで、複層ガラスやトリプルガラス等の各種面材を保持でき、かつ、框材で構成される保持枠31、41は共通化できる。したがって、例えば、トリプルガラス専用の保持枠を製造する必要が無く、コストを低減できる。また、保持枠31,41を共通化できるので、窓枠2も共通化でき、部品種類を少なくできてコストも低減できる。
さらに、外障子3のアタッチメント付面材50は室外側に張り出し、内障子4のアタッチメント付面材70は室内側に張り出しているので、引違い窓1において外障子3および内障子4をスライド移動させる場合に、各障子3,4同士が干渉することもなく、スムーズに移動できる。
突起部54、74の突出寸法を短くしたので、押縁60、80で突起部54、74を覆うことができる。このため、アタッチメント51、71を、押縁60、80で被覆することができ、外障子3、内障子4の外観意匠を向上できる。
また、図3に示すように、温度変化等によって樹脂部材が縮み、保持枠31、41およびアタッチメント枠50A、70A間に隙間が生じた場合、軟質ヒレ535、735が隙間を隠すため、外障子3、内障子4の室内側に隙間が生じて、内観意匠が低下することを防止できる。
本発明は、以上の実施形態で説明した構成のものに限定されず、本発明の目的を達成できる範囲での変形例は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態では、アタッチメント51、71は、面材56を保持する突起部54、74を備えているが、面材56を支持面部521、721に接着剤などで接着する場合は、突起部54、74を備えないアタッチメントを用いてもよい。
前記実施形態では、押縁60、80を面材56の室外側に配置していたが、押縁60、80を面材56の室内側に配置する構成を採用してもよい。
前記実施形態では、框材、アタッチメント51、71、押縁60、80を樹脂製としていたが、アルミ製などの金属材で構成してもよい。ただし、アタッチメント付面材50、70は、断熱性能を向上するために、複層ガラスやトリプルガラスの面材56を用いることが多いため、框材、アタッチメント51、71、押縁60、80を樹脂製とすることで、障子3、4の断熱性能を向上することが好ましい。
本発明の建具は、上下および左右の框材を枠組みして構成される保持枠と、前記保持枠内に配置されるアタッチメント付面材と、前記保持枠に取り付けられる押縁とを備え、前記各框材は、框本体と、前記框本体の見込面部から突出された突出片部と、前記見込面部に形成された係合溝部とを有し、前記アタッチメント付面材は、アタッチメントを枠組みして構成されたアタッチメント枠と、前記アタッチメント枠内に組み込まれた面材とを有し、前記押縁は、前記係合溝部に着脱可能に取り付けられて、前記突出片部との間に前記アタッチメント付面材を挟持可能に構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、アタッチメント付面材を、保持枠の突出片部と、保持枠に取り付けられる押縁とで挟持できるため、押縁を保持枠から取り外すことで、アタッチメント付面材を、保持枠の正面側から取り付けることができる。したがって、予め枠組みした保持枠にアタッチメント付面材を容易に取り付けることができる。
また、面材の見込寸法、すなわち複層ガラスやトリプルガラス等の面材の種類に応じて、アタッチメント枠および押縁を用意すれば、保持枠は共通化できる。したがって、例えば、複層ガラス用とトリプルガラス用とで専用の保持枠を製造する必要が無い。さらに、保持枠を共通化できるので、例えば、保持枠、アタッチメント付面材、押縁で障子を構成し、この障子が取り付けられる窓枠を設けて引違い窓や開き窓等の各種窓を製造する場合、障子の保持枠を共通化できるため、窓枠も共通化できる。このため、面材の見込寸法が異なる場合でも、障子の保持枠や窓枠は共通化でき、部品種類を少なくできてコストも低減できる。
本発明では、保持枠を構成する框材と、アタッチメント枠を構成するアタッチメントと、押縁とを、樹脂製の押出形材で構成しているので断熱性能を向上できる。さらに、面材を2枚以上のガラス、つまり複層ガラスやトリプルガラスで構成しているので、面材部分の断熱性能を向上できる。したがって、断熱性能に優れた建具を提供することができる。
本発明では、突起部は押縁のカバー部で被覆されるため、突起部が外観に露出しない。このため、押縁が配置された側(例えば室外側)では、框材、押縁、面材のみが露出し、アタッチメントが露出しないため、外観意匠を向上できる。また、押縁のカバー部と、保持片部との見付方向内周側の端縁を揃えることができるので、面材が露出する開口寸法を最大限に確保できる。
本発明では、框材の突出片部およびアタッチメントの保持片部を、框材およびアタッチメントの室内側に配置し、それらの室内面を揃えており、アタッチメントが框材から室内側に突出しないため、この建具を外障子として用いれば、内障子などに干渉することを防止できる。
また、押縁はアタッチメント付面材の室外側に配置されるため、面材の見込寸法に応じて、アタッチメントの室外側が、框材よりも室外側に張り出した場合に、そのアタッチメントの形状に応じてカバー部の位置が設計された押縁を用いることで、確実にアタッチメント付面材を挟持できる。
本発明では、框材の室外面と、押縁のカバー部の室外面を揃えており、押縁が框材から室外側に突出しないため、この建具を内障子として用いれば、外障子などに干渉することを防止できる。
また、面材の見込寸法に応じて、アタッチメントの室内側つまり保持片部を、框材よりも室内側に張り出して形成することで、確実にアタッチメント付面材を挟持できる。さらに、面材の見込寸法に応じてアタッチメントを形成することで、押縁は各内障子で共通化できるので、部品種類を少なくできてコストも低減できる。
軟質ヒレが設けられていれば、アタッチメントと框材との間に隙間が生じても、その隙間の室内側開口部分を軟質ヒレで隠すことができ、意匠性を向上できる。
Claims (6)
- 上下および左右の框材を枠組みして構成される保持枠と、
前記保持枠内に配置されるアタッチメント付面材と、
前記保持枠に取り付けられる押縁とを備え、
前記各框材は、框本体と、前記框本体の見込面部から突出された突出片部と、前記見込面部に形成された係合溝部とを有し、
前記アタッチメント付面材は、アタッチメントを枠組みして構成されたアタッチメント枠と、前記アタッチメント枠内に組み込まれた面材とを有し、
前記押縁は、前記係合溝部に着脱可能に取り付けられて、前記突出片部との間に前記アタッチメント付面材を挟持可能に構成されている
ことを特徴とする建具。 - 請求項1に記載の建具において、
前記框材、前記アタッチメント、前記押縁は、それぞれ樹脂製の押出形材で構成され、
前記面材は、2枚以上のガラスを備えて構成される
ことを特徴とする建具。 - 請求項1または請求項2に記載の建具において、
前記アタッチメントは、本体部と、前記本体部から前記アタッチメントの見付方向内周側に突出された保持片部と、前記本体部から前記見付方向内周側に突設された突起部とを備え、前記保持片部の突出寸法は前記突起部の突出寸法よりも大きくされ、
前記面材は、前記保持片部および前記突起部間に保持され、
前記押縁は、前記係合溝部に取り付けられる係合片部と、前記係合片部から前記框材の見付方向内周側に延長されたカバー部とを備え、
前記保持片部の前記見付方向内周側の端縁の位置に対応して、前記カバー部の前記見付方向内周側の端縁の位置が設定されている
ことを特徴とする建具。 - 請求項1または請求項2に記載の建具において、
前記各框材は、框本体と、前記框本体の見込面部の室内側端部から突出された突出片部と、前記框本体の見込面部の室外側端部に形成された係合溝部とを有し、
前記アタッチメントは、本体部と、前記本体部の室内側端部から突出された保持片部と、前記本体部の室外側端部から突設された突起部とを備え、
前記保持片部の室内面は、前記突出片部の室内面に沿って配置され、
前記面材は、前記保持片部および前記突起部間に保持され、
前記押縁は、前記係合溝部に取り付けられる係合片部と、前記係合片部から前記框材の見付方向内周側に延長されたカバー部とを備える
ことを特徴とする建具。 - 請求項1または請求項2に記載の建具において、
前記各框材は、框本体と、前記框本体の見込面の室内側端部から突出された突出片部と、前記框本体の見込面部の室外側端部に形成された係合溝部とを有し、
前記アタッチメントは、本体部と、前記本体部の室内側端部から突出された保持片部と、前記本体部の室外側端部から突設された突起部とを備え、
前記面材は、前記保持片部および前記突起部間に保持され、
前記押縁は、前記係合溝部に取り付けられる係合片部と、前記係合片部から前記框材の見付方向内周側に延長されたカバー部とを備え、前記カバー部の室外面は、前記框材の室外面に沿って配置されている
ことを特徴とする建具。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の建具において、
前記アタッチメントの室内側端部には、前記框材との隙間を塞ぐ軟質ヒレが設けられている
ことを特徴とする建具。
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